JP2011027982A - 撮像レンズ - Google Patents
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Abstract
【課題】2枚のレンズで構成される、小型で、良好な光学特性と、製造性の低下を抑えた撮像レンズの提供。
【解決手段】物体から像面側へ向かって順に、開口絞り、物体側に凸面を向けた正のパワーを有するメニスカス形状の第1レンズと、物体側に凸面を向けた正のパワーを有する第2レンズを配置し、下記の条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
1.08<f1/f<1.40 (1)
3.80<f2/f<10.00 (2)
0.35<R1/R2<0.50 (3)
【選択図】 図1
【解決手段】物体から像面側へ向かって順に、開口絞り、物体側に凸面を向けた正のパワーを有するメニスカス形状の第1レンズと、物体側に凸面を向けた正のパワーを有する第2レンズを配置し、下記の条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
1.08<f1/f<1.40 (1)
3.80<f2/f<10.00 (2)
0.35<R1/R2<0.50 (3)
【選択図】 図1
Description
本発明は撮像レンズに関する。特に、高画素用CCD、CMOS等の固体撮像素子を使用した小型撮像装置、光センサー、携帯用モジュールカメラ、WEBカメラなどに好適な、小型で良好な光学特性を有する2枚のレンズで構成される撮像レンズに関する。
近年、CCDやCMOSなどの固体撮像素子に使用した各種撮像装置が広く普及している。これら撮像素子の高性能化、小型化にともない、従来以上に、小型、軽量で、良好な光学特性を有する撮像レンズが求められている。
従来、小型化と良好な光学特性をともに満足させる撮像レンズに関し、多くの研究開発が行われている。CCDなどの固体撮像素子の高性能化により、撮像レンズに求められる小型化や光学特性のレベルは高くなっている。撮像レンズを小型化するには、構成するレンズ枚数が少ないほど有利となる。一方、光学特性に関しては、レンズ枚数が多くなるほど、諸収差の補正が好適に行え、良好な光学特性を有する撮像レンズを得ることが容易となる。これらを考慮して、小型化と良好な光学特性とをバランスさせた2枚のレンズで構成される撮像レンズが提案されている。
特許文献1には、物体側より順に、開口絞り、物体側に凸面を向けた正のパワーを有するメニスカス形状の第1レンズ、物体側に凸面を向けた正のパワーを有する第2レンズを配置した撮像レンズが開示されている。開示された撮像レンズは、第1レンズと第2レンズのパワー配分において、第1レンズのパワーが弱いために、光学長が長くなる傾向があり、小型化には不十分となる場合がある。なお、本発明でのパワーは焦点距離の逆数で表される量を意味する。
特許文献2には、物体側より順に、物体側に凸面を向けた正のパワーを有するメニスカス形状の第1レンズと、像面側に凹面を向けた正又は、負のパワーを有する第2レンズを配置した撮像レンズが開示されている。開示された撮像レンズは、第2レンズのパワーが弱いために、光学長を短くするには、第1レンズのメニスカス度合いがきつくなり、第1レンズの物体側面と像面側面の軸上偏芯による像面変動が増大するために、第1レンズの製造性が低下する。
本発明は、上記従来例の問題点を解決するためになされたものであり、小型で、良好な光学特性と、製造性の低下を抑えた撮像レンズの提供を目的とする。
本願発明者は、上記目的を達成するため、鋭意検討した結果、第1レンズと第2レンズのパワー配分及び第1レンズのメニスカス形状を特定化することにより、本発明の目的の撮像レンズが得られることを見出し、本発明に到達した。
請求項1の発明の撮像レンズは、物体から像面側へ向かって順に、開口絞り、物体側に凸面を向けた正のパワーを有するメニスカス形状の第1レンズと、物体側に凸面を向けた正のパワーを有する第2レンズを配置し、下記の条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
1.08<f1/f<1.40 (1)
3.80<f2/f<10.00 (2)
0.35<R1/R2<0.50 (3)
但し、
f:撮像レンズ全体の焦点距離
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
R1:第1レンズ物体側面の曲率半径
R2:第1レンズ像面側面の曲率半径
である。
1.08<f1/f<1.40 (1)
3.80<f2/f<10.00 (2)
0.35<R1/R2<0.50 (3)
但し、
f:撮像レンズ全体の焦点距離
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
R1:第1レンズ物体側面の曲率半径
R2:第1レンズ像面側面の曲率半径
である。
請求項2の発明の撮像レンズは、下記の条件式(4)及び(5)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
0.20<d2/f<0.30 (4)
0.00<R3/R4<2.00 (5)
但し、
f:撮像レンズ全体の焦点距離
d2:第1レンズ像面側面から第2レンズ物体側面までの距離
