JP2011026841A - 分岐栓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水栓9の供給流路91に連通する流入流路13及び流入流路13よりも下流側で供給流路91に連通する流出流路14を有する本体と、外部接続機器と接続されてこの外部接続機器及び流入流路13と連通する分岐流路51を有する分岐部材50と、外部接続機器と接続されてこの外部接続部材及び流出流路14と連通する戻し流路61を有する戻し部材60と、流入流路13と流出流路14との連通を開閉する開閉部材とを具備し、供給流路91から流入流路13に流入した湯又は水を開閉部材の開閉によって流出流路14に直接流通させて供給流路91へ流出可能とする一方、分岐流路51から外部接続機器に流通させて戻し流路61から流出流路14に流通させたあと供給流路91へ流出可能とする。
【選択図】図1
Description
つまり、当該分岐栓では、分岐部材に接続される外部接続機器が、分岐した湯又は水を戻し部材の戻し流路に戻すような機器でない場合(例えば、食洗器の場合)には、これを使用しながら同時に水栓の吐出口から湯又は水を吐出することができず、利便性が悪いという問題があった。
本発明に係る分岐栓1は、既設の水栓9の給水ハンドル取付け口94aに取付けられるものである。そして、分岐栓1は、所定の外部接続機器(例えば、浄水器や整水器や食洗機等)に接続されて、水栓9の供給流路91における上流側供給流路92から流入する湯または水を、当該外部接続機器に流通させ、また、水栓9の供給流路91における下流側供給流路93に流出させるものである(図8参照)。
本体10の内側部材11は、内筒部及び外筒部を有する二重筒状に構成される。
本体10の内側部材11の外筒部は、ソケット20によって構成される。内側部材11のソケット20は、金属素材からなる部材であり、上下方向を軸心方向とする略円筒状に形成される。
ソケット20における上部の左右には、外周面から内周面へ貫通する貫通孔が、左右対称となるようにそれぞれ形成されている。つまり、ソケット20におけるそれぞれの貫通孔は、上下方向の位置が互いに同一となるようにソケット20に形成されている。ソケット20におけるそれぞれの貫通孔の内周面には、雌ネジが形成されている。
なお、以下において、ソケット20における左方の貫通孔を第一貫通孔21と、右方の貫通孔を第二貫通孔22と称する。
なお、以下において、円筒形状のソケット20における上下に貫通する空間のうち、内凸部24が形成されている箇所よりも上方に位置する部分を上部空間Xと称する。
この上部空間Xが配置される部分のソケット20には、第一貫通孔21、第二貫通孔22、及び、肉薄部23・23が形成されている。
また、ソケット20におけるOリング33が嵌挿されている箇所の直下には、外周面から外側に向けて突出する環状の外凸部26が形成されている。
ソケット20における下部(広径に形成された下端部の直上)の前後左右には、それぞれの外周面から内周面へ貫通するように貫通孔がそれぞれ形成されている。当該ソケット20における下部の貫通孔は、水栓9の供給流路91へ湯又は水を流出するための流出口29として構成される。
このようにパイプ材30をソケット20内に配置することにより、本体10の内側部材11は、内筒部(パイプ材30)及び外筒部(ソケット20)を有する二重筒状に構成される。
また、内側部材11におけるパイプ材30の内部空間は、分岐栓1が水栓9に取付けられた際に当該水栓9の供給流路91に連通する本体10の流入流路13として構成される。つまり、本体10の内側部材11の内筒部(パイプ材30)内に流入流路13は形成される。ここで、本体10の流入流路13とは、水栓9の供給流路91から本体10の流入口31を介して流入した湯又は水が流通するための流路を示す。
そして、このようにパイプ材30がソケット20内に配置されることにより、流入流路13(パイプ材30内)とソケット20の上部空間Xとが連通することとなる。
外側部材12のロックナット40は、金属素材からなる部材であり、上下方向を軸心方向とする円筒状の部材である。
ロックナット40の内径は、内側部材11におけるソケット20の外凸部26の外径と略同一に形成されている。
また、ロックナット40の上端部には、内周面から内側に向けて突出する環状の係合部41が形成されている。ロックナット40の係合部41は、内側部材11におけるソケット20の外凸部26と係合可能なように、内側部材11におけるソケット20の外筒部の外径より小さく、且つ、ソケット20における外凸部26の直上の外径と略同一に形成されている。
