JPH09315873A - 超硬合金系耐摩耗材及びその製造方法 - Google Patents
超硬合金系耐摩耗材及びその製造方法Info
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- JPH09315873A JPH09315873A JP15769196A JP15769196A JPH09315873A JP H09315873 A JPH09315873 A JP H09315873A JP 15769196 A JP15769196 A JP 15769196A JP 15769196 A JP15769196 A JP 15769196A JP H09315873 A JPH09315873 A JP H09315873A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来タイプの超硬合金にあっては、その優れ
た耐摩耗性を確保しようとすると、母材との接合に問題
が発生し、また、母材との強固な接合を実現しようとす
ると、その耐摩耗性が犠牲になってしまうという問題が
あった。 【解決手段】 金属結合相量の少ない超硬合金よりなる
耐摩耗層と金属結合相量の多い超硬合金よりなる溶接可
能層の接合された超硬合金系耐摩耗材を製造する方法に
おいて、WC粒子の大きさが0.5μm〜10μmであ
り、かつ、該耐摩耗層の金属結合相をCo又は(Co及
びNi)のいずれかの1種とし、また、該溶接可能層の
金属結合相をNi又は(Ni及びCo)のいずれかの1
種とし、各層の金属結合相中のNiの割合を、耐摩耗層
1aから溶接可能層1b方向へ増加させ同一温度のもと
で一体に焼結接合する。
た耐摩耗性を確保しようとすると、母材との接合に問題
が発生し、また、母材との強固な接合を実現しようとす
ると、その耐摩耗性が犠牲になってしまうという問題が
あった。 【解決手段】 金属結合相量の少ない超硬合金よりなる
耐摩耗層と金属結合相量の多い超硬合金よりなる溶接可
能層の接合された超硬合金系耐摩耗材を製造する方法に
おいて、WC粒子の大きさが0.5μm〜10μmであ
り、かつ、該耐摩耗層の金属結合相をCo又は(Co及
びNi)のいずれかの1種とし、また、該溶接可能層の
金属結合相をNi又は(Ni及びCo)のいずれかの1
種とし、各層の金属結合相中のNiの割合を、耐摩耗層
1aから溶接可能層1b方向へ増加させ同一温度のもと
で一体に焼結接合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体混合、粉体輸
送機器、土木建設機械類の耐摩耗部品や金型、工具用途
分野に利用する超硬合金系耐摩耗材に関し、特に、超硬
合金の優れた耐摩耗性と上記機械本体または工具母材に
直接溶接できる性質を兼ね備えた信頼性の高い、高品位
の耐摩耗材を提供するものである。
送機器、土木建設機械類の耐摩耗部品や金型、工具用途
分野に利用する超硬合金系耐摩耗材に関し、特に、超硬
合金の優れた耐摩耗性と上記機械本体または工具母材に
直接溶接できる性質を兼ね備えた信頼性の高い、高品位
の耐摩耗材を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のものにあっては、下記の
ようなものになっている。粉体混合、粉体輸送機器や土
木建設工具類の摩耗しやすい部分や、工具、金型の加工
部分に超硬合金系の耐摩耗材が用いられている。超硬合
金の中には金属結合相量の比較的多い、金属的性格の強
いものがあり、この種の超硬合金はステンレスや鋼材へ
の直接溶接接合が可能であり、例えば、TIG溶接やレ
ーザービーム溶接により、機械本体あるいは工具母材へ
溶接され、用いられている。一方、金属結合相量の少な
い超硬合金では溶接による接合は不可能であり、この種
の超硬合金の取付には、ろー材や低融点金属箔を用いた
拡散接合法や、機械的接合法ではかしめ法ややきばめ法
が用いられている。
ようなものになっている。粉体混合、粉体輸送機器や土
木建設工具類の摩耗しやすい部分や、工具、金型の加工
部分に超硬合金系の耐摩耗材が用いられている。超硬合
金の中には金属結合相量の比較的多い、金属的性格の強
いものがあり、この種の超硬合金はステンレスや鋼材へ
の直接溶接接合が可能であり、例えば、TIG溶接やレ
ーザービーム溶接により、機械本体あるいは工具母材へ
溶接され、用いられている。一方、金属結合相量の少な
い超硬合金では溶接による接合は不可能であり、この種
の超硬合金の取付には、ろー材や低融点金属箔を用いた
拡散接合法や、機械的接合法ではかしめ法ややきばめ法
が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
のにあっては、下記のような問題点を有していた。ステ
ンレスや一般鋼材へ直接溶接できる性質を持つ超硬合金
は、その取付の手間を省け、その接合強度の信頼性も高
く、取付法からは理想的と言える。しかし、この種の超
硬合金は上記のように含有する金属結合相量が多く、硬
さは低く、耐摩耗性は著しく劣るものであった。また、
この種の超硬合金では腐食環境下での金属結合相の溶出
が多く、このため、耐食性も劣るという問題があった。
一方、金属結合相量を減らし、耐摩耗性を高めた超硬合
