JP2011027888A - 静電荷像現像用トナー用樹脂粒子、静電荷像現像用トナー用樹脂粒子の製造方法、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナー用樹脂粒子、静電荷像現像用トナー用樹脂粒子の製造方法、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トナーのクリーニング性の向上、感光体の傷発生防止、感光体の磨耗防止を達成する静電荷像現像用トナー用樹脂粒子を提供する。
【解決手段】樹脂粒子と滑剤とを含み、前記滑剤の含有量が、前記樹脂粒子に対して5質量%以上15質量%以下の範囲であり、前記樹脂粒子の表面に付着した前記滑剤の樹脂粒子表面に対する被覆率が40%以上70%以下の範囲である静電荷像現像用トナー用樹脂粒子である。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナー用樹脂粒子、静電荷像現像用トナー用樹脂粒子の製造方法、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置に関する。
電子写真法など静電荷像を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法においては、帯電、露光工程により像保持体上に静電潜像を形成し(潜像形成工程)、静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と呼ぶ場合がある。)を含む静電荷像現像用現像剤(以下、単に「現像剤」と呼ぶ場合がある。)で静電潜像を現像し(現像工程)、転写工程、定着工程を経て可視化される。ここで用いられる現像剤には、トナーとキャリアからなる二成分現像剤と、磁性トナーまたは非磁性トナーを単独で用いる一成分現像剤とがある。
トナーの表面添加剤としては、トナーへの流動性付与、帯電性付与、転写性向上、クリーニング性向上等の目的により、種々の添加剤が用いられる。このようなトナー等の樹脂粒子の添加剤について様々な検討が行われている。
例えば、特許文献1には、トナー等の樹脂粒子の流動性を改善することを目的として、粒径0.01〜1μmのポリマー微粒子(A)からなる樹脂エマルジョンと、該微粒子(A)よりも大きな粒径の樹脂粒子(B)からなる分散液との混合液(C)を乾燥してなり、樹脂粒子(B)表面にポリマー微粒子(A)が付着してなる粉体が記載されている。
特許文献2には、樹脂(a)とフィラー(b)とを含有してなる樹脂粒子(ただし該粒子は0.1〜300μmの体積平均粒径および110〜300の形状係数(SF−2)を有し;該粒子は(b)の少なくとも一部からなる外殻層(S)を有し;該層(S)は少なくとも0.01μmで且つ粒子断面の最大内接円半径の1/2以下の厚みを有する)が記載されている。
特許文献3には、ブレードクリーニング性に優れ、且つ定着温度幅の広いトナー用樹脂粒子を得ることを目的として、樹脂(a)とフィラー(b)とを含有してなる、トナー用樹脂粒子(ただし該粒子は3〜10μmの体積平均粒径および110〜300の形状係数(SF−2)を有し;該粒子は(b)の少なくとも一部からなる外殻層(S)を有し;該層(S)は少なくとも0.01μmで且つ粒子断面の最大内接円半径の1/2以下の厚みを有する)が記載されている。
特許文献4には、帯電特性、耐熱保存安定性、および熱特性に優れた粒径が均一である樹脂粒子を提供することを目的として、40〜270℃の軟化開始温度、20〜250℃のガラス転移温度、60〜300℃の流出温度、および0〜120℃のガラス転移温度と流出温度の差を有する第1の樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)もしくは樹脂(a)の被膜(P)が、第2の樹脂(b)からなる樹脂粒子(B)の表面に付着されてなる構造の樹脂粒子(D)であって、樹脂粒子(A)もしくは被膜(P)による(B)の表面被覆率が0.1〜4.9%である樹脂粒子が記載されている。
特許文献5には、感光体を傷つけることなく、感光体への外添剤のフィルミングを防止し、高精細な画像の形成およびその維持を可能にする転写性に優れた静電荷像現像用現像剤を提供するために、無機酸化物微粒子を外添してなるトナーとキャリアとを含有する静電荷像現像用現像剤において、前記無機酸化物微粒子は、体積平均粒径が20〜300nmの範囲にあり、また、前記現像剤には、体積平均粒径が0.5〜8.0μmの範囲でトナーに対する非付着性の樹脂粒子が配合され、前記樹脂粒子への前記無機酸化物の被覆率が2〜70%の範囲にある静電荷像現像用現像剤が記載されている。
特許文献6には、サブミクロン粒子飛散による帯電器などの汚染問題を生じることなく、球形トナーのクリーニング不良に関する問題を解決することを目的として、結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子に凝集粒子を外添してなる静電荷現像用トナーであって、該凝集粒子が、i)樹脂微粒子単独からなるか、ii)潤滑剤微粒子単独からなるか、またはiii)樹脂微粒子、潤滑剤微粒子および無機微粒子からなる群から選ばれる少なくとも2種の粒子を含んでなり、かつ該凝集粒子は、形状係数が130以上であり、体積平均粒子径が0.5μm以上10μm以下である静電荷現像用トナーが記載されている。
特許文献7には、無機微粒子を含有した球形トナー母粒子の高転写効率・高画質性、さらには現像性、定着性を損なうことなく、クリーニング性の向上、感光体フィルミング防止等の信頼性向上がバランスよくなされた電子写真用トナーを提供することを目的に、少なくとも、平均形状係数(ML/A)が100〜130であり、且つ白色或いは淡黄色の無機微粒子を含むトナー母粒子と、該トナー母粒子より平均粒径が小さく、且つ滑剤を含む非着色複合粒子と、を含有してなる電子写真用トナーが記載されている。
特開2003−55468号公報 特開2005−48176号公報 特開2005−49858号公報 特開2007−63548号公報 特開2002−156782号公報 特開2001−265050号公報 特開2002−189311号公報
本発明は、トナーのクリーニング性の向上、感光体の傷発生防止、感光体の磨耗防止を達成する静電荷像現像用トナー用樹脂粒子、その静電荷像現像用トナー用樹脂粒子の製造方法、その静電荷像現像用トナー用樹脂粒子を含む静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤および画像形成装置である。
請求項1に係る発明は、樹脂粒子と滑剤とを含み、前記滑剤の含有量が、前記樹脂粒子に対して5質量%以上15質量%以下の範囲であり、前記樹脂粒子の表面に付着した前記滑剤の樹脂粒子表面に対する被覆率が40%以上70%以下の範囲である静電荷像現像用トナー用樹脂粒子である。
請求項2に係る発明は、樹脂粒子と滑剤とを含む混合物を容器に入れ、前記容器を回転させながら混合する混合工程を含む請求項1に記載の静電荷像現像用トナー用樹脂粒子の製造方法である。
