JP2011029897A - スピーカユニット及び表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デザイン的な要求から音響的に不利な位置関係にスピーカが配置された場合でも、良好な音響再生性能が得られるようにする。
【解決手段】ダクト40は、スピーカ20の振動板21に対向する対向壁41を有している。対向壁41は、振動板21に対して空間Qを介して設置される。また、スピーカ20の前面側から視たときに、対向壁41はスピーカ20の振動面21の一部の領域を覆うように構成される。そしてダクト40の対向壁41の振動板側の面は、振動板21に沿った形状を有している。また、ダクト40は、振動板21が前面側に開口する領域に、振動板21の周囲に沿って配置される壁部42を有している。さらに振動板21から発生した音波をダクト40の外部に放出させるための開口部Hが設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、スピーカユニット及び表示装置に関し、より詳細には、スピーカの前面にダクトを備えて所望の方向に対して出力音声を導くようにしたスピーカユニットと、該スピーカユニットを備えた表示装置とに関する。
薄型テレビなどの表示装置には、通常、音声出力を行うためのスピーカが付設されるが、表示装置のなかには、「スピーカ部の存在を強調しない」デザインが求められるものがある。
例えば、薄型液晶テレビの前面キャビネットには、音声出力の音波が放出される開口部が存在するが、このような開口部は、液晶テレビの下端部や側端部に設けられ、開口部自体が目立たないようなデザインとなっている。このようなデザインの場合、スピーカの振動面は、液晶パネルの後側に開口部から離れて配置させる必要が生じる。また、液晶テレビの狭額縁などのデザイン的な要求から、開口部の幅が振動板の幅より狭くなっているものもある。スピーカは、このような制約の中でキャビネットの内部に配置されることになる。
この場合、スピーカの振動板からの放出される音波は、キャビネットの開口部に到達する前にキャビネット内部の複雑な構造によって乱反射が生じたり、あるいは、中途半端に囲まれた空間の空気層で共振強調/反共振減衰等が生じることがある。さらに、BOX構造を持たないスピーカにおいては、振動板背面からの逆位相音波による打消し等により音質が劣化し、本来のスピーカが有する音響再生性能を大きく損なう、という課題が生じる。
特に、薄型テレビなどのスピーカに比して狭い開口を持つキャビネットから音声出力させる場合に、音圧周波数特性において高周波数域の音圧低下が発生する、という課題がある。
このように、スピーカから放出される音波をキャビネットの開口部などから放出させるときに、その音響再生性能を劣化させることなく、品質を保った状態で効果的に音波を導く必要がある。
このような音波を導くための構成に関し、例えば、特許文献1には、スピーカから放出される音を予め所望する方向に誘導可能なマルチウェイのスピーカユニットが開示されている。このスピーカニットは、メインスピーカユニットのセンターポールにツイータユニットが固定されたコアキシャルタイプのもので、ツイータユニットの前方に傾斜して設けられ、ツイータユニットから放音される音を所望する方向に反射させる反射板が、メインスピーカユニットの振動板の内周部近傍に固定されている。
特開2002−209293号公報
上記のように、表示装置等に内蔵されるスピーカユニットは、表示装置のデザイン的な要求から音響的に不利な位置関係に配置されることがあるが、その場合であっても、スピーカの音響再生性能を劣化させることなく、音波を出力させる必要がある。特に従来みられた高周波数域における音圧低下による音響再生性能の低下を改善したい、という課題がある。
特許文献1のスピーカユニットは、スピーカユニットの振動板と一体的に専用の反射板を形成する必要があり、スピーカの構成自体が複雑となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、デザイン的な要求から音響的に不利な位置関係にスピーカが配置された場合でも、良好な音響再生性能が得られるようにしたスピーカユニットと、そのスピーカユニットを備えた表示装置とを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、スピーカと、該スピーカの振動板の前面に対向壁を有するダクトとを備えたスピーカユニットであって、対向壁が、振動板との間の空間を介して配置され、対向壁の振動板側の面は、振動板に沿った形状を有していることを特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、スピーカの前方側からダクトを介してスピーカをみたときに、対向壁が、振動板の少なくとも一部の領域を覆い、振動板の他の領域が対向壁で遮蔽されることなく、前面側に開口していることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第2の技術手段において、上記のダクトが、振動板が前面側に開口する領域に、振動板の周囲に沿って配置される壁部を備えることを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第3の技術手段において、ダクトの対向壁が前記振動板を覆う領域の少なくとも一部に、振動板から発生した音波をダクトの外部に放出するための開口部を有することを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第1〜第4のいずれか1の技術手段のスピーカユニットを備えた表示装置である。
本発明によれば、デザイン的な要求から音響的に不利な位置関係にスピーカが配置された場合でも、良好な音響再生性能が得られるようにしたスピーカユニットと、そのスピーカユニットを備えた表示装置とを提供することができる。
本発明のスピーカユニットを備える表示装置の一例を示す図である。 図1の液晶テレビのスピーカの設置部周辺の要部の構成を説明するための図である。 本発明のスピーカユニットの実施形態であるスピーカボックスの構成例を示す図である。 図3に示すダクトの構成例を示す図である。 図3に示すダクトの斜視図である。 ダクトを用いたスピーカボックスをキャビネットの内部の配置した状態を示す図である。 音圧特性の測定方法について説明するための図である。 ダクトの有無、及びダクトの構成の相違に応じたスピーカの音圧特性変化を測定した結果を示す図である。 ダクトの開口部の有無によるスピーカの音圧特性変化を測定した結果を示す図である。
図1は、本発明のスピーカユニットを備える表示装置の一例を示す図で、図1は表示装置の一例である液晶テレビの正面概略図を示す図である。液晶テレビ1は、所定の位置にスピーカユニットが備えられている。本例では液晶テレビの画面の下部の左右2カ所に備えられているが、画面の両側に備えられているものもあり、その両方備えているものもあるが、本例では、液晶テレビの画面の下部にスピーカユニットが備えられている例を示す。
図2は、図1の液晶テレビのスピーカの設置部周辺の要部の構成を説明するための図で、図1のPに示す部分の構成を示すものである。ここで図2(A)は、液晶テレビのキャビネットとその内部の構成を説明する構成図であり、図2(B)は、図2(A)に示される2つのスピーカのうちの大口径のスピーカ部の側断面構成を説明する図となっている。
この例では、液晶テレビ1のキャビネット2の内部にスピーカボックス10が設けられ、そのスピーカボックス10には、大口径と小口径の2つのスピーカ20,30が取り付けられている。スピーカボックス10は、本発明に係るスピーカユニットの一実施形態に相当するもので、少なくとも1つのスピーカと、そのスピーカの振動板の前面に対向壁を有するダクトとを備えたユニットとして構成される。図2では、本発明の特徴であるスピーカ前面のダクトを省略した構成を示している。ダクト構成の詳細については、後述する。
図2(B)に示すように、スピーカボックス10は、キャビネット2の内部後方の位置に空間Sを介して設置される。これはキャビネット2のデザイン的な要請による制約により、決められるものである。
キャビネット2には、それぞれのスピーカ20,30の前面側の位置に、各スピーカ20,30から放出される音波を液晶テレビ1の前面側に放出するための開口3,4がそれぞれ設けられている。
ここで小口径のスピーカ30に関しては、キャビネット2の正面から見た開口4は、スピーカ30の振動板の領域にほぼ一致する開口領域を持っている。しかしながら、大口径のスピーカ20の関しては、キャビネット2の正面から見た開口3は、スピーカ20の振動板のほぼ下半分の領域でしか開口していない。つまり、図2に示すような構成のままでは、特に大口径のスピーカ20から放出された音波が開口3から効果的に放出されず、開口3に到達する前に乱反射が生じたり、空間Sの空気層で共振強調/反共振減衰等が発生して高周波数領域を主とする音響特性の劣化が生じる。
