JP2011025122A - 触媒装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】流路に触媒を配置するスペースや流路の距離を抑制する触媒装置を提供する。
【解決手段】被処理流体を流出入させる収納容器1と、収納容器1内に配置され且つ表面2及び裏面3を有する触媒4とを備えた触媒装置であって、
収納容器1は、触媒4の表面2に対向するよう被処理流体の流入口11を形成する一面9と、触媒4の裏面3に対向するよう被処理流体の流出口12を形成する他面10とを備え、
触媒4は、収納容器1の一面9の内面側に接触して一方向に延びる複数の第一頂部13と、収納容器1の他面10の内面側に接触して一方向に延びる複数の第二頂部14と、第一頂部13及び第二頂部14に延在する延在面15とを備え、
収納容器1の両端側と触媒4との間に隙間21を配置する。
【選択図】図1
【解決手段】被処理流体を流出入させる収納容器1と、収納容器1内に配置され且つ表面2及び裏面3を有する触媒4とを備えた触媒装置であって、
収納容器1は、触媒4の表面2に対向するよう被処理流体の流入口11を形成する一面9と、触媒4の裏面3に対向するよう被処理流体の流出口12を形成する他面10とを備え、
触媒4は、収納容器1の一面9の内面側に接触して一方向に延びる複数の第一頂部13と、収納容器1の他面10の内面側に接触して一方向に延びる複数の第二頂部14と、第一頂部13及び第二頂部14に延在する延在面15とを備え、
収納容器1の両端側と触媒4との間に隙間21を配置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、排ガス等の被処理流体を処理し得るように触媒を配置する触媒装置に関するものである。
一般に石炭焚きボイラの排ガス処理設備は、火炉から煙突へ排ガスを流す流路に、上流側から順に脱硝装置、集塵器、脱硫装置を設置している。
脱硝装置は、反応槽の内部にハニカム状の触媒を複数備えたものであり、触媒によりアンモニアの共存下で排ガス中のNOxを還元処理して除去するようにしている(例えば、特許文献1)。又、集塵器は、電気集塵器やバグフィルタ等であり、排ガス中の煤や塵を除去するようにしている。更に脱硫装置は、炭酸カルシウムを含む反応液を噴霧する噴霧手段を備え、反応液の噴霧により排ガス中のSOxを硫酸カルシウムにして除去するようにしている。
一方で、石炭焚きボイラで石炭を燃焼した際には、排ガス中に難溶性の金属水銀Hg0が含まれる可能性があることから、排ガス中に塩化水素HClを添加すると共に水銀酸化反応用の触媒を備え、難溶性の金属水銀Hg0を水溶性の2価水銀Hg2+に形態変換させ[式1]、湿式脱硫装置で溶解除去することが考えられている。
[式1]
Hg0+2HCl+1/2O2→HgCl2+H2O
ここで2価水銀Hg2+はHgCl2で示されている。
[式1]
Hg0+2HCl+1/2O2→HgCl2+H2O
ここで2価水銀Hg2+はHgCl2で示されている。
又、水銀酸化反応用の触媒を用いる場合には、脱硝用のアンモニアが水銀酸化反応用の触媒の処理を阻害するため、アンモニア分解用の触媒を配置することが必要になる。
従って排ガスを処理する排ガス処理設備は、脱硝用の触媒を備えた脱硝装置のみならず、水銀酸化反応用の触媒を備えた触媒装置や、アンモニア分解用の触媒を備えた触媒装置を配置するものになっている。
なお、本発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、下記の特許文献1等が既に存在している。
しかしながら、排ガス等の被処理流体を流す流路に、触媒を備えた触媒装置を複数配置する場合には、多くのスペースを必要とすると共に、触媒装置の間を接続する接続流路によって流路全体の距離が不必要に長くなるという問題があった。
又、触媒装置は一度配置すると、交換や組み変えを容易に行うことができず、適用の自由度が低いという問題があった。
本発明は、斯かる実情に鑑み、流路に触媒を配置するスペースや流路全体の距離を抑制する触媒装置を提供しようとするものである。
本発明の触媒装置は、被処理流体を流出入させる収納容器と、該収納容器内に配置され且つ表面及び裏面を有する触媒とを備えた触媒装置であって、
前記収納容器は、触媒の表面に対向するよう被処理流体の流入口を形成する一面と、触媒の裏面に対向するよう被処理流体の流出口を形成する他面とを備え、
前記触媒は、収納容器の一面の内面側に接触して一方向に延びる複数の第一頂部と、収納容器の他面の内面側に接触して一方向に延びる複数の第二頂部と、第一頂部及び第二頂部に延在する延在面とを備え、
前記収納容器の両端側と触媒との間に隙間を配置したものである。
