JP2011026062A - エレベータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御ケーブルの端部に生じる応力を低減させることができ、制御ケーブルの損耗を抑えることができるエレベータ装置を提供する。
【解決手段】昇降路1には、昇降路1の内壁から垂れ下がるように配置された第1可動側制御ケーブル12Aと、かご6から垂れ下がるように配置された第2可動側制御ケーブル12Bと、可動側中継箱13とが設けられている。かご6のかご側機器と、制御盤4とは、各制御ケーブル11,12A,12B及び各中継箱10,13を介して、電気的に接続されている。ケーブル支持ユニット20は、かご6の昇降に応じて可動側中継箱13を昇降させるとともに、可動側中継箱13を介して、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの全体の長さ方向中間箇所を建物から支持する。
【選択図】図1

Description

この発明は、かごと、建物に設置された制御盤とが制御ケーブルによって接続されたエレベータ装置に関する。
一般的なエレベータでは、かご側の機器に電力供給や信号伝送を行うため、かごと制御盤とが制御ケーブルによって接続されている(例えば、特許文献1参照)。また、一般的に、制御ケーブルの長さは、かごの昇降行程の半分よりも少し長くなるように設定されており、制御ケーブルの一端はかご側(移動側)に、制御ケーブルの他端は建物側(固定側)にそれぞれ接続されている。
特開平4−243787号公報
ここで、近年、例えば200m以上の超高層の建物が建設されるようになっている。このような建物の高層化に伴い、エレベータのかごの昇降行程が長くなると、制御ケーブルの質量が増大する。また、制御ケーブルの一部を構成する鋼製のワイヤロープは、制御ケーブルの端部でケーブル保持具に固定されており、制御ケーブルの質量(自重)が増大することに伴って、ワイヤロープに生じる応力が増大する。
そして、かごが昇降する度に、制御ケーブルの端部のワイヤロープには、曲げ応力と、制御ケーブルの質量に応じた引張応力との増減が生じることになる。つまり、かごが昇降路最上部に移動すると、かご側における制御ケーブルの端部が制御ケーブルのほとんどの質量を支える。これに対して、かごが昇降路最下部に移動すると、かご側の制御ケーブルの端部には制御ケーブルの質量がほとんど掛からなくなる。他方、昇降路の内壁(中継箱)側における制御ケーブルの端部のワイヤロープには、かごが昇降する度に、かご側の制御ケーブル端部の場合とは逆のパターンで同等の大きさの曲げ応力と引張応力との増減が生じることになる。
このように、超高層の建物に用いられる制御ケーブルにおいては、その端部に作用する繰返し応力と曲げ応力とによって、疲労寿命が比較的短くなっており、比較的早期に損耗してしまうという問題が生じていた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、制御ケーブルの端部に生じる応力を低減させることができ、制御ケーブルの損耗を抑えることができるエレベータ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ装置は、建物の昇降路内を昇降されるかごと、前記かごに駆動力を与える駆動装置と、前記建物に設けられ、前記駆動装置の駆動を含む前記かごの運転を制御する運転制御部と、前記かごから前記昇降路内に垂れ下がるように配置され、前記かごと前記運転制御部とを電気的に接続する制御ケーブルと、前記制御ケーブルにおける前記かごと前記運転制御部との間の箇所に接続され前記制御ケーブルを前記建物から支持するための可動接続部を有し、前記かごの昇降に応じて前記可動接続部を昇降させるとともに、前記可動接続部を介して、前記制御ケーブルにおける前記かごと前記運転制御部との間の箇所を前記建物から支持するケーブル支持ユニットとを備えるものである。
この発明に係るエレベータ装置によれば、制御ケーブルにおけるかごと運転制御部との間の箇所がケーブル支持ユニットによって建物から支持されているので、制御ケーブルの端部に加わる制御ケーブルの質量が分散されることにより、制御ケーブルの端部に生じる応力を低減させることができ、制御ケーブルの損耗を抑えることができる。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。 図1の制御ケーブルの断面構造を示す斜視図である。 この発明の実施の形態2によるエレベータ装置を示す構成図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータを示す構成図である。図2は、図1の第1可動側制御ケーブル12Aの断面構造を示す斜視図である。なお、図1(a)は、かご6が昇降路1の最上階に配置された状態を示し、図1(b)は、かご6が昇降路1の最下階に配置された状態を示す。
図1,2において、建物の昇降路1の上部には、機械室1aが設けられている。機械室1aには、駆動装置(かご用巻上機)2、反らせ車3、及び運転制御部としての制御盤4が設けられている。駆動装置2は、モータ及びシーブを有している。駆動装置2のシーブと反らせ車3とのそれぞれの外周には、主ロープ5が巻き掛けられている。