請求項3に係る発明は、樹脂粒子と滑剤とを含み、前記滑剤の含有量が、前記樹脂粒子に対して5質量%以上15質量%以下の範囲であり、前記樹脂粒子の表面に付着した前記滑剤の樹脂粒子表面に対する被覆率が40%以上70%以下の範囲である静電荷像現像用トナー用樹脂粒子と、
結着樹脂を含み、前記樹脂粒子より体積平均粒径の大きいトナー母粒子と、を含む静電荷像現像用トナーである。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の静電荷像現像用トナーと、キャリアとを含有する静電荷像現像用現像剤である。
請求項5に係る発明は、像保持体と、前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記現像されたトナー画像を被転写体に転写する転写手段と、前記像保持体の表面を清掃する像保持体清掃手段とを含み、前記現像剤は、請求項4に記載の静電荷像現像用現像剤である画像形成装置である。
本発明の請求項1によれば、前記滑剤の含有量および被覆率が前記範囲外の場合に比較して、トナーのクリーニング性の向上、感光体の傷発生防止、感光体の磨耗防止を達成する静電荷像現像用トナー用樹脂粒子を提供する。
本発明の請求項2によれば、前記混合工程を含まない場合に比較して、トナーのクリーニング性の向上、感光体の傷発生防止、感光体の磨耗防止を達成する静電荷像現像用トナー用樹脂粒子を製造する静電荷像現像用トナー用樹脂粒子の製造方法を提供する。
本発明の請求項3によれば、静電荷像現像用トナー用樹脂粒子における前記滑剤の含有量および被覆率が前記範囲外の場合に比較して、トナーのクリーニング性の向上、感光体の傷発生防止、感光体の磨耗防止を達成する静電荷像現像用トナーを提供する。
本発明の請求項4によれば、静電荷像現像用トナー用樹脂粒子における前記滑剤の含有量および被覆率が前記範囲外の場合に比較して、トナーのクリーニング性の向上、感光体の傷発生防止、感光体の磨耗防止を達成する静電荷像現像用現像剤を提供する。
本発明の請求項5によれば、静電荷像現像用トナー用樹脂粒子における前記滑剤の含有量および被覆率が前記範囲外の場合に比較して、トナーのクリーニング性の向上、感光体の傷発生防止、感光体の磨耗防止を達成する画像形成装置を提供する。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<静電荷像現像用トナー用樹脂粒子>
本実施形態に係る静電荷像現像用トナー用樹脂粒子は、樹脂粒子と滑剤とを含む(以下、本実施形態に係る静電荷像現像用トナー用樹脂粒子を「滑剤含有樹脂粒子」と呼ぶ場合がある。)。滑剤含有樹脂粒子において、滑剤の含有量が、樹脂粒子に対して5質量%以上15質量%以下の範囲であり、7質量%以上12質量%以下の範囲であることが好ましい。また、樹脂粒子の表面に付着した滑剤の樹脂粒子表面に対する被覆率が、40%以上70%以下の範囲であり、45%以上65%以下の範囲であることが好ましい。
滑剤含有樹脂粒子は、トナー母粒子よりも粒径が小さく、感光体の表面を清掃する像保持体清掃部材と感光体とのニップ部、例えばクリーニングブレード等の先端部へ進入しやすいため、トナー母粒子のクリーニングブレード等からのすり抜けを抑制する。滑剤含有樹脂粒子は表面に滑剤を含んでいるため、樹脂粒子と感光体との間の摩擦力が小さくなり、樹脂粒子そのものはクリーニングブレード等をすり抜けにくくなるとともに、感光体の磨耗や傷の発生を防止する。本実施形態に係る静電荷像現像用トナー用樹脂粒子においては、滑剤の樹脂粒子に対する添加量を上げることなく、樹脂粒子表面への被覆率を高くしている。樹脂粒子表面に対する滑剤の被覆率が40%より小さい場合には、感光体の摩耗や傷が発生し、被覆率が70%より大きい場合には、樹脂粒子の帯電性が下がり、クリーニングブレード等の先端部へ安定供給されない。滑剤の含有量が樹脂粒子に対して15質量%より高いと、トナー母粒子と滑剤含有樹脂粒子とを混合する際に、滑剤がトナー母粒子の表面に移り、トナー母粒子の帯電性に影響を与え、転写性が低下してしまう。このように、樹脂粒子に含まれる滑剤の量と樹脂粒子表面に対する被覆率とを適切な範囲に制御することによって、トナーの転写性を損なわずにクリーニング性の向上、感光体の傷発生防止、感光体の磨耗防止が達成される。
滑剤含有樹脂粒子における、滑剤の含有量は、特に限定はされないが、蛍光X線測定、原子吸光測定、XPS分析などの方法で求める。
樹脂粒子の表面に付着した滑剤の樹脂粒子表面に対する被覆率は、ルテニウム染色SEM写真を画像解析することにより求める。具体的には、樹脂粒子の表面積とルテニウム染色された滑剤の面積比とから下記式(1)により求める。
被覆率(%)=[(滑剤の面積)/(樹脂粒子の表面積)]×100 式(1)
樹脂粒子は、樹脂を含む粒子であり、樹脂としては、特に限定はされないが、例えば、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体が挙げられる。特に代表的な樹脂としては、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられる。さらに、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、変性ロジン等が挙げられる。樹脂粒子に含まれる樹脂は、トナーの結着樹脂と同じものであっても、異なるものであってもよい。
樹脂粒子は、その体積平均粒径がトナー母粒子の体積平均粒径よりも小さいものであればよく、具体的には0.5μm以上、トナー母粒子の体積平均粒径未満であることが好ましく、1μm以上、トナー母粒子の体積平均粒径−1μm未満であることがより好ましい。樹脂粒子の体積平均粒径がトナー母粒子の体積平均粒径以上であると、感光体と像保持体清掃部材(例えばクリーニングブレード等)とのニップ部での粒径選択性により、トナー母粒子より像保持体清掃部材に近づけず、その結果、トナーのクリーニング不良となってしまう場合がある。一方、樹脂粒子の体積平均粒径が0.5μm未満では、トナー母粒子の表面に樹脂粒子が直接付着しやすくなり、トナーの帯電量を低下させてしまい、その結果、現像器にてトナー飛散やかぶりが発生してしまう場合がある。
滑剤としては、樹脂粒子と感光体との間の摩擦力を低減させる有機または無機の化合物であればよく、特に制限はないが、グラファイト、二硫化モリブデン、滑石、脂肪酸、脂肪酸金属塩等の固体潤滑剤;ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪族アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物、石油系ワックス;これらの変性物等が挙げられる。これらのうち、潤滑性等の点からステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩が好ましい。これら滑剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
