JP2011026712A - 手袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂又はゴムからなる手袋1の裾部2の内側に、少なくとも1個の環状の厚地部3と少なくとも1個の環状の薄地部4が設けられ、少なくとも1個の厚地部3が薄地部4よりも裾5側に設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
また、手袋の開口部の裾に袖汚れ防止ゴムリングを設けた袖汚れ防止機能付ゴム手袋が提案されている(例えば、特許文献2)。
また、特許文献2の手袋のように開口部の裾に袖汚れ防止ゴムリングを設けた手袋は、開口部の裾に、手袋とは別体である袖汚れ防止ゴムリングを装着する作業が面倒であり、また、手袋の裾は手の挿脱をスムーズにするために大き目に作られているため、該ゴムリングが裾の周りに密着することは困難で、従って、手袋の裾とゴムリングとの隙間から汚水等の液体が洩れ、腕や袖を汚す虞れがある。更に、装着したゴムリングが作業中に気になったり邪魔になり、作業の快適さを減じたり、作業能率を低下させる一因ともなる。
従って、環状の薄地部の部分で外側に容易に折り返すことができ、しかも、一旦折り返すと、少なくとも1個の厚地部により円周方向に抗張力が働き、折り返した形状を保持しようとするばかりでなく、上方から折り返し部をずらせて折り返し前の元の状態に戻そうとするような負荷が加わっても厚地部がこれに抗するように作用するので、作業中に折り返しが下方にずれたり、折り返し前の元の状態に戻ることが防止される。その結果、汚水等は折り返し部により形成された液溜部に溜められる。
これらの図において、本発明の手袋1は、裾部2の内側に、少なくとも1個の環状の厚地部3と少なくとも1個の環状の薄地部4が設けられ、少なくとも1個の厚地部3が薄地部4よりも裾5の側に設けられる。
樹脂又はゴムには、樹脂又はゴムに一般的に使用される添加剤、例えば、可塑剤、安定剤、増粘剤、減粘剤、着色料等を必要に応じて配合することができる。
配合物の粘度は、通常、500 〜10000mPa ・ s程度に調整され、好ましくは2000〜9000mPa ・ s 、より好ましくは3000〜8000mPa ・ s に調整される。
ここで、厚地部3の厚みとは、環状に設けた厚地部3の幅の中心線上に5箇所の測定箇所を任意に選択し、当該選択箇所の断面において、手袋を構成するゴム又は樹脂の厚みをデジタル顕微鏡により測定し、それらを平均して得た値をいう。
ここで、厚地部3の幅とは、厚地部3の両端の隆起が始まる2点間の距離をいう。
ここで、薄地部4の厚みとは環状に設けた薄地部において、任意に選択した5箇所の測定箇所の断面における手袋を構成するゴム又は樹脂の厚みをデジタル顕微鏡により測定し、それらを平均して得た値である。
例えば、厚地部3及び薄地部4を5個設けた場合、任意の薄地部4の箇所で折り返して装着した手袋の裾部の長さを調整することができる。
また、実施例によって得られた手袋の厚地部と薄地部の厚みや手袋の特徴等の詳細を表3に、比較例によって得られた詳細を表4に記す。厚地部と薄地部の測定には「DIGITAL MICROSCOPE VHX−900((株)KEYENCE製)」を使用した。
尚、表3、表4における手袋の特性はそれぞれ下記の特性を意味し、○:良好、△:やや不良、×:不良、で評価した。
折り返し性:裾部を外側に折り返すときの容易性
折り返し部保持性:折り返し部が折り返し前の状態に戻らず、折り返した状態を保持しようとする性質
裾ずれ:折り返し部の自重により折り返し部が手袋の指先の方にずれる裾ずれ(手袋の指先を下方に向けて作業する場合)
作業性:手袋を装着して作業する場合の作業性
表1記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、指先の方向へ向けて0 〜4cm 、5 〜9cm の部分に表1 記載の配合により得られた原料をそれぞれの箇所に5gずつ付着させ、再度、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、粘度500mPa・s、固形分濃度30重量%のアクリル系接着剤溶液中に約10秒浸漬した後引き上げ、静電気植毛を施すことにより短繊維を被着させ、これを190 ℃で10分間、加熱した。その後、室温にて冷却後、手型から手袋を反転剥離して手袋を作製した。
表1記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥して、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、指先の方向へ向けて0cm 〜4cm に表1 記載の配合により得られた原料を5g付着させ、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、粘度500mPa・s、固形分濃度30重量%のアクリル系接着剤溶液中に約10秒浸漬した後引き上げ、静電植毛を施すことにより短繊維を被着させた。これを190 ℃で10分間、加熱した。その後、室温にて冷却後、手型から手袋を反転剥離して手袋を作製した。
表1記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、指先の方向へ向けて0 〜4cm 、5 〜9cm の部分に表1 記載の配合により得られた原料をそれぞれの箇所に4gずつ付着させ、再度、250 ℃で1 分間加熱乾燥する工程を2 回繰り返した。その後は実施例1 と同様にして手袋を作製した。
表1記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、指先の方向へ向けて0 〜4cm 、5 〜9cm の部分に表1 記載の配合により得られた原料をそれぞれの箇所に5gずつ付着させ、再度、250 ℃で1 分間加熱乾燥する工程を2 回繰り返した。その後は実施例1 と同様にして手袋を作製した。
表1 記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、指先の方向へ向けて0 〜4cm 、5 〜9cm の部分に表1 記載の配合により得られた原料をそれぞれの箇所に1.5gずつ付着させ、再度、250 ℃で1 分間加熱乾燥する工程を2 回繰り返した。その後は実施例1 と同様にして手袋を得た。
表1記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、指先の方向へ向けて0 〜4cm 、5 〜9cm の部分に表1 記載の配合により得られた原料をそれぞれの箇所に1gずつ付着させ、再度、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後は実施例1 と同様にして手袋を作製した。
表2記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥して、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、指先の方向へ向けて0 〜4cm 、5 〜9cm に表1 記載の配合により得られた原料を1g付着させ、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後は実施例1 と同様にして手袋を作製した。
