JP2011024024A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】仰角方向の利得を高めつつ水平面内で無指向性を得ることが可能なアンテナ装置を提供する。
【解決手段】アンテナ装置1は、互いに直交するように配置された1対のダイポールアンテナ(11,12,21,22)を各々が含む複数のクロスダイポールアンテナ(10,20)を備える。1対のダイポールアンテナによって規定される平面(フィルム2の主表面3)は、複数のクロスダイポールアンテナの間で共通である。複数のクロスダイポールアンテナは、1対のダイポールアンテナがその平面で等角度(45°)間隔で並ぶように、平面に配置される。1対のダイポールアンテナの各々の長さは、1対のダイポールアンテナの使用周波数帯の中心波長λのn倍(nは2以上の整数)の長さである。
【選択図】図1

Description

本発明はアンテナ装置に関し、特に円偏波を受信または送信するためのアンテナ装置に関する。
円偏波を受信または送信するためのアンテナとして、互いに直交するように配置された1対のダイポールアンテナにより構成されるクロスダイポールアンテナが知られている。たとえば特開2005−51683号公報(特許文献1)は、2組のクロスダイポールアンテナによって構成された円偏波受信用のアンテナを開示する。2組のクロスダイポールアンテナは、反射板の主表面にほぼ垂直な方向に沿って、略λ/4の間隔を隔てて配置される。上記のλは送受信信号の中心波長である。
特開2005−51683号公報
特開2005−51683号公報に記載の構成によれば、2組のクロスダイポールアンテナにより構成されるアンテナのメインローブの方向は、反射板の主表面に垂直な方向である。反射板が水平である場合、メインローブの方向は天頂方向となる。また、水平面内でのアンテナの指向性は無指向性である。
アンテナの使用目的あるいはアンテナの設置場所等の理由により、メインローブの方向が仰角方向であることが好ましいことがある。上記構成のアンテナの場合には、反射板を傾けることによって、メインローブの方向を仰角方向に傾かせることができる。しかしながら反射板を傾けることによって、円偏波を送信あるいは受信可能な水平面上の角度範囲が狭くなると考えられる。
本発明の目的は、仰角方向の利得を高めつつ水平面内で無指向性を得ることが可能なアンテナ装置を提供することである。
本発明は要約すれば、アンテナ装置であって、互いに直交するように配置された1対のダイポールアンテナを各々が含む複数のクロスダイポールアンテナを備える。1対のダイポールアンテナによって規定される平面は、複数のクロスダイポールアンテナの間で共通である。複数のクロスダイポールアンテナは、1対のダイポールアンテナが平面で等角度間隔で並ぶように、平面に配置される。1対のダイポールアンテナの各々の長さは、1対のダイポールアンテナの使用周波数帯の中心波長のn倍(nは2以上の整数)の長さである。
好ましくは、nは2である。
好ましくは、アンテナ装置は、複数のクロスダイポールアンテナに給電するための給電回路をさらに備える。給電回路は、複数のクロスダイポールアンテナ間で位相が互いに等しくなり、かつ、複数のクロスダイポールの各々では、1対のダイポールアンテナ間で波長の1/4倍の位相差が生じるように、複数のクロスダイポールアンテナを給電する。
好ましくは、アンテナ装置は、上記の平面と略平行の平面に形成された反射器をさらに備える。
本発明によれば、仰角方向の利得を高めつつ、水平面内で無指向性を得ることが可能なアンテナ装置を実現できる。
実施の形態1に係るアンテナ装置1の構成を示した図である。 図1に示したアンテナ装置1の設置の具体例を示した図である。 給電回路30の備える本体部の構成の一部を説明した図である。 図2に示した給電回路30の構成をより詳細に説明するためのブロック図である。 給電回路の本体部の電極と同軸ケーブルとを接続するための構成の一例を説明した図である。 アンテナ装置1に含まれるダイポールアンテナ11を説明するための図である。 ダイポールアンテナ11の長さLaがλ/2である場合におけるメインローブの方向を示した図である。 ダイポールアンテナ11の長さLaがλである場合におけるメインローブの方向を示した図である。 ダイポールアンテナ11の長さLaが2λである場合におけるメインローブの方向を示した図である。 ダイポールアンテナ11の長さLaが3λである場合におけるメインローブおよびサイドローブの方向を示した図である。 ダイポールアンテナ11の長さLaが4λである場合におけるメインローブおよびサイドローブの方向を示した図である。 