JP5283605B2 - 分岐栓 - Google Patents
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Description
そして、当該分岐栓では、その接続部材の一端部が、外装部材の貫通孔に挿入されるとともに分岐栓本体の横孔に固定されることにより、当該横孔と連通する流路(湯側流路または水側流路)から接続部材の他端部に接続された接続装置に湯または水を分岐させつつ、外装部材内で分岐栓本体が回転して分岐栓の取付け作業が煩雑になることを防止している。
なお、当該所定の接続装置とは、浄水器や食洗機等を示す。
このため、当該分岐栓では、その分岐栓本体における横孔が形成される周方向の位置によって、所定の接続装置を接続部材に接続することが困難な場合がある。また、当該分岐栓では、所定の接続装置を接続部材に接続することができても、当該接続装置を接続するためのホースを引き回して水栓回りが煩雑になる場合がある。
該外装部材に固定されるその軸心方向における一端部と、前記所定の接続機器に接続可能に構成される該軸心方向における他端部と、該軸心方向に貫通して該一端部の端面と該他端部の端面とに開口する第二分岐流路と、を有する第二接続部材をさらに具備し、該第二接続部材の一端部は、前記溝部と前記第二分岐流路とが連通するように前記外装部材に固定されるものである。
分岐栓1Aは、図1に示す如く、水栓60の構成部材である水栓本体61とカバーナット63との間に配置されて水栓60に取付けられ、所定の接続装置に分岐コック65やホース66等を介して接続される。そして、分岐栓1Aは、水栓60の水栓本体61から流入される湯または水を、分岐栓1A内で分岐させ、前記所定の接続装置に流出させる。
ここで、分岐栓1Aが接続される前記所定の接続装置とは、浄水器や食洗機等を示す。
なお、本説明では、図2および図5における上方を分岐栓1Aの前方と、図2および図5における下方を分岐栓1Aの後方と、適宜記載する。
湯側流路11、水側流路12、および、混合流路13のそれぞれの下端部(分岐栓本体10Aの湯側流路管、水側流路管、および混合流路管との接続部)には、水漏れ防止用の環状のパッキンが設けられている。
横孔14aは、本実施形態においては、水側流路12に連通される。具体的には、横孔14aは、分岐栓本体10Aの軸心方向に対して略直角に、図5に示す平面視において分岐栓本体10Aの前左方の外周面から水側流路12まで形成されている。つまり、横孔14aは、水側流路12と連通し且つ分岐栓本体10Aの前左方の外周面で開口するように形成されている。
挿入孔15aは、分岐栓本体10Aの軸心方向(上下方向)におけるその位置が、分岐栓本体10Aの軸心方向(上下方向)における横孔14aの位置と略同一の位置となるように形成されている(図4参照)。
挿入孔15aの内周面には、雌ネジが形成されている。
また、分岐栓本体10Aにおける第一溝16の上下両側には、位置決め溝が各々形成されて、当該位置決め溝にOリングが嵌装される(図4参照)。
外装本体21Aにおける上下中途部および下部の外周面の径は、その上部の外周面の径よりも大きい径に形成される。
外装本体21Aにおける上下中途部には、外装本体21Aの軸心方向に対して略直角に、図5に示す平面視において外装本体21Aの後方の内周面から外周面に向けて貫通する第一貫通孔22が形成される。第一貫通孔22は、第一接続部材30Aが分岐栓本体10Aに固定される際に、該第一接続部材30Aが挿入される孔である。
外装本体21Aにおける上部の外周面には、カバーナット63の開口部と螺合可能なように雄ネジが形成されている。
固定ナット25は、その内周面の径が、固定ナット25内に分岐栓本体10Aの外突部17を嵌装可能なように分岐栓本体10Aの外突部17の外径と略同一に形成される。
また、固定ナット25の内突部26を除く内周面には、水栓本体61の開口部分に螺合可能なように雌ネジが形成される。
さらに、外装本体21Aには、下方から係る状態の分岐栓本体10Aが嵌装される。この際、外装本体21Aの第一貫通孔22と分岐栓本体10Aの挿入孔15aとを一致させた状態で、外装本体21Aに分岐栓本体10Aが嵌装される。さらに、このように分岐栓本体10Aが外装本体21Aに嵌装された状態においては、水側流路12と第一貫通孔22とは、横孔14aおよび第一溝16を介して連通することとなる。
このようにして外装部材20(外装本体21Aおよび固定ナット25)に、分岐栓本体10Aが嵌挿される。
第一接続部材30Aの挿入部31は円柱形状に形成され、その接続部32は六角柱形状に形成されている。そして、第一接続部材30Aは、その挿入部31と接続部32との互いの軸心を一致させるように挿入部31の一側面に接続部32が一体的に設けられて構成されている。
