JP2011027731A - 試薬の吸引方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】試薬を分注または排出する前に、シリンジ等により予めシールを穿孔して、吸引した試薬の代わりに容器内に流入するまたは排出する試薬の代わりに容器外に流出する空気穴を確保し、次いで、該空気穴とは異なる位置に吸引または排出用にシリンジを挿し込んで試薬の吸引または排出を行うことにより、安定した吸引または排出が行われ測定値が安定する。
【選択図】なし
Description
このようなシステムに用いる試薬は、測定の簡便性などの要求に応えるため、あらかじめ測定項目ごとに、あるいは、1回の測定単位ごとに、試薬カートリッジのような個別の包装形態で用意されることが多い。
たとえば、測定に必要な複数の液状試薬を、複数の区画を有しパレット状に形成されたカートリッジに入れ、各区画の開口部をシールで密封したような形態のものが用いられている。測定の際には、シールをあらかじめ剥がす手間を介することなく、分注手段のノズルヘッドの先端部を用いてシールを穿孔し、試薬を吸引することができる。
(1)測定開始から結果表示までの迅速性
(2)易操作性
(3)測定結果の正確性
(4)メンテナンスの容易性
(5)装置の小型化
本発明は、POCTの考え方により合致した生理活性物質測定システムを提供するという観点から、該システムに用いる試薬カートリッジからの試薬吸引方法を提供することを目的とする。
この点について本発明者らがさらに検討を行ったところ、シールと分注手段のノズルヘッドの先端部が密着して安定な吸引または排出ができていないことがわかった。
そこで本発明者は、この問題点を解消するためにさらに鋭意検討を重ねた結果、試薬を分注または排出する前に、シリンジ等により予めシールを穿孔して、吸引した試薬の代わりに容器内に流入するまたは排出する試薬の代わりに容器外に流出する空気穴を確保し、次いで、該空気穴とは異なる位置に吸引または排出用にシリンジを挿し込んで試薬の吸引または排出を行うことにより、安定した吸引または排出が行われ測定値が安定することを見出し、本発明を完成させるに至った。
[項1]
ノズル状の先端部を有する分注手段を有する装置を用いて、
複数の区画を有し、該区画の少なくとも1区画以上に液状試薬が充填されており、該区画の少なくとも1区画以上の開口部がシールで密封された試薬カートリッジから、開口部がシールで密封された区画から試薬を吸引、または、開口部がシールで密封された空の区画に試薬を排出する方法であって、
以下の手順を含むことを特徴とする、試薬の吸引または排出方法。
(1)試薬を吸引または排出しようとする区画において、分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔して、シールに穴を開ける工程。
(2)試薬を吸引または排出しようとする区画において、(1)で開けた穴とは異なる位置に分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔し、そのまま先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う工程。
[項2]
以下の手順を含むことを特徴とする、項1に記載の、試薬の吸引または排出方法。
(1)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールとの接点を越えるところまで上昇させ、シールを穿孔して、シールに穴を開ける。
(2)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールに接しないところまで下げる。
(3)(1)で開けた穴とは異なる位置の上方に分注手段の先端部が来るように、分注手段の先端部を水平面上の任意の軸上で移動させ、かつ/または、容器を保持するステージを、水平面上の、分注手段の移動軸とは平行でない別の任意の軸上で移動させる。
(4)シールされた容器を保持するステージを上昇させ、分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔し、そのまま先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う。
(5)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールに接しないところまで下げる。
[項3]
以下の手順を含むことを特徴とする、項1に記載の、試薬の吸引または排出方法。
(1)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールとの接点を越えるところまで上昇させ、シールを穿孔して、シールに穴を開ける。
(2)分注手段の先端部が挿入されたまま、シールに対して、水平面上の任意の軸上で分注手段の先端部が動くように、分注手段およびシールされた容器を保持するステージのうちいずれか1つ以上を動かす。
(3)分注手段の先端部が液状試薬に到達している場合はそのまま、もしくは、分注手段の先端部が液状試薬に到達していない場合は先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う。
(4)シールされた容器を保持するステージを分注手段の先端部がシールに接しないところまで下げる。
[項4]