アンテナ装置1の仰角方向の利得が要求される例を説明した概念図である。 実施の形態2に係るアンテナ装置1Aの構成を示した図である。 実施の形態2に係るアンテナ装置1Aが備える反射器9を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係るアンテナ装置1の構成を示した図である。図1を参照して、アンテナ装置1は、フィルム2の主表面3に各々形成されたクロスダイポールアンテナ10,20を備える。クロスダイポールアンテナ10は、ダイポールアンテナ11,12を含む。クロスダイポールアンテナ20は、ダイポールアンテナ21,22を含む。
図1中の直線A〜Dは、フィルム2の主表面3におけるダイポールアンテナ11,12,21,22の配置方向をそれぞれ示す直線である。直線A〜Dは点Oで互いに交わり、かつフィルム2の主表面3上の全方位(360°)を45°ずつに等分する直線である。したがって直線A,Bのなす角度は90°(=45°+45°)であり、同様に、直線C,Dのなす角度は90°である。
すなわち、ダイポールアンテナ11,12は互いに直交するようにフィルム2の主表面3上に配置されるとともに、ダイポールアンテナ21,22は、互いに直交するようにフィルム2の主表面3上に配置される。ダイポールアンテナ11,12,21,22は、フィルム2の主表面3で等角度(45°)間隔で並ぶように配置される。
ダイポールアンテナ11は、直線Aに沿うように配置された直線状の放射素子d1,d2を含む。ダイポールアンテナ12は、直線Bに沿うように配置された直線状の放射素子d3,d4を含む。ダイポールアンテナ21は、直線Cに沿うように配置された直線状の放射素子d5,d6を含む。ダイポールアンテナ22は、直線Dに沿うように配置された直線状の放射素子d7,d8を含む。放射素子d1〜d8は、それぞれ、後述する給電回路の電極が接続される給電点f1〜f8を有する。
各ダイポールアンテナの長さは、アンテナ装置1(ダイポールアンテナ11,12,21,22)の使用周波数帯の中心波長λのn倍に定められる。nは2以上の整数である。なお、「各ダイポールアンテナの長さ」とは直線A〜Dのうちの対応する直線に沿った方向のダイポールアンテナの長さを意味する。なお、ダイポールアンテナ11,12,21,22の長さは互いに等しい。
一般に、互いに交差する2本の直線によって1つの平面が規定される。したがってダイポールアンテナ11,12(直線A,Bと言い換えてもよい)によって1つの平面が規定される。同様に、ダイポールアンテナ21,22(直線C,Dと言い換えてもよい)により1つの平面が規定される。本発明の実施の形態では、ダイポールアンテナ11,12により規定される平面とダイポールアンテナ21,22により規定される平面とは共通であり、この平面はフィルム2の主表面3である。
フィルム2は、ダイポールアンテナ11,12により規定される平面とダイポールアンテナ21,22により規定される平面とを共通化することを可能にする部材の1つの例である。したがって、このような部材はフィルムに限定されるものではない。たとえば誘電体基板の主表面上にアンテナ装置1(ダイポールアンテナ11,12,21,22)が形成されてもよい。
アンテナ装置1は、送信アンテナおよび受信アンテナのいずれにも適用可能である。ただし以下では、アンテナ装置1を受信アンテナに適用した形態について説明する。
図2は、図1に示したアンテナ装置1の設置の具体例を示した図である。図2を参照して、フィルム2は、ガラス板4の表面5に貼り付けられる。図2に示されるように、たとえばフィルム2は、主表面3に対して反対側に位置する面がガラス板4の表面5と接触するように貼り付けられる。ガラス板4の用途は特に限定されないが、たとえば移動体のガラス窓、より具体的には自動車のフロントガラス、リアガラス、サイドガラス、ルーフガラス等である。
アンテナ装置1に給電するために給電回路30がアンテナ装置1に電気的に接続される。給電回路30は、本体部31と、給電ケーブル32と、合成器33と、端子34とを含む。本体部31の接合面31Aに設けられた電極が給電点に電気的に接続される。
なお、本明細書では、「給電」とは、アンテナから電波を送信するためにアンテナに電力(電気信号)を供給することだけでなく、電波を受信したアンテナから電力(電気信号)を取り出すことも含めるものとする。
図3に示すように、接合面31Aには、たとえば銅板により構成された電極311〜318が配置される。電極311〜318は給電点f1〜f8にそれぞれ電気的に接続される。電極311〜318が給電点f1〜f8にそれぞれ接続した状態が保たれるよう、たとえば本体部31の接合面31Aとフィルム2の主表面3とは、自己粘着性を有する両面テープに接着される。