金ではステンレスや一般鋼材への溶接は困難であり、従
来タイプの取付、固定方法に頼らざるを得なかった。か
しめ法ややきばめ法といった機械的接合法では耐衝撃
性、耐熱性等の問題があった。また、ろー材や低融点金
属箔を用いた拡散接合法では、超硬合金と相手材との熱
膨張差による残留応力の問題があった。ステンレスと超
硬合金のろー付けの場合、ステンレスの熱膨張率は12
〜18×10-6、超硬合金のそれは6×10-6と、2倍
以上の差があり、両者をろー接するとその接合面近傍に
は大きな残留応力が発生する。その結果、超硬合金側に
割れが発生したり、その時点で割れがなくても、使用中
の温度変化や衝撃で接合が剥がれたり、突発的な破壊を
起こしてしまうという問題があった。以上のように、従
来タイプの超硬合金にあっては、その優れた耐摩耗性を
確保しようとすると、母材との接合に問題が発生し、ま
た、母材との強固な接合を実現しようとすると、その耐
摩耗性が犠牲になってしまうという問題があった。本願
は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的とするところは、上述の問題を
解決できるものを提供しようとするものである。
のにあっては、下記のような問題点を有していた。ステ
ンレスや一般鋼材へ直接溶接できる性質を持つ超硬合金
は、その取付の手間を省け、その接合強度の信頼性も高
く、取付法からは理想的と言える。しかし、この種の超
硬合金は上記のように含有する金属結合相量が多く、硬
さは低く、耐摩耗性は著しく劣るものであった。また、
この種の超硬合金では腐食環境下での金属結合相の溶出
が多く、このため、耐食性も劣るという問題があった。
一方、金属結合相量を減らし、耐摩耗性を高めた超硬合
金ではステンレスや一般鋼材への溶接は困難であり、従
来タイプの取付、固定方法に頼らざるを得なかった。か
しめ法ややきばめ法といった機械的接合法では耐衝撃
性、耐熱性等の問題があった。また、ろー材や低融点金
属箔を用いた拡散接合法では、超硬合金と相手材との熱
膨張差による残留応力の問題があった。ステンレスと超
硬合金のろー付けの場合、ステンレスの熱膨張率は12
〜18×10-6、超硬合金のそれは6×10-6と、2倍
以上の差があり、両者をろー接するとその接合面近傍に
は大きな残留応力が発生する。その結果、超硬合金側に
割れが発生したり、その時点で割れがなくても、使用中
の温度変化や衝撃で接合が剥がれたり、突発的な破壊を
起こしてしまうという問題があった。以上のように、従
来タイプの超硬合金にあっては、その優れた耐摩耗性を
確保しようとすると、母材との接合に問題が発生し、ま
た、母材との強固な接合を実現しようとすると、その耐
摩耗性が犠牲になってしまうという問題があった。本願
は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的とするところは、上述の問題を
解決できるものを提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は下記のようになるものである。そこで、本
発明者らは、母材へ直接溶接できる性質と優れた耐摩耗
性を合わせ持つ一体の超硬合金系耐摩耗材の開発を進め
てきた。その結果、一つの方法として、金属結合相量の
異なる積層された2種以上の超硬合金原料粉末を、例え
ば黒鉛製のダイ、パンチを用いて通電焼結する方法にお
いて、そのダイの部分を一つの通電経路とし、そのダイ
の肉厚を適切に調整し、また、熱の供給と逃げのバラン
スを調整することにより、焼結しようとする積層原料粉
末の加圧軸方向に温度傾斜を形成し、金属結合相量の異
なる、従って、焼結温度の異なる2種以上の超硬合金原
料粉末を一度に一体に焼結接合できることを見出し、特
願平6−113696号として出願した。しかし、この
方法による超硬合金系耐摩耗材の製造には、焼結温度
(原料粉末の収縮過程)を考慮した成形用のダイ形状の
設計が難しく、また、正確な温度制御が必要となるなど
の問題があり、一定品質の焼結体を安定して大量に生産
する方法としては問題があった。また、この方法の性格
上、サイズの大きなものの製造は困難であった。
に、本発明は下記のようになるものである。そこで、本
発明者らは、母材へ直接溶接できる性質と優れた耐摩耗
性を合わせ持つ一体の超硬合金系耐摩耗材の開発を進め
てきた。その結果、一つの方法として、金属結合相量の
異なる積層された2種以上の超硬合金原料粉末を、例え
ば黒鉛製のダイ、パンチを用いて通電焼結する方法にお
いて、そのダイの部分を一つの通電経路とし、そのダイ
の肉厚を適切に調整し、また、熱の供給と逃げのバラン
スを調整することにより、焼結しようとする積層原料粉
末の加圧軸方向に温度傾斜を形成し、金属結合相量の異
なる、従って、焼結温度の異なる2種以上の超硬合金原
料粉末を一度に一体に焼結接合できることを見出し、特
願平6−113696号として出願した。しかし、この
方法による超硬合金系耐摩耗材の製造には、焼結温度
(原料粉末の収縮過程)を考慮した成形用のダイ形状の
設計が難しく、また、正確な温度制御が必要となるなど
の問題があり、一定品質の焼結体を安定して大量に生産
する方法としては問題があった。また、この方法の性格