前記収納容器は、触媒の表面に対向するよう被処理流体の流入口を形成する一面と、触媒の裏面に対向するよう被処理流体の流出口を形成する他面とを備え、
前記触媒は、収納容器の一面の内面側に接触して一方向に延びる複数の第一頂部と、収納容器の他面の内面側に接触して一方向に延びる複数の第二頂部と、第一頂部及び第二頂部に延在する延在面とを備え、
前記収納容器の両端側と触媒との間に隙間を配置したものである。
又、本発明の触媒装置において、収納容器と、該収納容器内に配置される触媒とを一つのユニット体にし、複数のユニット体を重ねて配置すると共に一つのユニット体の流出口と他のユニット体の流入口とを接続する構成を備えることが好ましい。
更に本発明の触媒装置において、触媒の表面と裏面に種類の異なる触媒活性成分を備えることが好ましい。
又、本発明の触媒装置において、流入口から流入した被処理流体を収納容器の一方向と他方向に分け且つ収納容器の一面に沿って収納容器の両端側へ向かって流す一面側の流路と、一面側の流路を流下した被処理流体を両端側の隙間で収納容器の一面側から他面側へ折り返して流す両端側の流路と、両端側の流路を流下した両側の被処理流体を収納容器の他面に沿って収納容器の流出口へ向かって流し且つ流出口から流出させる他面側の流路とを構成したものである。
本発明の触媒装置によれば、一つの収納容器内で被処理流体を触媒の表面に沿って流し且つ折り返して触媒の裏面に沿って流すので、流路に触媒を配置するスペースや流路全体の距離を抑制することができるという優れた効果を奏し得る。
又、本発明の触媒装置において、収納容器と、収納容器内に配置される触媒とを一つのユニット体にし、複数のユニット体を重ねて配置すると共に一つのユニット体の流出口と他のユニット体の流入口とを接続する構成を備えると、触媒装置と他の触媒装置とを接続する接続流路を不要にしてスペースや流路全体の距離を大幅に抑制することができる。又、重ねて配置したユニット体のうち1つのユニット体が使用不能になった場合でも容易に交換することができると共に、異なる種類の触媒を配置したユニット体を組み入れるように、ユニット体を必要に応じて組み変えることができ、よって適用の自由度を高めることができる。
更に本発明の触媒装置において、触媒の表面と裏面に異なる触媒活性成分を配置すると、触媒装置と他の触媒装置とを接続する接続流路を不要にするので、全体のスペースや流路全体の距離を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態例を図1〜図8を参照して説明する。
実施の形態例である触媒装置は、所定の内部空間を形成する収納容器1と、収納容器1内に配置され且つ表面2及び裏面3を有する触媒4とを備えている。
収納容器1は、第一側面5と、第一側面5の対向して位置する第二側面6(図2、図3参照)と、第一側面5と第二側面6を一側で接続する第三側面7と、第一側面5と第二側面6を他側で接続する第四側面8(図2、図3参照)とを備えると共に、第一側面5、第二側面6、第三側面7、第四側面8の上端に位置する上面(一面)9と、上面9に対向して第一側面5、第二側面6、第三側面7、第四側面8の下端に位置する下面(他面)10(図4、図5参照)とを備えている。又、上面9の中央には、内部の触媒4の表面2に対向する被処理流体の流入口11が形成されていると共に、下面10の中央には、内部の触媒4の裏面3に対向する被処理流体の流出口12(図3参照)が形成されている。
触媒4は、収納容器1の上面9の内面側に接触して一方向に延びる複数の第一頂部13と、収納容器1の下面10の内面側に接触するように一方向に延びる複数の第二頂部14と、第一頂部13及び第二頂部14を接続するように延在する延在面15とを備えて、ジグザグに屈曲する屈曲板で構成されている。ここで触媒4の構造は、ジグザグに屈曲するものに限定されるものでなく、図5に示す如く滑らかな波を有する曲板で構成されても良い。
又、触媒4は、被処理流体を触媒反応により処理し得る触媒活性成分が担体に担持されており、被処理流体が石炭焚きボイラからの排ガスであって脱硝用の触媒や水銀酸化反応用の触媒の場合には、担体がTiO2,Al2O3,ZrO2,SiO2等から選択され、触媒活性成分がV,Cu,W等の単体、酸化物、化合物から選択されている。更に触媒4は、一つの流路において複数の種類を配置する場合には、触媒4の表面2と裏面3に異なる触媒活性成分を配置しても良い。
更に又、触媒4は、収納容器1の下面10の内面側に形成された凸状のストッパ部16により固定されると共に、複数の第二頂部14のうち外端に位置する第二頂部14は、収納容器1の第三側面7と下面10との角部17(図4、図5参照)、及び第四側面8と下面10の角部18(図4、図5参照)に接触している。