1回目の吸引または排出工程を行った区画に、2回目以降試薬の吸引または排出を行う工程において、吸引もしくは排出のために分注手段の先端部を1回目の吸引または排出工程で穿孔した穴に挿し込んで吸引または排出を行う項1に記載の方法。
[項5]
吸引または排出のために分注手段の先端部を挿し込む穴と異なる位置に穴を開ける工程において、分注手段の先端部が区画に充填されている試薬に接しない項1に記載の方法。
[項6]
吸引または排出のために分注手段の先端部を挿し込む穴と異なる位置に穴を開ける工程において、分注手段の先端部が区画に充填されている試薬に接する項1に記載の方法。
[項7]
(1)〜(6)のすべてを含み、項1〜6のいずれかの動作が可能であることを特徴とする生理活性物質測定システム。
(1)反応部:試料と試薬類を混合し反応させるための手段であって、以下の(a)〜(f)のすべてを含む
(a)試薬カートリッジ
(b)反応材
(c)試薬カートリッジセット部
(d)反応材セット部
(e)分注用ポンプ
(f)温度制御部
(2)検出部:反応経過を検出するための手段
(3)可動部:上記(1)〜(2)の各部を、目的に応じてX軸、Y軸、Z軸それぞれの方向に動かすための手段
(4)読取部:測定項目に応じて試薬に関する情報を外部から機器に読み取るための手段(5)表示操作部:機器の状況を把握する、あるいは、機器を操作するための手段
(6)制御部:上記(1)〜(5)の各部を制御するための手段
[項8]
分注手段の先端部を開口部がシールを穿孔する工程において、試薬カートリッジが上下駆動して、シールを穿孔する項7に記載の生理活性物質測定システム。
[項9]
項7に記載の生理活性物質測定システムに用いられうる部材であって、分注手段の先端部によって穿孔が可能なシールで開口部が密封された試薬カートリッジ。
[項10]
項7に記載の生理活性物質測定システムに用いられうる機器であって、項7に記載の生理活性物質測定システムの各構成のうち、次の(a)および(b)の構成を欠く機器。
(a)試薬カートリッジ
(b)反応材
本発明の実施形態の一は、ノズル状の先端部を有する分注手段を有する装置を用いて、複数の区画を有し、該区画の少なくとも1区画以上に液状試薬が充填されており、該区画の少なくとも1区画以上の開口部がシールで密封された試薬カートリッジから、開口部がシールで密封された区画から試薬を吸引、または、開口部がシールで密封された空の区画に試薬を排出する方法であって、
以下の手順を含むことを特徴とする、試薬の吸引または排出方法である。
(1)試薬を吸引または排出しようとする区画において、分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔して、シールに穴を開ける工程。
(2)試薬を吸引または排出しようとする区画において、(1)で開けた穴とは異なる位置に分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔し、そのまま先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う工程。
また、「ノズル状の先端部分を有する分注手段の先端部」は、分注用ポンプ15に合った市販のものを適宜用いればよい。例えば、樹脂製の取り外し可能な分注チップ17や金属製のものなどがあげられる。POCTのメンテナンスの容易性からは分注チップ17は一般に使用されている樹脂製のものが好ましく、測定ごとに取り外し可能とすることで、分注部の洗浄などのメンテナンスが不要になり、かつ先端部分の洗浄不良などによるサンプル間の持ち込みによる測定誤差が軽減される。
例えば、いくつかの区切られたセル(区画)が結合した形態(試薬カートリッジ11(反応カートリッジとも呼ぶ))が例示できる。試薬カートリッジ11は、測定に必要な試薬や反応に必要な数以上の区画を有しており、試薬カートリッジセット部13を支持する支持部34の制御動作を単純化させるために、各セルの結合は一次元方向に直列であることが好ましい。各セルの大きさは同じでなくてもよく、例えば図3のように検体を分注するセルの大きさが変わっていても良い。
開口部の密封はサンプルを滴下するための区画以外は全区画でなされていることが好ましい。試薬を混合させて反応を行ったり、サンプルを希釈したりするためのウェルとして用いる場合など、試薬を充填しない区画については、必ずしも密封されていなくても良いが、汚染を防止するなどの観点から、空の区画についても開口部がシールで密封されていることが好ましい。
フィルムの材質は特に限定されず、種々の公知の素材を用いることができるが、ベース基材または中間バリア基材としてはセロハン、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ビニリデンコートポリプロピレン、二軸延伸ポリエステル(o−pet)、ビニリデンコートポリエステル、二軸延伸ナイロン、ビニリデンコートナイロン、ボブロンフィルム、OVフィルム、一軸延伸ポリエチレン、紙、エバール、Kフレックス、バリアロンフィルム、バリアスターフィルム、アルミ箔が例示される。中でも防湿性や遮光性の観点からアルミ箔が好ましい。また、これらの基材にヒートシール性を有するポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(CPP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、EMAA樹脂等のヒートシールフィルムを組み合わせたフィルムやヒートシール性を持つ樹脂を蒸着させたフィルムが一般に用いられている。必要に応じて、印刷面層やオーバープリント層を持つものもある。ベース基材の厚さは特に限定されないが、5〜30μmが例示される。中間バリア基材の厚さは特に限定されないが、1〜30μmが例示される。シール用のフィルムの厚さは特に限定されないが、5〜50μmが例示される。中でも穿孔性の観点から穿孔性が容易なシール用のフィルムを選択し、10〜40μmのフィルムと水蒸気バリア性能や遮光性能の面からは、基材に10〜25μmアルミ箔もしくはアルミ蒸着されたフィルムが好ましい。