このような音響特性の劣化を防ぐために、スピーカ20の振動板の前面側に、振動板の前面とキャビネット2の開口3との間の空間を接続するためのダクトを設け、スピーカ20から放出された音波を効率的にキャビネット下部の開口3に導くようにする。
図3は、本発明のスピーカユニットの実施形態であるスピーカボックスの構成例を示す図で、図3(A)はスピーカボックスの正面図、図3(B)は図3(A)のスピーカボックスの上面図、図3(C)は図3(A)のスピーカボックスのC−C部における側断面構成を示す図である。
本発明に係るスピーカユニットの実施形態であるスピーカボックス10は、スピーカ20と、スピーカ20から放出される音波を所望の方向に導くためのダクト40とを備えたものである。この場合、所望の方向とは、液晶テレビ1の下部に設けられた開口3の方向を指すが、スピーカ20の設置形態に応じて所望の方向は適宜設定され得る。
本実施形態のダクト40は、スピーカ20の振動板21に対向する対向壁41を有している。スピーカ20の前方側から視たときに、対向壁41は、スピーカ20の振動板21の上側半分を隠すように設置され、下側半分は、振動板21が前面に向かって開放される。振動板21が開放されている下側半分の領域は、キャビネット2の開口3の領域に対応するようになっている。従って、振動板21が前面に開放される領域の形状および大きさは、音波を導くための領域(この例ではキャビネット2の開口3)に応じて、適宜変化させることができる。つまり本発明に係るスピーカユニットの実施形態は、スピーカ20の前方側からダクト40を介してスピーカ20をみたときに、対向壁41が、振動板21の少なくとも一部の領域を覆い、振動板21の他の領域は対向壁41で遮蔽されることなく前面側に開口している構成をもっている。
図3(C)に示すように、対向壁41は、スピーカ20の振動板21との間の空間Qを介して配置されている。そして本実施形態の特徴として、対向壁41の振動板側の面は、振動板21に沿った形状を有している。この対向壁41の壁面形状によって、従来では得られなかった良好な音響特性を得ることが可能となった。
図4は、図3に示すダクト40の構成例を示す図で、図4(A)はダクト40の正面図、図4(B)は図4(A)の側面図、図4(C)は図4(A)の上面図、図4(D)はダクト40の裏面図、図4(E)は図4(D)のE−E断面図である。ダクト40は、図4(D)の裏面側がスピーカ20の振動板21に対向する側となる。また、図5は、ダクト40の斜視図である。
ダクト40は、図3(A)に示すように、スピーカボックス10のスピーカ20の前面側に取り付けられる。ここでは、ダクト40を構成するための成型品をスピーカボックス10の所定箇所に固定することで、図3に示すようなユニット構造が得られる。
ダクト40は、スピーカ20の振動板21に対向する対向壁41を有している。上述したように、対向壁41は、振動板21に対して空間Qを介して設置される。また、スピーカ20の前面側から視たときに、対向壁41はスピーカ20の振動板21の一部の領域を覆うように構成される。そしてダクト40の対向壁41の振動板側の面は、振動板21に沿った形状を有している。
また、ダクト40は、振動板21が前面側に開口する領域に、振動板21の周囲に沿って配置される壁部42を有している。この例では、壁部42は、振動板21の径方向に対してほぼ垂直な壁面を有して構成されているが、このような形状に限定されるものではなく、例えば、壁部42の前面側(キャビネット側)に、内側に曲折する裾を付けるようにしてもよい。この壁部42を備えるようにすることで、スピーカから放出される音波の音響特性をさらに向上させることができる。
さらにダクト40には、その裏面側の上部に溝形状部43が設けられる。溝形状部43は、振動板21と対向壁41とに挟まれる空間Qと、ダクト40の外部とを連結する形状で設けられている。図3(B)に示すように、上記の形状のダクト40をスピーカ20の前面側に取り付けることにより、振動板21と対向壁41とに挟まれる空間Qと、ダクト40の外部とを連通させる間隙形状の開口部Hが形成される。この開口部Hは、振動板21から発生した音波をダクト40の外部に放出させるためのものとなる。
また、上記の溝形状部43は、ダクト40の上側位置に設けられているが、本例では、同様の溝形状部44,45を、ダクト40の左右両側にもそれぞれ設けている。これらの溝形状部44,45についてもその作用は溝形状部43と同様であり、振動板21から発生した音波をダクト40の外部に放出させる機能を有する。