図2に戻り、給電ケーブル32は2本の同軸ケーブルを複合化したケーブルである。2本の同軸ケーブルのうちの一方はクロスダイポールアンテナ10から出力される信号を伝送し、他方はクロスダイポールアンテナ20から出力された信号を伝送する。合成器33は、給電ケーブル32により伝達されたクロスダイポールアンテナ10,20の各々の出力(信号)を合成するとともに、その合成によって生成された信号を、端子34を介して出力する。
図4は、図2に示した給電回路30の構成をより詳細に説明するためのブロック図である。図4を参照して、本体部31は、電極311〜318と、合成器41A,41Bと、同軸ケーブル42A,43A,42B,43Bとを備える。合成器41Aおよび同軸ケーブル42A,43Aは電極311〜314に対応して設けられる。合成器41Bおよび同軸ケーブル42B,43Bは電極315〜318に対応して設けられる。
合成器41Aは、同軸ケーブル42Aおよび43Aに接続される。合成器41Bは、同軸ケーブル42Bおよび43Bに接続される。
同軸ケーブル42Aは、電極311に接続される内部導体44Aと、電極312に接続される外部導体45Aとを含む。同軸ケーブル43Aは、電極313に接続される内部導体46Aと、電極314に接続される外部導体47Aとを含む。
同軸ケーブル42Bは、電極315に接続される内部導体44Bと、電極316に接続される外部導体45Bとを含む。同軸ケーブル43Bは、電極317に接続される内部導体46Bと、電極318に接続される外部導体47Bとを含む。
合成器41Aから電極311までの同軸ケーブル42Aの内部導体44Aの長さはLであり、合成器41Aから電極313までの同軸ケーブル43Aの内部導体46Aの長さはL′である。同様に、合成器41Bから電極315までの同軸ケーブル42Bの内部導体44Bの長さはLであり、合成器41Bから電極317までの同軸ケーブル43Bの内部導体46Bの長さはL′である。
長さLと長さL′との差は略λ/4である。ただし長さLと長さL′との差を厳密にλ/4に一致させる必要はなく、アンテナ装置1の特性に応じてその差を適切に調整してもよい。よって、長さLと長さL′との間に、たとえば、L<λ/4+L′の関係、すなわち(L−L′)<λ/4の関係が成立してもよい。
給電ケーブル32は、合成器41Aと合成器33との間に接続される同軸ケーブル32Aと、合成器41Bと合成器33との間に接続される同軸ケーブル32Bとを含む。合成器41Aから合成器33までの同軸ケーブル32Aの長さL1と合成器41Bから合成器33までの同軸ケーブル32Bの長さL2とは互いに等しい。
ダイポールアンテナ11から出力された電気信号は、電極311,312および同軸ケーブル42Aを介して合成器41Aに送られる。一方、ダイポールアンテナ12から出力された電気信号は、電極313,314および同軸ケーブル43Aを介して合成器41Aに送られる。合成器41Aに入力される2つの電気信号の間には略λ/4の位相差が生じる。
図4に示した給電回路30は、平面上で互いに直交して配置された2つのダイポールアンテナ11,12の出力の位相を互いにλ/4(90°)異ならせて合成する。このようにダイポールアンテナ11,12の出力を合成することによってクロスダイポールアンテナ10は円偏波を受信できる。同様に、給電回路30は、ダイポールアンテナ21,22の出力の位相を互いにλ/4(90°)異ならせて合成するので、クロスダイポールアンテナ10は円偏波を受信できる。
合成器41A,41Bの各々の出力は合成器33により合成される。同軸ケーブル32A,32Bの長さが等しいことにより、合成器33では合成器41Aの出力の位相と合成器41Bの出力の位相が等しくなる。これにより合成器33から端子34に出力される信号の強度を大きくすることができる。
このように、給電回路30は、クロスダイポールアンテナ10,20間で位相が互いに等しく(合成器41Aの出力の位相と合成器41Bの出力の位相が等しく)なり、かつ、クロスダイポールアンテナ10,20の各々では、1対のダイポールアンテナ間で略λ/4の位相差が生じる(合成器41A,41Bの各々に入力される2つの電気信号の間に略λ/4の位相差が生じる)ように、クロスダイポールアンテナ10,20を給電する。これによりアンテナ装置1は円偏波を受信できる。なお、合成器33、41A,41Bの各々を分配器に置き換えることにより、アンテナ装置1を送信アンテナとして使用することが可能になる。