同時に収納容器1と触媒4とは、収納容器1の上面9と触媒4の表面2との間に一面側の流路19を形成していると共に、収納容器1の下面10と触媒4の裏面3との間に他面側の流路20を形成しており、更に収納容器1の両端側の第一側面5及び第二側面6と触媒4との間には所定の隙間を備え、一面側の流路19と他面側の流路20を接続する両端側の流路21を形成している。
ここで触媒装置は、収納容器1と触媒4を一つのユニット体Uとし、図6〜図8に示す如く複数のユニット体Uを重ねて配置し得る構造にしても良い。具体的には収納容器1の下面10の四隅に突起部22を備えると共に上面9の四隅に挿入口23を形成し、一の収納容器1の突起部22を他の収納容器1の挿入口23に挿入して複数のユニット体Uを所定位置に積み重ねるようにしても良い。又、収納容器1の側面5,6,7,8の四隅に下方へ突出する屈曲プレート状のガイド部24を備え、ガイド部24により一の収納容器1をガイドしつつ他の収納容器1に載置し、複数のユニット体Uを所定位置に積み重ねるようにしても良い。更に複数のユニット体Uを積み重ねて配置する場合には、一つの収納容器1の流出口12の位置と、他の収納容器1の流入口11の位置とを合わせて一つのユニット体Uの流出口12と、他のユニット体Uの流入口11とを接続するようにしている。更に又、ユニット体Uを重ねて配置する場合には、複数段ならば段数は制限されるものではなく(図6では3段)、必要に応じて適宜設定することが好ましい。
又、触媒装置の配置は、石炭焚きボイラからの排ガスの流路のみならず、廃棄物処理設備の流路や、医療用の廃棄物処理設備の流路等に適用されるものであり、設備の種類は特に制限されるものではない。
以下本発明を実施する形態例の作用を説明する。
排ガス等の被処理流体を処理する際には、被処理流体を流入口11から収納容器1内へ流す。
収納容器1と触媒4は、流入口11から流入した被処理流体を、一面側の流路19により収納容器1の一方向と他方向に分け且つ収納容器1の上面9(触媒4の第一頂部13の延在方向)に沿って収納容器1の両端側へ向けて流し、次に両端側の流路21により収納容器1の一面側の流路19から他面側の流路20へ折り返して流し、続いて他面側の流路20により収納容器1の下面10(触媒4の第二頂部14の延在方向)に沿って収納容器1の流出口12へ向かって流し且つ流出口12から流出させる。
この時、触媒4は、触媒活性成分によって被処理流体を処理しており、触媒4の表面2と裏面3に異なる触媒活性成分を担持した場合には、被処理流体の流下に伴い、二種類の触媒活性成分によって被処理流体を連続的に処理している。
一方、図6に示す如く、収納容器1と触媒4を一つのユニット体Uとし、複数のユニット体Uを重ねて配置した場合には、一つのユニット体Uで、流入口11から流入した被処理流体を、同様に一面側の流路19、両端側の流路21、他面側の流路20によって流出口12から流出させる。そして被処理流体を一つのユニット体Uの流出口12から他のユニット体Uの流入口11へ流入させ、同じ処理を連続的に繰り返し、最終的に最下段のユニット体Uから流出させる。
而して、実施の形態例によれば、一つの収納容器1内で被処理流体を触媒4の表面2に沿って流し且つ折り返して触媒4の裏面3に沿って流すので、流路に触媒4を配置するスペースや流路全体の距離を抑制することができる。
又、実施の形態例において、収納容器1と、収納容器1内に配置される触媒4とを一つのユニット体Uにし、複数のユニット体Uを重ねて配置すると共に一つのユニット体Uの流出口12と他のユニット体Uの流入口11とを接続する構成を備えると、触媒装置と他の触媒装置とを接続する接続流路を不要にしてスペースや流路全体の距離を大幅に抑制することができる。又、重ねて配置したユニット体Uのうち1つのユニット体Uが触媒4の劣化等により使用不能になった場合でも容易に交換することができると共に、異なる種類の触媒を配置したユニット体Uを組み入れるように、ユニット体Uを必要に応じて組み変えることができ、よって適用の自由度を高めることができる。
更に、実施の形態例において、触媒4の表面2と裏面3に異なる触媒活性成分を配置すると、触媒装置と他の触媒装置とを接続する接続流路を不要にするので、スペースや流路全体の距離を抑制することができる。
尚、本発明の触媒装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、処理装置を縦置き、横置き、斜め置きにしても良いこと、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 収納容器
2 表面
3 裏面
4 触媒
5 第一側面
6 第二側面
7 第三側面
8 第四側面
9 上面(一面)