これらの滑剤は粒子状のものが好ましい。この場合、滑剤粒子の体積平均粒径は、0.05μm以上5μm以下の範囲であることが好ましく、0.1μm以上3μm以下の範囲であることがより好ましい。また、体積平均粒径が上記範囲外のものであっても、粉砕等により粒径を調製してから用いてもよい。
樹脂粒子は、その個々の粒子の現像剤中への分散をよくし、かつ樹脂粒子の帯電性を制御するために、その表面に無機粒子を付着させてもよい(外部添加処理)。上記無機粒子としては特に限定されないが、例えば、シリカ、酸化チタン、メタチタン酸、アルミナ、酸化亜鉛、ジルコニア、マグネシア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。これらの中でもシリカ、酸化チタン、メタチタン酸が好ましい。これら無機粒子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。なお、無機粒子以外の各種公知の添加剤を外部添加処理してもよい。
樹脂粒子は、クリーニング性向上等の観点から、不定形であることが好ましく、具体的には、その平均形状係数(ML/A)×(100π/4)〔MLは樹脂粒子の最大長(μm)を表し、Aは樹脂粒子の投影面積(μm)を表す。〕が130以上150以下の範囲であることが好ましく、135以上145以下の範囲であることがより好ましい。この平均形状係数が130未満であると、クリーニング性能が低下してしまうことがある。一方、150を超えると、現像機内での粒子破壊が生じ、キャリア汚染による帯電性能低下やダム形成不足によるクリーニング不良を誘発しやすくなることがある。
<静電荷像現像用トナー用樹脂粒子の製造方法>
静電荷像現像用トナー用樹脂粒子の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、予め、樹脂粒子と滑剤粒子とをそれぞれ作製し、それらをヘンシェルミキサ等による混合あるいはハイブリタイゼーションシステムやメカノフュージョンシステム等によるメカノケミカル反応等の乾式法;水溶液中湿式により混合、凝集、加熱融着する等の湿式法;等により作製すればよい。また、樹脂と滑剤とを混合し、溶融混練、粉砕、分級して滑剤含有樹脂粒子を作製してもよい。
樹脂粒子の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、予め作製した樹脂微粒子を凝集、融合して作製すればよい。
滑剤の含有量を樹脂粒子に対して5質量%以上15質量%以下の範囲とし、かつ、滑剤の樹脂粒子表面に対する被覆率を40%以上70%以下の範囲とするため、すなわち、滑剤の樹脂粒子に対する添加量を増やすことなく、樹脂粒子表面への被覆率を高くするための具体的な方法の一つとして、例えば、樹脂粒子と滑剤とを含む混合物を容器に入れ、この容器を回転させながら混合する混合工程を含む方法が挙げられる。すなわち、湿式または乾式で樹脂粒子の表面へ滑剤を付着させた後に、あるいは付着させながら、せん断力を与えながら混合すればよい。例えば、湿式で樹脂粒子の表面へ滑剤を付着させた後に、容器回転式乾燥機を用いることで乾燥および混合する方法、容器回転式混合機を用いることで、乾式で樹脂粒子の表面へ滑剤を付着させながら混合する方法等が挙げられる。これらのような方法により、樹脂粒子に含まれる滑剤の量と表面被覆率とが適切な範囲に制御される。樹脂粒子の表面へ滑剤を付着させた後に、あるいは付着させながら、回転させることで滑剤が樹脂粒子の表面から長期にわたり脱離しにくくなると考えられる。
このように、容器回転式乾燥機または容器回転式混合機を用いて樹脂粒子の表面に滑剤を固着させることで、樹脂粒子に対する滑剤粒子の添加量を増やすことなく、表面被覆率を制御することができる。湿式で樹脂粒子の表面へ滑剤を付着させた後に、容器回転式乾燥機を用いて乾燥および混合する方法の方が、工程数が少なくなる。なお、気流式乾燥機などを用いると、滑剤が樹脂粒子の表面から遊離してしまう傾向にある。
容器回転式乾燥機、容器回転式混合機としては、特に限定されるものではないが、例えば、コニカルブレンダードライヤ(日本乾燥機社製)、コニカルドライヤC−CDB(神鋼バンテック社製)などが挙げられる。回転数を制御することで樹脂粒子表面に固着する滑剤粒子の被覆率が制御される。
乾燥、混合時の容器の回転数、温度等の条件は、滑剤の含有量に応じて、滑剤の樹脂粒子表面に対する被覆率が40%以上70%以下の範囲になるように適切に選択すればよい。容器の回転数は、0.1rpm以上5rpm以下の条件で実施することが好ましい。回転数が0.1rpm未満であると、乾燥効率が低下する場合がある。回転数が5rpmを超えると、樹脂粒子の表面に対する滑剤の被覆率が高くなりすぎる場合がある。温度は、例えば、30℃以上、樹脂粒子のガラス転移温度以下の範囲で実施すればよい。温度が30℃未満であると、乾燥時間が長くなる場合があり、樹脂粒子のガラス転移温度を超えると、樹脂粒子同士が融着してしまう場合がある。
樹脂粒子への無機粒子等の添加剤の添加方法は、公知の方法を用いればよく、例えばヘンシェルミキサ等を用いた乾式法や湿式にて加熱融着させて添加してもよい。また、トナー母粒子へ無機粒子を外添する際に滑剤含有樹脂粒子を添加することによって、樹脂粒子の表面にトナー母粒子の表面に付着させる添加剤と同じものを付着させてもよい。あるいは、添加剤を外添したトナー母粒子、または、現像剤に後から滑剤含有樹脂粒子を添加させ、それによって、トナー母粒子の表面上の添加剤の一部を樹脂粒子の表面に移行させてもよい。
<静電荷像現像用トナー>
本実施形態に係るトナーは、トナー母粒子を含むトナーと上記滑剤含有樹脂粒子とを含有する。トナー母粒子は、少なくとも結着樹脂を含み、着色剤、その他の成分等を含んでもよい。
結着樹脂としては、特に限定はされないが、例えば、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体等が挙げられ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられる。さらに、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、変性ロジン等も挙げられる。
着色剤としては染料および顔料でもかまわないが、耐光性や耐水性の観点から顔料が好ましい。好ましい顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアンブルー、マラカイトグリーンオキサート、ランプブラック、ローズベンガル、キナクリドン、ベンジジンイエロー、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド185、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等の公知の顔料を使用すればよい。また、着色剤として磁性粉を使用してもよい。磁性粉としては、コバルト、鉄、ニッケルなどの強磁性金属、コバルト、鉄、ニッケル、アルミニウム、鉛、マグネシウム、亜鉛、マンガンなどの金属の合金、酸化物などの公知の磁性体を使用すればよい。前記着色剤の種類を適宜選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等の各色トナーが得られる。