(1)試薬を吸引または排出しようとする区画において、分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔して、シールに穴を開ける工程。
(2)試薬を吸引または排出しようとする区画において、(1)で開けた穴とは異なる位置に分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔し、そのまま先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う工程。
上記(1)の工程に引き続いて(2)の工程を行うことが望ましい。
(1)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールとの接点を越えるところまで上昇させ、シールを穿孔して、シールに穴を開ける。
(2)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールに接しないところまで下げる。
(3)(1)で開けた穴とは異なる位置の上方に分注手段の先端部が来るように、分注手段の先端部を水平面上の任意の軸上で移動させ、かつ/または、容器を保持するステージを、水平面上の、分注手段の移動軸とは平行でない別の任意の軸上で移動させる。
(4)シールされた容器を保持するステージを上昇させ、分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔し、そのまま先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う。
(5)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールに接しないところまで下げる。
上記(1)の工程の前には、分注手段の先端部の移動軸上にカートリッジのシールされた開口部が位置するように、ステージや分注手段が配置されることが必要であるが、デフォルトでそのように配置されていても良いし、(1)の工程の前にステージおよび/または分注手段が当該位置に移動するような仕組みであっても良い。
上記(3)において、分注手段の先端部の移動方向と、容器を保持するステージの移動方向とは、(1)で開けた穴とは異なる位置の上方に分注手段の先端部が来ることが可能であれば限定されないが、好ましくは、水平面上で、および/または、両者の移動軸が直交すること(図2では、分注手段がX軸方向、容器を保持するステージがY軸方向)が好ましい。あるいは好ましくは、分注手段の先端部と容器を保持するステージとのいずれか一方のみを動かしてもよい。
また、移動方向は一次元の一方向のみとは限らず、分注手段と容器を保持するステージをそれぞれ別々に動かして複数の直線方向の移動を組み合わせても良いし、両者を同時に動かして複雑な動きをさせても良い。また、往復動作があっても良い。
各移動手段の駆動方法としては、従来公知の駆動手段を好適に利用可能であり、例えば、サーボモーター、ステッピングモーターやリニアモーターなど機械的に駆動するものを挙げることができる。
(1)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールとの接点を越えるところまで上昇させ、シールを穿孔して、シールに穴を開ける。
(2)分注手段の先端部が挿入されたまま、シールに対して、水平面上の任意の軸上で分注手段の先端部が動くように、分注手段およびシールされた容器を保持するステージのうちいずれか1つ以上を動かす。
(3)分注手段の先端部が液状試薬に到達している場合はそのまま、もしくは、分注手段の先端部が液状試薬に到達していない場合は先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う。
(4)シールされた容器を保持するステージを分注手段の先端部がシールに接しないところまで下げる。
上記(1)の工程の前には、分注手段の先端部の移動軸上にカートリッジのシールされた開口部が位置するように、ステージや分注手段が配置されることが必要であるが、デフォルトでそのように配置されていても良いし、(1)の工程の前にステージおよび/または分注手段が当該位置に移動するような仕組みであっても良い。
上記(2)において、分注手段の先端部の移動方向と、容器を保持するステージの移動方向とは、(1)で開けた穴とは異なる位置に分注手段の先端部が水平面上を移動することが可能であれば限定されないが、好ましくは、両者の移動軸が直交すること(図2では、分注手段がX軸方向、容器を保持するステージがY軸方向)が好ましい。あるいは好ましくは、両者のいずれか一方のみを動かしてもよい。
また、移動方向は一次元の一方向のみとは限らず、分注手段と容器を保持するステージをそれぞれ別々に動かして複数の直線方向の移動を組み合わせても良いし、両者を同時に動かして複雑な動きをさせても良い。また、往復動作があっても良い。さらに、移動後は元の位置に戻っていても良いし戻っていなくても良い。