主ロープ5の一端部には、かご6が吊り下げられている。また、主ロープ5の他端部には、釣合おもり7が吊り下げられている。かご6の底面部と釣合おもり7の底面部とは、補償ロープ8によって接続されている。補償ロープ8は、昇降路1の下部に設けられた釣合車9の外周に巻き掛けられている。駆動装置2の駆動を含めたかご6の昇降は、制御盤4によって制御される。
昇降路1の内壁には、固定側中継箱10及び固定側制御ケーブル11が固定されている。固定側中継箱10は、固定側制御ケーブル11を介して、制御盤4に電気的に接続されている。昇降路1には、昇降路1の内壁から垂れ下がるように配置された第1可動側制御ケーブル12Aと、かご6から垂れ下がるように配置された第2可動側制御ケーブル12Bと、可動接続部としての可動側中継箱13とが設けられている。各可動側制御ケーブル12A,12Bは、図2に示すように、複数本の制御信号線及び電力線14と、2本のワイヤロープ15とを含んでいる。
ここで、固定側中継箱10は、ケーブル固定具と、コネクタとを有している(いずれも図示せず)。固定側中継箱10の固定具によって、第1可動側制御ケーブル12Aの一端部が昇降路1の内壁に固定されている。即ち、第1可動側制御ケーブル12Aの一端部は、昇降路1の内壁に固定された昇降路固定部をなしている。また、第1可動側制御ケーブル12Aの一端部は、固定側中継箱10のコネクタに電気的に接続されており、固定側中継箱10を介して固定側制御ケーブル11と電気的に接続されている。
可動側中継箱13は、2つのケーブル固定具と、電気的に短絡された2つのコネクタとを有している(いずれも図示せず)。第1可動側制御ケーブル12Aの他端部と、第2可動側制御ケーブル12Bの一端部とは、それぞれ固定側中継箱10のケーブル固定具によって、可動側中継箱13に固定されている。また、第1可動側制御ケーブル12Aの他端部と、第2可動側制御ケーブル12Bの一端部とは、可動側中継箱13のコネクタに電気的に接続されており、可動側中継箱13のコネクタを介して、互いに電気的に接続されている。
第2可動側制御ケーブル12Bの他端部は、かご6に設けられたケーブル固定具(図示せず)によって、かご6に固定されている。また、第2可動側制御ケーブル12Bは、かご6に設けられたかご側機器(図示せず)に電気的に接続されている。従って、かご6のかご側機器と、制御盤4とは、各制御ケーブル11,12A,12B及び各中継箱10,13を介して、電気的に接続されている。
ここで、機械室1aには、ケーブル用巻上機16が設けられている。ケーブル用巻上機16は、例えば巻き取りドラムを有する巻胴式の巻上機である。ケーブル用巻上機16の駆動は、制御盤4によって制御される。巻き取りドラムには、ケーブル支持索条としてのケーブル支持ロープ17の一端部が接続されており、ケーブル支持ロープ17の全体は、ケーブル用巻上機16から下方に垂れ下げられている。ケーブル支持ロープ17の他端部は、可動側中継箱13に接続されている。
ケーブル用巻上機16は、ケーブル支持ロープ17を下方へ繰り出すことにより、可動側中継箱13を下降させる。また、ケーブル用巻上機16は、ケーブル支持ロープ17を巻き上げることにより、可動側中継箱13を上昇させる。即ち、ケーブル用巻上機16は、ケーブル支持ロープ17及び可動側中継箱13を介して、第1可動側制御ケーブル12Aの他端部と、第2可動側制御ケーブル12Bの一端部とを昇降させる。
さらに、ケーブル用巻上機16は、ケーブル支持ロープ17及び可動側中継箱13を介して、第1可動側制御ケーブル12Aの他端部と、第2可動側制御ケーブル12Bの一端部とを支持する。ここで、可動側中継箱13、ケーブル用巻上機16及びケーブル支持ロープ17は、ケーブル支持ユニット20を構成している。ケーブル支持ユニット20は、かご6の昇降に応じて第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの全体の長さ方向中間箇所(かご6と制御盤4との間の箇所)を昇降させるとともに、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの全体の長さ方向中間箇所を建物から支持する。
また、制御盤4は、かご位置(かご6の高さ位置)に応じて、第2可動側制御ケーブル12Bのかご6との接続端部、第2可動側制御ケーブル12Bの可動側中継箱13との接続端部、第1可動側制御ケーブル12Aの可動側中継箱13との接続端部、及び第1可動側制御ケーブル12Aの固定側中継箱10との接続端部のそれぞれに生じる曲げ応力が小さくなる方向に、ケーブル支持ユニット20の駆動を制御して、可動側中継箱13を昇降させる。
ここで、機械室1aには、建物の揺れを検出するための振動感知器(地震感知器:図示せず)が設けられている。制御盤4は、その振動感知器を介して、建物の振動を検出可能となっている。また、制御盤4は、建物の振動を検出した場合に、かご6の移動から独立して可動側中継箱13を昇降させる。