これらは単独で使用可能な他、2種類以上組み合わせて使用してもよい。これら着色剤の含有量としては結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上40質量部以下が好ましく、1質量部以上30質量部以下がさらに好ましい。
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよく、例えば、無機粒子、帯電制御剤、離型剤等の公知の各種添加剤等が挙げられる。
本実施形態のトナーには必要に応じて無機粒子を添加してもよい。前記無機粒子としてはシリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、あるいはこれらの表面を疎水化処理したもの等公知の無機粒子を単独または二種以上を組み合わせて使用すればよいが、発色性やOHP透過性等透明性を損なわないという観点から屈折率が結着樹脂よりも小さいシリカ粒子が好ましい。またシリカ粒子は種々の表面処理を施されてもよく、例えばシラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、シリコーンオイル等で表面処理したものが好ましい。
これら無機粒子を添加することによりトナーの粘弾性を調整してもよく、画像光沢度や紙への染み込みを調整してもよい。無機粒子はトナー原料100質量部に対して0.5質量%以上20質量%以下含有されることが好ましく、1質量%以上15質量%以下がさらに好ましい。
本実施形態のトナーには必要に応じて帯電制御剤を添加してもよい。帯電制御剤としてはクロム系アゾ染料、鉄系アゾ染料、アルミニウムアゾ染料、サリチル酸金属錯体などを使用すればよい。
本実施形態のトナーは、離型剤を含有してもよい。離型剤を含有することで、定着工程での離型性が向上するため、接触加熱型定着方式では定着ロールに塗布する離型オイルが減少、またはなくなるため、離型オイルによる定着ロール寿命の低下やオイル筋等のディフェクトが回避され、また低コスト化にもつながる。
離型剤の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックスなどが挙げられる。また、これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
離型剤の含有量としてはトナー原料100質量部に対して好ましくは1質量部以上20質量部以下、より好ましくは2質量部以上15質量部以下である。1質量部未満であると離型剤添加の効果がない場合があり、20質量部を超えると、帯電性への悪影響が現れやすくなり、また現像機内部においてトナーが破壊されやすくなるため離型剤やトナー樹脂のキャリアへのスペント化が生じ、帯電が低下しやすくなる等の影響が現れるばかりでなく、例えばカラートナーを用いた場合、定着時の画像表面への染み出しが不十分になり易く、画像中に離型剤が在留しやすくなってしまうため、透明性が悪化する場合がある。
トナー母粒子は、特に製造方法により限定されるものではなく、公知の方法により得ればよい。具体的には、例えば結着樹脂および着色剤と、必要に応じて離型剤および帯電制御剤等とを混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、必要に応じて離型剤および帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー母粒子を得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤、必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂および着色剤と、必要に応じて離型剤および帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が挙げられる。また上記方法で得られたトナー母粒子をコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。外添剤を添加する場合、トナー母粒子および外添剤をヘンシェルミキサあるいはVブレンダ等で混合することによって製造すればよい。また、トナー母粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添してもよい。
本実施形態に係るトナーは、トナー母粒子と、上記滑剤含有樹脂粒子とを混合することで得ればよいが、この混合方法については特に制限はなく、例えばヘンシェルミキサあるいはVブレンダ等で混合する等、上述した各粒子の外添処理と同様にして行えばよい。ただし、ヘンシェルミキサあるいはVブレンダ等の回転数を制御して、上記滑剤含有樹脂粒子が、トナー母粒子と独立に存在するように混合することが好ましい。また、必要に応じて、上記滑剤含有樹脂粒子以外に、公知のクリーニング補助材料を混合添加してもよい。
トナー中の滑剤含有樹脂粒子の含有量としてはトナー母粒子1質量部に対して、0.05質量部以上10質量部以下が好ましく、0.1質量部以上5質量部以下がさらに好ましい。滑剤含有樹脂粒子の含有量が0.05質量部未満であると、クリーニング性が低下してしまう場合があり、10質量部を超えると、トナー母粒子表面に樹脂粒子が付着してトナーの帯電量を低下させてしまう場合がある。
<静電荷像現像用トナーの物性>
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの体積平均粒径D50vとしては、4μm以上8μm以下の範囲が好ましく、5μm以上7μm以下の範囲がより好ましく、また、個数平均粒径D50nとしては、3μm以上7μm以下の範囲が好ましく、4μm以上6μm以下の範囲がより好ましい。
前記体積平均粒径および個数平均粒径の測定は、コールターマルチサイザII型(ベックマン−コールター社製)を用いて、100μmのアパーチャ径で測定することにより行われる。この時、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒分散させた後に行う。
なお、体積平均粒径D50vは、以下のようにして求める。前述のコールターマルチサイザII型(ベックマン−コールター社製)で測定されるトナーの粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50pと定義する。
また、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの、下記式で表される形状係数SF1は好ましくは110以上140以下の範囲、より好ましくは115以上130以下の範囲である。