上、サイズの大きなものの製造は困難であった。
【0005】特願平6−113696号は、超硬合金中
の金属結合相量の異なる、従って、焼結温度の異なるも
のの組合せを、その焼結温度に合せてダイ形状や熱の出
入り量を設計し、無理なく一度に焼結接合しようとする
試みから達成されたものであるが、本発明は、上記目的
を達成するためのもう一つの観点からアプローチにより
達成されたものである。すなわち、金属結合相量の異な
る超硬合金を同じ焼結温度で一体に焼結接合する方法は
ないかと探索してきた。その結果、金属結合相成分の種
類、量、成分の配合を適切に設計することにより、金属
結合相量のある範囲のものまで、同一温度で一体に焼結
できることを見出した。そこで、本発明は、金属結合相
量3重量%以上、20重量%未満含有する超硬合金より
なる耐摩耗層と金属結合相量20重量%以上、50重量
%未満含有する超硬合金よりなる溶接可能層の直接また
は中間層を介して接合された超硬合金系耐摩耗材を製造
する方法において、該超硬合金を構成するWC粒子の大
きさが0.5μm〜10μmであり、かつ、該耐摩耗層
を構成する超硬合金の金属結合相をCo又は(Co及び
Ni)のいずれかの1種とし、また、該溶接可能層を構
成する超硬合金の金属結合相をNi又は(Ni及びC
o)のいずれかの1種とし、各超硬合金層の金属結合相
中のNiの割合を、耐摩耗層1aから溶接可能層1b方
向へ増加させることにより、金属結合相量の異なる耐摩
耗層と溶接可能層を直接または中間層を介して同一温度
のもとで一体に焼結接合することにより、溶接性と優れ
た耐摩耗性を兼ね備えた超硬合金系耐摩耗材とその製造
方法を提供するものである。
の金属結合相量の異なる、従って、焼結温度の異なるも
のの組合せを、その焼結温度に合せてダイ形状や熱の出
入り量を設計し、無理なく一度に焼結接合しようとする
試みから達成されたものであるが、本発明は、上記目的
を達成するためのもう一つの観点からアプローチにより
達成されたものである。すなわち、金属結合相量の異な
る超硬合金を同じ焼結温度で一体に焼結接合する方法は
ないかと探索してきた。その結果、金属結合相成分の種
類、量、成分の配合を適切に設計することにより、金属
結合相量のある範囲のものまで、同一温度で一体に焼結
できることを見出した。そこで、本発明は、金属結合相
量3重量%以上、20重量%未満含有する超硬合金より
なる耐摩耗層と金属結合相量20重量%以上、50重量
%未満含有する超硬合金よりなる溶接可能層の直接また
は中間層を介して接合された超硬合金系耐摩耗材を製造
する方法において、該超硬合金を構成するWC粒子の大
きさが0.5μm〜10μmであり、かつ、該耐摩耗層
を構成する超硬合金の金属結合相をCo又は(Co及び
Ni)のいずれかの1種とし、また、該溶接可能層を構
成する超硬合金の金属結合相をNi又は(Ni及びC
o)のいずれかの1種とし、各超硬合金層の金属結合相
中のNiの割合を、耐摩耗層1aから溶接可能層1b方
向へ増加させることにより、金属結合相量の異なる耐摩
耗層と溶接可能層を直接または中間層を介して同一温度
のもとで一体に焼結接合することにより、溶接性と優れ
た耐摩耗性を兼ね備えた超硬合金系耐摩耗材とその製造
方法を提供するものである。
【0006】WC−Co系、WC−Ni系の焼結とも
に、比較的低い温度では金属結合相成分の固相焼結がゆ
っくりと進行するが、WC−Co系、WC−Ni系の共
晶温度以上になると液相を伴った急速な緻密化(焼結)
が進行する。従って、これらの系の焼結は一般に液相焼
結と呼ばれている。文献によると、W−C−Co系、W
−C−Ni系の液相出現温度はそれぞれ1280℃、1
340℃であり、その時の液相へのWCの溶解度はそれ
ぞれ22%、15%と報告されている。(G.S.UP
ADHYAYA and S.K.BHAUMIK、M
aterials Science and Engi
neering、A105/106、1988、p24
9−256) 前述のようにWC−Ni系の焼結温度はWC−Co系よ
り高くなるが、これは、この系での液相出現温度が60
℃高いことと、WCの溶解度が低く、液相生成量も少な
いことに起因するものと考えられる。
に、比較的低い温度では金属結合相成分の固相焼結がゆ
っくりと進行するが、WC−Co系、WC−Ni系の共
晶温度以上になると液相を伴った急速な緻密化(焼結)
が進行する。従って、これらの系の焼結は一般に液相焼
結と呼ばれている。文献によると、W−C−Co系、W
−C−Ni系の液相出現温度はそれぞれ1280℃、1
340℃であり、その時の液相へのWCの溶解度はそれ
ぞれ22%、15%と報告されている。(G.S.UP
ADHYAYA and S.K.BHAUMIK、M
aterials Science and Engi
neering、A105/106、1988、p24
9−256) 前述のようにWC−Ni系の焼結温度はWC−Co系よ
り高くなるが、これは、この系での液相出現温度が60
℃高いことと、WCの溶解度が低く、液相生成量も少な
いことに起因するものと考えられる。
【0007】図1と図2は、平均粒径1μmのCo又は
Ni粉末を金属結合相とし、平均粒径0.6μmのWC
粉末(日本新金属株式会社製、グレードWC−F:0.