具体的に、建物の周期振動によって第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bが共振し、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bが許容値以上に振動するような場合、制御盤4は、かご6の移動とは独立して可動側中継箱13のみを移動させる。そして、制御盤4は、ケーブル支持ユニット20を介して可動側中継箱13を昇降させ、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの共振周期を建物の振動周期から外すように、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの垂下長さを調整する。
次に、動作について説明する。図1(a)に示すように、かご6が最上部に配置された状態では、可動側中継箱13は、かご位置から2h下方の高さ位置に配置される。そして、かご6が最上階から最下階へ下降する場合に、制御盤4は、ケーブル用巻上機16の駆動を制御し、可動側中継箱13を下降させる。
また、かご6が昇降路1の高さ方向中央部に配置された状態では、かご6と可動側中継箱13とは横並びの状態になる。さらに、かご6が最下階に到達すると、可動側中継箱13は、かご位置から2h上方の位置に配置される。なお、可動側中継箱13の昇降速度は、かご6の昇降速度の半分であり、可動側中継箱13の移動距離は、かご6の移動距離の半分である。
ここで、可動側中継箱13を用いない構成において、かご6の昇降行程を8hとした場合に、一般的な制御ケーブルの長さ寸法は、4h+α(αは制御ケーブルが屈曲しないための予長寸法)である。これに対して、図1のように、可動側中継箱13を用いた場合には、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bのそれぞれの長さ寸法が2h+αである。これにより、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bのそれぞれの端部に生じる応力が、可動側中継箱13を用いない構成に比べて低減される。この結果、可動側中継箱13を用いない場合には、最大4h+αの質量がかご側の制御ケーブルの端部に掛かることになるが、可動側中継箱13を用いることによって、その約半分の質量が第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの端部に掛かることになる。
上記のような実施の形態1のエレベータ装置によれば、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの全体の長さ方向中間箇所(かご6と制御盤4との間の箇所)がケーブル支持ユニット20によって建物から支持されている。この構成により、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bのそれぞれの端部に加わる第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの質量が分散されることにより、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの端部に生じる応力(引張応力や曲げ応力)を低減させることができ、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの損耗を抑えることができる。
これとともに、応力限界で従前では適用できなかった制御ケーブルを、超高層建物用のエレベータに適用可能となり、設計の自由度を向上させることができる。
また、ケーブル支持ユニット20は、かご位置に応じて、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの各接続端部に生じる曲げ応力が小さくなる方向に、可動側中継箱13を昇降させる。この構成により、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの各接続端部の曲げ応力による損耗を、より適切に抑えることができる。
さらに、制御盤4は、建物の振動を検出した場合に、ケーブル支持ユニット20を介して可動側中継箱13を昇降させ、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの共振周期を建物の振動周期から外すように、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの垂下長さを調整する。この構成により、長周期振動等による揺れが建物に発生しても、可動側中継箱13の位置を自在に移動させることで、揺れを短時間で抑えることができる。
さらに、従来装置に比べて第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの長さ寸法が約50%に短くなっている点でも、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの揺れを短時間で抑えることができる。
なお、実施の形態1では、ケーブル用巻上機16の駆動が制御盤4によって制御されていた。しかしながら、ケーブル用巻上機16が制御盤4から独立したマイコン等を有していてもよく、そのマイコン等によってケーブル用巻上機16の駆動が制御されてもよい。
実施の形態2.