SF1=(ML/A)×(π/4)×100
〔ただし、上記式において、MLはトナーの最大長(μm)を表し、Aはトナーの投影面積(μm)を表す。〕
トナーの形状係数SF1が110より小さい、または140を超えると、長期にわたって、優れた帯電性、クリーニング性、転写性が得られないことがある。
なお、形状係数SF1はルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)を用いて次のように測定する。まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個のトナーについて最大長(ML)と投影面積(A)を測定し、個々のトナーについて、(ML/A)×(π/4)×100を算出し、これを平均した値を形状係数SF1として求める。
<静電荷像現像用現像剤>
本実施形態において、静電荷像現像用現像剤は、前記本実施形態の静電荷像現像用トナーを含有する以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとればよい。本実施形態における静電荷像現像用現像剤は、静電荷像現像用トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷像現像用現像剤となり、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像用現像剤となる。
例えばキャリアを用いる場合のそのキャリアとしては、特に制限はなく、それ自体公知のキャリアが挙げられ、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に記載された樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアが挙げられる。
キャリアの具体例としては、以下の樹脂被覆キャリアが挙げられる。該キャリアの核体粒子としては、通常の鉄粉、フェライト、マグネタイト造型物などが挙げられ、その体積平均粒径は、30μm以上200μm以下程度の範囲である。
また、上記樹脂被覆キャリアの被覆樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類;ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロぺニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン等のオレフィン類;弗化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマ;などの単独重合体、または2種類以上のモノマからなる共重合体、さらに、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等を含むシリコーン樹脂類、ビスフェノール、グリコール等を含有するポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上併用してもよい。被覆樹脂の被覆量としては、前記核体粒子100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下程度の範囲が好ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲がより好ましい。
キャリアの製造には、加熱型ニーダ、加熱型ヘンシェルミキサ、UMミキサなどを使用すればよく、前記被覆樹脂の量によっては、加熱型流動転動床、加熱型キルンなどを使用してもよい。
静電荷像現像用現像剤における前記本実施形態の静電荷像現像用トナーとキャリアとの混合比としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよい。
<画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、現像されたトナー画像を被転写体に転写する転写手段と、像保持体の表面を清掃する像保持体清掃手段とを含み、現像剤として、前記静電荷像現像用現像剤が用いられる。また、本実施形態に係る画像形成装置は、上記した手段以外の手段、例えば、像保持体を帯電する帯電手段、被転写体表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段等を含むものであってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。画像形成装置1は、帯電部10と、露光部12と、像保持体である電子写真感光体14と、現像部16と、転写部18と、クリーニング部20と、定着部22とを備える。
画像形成装置1において、電子写真感光体14の周囲には、電子写真感光体14の表面を帯電する帯電手段である帯電部10と、帯電された電子写真感光体14を露光し画像情報に応じて静電潜像を形成する潜像形成手段である露光部12と、静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成する現像手段である現像部16と、電子写真感光体14の表面に形成されたトナー画像を被転写体24の表面に転写する転写手段である転写部18と、転写後の電子写真感光体14表面上に残存したトナー等の異物を除去して電子写真感光体14の表面を清掃する像保持体清掃手段であるクリーニング部20とがこの順で配置されている。また、被転写体24に転写されたトナー画像を定着する定着手段である定着部22が転写部18の側方に配置されている。
本実施形態に係る画像形成装置1の動作について説明する。まず、帯電部10により電子写真感光体14の表面が帯電される(帯電工程)。次に、露光部12により電子写真感光体14の表面に光が当てられ、光の当てられた部分の帯電電荷が除去され、画像情報に応じて静電荷像(静電潜像)が形成される(潜像形成工程)。その後、静電荷像が現像部16により現像され、電子写真感光体14の表面にトナー画像が形成される(現像工程)。例えば、電子写真感光体14として有機感光体を用い、露光部12としてレーザビーム光を用いたデジタル式電子写真複写機の場合、電子写真感光体14の表面は、帯電部10により負電荷を付与され、レーザビーム光によりドット状にデジタル潜像が形成され、レーザビーム光の当たった部分に現像部16でトナーを付与され可視像化される。この場合、現像部16にはマイナスのバイアスが印加されている。次に転写部18で、用紙等の被転写体24がこのトナー画像に重ねられ、被転写体24の裏側からトナーとは逆極性の電荷が被転写体24に与えられ、静電気力によりトナー画像が被転写体24に転写される(転写工程)。転写されたトナー画像は、定着部22において定着部材により熱および圧力が加えられ、被転写体24に融着されて定着される(定着工程)。一方、転写されずに電子写真感光体14の表面に残存したトナー等の異物はクリーニング部20で除去される(クリーニング工程)。この帯電からクリーニングに至る一連のプロセスで一回のサイクルが終了する。なお、図1において、転写部18で用紙等の被転写体24に直接トナー画像が転写されているが、中間転写体等の転写体を介して転写されてもよい。