各移動手段の駆動方法としては、従来公知の駆動手段を好適に利用可能であり、例えば、サーボモーター、ステッピングモーターやリニアモーターなど機械的に駆動するものを挙げることができる。
(1’)分注手段の先端部を、分注手段の先端部がシールとの接点を越えるところまで下降させ、シールを穿孔して、シールに穴を開ける。
(2’)分注手段の先端部を、分注手段の先端部がシールに接しないところまで上げる。
(3’)(1’)で開けた穴とは異なる位置の下方に分注手段の先端部が来るように、分注手段の先端部を水平面上の任意の軸上で移動させ、かつ/または、容器を保持するステージを、水平面上の、分注手段の移動軸とは平行でない別の任意の軸上で移動させる。
(4’)分注手段の先端部を下降させ、分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔し、そのまま先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う。
(5’)分注手段の先端部を、分注手段の先端部がシールに接しないところまで下降する。
このような場合、2回目以降試薬の吸引または排出を行う工程において、吸引もしくは排出のために分注手段の先端部を1回目の吸引または排出工程で穿孔した穴に挿し込んで吸引または排出を行う。
なお、1回目の吸引または排出工程で穿孔した穴とは、1回目の吸引または排出工程が完了した時点で開いている2箇所の穴であればどちらでもよく、2回目以降の吸引もしくは排出には、そのどちらの穴を用いても構わない。
試薬が充填されている区画のシールを穿孔する場合、吸引または排出のために分注手段の先端部を挿し込む穴と異なる位置に穴を開ける工程においては、分注手段の先端部が区画に充填されている試薬に接しないことが好ましい。
本発明に係る生理活性物質測定システム100の構成は、上記課題を解決するための機器および試薬を含む。
具体的には、次の(1)〜(6)のすべてを含み、上記の「試薬の吸引または排出方法」の動作が可能であることを特徴とする。
(1)反応部1:試料と試薬類を混合し反応させるための手段
(a)試薬カートリッジ11
(b)反応材12
(c)試薬カートリッジセット部13
(d)反応材セット部14
(e)分注用ポンプ15
(f)温度制御部16
(2)検出部2:反応経過を検出するための手段
(3)可動部3:上記(1)〜(2)の各手段を、目的に応じてX軸、Y軸、Z軸それぞれの方向に動かすための手段
(4)読取部4:測定項目に応じて試薬に関する情報を外部から機器に読み取るための手段
(a)ICカードリーダー41(およびICカード)
(b)バーコードリーダー42(および試薬カートリッジ11)
(c)反応材有り無しセンサ43
(5)表示操作部5:機器の状況を把握する、あるいは、機器を操作するための手段
(6)制御部6:上記(1)〜(5)を制御するための手段
必要により、さらに、
(7)通信ポート7
を、有していても良い。
(A)
図5に示す免疫学的測定法は、以下の(a)〜(e)の工程を含む。
(a)測定対象の生理活性物質を含む試料溶液と、該対象物質に特異的に結合する第一の抗体にリガンドが結合された結合体(試薬1)を含む溶液とを接触させて、試薬1と測定対象物質との複合体を溶液中にて形成する工程。
(b)該複合体を含む溶液を、反応材12の、上記リガンドの補捉剤が結合された多孔性フィルタの表面に滴下して、該複合体のリガンド部分を、該リガンド補捉剤に結合させる工程。
(c)反応材12の多孔性フィルタの表面に、上記測定対象物質に特異的に結合する、酵素で標識された第二の抗体(試薬2)の溶液を滴下して、試薬2を、リガンド補捉剤とリガンド部分とを介して反応材12の多孔性フィルタに結合している第一の抗体と測定対象物質との複合体に結合させる工程。
(d)反応材12の多孔性フィルタを洗浄することにより未結合の試薬を除去する工程。(e)反応材12の多孔性フィルタに結合した酵素の活性を、発光基質(試薬3)を用いて測定する工程。
(B)
図6に示す免疫学的測定法は、以下の(a)〜(d)の工程を含む。
(a)測定対象の生理活性物質を含む試料溶液と、該対象物質に特異的に結合する第一の抗体と、リガンドが結合された結合体(試薬1)と該対象物質に特異的に結合する第一の抗体と同じもしくは異なる部分に結合する第二の抗体と、酵素で標識された第二の抗体(試薬2)を接触させて、試薬1と試薬2と測定対象物質との複合体を溶液中にて形成する工程。
(b)該複合体を含む溶液を、反応材12の、上記リガンドの補捉剤が結合された多孔性フィルタの表面に滴下して、該複合体のリガンド部分を、該リガンド補捉剤に結合させる工程。
(c)反応材12の多孔性フィルタを洗浄することにより未結合の試薬を除去する工程。(d)反応材12の多孔性フィルタに結合した酵素の活性を、発光基質(試薬3)を用いて測定する工程。
また、試料溶液中の測定対象である生理活性物質の濃度が高濃度である場合は、試薬カートリッジ上で希釈を行う及びあらかじめ希釈を行った試料溶液を使用することも可能である。
一方、測定対象である生理活性物質の濃度が低濃度である場合は、試料溶液と試薬1を含む溶液との容量比(試料溶液の容量を試薬1を含む溶液の容量で除した数値で表現)は、測定対象物質の含まれる量を増やす観点と試料溶液に含まれる測定対象物質の生理活性物質以外の成分による測定への影響が大きくなることを考慮して、20未満1以上であることが好ましい。さらに好ましくは10未満1以上である。