10 下面(他面)
11 流入口
12 流出口
13 第一頂部
14 第二頂部
15 延在面
19 一面側の流路
20 他面側の流路
21 両端側の流路(隙間)
U ユニット体
2 表面
3 裏面
4 触媒
5 第一側面
6 第二側面
7 第三側面
8 第四側面
9 上面(一面)
10 下面(他面)
11 流入口
12 流出口
13 第一頂部
14 第二頂部
15 延在面
19 一面側の流路
20 他面側の流路
21 両端側の流路(隙間)
U ユニット体
Claims (4)
- 被処理流体を流出入させる収納容器と、該収納容器内に配置され且つ表面及び裏面を有する触媒とを備えた触媒装置であって、
前記収納容器は、触媒の表面に対向するよう被処理流体の流入口を形成する一面と、触媒の裏面に対向するよう被処理流体の流出口を形成する他面とを備え、
前記触媒は、収納容器の一面の内面側に接触して一方向に延びる複数の第一頂部と、収納容器の他面の内面側に接触して一方向に延びる複数の第二頂部と、第一頂部及び第二頂部に延在する延在面とを備え、
前記収納容器の両端側と触媒との間に隙間を配置したことを特徴とする触媒装置。 - 収納容器と、該収納容器内に配置される触媒とを一つのユニット体にし、複数のユニット体を重ねて配置すると共に一つのユニット体の流出口と他のユニット体の流入口とを接続する構成を備えたことを特徴とする請求項1に記載の触媒装置。
- 触媒の表面と裏面に種類の異なる触媒活性成分を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の触媒装置。
- 流入口から流入した被処理流体を収納容器の一方向と他方向に分け且つ収納容器の一面に沿って収納容器の両端側へ向かって流す一面側の流路と、一面側の流路を流下した被処理流体を両端側の隙間で収納容器の一面側から他面側へ折り返して流す両端側の流路と、両端側の流路を流下した両側の被処理流体を収納容器の他面に沿って収納容器の流出口へ向かって流し且つ流出口から流出させる他面側の流路とを構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の触媒装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009171833A JP2011025122A (ja) | 2009-07-23 | 2009-07-23 | 触媒装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009171833A JP2011025122A (ja) | 2009-07-23 | 2009-07-23 | 触媒装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011025122A true JP2011025122A (ja) | 2011-02-10 |
Family
ID=43634515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009171833A Withdrawn JP2011025122A (ja) | 2009-07-23 | 2009-07-23 | 触媒装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011025122A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101774498B1 (ko) * | 2016-01-15 | 2017-09-05 | 주식회사 동일씨앤이 | 펠릿 촉매 모듈 |
KR101925106B1 (ko) * | 2017-04-11 | 2018-12-05 | 주식회사 동일씨앤이 | 열회수 촉매반응기 및 이를 이용한 아산화질소 및 질소산화물의 동시저감방법 |
-
2009
- 2009-07-23 JP JP2009171833A patent/JP2011025122A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101774498B1 (ko) * | 2016-01-15 | 2017-09-05 | 주식회사 동일씨앤이 | 펠릿 촉매 모듈 |
KR101925106B1 (ko) * | 2017-04-11 | 2018-12-05 | 주식회사 동일씨앤이 | 열회수 촉매반응기 및 이를 이용한 아산화질소 및 질소산화물의 동시저감방법 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20121002 |