JP2011024088A - 撮像装置および撮像制御方法 - Google Patents

撮像装置および撮像制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011024088A
JP2011024088A JP2009168733A JP2009168733A JP2011024088A JP 2011024088 A JP2011024088 A JP 2011024088A JP 2009168733 A JP2009168733 A JP 2009168733A JP 2009168733 A JP2009168733 A JP 2009168733A JP 2011024088 A JP2011024088 A JP 2011024088A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exposure
value
imaging
control value
exposure control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009168733A
Other languages
English (en)
Inventor
Rieko Izume
理恵子 井爪
Takashi Ueda
敬史 上田
Atsushi Mizuguchi
淳 水口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2009168733A priority Critical patent/JP2011024088A/ja
Publication of JP2011024088A publication Critical patent/JP2011024088A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Abstract

【課題】被写体の輝度差などを適切に反映した2回の撮像により撮像手段のダイナミックレンジの有効活用が図れて主被写体の露出状態が良好な合成画像を生成できる撮像装置の技術を提供する。
【解決手段】撮像装置では、被写体の輝度差に係数k(例えば0.5)を乗算して得られる露光段差を有した明部基準・暗部基準の露出制御値Budr、Bovrに基づき、合成画像の生成に必要な2回の撮像で設定される各露出制御値を決定する。ここで、主被写体の適正露出値Bcnsが上記の露光段差内にあってシーン全体(撮像範囲全体)の適正露出値Bcntより大きい場合には、主被写体の適正露出値Bcnsと暗部基準の露出制御値Bovrとが2回の撮像で設定される。これにより、被写体の輝度差などを適切に反映した2回の撮像を行えるため、撮像素子のダイナミックレンジの有効活用が図れて主被写体の露出状態が良好な合成画像を生成できる。
【選択図】図10

Description

本発明は、撮像装置の技術に関する。
デジタルカメラなどの撮像装置において、明暗の差が大きいシーンの撮影(逆光撮影や屋内外同時撮影)を行う場合には、撮像素子のダイナミックレンジ不足に起因し、露出制御を行っても明るい部分が飽和して白トビが発生し、暗い部分で黒つぶれが生じることがある。
このような不具合を改善する技術として、異なる露光時間が設定された2回の撮像で得られる長時間露光画像と短時間露光画像とを合成しダイナミックレンジが拡張された合成画像を生成する撮像装置が例えば特許文献1に開示されている。この撮像装置では、合成画像の輝度ヒストグラムから白トビを検出し、この白トビが発生しないように短時間露光時間を決定することで白トビが抑えられるようになっている。
特開2008−271368号公報
しかしながら、上記特許文献1の撮像装置においては、短時間露光時間の自動調整が行われるものの、撮影シーンにおける明暗の差や主被写体を適切に反映したものとも限らない。例えば、被写体の輝度差(最大輝度・最小輝度の差)を把握し、この輝度差に基づき異なる露光時間(露出制御値)を設定するようにすれば、撮像素子(撮像手段)のダイナミックレンジの有効活用が図れて良好な合成画像を生成できる可能性がある。また、人物の顔などの主被写体が撮影シーンに含まれる場合には、合成画像において主被写体の露出状態を良好するのが好ましい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、被写体の輝度差などを適切に反映した2回の撮像により撮像手段のダイナミックレンジの有効活用が図れて主被写体の露出状態が良好な合成画像を生成できる撮像装置の技術を提供することを目的とする。
本発明の1つの側面は、撮像装置であって、被写体に係る撮像画像を生成する撮像手段と、所定の測光範囲を測光して前記被写体の輝度情報を取得する輝度情報取得手段と、前記輝度情報取得手段で取得される高輝度情報と低輝度情報とに基づき、前記被写体に係る輝度差を検出する検出手段と、前記検出手段で検出される輝度差に所定の係数k(ただし0<k<1)を乗算して得られた値に相当する段差を有した上側の露出制御値と下側の露出制御値とに基づき、第1露出制御値と前記第1露出制御値より小さい第2露出制御値とを決定し、前記撮像手段を用いて前記第1露出制御値と前記第2露出制御値とに設定された2回の撮像を行う撮像制御手段と、前記2回の撮像により前記撮像手段で得られた2の撮像画像から抽出される画像部分を合成し、合成画像を生成する画像合成手段とを備えており、前記2回の撮像が1回の撮像であった場合に当該1回の撮像で用いられる露出値として、撮像範囲全体に対する第1適正露出値と、主被写体に対する第2適正露出値との設定が可能であり、前記上側の露出制御値から前記下側の露出制御値までの露出範囲内には、前記第1適正露出値が含まれるとともに、前記撮像制御手段は、前記第2適正露出値が前記露出範囲内にあって前記第1適正露出値より大きい場合には、当該第2適正露出値を前記第1露出制御値に設定する第1制御手段と、前記第2適正露出値が前記露出範囲内にあって前記第1適正露出値より小さい場合には、当該第2適正露出値を前記第2露出制御値に設定する第2制御手段とを有する。
本発明によれば、被写体に係る輝度差を検出し、この輝度差に所定の係数k(ただし0<k<1)を乗算して得られた値に相当する段差を有した上側の露出制御値と下側の露出制御値とに基づき、第1露出制御値と第1露出制御値より小さい第2露出制御値とを決定する。そして、撮像手段を用いて第1露出制御値と第2露出制御値とに設定された2回の撮像を行い、この2回の撮像によって得られた2の撮像画像から抽出される画像部分を合成して合成画像を生成する。ここで、2回の撮像が1回の撮像であった場合に当該1回の撮像で用いられる露出値として撮像範囲全体に対する第1適正露出値と主被写体に対する第2適正露出値との設定が可能となっており、上側の露出制御値から下側の露出制御値までの露出範囲内には第1適正露出値が含まれるとともに、第2適正露出値が露出範囲内にあって第1適正露出値より大きい場合には、当該第2適正露出値を第1露出制御値に設定する一方、第2適正露出値が露出範囲内にあって第1適正露出値より小さい場合には、当該第2適正露出値を第2露出制御値に設定する。その結果、被写体の輝度差などを適切に反映した2回の撮像により撮像手段のダイナミックレンジの有効活用が図れて主被写体の露出状態が良好な合成画像を生成できる。
本発明の第1実施形態に係る撮像装置の外観構成を示す図である。 第1実施形態の撮像装置の外観構成を示す図である。 撮像装置の機能構成を示すブロック図である。 測光素子の構成を説明するための図である。 プログラム線図の一例を示す図である。 画像合成によるダイナミックレンジの拡張を説明するための図である。 異なる露出制御値の設定手法について説明するための図である。 主被写体を考慮した各露出制御値の設定手法について説明するための図である。 主被写体を考慮した各露出制御値の設定手法について説明するための図である。 主被写体を考慮した各露出制御値の設定手法について説明するための図である。 主被写体を考慮した各露出制御値の設定手法について説明するための図である。 撮像装置の基本的な動作を示すフローチャートである。 主被写体を指定する具体例を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る撮像装置において主被写体を考慮した各露出制御値の設定手法について説明するための図である。 第2実施形態の撮像装置において主被写体を考慮した各露出制御値の設定手法について説明するための図である。 撮像装置の基本的な動作を示すフローチャートである。 本発明の変形例に係る主被写体の指定について説明するための図である。 本発明の変形例に係る主被写体の指定について説明するための図である。
<第1実施形態>
[撮像装置の要部構成]