上記のような開口部Hを形成しない場合、振動板21とダクト40の対向壁41との間の空間に放出された音波が上方(または側方)へ逃げることができず、音響的に不利となる。これに対して、開口部Hを適宜設けることにより、キャビネットの開口3からの放出音圧は若干低下するものの、上記空間の密閉度が緩和されて音響特性が向上する。
このような開口部Hの配設位置、形状、大きさ等は、上記の例に限定されることなく、適宜最適な形態で設定することができる。つまり、本発明に係る実施形態では、開口部Hは、ダクト40の対向壁41が振動板21を覆う領域の少なくとも一部に有するものであり、この開口部を持った構成により、より優れた音響再生特性を付与することができる。
図6は、上記の各構成を備えたダクトを用いたスピーカボックスをキャビネットの内部の配置した状態を示す図である。
上記のように本実施形態では、スピーカボックス10に備えられるスピーカ20の前面側に、ダクト40が取り付けられている。ダクト40の対向壁41は、スピーカの振動板21のほぼ上半分を覆う形状となっている。また、振動板21のほぼ下半分は、前方に向かって開放され、その開放領域に相当する部分に、キャビネット2の開口3が設けられる。これにより、振動板21から放出された音波は、ダクトの対向壁41によって効果的にキャビネット2の開口3に導かれる。このときに、対向壁41の振動板21側の面が、振動板21に沿った形状を有していることで、良好な音響再生特性で音声を出力させることができる。また、音響再生特性は、振動板21の周囲に沿って配置されるダクト40の壁部42によっても向上させることができ、かつ、振動板21から発生した音波をダクト40の外部に放出するための開口部Hによっても向上させることができる。
(音圧特性の測定結果)
上記構成のダクトの有無、及びダクトの構成の相違に応じたスピーカの音圧特性変化を測定した結果を以下に示す。
図7は、音圧特性の測定方法について説明するための図である。ここではスピーカを備えた液晶テレビ(TV)をTV台の上に設定した。TVのキャビネットは、上記の実施形態のようにその下部にスピーカ用の開口を有するもので、正面からみたときにスピーカの振動面の一部がキャビネットに覆われてしまう構成を備えるものである。
TV台は400×900mmの天板を有し、床面から天板面までの高さは500mmとした。また、TVの前面からTV台の前側端縁までの長さは0.15mとした。このTVのスピーカに対して、外部アンプ(AMP)から1Wの電力を印加してこのときの音圧を測定した。TVにはLchとRchのスピーカが備えられているが、Lchのみを使用して音圧測定を行った。音圧測定のマイク(MIC)の位置は、TV台の前側端縁から1.85mとした。なお、音圧測定した全ての条件において、TVを設置した部屋とその設置場所は同じである。
図8は、ダクトの有無、及びダクトの構成の相違に応じたスピーカの音圧特性変化を測定した結果を示す図である。ここでは、図7の条件で測定した音圧特性(周波数と測定音圧(db)との関係)を示している。各測定条件は、以下の通りである。
(条件1) ダクトを設けることなく、キャビネット後方にスピーカボックスを設置した構成(図2(B)に示す構成)。
(条件2) 条件1に対してダクトを追加した構成であるが、そのダクトの対向壁は、図3〜図6に示すような振動板形状に沿った対向壁41ではなく、平板の対向壁としたもの。ここでは開口領域の振動板周囲に沿って設けられる壁部42、及び開口部Hはともに設けられていない。
(条件3) 条件1に対して図3〜図7に示す振動板の形状に沿った対向壁41を追加した構成。開口領域の振動板周囲に沿って設けられる壁部42、及び開口部Hはともに設けられていない。
(条件4) 条件3に対して、振動板周囲に沿って設けられる壁部42を追加した構成。
図8の音圧特性において、条件1のダクトがない構成では、約1.7kHzより高周波数域になると、音圧が落ち込んでしまう。各条件の中では、条件1の特性が最も悪い。
条件2の平板のダクトを持った構成では、音圧低下の周波数が約3.2kHzとなり、音圧レベルが平坦な再生周波数帯域が条件1に比較して高域に向かって拡張する。つまり、条件1に比較して、約1.5kHz高域の音圧特性が改善する。しかしながら、約3.2kHzより高い周波数領域では、急減に音圧レベルが低下する。