反応材12は、リガンド捕捉剤が結合された多孔性フィルタを含む。多孔性フィルタの素材、構造については、特に限定されるものではなく、グラスファイバーフィルタなどを用いることができる。
試薬1におけるリガンドと、リガンド捕捉剤との組合せとしては、特に限定されるものではないが、ビオチンおよび抗ビオチン抗体、または、ビオチンおよびストレプトアビジンの組合せなどを用いることができる。
なお、リガンド補捉剤は、多孔性フィルタにスペーサを介して結合されていてもよい。たとえば、リガンドとしてビオチンを用いるとき、スペーサを介さないときは、リガンド捕捉剤としては、リガンドに対する抗体、すなわち抗ビオチン抗体あるいはストレプトアビジンを、そしてスペーサを介するときには、スペーサとしてリガンド捕捉剤に対する抗体、すなわち抗ビオチン抗体に対する抗体(図4では「抗ヤギ抗体」を例示)に抗ビオチン抗体を重層することが好ましい。また、スペーサとして抗ストレプトアビジン抗体を用いるか、あるいは抗ストレプトアビジンに対する抗体に抗ストレプトアビジンを重層して用いることもできる。
反応材12は、さらに吸水プラグを含んでもよい。吸水プラグは、多孔性フィルタ(固相担体)の下部に、溶液の通過を迅速ならしめるために設置される。吸水プラグの素材や構造などについては特に限定されるものではないが、タバコのフィルターのようなセルロース繊維を綿状(筒状など)に形成したものが好ましい。
反応材12は、上記の、リガンド捕捉剤が結合された多孔性フィルタ、および、吸水プラグを含み、反応容器中に一体化させたものが例示される。その形態等については限定されるものではないが、例えば図4の写真のような外観を有するもの、特開平7−218438号の図4および図5などに記載されるような反応容器が例示される。
上記の説明においては、測定対象物質を抗原とする抗原抗体反応の特異性を利用して免疫学的測定法による測定系を構築した例を示したが、そのほかにも、測定対象に適した相互作用を適宜利用して測定系を構築してよい。このような相互作用として、DNAやRNAなど核酸のハイブリダイゼーション、酵素とその基質(または基質アナログ、競争阻害剤など)などが挙げられるがそれらに限定されない。本願出願後に新たに見出された相互作用を利用することも、当然本発明がカバーする範囲に含まれる。
リガンドおよびリガンド捕捉剤の組合せについても、上記の例示に限定されるものではなく、測定対象に適した相互作用を適宜利用してよい。本願出願後に新たに見出された相互作用を利用することも、当然本発明がカバーする範囲に含まれる。
上記の説明においては、反応材12を、リガンド捕捉剤が結合された多孔性フィルタ、および、吸水プラグを含む構成とし、多孔性フィルタ上に試料および試薬類を滴下してこれらを結合させ、次いでフィルタの多孔性を利用して(さらに好ましくは吸水プラグの吸水性を利用して)不要な成分を系外に除去して、反応を行わせる場を構築した例を示したが、そのほかにも、測定対象に適した素材や構造を適宜組み合わせて採用し、反応を行わせる場を構築してよい。本願出願後に新たに見出された素材や構造(またはその組み合わ
せ)を利用することも、当然本発明がカバーする範囲に含まれる。
図3は反応カートリッジ11の典型的な形態を例示するものである。
反応カートリッジ11は、いくつかの区切られたセルが結合した形態をしている。その形状は特に限定されるものではないが、反応カートリッジセット部13を支持する支持部34の制御動作を単純化させるために、各セルの結合は一次元方向に直列であることが好ましい。各セルの大きさは同じでなくてもよく、例えば図3のように検体を分注するセルの大きさが変わっていても良い。
反応カートリッジ11は、使用直前までシールされ密封されていることが好ましい。さらにはシールされたまま反応カートリッジセット部13にセットされ、測定時に分注チップ17により穿孔される構造となっていることが好ましい。そのような構造に適したフィルムとしては、特に限定されるものではないが、アルミフィルムが例示される。
反応カートリッジ11は、試薬1および試薬2で用いられる抗体の種類を測定対象に応じて適宜変更する必要があるので、測定対象ごとに別々の試薬を充填する必要がある。これらを区別するため、反応カートリッジ11には、バーコードリーダー43で読み取れるようなバーコードを貼り付けることが好ましい。
図1に示すように生理活性物質測定システム100は、反応部1、検出部2、可動部3、読取部4、表示操作部5、制御部6を備えている。また、別途通信ポート7を設けても良い。
反応部1は、反応カートリッジセット部13、反応材セット部14、分注用ポンプ15を備えている。測定時には、反応カートリッジセット部13には反応カートリッジ11が、反応材セット部14には反応材12が、それぞれ搭載され、分注用ポンプ15にはチップ17が取り付けられる。これらの「搭載」「取り付け」操作は、マニュアルで行っても良いし、自動化されていてもよい。
また、反応カートリッジセット部13および反応材セット部14には、温度制御部16が接する(接触する、または、きわめて近接した位置に置かれる)、またはセット部と一体化ことができる。
モーター31〜33は、従来公知の駆動手段を好適に利用可能であり、例えば、サーボモーター、ステッピングモーターやリニアモーターなど機械的に駆動するものを挙げることができる。
分注用ポンプ15には、例えば、ペンシルポンプなどを挙げることができる。また、チップ17は、分注用ポンプ15に合った市販のものを適宜用いればよい。