このようにして構成された外側部材12のロックナット40は、その下方から内側部材11が挿入されて、内側部材11におけるソケット20の外筒部とロックナット40の係合部41とを係合させて、配置される。
ハブ42における下部の内径は、Oリング33が嵌挿されている状態の内側部材11におけるソケット20上下中央部の外径と、略同一に形成されている。
ハブ42の上端部には、内周面から内側に向けて突出する環状の接合部46が形成されている。さらに、ハブ42における接合部46の上部の周面には、位置決め溝が形成されており、当該位置決め溝にOリング47が嵌装されている。また、ハブ42における接合部46の下部の周面には、開閉部材の給水ハンドル機構と螺合させるための雌ネジが形成されている。
また、ハブ42における後方の貫通孔の内周面には雌ネジが形成されている。
なお、以下において、ハブ42における左方の貫通孔を第三貫通孔43と、右方の貫通孔を第四貫通孔44と、後方の貫通孔を第五貫通孔45と称する。
なお、係る状態において、外側部材12におけるハブ42の上部内には、内側部材11におけるソケット20の上端部が配置されている。
また、当該所定の空間Y2は、ソケット20の内凸部24より下方の内面とパイプ材30の外面との間の所定の空間Y1に、内側部材11におけるソケット20の切欠き部25・25を介して連通している。
そして、当該ソケット20の切欠き部25・25を介して所定の空間Y2と所定の空間Y1とを連通することにより構成される空間は、分岐栓1が水栓9に取付けられた際に当該水栓9の供給流路91における下流側供給流路93に連通する本体10の流出流路14として構成される。ここで、本体10の流出流路14とは、湯又は水が流通して本体10の流出口29を介して水栓9の供給流路91における下流側供給流路93へ流出するための流路を示す。
以上のようにして分岐栓1の本体10は構成される。
分岐部材50は、金属素材からなる部材であり、分岐栓1を所定の外部接続機器に接続するための部材である。
また、分岐部材50は、円柱部52と六角部53と分岐流路51を有する。分岐部材50の円柱部52は円柱形状に形成され、その六角部53は六角柱形状に形成されている。そして、分岐部材50は、その円柱部52と六角部53との互いの軸心を一致させるように円柱部52の一側面に六角部53が一体的に設けられて構成されている。また、分岐部材50の分岐流路51は、円柱部52と六角部53とのそれぞれの軸心を貫通するようにして形成されている。
また、分岐部材50における円柱部52の軸心方向の長さは、これが本体10におけるソケット20の第一貫通孔21又は第二貫通孔22、及びハブ42の第三貫通孔43又は第四貫通孔44に挿入された際に、当該円柱部52の先端が、ソケット20の上部空間Xに至るような長さに形成されている。
分岐部材50における円柱部52の外周面には、雄ネジが形成されている。分岐部材50における円柱部52の基端の外周面には位置決め溝が形成されており、当該位置決め溝にOリング54が嵌装されている。
また、このようにして分岐部材50が本体10に固定されることによって、本体10の内側部材11は外側部材12に挿入された状態で固定されることとなる。
戻し部材60は、金属素材からなる部材であり、所定の外部接続機器に接続するための部材である。
また、戻し部材60は、円柱部62と六角部63と戻し流路61とを有する。戻し部材60の円柱部62は円柱形状に形成され、その六角部63は六角柱形状に形成されている。そして、戻し部材60は、その円柱部62と六角部63との互いの軸心を一致させるように円柱部62の一側面に六角部63が一体的に設けられて構成されている。また、戻し部材60の戻し流路61は、円柱部62と六角部63とのそれぞれの軸心を貫通するようにして形成されている。
また、戻し部材60における円柱部62の軸心方向の長さは、これが本体10におけるハブ42の第五貫通孔45に挿入された際に、当該円柱部62の先端が、本体10の流出流路14(本体10の空間Y2)に至るような長さに形成されている。
戻し部材60における円柱部62の外周面には、雄ネジが形成されている。
また、このように戻し部材60が本体10に固定された状態において、戻し部材60の戻し流路61は、本体10の流出流路14と連通している。
開閉部材は、本体10内に配置されて本体10の流入流路13と流出流路14との連通を開閉するための部材であり、主としてカートリッジ70によって構成される。