R3:第2レンズ物体側面の曲率半径
R4:第2レンズ像面側面の曲率半径
である。
0.20<d2/f<0.30 (4)
0.00<R3/R4<2.00 (5)
但し、
f:撮像レンズ全体の焦点距離
d2:第1レンズ像面側面から第2レンズ物体側面までの距離
R3:第2レンズ物体側面の曲率半径
R4:第2レンズ像面側面の曲率半径
である。
請求項3の発明の撮像レンズは、下記の条件式(6)及び(7)を満足することを特徴とする請求項1又は、請求項2記載の撮像レンズ。
但し、
1.49<n1<1.55 (6)
1.49<n2<1.55 (7)
但し、
n1:第1レンズの屈折率
n2:第2レンズの屈折率
である。
但し、
1.49<n1<1.55 (6)
1.49<n2<1.55 (7)
但し、
n1:第1レンズの屈折率
n2:第2レンズの屈折率
である。
請求項1の発明によれば、物体から像面側へ向かって順に、開口絞り、物体側に凸面を向けた正のパワーを有するメニスカス形状の第1レンズと、物体側に凸面を向けた正のパワーを有する第2レンズを配置し、上記条件式(1)〜(3)を満足することにより、本発明の目的の小型で、良好な光学特性と、製造性の低下を抑えた撮像レンズを得ることができる。得られる撮像レンズは、携帯用モジュールカメラ、WEBカメラ、パソコン、デジタルカメラ、自動車や各種産業機器の光センサー、モニターなどに使用され、これらの機器の小型、軽量化や高性能化に寄与する。
請求項2の発明によれば、請求項1記載の発明において、上記条件式(4)及び(5)を満足することにより、本発明の目的の小型で、良好な光学特性と、製造性の低下を抑えた撮像レンズを得ることがより容易となる。
請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2のいずれかの発明の撮像レンズにおいて、上記条件式(6)及び(7)を満足することにより、本発明の目的の小型で、良好な光学特性と、製造性の低下を抑えた撮像レンズを得ることがより容易となる。
本発明に係る撮像レンズLAの一実施形態について、以下、図面を参照しつつ説明する。本発明の一実施形態にかかる撮像レンズの構成図を図1に示す。この撮像レンズLAは、物体側(図示せず)から像面に向かって順に、開口絞りS1、第1レンズL1、第2レンズL2が配列された2枚のレンズで構成されるレンズ系である。第2レンズL2と像面との間に、ガラス平板GFが置かれる。このガラス平板GFは、カバーガラス、IRカットフィルタ、又は、ローパスフィルタ等の機能を有するものを使用することができる。
開口絞りS1を第1レンズL1より物体側(図示せず)へ配置することにより、入射瞳位置を像面から遠い位置にとることができる。これにより、高いテレセントリック性を確保することが可能となり、像面に対する入射角を好適にすることが可能となる。
第1レンズL1は1面以上が非球面、好ましくは両面が非球面の物体側に凸面を向けた正のパワーを有するメニスカス形状のレンズである。第2レンズ゛L2は1面以上が非球面、好ましくは両面が非球面の物体側に凸面を向けた正のパワーを有するレンズである。
本発明では、小型で、良好な光学特性と、製造性の低下を押さえた撮像レンズLAを得るため、次の(1)〜(3)に示す各条件式を満足するようにする。
1.08<f1/f<1.40 (1)
3.80<f2/f<10.00 (2)
0.35<R1/R2<0.50 (3)
1.08<f1/f<1.40 (1)
3.80<f2/f<10.00 (2)
0.35<R1/R2<0.50 (3)
条件式(1)は、第1レンズL1のパワー配分を規定する。本発明では、条件式(1)を満足することが好ましく、条件式(1)の下限以下では、第1レンズL1のパワーが強くなり、第1レンズL1の製造性が低下するために好ましくない。一方、上限以上では、第1レンズL1のパワーが弱くなり、光学長が長くなるために好ましくない。
条件式(2)は、第2レンズL2のパワー配分を規定する。本発明では、条件式(2)を満足することが好ましく、条件式(2)の下限以下では、第2レンズL2のパワーが強くなり、第2レンズL2の製造性が低下するために好ましくない。一方、上限以上では、第2レンズL2のパワーが弱くなり、第1レンズの製造性が低下すると伴に、第2レンズ像面側面R2から像面までの距離BFの確保が困難となるために好ましくない。
条件式(3)は、第1レンズL1のメニスカス度合いを規定する。本発明では、条件式(3)を満足することが好ましく、条件式(3)の下限以下では、第1レンズL1の前方主点位置が像側へ近づき撮像レンズLAの小型化が困難になることがあり好ましくない。一方、上限以上では、撮像レンズLAの小型化には有利になるが、第1レンズの製造性が低下すると伴に、歪曲収差等の収差補正が困難となるために好ましくない。
更に、撮像レンズLAは、次の(4)〜(7)に示す各条件式を満足することにより、小型で、良好な光学特性と、製造性の低下を押さえた撮像レンズLAを得ることが出来る。
0.20<d2/f<0.30 (4)
0.00<R3/R4<2.00 (5)
1.49<n1<1.55 (6)
1.49<n2<1.55 (7)
0.20<d2/f<0.30 (4)
0.00<R3/R4<2.00 (5)
1.49<n1<1.55 (6)
1.49<n2<1.55 (7)