以下、図1の画像形成装置1における帯電手段、像保持体、露光手段、現像手段、転写手段、像保持体清掃手段、定着手段について説明する。
(帯電手段)
帯電手段である帯電部10としては、例えば、図1に示すようなコロトロンなどの帯電器が用いられるが、導電性または半導電性の帯電ロールを用いてもよい。導電性または半導電性の帯電ロールを用いた接触型帯電器は、電子写真感光体14に対し、直流電流を印加するか、交流電流を重畳させて印加してもよい。例えばこのような帯電部10により、電子写真感光体14との接触部近傍の微小空間で放電を発生させることにより電子写真感光体14表面を帯電させる。なお、通常は、−300V以上−1000V以下に帯電される。また前記の導電性または半導電性の帯電ロールは単層構造あるいは多重構造でもよい。また、帯電ロールの表面をクリーニングする機構を設けてもよい。
(像保持体)
像保持体は、少なくとも潜像(静電荷像)が形成される機能を有する。像保持体としては、電子写真感光体が好適に挙げられる。電子写真感光体14は、円筒状の導電性の基体外周面に有機感光体等を含む塗膜を有する。塗膜は、基体上に、必要に応じて下引き層、および、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを含む感光層がこの順序で形成されたものである。電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は逆であってもよい。これらは、電荷発生物質と電荷輸送物質とを別個の層(電荷発生層、電荷輸送層)に含有させて積層した積層型感光体であるが、電荷発生物質と電荷輸送物質との双方を同一の層に含む単層型感光体であってもよく、好ましくは積層型感光体である。また、下引き層と感光層との間に中間層を有していてもよい。また、有機感光体に限らずアモルファスシリコン感光膜等他の種類の感光層を使用してもよい。
(露光手段)
露光手段である露光部12としては、特に制限はなく、例えば、像保持体表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光源を、所望の像様に露光する光学系機器等が挙げられる。
(現像手段)
現像手段である現像部16は、像保持体上に形成された潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー画像を形成する機能を有する。そのような現像装置としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよいが、例えば、静電荷像現像用トナーをブラシ、ローラ等を用いて電子写真感光体14に付着させる機能を有する公知の現像器等が挙げられる。電子写真感光体14には、通常直流電圧が使用されるが、さらに交流電圧を重畳させて使用してもよい。
(転写手段)
転写手段である転写部18としては、例えば、図1に示すような被転写体24の裏側からトナーとは逆極性の電荷を被転写体24に与え、静電気力によりトナー画像を被転写体24に転写するもの、あるいは被転写体24の表面に被転写体24を介して直接接触して転写する導電性または半導電性のロール等を用いた転写ロールおよび転写ロール押圧装置を用いればよい。転写ロールには、像保持体に付与する転写電流として、直流電流を印加してもよいし、交流電流を重畳させて印加してもよい。転写ロールは、帯電すべき画像領域幅、転写帯電器の形状、開口幅、プロセススピード(周速)等により、任意に設定すればよい。また、低コスト化のため、転写ロールとして単層の発泡ロール等が好適に用いられる。転写方式としては、紙等の被転写体24に直接転写する方式でも、中間転写体を介して被転写体24に転写する方式でもよい。
中間転写体としては、公知の中間転写体を用いればよい。中間転写体に用いられる材料としては、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンフタレート、PC/ポリアルキレンテレフタレート(PAT)のブレンド材料、エチレンテトラフロロエチレン共重合体(ETFE)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料等が挙げられるが、機械的強度の観点から熱硬化ポリイミド樹脂を用いた中間転写ベルトが好ましい。
(像保持体清掃手段)
像保持体清掃手段であるクリーニング部20については、像保持体上の残留トナー等の異物を清掃するものであれば、ブレードクリーニング方式、ブラシクリーニング方式、ロールクリーニング方式を採用したもの等、適宜選定して差し支えない。これらの中でもクリーニングブレードを用いた場合に、上記滑剤含有樹脂粒子を含むトナーの効果が発揮される。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。中でも、耐摩耗性に優れていることから、特にポリウレタン弾性体を用いることが好ましい。
(定着手段)
定着手段(画像定着装置)である定着部22としては、被転写体24に転写されたトナー像を加熱、加圧あるいは加熱加圧により定着するものであり、定着部材を具備する。
(被転写体)
トナー画像を転写する被転写体(用紙)24としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタ等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、被転写体の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を使用してもよい。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(樹脂微粒子分散液の調製)
スチレン280質量部、n−ブチルアクリレート120質量部、アクリル酸7質量部、ドデカンチオール8質量部の混合溶液と、非イオン性界面活性剤(三洋化成製、ノニボール400)6質量部およびアニオン性界面活性剤(第一工業製薬製、ネオゲンR)10質量部とをイオン交換水550質量部に溶解した反応容器中で、20分間撹拌混合しながら過硫酸アンモニウム4質量部を溶解したイオン交換水50質量部を投入した。その後、反応容器内を窒素置換した後、容器内を70℃まで加熱して5時間乳化重合を継続した。その結果、レーザ回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定された体積平均粒径D50vが151nmの樹脂微粒子分散液が得られた。
(滑剤粒子分散液の調製)
イオン交換水200質量部に滑剤としてステアリン酸亜鉛(アデカ製、ZNS−P)12質量部、およびアニオン性界面活性剤(第一工業製薬製、ネオゲンR)2質量部を加えて乳化分散させた。その後、ゴーリンホモジナイザにて130℃に加熱、500kg加圧の条件で30分間運転し、その後冷却して取り出した。その結果、レーザ回折式粒度分布測定装置で測定された体積平均粒径D50vが505nmの滑剤粒子分散液が得られた。この分散液の固形分濃度は7.0質量%であった。