また、カートリッジ70には、これに開閉流路71が形成されることにより、その下面に下面開口72、及び、その側面に側面開口73が各々形成されている。カートリッジ70の下面開口72は、カートリッジ70が本体10に配置された際に、カートリッジ70の開閉流路71と本体10の流入流路13とが当該下面開口72を介して連通する位置に形成されている。また、カートリッジ70の側面開口73は、カートリッジ70が本体10に配置された際に、カートリッジ70の開閉流路71と本体10の流出流路14とが当該側面開口73を介して連通する位置に形成されている。
つまり、このようにカートリッジ70が本体10に配置されることにより、カートリッジ70の開閉流路71が開状態の場合において、本体10の流入流路13と流出流路14とは、当該開閉流路71を介して連通していることとなる。
他方、このようにカートリッジ70が本体10に配置されることにより、カートリッジ70の開閉流路71が閉状態の場合において、本体10の流入流路13と流出流路14とは、当該開閉流路71によって連通が遮断されている。
当該固定部材74の下端の外径は、本体10におけるハブ42の上方の開口に挿入して接合可能なように、当該ハブ42における上方の開口の内径と略同一に形成されている。また、当該固定部材74の下端の外周面には雄ネジが形成されている。
そして、固定部材74に形成された雄ネジと本体10におけるハブ42の上方の開口に形成された雌ネジとを螺合させることによって固定部材74と本体10とを接合させている。また、このように固定部材74と本体10とを接合させることによって、カートリッジ70は下方に押圧されて本体10に固定されている。この場合、固定部材74の雄ネジと、ハブ42における上方の開口の雌ネジとの間は、接着剤等のシール材を介装する等して水密的にシールされる。また、固定部材74と、ハブ42における上方の開口との間は、ハブ42における上方の開口のOリング47によっても水密的にシールされる。
そして、このように分岐栓1が水栓9に取付けられた際には、分岐栓1における本体10の流入流路13はこれの流入口31を介して水栓9の上流側供給流路92と連通し、水栓9の上流側供給流路92から湯又は水が流入流路13に流入することとなる。他方、係る状態の分岐栓1では、分岐栓1における本体10の流出流路14はこれの流出口29を介して水栓9の下流側供給流路93と連通し、分岐栓1における本体10の流出流路14から湯又は水が水栓9の下流側供給流路93へ流出することとなる。
つまり、このように分岐栓1が水栓9に取付けられた際には、分岐栓1における本体10の流出流路14は、これの流入流路13よりも下流側で、水栓9の供給流路91と連通している。
つまり、分岐栓1によれば、浄水器からの浄水(水)を吐出するための吐出口を水栓9の吐出口95とは別に設けることなく、また、浄水器に接続されるホースを水栓9の吐出口95に接続することなく、浄水器からの浄水(水)を水栓9の吐出口95から吐出させることができる。したがって、分岐栓1によれば、容易に水栓9周りに浄水器を配置することができ、また、浄水器を配置した場合においても水栓9周りが煩雑になることを防止することができる。
したがって、分岐栓1によれば、接続される外部接続機器が浄水器か否かによらず、また、接続される外部接続機器を使用しながら同時に水栓9の吐出口95から、湯又は水を吐出させることができ、利便性を向上させることができる。
また、分岐栓1におけるソケット20の内凸部24より下方の内面とパイプ材30の外面との間に、所定の空間Y1が形成されている。外側部材12におけるハブ42の内壁と内側部材11におけるソケット20の上端部との間、及び、外側部材12のハブ42の内壁と内側部材11のソケット20の肉薄部23・23との間には、これらの間が互いに連通する所定の空間Y2が形成されている。当該所定の空間Y2は、所定の空間Y1に、内側部材11におけるソケット20の切欠き部25・25を介して連通し、当該ソケット20の切欠き部25・25を介した所定の空間Y2と所定の空間Y1との連通する空間が、本体10の流出流路14として構成される。そして、戻し部材60が、第五貫通孔45にこれを挿入して本体10に固定されて、流出流路14と戻し部材60の戻し流路61とが連通している。
このように、分岐栓1によれば、接続される外部接続機器が浄水器か否かによらず、また、接続される外部接続機器を使用しながら同時に水栓9の吐出口95から、湯又は水を吐出させることができ利便性を向上させた、複数個(2つ)の外部接続機器と接続される分岐部材50と、外部接続機器と接続される戻し部材60とを具備する分岐栓1を簡易構造で実現することができ、ひいてはこのような分岐栓1を低コストで実現することができる。
さらに、分岐栓1におけるハブ42には、第五貫通孔45がその後方に形成されている。そして、戻し部材60は、第五貫通孔45にこれを挿入して本体10に固定されている。つまり、戻し部材60は、本体10から後方に延出するように本体10に固定されている。