図1および図2は、本発明の第1実施形態に係る撮像装置1Aの外観構成を示す図である。ここで、図1は、撮像装置1Aの正面外観図であり、図2は、撮像装置1Aの背面外観図である。この撮像装置1Aは、レンズ交換式一眼レフレックスタイプのデジタルカメラとして構成されている。
図1に示すように、撮像装置1Aは、カメラ本体部(カメラボディ)2を備えている。このカメラ本体部2に対して、交換式の撮影レンズユニットである交換レンズ3が着脱可能である。
交換レンズ3は、主として、鏡胴36ならびに鏡胴36の内部に設けられるレンズ群37(図3参照)及び絞り38(図3参照)等によって構成される。このレンズ群37には、光軸方向に移動することによって焦点位置を変更するフォーカスレンズ等が含まれている。
カメラ本体部2は、交換レンズ3が装着される円環状のマウント部Mtを正面略中央に備え、交換レンズ3を着脱するための着脱ボタン89を円環状のマウント部Mt付近に備えている。
また、カメラ本体部2は、その正面左上部に露出モード設定ダイヤル82を備え、その正面右上部に制御値設定ダイヤル86を備えている。露出モード設定ダイヤル82を操作することによって、後述する「プログラム露出モード」や「絞り優先モード」、「シャッタースピード優先モード」、「マニュアル露出モード」、「シーンセレクタ露出モード」などの選択を行うことが可能である。また、制御値設定ダイヤル86を操作することによれば、露出モードなどにおける制御値を設定することが可能である。例えば制御値設定ダイアル86により、ユーザの操作入力に基づいて絞り38に係る絞り値や撮像素子5(図3参照)に係るシャッタースピード(露光時間)が指定できる。
また、カメラ本体部2は、正面左端部に撮影者が把持するためのグリップ部14を備えている。グリップ部14の上面には露光開始を指示するためのレリーズボタン11が設けられており、グリップ部14の内部には電池収納室とカード収納室とが設けられている。電池収納室にはカメラの電源として、例えばニッケル水素充電池等の二次電池や、アルカリ乾電池等の一次電池などが収納され、カード収納室には撮影画像の画像データを記録するためのメモリカード90(図3参照)が着脱可能に収納されるようになっている。
レリーズボタン11は、半押し状態(S1状態)と全押し状態(S2状態)との2つの状態を検出可能な2段階検出ボタンである。レリーズボタン11が半押しされS1状態になると、被写体に関する記録用静止画像(本撮影画像)を取得するための準備動作(例えば、AF制御動作およびAE制御動作等)が行われる。また、レリーズボタン11がさらに押し込まれてS2状態になると、当該本撮影画像の撮影動作(撮像素子5(図3)を用いて被写体像(被写体の光像)に関する露光動作を行い、その露光動作によって得られた画像信号に所定の画像処理を施す一連の動作)が行われる。
図2において、カメラ本体部2の背面略中央上部には、ファインダ窓(接眼窓)10が設けられている。撮影者は、ファインダ窓10を覗くことによって、交換レンズ3から導かれた被写体の光像を視認して構図決定を行うことができる。
図2において、カメラ本体部2の背面の略中央には、背面モニタ12が設けられている。背面モニタ12は、例えばカラー液晶ディスプレイ(LCD)として構成され、撮影条件等を設定するためのメニュー画面を表示したり、再生モードにおいてメモリカード90に記録された撮影画像を再生表示したりすることができる。また、背面モニタ12の表示画面12fでは、撮像素子5で撮影される被写体をユーザが視認できるように、本撮影(画像記録用の撮影)前に撮像素子5で順次に生成される撮像画像に基づき被写体を動画的態様で表示するライブビュー表示(プレビュー表示)が可能となっている。このようなライブビュー表示を背面モニタ12で実行させるライブビューモードは、全体制御部101A(図3参照)で設定されることとなる。
背面モニタ12の左上部にはメインスイッチ81が設けられている。メインスイッチ81は2点スライドスイッチからなり、接点を左方の「OFF」位置に設定すると、電源がオフになり、接点の右方の「ON」位置に設定すると、電源がオンになる。
背面モニタ12の右側には方向選択キー84が設けられている。この方向選択キー84は円形の操作ボタンを有し、この操作ボタンにおける上下左右の4方向の押圧操作と、右上、左上、右下及び左下の4方向の押圧操作とが、それぞれ検出されるようになっている。なお、方向選択キー84は、上記8方向の押圧操作とは別に、中央部のプッシュボタンの押圧操作も検出されるようになっている。
背面モニタ12の左側には、メニュー画面の設定、画像の削除などを行うための複数のボタンからなる設定ボタン群83が設けられている。
つぎに、図3を参照しながら、撮像装置1Aの機能の概要について説明する。図3は、撮像装置1Aの機能構成を示すブロック図である。
図3に示すように、撮像装置1Aは、操作部80、全体制御部101A、レンズ制御部121、絞り制御部122、シャッタ制御部123および画像処理部50等を備える。
操作部80は、レリーズボタン11(図1参照)を含む各種ボタンおよびスイッチ等を備えて構成される。この操作部80に対する操作者の入力操作に応答して、全体制御部101Aが各種動作を実現する。
測光素子44は、例えば光学ファインダの光路近傍に設けられており、交換レンズ3を通った光束を受光して被写体の輝度を検出するセンサである。この測光素子44では、図4に示すように撮像素子5による撮像範囲Rs内にハニカム構造を有した複数の測光領域Eaからなる測光範囲Etが設定されており、各測光領域Eaで独立して被写体の輝度情報を検出できるようになっている。すなわち、測光素子44により、測光範囲Etを測光して被写体の輝度情報が取得できる。
測光部45は、測光素子44からの輝度情報に基づき、被写体の測光データを生成する部位である。この測光部45により、測光素子44で取得される最大輝度情報(高輝度情報)と最小輝度情報(低輝度情報)とに基づき、後述のように被写体に係る輝度差が検出できる。そして、測光部45で生成された測光データは、露出制御部102に入力され、被写体についての適正な露出制御値が算出されることとなる。
以上のような測光素子44および測光部45を用いて、撮像装置1Aでは、3種類の測光モード、具体的には多分割測光モード、中央重点測光モードおよびスポット測光モードを選択できるようになっている。ここで、多分割測光モードとは、図4に示す測光範囲Etにおいて各測光領域Eaを独立に測光するモードである。この多分割測光モードでは、測光領域Eaに係る被写体の輝度情報に加え距離情報を用いて適正な輝度値を算出するようにしても良い。また、中央重点測光モードとは、図4に示す測光範囲Etにおいて、中央の測光領域Eaoに向けて重み付けを増加させつつ撮像画面の中央部分を重点的に測光することで適正な輝度値を算出するモードである。一方、スポット測光モードとは、中央の測光領域Eao(図4)のみをスポット的に測光して適正な輝度値を算出するモードである。すなわち、スポット測光モードでは、図4に示す測光範囲Etのうちの特定のスポット領域Eaoが重点的に測光されることとなる。
全体制御部101Aは、マイクロコンピュータとして構成されており、主にCPU、RAMおよびROM等を備えている。
全体制御部101Aは、ROM内に格納されるプログラムを読み出し、当該プログラムをCPUで実行することによって、各種機能をソフトウェア的に実現する。例えば全体制御部101Aは、ソフトウェア的に実現される露出制御部102、AF制御部103および撮像制御部104を有している。
露出制御部102は、被写体光を受光した測光素子44からの出力に基づき測光部45で得られる測光データや露出モード等の設定情報から予め定められた露出演算により撮影時の露出制御値を決定する。そして、露出制御部102は、後述する画像合成に必要な複数回(2回)の撮影時における各露出制御値(シャッタースピードおよび絞り値)を決定する。
また、露出制御部102により、5種類の露出モード、具体的にはプログラム露出モード、シーンセレクタ露出モード、絞り優先モード、シャッタースピード優先モードおよびマニュアル露出モードを選択することが可能である。ここで、プログラム露出モード(いわゆるPモード)とは、例えば図5に示されるようにシャッタースピードTV(TV=log2(1/T)、ここでTはシャッタースピード[sec])および絞りAVの関係が定められたプログラム線図に基づき適正露出値を導き出す露出モードである。また、シーンセレクタ露出モードとは、予め定められた撮影シーン(主被写体)をユーザが選択できるようにしておき、この選択された撮影シーンに最適な露出を自動で設定する露出モードである。具体的には、シーンセレクタ露出モードでは、上記のプログラム露出モードと同様にシャッタースピードおよび絞りの両方が定められたプログラム線図(図5)を人物などの主被写体用に複数準備しておき、撮影シーンに適したプログラム線図から絞り値・シャッタースピードの組み合わせを決定することで適正露出が得られるようになっている。また、絞り優先モード(いわゆるAモード)とは、ユーザによって設定される絞り値を基準に、その絞り値に応じたシャッタースピードが自動的に決定されることで適正露出を得る露出モードである。また、シャッタースピード優先モード(いわゆるSモード)とは、ユーザによって設定されるシャッタースピードを基準に、そのシャッタースピードに応じた絞り値が自動的に決定されることで適正露出を得る露出モードである。また、マニュアル露出モードとは、シャッタースピードと絞り値とを任意の値に設定でき、ユーザが所望する露出値での撮影を可能とする露出モードである。