先の実施の形態1では、ケーブル用巻上機16の駆動力によって、可動側中継箱13が昇降路1内を昇降された。これに対して、実施の形態2では、駆動装置2の駆動力によって、可動側中継箱13が昇降路1内を昇降される。即ち、実施の形態2では、可動側中継箱13は、かご2の昇降に機械的に連動して、昇降路1内を昇降される。
図3は、この発明の実施の形態2によるエレベータ装置を示す構成図である。なお、図3では、実施の形態1における制御盤4と固定側制御ケーブル11とを省略して示す。図3において、昇降路1及び機械室1aには、調速器ユニット30及びケーブル支持ユニット40が設けられている。調速器ユニット30は、非常止め装置(図示せず)と、調速器本体が組み込まれた第1張り車31Aと、第2張り車31Bと、調速器ロープ32とを有している。
非常止め装置は、かご6に設けられている。第1張り車31A及び第2張り車31Bは、それぞれ機械室1aと、昇降路1の下部とに設けられている。調速器ロープ32は、第1張り車31A及び第2張り車31Bの間に無端状に張り渡されている。また、調速器ロープ32の一部は、かご6の非常止め装置に接続されている。
第1張り車31A及び第2張り車31Bは、かご6の昇降に伴う調速器ロープ32の移動によって回転される。第1張り車31Aの調速器本体は、かご6の昇降速度が所定の過速度に達したことを機械的に検出可能になっている。また、調速器本体は、かご6の昇降速度が所定の過速度に達したことを検出した際に、例えば、調速器ロープ32を介してかご6の非常止め機構を作動させ、かご6の昇降を停止させる。
ケーブル支持ユニット40は、駆動車41と、釣合車42と、ケーブル用ガイドレール43と、可動側中継箱44と、ケーブル支持索条としてのケーブル支持ロープ45とを有している。駆動車41は、機械室1aに設けられている。また、駆動車41は、第1張り車31Aと同軸に配置されており、第1張り車31Aとともに回転する。
釣合車42は、昇降路1の下方に設けられている。ケーブル用ガイドレール43は、駆動車41と釣合車42との間に鉛直方向に沿って配置されている。可動側中継箱44は、ケーブル用ガイドレール43に設けられており、ケーブル用ガイドレール43に沿って変位可能となっている。また、ケーブル用ガイドレール43によって、可動側中継箱44の水平方向の変位が規制される。なお、可動側中継箱44の他の構成は、実施の形態1の可動側中継箱13の構成と同様である。
ケーブル支持ロープ45の一端部は、可動側中継箱44の上面に接続されており、ケーブル支持ロープ45の他端部は、可動側中継箱44の下面に接続されている。また、ケーブル支持ロープ45は、駆動車41及び釣合車42に巻き掛けられており、駆動車41及び釣合車42間に張り渡されている。さらに、ケーブル支持ロープ45は、駆動車41の回転によって移動し、可動側中継箱44を昇降させる。即ち、駆動車41、釣合車42及びケーブル支持ロープ45は、伝動機構を構成している。つまり、かご6の昇降用の駆動力によって、可動側中継箱44が昇降路1内を昇降される。
ここで、ケーブル支持ユニット40は、かご6の昇降速度の半分の昇降速度で可動側中継箱44をかご6の昇降に追従して昇降させる。なお、駆動車41の径は、ケーブル支持ロープ45の移動速度が調速器ロープ32の移動速度の半分となるように、駆動装置2のシーブの径と、調速器ユニット30の第1張り車31Aの径との関係で予め決定されている。実施の形態2のエレベータ装置の他の構成は、実施の形態1と同様である。
上記のような実施の形態2のエレベータ装置によれば、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの全体の長さ方向中間部がケーブル支持ユニット40によって建物から支持されている。このような構成を用いた場合であっても、実施の形態1と同様に、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの端部に生じる応力を低減させることができ、第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの早期損耗を回避することができる。
また、可動側中継箱44は、ケーブル用ガイドレール43に沿って変位可能となっており、かつケーブル用ガイドレール43によって水平方向の変位が規制される。この構成により、可動側中継箱44が昇降する際に、可動側中継箱44の水平方向への揺動が抑えられることから、その揺動に伴って第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bが昇降路1の内壁壁面に接触する等の不具合の発生を抑えることができる。
なお、実施の形態2では、駆動車41が調速器ユニット30の第1張り車31Aに接続されていた。しかしながら、この例に限定するものではなく、調速器ユニット30が駆動装置2からのかご6の昇降用の駆動力を受ければよい。例えば、駆動車41が駆動装置2に機械的に接続されていてもよい。