(樹脂粒子分散液の調製)
上記樹脂微粒子分散液260質量部、凝集剤としてポリ塩化アルミニウム(浅田化学社製、PAC100W)2質量部、イオン交換水1000質量部を加え、分散機(太平洋機構社製、キャビトロンCD1010)で混合、分散させた。分散液を反応容器内で40℃に加熱して1時間保持した。このときのコールターカウンタで測定した体積平均粒径は3.2μmであった。この分散液を0.5N水酸化ナトリウム水溶液でpH7まで調整し、撹拌を継続しながら反応容器内を80℃まで加熱して2時間保持した。このときのコールターカウンタで測定した体積平均粒径は3.5μmであった。この樹脂粒子を濾別、イオン交換水で洗浄後、固形分濃度が10質量%になるようにイオン交換水を加えて樹脂粒子分散液を得た。
(静電荷像現像用トナー用樹脂粒子(滑剤含有樹脂粒子)の調製)
上記樹脂粒子分散液100質量部と上記滑剤粒子分散液11質量部とを混合し、硝酸でpH5以下に調整した後、ポリ塩化アルミニウム0.4質量部を加えることで滑剤を含んだ滑剤含有樹脂粒子分散液を調製した。この粒子を濾別、イオン交換水で洗浄後、容器回転式混合乾燥機(神鋼バンテック社製、コニカルドライヤ C−CDB)を用いて、回転数0.5rpm、温度40℃の条件で乾燥、混合を実施し、滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子Aを得た。
滑剤含有樹脂粒子中の滑剤の含有量は、蛍光X線分析装置(島津製作所製、XRF−1500)を用いて、滑剤特有の蛍光X線を測定することで求めた。具体的には、滑剤含有量既知の試料を用いて検量線を作成し、上記で得た滑剤含有樹脂粒子による蛍光X線測定により含有量を求めた。
樹脂粒子に付着した滑剤の被覆率は、ルテニウム染色SEM写真を画像解析することで上記式(1)により求めた。具体的には、走査型電子顕微鏡(日立製作所製、S4800)を用いて、5,000倍以上30,000倍以下での観察画像(サンプリング数1,000個)から個々の樹脂粒子の表面積とルテニウム染色された滑剤の面積比を上記式(1)により求め、その平均値を被覆率とした。
(顔料分散液の調製)
カーボンブラック(R330、キャボット社製)45質量部、イオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬製)5質量部、イオン交換水200質量部を混合し、ホモジナイザ(IKAウルトラタラックス)により10分間分散し、次いでアルティマイザを用いて分散処理して、体積平均粒径250nmの着色剤分散液Kを得た。
C.I.ピグメントブルー15:3(シアン顔料、大日精化製)45質量部、イオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬製)5質量部、イオン交換水200質量部を混合し、ホモジナイザ(IKAウルトラタラックス)により10分間分散し、次いでアルティマイザを用いて分散処理して、体積平均粒径250nmの着色剤分散液Cを得た。
C.I.ピグメントレッド122(マゼンタ顔料、クラリアント製)45質量部、イオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬製)5質量部、イオン交換水200質量部を混合し、ホモジナイザ(IKAウルトラタラックス)により10分間分散し、次いでアルティマイザを用いて分散処理して、体積平均粒径250nmの着色剤分散液Mを得た。
C.I.ピグメントイエロー180(イエロー顔料、クラリアント製)60質量部、イオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬製)5質量部、イオン交換水200質量部を混合し、ホモジナイザ(IKAウルトラタラックス)により10分間分散し、次いでアルティマイザを用いて分散処理して、体積平均粒径250nmの着色剤分散液Yを得た。
(離型剤分散液の調製)
パラフィンワックス(日本精鑞社製、HNP0190)45質量部、イオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬製)5質量部、イオン交換水200質量部を混合し、120℃に加熱し、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザで分散処理して、固形分20質量%、体積平均粒径222nmの離型剤分散液を得た。
(トナーの調製)
上記樹脂微粒子分散液230質量部、着色剤分散液K 30質量部、離型剤分散液20質量部、ポリ塩化アルミニウム0.5質量部、イオン交換水600質量部をステンレス製フラスコ中でホモジナイザ(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で混合、分散した後、加熱用オイルバスでフラスコ内を撹拌しながら47℃まで加熱し、60分保持して凝集粒子分散液を調製した。この分散液に前記樹脂微粒子分散液25質量部を追加した後、0.5N水酸化ナトリウム水溶液を追加してフラスコ内のpHを6に調整した後、撹拌を継続しながら95℃まで加熱して5時間保持した。凝集粒子分散液を冷却、濾別してイオン交換水で洗浄、真空乾燥して、トナー母粒子Kを得た。コールターカウンタで測定した体積平均粒径は5.9μmであった。
同様に、着色剤分散液C,M,Yを用いて、体積平均粒径がそれぞれ5.7μm、5.6μm、5.8μmのトナー母粒子C,M,Yを得た。
次に、トナー母粒子K,C,M,Yそれぞれ50質量部に対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)を1.5質量部、滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子Aを0.3質量部添加し、サンプルミルでブレンドして、トナーA(K,C,M,Y)を得た。
(現像剤の調製)
フェライト粒子(パウダーテック社製、体積平均粒径50μm)100質量部とメチルメタクリレート樹脂(三菱レイヨン社製、重量平均分子量95,000、10,000以下の成分比率は5質量%)1.5質量部を、トルエン500質量部と共に加圧式ニーダに入れ、常温で15分間撹拌混合した後、減圧混合しながら70℃まで昇温してトルエンを留去し、その後冷却し、105μmの篩を用いて分級して樹脂被覆フェライトキャリアを得た。この樹脂被覆フェライトキャリアと、トナーA(K,C,M,Y)とをそれぞれ混合し、トナー濃度が7質量%の二成分系静電荷像現像用の現像剤A(K,C,M,Y)を調製した。
[評価]
(クリーニング性の評価)