AF制御部103は、例えば被写体光を受光して位相差検出方式の焦点検出(位相差AF)を行うための位相差AFモジュール(不図示)を用いて、被写体の撮影範囲に設定された複数のAFエリアそれぞれにおいて、2つの被写体像の間隔から像面における合焦位置へのずれ量(デフォーカス量)を検出する。そして、各AFエリアのデフォーカス量のうち適切な1つを選択し、その合焦目標位置にフォーカスレンズが駆動される。
撮像制御部104は、明暗の差が比較的大きな撮影シーンなどを撮影する際に、合成画像の基礎となる複数枚の撮像画像を取得するため、異なる各露出制御値に設定された複数の撮像を行う部位である(後で詳述)。
レンズ制御部121は、全体制御部101Aからの入力信号に基づき制御信号を生成しモータ等のアクチュエータを駆動制御することで、交換レンズ3のレンズ群37に含まれるフォーカスレンズやズームレンズを移動させる。これにより、AF制御や焦点距離(ズーム倍率)の変更が可能となる。
絞り制御部122は、全体制御部101Aからの入力信号に基づき制御信号を生成しモータ等のアクチュエータを駆動制御することで、絞り機構として働く絞り38の絞り径を変更する。
シャッタ制御部123は、全体制御部101Aからの入力信号に基づき制御信号を生成しモータ等のアクチュエータを駆動することで、シャッタ4の開閉を制御する。
撮像素子5は、例えばフォトダイオードを有して構成される複数の画素がマトリクス状に2次元配置され、各画素の受光面に、それぞれ分光特性の異なる例えばR(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルタが1:2:1の比率で配設されてなるベイヤー配列のCMOSカラーエリアセンサ(CMOS型の撮像素子)が用いられる。このような構成の撮像素子5においては、光電変換作用により被写体の光像を電気的信号に変換し、本撮影画像に係る画像信号(画像記録用の画像信号)が生成される。すなわち、撮影光学系として働く交換レンズ3を通った被写体光を受光して被写体に係る撮像画像が生成されることとなる。
撮像素子5は、タイミング制御回路(不図示)を介して全体制御部101Aから入力される駆動制御信号(蓄積開始信号および蓄積終了信号)に応答して、受光面に結像された被写体像の露光(光電変換による電荷蓄積)を行い、当該被写体像に係る画像信号を生成する。また、撮像素子5は、タイミング制御回路を介して全体制御部101Aから入力される読出制御信号に応答し、当該画像信号をA/D変換部51に出力する。
撮像素子5で取得されA/D変換部51でデジタル信号に変換された画像信号は、画像処理部50に入力される。
画像処理部50は、A/D変換部51から入力される画像データに対してデジタル信号処理を行い、撮像画像に係る画像データを生成する。この画像処理部50は、黒レベル補正部52、ホワイトバランス(WB)補正部53、画像補間部54、階調補正カーブ決定部55、階調変換部56および記録画像生成部57とを備えている。
黒レベル補正部52は、画像信号において最高となる濃度部を基準の黒レベルに補正する。
WB補正部53は、撮影光源の分光による色バランスのずれを補正するためにRGB各色の画素データのレベル変換を行う。
画素補間部54は、撮像素子5のカラーフィルタが上述したベイヤー配列であるために欠落する欠落色画素の補間を行う。
階調補正カーブ決定部55および階調変換部56は、撮影画像に最適な補正カーブ(γ特性の補正カーブ)を決定するとともに、この補正カーブによる画像データ(RGBデータ)の階調補正を行う。
記録画像生成部57は、画像処理された画像データに対して例えばJPEGなどの圧縮処理を施し、記録用の画像データとして画像メモリ91に保存する。
また、画像処理部50は、位置合わせ部58と画像合成部59とを備えている。
位置合わせ部58は、後述の画像合成のために撮像素子5で連続的に撮像されて画像メモリ91に保存されている複数の撮像画像間の位置合わせを行う。この位置合わせ部58では、例えば撮像装置1Aのブレ情報等から画像間の位置ズレを検出し、この位置ズレに基づく位置合わせが実行される。
画像合成部59は、合成画像のダイナミックレンジが適切に拡張されるように、位置合わせ部58で位置合わせ処理が施された複数の画像を合成する処理が行われる。すなわち、画像合成部59では、後述のように2回の撮像によって撮像素子5で得られた2枚の撮像画像から抽出される画像部分を合成し、白トビや黒つぶれが抑えられた合成画像が生成される。そして、生成された合成画像は全体制御部101Aを介してメモリカード90に記録される。
以上のような構成の撮像装置1Aでは、輝度差が大きい被写体を撮影する際に、異なる露出制御値で連続的に撮像して得られる複数枚の画像を合成することにより、ダイナミックレンジが拡張された被写体画像を得ることが可能である。この異なる露出制御値での撮像について、以下で詳しく説明する。
[異なる露出制御値での撮像について]
本実施形態の撮像装置1Aにおいては、異なる露出制御値に設定された2回の撮像によって2枚の画像を取得してから、これらの画像合成を行うことで、撮像素子5に対して相対的にダイナミックレンジが拡張された画像を生成できるようになっている。
撮影シーンにおいて明暗の差が大きい場合には、撮像素子5のダイナミックレンジではカバーできないため、1回の撮影では同一被写体に対しても図6(a)に示す画像Gaのように黒つぶれ部分Eaや、図6(b)に示す画像Gbのように白トビ部分Ebが発生することがある。そこで、本実施形態の撮像装置1Aでは、同一被写体に対してシャッタースピードを変更して(露出を変化させて)例えば2枚の画像Ga、Gbを撮像し、これらの画像Ga、Gbのうち黒つぶれ部分Eaや白トビ部分Eb以外の各画像部分Da、Dbを合成することで、図6(c)に示す合成画像Gcのようにダイナミックレンジが擬似的に拡張された被写体画像を作成するようにしている。
詳しくは、同一の撮影シーンに対して被写体の明部を重視し、これを基準(以下では「明部基準」ともいう)とした露出制御値で撮像するとともに、被写体の暗部を重視し、これを基準(以下では「暗部基準」ともいう)とした露出制御値で撮像する。これにより、明部基準の露出で撮像された画像Ga(図6(a))は、ハイライトの階調が適切に再現される画像部分Daと黒つぶれ部分Eaとで構成され、暗部基準の露出で撮像された画像Gb(図6(b))は、ハイライトが白トビした白トビ部分Ebとシャドーの階調が適切に再現される画像部分Dbとで構成されることとなる。これら2枚の画像Ga、Gbにおいて、明部基準の露出で生じた黒つぶれ部分Eaと暗部基準の露出で生じた白トビ部分Ebとが、他方の画像から抽出される該当の画像部分Da、Dbで補間されることにより、ハイライトおよびシャドーの階調が再現された各画像部分Da、Dbからなる合成画像Gc(図6(c))を生成でき、ダイナミックレンジの拡張が可能となる。
以上のように撮像装置1Aでは、異なる露出制御値に設定して撮像素子5で順次に取得される2枚の画像を合成することによりダイナミックレンジの拡張が図られているが、以下では、この異なる露出制御値の設定手法について図7を参照して説明する。
図7は、異なる露出制御値の設定手法について説明するための図である。この図7の上部には、例えばライブビューモードで撮像素子5により取得された撮像画像の輝度分布を表した輝度ヒストグラム(以下では単に「ヒストグラム」とも称する)HGが示されている。