5〜0.75μm)、または平均粒径9μmのWC粉末
(日本新金属株式会社製、グレードWC−90:7〜1
2μm)を用いた超硬合金原料粉末の金属結合相量によ
る焼結温度の変化を示したものである。この一連の焼結
試験はダイ、パンチを用いた通電加圧焼結法にて実施
し、加熱過程での上下パンチの変位量を記録し、これを
温度に対してプロットし直し、図3の要領で各焼結温度
を決定した。公知の通りWC−Ni系の焼結温度は高
く、金属結合相量10%〜70%までの範囲では50℃
〜70℃高くなった。また、ここで実施したWC粒径の
範囲ではWC粒子の大きさによる焼結温度の変化は、1
0℃程度と小さいものであった。本発明による方法では
金属結合相の種類とその量を正確に制御し、焼結温度を
正確にコントロールすることを一つの目的としている。
従って、WC粒子の大きさの範囲を、上記実験の結果か
ら、その間で焼結温度の大きな変化のない、0.5μm
〜10μmとした。また、この範囲のWC粒径よりな
り、金属結合相3重量%以上、20重量%未満含有する
超硬合金は実用的耐摩耗性を発揮することができる。こ
の範囲を越す大きなWC粒径では硬さが低下し、耐摩耗
性が劣るようになる。さらに、この範囲より小さいWC
粒径では耐摩耗性は向上すると期待できるが、入手困難
な上高価であると同時に、金属結合相との混合、取扱が
難しくなる。
Ni粉末を金属結合相とし、平均粒径0.6μmのWC
粉末(日本新金属株式会社製、グレードWC−F:0.
5〜0.75μm)、または平均粒径9μmのWC粉末
(日本新金属株式会社製、グレードWC−90:7〜1
2μm)を用いた超硬合金原料粉末の金属結合相量によ
る焼結温度の変化を示したものである。この一連の焼結
試験はダイ、パンチを用いた通電加圧焼結法にて実施
し、加熱過程での上下パンチの変位量を記録し、これを
温度に対してプロットし直し、図3の要領で各焼結温度
を決定した。公知の通りWC−Ni系の焼結温度は高
く、金属結合相量10%〜70%までの範囲では50℃
〜70℃高くなった。また、ここで実施したWC粒径の
範囲ではWC粒子の大きさによる焼結温度の変化は、1
0℃程度と小さいものであった。本発明による方法では
金属結合相の種類とその量を正確に制御し、焼結温度を
正確にコントロールすることを一つの目的としている。
従って、WC粒子の大きさの範囲を、上記実験の結果か
ら、その間で焼結温度の大きな変化のない、0.5μm
〜10μmとした。また、この範囲のWC粒径よりな
り、金属結合相3重量%以上、20重量%未満含有する
超硬合金は実用的耐摩耗性を発揮することができる。こ
の範囲を越す大きなWC粒径では硬さが低下し、耐摩耗
性が劣るようになる。さらに、この範囲より小さいWC
粒径では耐摩耗性は向上すると期待できるが、入手困難
な上高価であると同時に、金属結合相との混合、取扱が
難しくなる。
【0008】図1,図2を参照すると、0.6μmWC
90重量%とCo粉末よりなる超硬合金粉末と、例え
ば、同じ0.6μmWC80重量%とNi粉末よりなる
超硬合金原料粉末を1300℃の同一温度のもとで一体
に焼結できることが分かる。また、0.6μmWC80
重量%とCo粉末よりなる超硬合金粉末では、図2より
9μmWC50重量%とNi粉末よりなる超硬合金粉末
と一緒に1275℃の同一温度のもとで一体に焼結でき
ることが示されている。本発明にかかわる超硬合金系耐
摩耗材1ではそれを構成する超硬合金の金属結合相成分
は、超硬合金としての強度、耐摩耗性を考慮し、また、
WCとの上記共晶温度を考慮して、Co,Ni,(Co
及びNi)の中から適宜選択できるが、本発明の作用を
害しない範囲の他の成分の添加も差し支えない。本発明
にかかわる超硬合金系耐摩耗材1の耐摩耗層1aを構成
する超硬合金中の金属結合相量は3重量%以上、20重
量%未満必要であった。3重量%未満ではそれ自体の焼
結が難しくなるほか、焼結できても脆く、欠けや割れに
よる損傷が大きく実用的な焼結体が得られない。また、
20重量%以上では超硬合金の硬さが低下し、実用的な
耐摩耗性が得られない。一方、溶接可能層1bは金属結
合相量が多いほど鋼材等との強力な溶接ができるが、一
体に焼結されている耐摩耗層1aとの熱膨張率の差、さ
らに、それとの焼結温度の差の問題があり、20重量%
以上、50重量%未満が望ましい。20重量%未満では