したがって、2つの分岐部材50を具備して2つの外部接続機器を分岐部材50に接続し、また戻し部材60を具備して外部接続機器を戻し部材60に接続した際においても、ホース3や分岐コック2の配置によって水栓9周りが煩雑になることを防止することができる。
もっとも、このような場合には、分岐栓1の本体10にネジアダプタ80及び延長ソケット83を取付けることで、分岐栓1を雌ネジ仕様の水栓9に取付けることができる。
ネジアダプタ80は、金属素材からなる部材であり、上下方向を軸心方向とする略円筒状に形成されている。
ネジアダプタ80における上部の外径は、本体10におけるロックナット40の内径と略同一に形成されている。ネジアダプタ80における下部の外径は水栓9の取付け口94bの内径と略同一に形成されている。ネジアダプタ80における上下中央部の外周面には、半径方向外側に突出する環状の台部82が形成されている。また、ネジアダプタ80における台部82の直下の外周面には、位置決め溝が形成されており、当該位置決め溝にOリング81が嵌装されている。ネジアダプタ80の上部及び下部の外周面には雄ネジが形成されている。
延長ソケット83における上部の外径は、本体10のソケットにおける下端部に嵌挿可能なように、本体10のソケットにおける下端部の内径と略同一に形成されている。延長ソケット83の上下中央部から下方の外径は、本体10のソケットにおける下端部の外径と略同一に形成されている。
延長ソケット83の内径は、本体10におけるパイプ材30の外周面と略同一に形成されている。延長ソケット83における上部の内周面には、位置決め溝が形成されており、当該位置決め溝にOリング84が嵌装されている。
延長ソケット83における下端部の下面には、位置決め溝が形成されており、当該位置決め溝にパッキン85が嵌挿されている。
そして、ネジアダプタ80と延長ソケット83とが本体10に取付けられた分岐栓1は、延長ソケット83を水栓9の取付け口94bの開口から挿入して、延長ソケット83の下端部(パッキン85)をシート部96に当接させ、ネジアダプタ80における下部の外周面に形成された雌ネジと、水栓9の取付け口94bの内周面に形成された雄ネジを螺合させることによって、水栓9の取付け口94bに固定されて取付けられる。このように分岐栓1が水栓9の取付け口94に取付けられた際には、水栓9における取付け口94bは、Oリング81によって水密的にシールされている。
また、本体10におけるロックナット40の内径と水栓9の外径とが互いに螺合できないような大きさであった場合や、水栓9のシート部96から水栓9の取付け口94bの開口までの長さが長く分岐栓1を水栓9に取付けた際に水栓9の上流側供給流路92に分岐栓1における本体10の流入流路13が連通しないような場合にも、当該水栓9の仕様に合わせたネジアダプタ80や延長ソケット83等を本体10に取付けることで、分岐栓1における本体10の仕様を変更することなく、このような水栓9の取付け口94bに分岐栓1を取付けることができる。
9 水栓
13 流入流路
14 流出流路
50 分岐部材
51 分岐流路
60 戻し部材
61 戻し流路
91 供給流路
Claims (3)
- 水栓に取付けられる分岐栓であって、
前記水栓における湯又は水の供給流路に連通する流入流路、及び、前記流入流路よりも下流側で前記供給流路に連通する流出流路、を有する本体と、
外部接続機器と接続されて、この外部接続機器及び前記流入流路と連通する分岐流路を有する分岐部材と、
前記外部接続機器と接続されて、この外部接続部材及び前記流出流路と連通する戻し流路を有する戻し部材と、
前記流入流路と前記流出流路との連通を開閉する開閉部材とを具備し、
前記供給流路から前記流入流路に流入した湯又は水を、前記開閉部材の開閉によって、前記流出流路に直接流通させて、前記供給流路へ流出可能とする一方、前記分岐流路から前記外部接続機器に流通させて、前記戻し流路から前記流出流路に流通させたあと、前記供給流路へ流出可能とする、分岐栓。 - 前記本体は、外側部材と、内筒部及び外筒部を有する二重筒状の内側部材とを具備し、前記内側部材を前記外側部材に挿入して固定するように構成され、前記流入流路を前記内側部材の内筒部内に形成し、
前記分岐部材は、前記本体における外側部材及び内側部材のそれぞれの外周面から内周面へ貫通する貫通孔に挿入されて固定される、請求項1に記載の分岐栓。 - 前記分岐接続部材は、複数個具備されている、請求項1又は請求項2に記載の分岐栓。
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