まず、被写体の輝度情報が表されるヒストグラムHGにおいて、最大(最高)の輝度値Bmaxと最小(最低)の輝度値Bminとを検出する。すなわち、最大の輝度値Bmaxと最小の輝度値Bminとは、撮像素子5によって得られた画像に基づくヒストグラムHGから検出されることとなる。ここで、最大の輝度値Bmaxは、ヒストグラムHGにおいて輝度値が最も大きい画素から低輝度方向に所定数α(αは例えば数画素)の画素をカウントし、その画素が有する輝度値とする。同様に、最小の輝度値Bmaxは、ヒストグラムHGにおいて輝度値が最も小さい画素から高輝度方向に所定数α(αは例えば数画素)の画素をカウントし、その画素が有する輝度値とする。このように最大・最小の輝度値Bmax、Bminを設定すれば、例えば1つの画素だけで突発的に白トビや黒つぶれが生じても、これを誤差として排除することができ、適正な最大・最小の輝度値Bmax、Bminを得ることが可能となる。なお、最大・最小の輝度値Bmax、Bminについては、ライブビューモードで撮像素子5から得られる被写体画像に基づきヒストグラムHGを作成して検出するのは必須でなく、被写体光を受光する測光素子44において各測光領域Ea(図4)で得られる輝度値のうち最大値および最小値を検出するようにしても良い。
次に、ヒストグラムHGから得られる被写体の適正な輝度値に基づき、ユーザが設定した測光モードで通常撮影(撮影シーンに対する1回のみの撮影)を行う場合における、撮影シーン全体、つまり撮像素子5による撮像範囲全体に対しての適正な露出制御値(以下では「シーン適正露出値」ともいう)Bcntを算出する。
なお、シーン適正露出制御値Bcntに設定して撮像する場合には、撮像素子5のダイナミックレンジに相当する輝度範囲Rdしかカバーできないため、1回の撮像では黒つぶれ部分Ea(図6(a))や白トビ部分Eb(図6(b))が発生する恐れがある。そこで、ヒストグラムHGの輝度特性を有する被写体が良好に再現されるように撮像装置1Aでは、上述のように2回の撮像で得られた2枚の画像を合成することとする。この2回の撮像で設定される各露出制御値、具体的には明部基準の露出制御値Budrおよび暗部基準の露出制御値Bovrについては、次の式(1)〜(4)を用いて算出する。
ΔBp=(Bmax−Bcnt)×k ・・・・・・(1):
ΔBq=(Bmin−Bcnt)×k ・・・・・・(2):
Budr=Bcnt+ΔBp ・・・・・・・・・(3):
Bovr=Bcnt+ΔBq ・・・・・・・・・(4):
ここで、上式(1)、(2)中の「k」は予め定められた係数であり、0〜1の範囲内の数値、例えば0.5が設定されている。
上記の式(1)〜(4)を用いて演算することにより、明部基準の露出制御値Budrと暗部基準の露出制御値Bovrとが算出され、これらの露出制御値の間には、次の式(5)のように露光段差ΔBが生じることとなる。
ΔB=ΔBp−ΔBq ・・・・・・・・・(5):
なお、露光段差ΔBについては、上式(5)に上記の式(1)〜(2)を代入することにより、次の式(6)が得られる。
ΔB=(Bmax−Bmin)×k ・・・・・・・(6):
このようにヒストグラムHGから検出される輝度差(Bmax−Bmin)に係数kを乗算して得られた値に相当する露光段差ΔBを有した明部基準の露出制御値(上側の露出制御値)Budrと暗部基準の露出制御値(下側の露出制御値)Bovrとに基づき、例えば、これらに設定された2回の撮像を行うことにより、撮像素子5のダイナミックレンジに相当する高輝度側と低輝度側との各輝度範囲Rdp、Rdq(図7)における被写体の階調再現が可能となる。この2回の撮像では、例えば絞り38の絞り値(開度)を変化させず固定にして明部基準および暗部基準の露出制御値Budr、Bovrに基づき異なるシャッタースピード(露光時間)が設定されることとなる。ここで、明部基準の露出制御値Budrから暗部基準の露出制御値Bovrまでの露出範囲(露光段差ΔB)内には、本実施形態で実行される2回の撮像が1回の撮像(通常の撮影)であった場合に当該1回の撮像で設定されるシーン適正露出値Bcntが含まれている。その結果、撮像素子5のダイナミックレンジを超える輝度差(Bmax−Bmin)を有した被写体を画像合成により白トビや黒つぶれを発生させず適切に再現できる。すなわち、被写体における輝度差を適切に反映した2回の撮像により撮像素子5のダイナミックレンジの有効活用が図れて良好な合成画像を生成できることとなる。
以上のように露光段差ΔBの両端に設定された明部基準および暗部基準の各露出制御値Budr、Bovrによる2回の撮像を行うことにより、風景シーンなどの撮影においては、適切にダイナミックレンジが拡大された好適な合成画像を得ることができることとなる。ただし、人物や人物の顔などの主被写体が撮影シーンに含まれる場合には、明部基準の露出制御値Budrまたは暗部基準の露出制御値Bovrが主被写体に対しての適正な露出制御値(以下では「主被写体適正露出値」ともいう)となっていなければ、2回の撮像で主被写体が最適な露出状態となる撮像画像が得られず、主被写体の露出が良好でない合成画像が生成される恐れがある。また、人物などの主被写体が明暗差の大きい環境にいる撮影シーンでは、明部基準・暗部基準の各露出制御値Budr、Bovrの差が大きくなるため、合成画像において階調の圧縮度合いが高くなり、人物の顔などが軟調となった階調再現が行われる可能性がある。
そこで、撮像装置1Aでは、人物の顔などの主被写体を撮像する場合には、主被写体が適正となる露出設定がなされた撮像を含ませるようにし、合成画像において人物の顔が良好な露出状態となるようにする。その具体的な手法を、図8〜9を参照して説明する。
図8および図9は、主被写体を考慮した各露出制御値の設定手法について説明するための図である。
上述のように風景シーンなどに対しては、露光段差ΔB(図7)の両端に設定される明部基準および暗部基準の各露出制御値Budr、Bovrを、例えば絞り38の開度(絞り値)を一定に保持しつつ2回の撮像を行う場合に設定される短時間露光時の露出制御値(以下では「短時間側の露出値」ともいう)および長時間露光時の露出制御値(以下では「長時間側の露出値」ともいう)とすれば、ダイナミックレンジが適切に拡張された合成画像の生成が可能である。一方、撮影シーンに人物などの主被写体が含まれる場合には、本実施形態で実行される2回の撮像が1回の撮像(通常の撮影)であった場合に当該1回の撮像で用いられる主被写体適正露出値Bcnsが2回の撮像のうちの1回において設定されるのが好ましい。なお、主被写体適正露出値Bcnsに設定される1回の撮像だけでは、図8や図9に示すように撮像素子5のダイナミックレンジに相当する輝度範囲Rdsしかカバーできず、白トビや黒つぶれが生じる可能性がある。
よって、本実施形態の撮像装置1Aにおいては、主被写体適正露出値Bcnsが露光段差ΔBの範囲内に入っている場合には、明部基準の露出制御値Budrおよび暗部基準の露出制御値Bovrのいずれか一方を主被写体適正露出値Bcnsに補正するようにする。そして、この補正では、シーン適正露出値Bcntに対して主被写体適正露出値Bcnsが大きいか小さいかに応じて一方の露出制御値を主被写体適正露出値Bcnsに置換することとする。
具体的には、シーン適正露出値Bcntより主被写体適正露出値Bcnsが大きい場合には、図8に示すように明部基準の露出制御値Budrを主被写体適正露出値Bcnsで補正する。一方、シーン適正露出値Bcntより主被写体適正露出値Bcnsが小さい場合には、図9に示すように暗部基準の露出制御値Bovrを主被写体適正露出値Bcnsで補正する。
このようにシーン適正露出値Bcntを基準とし、これに対する主被写体適正露出値Bcnsの大小に応じて、明部基準・暗部基準の露出制御値Budr、Bovrのうちの一方を主被写体適正露出値Bcnsに補正すれば、主被写体の露出が最適な撮像画像が得られるため、合成画像において主被写体が良好な露出状態となる。また、2回の撮像で設定される短時間側・長時間側の各露出値Bsht、Blngの間にシーン適正露出値Bcntが含まれることとなるため、2回の撮像では露出バランスの良い2枚の撮像画像を取得することが可能となる。
また、人物の顔などを撮像して合成画像を生成する場合、合成画像におけるダイナミックレンジの拡張を優先しすぎると撮影シーン全体における輝度差(階調)の圧縮率が高くなるため、顔などに関しての輝度差も高圧縮率で圧縮されることとなる。これでは、人物の顔が軟調となる合成画像が生成される可能性がある。そこで、本実施形態では、合成画像において人物の顔などの主被写体が軟調とならないような限界の露出制御値の差(以下では「限界露出差」という)ΔBsを規定し、この限界露出差ΔBsに2回の撮像で設定される短時間側の露出値Bshtと長時間側の露出値Blngとの露出差が収まるように制限することとする。