鋼材等との溶接自体が困難となり、本発明の効果を達成
できない。また、50重量%以上では耐摩耗層1aを構
成する超硬合金との熱膨張率差が大きくなりすぎ、ま
た、焼結温度の差も大きくなり、一体焼結が難しくな
る。
90重量%とCo粉末よりなる超硬合金粉末と、例え
ば、同じ0.6μmWC80重量%とNi粉末よりなる
超硬合金原料粉末を1300℃の同一温度のもとで一体
に焼結できることが分かる。また、0.6μmWC80
重量%とCo粉末よりなる超硬合金粉末では、図2より
9μmWC50重量%とNi粉末よりなる超硬合金粉末
と一緒に1275℃の同一温度のもとで一体に焼結でき
ることが示されている。本発明にかかわる超硬合金系耐
摩耗材1ではそれを構成する超硬合金の金属結合相成分
は、超硬合金としての強度、耐摩耗性を考慮し、また、
WCとの上記共晶温度を考慮して、Co,Ni,(Co
及びNi)の中から適宜選択できるが、本発明の作用を
害しない範囲の他の成分の添加も差し支えない。本発明
にかかわる超硬合金系耐摩耗材1の耐摩耗層1aを構成
する超硬合金中の金属結合相量は3重量%以上、20重
量%未満必要であった。3重量%未満ではそれ自体の焼
結が難しくなるほか、焼結できても脆く、欠けや割れに
よる損傷が大きく実用的な焼結体が得られない。また、
20重量%以上では超硬合金の硬さが低下し、実用的な
耐摩耗性が得られない。一方、溶接可能層1bは金属結
合相量が多いほど鋼材等との強力な溶接ができるが、一
体に焼結されている耐摩耗層1aとの熱膨張率の差、さ
らに、それとの焼結温度の差の問題があり、20重量%
以上、50重量%未満が望ましい。20重量%未満では
鋼材等との溶接自体が困難となり、本発明の効果を達成
できない。また、50重量%以上では耐摩耗層1aを構
成する超硬合金との熱膨張率差が大きくなりすぎ、ま
た、焼結温度の差も大きくなり、一体焼結が難しくな
る。
【0009】耐摩耗層1aと溶接可能層1bを直接接合
するか、中間層1cを介した接合を採用するかは両層を
構成する超硬合金中の金属結合相の量の差による。一応
の目安として、その差が20重量%以上の組合せの場合
には中間層1cを介した接合が残留応力の少ない接合体
を製造する上から好ましい。中間層1cは1層である必
要はなく、必要に応じて2層以上とすることができ、ま
た、中間層内の金属結合相量の変化は連続でもステップ
状ともすることができる。本発明にかかわる超硬合金系
耐摩耗材1を構成する超硬合金中の金属結合相の種類は
必ずしも同じである必要はなく、焼結温度を考慮して、
Co,Ni,(Co及びNi)の中から選択できる。ま
た、本発明にかかわる耐摩耗材原料粉末2の焼結方法に
は、特に制約はなく、通常の真空焼結法、ホットプレス
法、通電焼結法を用いることができる。
するか、中間層1cを介した接合を採用するかは両層を
構成する超硬合金中の金属結合相の量の差による。一応
の目安として、その差が20重量%以上の組合せの場合
には中間層1cを介した接合が残留応力の少ない接合体
を製造する上から好ましい。中間層1cは1層である必
要はなく、必要に応じて2層以上とすることができ、ま
た、中間層内の金属結合相量の変化は連続でもステップ
状ともすることができる。本発明にかかわる超硬合金系
耐摩耗材1を構成する超硬合金中の金属結合相の種類は
必ずしも同じである必要はなく、焼結温度を考慮して、
Co,Ni,(Co及びNi)の中から選択できる。ま
た、本発明にかかわる耐摩耗材原料粉末2の焼結方法に
は、特に制約はなく、通常の真空焼結法、ホットプレス
法、通電焼結法を用いることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例に基づ
き図面を参照して説明する。 実施例1 以下の実施例における原料粉末の粒径は平均粒径を示す
ものとする。図4を参照して、3μmのWC粉末と1μ
mのCo粉末8重量%よりなる粉末を耐摩耗層原料粉末
2aとし、1μmのWC粉末と1μmのNi粉末22重
量%よりなる粉末を溶接可能層原料粉末2bとして用い
た。次に、耐摩耗層原料粉末52.2gと溶接可能層原
料粉末45.9gを積層して、φ30の超硬成形型に充
填し、500kg/cm2 で加圧成形した。得られた成
形体を真空炉に入れ、10-5トールまで排気した後、加