第一接続部材30Aにおける挿入部31の外周面には、分岐栓本体10Aにおける挿入孔15aにその一端部33が挿入されて挿入孔15aと螺合可能なように、雄ネジが形成されている。第一接続部材30Aにおける接続部32の外周面には、前記所定の接続装置に接続可能なように雄ネジが形成される。
第一接続部材30Aの分岐孔36は、その軸心と直交するように挿入部31における軸心方向中途部の外周面に開口し、夫々90度位相をずらして4つ形成されている。また、分岐孔36は、第一接続部材30Aが外装本体21Aの第一貫通孔22に挿入されるとともに分岐栓本体10Aの挿入孔15aに挿入されて分岐栓本体10Aに固定された際に、これが溝部50(分岐栓本体10Aの第一溝16)と連通する位置に形成される。
もっとも、第一分岐流路35aは、閉塞部37を備える。閉塞部37とは、分岐孔36よりも一端部33側において、第一分岐流路35aを閉塞するものである。第一接続部材30Aでは、第一分岐流路35aが分岐孔36と連通し且つ一端部33の端面に開口しないように形成されることにより、分岐孔36よりも一端部33側において第一分岐流路35aを閉塞する閉塞部37を備える構成とされる。
以上のようにして、分岐栓1Aは構成される。
まず、水栓本体61の上に分岐栓1Aを載置する。この際、水栓本体61の湯側流路管と分岐栓本体10Aの湯側流路11との夫々の開口位置、水栓本体61の水側流路管と分岐栓本体10Aの水側流路12との夫々の開口位置、および、水栓本体61の混合液流路管と分岐栓本体10Aの混合流路13との夫々の開口位置を、一致させるようにして、水栓本体61の上に分岐栓1Aを載置する。
このように水栓本体61の上に分岐栓1Aを載置することで、前記湯側流路管と湯側流路11とが、前記水側流路管と水側流路12とが、および、前記混合液流路管と混合流路13とが、それぞれ連通されることとなる。つまり、水栓本体61の前記水側流路管と、第一接続部材30Aの第一分岐流路35aとは、水側流路12、横孔14a、溝部50(第一溝16)、および分岐孔36、を介して連通することとなる。
さらに、外装本体21Aの上部とカバーナット63とを接合させる。具体的には、ハンドルレバー64が取付けられたカバーナット63をカートリッジ62にかぶせて、当該カバーナット63の雌ネジと外装本体21Aの上部の雄ネジとを螺合させてこれらを接合させる。
このようにして、分岐栓1Aは水栓60に取付けられる。
また、第一接続部材30Aは、その一端部33が、外装本体21Aの第一貫通孔22に挿入されるとともに分岐栓本体10Aの挿入孔15aに挿入されて、分岐栓本体10Aに固定される。そして、このように第一接続部材30Aが分岐栓本体10Aに固定された際に、分岐栓本体10Aの水側流路12と第一接続部材30Aの第一分岐流路35aとは、横孔14a、溝部50、および分岐孔36を介して連通することとなる。さらに、このように第一接続部材30Aが分岐栓本体10Aに固定されることによって、分岐栓本体10Aが外装部材20内で回転することが防止される。
したがって、分岐栓1Aによれば、分岐栓本体10Aが外装部材20内で回転することによって水栓への分岐栓の取付け作業が煩雑になることを防止することができ、且つ、分岐栓本体10Aの横孔14aが形成される周方向の位置によらず第一接続部材30Aを分岐栓本体10Aに配置することができる。
このため、分岐栓1Aでは、分岐栓本体10Aの挿入孔15aと、分岐栓本体10Aの流路(湯側流路11、水側流路12、または混合流路13)と、が連通するような場合でも、当該分岐栓本体10Aの流路と第一接続部材30Aの第一分岐流路35aとの連通は、閉塞部37により遮断される。他方、分岐栓1Aでは、分岐栓本体10Aの流路(湯側流路11、または、水側流路12)のうち第一接続部材30Aの第一分岐流路35aと連通させたい所望の流路と、第一接続部材30Aの第一分岐流路35aとは、分岐栓本体10Aの横孔14a、第一溝16、および第一接続部材30Aの分岐孔36を介して連通している。
したがって、分岐栓1Aでは、その第一接続部材30Aの第一分岐流路35aを、溝部50および分岐孔36を介して前記所望の流路(湯側流路11、または、水側流路12)にのみ連通させて、当該所望の流路からのみ水や湯を分岐させることができる。
第一溝16は、分岐栓本体10Aの外周面にその周方向に周状の溝が形成されることによって構成される。また、第一溝16は、横孔14aおよび挿入孔15aと連通するように、その一部が、分岐栓本体10Aの周面における横孔14aおよび挿入孔15aの開口部と一致するように形成されている。