具体的には、図8のように短時間側の露出値Bshtに設定された主被写体適正露出値Bcnsと暗部基準の露出制御値Bovrとの差が限界露出差ΔBsより大きい場合には、この主被写体適正露出値Bcnsを基準とし、これから限界露出差ΔBsだけ小さい露出制御値に暗部基準の露出制御値Bovrを補正して長時間側の露出値Blngに設定するようにする。これにより、シーン適正露出値Bcntに対して各露出量ΔBsp、ΔBsqシフトした短時間側および長時間側の露出値Bsht、Blngを設定できる。一方、図9のように長時間側の露出値Blngに設定された主被写体適正露出値Bcnsと明部基準の露出制御値Budrとの差が限界露出差ΔBsより大きい場合には、この主被写体適正露出値Bcnsを基準とし、これから限界露出差ΔBsだけ大きい露出制御値に明部基準の露出制御値Budrを補正して短時間側の露出値Bshtに設定するようにする。これにより、シーン適正露出値Bcntに対して各露出量ΔBsp、ΔBsqシフトした短時間側および長時間側の露出値Bsht、Blngを設定できる。以上のように限界露光差ΔBsの範囲内に短時間側の露出値Bshtおよび長時間側の露出値Blngを設定すれば、人物の顔などの主被写体が軟調となるのを防ぐことができる。
なお、図10に示すように短時間側の露出値Bshtに設定される主被写体適正露出値Bcnsと暗部基準の露出制御値Bovrとの差が限界露出差ΔBsより小さい場合には、暗部基準の露出制御値Bovrをそのまま長時間側の露出値Blngとして採用するようにする。また、図11に示すように長時間側の露出値Blngに設定される主被写体適正露出値Bcnsと明部基準の露出制御値Budrとの差が限界露出差ΔBsより小さい場合には、明部基準の露出制御値Budrをそのまま短時間側の露出値Bshtとして採用するようにする。このようにすれば、合成画像におけるダイナミックレンジの拡張と主被写体の軟調防止とをバランス良く行える。
以上のように主被写体適正露出値Bcnsが露光段差(露出範囲)ΔB内にあってシーン適正露出値Bcntより大きい場合には、図8や図10のように明部基準の露出制御値Budrに代えて主被写体適正露出値Bcnsを短時間側の露出値Bshtに設定する。一方、主被写体適正露出値Bcnsが露光段差(露出範囲)ΔB内にあってシーン適正露出値Bcntより小さい場合には、図9や図11のように暗部基準の露出制御値Bovrに代えて主被写体適正露出値Bcnsを長時間側の露出値Blngに設定する。その結果、被写体の輝度差や人物の顔などの主被写体を適切に反映した2回の撮像を行えるため、撮像素子5のダイナミックレンジの有効活用が図れて主被写体の露出状態が良好な合成画像を生成できる。
以下では、具体例として、例えばBmax=8.0[BV]およびBmin=3.0[BV]の最大・最小輝度値を有した被写体においてシーン適正露出値Bcnt=6.0[EV]、主被写体適正露出値Bcns=6.5[EV]が設定されるとともに、限界露出差ΔBs=1.5[EV]が定められているケースについて、短時間側の露出値Bshtおよび長時間側の露出値Blngの算出方法を説明する。
上記の式(1)〜(2)により、まず図7におけるΔBp=(8.0-6.0)×0.5=+1.0[EV]、ΔBq=(3.0-6.0)×0.5=-1.5[EV]を算出する。そして、この算出されたΔBp、ΔBqを上記の式(3)〜(4)に代入することで、Budr=6.0+1.0=7.0[EV]、Bovr=6.0-1.5=4.5[EV]を得る。
次に、シーン適正露出値Bcntより主被写体適正露出値Bcnsが大きいため、図8のように明部基準の露出制御値Budrを主被写体適正露出値Bcnsで補正し、短時間側の露出値Bsht=6.5[EV]に設定する。ここで、この短時間側の露出値Bshtと暗部基準の露出制御値Bovrとの差が2.0[EV](=6.5-4.5)であり限界露出差ΔBsの1.5[EV]より大きいため、図8のように主被写体適正露出値Bcnsから限界露出差ΔBsだけ小さい露出制御値で暗部基準の露出制御値Bovrを補正し、長時間側の露出値Blngを5.0[EV]に設定する。
以上のようにシーン適正露出値Bcntを挟んで設定される短時間側の露出値Bshtおよび長時間側の露出値Blngでの2回の撮像で得られた2枚の画像を合成することにより、明暗の差が大きな撮影シーンに対しても階調再現が良好な被写体画像を生成することが可能となる。
以上のような撮像装置1Aの具体的な動作について、以下で説明する。
[撮像装置1Aの動作]
図12は、撮像装置1Aの基本的な動作を示すフローチャートである。この動作については、特に輝度差が比較的大きい撮影シーンに人物(の顔)などの主被写体が含まれる場合の露出制御動作を示しており、全体制御部101Aによって実行される。
ステップST1では、シーン適正露出値Bcntを算出する。具体的には、測光部45で得られた測光データに基づき、予め定められた露出演算により撮影シーン全体(撮像範囲全体)の露出状態が適正となる露出制御値Bcntを求める。
ステップST2では、明部基準の露出制御値Budrを算出する。具体的には、測光部45で得られた測光データに基づき被写体の輝度差を検出した後に、上記の式(1)、(3)を用いて明部基準の露出制御値Budrを求める。
ステップST3では、暗部基準の露出制御値Bovrを算出する。具体的には、測光部45で得られた測光データに基づき被写体の輝度差を検出した後に、上記の式(2)、(4)を用いて暗部基準の露出制御値Bovrを求める。
ステップST4では、主被写体適正露出値Bcnsを算出する。具体的には、測光部45で得られた測光データに基づき、予め定められた露出演算により主被写体(人物の顔など)の露出状態がが適正となる露出制御値Bcnsを求める。
ここで、撮像素子5の撮像範囲において人物の顔を主被写体として指定する方法としては、例えば図13(a)のようにライブビュー表示される背面モニタ12の表示画面12fにおいてリアルタイムで顔検出された3つの顔領域F1〜F3(破線部)のうちから、方向選択キー84などの操作により図13(b)のように1つの顔領域F1(実線部)を選択して主被写体を指定する方法がある。このようにライブビュー表示(プレビュー表示)が行われる表示画面12fで方向選択キー84により指定される顔領域(表示画面12fの部分領域)に対応した被写体部分を主被写体として設定すれば、ユーザが所望する主被写体を簡易に指定できることとなる。なお、上記の顔検出では、肌色情報や形状、輝度分布に基づいた検出を行っても良いし、顔のテンプレートを予め用意しておき、このテンプレートとの相関度を求めることで検出を行っても良い。このように顔検出され、ユーザによって選択された顔領域F1においては、その顔の平均輝度に基づき主被写体の適正な露出値(主被写体適正露出値)が算出されることとなる。ここで、複数の顔領域がユーザによって選択された場合には、各顔の平均輝度に基づき主被写体適正露出値を算出しても良いし、顔の大きさに応じた重み付け平均によって主被写体適正露出値を算出するようにしても良い。
ステップST5では、ステップST4で算出された主被写体適正露出値Bcnsが、ステップST1で算出されたシーン適正露出値Bcntより大きいかを判定する。ここで、主被写体適正露出値Bcnsがシーン適正露出値Bcntより大きい場合には、ステップST6に進み、主被写体適正露出値Bcnsがシーン適正露出値Bcnt以下である場合には、ステップST10に進む。
ステップST6では、図8や図10に示すように主被写体適正露出値Bcnsを短時間側の露出値Bshtに設定する。
ステップST7では、暗部基準の露出制御値Bovrを長時間側の露出値Blngに設定する。
ステップST8では、ステップST6〜ST7で設定された短時間側の露出値Bshtと長時間側の露出値Blngとの差が限界露出差ΔBs以上であるかを判定する。ここで、各露出値Bsht、Blngの差が限界露出差ΔBs以上である場合には、ステップST9に進み、限界露出差ΔBs未満である場合には、本フローを抜ける。
ステップST9では、ステップST7で暗部基準の露出制御値Bovrが設定された長時間側の露出値Blngを補正する。具体的には、図8に示すように主被写体適正露出値Bcnsが設定された短時間側の露出値Bshtを基準とし、これから限界露出差ΔBsだけ小さい露出制御値を長時間側の露出値Blngに設定する。このように短時間側の露出値(第1露出制御値)Bshtと暗部基準の露出制御値(下側の露出制御値)Bovrとの差が、合成画像における主被写体の軟調防止用に規定された限界露出差ΔBs以上である場合には、短時間側の露出値Bshtから限界露出差ΔBsだけ小さい値を長時間側の露出値(第2露出制御値)Blngに設定すれば、合成画像において主被写体の輝度差が圧縮され過ぎず、軟調防止が図れることとなる。
ステップST10では、明部基準の露出制御値Budrを短時間側の露出値Bshtに設定する。
ステップST11では、図9や図11に示すように主被写体適正露出値Bcnsを長時間側の露出値Blngに設定する。
ステップST12では、上記のステップST8と同様に、ステップST10〜ST11で設定された短時間側の露出値Bshtと長時間側の露出値Blngとの差が限界露出差ΔBs以上であるかを判定する。ここで、各露出値の差が限界露出差ΔBs以上である場合には、ステップST13に進み、限界露出差ΔBs未満である場合には、本フローを抜ける。