熱を開始した。1320℃まで2時間で昇温し、その温
度で10分保持して焼結を終了した。回収した焼結体は
径28〜27mm(溶接可能層側の収縮が大きい)、高
さ約12mmであった。この焼結体を半割りし、一方の
断面を研磨仕上げし、焼結、接合状態を観察した。断面
では耐摩耗層1a、溶接可能層1bの光沢の差ははっき
りしており、両層の硬さはそれぞれ1670、1090
kg/mm2 であった。また、断面には気孔や割れはな
く、両層とも真密度まで良く焼結できていた。また、接
合面近傍にも気孔や割れは認められず、強固な焼結接合
ができていた。半割りした残りの半分を用いて溶接可能
層部分を径50mm,厚み40mmのステンレスブロッ
クに純ニッケル溶接棒を用いたTIG溶接を試みたとこ
ろ、超硬合金側へのダメージもなく、実用的強度での溶
接が可能であった。
き図面を参照して説明する。 実施例1 以下の実施例における原料粉末の粒径は平均粒径を示す
ものとする。図4を参照して、3μmのWC粉末と1μ
mのCo粉末8重量%よりなる粉末を耐摩耗層原料粉末
2aとし、1μmのWC粉末と1μmのNi粉末22重
量%よりなる粉末を溶接可能層原料粉末2bとして用い
た。次に、耐摩耗層原料粉末52.2gと溶接可能層原
料粉末45.9gを積層して、φ30の超硬成形型に充
填し、500kg/cm2 で加圧成形した。得られた成
形体を真空炉に入れ、10-5トールまで排気した後、加
熱を開始した。1320℃まで2時間で昇温し、その温
度で10分保持して焼結を終了した。回収した焼結体は
径28〜27mm(溶接可能層側の収縮が大きい)、高
さ約12mmであった。この焼結体を半割りし、一方の
断面を研磨仕上げし、焼結、接合状態を観察した。断面
では耐摩耗層1a、溶接可能層1bの光沢の差ははっき
りしており、両層の硬さはそれぞれ1670、1090
kg/mm2 であった。また、断面には気孔や割れはな
く、両層とも真密度まで良く焼結できていた。また、接
合面近傍にも気孔や割れは認められず、強固な焼結接合
ができていた。半割りした残りの半分を用いて溶接可能
層部分を径50mm,厚み40mmのステンレスブロッ
クに純ニッケル溶接棒を用いたTIG溶接を試みたとこ
ろ、超硬合金側へのダメージもなく、実用的強度での溶
接が可能であった。
【0011】実施例2 図5を参照して、0.7μmのWC粉末と1μmのCo
粉末15重量%よりなる粉末を耐摩耗層原料粉末2aと
し、9μmWC粉末に1μmのCo,Ni粉末をそれぞ
れ4重量%、18重量%加え、混合した粉末を中間層原
料粉末2cとし、また、9μmのWC粉末に1μmのC
o,Ni粉末をそれぞれ5重量%、30重量%加え、混
合した粉末を溶接可能層原料粉末2bとして用いた。次
に、φ25mmの黒鉛製成形型を用いて、この型に上記
溶接可能層原料粉末23.7g,中間層原料粉末10.
9g,耐摩耗層原料粉末27.4gの順にそれぞれ充填
した後、ホットプレス装置にセットし、10-2トールま
で排気し、300kg/cm2 まで加圧した。1290
℃まで約2.5時間で昇温し、その温度で10分保持し
た後、冷却して焼結体を回収した。回収した焼結体は径
25mm、高さ10mmであった。この焼結体を半割り
し、一方の断面を研磨仕上げし、焼結、接合状態を観察
した。断面では耐摩耗層1a、中間層1c、溶接可能層
1bの光沢の差ははっきりしており、各層の硬さはそれ
ぞれ1580、1100、790kg/mm2 であっ
た。また、断面には気孔や割れはなく、両層とも真密度
まで良く焼結できていた。また、接合面近傍にも気孔や
割れは認められず、強固な焼結接合ができていた。半割
りした残りの半分を用いて溶接可能層部分を径50m
m,厚み40mmのステンレスブロックに純ニッケル溶
接棒を用いたTIG溶接を試みたところ、超硬合金側へ
のダメージもなく、実用的強度での溶接が可能であっ
た。
粉末15重量%よりなる粉末を耐摩耗層原料粉末2aと
し、9μmWC粉末に1μmのCo,Ni粉末をそれぞ
れ4重量%、18重量%加え、混合した粉末を中間層原
料粉末2cとし、また、9μmのWC粉末に1μmのC
o,Ni粉末をそれぞれ5重量%、30重量%加え、混
合した粉末を溶接可能層原料粉末2bとして用いた。次
に、φ25mmの黒鉛製成形型を用いて、この型に上記
溶接可能層原料粉末23.7g,中間層原料粉末10.