条件式(4)は、撮像レンズLA全体の焦点距離と第1レンズ像面側面から第2レンズ物体側面までの距離d2との関係を規定する。条件式(4)の下限以下では、第1レンズL1と第2レンズL2の軸上偏芯などにより製造性が低下するために好ましくない。一方で、上限以上では、像面湾曲や非点格差などの収差補正が困難となるために好ましくない。
条件式(5)は、第2レンズL2のメニスカス度合いを規定する。条件式(5)の範囲外では、第2レンズ像面側面R2から像面までの距離BFの確保が困難となるために好ましくない。
条件式(6)及び(7)は、第1レンズL1及び第2レンズL2の屈折率を規定する。条件式(6)及び(7)の下限以下では、屈折率が弱くなるために、光学長が長くなるために好ましくない。一方、上限以上では、歪曲収差の高次収差の補正が困難となる場合があるために好ましくない。
第1レンズL1及び第2レンズL2は、ガラスあるいは樹脂材料で形成可能である。レンズ材料としてガラスを使用する場合、ガラス転移温度が、400℃以下のガラス材料を使用することが好ましい。これにより、金型の耐久性を向上させることが可能となる。
樹脂材料は複雑な面形状のレンズを効率よく製造することが可能であり、生産性の面から、ガラス材料より好ましいレンズ材料である。レンズ材料として樹脂材料が使用される場合、ASTM D542法に準じて測定されたd線の屈折率が1.49〜1.55の範囲にありかつ、波長450〜600nmの範囲での光線透過率が80%以上、より好ましくは85%以上の樹脂材料であれば、熱可塑性樹脂であっても、熱硬化性樹脂であっても良い。また、第1レンズL1と第2レンズL2とは同一の材料であっても、異なる材料であっても良い。
樹脂材料の具体例としては、シクロ環や、その他の環状構造を有する非結晶性のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、透明性のポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂などが挙げられる。これらの中ではシクロオレフィン系を含有するポリオレフィンや環状オレフィンを含有するポリオレフィンなどが好ましく使用される。樹脂材料でのレンズ製造は、射出成形法、圧縮成形法、注型成形法、トランスファー成形法などの公知の成形加工法を利用して製造される。
なお、樹脂材料は温度変化により屈折率が変動することは良く知られている。この変動を抑えるため、平均粒子径100nm以下、より好ましくは50nm以下のシリカ、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化アルミなどの微粒子が分散混合された前記の透明性を有する樹脂材料をレンズ材料として使用することができる。
レンズが樹脂材料で製造される場合、第1レンズL1及び第2レンズL2はレンズ外周部にコバを設けることができる。コバ形状は、レンズの性能を損なわなければ、特に制約は無い。レンズの成形加工性の面から、コバの厚さはレンズ外周部の厚さの70〜130%の範囲にあることが好ましい。レンズ外周部にコバを設けた場合、コバ部に光が入射すると、ゴーストやフレアの原因となることがある。その場合は、必要に応じて、レンズ間に入射光を制限する遮光マスクを設ければよい。
本発明の撮像レンズLAは、撮像モジュールなどに利用される前に、第1レンズL1及び第2レンズL2のそれぞれの物体側、像面側のレンズ表面に反射防止膜、IRカット膜、表面硬化など公知の表面処理を施しても良い。撮像レンズLAを使用した撮像モジュールは、携帯用モジュールカメラ、WEBカメラ、パソコン、デジタルカメラ、自動車や各種産業機器の光センサー、モニターなどに使用される。
以下、本発明の撮像レンズLAの具体的実施例について説明する。各実施例に記載されている記号は以下のことを示す。なお、中心厚、距離の単位はmmである。
f :撮像レンズLA全体の焦点距離
f1 :第1レンズL1の焦点距離
f2 :第2レンズL2の焦点距離
Fno :Fナンバー
S1 :開口絞り
2ω :全画角
R :光学面の曲率半径、レンズの場合は中心曲率半径
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像面側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像面側面の曲率半径
R5 :ガラス平板GFの物体側面
R6 :ガラス平板GFの像面側面
d :レンズの中心厚又はレンズ間距離
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1の像面側面と第2レンズL2の物体側面との間の距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像面側面とガラス平板GFの物体側面との間の距離
d5 :ガラス平板GFの中心厚
nd :d線の屈折率
n1 :第1レンズL1の屈折率
n2 :第2レンズL2の屈折率
n3 :ガラス平板GFの屈折率
νd :d線でのアッベ数
ν1 :第1レンズL1のアッベ数
ν2 :第2レンズL2のアッベ数
ν3 :ガラス平板GFのアッベ数
TTL :撮像レンズLAの光学長
f :撮像レンズLA全体の焦点距離
f1 :第1レンズL1の焦点距離
f2 :第2レンズL2の焦点距離