条件3の振動板形状に沿った対向壁をもつダクトの場合、周波数が低域から4.5kHz程度までは、条件2と同様の音圧特性で推移するが、4.5kHzを超えた付近から7kHz付近の高周波数領域にかけて条件2よりも音圧特性が持ち上がっている。つまり、平板の対向壁に代えて振動板に沿った形状の対向壁を設けることにより、特に高周波領域の音圧特性が改善され、音響再生特性が向上することがわかる。
さらに条件4の壁部42を追加した構成では、低周波数領域から3.5kHz程度までは音圧特性が維持され、他の条件に比べて2〜3kHz前後、平坦な再生周波数帯域が高域に向かって拡張し、高域の音圧特性が明らかに改善している。また、5kHz以上の周波数帯域においても音圧特性が持ち上がった形状を示しており、改善がみられる。
上記のことから、振動板の形状に沿った対向壁を有し、かつ、振動板の周囲に沿って配置される壁部を有するダクトを設けることによって、音圧特性が改善され、音響再生特性を向上させることができる。
図9は、ダクトの開口部の有無によるスピーカの音圧特性変化を測定した結果を示す図である。各測定条件は、以下の通りである。
(条件5) 振動板に沿った形状の対向壁41と、振動板周囲に沿って設けられる壁部42を持ったダクトに対して、開口部Hを設けた構成。
(条件6) 条件5の開口部Hを塞いだ構成。
条件5と条件6とを比較すると、振動板から発生した音波をダクトの外部に放出するための開口部を備えた条件5の方が、音圧特性のピークが平坦になってブロードになり、かつ2.5kHz〜4kHz前後で条件4よりも音圧特性が向上し、音圧特性が平坦な再生周波数帯域が高域に向かって拡張していることがわかる。
このことから、開口部Hを備えたダクト構造によって、さらに音響再生特性が向上することがわかる。
以上の測定結果から、(1)ダクトの対向壁の振動板側の面が振動板に沿った形状を有していること、(2)振動板が前面側に開口する領域に、振動板の周囲に沿って配置される壁部を備えること、(3)ダクトの対向壁が振動板を覆う領域の少なくとも一部に、振動板から発生した音波をダクトの外部に放出するための開口部を有すること、のいずれによっても音響特性が改善すると考えられ、これら全ての特徴を全て有するスピーカユニットの構成とすることで、最も良好な音響特性が得られることがわかる。
本発明に係る表示装置の実施形態は、上記実施形態に示したようなダクト構成をもつスピーカユニットを備えた表示装置として構成される。表示装置の一例は、スピーカユニットを内蔵したテレビであり、表示画面の下部や側部のキャビネットにスピーカユニットから放出される音波を放出するための開口を備えるものである。
勿論、本発明の表示装置としては、上記のようなテレビに限定されることなく、スピーカユニットを備えた表示装置に適宜適用することができる。
1…液晶テレビ、2…キャビネット、3,4…開口、10…スピーカボックス、20,30…スピーカ、21…振動板、30…スピーカ、40…ダクト、41…対向壁、42…壁部、43…溝形状部、44,45…溝形状部。

Claims (5)

  1. スピーカと、該スピーカの振動板の前面に対向壁を有するダクトとを備えたスピーカユニットであって、
    前記対向壁は、前記振動板との間の空間を介して配置され、
    前記対向壁の前記振動板側の面は、前記振動板に沿った形状を有していることを特徴とするスピーカユニット。
  2. 請求項1に記載のスピーカユニットにおいて、前記スピーカの前方側から前記ダクトを介して前記スピーカをみたときに、前記対向壁は、前記振動板の少なくとも一部の領域を覆い、前記振動板の他の領域は前記対向壁で覆われることなく、前面側に開口していることを特徴とするスピーカユニット。
  3. 請求項2に記載のスピーカユニットにおいて、前記ダクトは、前記振動板が前記前面側に開口する領域に、該振動板の周囲に沿って配置される壁部を備えることを特徴とするスピーカユニット。
  4. 請求項3に記載のスピーカユニットにおいて、前記ダクトの対向壁が前記振動板を覆う領域の少なくとも一部に、前記振動板から発生した音波を前記ダクトの外部に放出するための開口部を有することを特徴とするスピーカユニット。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載のスピーカユニットを備えた表示装置。
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