また、温度制御部16には、例えば、市販のヒーターおよびサーミスタに、市販のヒートブロックを適宜組み合わせて用いればよい。
また、動作方向の次元は、一次元であっても多次元であってもよいが、機器の小型化、単純化のためには、図2に例示するように、それぞれの動作方向は一次元と二次元を組み合わせることが好ましい。
反応材12と、反応カートリッジ11の各セルの並びとが、支持部34の動作方向と順方向に直列に並ぶよう設定されていることが、機器の小型化のために好ましい。また、このような構造にしておけば、システムを使用する者の利き腕に応じて、反応カートリッジセット部13と反応材セット部14の位置を入れ替える等のオプション設定が、簡単に可能になる。
このような構成にすることにより、たとえば、インフルエンザのA型とB型などのように、異なる項目を同時に測定したい場合にも適用できる。
外部の多量の光から保護する為、カバーオープン時には受光面が覆われるよう温度制御部16に加工を施すことが好ましい。
ICカードリーダー42は、ICチップのuser memoryに書き込まれている各データを読み取れるものであれば特に限定されない。市販のリーダ/ライタモジュールおよびアンテナを用いることができる。
ICチップ付きのカードを用意し装置正面の挿入口に差し込むことより測定に必要な各データを読み取る。データの内容は、項目名・ロット・有効期限・単位・希釈倍率・調整温度・温度補正係数・キャリブ実施期間・キャリブデータ・測定シーケンス等が例示される。
バーコードリーダー43は、予め試薬カートリッジ11に貼り付けた、2mm×11桁程度の簡易バーコードを限定反射型センサに検出させ、現在装着している試薬カートリッジ11の項目とロットを確認する。チップとバーコードから読み取ったデータが異なれば
警告音等を鳴動し、エラー内容を表示操作部5に表示させることが好ましい。これらは市販のものを用いることができる。
反応材有り無しセンサ44は、反応材12が各ポジションにセットされているか確認するセンサである。各項目の測定で指定されている位置にセットされていない場合は警告音を鳴動し、エラー内容を表示操作部5に表示させることが好ましい。これらは市販のものを用いることができる。
液晶ディスプレイ51は、適切な文字数、表示範囲、文字サイズ、表示言語等を備えていれば特に限定されるものではなく、市販のものを用いることができる。
操作スイッチ基板52は、操作スイッチを実装した基板である。その構成は特に限定されるものではないが、例えば、スイッチの数は7つ(↑、↓、←、→、Run、Menu、Enter)程度に設定できる。また、必要により、操作音・エラー音を知らせるブザーや、電源ONと測定中を表すLEDを付ける、あるいは、Runスイッチが動作中には長押しで測定を停止できる、等の機能を付加することが好ましい。
これらの制御手段は、その具体的な構成については特に限定されるものではない。例えば、ハードウェアロジックによって構成してもよいが、CPUを用いてソフトウェアによって実現することが好ましい。
すなわち、生理活性物質測定システム100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えていてもよい。
そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである生理活性物質測定システム100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記生理活性物質測定システム100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
次に、本発明の生理活性物質測定システム100の具体的な動作について説明する。なお、以下、説明の便宜上、図5に示す測定原理に基づく場合を例に挙げて説明するが、もちろん、本発明はこれに限定されるものではない。
(2)反応カートリッジ11・反応材12・チップ17を所定の位置にセットする。このとき液晶ディスプレイ51に、セットを指示する表示を出しておく。
(3)検体の種類を確認・選択し、操作スイッチ基板52を操作して測定および温度制御をスタートさせる。スタートの前には、項目毎のデフォルトの検体種を液晶ディスプレイ51に表示し、確認を促す。検体種を変更したい時には選択肢を表示し選択する。
(4)試薬カートリッジセット部13においてカートリッジの簡易バーコードを読み、ICチップのデータと照合する。例えば、反射型ビームセンサーで11ビット(スタートビットが1ビット)のバーコードを読み取らせる。ICチップから読み取ったロット番号と簡易バーコードの照合をし、照合失敗の時にはエラー表示をさせる。また、反応材セット部14において反応材の有無検知を行い、反応材が指定の位置に無ければエラー表示をさせる。これらの照合中はLCD52に経過表示をさせてもよい。
(5)温度制御部16(例えばヒートブロック)の温度が指定の温度になるまで待機する。ヒートブロックの温度を監視し、指定の温度になるまで待機する。指定の温度に到達したら分注動作を開始し、ICチップから読み取ったデータの通り、項目毎に設定された想定時間のカウントダウンを開始する。
(6)試薬・検体を指定の容量で分注し、反応材を発光させ、発光量を検出部2(例えばPMT)で測定する。ICチップから読み取ったデータの通りシールの穿孔および各液の分注操作を行う。一つ若しくは二つ(項目による)の反応材12についてPMTで発光量を測定し、測定中はLCD52に測定の残り時間などの経過を表示する。