したがって、分岐栓1Aによれば、この軸心方向の長さを従来の分岐栓と比べて長く構成することなく、本発明に係る分岐栓を実現することができる。
具体的には、第二溝24は、外装本体21Aの内周面の周方向に周状の溝が形成されることによって構成される。また、第二溝24は、第一貫通孔22および横孔14aと連通するように、その一部が、外装本体21Aの内周面における横孔14aの開口部と一致するように形成されている。本例の場合、第二溝24は、外装本体21Aの内周面の全周にわたって形成されている。
そして、当該第二溝24を有する外装本体21Aに、固定ナット25に嵌装された分岐栓本体10Aを下方から嵌装する。この際、外装本体21Aの第一貫通孔22と分岐栓本体10Aの挿入孔15aとを一致させた状態で、外装本体21Aに分岐栓本体10Aが嵌装される。さらに、このように分岐栓本体10Aが外装本体21Aに嵌装された状態においては、水側流路12と第一貫通孔22とは、横孔14aおよび第二溝24を介して連通することとなる。
なお、分岐栓1Aの溝部50は、第一溝16と第二溝24とによって構成されても良いものとする。
挿入孔15bは、分岐栓本体10Bの軸心方向(上下方向)におけるその位置が、分岐栓本体10Bの軸心方向(上下方向)における横孔14aの位置と略同一の位置となるように形成されている(図10参照)。
挿入孔15bの内周面には、雌ネジが形成されている。
外装本体21Bにおける上下中途部には、外装本体21Bの軸心方向に対して略直角に、図11に示す平面視において外装本体21Bの左方の内周面から外周面に向けて貫通する第二貫通孔23が形成される。
つまり、第一貫通孔22と第二貫通孔23とは左右対称となるように形成されている。また、第一貫通孔22と第二貫通孔23とは、それぞれ上下方向において略同一の位置に形成されている。
第二貫通孔23の内周面には、第二接続部材40と螺合可能な雌ネジが形成されている。
このようにして外装部材20(外装本体21Bおよび固定ナット25)に、分岐栓本体10Bが嵌挿される。
第二接続部材40の挿入部41は円柱形状に形成され、その接続部42は六角柱形状に形成されている。そして、第二接続部材40は、その挿入部41と接続部42との互いの軸心を一致させるように挿入部41の一側面に接続部42が一体的に設けられて構成されている。
第二接続部材40における挿入部41の外周面には、外装本体21Bにおける第二貫通孔23にその一端部43が挿入されて第二貫通孔23と螺合可能なように、雄ネジが形成されている。第二接続部材40における接続部42の外周面には、前記所定の接続装置に接続可能なように雄ネジが形成される。
第二接続部材40の挿入部41における軸心方向の長さは、外装本体21Bにおける第二貫通孔23の軸心方向の長さと略同一に構成される。
第二分岐流路45は、その一端部43の端面および他端部44の端面に開口するとともに、第二接続部材40の軸心を貫通するようにして形成される。
以上のようにして、分岐栓1Bは構成される。
また、分岐栓1Bでは、このように第二接続部材40が外装本体21Bに固定された際に、第二接続部材40の第二分岐流路45と溝部50(分岐栓本体10Bの第一溝16)とが連通することとなる。
さらに、このように第一接続部材30Aが分岐栓本体10Bに固定されることによって、分岐栓本体10Bが外装部材20内で回転することが防止される。
また、分岐栓1Bによれば、2つの接続部材(第一接続部材30Aおよび第二接続部材40)にそれぞれ所定の接続装置を接続して、水のみまたは湯のみを、当該2台の所定の接続装置に同時に分岐させることができる。よって、分岐栓1Bによれば、このような水のみまたは湯のみを2台の接続装置に同時に分岐することができ、且つ、分岐栓本体10Bの横孔14aが形成される周方向の位置によらず、第一接続部材30Aを分岐栓本体10Aに、第二接続部材40を外装部材20に配置することができる分岐栓を、簡易構造で実現することができる。
当該一体的に構成される横孔14cおよび挿入孔15c(以下、一体孔18と称する)は、分岐栓本体10Cの軸心方向に対して略直角に、図15に示す平面視において分岐栓本体10Cの左方の外周面から水側流路12まで形成されている。つまり、一体孔18は、水側流路12と連通し且つ分岐栓本体10Cの左方の外周面で開口するように形成されている。
一体孔18の内周面には、雌ネジが形成されている。
このようにして外装部材20(外装本体21Bおよび固定ナット25)に、分岐栓本体10Cが嵌挿される。