ステップST13では、ステップST10で明部基準の露出制御値Budrが設定された短時間側の露出値Bshtを補正する。具体的には、図9に示すように主被写体適正露出値Bcnsが設定された長時間側の露出値Blngを基準とし、これから限界露出差ΔBsだけ大きい露出制御値を短時間側の露出値Bshtに設定する。このように長時間側の露出値(第2露出制御値)Blngと明部基準の露出制御値(上側の露出制御値)Budrとの差が、合成画像における主被写体の軟調防止用に規定された限界露出差ΔBs以上である場合には、長時間側の露出値Blngから限界露出差ΔBsだけ大きい値を短時間側の露出値(第1露出制御値)Blngに設定すれば、合成画像において主被写体の輝度差が圧縮され過ぎず、軟調防止が図れることとなる。
以上のような撮像装置1Aの動作により、2回の撮像で設定される短時間側・長時間側の各露出値Bsht、Blngの決定では、まず被写体の輝度差を反映した露光段差ΔB(図7)が考慮され、次に露光段差ΔB内に主被写体適正露出値Bcnsが入っている場合には、この主被写体適正露出値Bcnsが優先的に考慮される。その結果、被写体の輝度差や人物の顔などの主被写体を適切に反映した2回の撮像を行えるため、撮像手段のダイナミックレンジの有効活用が図れて主被写体の露出状態が良好な合成画像を生成できる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る撮像装置1Bについては、図1〜3に示す第1実施形態の撮像装置1Aと類似の構成を有しているが、全体制御部の構成が相違している。
すなわち、第2実施形態の全体制御部101Bは、そのROMに以下で説明する撮像装置1Bの動作を実行するプログラムが格納されている。
[異なる露出制御値での撮像について]
本実施形態の撮像装置1Bでは、図7に示す露光段差ΔBの範囲内、つまり明部基準の露出制御値Budrと暗部基準の露出制御値Bovrとの間に主被写体適正露出値Bcnsが設定される場合に対応した第1実施形態の動作(図12のフローチャート参照)に加えて、上記の露光段差ΔBの範囲外に主被写体適正露出値Bcnsが設定されるケースにも対応できるようになっている。以下では、このケースにおける撮像装置1Bの動作について図14〜15を参照して説明する。
図14および図15は、本発明の第2実施形態に係る撮像装置1Bにおいて主被写体を考慮した各露出制御値の設定手法について説明するための図である。
撮像装置1Bにおいては、主被写体適正露出値Bcnsがシーン適正露出値Bcntより一定レベル以上明るい場合や、主被写体適正露出値Bcnsがシーン適正露出値Bcntより一定レベル以上暗い場合には、第1実施形態と異なって主被写体適正露出値Bcnsを2回の撮像のいずれもで設定しないようにする。
具体的には、主被写体適正露出値Bcnsがシーン適正露出値Bcntより一定レベル以上明るい場合として、例えば図14のように主被写体適正露出値Bcnsが明部基準の露出制御値Budrより大きい場合には、短時間側の露出値Bshtに主被写体適正露出値Bcnsを設定せず、明部基準の露出制御値Budrをそのまま採用するようにする。これは、露光段差ΔB(図7)の範囲外にある主被写体適正露出値Bcnsを撮像時に設定すれば、撮像素子5のダイナミックレンジに相当する輝度範囲Rdsのうち、被写体の最大輝度値Bmaxを超える輝度区間Bvが活用されず無駄になって、撮像素子5のダイナミックレンジの有効活用が図れないためである。同様に、主被写体適正露出値Bcnsがシーン適正露出値Bcntより一定レベル以上暗い場合として、例えば図15のように主被写体適正露出値Bcnsが暗部基準の露出制御値Bovrより小さい場合には、短時間側の露出値Blngに主被写体適正露出値Bcnsを設定せず、暗部基準の露出制御値Bovrをそのまま採用することとする。
ここで、図14のように短時間側の露出値Bshtに設定された明部基準の露出制御値Budrと暗部基準の露出制御値Bovrとの差が限界露出差ΔBsより大きい場合には、この明部基準の露出制御値Budrを基準とし、これから限界露出差ΔBsだけ小さい露出制御値に暗部基準の露出制御値Bovrを補正して長時間側の露出値Blngに設定するようにする。このように限界露出差ΔBsの範囲内に短時間側の露出値Bshtと長時間側の露出値Blngとを設定すれば、合成画像において人物の顔などの主被写体が軟調となるのを防止できる。同様に、図15のように長時間側の露出値Blngに設定された暗部基準の露出制御値Bovrと明部基準の露出制御値Budrとの差が限界露出差ΔBsより大きい場合には、この暗部基準の露出制御値Bovrを基準とし、これから限界露出差ΔBsだけ大きい露出制御値に明部基準の露出制御値Budrを補正して短時間側の露出値Bshtに設定することとする。
以上のような撮像装置1Bの具体的な動作について、以下で説明する。
[撮像装置1Bの動作]
図16は、撮像装置1Bの基本的な動作を示すフローチャートである。この動作については、特に主被写体適正露出値Bcnsが露光段差ΔB(図7)の範囲外にある場合の露出制御動作を示しており、全体制御部101Bによって実行される。なお、撮像装置1Bにおいて主被写体適正露出値Bcnsが露光段差ΔBの範囲内に入っている場合には、第1実施形態と同様の露出制御動作が全体制御部101Bによって実行されることとなる。
ステップST21〜ST24では、図12のフローチャートに示すステップST1〜ST4と同様の動作を行う。
ステップST25では、主被写体適正露出値Bcnsが露光段差ΔBの範囲外にあって露光段差ΔB内の各値より大きいかを判定する。具体的には、主被写体適正露出値Bcnsが露光段差ΔBの上限値である明部基準の露出制御値Budrより大きいか否かを判断する。ここで、主被写体適正露出値Bcnsが露光段差ΔB内の各値より大きい場合には、ステップST26に進む。一方、主被写体適正露出値Bcnsが露光段差ΔB内の各値より小さい場合、具体的には、主被写体適正露出値Bcnsが露光段差ΔBの下限値である暗部基準の露出制御値Bovrより小さい場合には、ステップST30に進む。
ステップST26では、明部基準の露出制御値Budrを短時間側の露出値Bshtに設定する。ここでは、上述のように撮像素子5のダイナミックレンジの有効活用を図るため、主被写体適正露出値Bcnsが短時間側の露出値Bshtに設定されない。
ステップST27では、暗部基準の露出制御値Bovrを長時間側の露出値Blngに設定する。
ステップST28では、ステップST26〜ST27で設定された短時間側の露出値Bshtと長時間側の露出値Blngとの差が限界露出差ΔBs以上であるかを判定する。ここで、各露出値Bsht、Blngの差が限界露出差ΔBs以上である場合には、ステップST29に進み、限界露出差ΔBs未満である場合には、本フローを抜ける。
ステップST29では、ステップST27で暗部基準の露出制御値Bovrが設定された長時間側の露出値Blngを補正する。具体的には、図14に示すように明部基準の露出制御値Budrが設定された短時間側の露出値Bshtを基準とし、これから限界露出差ΔBsだけ小さい露出制御値を長時間側の露出値Blngに設定する。このように主被写体適正露出値(第2適正露出値)Bsnsが明部基準の露出制御値(上側の露出制御値)Budrより大きく、露光段差(露出範囲)ΔBの幅が、合成画像における主被写体の軟調防止用に規定された限界露出差ΔBs以上である場合には、明部基準の露出制御値(上側の露出制御値)Budrを短時間側の露出値(第1露出制御値)Bshtに設定するとともに、短時間側の露出値Bshtから限界露出差ΔBsだけ小さい値を長時間側の露出値(第2露出制御値)Blngに設定する。これにより、合成画像において主被写体が軟調となるのを防止できる。
ステップST30では、明部基準の露出制御値Budrを短時間側の露出値Blngに設定する。
ステップST31では、暗部基準の露出制御値Bovrを長時間側の露出値Blngに設定する。ここでは、上述のように撮像素子5のダイナミックレンジの有効活用を図るため、主被写体適正露出値Bcnsが長時間側の露出値Blngに設定されない。
ステップST32では、上記のステップST28と同様に、ステップST30〜ST31で設定された短時間側の露出値Bshtと長時間側の露出値Blngとの差が限界露出差ΔBs以上であるかを判定する。ここで、各露出値Bsht、Blngの差が限界露出差ΔBs以上である場合には、ステップST33に進み、限界露出差ΔBs未満である場合には、本フローを抜ける。