(7)相対発光量(RLU:Relative Light Unit)から濃度を算出し、結果を表示操作部5に表示・記録する。PMTで測定されたRLUを検量線に代入し、濃度を求め、LCD52に項目、濃度などの結果を表示する。測定終了で温度制御部16の温度は最低制御温度にしておく。
キャリブレーションについては、各項目において測定日とキャリブレーションの結果傾きに掛ける係数を記憶しておき、測定日から各項目で指定する期間を経過した場合、再度キャリブレーションしなければ通常測定できないようにすることができる。その際、キャリブレーション期間の情報はICタグに入力しておき、読み取り時に前回の測定日と当日の日付から必要かどうかの判断をさせることができる。2点測定を行う場合、濃淡2種類の測定を行うが、指示通りの手順で行われなかった場合にはエラーとし、もう一度キャリブレーションさせることが好ましい。また測定結果がICチップからのデータと大きく離れてしまった場合もエラーとする。
その他、ヘマトクリット補正(全血による測定時の測定結果の補正)、温度補正(装置内の温度による測定結果の補正)、データ保存(500テストの測定結果及びエラーログの記録)、カレンダー・時計機能などを設定することが好ましい。
各種異常監視について、カバー開閉については、マイクロスイッチにより開閉監視をすることができる。測定中は手動のリングハンドルでロックし、2段階のロック機構にすることが好ましい。温度については、温調開始から一定時間(例えば5分)以上経過しても指定の温度に達しない場合はエラーとする。また制御不良で高温になった場合ヒーターの電源が切れるような設計とすることが好ましい。また、各種原点センサについては、検査開始前に各種モーターの原点出しを行う。
表示操作部5のメニューボタンを押すことで各種設定を確認できるようにすることが好ましい。
(1)試薬カートリッジを保持する「支持部34」を、分注用ポンプに取り付けられた分注チップの先端部がシールとの接点を越えるところまで垂直方向(図2ではZ軸方向)に上昇させ、シールを穿孔して、シールに穴を開ける。
(2)試薬カートリッジを保持する「支持部34」を、分注チップの先端部がシールに接しないところまで垂直方向に下げる。
(3)(1)で開けた穴とは異なる位置の上方に分注チップの先端部が来るように、試薬カートリッジを保持する「支持部34」を、水平面上の、試薬カートリッジのセルの直列配置方向と同じ一次元方向の軸上(図2ではY軸方向)で移動させ、かつ、分注チップの先端部を、水平面上の、試薬カートリッジを保持する「支持部34」の移動軸と直交する移動軸(図2ではX軸方向)上で移動させる。
(4)試薬カートリッジを保持する「支持部34」を垂直方向に上昇させ、分注チップの先端部を挿し込んでシールを穿孔し、そのまま先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う。
(5)試薬カートリッジを保持する「支持部34」を、分注チップの先端部がシールに接しないところまで垂直方向に下げる。
(実施例1)
実際の吸引前に、分注チップの先を蒸留水に接する高さまで挿し込み穴を開ける状態にシステムをセットして、異なる場所から吸引を行った場合の吸引量の測定を行った。
(実施例2)
実際の吸引前に、分注チップの先を蒸留水に接する高さまで挿し込み穴を開ける状態にシステムをセットして、異なる場所から吸引を行った場合の吸引量の測定を行った。
(比較例1)
吸引を行う場所と異なる位置に穴を開けずに吸引を行った場合の吸引量の測定を行った。
比較例1−1と1−2は同じ測定の反復である。
実施例1および2における(3)の工程で、試薬カートリッジを保持する「支持部34」のみを移動させた場合(実施例3)、または、分注チップの先端部を含む分注手段のみを移動させた場合(実施例4)において同様の試験を行ったところ、いずれもCV2%以下であり比較例1−1および比較例1−2と比較して良好な分注性能を示した。
実施例1および2の吸引・排出を、以下の工程を含む方法に変えて同様の試験を行ったところ、CV2%以下であり比較例1−1および比較例1−2と比較して良好な分注性能を示した。
(1)試薬カートリッジを保持する「支持部34」を、分注用ポンプに取り付けられた分注チップの先端部がシールとの接点を越えるところまで垂直方向(図2ではZ軸方向)に上昇させ、シールを穿孔して、シールに穴を開ける。
(2)分注チップの先端部が挿入されたまま、試薬カートリッジのセルの直列配置方向と同じ一次元方向の軸上(図2ではY軸方向)で分注チップの先端部が動くように、試薬カートリッジを保持する「支持部34」を動かす。
(3)分注チップの先端部が液状試薬に到達している場合はそのまま、もしくは、分注チップの先端部が液状試薬に到達していない場合は先端部を液状試薬に垂直方向に移動して到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う。
(4)試薬カートリッジを保持する「支持部34」を分注チップの先端部がシールに接しないところまで垂直方向に下げる。
実施例5における(2)の工程で、試薬カートリッジを保持する「支持部34」と、分注チップの先端部を含む分注手段の両方を移動させた場合(実施例6)、または、分注チップの先端部を含む分注手段のみを移動させた場合(実施例7)において同様の試験を行ったところ、いずれもCV2%以下であり比較例1−1および比較例1−2と比較して良好な分注性能を示した。
1 反応部
2 検出部
3 可動部
4 読取部
5 表示操作部
6 制御部
7 通信ポート