富士ゼロックス社製DocuCentreColorの改造機に上記4色の現像剤Aを現像機に入れ、クリーニング性の評価を行った。クリーニングブレード(ウレタン製)の線圧を15g/mの条件で評価を行った。高温高湿条件下(30℃/80%RH)でトナーの載り量を5g/mになるように調整し、連続20,000枚、富士ゼロックス社製J紙A3にベタ画像を出力して、出力画像の線状または筋状の画質欠陥の有無を確認した。以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
○ 20,000枚まで画像欠陥なし
△ 20,000枚まででわずかに画像欠陥が発生
× 10,000枚で画像欠陥が発生
(感光体傷の評価)
20,000枚出力後、感光体の傷の有無を確認した。以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
○ 20,000枚まで傷の発生なし
△ 20,000枚まででわずかに傷が発生
× 20,000枚までで傷が発生し、画像欠陥も発生
(感光体摩耗の評価)
20,000枚出力前後の感光体の膜厚(回転方向で2cmごとに10点、軸方向で1cmごとに30点の厚さの平均値)の差から、摩耗の確認を行った。以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
○:膜厚差0.0μm以上3.0μm未満
△:膜厚差3.0μm以上6.0μm未満
×:膜厚差6.0μm以上
<実施例2>
上記滑剤粒子分散液6質量部を用いた以外は実施例1と同じ条件で滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子B、トナーB(K,C,M,Y)、現像剤B(K,C,M,Y)を得た。評価結果を表1に示す。
<実施例3>
上記滑剤粒子分散液17質量部を用いた以外は実施例1と同じ条件で滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子C、トナーC(K,C,M,Y)、現像剤C(K,C,M,Y)を得た。評価結果を表1に示す。
<実施例4>
実施例1と同じ条件で滑剤含有樹脂粒子分散液を調製した後、この粒子を濾別、イオン交換水で洗浄後、真空凍結乾燥(−40℃で2時間凍結後、40℃に加温しつつ1×10−4Torrの条件)を実施した。その後、容器回転式混合乾燥機(神鋼バンテック社製、コニカルドライヤ C−CDB)を用いて、回転数0.5rpm、常温の条件で混合し、滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子Dを得た。実施例1と同様にして、トナーD(K,C,M,Y)、現像剤D(K,C,M,Y)を得た。評価結果を表1に示す。
<実施例5>
上記滑剤粒子分散液8質量部を用いた以外は実施例1と同じ条件で滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子E、トナーE(K,C,M,Y)、現像剤E(K,C,M,Y)を得た。評価結果を表1に示す。
<実施例6>
上記滑剤粒子分散液13質量部を用いた以外は実施例1と同じ条件で滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子F、トナーF(K,C,M,Y)、現像剤F(K,C,M,Y)を得た。評価結果を表1に示す。
<比較例1>
上記滑剤粒子分散液40質量部を用いた以外は実施例1と同じ条件で滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子G、トナーG(K,C,M,Y)、現像剤G(K,C,M,Y)を得た。評価結果を表1に示す。
<比較例2>
上記滑剤粒子分散液3質量部を用いた以外は実施例1と同じ条件で滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子H、トナーH(K,C,M,Y)、現像剤H(K,C,M,Y)を得た。評価結果を表1に示す。
<比較例3>
容器回転式混合乾燥機で回転数5rpmの条件で乾燥を実施した以外は実施例1と同じ条件で滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子I、トナーI(K,C,M,Y)、現像剤I(K,C,M,Y)を得た。評価結果を表1に示す。
<比較例4>
気流式乾燥機(セイシン企業製、フラッシュジェットドライヤ)で乾燥した以外は実施例1と同じ条件で滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子J、トナーJ(K,C,M,Y)、現像剤J(K,C,M,Y)を得た。評価結果を表1に示す。
<比較例5>
実施例1と同じ条件で滑剤含有樹脂粒子分散液を調製した後、この粒子を濾別、イオン交換水で洗浄後、真空凍結乾燥(−40℃で2時間凍結後、40℃に加温しつつ1×10−4Torrの条件)を実施して、滑剤を含む滑剤含有樹脂粒子K、トナーK(K,C,M,Y)、現像剤K(K,C,M,Y)を得た。評価結果を表1に示す。
Figure 2011027888
このように、実施例1から実施例6の滑剤含有樹脂粒子を含む現像剤により、トナーのクリーニング性の向上、感光体の傷発生防止、感光体の磨耗防止が達成された。
1 画像形成装置、10 帯電部、12 露光部、14 電子写真感光体、16 現像部、18 転写部、20 クリーニング部、22 定着部、24 被転写体。

Claims (5)

  1. 樹脂粒子と滑剤とを含み、
    前記滑剤の含有量が、前記樹脂粒子に対して5質量%以上15質量%以下の範囲であり、前記樹脂粒子の表面に付着した前記滑剤の樹脂粒子表面に対する被覆率が40%以上70%以下の範囲であることを特徴とする静電荷像現像用トナー用樹脂粒子。
  2. 樹脂粒子と滑剤とを含む混合物を容器に入れ、前記容器を回転させながら混合する混合工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー用樹脂粒子の製造方法。
  3. 樹脂粒子と滑剤とを含み、前記滑剤の含有量が、前記樹脂粒子に対して5質量%以上15質量%以下の範囲であり、前記樹脂粒子の表面に付着した前記滑剤の樹脂粒子表面に対する被覆率が40%以上70%以下の範囲である静電荷像現像用トナー用樹脂粒子と、
    結着樹脂を含み、前記樹脂粒子より体積平均粒径の大きいトナー母粒子と、
    を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  4. 請求項3に記載の静電荷像現像用トナーと、キャリアとを含有することを特徴とする静電荷像現像用現像剤。
  5. 像保持体と、前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記現像されたトナー画像を被転写体に転写する転写手段と、前記像保持体の表面を清掃する像保持体清掃手段とを含み、
    前記現像剤は、請求項4に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
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