Fno :Fナンバー
S1 :開口絞り
2ω :全画角
R :光学面の曲率半径、レンズの場合は中心曲率半径
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像面側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像面側面の曲率半径
R5 :ガラス平板GFの物体側面
R6 :ガラス平板GFの像面側面
d :レンズの中心厚又はレンズ間距離
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1の像面側面と第2レンズL2の物体側面との間の距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像面側面とガラス平板GFの物体側面との間の距離
d5 :ガラス平板GFの中心厚
nd :d線の屈折率
n1 :第1レンズL1の屈折率
n2 :第2レンズL2の屈折率
n3 :ガラス平板GFの屈折率
νd :d線でのアッベ数
ν1 :第1レンズL1のアッベ数
ν2 :第2レンズL2のアッベ数
ν3 :ガラス平板GFのアッベ数
TTL :撮像レンズLAの光学長
撮像レンズLAの第1レンズL1、第2レンズL2のそれぞれのレンズ面の非球面形状は、yを光の進行方向を正とした光軸に、xを光軸と直交する方向とした軸として、下記の非球面多項式で表される。
y=(x2/R)/[1+{1−(k+1)(x/R)2}1/2]
+A4x4+A6x6+A8x8+A10x10+A12x12+A14x14 (8)
+A4x4+A6x6+A8x8+A10x10+A12x12+A14x14 (8)
ただし、Rは光軸上の曲率半径、kは円錐係数、A4、A6、A8、A10、A12、A14は非球面係数である。
各レンズ面の非球面は、便宜上、式(8)で表される非球面を使用している。しかしながら、特に、式(8)の非球面多項式に限定するものではない。
(実施例1)
図2は、実施例1の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例1の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1及び第2レンズL2のそれぞれの物体側面及び像面側面の曲率半径R、レンズの中心厚あるいはレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表1に、円錐係数k、非球面係数の値を表2に示す。
図2は、実施例1の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例1の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1及び第2レンズL2のそれぞれの物体側面及び像面側面の曲率半径R、レンズの中心厚あるいはレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表1に、円錐係数k、非球面係数の値を表2に示す。
実施例1の撮像レンズLAは、表11に示すように条件式(1)〜(7)を満足し、撮像レンズLA全体の焦点距離f、光学長TTLは短い。
実施例1の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図3に、非点収差及び歪曲収差を図4に、倍率色収差を図5に示す。なお、各図の収差は、波長486nm、波長588nm、波長656nmの3波長におけるそれぞれの収差の結果である。又、非点収差のSはサジタル像面に対する収差、Tはタンジェンシャル像面に対する収差である。以上の結果より、実施例1の撮像レンズLAは、小型で、良好な光学特性を有している。
実施例1の撮像レンズLAの第1レンズL1の軸上偏芯(像高中心と像高8割)の概略図と像位置でのMTFの変動を図6に示す。なお、MTFの波長ウェイトは、486nm:546nm:656nm=1:2:1である。
図6記載のMTFは、横軸は各レンズの軸上偏芯量(μm)、縦軸に周波数57LP/mmでのMTF値を表し、像高中心と像高8割とをプロットしている。なお、像高中心、像高8割ともに、実線はS(サジタル)像面のMTF値、点線はT(タンジェンシャル)像面のMTF値である。
図6の結果から、第1レンズL1の軸上偏芯による像位置での像高中心、像高8割のMTFの変化が少なく、各レンズの軸上偏芯による像面変動が低減されている。即ち、製造性の低下を押さえていることがわかる。
(実施例2)
図7は、実施例2の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例2の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1及び第2レンズL2のそれぞれの物体側面及び像面側面の曲率半径R、レンズの中心厚あるいはレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表3に、円錐係数k、非球面係数の値を表4に示す。