電極311〜318の各々と、対応する同軸ケーブルとを接続するための方法は特に限定されない。たとえば樹脂製のケースの表面、すなわち接合面31A(図3を参照)の各電極に対応する位置に、各電極に応じた大きさの貫通孔が形成される。電極311〜318の各々は、対応する貫通孔に挿入される。ケースの内部において、電極と同軸ケーブルとが接続される。
図5は、給電回路の本体部の電極と同軸ケーブルとを接続するための構成の一例を説明した図である。図5を参照して、電極311は、本体部のケース31Cの表面(接合面31A)に形成された貫通孔31Dに挿入される。ケース31Cの内部において、同軸ケーブル42Aの内部導体44Aは電極311に接続されるとともに、同軸ケーブル42Aの外部導体45Aは電極312に接続される。なお、電極313〜318の各々も、図5に示されるように、対応する同軸ケーブルの内部導体あるいは外部導体に接続される。
アンテナ装置1に含まれる各ダイポールアンテナの長さは、アンテナ装置1(ダイポールアンテナ)の使用周波数帯の中心波長λのn倍(ただしnは2以上の整数)に定められる。すなわち本実施の形態では、各ダイポールアンテナはいわゆる高調波アンテナとして機能する。
図6は、アンテナ装置1に含まれるダイポールアンテナ11を説明するための図である。図6を参照して、ダイポールアンテナ11はフィルム2の主表面3に配置された放射素子d1,d2を含む。図6では、フィルム2の主表面3が水平面である。放射素子d1の先端から放射素子d2の先端までの長さをダイポールアンテナ11の長さと定義し、この長さをLaと示す。
放射素子d1,d2の延在する方向、すなわち水平方向を示す角度を0°と定義する。一方、水平面(図示せず)に直交し、かつ上方に向かう向きを垂直方向と定義するとともに、その垂直方向を示す角度を90°と定義する。本明細書において、仰角方向とは、0°から90°までの間の角度によって示される方向である。さらに、水平面(図示せず)に直交し、かつ下方に向かう向きを示す角度を−90°と定義するとともに、0°から−90°までの間の角度によって示される方向を俯角方向と定義する。
給電点f1,f2には給電回路30が接続される。ただし、図が複雑になるのを避けるために、図6および以下に説明する図7〜11では給電回路30は示されていない。
図7は、ダイポールアンテナ11の長さLaがλ/2である場合におけるメインローブの方向を示した図である。図8は、ダイポールアンテナ11の長さLaがλである場合におけるメインローブの方向を示した図である。
図7および図8を参照して、La=λ/2の場合およびLa=λの場合の各場合には、メインローブの方向は90°方向(垂直方向)である。図7および図8に示すように、La=λ/2の場合およびLa=λの場合には、−90°方向に、バックローブと呼ばれるサイドローブが生じる。ただし仰角方向の利得の説明において、−90°方向、あるいは俯角方向のサイドローブの説明は直接的には必要ないため、以後においては−90°方向、あるいは俯角方向のサイドローブについて特に説明を繰り返さない。
図9は、ダイポールアンテナ11の長さLaが2λである場合におけるメインローブの方向を示した図である。図9を参照して、La=2λの場合には、2つのメインローブが生じる。各メインローブの方向を示す角度は54°である。
図10は、ダイポールアンテナ11の長さLaが3λである場合におけるメインローブおよびサイドローブの方向を示した図である。図10を参照して、La=3λの場合には、2つのメインローブおよび1つのサイドローブが生じる。各メインローブの方向を示す角度は42°であり、サイドローブの方向を示す角度は90°である。
図11は、ダイポールアンテナ11の長さLaが4λである場合におけるメインローブおよびサイドローブの方向を示した図である。図11を参照して、La=4λの場合には、2つのメインローブおよび2つのサイドローブが生じる。各メインローブの方向を示す角度は36°であり、各サイドローブの方向を示す角度は75°である。
図9〜図11に示されるように、ダイポールアンテナ11の長さLaを波長λのn倍(nは2以上の整数)に設定することによって、2つのメインローブが発生する。各メインローブの方向は0°〜90°の間の角度により示される方向、すなわち仰角方向である。さらに、2つのメインローブは垂直方向を示す軸に対して対称である。
図9〜図11では、ダイポールアンテナ11のメインローブの方向を代表的に説明したが、ダイポールアンテナ12,21,22の各々についても、その長さは波長λのn倍であるので、図9〜図11に示されたメインローブ(およびサイドローブ)が生じる。さらに4つのダイポールアンテナは、1つの平面に等角度(45°)間隔で配置される。