11 反応カートリッジ
12 反応材
13 反応カートリッジセット部
14 反応材セット部
15 分注用ポンプ
16 温度制御部
17 チップ
31 モーター(X軸方向)
32 モーター(Y軸方向)
33 モーター(Z軸方向)
34 支持部
41 シール
Claims (10)
- ノズル状の先端部を有する分注手段を有する装置を用いて、
複数の区画を有し、該区画の少なくとも1区画以上に液状試薬が充填されており、該区画の少なくとも1区画以上の開口部がシールで密封された試薬カートリッジから、開口部がシールで密封された区画から試薬を吸引、または、開口部がシールで密封された空の区画に試薬を排出する方法であって、
以下の手順を含むことを特徴とする、試薬の吸引または排出方法。
(1)試薬を吸引または排出しようとする区画において、分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔して、シールに穴を開ける工程。
(2)試薬を吸引または排出しようとする区画において、(1)で開けた穴とは異なる位置に分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔し、そのまま先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う工程。 - 以下の手順を含むことを特徴とする、請求項1に記載の、試薬の吸引または排出方法。
(1)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールとの接点を越えるところまで上昇させ、シールを穿孔して、シールに穴を開ける。
(2)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールに接しないところまで下げる。
(3)(1)で開けた穴とは異なる位置の上方に分注手段の先端部が来るように、分注手段の先端部を水平面上の任意の軸上で移動させ、かつ/または、容器を保持するステージを、水平面上の、分注手段の移動軸とは平行でない別の任意の軸上で移動させる。
(4)シールされた容器を保持するステージを上昇させ、分注手段の先端部を挿し込んでシールを穿孔し、そのまま先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う。
(5)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールに接しないところまで下げる。 - 以下の手順を含むことを特徴とする、請求項1に記載の、試薬の吸引または排出方法。
(1)シールされた容器を保持するステージを、分注手段の先端部がシールとの接点を越えるところまで上昇させ、シールを穿孔して、シールに穴を開ける。
(2)分注手段の先端部が挿入されたまま、シールに対して、水平面上の任意の軸上で分注手段の先端部が動くように、分注手段およびシールされた容器を保持するステージのうちいずれか1つ以上を動かす。
(3)分注手段の先端部が液状試薬に到達している場合はそのまま、もしくは、分注手段の先端部が液状試薬に到達していない場合は先端部を液状試薬に到達させて吸引、または、先端部を区画内に到達させて排出を行う。
(4)シールされた容器を保持するステージを分注手段の先端部がシールに接しないところまで下げる。 - 1回目の吸引または排出工程を行った区画に、2回目以降試薬の吸引または排出を行う工程において、吸引もしくは排出のために分注手段の先端部を1回目の吸引または排出工程で穿孔した穴に挿し込んで吸引または排出を行う請求項1に記載の方法。
- 吸引または排出のために分注手段の先端部を挿し込む穴と異なる位置に穴を開ける工程において、分注手段の先端部が区画に充填されている試薬に接しない請求項1に記載の方法。
- 吸引または排出のために分注手段の先端部を挿し込む穴と異なる位置に穴を開ける工程において、分注手段の先端部が区画に充填されている試薬に接する請求項1に記載の方法。
- (1)〜(6)のすべてを含み、請求項1〜6のいずれかの動作が可能であることを特徴とする生理活性物質測定システム。
(1)反応部:試料と試薬類を混合し反応させるための手段であって、以下の(a)〜(f)のすべてを含む
(a)試薬カートリッジ
(b)反応材
(c)試薬カートリッジセット部
(d)反応材セット部
(e)分注用ポンプ
(f)温度制御部
(2)検出部:反応経過を検出するための手段
(3)可動部:上記(1)〜(2)の各部を、目的に応じてX軸、Y軸、Z軸それぞれの方向に動かすための手段
(4)読取部:測定項目に応じて試薬に関する情報を外部から機器に読み取るための手段(5)表示操作部:機器の状況を把握する、あるいは、機器を操作するための手段
(6)制御部:上記(1)〜(5)の各部を制御するための手段 - 分注手段の先端部を開口部がシールを穿孔する工程において、試薬カートリッジが上下駆動して、シールを穿孔する請求項7に記載の生理活性物質測定システム。
- 請求項7に記載の生理活性物質測定システムに用いられうる部材であって、分注手段の先端部によって穿孔が可能なシールで開口部が密封された試薬カートリッジ。
- 請求項7に記載の生理活性物質測定システムに用いられうる機器であって、請求項7に
記載の生理活性物質測定システムの各構成のうち、次の(a)および(b)の構成を欠く機器。
(a)試薬カートリッジ
(b)反応材
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