JP2011025343A - 研磨パッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェハーとパッド間の吸着力の低い研磨パッド、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】実質的に繊維のみからなる織布を研磨層とし、金属線の発熱、レーザー光線、超音波により研磨面の一部を溶融させて凹溝を設ける研磨パッドの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、実質的に繊維のみからなる織布を研磨層とする研磨パッドの製造方法にかかり、特に、半導体ウェハーの研磨など高度な平坦性が要求される研磨工程に使用される研磨パッドの製造方法に関する。
ICやLSIなどの半導体集積回路を製造するためのシリコンウェハー、磁気ハードディスク基板、磁気ヘッド基板、ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク基板、光学レンズ、光導波路などの分野において、高度の表面平坦性が要求されている。特に、情報処理、情報記録を行う素子あるいはディスクは飛躍的に集積度の向上が求められており、これに伴って基板上に形成される回路などのパターンの微細化が進展し、そのためにより一層の高精度の表面仕上げが強く求められている。
シリコンウェハー等の基板を平滑にし、鏡面仕上げするための研磨は、回転可能な研磨定盤に研磨パッドを固定して回転させながら、研磨定盤に対峙して設置したウェハーを自公転運動させて相対的に移動させるとともに、研磨パッドとウェハーの間隙に研磨スラリーを加えることによって、ウェハー表面が研磨され、平坦化、平滑化が行われている。
近年、シリコンウェハーのサイズが大型化するとともに、1枚のウェハーからのチップの収率を高めるため、ウェハー外周部のふちだれを極力抑制し、被研磨物の平坦度を向上させ、エッジエクスクルージョン(研磨後のウェハーの面内均一性などを評価する場合に、考慮範囲外とするウェハーの外周部の幅のこと)を小さくすることが求められている。例えば、直径200mmあるいは300mmのシリコンウェハーではエッジエクスクルージョンを2mm以下に抑えることが求められている。
このような目的に対して、シリコンウェハーの粗研磨用のパッドとしては、ポリエステル不織布にウレタン樹脂を含浸させた連続発泡タイプ、および単一のウレタン樹脂を発泡させた独立発泡タイプなどが使用されている。また、積層構造パッドとして、合成繊維の織布からなる研磨シートを、研磨シートより軟質の弾性シート上に積層した研磨パッドが開示されている(特許文献1)。
研磨レートを維持したままで、パッドとウェハーの間の吸着力が小さくし、ウェハーを十分に回転させることで、均一に研磨できるようになると考えられる。そこで、表面に凹凸のある研磨パッドを得る方法としては、例えばエンボス用金型を用いて、パッド表面を加熱、または加熱・加圧する方法等を挙げることができる。上記の金型として、布帛の全面を加熱する溝付き加熱ローラーや加熱ローラーに金網や多孔板を取り付けた簡易金型を使用したパッドの製造方法が開示されている(特許文献2)。
しかしながら、このような全面加熱方式により凹溝を設けると、溶融固定するべき凹溝部だけでなく、凸部も加熱されてしまい、凸部を構成する織布の隣接する繊維同士で融着が発生し、本来の織布としての柔らかさが損なわれてしまう。その結果、研磨時に直接ウェハーと接する凸部が原因となって、スクラッチが発生しやすくなるという問題があった。
特開昭55−90263号公報 特開2001−1253号公報
本発明は、実質的に繊維のみからなる織布を研磨層とする研磨パッドの製造時における問題点に鑑みなされたものであり、比較的簡便な方法で研磨面に凹溝を形成する方法を提供することにある。
加えて、研磨レートを維持したままで、パッドとウェハーの間の吸着力が小さく、ウェハーが十分に回転するので、均一に研磨することでき、しかもスクラッチが発生しにくい研磨パッドを提供するものである。
さらに、より外周に近いところまでロールオフ量の小さな、平坦性の高いウェハーを提供することである。
上記課題を解決するために本発明の研磨パッドの製造方法は、以下のとおりである。