ステップST33では、ステップST30で明部基準の露出制御値Budrが設定された短時間側の露出値Bshtを補正する。具体的には、図15に示すように暗部基準の露出制御値Bovrが設定された長時間側の露出値Blngを基準とし、これから限界露出差ΔBsだけ大きい露出制御値を短時間側の露出値Bshtに設定する。このように主被写体適正露出値(第2適正露出値)Bsnsが暗部基準の露出制御値(下側の露出制御値)Bovrより小さく、露光段差(露出範囲)ΔBの幅が、合成画像における主被写体の軟調防止用に規定された限界露出差ΔBs以上である場合には、暗部基準の露出制御値(下側の露出制御値)Bovrを長時間側の露出値(第2露出制御値)Blngに設定するとともに、長時間側の露出値Blngから限界露出差ΔBsだけ大きい値を短時間側の露出値(第1露出制御値)Bshtに設定する。これにより、合成画像において主被写体が軟調となるのを防止できる。
以上のような撮像装置1Bの動作により、露光段差ΔBの範囲内に主被写体適正露出値Bcnsが入らず、露光段差ΔBが限界露出差ΔBsより拡い場合には、主被写体適正露出値Bcnsに近い方の明部基準または暗部基準の露出制御値を起点とした限界露出差ΔBs内に2回の撮像で用いられる短時間側・長時間側の各露出値Bsht、Blngを設定する。その結果、2回の撮像によって得られる合成画像において人物の顔などの主被写体が軟調となるのを防ぐことができる。
<変形例>
上記の各実施形態においては、図13のように顔検出された複数の顔領域から1つの顔領域を選択することにより主被写体を指定するのは必須でなく、図17(a)のようにライブビュー表示が行われる表示画面12fを例えば3×4の矩形領域Faに分割し、方向選択キー84などの操作により図17(b)のように1つの分割領域Fbを選択することで、主被写体(図17では花)を指定しても良い。また、図18(a)のようにライブビュー表示が行われる表示画面12fに表わされる矩形領域Fp(破線部)を方向選択キー84の操作に応じて上下左右に移動できるようにしておき、図18(b)のようにユーザが所望する主被写体に矩形領域Fpを移動させて主被写体を指定するようにしても良い。
また、上述したシーンセレクタ露出モードにおいて撮影シーンに応じて設定される被写体の部位を主被写体として指定しても良い。このシーンセレクタ露出モードで選択可能なシーン(モード)としては、例えば通常よりも明るめの露出を行って料理をより美味しそうに仕上げる料理モードや、通常よりも明るめの露出を行って肌をより明るく綺麗に仕上げる美肌モード、通常よりも明るめの露出を行って雪をより見た目に近い明るさに仕上げるスノーモードがある。これらのシーン(モード)が選択された場合には、料理や肌、雪が主被写体として指定されることとなる。
このように料理や雪などの特定の被写体が含まれる撮影シーンを指定することにより特定の被写体に対しての適正露出値が設定されるシーンセレクタ露出モードにおいては、ユーザが指定した撮影シーンに含まれる特定の被写体が主被写体として設定される。その結果、ユーザが所望する主被写体を簡易に指定できることとなる。
上記の各実施形態においては、合成画像で人物の顔などが軟調になるのを防ぐための限界露出差ΔBsを予め定められた1つの固定値に設定するのは必須でなく、例えば複数の固定値を準備しておき撮影シーンに応じて1つの固定値を選択するようにしても良い。また、限界露出差ΔBsを撮影シーンに応じて変化させるようにしても良い。この場合には、例えば人物の顔領域の輝度差が大きいほど限界露出差ΔBsを小さくすれば、顔領域の明部と暗部とが過度に圧縮されるのを防止できる。
上記の各実施形態においては、測光部45からの測光データに基づく露出演算によりシーン適正露出値を自動で設定するのは必須でなく、操作部80に対してのユーザ操作によりシーン適正露出値を手動(マニュアル)で設定しても良い。同様に、主被写体適正露出値についても、ユーザによる手動設定を行うようにしても良い。
上記の各実施形態においては、上記の式(1)、(2)、(6)に表される係数kを例えば0.5に固定的に設定するのは必須でなく、被写体の輝度差や最大・最小の輝度値Bmax、Bminに応じて係数kを0〜1の範囲内で変化させるようにしても良い。
上記の各実施形態においては、最大の輝度値Bmaxと最小の輝度値Bminとの差を被写体の輝度差として検出するのは必須でなく、高輝度平均(例えば最大の輝度値Bmaxから低輝度方向への所定幅(全画素数のβ%)における平均値)と低輝度平均(例えば最小の輝度値Bminから高輝度方向への所定幅(全画素数のβ%)における平均値)との差を被写体の輝度差として検出するようにしても良い。
本発明は詳細に説明されたが、以上の説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1A、1B 撮像装置
2 カメラ本体部
3 交換レンズ
5 撮像素子
44 測光素子
45 測光部
50 画像処理部
57 記録画像生成部
58 位置合わせ部
59 画像合成部
101A、101B 全体制御部
102 露出制御部
103 AF制御部
104 撮像制御部
Bcns 主被写体適正露出値
Bcnt シーン適正露出値
Blng 長時間側の露出値
Bmin 最小の輝度値
Bmax 最大の輝度値
Bsht 短時間側の露出値
Bovr 暗部基準の露出制御値
Budr 明部基準の露出制御値
Gc 合成画像
ΔB 露光段差
ΔBs 限界露出差

Claims (7)

  1. 被写体に係る撮像画像を生成する撮像手段と、
    所定の測光範囲を測光して前記被写体の輝度情報を取得する輝度情報取得手段と、
    前記輝度情報取得手段で取得される高輝度情報と低輝度情報とに基づき、前記被写体に係る輝度差を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出される輝度差に所定の係数k(ただし0<k<1)を乗算して得られた値に相当する段差を有した上側の露出制御値と下側の露出制御値とに基づき、第1露出制御値と前記第1露出制御値より小さい第2露出制御値とを決定し、前記撮像手段を用いて前記第1露出制御値と前記第2露出制御値とに設定された2回の撮像を行う撮像制御手段と、
    前記2回の撮像により前記撮像手段で得られた2の撮像画像から抽出される画像部分を合成し、合成画像を生成する画像合成手段と、
    を備えており、
    前記2回の撮像が1回の撮像であった場合に当該1回の撮像で用いられる露出値として、撮像範囲全体に対する第1適正露出値と、主被写体に対する第2適正露出値との設定が可能であり、
    前記上側の露出制御値から前記下側の露出制御値までの露出範囲内には、前記第1適正露出値が含まれるとともに、
    前記撮像制御手段は、
    前記第2適正露出値が前記露出範囲内にあって前記第1適正露出値より大きい場合には、当該第2適正露出値を前記第1露出制御値に設定する第1制御手段と、
    前記第2適正露出値が前記露出範囲内にあって前記第1適正露出値より小さい場合には、当該第2適正露出値を前記第2露出制御値に設定する第2制御手段と、
    を有する撮像装置。
  2. 前記第1制御手段は、
    前記第1露出制御値と前記下側の露出制御値との差が、前記合成画像における前記主被写体の軟調防止用に規定される露出差以上である場合には、前記第1露出制御値から前記所定の露出差だけ小さい値を前記第2露出制御値に設定する手段、
    を有するとともに、
    前記第2制御手段は、
    前記第2露出制御値と前記上側の露出制御値との差が前記露出差以上である場合には、前記第2露出制御値から前記所定の露出差だけ大きい値を前記第1露出制御値に設定する手段、
    を有する請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記撮像制御手段は、
    前記第2適正露出値が前記上側の露出制御値より大きく、前記露出範囲が、前記合成画像における前記主被写体の軟調防止用に規定される露出差以上である場合には、前記上側の露出制御値を前記第1露出制御値に設定するとともに、前記上側の露出制御値から前記所定の露出差だけ小さい値を前記第2露出制御値に設定する手段と、
    前記第2適正露出値が前記下側の露出制御値より小さく、前記露出範囲が前記露出差以上である場合には、前記下側の露出制御値を前記第2露出制御値に設定するとともに、前記下側の露出制御値から前記所定の露出差だけ大きい値を前記第1露出制御値に設定する手段と、
    を有する請求項1記載の撮像装置。
  4. 前記主被写体は、人物または人物の顔である請求項1記載の撮像装置。
  5. 特定の被写体が含まれる所定の撮影シーンを指定することにより、前記特定の被写体に対しての適正露出値が設定される露出モードが設けられており、
    前記主被写体は、前記露出モードで指定される所定の撮影シーンに含まれる前記特定の被写体である請求項1記載の撮像装置。