図7は、実施例2の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例2の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1及び第2レンズL2のそれぞれの物体側面及び像面側面の曲率半径R、レンズの中心厚あるいはレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表3に、円錐係数k、非球面係数の値を表4に示す。
実施例2の撮像レンズLAは、表11に示すように条件式(1)〜(7)を満足し、撮像レンズLA全体の焦点距離f、光学長TTLは短い。
実施例2の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図8に、非点収差及び歪曲収差を図9に、倍率色収差を図10に示す。なお、各図の収差は、波長486nm、波長588nm、波長656nmの3波長におけるそれぞれの収差の結果である。又、非点収差のSはサジタル像面に対する収差、Tはタンジェンシャル像面に対する収差である。以上の結果より、実施例2の撮像レンズLAは、小型で、良好な光学特性を有している。
(実施例3)
図11は、実施例3の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例3の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1及び第2レンズL2のそれぞれの物体側面及び像面側面の曲率半径R、レンズの中心厚あるいはレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表5に、円錐係数k、非球面係数の値を表6に示す。
図11は、実施例3の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例3の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1及び第2レンズL2のそれぞれの物体側面及び像面側面の曲率半径R、レンズの中心厚あるいはレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表5に、円錐係数k、非球面係数の値を表6に示す。
実施例3の撮像レンズLAは、表11に示すように条件式(1)〜(7)を満足し、撮像レンズLA全体の焦点距離f、光学長TTLは短い。
実施例3の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図12に、非点収差及び歪曲収差を図13に、倍率色収差を図14に示す。なお、各図の収差は、波長486nm、波長588nm、波長656nmの3波長におけるそれぞれの収差の結果である。又、非点収差のSはサジタル像面に対する収差、Tはタンジェンシャル像面に対する収差である。以上の結果より、実施例3の撮像レンズLAは、小型で、良好な光学特性を有している。
(実施例4)
図15は、実施例4の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例4の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1及び第2レンズL2のそれぞれの物体側面及び像面側面の曲率半径R、レンズの中心厚あるいはレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表7に、円錐係数k、非球面係数の値を表8に示す。
図15は、実施例4の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例4の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1及び第2レンズL2のそれぞれの物体側面及び像面側面の曲率半径R、レンズの中心厚あるいはレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表7に、円錐係数k、非球面係数の値を表8に示す。
実施例4の撮像レンズLAは、表11に示すように条件式(1)〜(7)を満足し、撮像レンズLA全体の焦点距離f、光学長TTLは短い。
実施例4の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図16に、非点収差及び歪曲収差を図17に、倍率色収差を図18に示す。なお、各図の収差は、波長486nm、波長588nm、波長656nmの3波長におけるそれぞれの収差の結果である。又、非点収差のSはサジタル像面に対する収差、Tはタンジェンシャル像面に対する収差である。以上の結果より、実施例4の撮像レンズLAは、小型で、良好な光学特性を有している。
(実施例5)
図19は、実施例5の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例5の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1及び第2レンズL2のそれぞれの物体側面及び像面側面の曲率半径R、レンズの中心厚あるいはレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表9に、円錐係数k、非球面係数の値を表10に示す。