(1)実質的に繊維のみからなる織布を研磨層とし、金属線の発熱、レーザー光線、あるいは超音波により研磨面の一部を溶融させて凹溝を設けることを特徴とする研磨パッドの製造方法。
本発明により、研磨レートを維持したままで、ウェハーとパッド間の吸着力が低減された、しかもスクラッチが発生しにくい、ウェハーエッジにおけるロールオフ量の小さな、実質的に繊維のみからなる織布を研磨層とする研磨パッドが得られる。
本発明において、布帛とは織布、不織布、フェルトなどを挙げることができ、織布とは織物または編物を言う。
本発明の実質的に繊維のみからなる織布は、研磨パッドの研磨層である表層を構成し、シリコンウェハーなどの被加工物を研磨する際に、スラリーを介して研磨層と被加工物を加重下において相対運動させて、被加工物の表層を削り取り、平坦化、平滑化するために、研磨パッドの表層に配置される。
一般に、繊維は、天然繊維(綿、麻、羊毛、獣毛、絹など)、化学繊維に分類され、さらに化学繊維は再生繊維(レーヨン、キュプラ、リヨセルなど)、半合成繊維(アセテート、トリアセテートなど)、合成繊維に分類される。本発明において、繊維としては特に限定されるものではないが、細径のものから太径のものまで一定の断面形状で、強度や弾性率などの機械特性が安定した繊維が得られる点で、合成繊維が好ましく用いられる。合成繊維としては、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ビニロン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリフェニレンスルフィド、などを挙げることができるが、ポリエステル、ナイロンが特に好ましく用いられる。繊維層の繊維の単糸繊度は3デシテックス(dtex)以下が好ましく、1デシテックス以下がさらに好ましく、0.3デシテックス以下が特に好ましい。異なる単糸繊度の繊維を併用することも好ましい。ここで、1デシテックスとは、繊維10,000m当たりのグラム数をいう。布帛の厚みの上限は、5mm以下であることが好ましい。
本発明の研磨パッドは、実質的に繊維のみからなる織布である研磨層と裏面接着層の間にクッション層を設けて積層研磨パッドとしてもよい。クッション層の材質は特に限定されないが、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、アクリル樹脂、ABS樹脂、塩化ビニルなどの合成樹脂やエラストマーに加えて、天然ゴム、ブタジエン系ゴム、イソプレンゴム、ネオプレン(登録商標)ゴム、ニトリルゴム、スチレン系共重合体ゴム、オレフィン系ゴム、シリコンゴムなどを挙げることができる。このうち、ポリウレタンが生産性、加工性、耐久性などの点から好ましい。これらポリマーの発泡シート、無発泡シートのいずれも使用することができるが、硬度が比較的高く、吸水性が小さく、圧縮歪み量が小さく、耐久性に優れる点から無発泡シートが好ましい。
本発明の研磨面に凹溝を形成する方法は、研磨パッド全面を加熱することなく、凹溝部のみを特定の方法で加熱し、凹溝を形成する。具体的には、金属線の発熱、レーザー光線、超音波を用いた方法を挙げることができる。
本発明の金属線とは、Ni-Cr系合金線、Cu-Mn-Ni系合金線、Cu-Ni系合金線、Fe-Cr系合金線などが挙げられるが、入手しやすさ、機械的強度が大きく極細線に伸線が可能なこと、体積抵抗率が大きいことなどから、特にNi-Cr系合金線が好ましい。
本発明のレーザー光線の波長としては、10.6μmまたは9.3μm(炭酸ガスレーザー)、1.064μmまたは0.355μm(YAGレーザー)、0.633μm(HeNeレーザー)、0.308μm(XeClエキシマレーザー)、0.248μm(KrFエキシマレーザー)、0.193μm(ArFエキシマレーザー)などを用いることができる。比較的汎用の装置で、高出力のものが得られる炭酸ガスレーザーや半導体レーザーが好ましく用いられる。
レーザーの出力は特に限定されないが、必要な出力の目安としては、1.0〜200W程度が適切である。また、レーザー光線のスポット径は、0.1〜10mmφが適切である。なお、レーザーの発振方式は、パルス発振でも連続発振でもよいが連続発振の方が好ましい。レーザー光線が照射された箇所は局部的に高温になり、被照射物が熱分解などにより、ガス状、微粉末状の有機物が生成する。この有機物が、繊維層上に付着、残存していると、研磨時に欠陥を生じる可能性があるので、レーザー照射時に生成するガス状あるいは微粉末状の有機物を研磨布表層部から除去する必要がある。本発明では、そのために窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスをレーザー光線照射部に吹き付け、発生した有機物を研磨布から速やかに除去することが好ましい。