また、実施の形態2において、ケーブル用ガイドレール43が、かご6の昇降を案内するためのかご側ガイドレール、及び釣合おもり7の昇降を案内するためのおもり側ガイドレール(いずれも図示せず)とは別途設けられていたが、ケーブル用ガイドレール43として、かご側ガイドレール又はおもり側ガイドレールを利用することもできる。
さらに、実施の形態1,2では、可動側中継箱13,44が1つのみであったが、2つ以上の可動側中継箱13,44を用いてもよい。即ち、可動側制御ケーブル12A,12Bの全体におけるかご6と制御盤4との間の箇所を2つ以上のケーブル支持ユニット20,40で建物から支持してもよく、可動側制御ケーブルの分割数が3以上であってもよい。この場合、分割数が増加することにより、可動側制御ケーブルの端部に加わる応力をより低減させることができる。
また、実施の形態1,2では、物理的に分断された第1及び第2可動側制御ケーブル12A,12Bの2本の可動側制御ケーブルを用いた。しかしながら、1本の可動側制御ケーブルを用いることもできる。ここで、物理的に分断された2本以上の可動側制御ケーブルを用いる方が、1本の可動側制御ケーブルを用いる場合に比べて、曲げ応力を軽減させることができる。
さらに、実施の形態1,2では、固定側中継箱10及び固定側制御ケーブル11を用いたが、これらを省略してもよい。即ち、可動側制御ケーブル12Aを制御盤4に直接接続してもよい。
また、実施の形態1において、可動側中継箱13の水平方向の変位を抑えるために、実施の形態2におけるケーブル用ガイドレール43を用いてもよい。
1 昇降路、2 駆動装置、4 制御盤(運転制御部)、6 かご、11 固定側制御ケーブル、12A 第1可動側制御ケーブル、12B 第2可動側制御ケーブル、13,44 可動側中継箱(可動接続部)、16 ケーブル用巻上機、17,45 ケーブル支持ロープ(ケーブル支持索条)、20,40 ケーブル支持ユニット、41 駆動車、42 釣合車、43 ケーブル用ガイドレール。

Claims (5)

  1. 建物の昇降路内を昇降されるかごと、
    前記かごに駆動力を与える駆動装置と、
    前記建物に設けられ、前記駆動装置の駆動を含む前記かごの運転を制御する運転制御部と、
    前記かごから前記昇降路内に垂れ下がるように配置され、前記かごと前記運転制御部とを電気的に接続する制御ケーブルと、
    前記制御ケーブルにおける前記かごと前記運転制御部との間の箇所に接続され前記制御ケーブルを前記建物から支持するための可動接続部を有し、前記かごの昇降に応じて前記可動接続部を昇降させるとともに、前記可動接続部を介して、前記制御ケーブルにおける前記かごと前記運転制御部との間の箇所を前記建物から支持するケーブル支持ユニットと
    を備えることを特徴とするエレベータ装置。
  2. 前記ケーブル支持ユニットは、前記かごの高さ位置に応じて、前記制御ケーブルの前記かごとの接続端部、及び前記制御ケーブルの前記可動接続部との接続端部のそれぞれに生じる曲げ応力が小さくなる方向に前記可動接続部を昇降させる
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  3. 前記ケーブル支持ユニットは、駆動力を発するケーブル支持駆動部と、前記ケーブル支持駆動部及び前記可動接続部に接続されたケーブル支持索条とを有し、
    前記可動接続部は、前記ケーブル支持索条を介して受けた前記ケーブル支持用駆動部の駆動力によって昇降路内を昇降される
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータ装置。
  4. 前記運転制御部は、
    前記建物の振動を検出するための振動検出手段を介して、前記建物の振動を検出可能であり、
    前記建物の振動に応じて、前記ケーブル支持ユニットを介して前記可動接続部を昇降させ、前記制御ケーブルの共振周期を前記建物の振動周期から外すように、前記制御ケーブルの垂下長さを調整する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  5. 前記ケーブル支持ユニットは、
    前記駆動装置からの前記かごの昇降用の駆動力を受ける駆動車と、
    前記駆動車の下方に設けられた釣合車と、
    前記駆動車と前記釣合車との間に掛け渡され、かつ前記可動接続部に接続され、前記駆動車の回転によって上下方向へ移動されるケーブル支持索条と
    を有し、
    前記駆動装置からの前記かごの昇降用の駆動力を受けて、前記かごの昇降に連動して前記可動接続部を昇降させる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータ装置。
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