JP2011025388A - サーメット焼結体および切削工具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1サーメット2と、表面に配置されて切刃7を構成する第2サーメット3とが積層され、第1サーメット2および第2サーメット3は、周期表第4、5および6族金属のうちの1種以上の炭窒化物等からなる硬質相5と、主として鉄族金属からなる結合相6とから構成され、硬質相5は、TiCNを主成分とする第1硬質相5aと、周期表第4、5および6族金属の少なくとも1種とTiとの複合炭窒化物固溶体の第2硬質相5bとからなり、第2サーメット3は第1サーメット2よりも第2硬質相5bの存在割合が多く、第1サーメット2は第2サーメット3よりも結合相6の存在割合が少ないサーメット焼結体からなる切削工具1である。
【選択図】 図1
Description
前記第1サーメットおよび前記第2サーメットは、周期表第4、5および6族金属のうちの1種以上の炭化物、窒化物、炭窒化物およびこれらの固溶体の中から選ばれた1種以上からなる硬質相と、主として鉄族金属からなる結合相とから構成され、前記硬質相は、TiCNを主成分とする第1硬質相と、周期表第4、5および6族金属の少なくとも1種とTiとの複合炭窒化物固溶体の第2硬質相とからなり、
前記第2サーメットは前記第1サーメットよりも前記第2硬質相の存在割合が多く、前記第1サーメットは前記第2サーメットよりも結合相の存在割合が少ないものである。
切刃を含むすくい面およびその近傍領域をA領域とし、該A領域以外の領域である前記焼結体の内部および逃げ面の中央部位をB領域としたとき、前記A領域では前記B領域よりも前記第2硬質相の存在割合が多く、前記B領域では前記A領域よりも前記結合相の存在割合が少ないものである。
次に、上述したサーメット焼結体からなる切削工具の製造方法について説明する。
原料として、2種類の混合原料粉末を準備する。
第2の混合原料粉末は低温で焼結する組成からなり、具体的には、平均粒径0.6〜1.0μm、望ましくは0.8〜1.0μmのTiCN粉末と、平均粒径0.1〜2μmの上述した他の周期表第4、5および6族金属の炭化物粉末、窒化物粉末または炭窒化物粉末のいずれか1種と、平均粒径1.0〜3.0μmのCo粉末と平均粒径0.3〜0.8μmのNi粉末との少なくとも1種と、所望により平均粒径0.5〜10μmのMnCO3粉末を混合した混合粉末とする。
(a)1050〜1250℃まで昇温し、
(b)窒素(N2)等の不活性ガスを30〜2000Pa充填した雰囲気で0.1〜2℃/分の昇温速度で1300〜1450℃まで昇温し、
(c)真空雰囲気で3〜15℃/分の昇温速度で1520〜1600℃まで昇温するとともに、真空雰囲気のまま、または不活性ガスを充填した雰囲気で0.5〜2時間維持し、
(d)6〜15℃/分の冷却速度で冷却する工程にて焼成する。なお、焼成温度が1520℃より低いと、サーメット焼結体の全体として変形はしないがサーメットの表面に焼結が進行してできる複合炭窒化物固溶体である第2硬質相の存在比率が高いA領域が形成されずに、サーメット焼結体の表面における耐摩耗性が低下する。
被削材:S45C
切削速度:180m/分
送り:0.15 mm/刃
切込み:1.5mm
切削状態:湿式(水溶性切削液使用)
評価方法:摩耗量が0.2mmに達するまでの時間
2 第1サーメット
3 第2サーメット
3X 第2サーメットの表面領域
3Y 第2サーメットの基体側
5 硬質相
5a 第1硬質相
5b 第2硬質相
6 結合相
7 切刃
8 すくい面
9 逃げ面
10 内部
11 A領域
12 B領域
13 C領域
14 ネジ穴
Claims (16)
- 第1サーメットと、該第1サーメットの表面に配置されて少なくとも切刃を構成する第2サーメットとが積層されてなり、
前記第1サーメットおよび前記第2サーメットは、周期表第4、5および6族金属のうちの1種以上の炭化物、窒化物、炭窒化物およびこれらの固溶体の中から選ばれた1種以上からなる硬質相と、主として鉄族金属からなる結合相とから構成され、前記硬質相は、TiCNを主成分とする第1硬質相と、周期表第4、5および6族金属の少なくとも1種とTiとの複合炭窒化物固溶体の第2硬質相とからなり、