布帛表面に所望の形状の溝を設けるため、レーザー光線を照射するノズルを移動させるか、あるいは布帛を載せたステージを左右、前後に移動させて、布帛を適当な軌跡をもって移動させるかいずれかの手段により所望の形状の溝を設ける。レーザー光線により溝を設ける手順としては、あらかじめ布帛に溝を設けるか、布帛をパッド化してから溝を設ける方法があるが、布帛をパッド化してからであると、レーザー照射時に生成するガスが除去されにくいため、予め布帛に溝を設ける方が好ましい。
本発明の超音波とは、10kHz以上の音波のことである。超音波を利用した機械としては、例えば、超音波ウエルダーのように、超音波振動と加圧力によって、溶着したい面に強力な摩擦熱を発生させ、布帛表面を溶かすことができるものがある。
本発明の研磨パッドは、シリコンウェハー、化合物半導体ウェハー、これらウェハー上に設けられた絶縁体膜やメタル膜、ハードディスク基板、磁気ヘッドなどの電子材料の研磨の用途に使用できる。特に、化学機械的研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)技術による半導体ウェハーの平坦化の目的で被研磨物である半導体ウェハーの研磨処理を行う研磨パッドとして使用できる。CMP工程において、研磨剤と薬液からなる研磨スラリーを用いて、半導体ウェハーと研磨パッドを相対運動させることにより、半導体ウェハー面を研磨して、半導体ウェハー面を平坦化、平滑化する目的で研磨パッドが使用される。研磨スラリーとしては、シリカ、アルミナ、セリアなどの無機粒子、アクリルなどの有機粒子、または無機粒子と有機粒子の混合物や複合粒子を含むものを用いることができる。
本発明の積層研磨パッドは、液晶ディスプレイ用ガラス基板、光学レンズ、フォトマスク基板、光学プリズム、光学フィルタ、光導波路などの光学部材の研磨にも使用できる。研磨対象となる光学部材の素材としては、ガラス、石英、水晶、サファイア、透明樹脂、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどが挙げられる。
また、その他の用途として、フェライト、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、セラミックス、合金、樹脂などを研磨対象として研磨する用途に使用できる。
研磨後の平坦性、特にエッジ部の平坦性は、近年の半導体デバイスの高集積化、需要増大に伴ない強い要求がある。ウェハーの平坦度の評価は、従来、SFQRやSBIRで定義されるサイトフラットネス評価を行っていたが、これらの方法は所定の大きさのセルに分けて評価を行うため、エッジ近傍の外周形状を正確に把握できないことから、ロールオフ量の測定を行った。プリズムを介してレーザー光を照射し、反射光をCCDで受け取ることによりウェハー外周部の形状を直接測定する方法で行った。表面プロファイルから基準線を算出し、基準線の差としてロールオフ量を求めることができる。
以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、評価方法は以下のようにして行った。
(1)ウェハーとパッド間の吸着力の測定
実験台上に固定した、乾燥したトレイに適当な大きさのパッドを貼り付けた後、パッドを純水で濡らし、しばらく馴染ませる。次に、純水で濡らしたワークホルダにウェハーを水貼りし、パッド表面にウェハーを擦りつけた後、ばねばかりをワークホルダに引っかけ、ワークホルダごとウェハーを垂直に引き上げる。ウェハーはパッドから離れた瞬間のばねばかりの目盛りを読み取り、この値をウェハーの面積で割り、単位面積当たりの荷重を算出する。
(2)硬度測定
高分子計器(株)製マイクロゴム硬度計MD−1で測定した。30×30mmの試料で異なる箇所を3回測定し、平均値を硬度の値とした。
(3)研磨評価