図19は、実施例5の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例5の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1及び第2レンズL2のそれぞれの物体側面及び像面側面の曲率半径R、レンズの中心厚あるいはレンズ間距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表9に、円錐係数k、非球面係数の値を表10に示す。
実施例5の撮像レンズLAは、表11に示すように条件式(1)〜(7)を満足し、撮像レンズLA全体の焦点距離f、光学長TTLは短い。
実施例5の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図20に、非点収差及び歪曲収差を図21に、倍率色収差を図22に示す。なお、各図の収差は、波長486nm、波長588nm、波長656nmの3波長におけるそれぞれの収差の結果である。又、非点収差のSはサジタル像面に対する収差、Tはタンジェンシャル像面に対する収差である。以上の結果より、実施例5の撮像レンズLAは、小型で、良好な光学特性を有している。
表11に各数値実施例の諸値及び条件式(1)〜(7)で規定したパラメーターに対応する値を示す。尚、表9に示す諸値単位は、TTL(mm)、2ω(°)、IH(mm)、f(mm)、f1(mm)、f2(mm)である。
LA :撮像レンズ
S1 :絞り
L1 :第1レンズ
L2 :第2レンズ
GF :ガラス平板
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像面側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像面側面の曲率半径
R5 :ガラス平板GFの物体側面
R6 :ガラス平板GFの像面側面
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1の像面側面と第2レンズL2の物体側面との間の距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像面側面とガラス平板GFの物体側面との間の距離
d5 :ガラス平板GFの中心厚
S1 :絞り
L1 :第1レンズ
L2 :第2レンズ
GF :ガラス平板
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像面側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像面側面の曲率半径
R5 :ガラス平板GFの物体側面
R6 :ガラス平板GFの像面側面
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1の像面側面と第2レンズL2の物体側面との間の距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像面側面とガラス平板GFの物体側面との間の距離
d5 :ガラス平板GFの中心厚
Claims (3)
- 物体から像面側へ向かって順に、開口絞り、物体側に凸面を向けた正のパワーを有するメニスカス形状の第1レンズと、物体側に凸面を向けた正のパワーを有する第2レンズを配置し、下記の条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
1.08<f1/f<1.40 (1)
3.80<f2/f<10.00 (2)
0.35<R1/R2<0.50 (3)
但し、
f:撮像レンズ全体の焦点距離
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
R1:第1レンズ物体側面の曲率半径
R2:第1レンズ像面側面の曲率半径
である。 - 下記の条件式(4)及び(5)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
0.20<d2/f<0.30 (4)
0.00<R3/R4<2.00 (5)
但し、
f:撮像レンズ全体の焦点距離
d2:第1レンズ像側の面から第2レンズ物体側面までの距離
R3:第2レンズ物体側面の曲率半径
R4:第2レンズ像面側面の曲率半径
である。 - 下記の条件式(6)及び(7)を満足することを特徴とする請求項1又は、請求項2記載の撮像レンズ。
但し、
1.49<n1<1.55 (6)
1.49<n2<1.55 (7)
但し、
n1:第1レンズの屈折率
n2:第2レンズの屈折率
である。
Priority Applications (1)
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JP2009173286A JP4469917B1 (ja) | 2009-07-24 | 2009-07-24 | 撮像レンズ |
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---|---|---|---|---|
JP2007156030A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Enplas Corp | 撮像レンズ |
-
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