表1記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。手型温度が60℃になるまで冷却した後、再度この工程を再度繰り返した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、指先の方向へ向けて0 〜4cm 、5 〜9cm の部分に表1 記載の配合により得られた原料をそれぞれの箇所に5gずつ付着させ、再度、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後は実施例1 と同様にして手袋を作製した。
表1記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させ、その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥させ、手型温度が60℃になるまで冷却させる工程を2 回繰り返した。さらに、表2 記載の配合により得られた原料に60℃まで冷却させた前記陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させ、その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥させ、手型温度が60℃になるまで冷却させる工程を2 回繰り返した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、指先の方向へ向けて0 〜4cm 、5 〜9cm の部分に表1 記載の配合により得られた原料をそれぞれの箇所に5gずつ付着させ、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後は実施例1 と同様にして手袋を作製した。
撥水処理を施した綿製の繊維製手袋を60℃に加温した金属製手型に被せ、表1 記載の配合により得られた原料に浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手袋表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、指先の方向へ向けて0 〜4cm 、5 〜9cm の部分に表1 記載の配合により得られた原料をそれぞれの箇所に5gずつ付着させ、190 ℃で10分間、加熱した。その後、室温にて冷却後、手型から手袋を反転させずに剥離して手袋を作製した。
実施例1 と作製手順は同一である。ただし、実施例1 中、0 〜4cm は0 〜2cm 、5 〜9cm は3 〜5cm として手袋を作製した。
実施例1 と作製手順は同一である。ただし、実施例1 中、0 〜4cm は0 〜5cm 、5 〜9cm は6 〜11cmとして手袋を作製した。
実施例1 と作製手順は同一である。ただし、実施例1 中、0 〜4cm は0 〜1cm 、5 〜9cm は2 〜3cm として手袋を作製した。
実施例1 と作製手順は同一である。ただし、実施例1 中、0 〜4cm は0 〜6cm 、5 〜9cm は7 〜13cmとして手袋を作製した。
実施例1 と作製手順は同一である。ただし、実施例1 中、5 〜9cm は4.5 〜8.5cmとして手袋を作製した。
実施例1 と作製手順は同一である。ただし、実施例1 中、5 〜9cm は6 〜10cmとして手袋を作製した。
実施例1 と作製手順は同一である。ただし、実施例1 中、5 〜9cm は4.2 〜8.2cmとして手袋を作製した。
表1 記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、裾部末端5cm 部を残して、再度、表1 記載の原料に浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた上で、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、0cm 〜4cm 部分に表1 記載の配合により得られた原料を5g付着させ、再度、250 ℃で1 分間加熱乾燥させた。その後は実施例1 と同様にして手袋を得た。
表1 記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、指先の方向へ向けて2 〜6cm の部分に表1 記載の配合により得られた原料を5g付着させ、再度、250 ℃で1 分間加熱乾燥させた。その後は実施例1 と同様にして手袋を作製した。
表1 記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、裾部末端8cm 部を残して、再度、表1 記載の原料に浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた上で、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、2cm 〜6cm 部分に表1 記載の配合により得られた原料を5g付着させ、再度、250 ℃で1 分間加熱乾燥させた。その後は実施例1 と同様にして手袋を作製した。
表1 記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、手型温度が60℃になるまで冷却した。その後、粘度500mPa・s、固形分濃度30重量%のアクリル系接着剤溶液中に約10秒浸漬した後引き上げ、静電植毛を施すことにより短繊維を被着させた。これを190 ℃で10分間、加熱した。その後、室温にて冷却後、手型から手袋を反転剥離して手袋を作製した。
表1 記載の配合により得られた原料に60℃に加温した陶器製手型を浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた。その後、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後、手型温度が60℃になるまで冷却した。次に、裾部の末端を0cm としたときに、裾部末端4cm 部を残して、再度、表1 記載の原料に浸漬して、原料が滴下しないように引き上げ、手型表面に原料を付着させた上で、250 ℃で1 分間加熱乾燥した。その後は比較例1 と同様にして手袋を作製した。
2 裾部
3、3a、3b 厚地部
4、4a、4b 薄地部
5 裾(末端)
6 折り返し部
7 液溜部
Claims (5)
- 樹脂又はゴムからなる手袋の裾部の内側に、少なくとも1個の環状の厚地部と少なくとも1個の環状の薄地部が設けられ、少なくとも1個の厚地部が薄地部よりも裾側に設けられていることを特徴とする手袋。
- 厚地部の厚みが薄地部の厚みの1.2〜2.5倍であることを特徴とする請求項1記載の手袋。
- 薄地部の厚みが0.08〜1.0mmであることを特徴とする請求項1又は2記載の手袋。
- 厚地部の幅が2〜5cmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の手袋。
- 薄地部の幅が0.5cm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の手袋。
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JP2009170173A JP2011026712A (ja) | 2009-07-21 | 2009-07-21 | 手袋 |
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2009
- 2009-07-21 JP JP2009170173A patent/JP2011026712A/ja active Pending
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