610mmφの研磨定盤を有する片面研磨機SPP600S((株)岡本工作機械製作所製)に研磨パッドを貼着し、コロイダルシリカスラリーGLANZOX−1302(フジミ・インコーポレーティッド社製)を500mL/分の割合で研磨パッド上に流しながら、ウェハー回転数33rpm、定盤回転数30rpm、研磨圧力18.0kPaで6インチの単結晶シリコンウェハーを20分間研磨した。研磨後、単結晶シリコンウェハーを交換し、継続して研磨加工を行った。
(4)研磨加工能率
研磨前後の重量変化を電子天秤で測定した。研磨加工能率(μm/分)は、単結晶シリコンの密度(2.329g/cm)、ウェハーの面積、研磨時間で割りかえして算出した。研磨前、研磨後ともに、PVAスポンジ(ポリビニルホルマール樹脂製)を用いてイオン交換水で洗浄し、乾燥後に重量測定を行った。
(5)エッジロールオフ
ロールオフ測定機(コベルコ科研社製LER−310)を使用し、ウェハー端面から3mmから6mmの領域を最小自乗法により算出した外挿線を基準に、ウェハー端面から1mmの位置のロールオフ量を計測した。
実施例1
研磨層として、縦糸、横糸ともに海島型ポリエステル超極細繊維(繊維径約2μm)を用いた平織り構造の布帛である52628TR(東レ(株)製)を使用した。布帛のみのマイクロゴムA硬度は87、布帛厚さは0.17mmであった。樹脂層として、厚さ1.0mmの熱硬化性ポリウレタンシートを使用した。樹脂層のみの物性値は、マイクロゴムA硬度は91であった。研磨層と樹脂層は厚さ約70μmの接着層を介して貼り合わせた。次に、樹脂層の裏面に離型フイルム付き両面テープ(ポリエチレンテレフタレート製フイルムの両面に接着層を設けた両面テープで、厚さ約110μm)を貼り合わせた。積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度は72であった。その後、布帛表面にヒートシーラーCS80−HG((株)弓長産業製)で、金属線の発熱を用いて、溝幅2.0mm、溝ピッチ15mmのXY溝を設け、ウェハーとパッド間の吸着力の測定を行った。この時のウェハーとパッド間の吸着力は、7.9g/cmであった。その後、一旦吸着力測定用のトレイから研磨パッドを剥がし、次に研磨定盤に貼着し、研磨評価を行った。20分間研磨を行った後、ウェハー交換時に、パッドからウェハーを容易に剥がすことができた。また、研磨レートは0.40μm/分であった。研磨後ウェハーのロールオフ量は、0.22μmであった。
実施例2
研磨層として、布帛表面が海島型ポリエステル超極細繊維(繊維径約2μm)で覆われた丸編構造の布帛である73001TR(東レ(株)製)を使用した。布帛のみのマイクロゴムA硬度は77、布帛厚さは0.47mmであった。樹脂層として、実施例1で用いたものと同じ熱硬化性ポリウレタンシートを使用した。研磨層と樹脂層は厚さ約70μmの接着シートを介して貼り合わせた。次に、樹脂層の裏面に離型フイルム付き両面テープ(ポリエチレンテレフタレート製フイルムの両面に接着層を設けた両面テープで、厚さ約110μm)を貼り合わせた。積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度は63であった。その後、ユニバーサルレーザーシステムズ社製レーザー加工機を用いて、出力10W、30mm/秒の条件のレ−ザー光線で、溝幅1.0mm、溝ピッチ10mmのXY溝を設け、ウェハーとパッド間の吸着力の測定を行った。この時のウェハーとパッド間の吸着力は、8.4g/cmであった。その後、一旦吸着力測定用のトレイから研磨パッドを剥がし、次に研磨定盤に貼着し、研磨評価を行った。20分間研磨を行った後、ウェハー交換時に、パッドからウェハーを容易に剥がすことができた。また、研磨レートは0.51μm/分であった。研磨後ウェハーのロールオフ量は、0.18μmであった。
実施例3