したがって本実施の形態によれば、アンテナ装置の仰角方向の利得を高めることができる。さらに、水平面内では、利得を水平面内の方向によらずほぼ同様とすることができる。よって本実施の形態によれば水平面内の指向性を無指向性とすることができる。
水平面内の方向によらず利得をほぼ同様にするには、できるだけ多くのダイポールアンテナを1つの水平面上に等角度間隔で配置することが好ましい。クロスダイポールアンテナの数は、2以上であれば特に限定されるものではない。
たとえば3組のクロスダイポールアンテナ(6つのダイポールアンテナ)が30°の間隔で1つの平面上に配置されていてもよい。複数のクロスダイポールアンテナの各々によって規定される平面が共通であり、かつ、1対のダイポールアンテナがその平面で等角度間隔に並ぶように、複数のクロスダイポールアンテナが平面上で配置されていればよい。なお各クロスダイポールアンテナに含まれる1対のダイポールアンテナの長さは、いずれも等しく、かつ、それらダイポールアンテナの使用周波数帯の中心波長λのn倍(nは2以上の整数)の長さである。
さらに、ダイポールアンテナの各々の長さは、使用周波数帯の中心波長の2倍であることがより好ましい。図9に示されるように、n=2の場合にはサイドローブの発生が抑制されるため仰角方向の利得を高めることができる。また、アンテナ装置のサイズが大きくなることを回避できる。
アンテナ装置1は、たとえば放送衛星から送信された円偏波を受信するためのアンテナである。具体的に説明すると、アンテナ装置1は、たとえば衛星ラジオ放送システム用の円偏波を受信するためのアンテナに用いられる。衛星ラジオ放送システムでは放送衛星から左旋円偏波が送信される。
衛星の軌道あるいはアンテナ装置1の位置によっては、アンテナ装置1の仰角方向の利得が高いことが好ましい場合が生じる。図12は、アンテナ装置1の仰角方向の利得が要求される例を説明した概念図である。図12を参照して、アンテナ装置1は自動車51のフロントガラスに取り付けられるとともに、衛星50から送信された円偏波を受信する。
衛星50は、自動車51から見て、0°と90°との間の角度により示される方向に位置する。本発明の実施の形態によれば仰角方向の利得を高めることができるので、衛星50から送信される電波を効率的に受信できる。
さらに自動車51の移動中には自動車51の進行方向が変化する。すなわちアンテナ装置1の向きも変化する。本実施の形態によれば、水平面内では無指向性を得ることができるので、自動車51の進行方向の変化によらず、アンテナ装置1は、衛星50から到来する電波を受信可能である。
以上のようにアンテナ装置1は、互いに直交するように配置された1対のダイポールアンテナを各々が含む複数のクロスダイポールアンテナ(10,20)を備える。1対のダイポールアンテナによって規定される平面は、複数のクロスダイポールアンテナの間で共通である。複数のクロスダイポールアンテナは、1対のダイポールアンテナがその平面で等角度間隔で並ぶように、平面に配置される。1対のダイポールアンテナの各々の長さは、1対のダイポールアンテナの使用周波数帯の中心波長のn倍(nは2以上の整数)の長さである。アンテナ装置1は、上記構成を有するので、仰角方向の利得を高めつつ水平面における無指向性を得ることが可能になる。
[実施の形態2]
図13は、実施の形態2に係るアンテナ装置1Aの構成を示した図である。図13を参照して、アンテナ装置1Aは誘電体基板6の一方の主表面7に形成された2組のクロスダイポールアンテナと、誘電体基板6の他方の主表面8に形成された反射器9とを備える。主表面8は主表面7と略平行な平面である。
誘電体基板6の主表面7に形成された2組のクロスダイポールアンテナの構成および配置は、図1に示されるクロスダイポールアンテナ10,20の構成、配置と同様であり、フィルム2の主表面3が誘電体基板6の主表面7に置き換わった点のみにおいて異なる。したがって、実施の形態2における2組のクロスダイポールアンテナの構成および配置については詳細な説明を繰り返さない。
図13は、誘電体基板6の側方から見たアンテナ装置1Aを示す。図13ではクロスダイポールアンテナを構成する複数の放射素子のうち、放射素子d1,d3,d4,d5,d8が示される。
図14は、実施の形態2に係るアンテナ装置1Aが備える反射器9を示す平面図である。図14を参照して、反射器9は、誘電体基板6の主表面8上に形成された導体である。図14に示すように、たとえば反射器9の形状は矩形である。ただし反射器の形状は特に限定されるものではない。たとえば反射器9は直線状に形成されてもよい。