前記第2サーメットは前記第1サーメットよりも前記第2硬質相の存在割合が多く、前記第1サーメットは前記第2サーメットよりも結合相の存在割合が少ないサーメット焼結体。 - 前記第2サーメットの厚みはサーメット全体の厚みに対して10〜35%である請求項1記載のサーメット焼結体。
- 前記第2サーメットには、表面側に、前記第2硬質相の存在割合が多く、かつ結合相の存在割合が少ない表面領域が存在する請求項1または2記載のサーメット焼結体。
- 前記第1サーメットの硬度が前記第2サーメットの硬度より高く、かつ前記第2サーメットの前記表面領域の硬度が前記第2サーメットの前記第1サーメット側の硬度よりも高い請求項3記載のサーメット焼結体。
- 前記第1サーメットにおける前記硬質相の平均粒径が前記第2サーメットにおける前記硬質相の平均粒径より大きく、かつ前記第2サーメットの前記表面領域における前記硬質相の平均粒径が前記第2サーメットの基体側における硬質相の平均粒径よりも大きい請求項3または4記載のサーメット焼結体。
- 前記第1サーメットと前記第2サーメットとの境界に界面が存在し、かつ前記第2サーメットの前記表面領域と前記第1サーメット側との境界には界面が存在しない請求項3乃至5のいずれか記載のサーメット焼結体。
- 周期表第4、5および6族金属のうちの1種以上の炭化物、窒化物、炭窒化物およびこれらの固溶体の中から選ばれた1種以上からなる硬質相と、主として鉄族金属からなる結合相との焼結体から構成され、前記硬質相は、TiCNを主成分とする第1硬質相と、周期表第4、5および6族金属の少なくとも1種とTiとの複合炭窒化物固溶体の第2硬質相とからなり、
切刃を含むすくい面およびその近傍領域をA領域とし、該A領域以外の領域である前記焼結体の内部および逃げ面の中央部位をB領域としたとき、前記A領域では前記B領域よりも前記第2硬質相の存在割合が多く、前記B領域では前記A領域よりも前記結合相の存在割合が少ない切削工具。 - 断面組織観察にて、前記A領域における前記第1硬質相の面積比率をS1A、前記第2硬質相の面積比率をS2Aとし、前記B領域における前記第1硬質相の面積比率をS1B、前記第2硬質相の面積比率をS2Bとしたとき、前記S1Aと前記S2Aとの比率(S2A/S1A)が2〜8であり、前記S1Bと前記S2Bとの比率(S2B/S1B)が0.5〜1.5である請求項7記載の切削工具。
- 前記A領域は前記すくい面から5〜100μmの厚みで存在する請求項7または8記載の切削工具。
- 前記A領域と前記B領域との間に、前記B領域よりも前記第2硬質相の存在割合が少なく、かつ前記A領域よりも前記結合相の存在割合が多いC領域が存在する請求項7または8記載の切削工具。
- 前記A領域の硬度が前記C領域の硬度より高く、かつ前記B領域の硬度が前記C領域の硬度よりも高い請求項10記載の切削工具。
- 前記A領域における前記硬質相の平均粒径が前記C領域における前記硬質相の平均粒径より大きく、かつ前記B領域における前記硬質相の平均粒径が前記C領域における前記硬質相の平均粒径よりも大きい請求項10または11記載の切削工具。
- 前記A領域と前記C領域との境界に界面が存在せず、かつ前記B領域と前記C領域との境界には界面が存在する請求項10乃至12のいずれか記載の切削工具。
- 異なる2種類の混合原料を調製する工程と、低温で焼結する第1の混合原料を上面、下面、または上下面に配置するとともに、中央部に前記第1の混合粉末よりも焼成温度の高い第2の混合粉末を配置して積層した成形体を作製する工程と、該成形体を焼成する工程とを具備するサーメット焼結体の製造方法。
- 前記第1の混合原料の鉄族金属含有量が前記第2の混合原料の鉄族金属含有量よりも多い請求項14記載のサーメット焼結体の製造方法。
- 前記第1の混合原料の平均粒径が前記第2の混合原料の平均粒径よりも小さい請求項14または15記載のサーメット焼結体の製造方法。
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