研磨層として、布帛表面が海島型ポリエステル超極細繊維(繊維径約2μm)で覆われた丸編構造の布帛である76000TR(東レ(株)製)を使用した。布帛厚さは0.82mmであった。樹脂層として、実施例1で用いたものと同じ熱硬化性ポリウレタンシートを使用した。研磨層と樹脂層は厚さ約70μmの接着シートを介して貼り合わせた。次に、樹脂層の裏面に離型フイルム付き両面テープ(ポリエチレンテレフタレート製フイルムの両面に接着層を設けた両面テープで、厚さ約110μm)を貼り合わせた。積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度は40であった。その後、超音波ウエルダーDPCC−L3(プロソニック(株)製)を用いて、周波数20kHz、出力700Wの条件の超音波で、溝幅0.8mm、溝ピッチ5mmのXY溝を設け、ウェハーとパッド間の吸着力の測定を行った。この時のウェハーとパッド間の吸着力は、9.2g/cmであった。その後、一旦吸着力測定用のトレイから研磨パッドを剥がし、次に研磨定盤に貼着し、研磨評価を行った。20分間研磨を行った後、ウェハー交換時に、パッドからウェハーを容易に剥がすことができた。また、研磨レートは0.46μm/分であった。研磨後ウェハーのロールオフ量は、0.20μmであった。
比較例1
実施例1において、布帛に溝を設けなかったことを除いては、実施例1と同様にして、研磨パッドを作製し、ウェハーとパッド間の吸着力測定を行ったところ、この時の吸着力は、20.3g/cmであった。その後、一旦吸着力測定用のトレイから研磨パッドを剥がし、次に研磨定盤に貼着し、研磨評価を行った。20分間研磨を行った後、ウェハー交換時に、ウェハーとパッド間の吸着力が大きかった為、ウェハーがパッドから外れずに、研磨パッド上に残った。また、研磨レートは0.37μm/分であった。研磨後ウェハーのロールオフ量は、0.62μmであった。
比較例2
実施例2において、布帛に溝を設けなかったことを除いては、実施例2と同様にして、研磨パッドを作製し、ウェハーとパッド間の吸着力測定を行ったところ、この時の吸着力は、18.7g/cmであった。その後、一旦吸着力測定用のトレイから研磨パッドを剥がし、次に研磨定盤に貼着し、研磨評価を行った。20分間研磨を行った後、ウェハー交換時に、ウェハーとパッド間の吸着力が大きかった為、ウェハーがパッドから外れずに、研磨パッド上に残った。また、研磨レートは0.47μm/分であった。研磨後ウェハーのロールオフ量は、0.55μmであった。
比較例3
実施例3において、布帛に溝を設けなかったことを除いては、実施例3と同様にして、研磨パッドを作製し、ウェハーとパッド間の吸着力測定を行ったところ、この時の吸着力は、21.3g/cmであった。その後、一旦吸着力測定用のトレイから研磨パッドを剥がし、次に研磨定盤に貼着し、研磨評価を行った。20分間研磨を行った後、ウェハー交換時に、ウェハーとパッド間の吸着力が大きかった為、ウェハーがパッドから外れずに、研磨パッド上に残った。また、研磨レートは0.43μm/分であった。研磨後ウェハーのロールオフ量は、0.53μmであった。
比較例4
実施例2でXY溝を設ける前の研磨パッドを使用し、エンボス金型として金網タイプを使用し、2本の加熱ローラでプレスした。一方の金属ローラに該金型を取り付け表面温度を140℃に設定し、もう一方の高硬度のゴム製ローラの表面温度を100℃に設定した。研磨パッドの研磨面をゴム製加熱ローラに接触させながら、クリアランスを1.0mmに設定したローラ間でニップ、プレスを行って、研磨面に溝幅1.0mm、溝ピッチ10mmのXY溝を設けた研磨パッドを得た。20分間研磨を行ったところ、溝の溶融固定が不十分であったため固定が壊れ、溝が失われた。
比較例5
実施例2でXY溝を設ける前の研磨パッドを使用し、エンボス金型として金網タイプを使用し、2本の加熱ローラでプレスした。一方の金属ローラに該金型を取り付け表面温度を140℃に設定し、もう一方の高硬度のゴム製ローラの表面温度を120℃に設定した。研磨パッドの研磨面をゴム製加熱ローラに接触させながら、クリアランスを1.0mmに設定したローラ間でニップ、プレスを行って、研磨面に溝幅1.0mm、溝ピッチ10mmのXY溝を設けた研磨パッドを得た。20分間研磨を行った後、ウェハー交換時に、パッドからウェハーを剥がすことができた。また、研磨レートは0.25μm/分と低レートであった。凹溝部だけでなく、凸部も加熱溶融が生じ、隣接する繊維が溶融固定された結果、研磨レートが低下したものと推察された。

Claims (1)

  1. 実質的に繊維のみからなる織布を研磨層とし、金属線の発熱、レーザー光線、あるいは超音波により研磨面の一部を溶融させて凹溝を設けることを特徴とする研磨パッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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