図9〜図11に示されるように、ダイポールアンテナ11の共振によって、−90°方向(真下の方向)および俯角方向にサイドローブが発生する。実施の形態2によれば反射器によって−90°方向および俯角方向のサイドローブの発生を抑制できる。この結果、実施の形態2によれば仰角方向の利得をさらに高めることができる。
なお、本実施の形態に係るアンテナ装置の適用例として、衛星ラジオ放送システムに用いられる受信アンテナを示した。しかし本発明に係るアンテナ装置の用途は限定されるものではない。たとえばGPS(Global Positioning System)と呼ばれる位置検出システムでは、衛星から右旋円偏波が送信される。よって、本発明に係るアンテナ装置をGPS衛星から送信された円偏波を受信するためのアンテナに適用してもよい。図12に示した例と同様に、車両の位置によっては、GPS衛星が車両から見て斜め上方(仰角方向)に位置する可能性がある。よって本発明に係るアンテナ装置を、GPS用の円偏波を受信するためのアンテナに適用することも可能である。
さらに近年では、ETC(Electronic Toll Collection system)と呼ばれる、高速道路あるいは有料道路の利用料金を自動的に徴収するためのシステムが利用可能である。ETCでは、自動車に搭載された通信機器と道路側に設置された通信機器との間で、右旋円偏波を用いた情報の伝達が行なわれる。道路側に設置された通信機器は、自動車に搭載された通信機器に対して斜め上方に設置される可能性がある。よって、本発明に係るアンテナ装置を、ETC用の円偏波を送信および受信するためのアンテナに適用することも可能である。
また、本実施の形態では、ダイポールアンテナが備える2つの放射素子の形状は直線状である。ただし、放射素子の形状はこのように限定されるものではない。たとえば、放射素子の形状はメアンダ状でもよい。また、あるいは、給電点から先端に向かうにつれて幅が広くなる扇型を有するファンダイポールアンテナを、本発明に係るアンテナ装置に適用することもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A アンテナ装置、2 フィルム、3 主表面(フィルム)、4 ガラス板、5 表面(ガラス板)、6 誘電体基板、7 主表面(誘電体基板)、8 主表面(誘電体基板)、9 反射器、10,20 クロスダイポールアンテナ、11,12,21,22 ダイポールアンテナ、30 給電回路、31 本体部、31A 接合面、31C ケース、31D 貫通孔、32 給電ケーブル、32A,32B,42A,43A,42B,43B 同軸ケーブル、33,41A,41B 合成器、34 端子、44A,44B,46A,46B 内部導体、45A,45B,47A,47B 外部導体、50 衛星、51 自動車、311〜318 電極、A〜D 直線、d1〜d8 放射素子、f1〜f8 給電点、O 点。

Claims (4)

  1. 互いに直交するように配置された1対のダイポールアンテナを各々が含む複数のクロスダイポールアンテナを備え、
    前記1対のダイポールアンテナによって規定される平面は、前記複数のクロスダイポールアンテナの間で共通であり、
    前記複数のクロスダイポールアンテナは、前記1対のダイポールアンテナが前記平面で等角度間隔で並ぶように、前記平面に配置され、
    前記1対のダイポールアンテナの各々の長さは、前記1対のダイポールアンテナの使用周波数帯の中心波長のn倍(nは2以上の整数)の長さである、アンテナ装置。
  2. 前記nは2である、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記アンテナ装置は、
    前記複数のクロスダイポールアンテナに給電するための給電回路をさらに備え、
    前記給電回路は、前記複数のクロスダイポールアンテナ間で位相が互いに等しくなり、かつ、前記複数のクロスダイポールの各々では、前記1対のダイポールアンテナ間で前記波長の1/4倍の位相差が生じるように、前記複数のクロスダイポールアンテナを給電する、請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記アンテナ装置は、
    前記平面と略平行の平面に形成された反射器をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
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