  6. 前記撮像手段で順次に生成される撮像画像に基づき、本撮影前に被写体のプレビュー表示を所定の表示画面で行わせる表示制御手段と、
    前記所定の表示画面における部分領域を指定する指定手段と、
    をさらに備え、
    前記主被写体は、前記プレビュー表示が行われる所定の表示画面で前記指定手段により指定される前記部分領域に対応した被写体部分である請求項1記載の撮像装置。
  7. 所定の測光範囲を測光して被写体の輝度情報を取得する輝度情報取得手段で得られる高輝度情報と低輝度情報とに基づき、前記被写体に係る輝度差を検出する検出工程と、
    前記検出工程で検出される輝度差に所定の係数k(ただし0<k<1)を乗算して得られた値に相当する段差を有した上側の露出制御値と下側の露出制御値とに基づき、第1露出制御値と前記第1露出制御値より小さい第2露出制御値とを決定し、被写体に係る撮像画像を生成する撮像手段を用いて前記第1露出制御値と前記第2露出制御値とに設定された2回の撮像を行う撮像制御工程と、
    を備えており、
    前記2回の撮像により前記撮像手段で得られた2の撮像画像から抽出される画像部分を合成し、合成画像が生成されるとともに、
    前記2回の撮像が1回の撮像であった場合に当該1回の撮像で用いられる露出値として、撮像範囲全体に対する第1適正露出値と、主被写体に対する第2適正露出値との設定が可能となっており、
    前記上側の露出制御値から前記下側の露出制御値までの露出範囲内には、前記第1適正露出値が含まれるとともに、
    前記撮像制御工程は、
    前記第2適正露出値が前記露出範囲内にあって前記第1適正露出値より大きい場合には、当該第2適正露出値を前記第1露出制御値に設定する第1制御工程と、
    前記第2適正露出値が前記露出範囲内にあって前記第1適正露出値より小さい場合には、当該第2適正露出値を前記第2露出制御値に設定する第2制御工程と、
    を有する撮像制御方法。
JP2009168733A 2009-07-17 2009-07-17 撮像装置および撮像制御方法 Pending JP2011024088A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009168733A JP2011024088A (ja) 2009-07-17 2009-07-17 撮像装置および撮像制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009168733A JP2011024088A (ja) 2009-07-17 2009-07-17 撮像装置および撮像制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011024088A true JP2011024088A (ja) 2011-02-03

Family

ID=43633736

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009168733A Pending JP2011024088A (ja) 2009-07-17 2009-07-17 撮像装置および撮像制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011024088A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012205030A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Hitachi Consumer Electronics Co Ltd 画像信号処理装置
JP2014023062A (ja) * 2012-07-20 2014-02-03 Canon Inc 撮像装置およびその制御方法
JP2014179919A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Canon Inc 撮像装置及び撮像方法
WO2015194091A1 (ja) * 2014-06-20 2015-12-23 ソニー株式会社 撮像装置および撮像方法
JP2019169940A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社リコー 撮影装置、撮影方法、撮影プログラム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
WO2022270000A1 (ja) * 2021-06-25 2022-12-29 ソニーグループ株式会社 制御装置、制御方法、およびプログラム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012205030A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Hitachi Consumer Electronics Co Ltd 画像信号処理装置
JP2014023062A (ja) * 2012-07-20 2014-02-03 Canon Inc 撮像装置およびその制御方法
CN103581565A (zh) * 2012-07-20 2014-02-12 佳能株式会社 摄像设备、摄像设备的控制方法和电子装置
JP2014179919A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Canon Inc 撮像装置及び撮像方法
WO2015194091A1 (ja) * 2014-06-20 2015-12-23 ソニー株式会社 撮像装置および撮像方法
US10237488B2 (en) 2014-06-20 2019-03-19 Sony Corporation Image capturing apparatus and image capturing method
JP2019169940A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社リコー 撮影装置、撮影方法、撮影プログラム、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
WO2022270000A1 (ja) * 2021-06-25 2022-12-29 ソニーグループ株式会社 制御装置、制御方法、およびプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5397068B2 (ja) 撮像装置、撮像制御方法、露出制御装置および露出制御方法
US8130280B2 (en) Electronic camera
TWI524709B (zh) 影像擷取設備、影像擷取設備之控制方法及電子裝置
JP5738080B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP4387183B2 (ja) デジタルカメラ
US20030214600A1 (en) Digital camera
JP2009044221A (ja) 撮像装置
JP2017022610A (ja) 画像処理装置、画像処理方法
JP4717720B2 (ja) 画像処理装置および方法並びにプログラム
JP2011024088A (ja) 撮像装置および撮像制御方法
JP4160205B2 (ja) 電子スチルカメラ
JP2010093679A (ja) 撮像装置及び撮像制御方法
JP2012222469A (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP2010011153A (ja) 撮像装置、撮像方法及びプログラム
JP5316923B2 (ja) 撮像装置及びそのプログラム
JP2012163679A (ja) 撮像装置、ストロボ制御方法およびストロボ制御プログラム
JP2003259201A (ja) デジタルカメラおよび露出制御装置
JP2007027943A (ja) 撮像装置、プログラムおよびシェーディング処理方法
JP2005037963A (ja) デジタルカメラ
JP2006080960A (ja) 撮像装置および撮像方法
JP4869801B2 (ja) 撮影装置
JP6046952B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP2011044788A (ja) 撮像装置およびホワイトバランス補正方法
JP5120414B2 (ja) 電子カメラおよび画像処理プログラム
KR20100112788A (ko) 손떨림 방지 기능과 플래쉬 기능의 제어 방법, 이를 이용한 촬영 방법 및 디지털 카메라 모듈