9g,耐摩耗層原料粉末27.4gの順にそれぞれ充填
した後、ホットプレス装置にセットし、10-2トールま
で排気し、300kg/cm2 まで加圧した。1290
℃まで約2.5時間で昇温し、その温度で10分保持し
た後、冷却して焼結体を回収した。回収した焼結体は径
25mm、高さ10mmであった。この焼結体を半割り
し、一方の断面を研磨仕上げし、焼結、接合状態を観察
した。断面では耐摩耗層1a、中間層1c、溶接可能層
1bの光沢の差ははっきりしており、各層の硬さはそれ
ぞれ1580、1100、790kg/mm2 であっ
た。また、断面には気孔や割れはなく、両層とも真密度
まで良く焼結できていた。また、接合面近傍にも気孔や
割れは認められず、強固な焼結接合ができていた。半割
りした残りの半分を用いて溶接可能層部分を径50m
m,厚み40mmのステンレスブロックに純ニッケル溶
接棒を用いたTIG溶接を試みたところ、超硬合金側へ
のダメージもなく、実用的強度での溶接が可能であっ
た。
【0012】実施例3 図5を参照して、5μmのWC粉末に1μmのCo,N
i粉末をそれぞれ18重量%、2重量%加え、混合した
粉末を耐摩耗層原料粉末2aとし、3μmWC粉末に1
μmのCo,Ni粉末をそれぞれ15重量%、18重量
%加え、混合した粉末を中間層原料粉末2cとし、ま
た、9μmのWC粉末と1μmのNi粉末50重量%よ
りなる粉末を溶接可能層原料粉末2bとして用いた。次
に、黒鉛製φ40mmの成形型を用いて、この型に上記
溶接可能層原料粉末37g,中間層原料粉末17.1
g,耐摩耗層原料粉末46.9gの順にそれぞれ充填し
た後、通電焼結機にセットし、10-2トールまで排気し
後、350kg/cm2 まで加圧した。1280℃まで
約15分で昇温し、その温度で5分保持した後、冷却し
て焼結体を回収した。回収した焼結体は径40mm、高
さ12mmであった。この焼結体を半割りし、半割りし
た残りの半分を用いて溶接可能層部分を径50mm,厚
み40mmのステンレスブロックに純ニッケル溶接棒を
用いたTIG溶接を試みたところ、超硬合金側へのダメ
ージもなく、実用的強度での溶接が可能であった。
i粉末をそれぞれ18重量%、2重量%加え、混合した
粉末を耐摩耗層原料粉末2aとし、3μmWC粉末に1
μmのCo,Ni粉末をそれぞれ15重量%、18重量
%加え、混合した粉末を中間層原料粉末2cとし、ま
た、9μmのWC粉末と1μmのNi粉末50重量%よ
りなる粉末を溶接可能層原料粉末2bとして用いた。次
に、黒鉛製φ40mmの成形型を用いて、この型に上記
溶接可能層原料粉末37g,中間層原料粉末17.1
g,耐摩耗層原料粉末46.9gの順にそれぞれ充填し
た後、通電焼結機にセットし、10-2トールまで排気し
後、350kg/cm2 まで加圧した。1280℃まで
約15分で昇温し、その温度で5分保持した後、冷却し
て焼結体を回収した。回収した焼結体は径40mm、高
さ12mmであった。この焼結体を半割りし、半割りし
た残りの半分を用いて溶接可能層部分を径50mm,厚
み40mmのステンレスブロックに純ニッケル溶接棒を
用いたTIG溶接を試みたところ、超硬合金側へのダメ
ージもなく、実用的強度での溶接が可能であった。
【0013】
【発明の効果】本発明は、上述の通り構成されているの
で次に記載する効果を奏する。以上のように、本発明の
方法によれば、金属結合相量の異なる2種以上の超硬合
金の原料粉末積層体を、その金属結合相を構成する成分
の種類と量を適切に選択、配合することによって同一温
度で一体に焼結することができる。この方法により、優
れた耐摩耗性と鋼材等への直接溶接性を兼ね備えた超硬
合金系耐摩耗材を特殊な焼結機を要することなく、従来
の焼結法により安定して大量に生産でき、高機能耐摩耗
材を安価に市場に供給できる。
で次に記載する効果を奏する。以上のように、本発明の
方法によれば、金属結合相量の異なる2種以上の超硬合
金の原料粉末積層体を、その金属結合相を構成する成分
の種類と量を適切に選択、配合することによって同一温
度で一体に焼結することができる。この方法により、優
れた耐摩耗性と鋼材等への直接溶接性を兼ね備えた超硬
合金系耐摩耗材を特殊な焼結機を要することなく、従来
の焼結法により安定して大量に生産でき、高機能耐摩耗
材を安価に市場に供給できる。
【図1】平均粒径0.6μmWC粉末とCo又はNi粉
末よりなる超硬合金原料粉末の金属結合相量による焼結
温度の変化を説明するグラフである。
末よりなる超硬合金原料粉末の金属結合相量による焼結
温度の変化を説明するグラフである。
【図2】平均粒径9μmWC粉末とCo又はNi粉末よ
りなる超硬合金原料粉末の金属結合相量による焼結温度
の変化を説明するグラフである。
りなる超硬合金原料粉末の金属結合相量による焼結温度
の変化を説明するグラフである。
【図3】焼結温度の求め方を示した概略図である。
【図4】本発明にかかわる超硬合金系耐摩耗材及びその
原料粉末の構成の1実施例を説明する縦断面図である。
原料粉末の構成の1実施例を説明する縦断面図である。
【図5】本発明にかかわる超硬合金系耐摩耗材及びその
原料粉末の構成の1実施例を説明する縦断面図である。
原料粉末の構成の1実施例を説明する縦断面図である。
1 超硬合金系耐摩耗材 2 耐摩耗材原料粉末 1a 耐摩耗層 1b 溶接可能層 1c 中間層 2a 耐摩耗層原料粉末 2b 溶接可能層原料粉末 2c 中間層原料粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 秀夫 北海道赤平市字赤平594番地の1 住友石 炭鉱業株式会社北海道技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 Co又は(Co及びNi)のいずれかを
金属結合相として3重量%以上、20重量%未満含有す
るWC基超硬合金よりなる耐摩耗層(1a)と、Ni又
は(Ni及びCo)のいずれかを金属結合相として20
重量%以上、50重量%未満含有するWC基超硬合金よ