第一接続部材30Cの第一分岐流路35cは、その一端部33の端面およびその他端部34の端面に開口するとともに、分岐孔36と連通するようにして、第一接続部材30Cの軸心を貫通するようにして形成される。即ち、第一接続部材30Cは、閉塞部37を備えないように構成される。
このように第二接続部材40が外装本体21Bに固定された際に、第二接続部材40の第二分岐流路45と溝部50(分岐栓本体10Cの第一溝16)とが連通することとなる。即ち、このように第二接続部材40が外装本体21Bに固定された際に、分岐栓本体10Cの水側流路12と第二接続部材40の第二分岐流路45とは、第一分岐流路35c、分岐孔36、および、溝部50を介して連通することとなる。
以上のようにして、分岐栓1Cは構成される。
また、分岐栓1Cでは、このように第二接続部材40が外装本体21Bに固定された際に、分岐栓本体10Cの水側流路12と第二接続部材40の第二分岐流路45とは、第一分岐流路35c、分岐孔36、および、溝部50を介して連通することとなる。
さらに、このように第一接続部材30Cが分岐栓本体10Cに固定されることによって、分岐栓本体10Cが外装部材20内で回転することが防止される。
また、分岐栓1Cによれば、2つの接続部材(第一接続部材30Cおよび第二接続部材40)にそれぞれ所定の接続装置を接続して、水のみまたは湯のみを、当該2台の所定の接続装置に同時に分岐させることができる。よって、分岐栓1Cによれば、このような水のみまたは湯のみを2台の接続装置に同時に分岐することができる分岐栓を、簡易構造で実現することができる。
したがって、分岐栓1Cによれば、横孔14c用の孔と挿入孔15c用の孔とを夫々形成する必要がないため、このような水のみまたは湯のみを2台の接続装置に同時に分岐することができる分岐栓の製造コストを低減させることができる。
さらに、分岐栓1Cによれば、分岐栓本体10Cの径が小さくて、これに横孔14cと挿入孔15cとをそれぞれ形成することが困難な場合にも、このような水のみまたは湯のみを2台の接続装置に同時に分岐することができる分岐栓を容易に実現することができる。
10A・10B・10C 分岐栓本体
11 湯川流路
12 水側流路
13 混合流路
14a・14c 横孔
15a・15b・15c 挿入孔
16 第一溝
20 外装部材
30A・30C 第一接続部材
33 一端部
34 他端部
35a・35c 第一分岐流路
36 分岐孔
50 溝部
Claims (4)
- 水栓に取付けられて、前記水栓から流入された湯または水を分岐させてこれを所定の接続装置に流出させる分岐栓であって、
その軸心方向に貫通する湯側流路と、該軸心方向に貫通する水側流路と、該湯側流路または該水側流路に連通し且つその外周面に開口する横孔と、該外周面に開口する挿入孔と、を有する分岐栓本体と、
その内周面から外周面にむけて貫通する第一貫通孔を有し、前記分岐栓本体が嵌装される外装部材と、
前記横孔と連通するように前記分岐栓本体の外周面の周方向に形成される第一溝と、前記第一貫通孔および前記横孔と連通するように前記外装部材における内周面の周方向に形成される第二溝と、のうち少なくともいずれか一方によって構成される溝部と、
前記分岐栓本体の挿入孔に挿入されるその軸心方向における一端部と、前記所定の接続装置に接続可能に構成される該軸心方向における他端部と、該軸心方向中途部の外周面に開口する分岐孔と、該他端部の端面に開口するとともに該分岐孔と連通する第一分岐流路と、を有する第一接続部材と、
を具備し、
前記第一接続部材の一端部は、前記溝部と前記分岐孔とが連通するように、前記外装部材の第一貫通孔に挿入されるとともに前記分岐栓本体の挿入孔に挿入されて、該外装部材と該分岐栓本体とのうち少なくとも何れか一方に固定される、分岐栓。 - 前記外装部材は、その内周面から外周面にむけて貫通する第二貫通孔を有し、
前記分岐栓は、該外装部材に固定されるその軸心方向における一端部と、前記所定の接続機器に接続可能に構成される該軸心方向における他端部と、該軸心方向に貫通して該一端部の端面と該他端部の端面とに開口する第二分岐流路と、を有する第二接続部材をさらに具備し、
該第二接続部材の一端部は、前記溝部と前記第二分岐流路とが連通するように前記外装部材に固定される、請求項1に記載の分岐栓。 - 前記第一接続部材は、前記分岐孔よりも前記一端部側において、前記第一分岐流路を閉塞する閉塞部を備える、請求項1または請求項2に記載の分岐栓。
- 前記分岐栓本体の横孔と挿入孔とが一体的に構成され、
前記第一接続部材の第一分岐流路は、その軸心方向に貫通して前記第一接続部材の一端部の端面にも開口する、請求項1または請求項2に記載の分岐栓。
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