りなる溶接可能層(1b)とが、直接またはWC基超硬
合金よりなる中間層(1c)を介して一体に焼結接合さ
れている超硬合金系耐摩耗材であって、該超硬合金系耐
摩耗材を構成するWC粒子の大きさが0.5μm〜10
μmであり、かつ、各超硬合金層の金属結合相中のNi
の割合が、耐摩耗層(1a)から溶接可能層(1b)方
向へ増加することを特徴とする超硬合金系耐摩耗材。 - 【請求項2】 金属結合相量3重量%以上、20重量%
未満含有する超硬合金よりなる耐摩耗層と金属結合相量
20重量%以上、50重量%未満含有する超硬合金より
なる溶接可能層の直接または中間層を介して接合された
超硬合金系耐摩耗材を製造する方法において、該超硬合
金を構成するWC粒子の大きさが0.5μm〜10μm
であり、かつ、該耐摩耗層を構成する超硬合金の金属結
合相をCo又は(Co及びNi)のいずれかの1種と
し、また、該溶接可能層を構成する超硬合金の金属結合
相をNi又は(Ni及びCo)のいずれかの1種とし、
各超硬合金層の金属結合相中のNiの割合を、耐摩耗層
(1a)から溶接可能層(1b)方向へ増加させること
により、金属結合相量の異なる耐摩耗層と溶接可能層を
直接または中間層を介して同一温度のもとで一体に焼結
接合することを特徴とする超硬合金系耐摩耗材の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15769196A JPH09315873A (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 超硬合金系耐摩耗材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15769196A JPH09315873A (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 超硬合金系耐摩耗材及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09315873A true JPH09315873A (ja) | 1997-12-09 |
Family
ID=15655284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15769196A Pending JPH09315873A (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 超硬合金系耐摩耗材及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09315873A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100422092B1 (ko) * | 1998-03-25 | 2004-06-11 | 대우종합기계 주식회사 | 습동부품및그제조방법 |
WO2008062505A1 (fr) | 2006-11-20 | 2008-05-29 | Kabushiki Kaisha Miyanaga | Pointe superdure et son procédé de fabrication |
JP2011025388A (ja) * | 2009-07-29 | 2011-02-10 | Kyocera Corp | サーメット焼結体および切削工具 |
JP2011056656A (ja) * | 2009-07-27 | 2011-03-24 | Hilti Ag | ドリルおよび製造方法 |
-
1996
- 1996-05-28 JP JP15769196A patent/JPH09315873A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100422092B1 (ko) * | 1998-03-25 | 2004-06-11 | 대우종합기계 주식회사 | 습동부품및그제조방법 |
WO2008062505A1 (fr) | 2006-11-20 | 2008-05-29 | Kabushiki Kaisha Miyanaga | Pointe superdure et son procédé de fabrication |
EP2093301A1 (en) * | 2006-11-20 | 2009-08-26 | Kabushiki Kaisha Miyanaga | Superhard tip and process for producing the same |
EP2093301A4 (en) * | 2006-11-20 | 2009-12-16 | Miyanaga Kk | SUPERHARD TIP AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR |
AU2006351038B2 (en) * | 2006-11-20 | 2011-08-18 | Kabushiki Kaisha Miyanaga | Superhard tip and process for producing the same |
JP5191394B2 (ja) * | 2006-11-20 | 2013-05-08 | 株式会社ミヤナガ | 超硬チップ及びその製造方法 |
US9463507B2 (en) | 2006-11-20 | 2016-10-11 | Kabushiki Kaisha Miyanaga | Method for producing hard tip |
JP2011056656A (ja) * | 2009-07-27 | 2011-03-24 | Hilti Ag | ドリルおよび製造方法 |
JP2011025388A (ja) * | 2009-07-29 | 2011-02-10 | Kyocera Corp | サーメット焼結体および切削工具 |
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