JP2011023247A - 正極体とその製造方法、並びに非水電解質電池 - Google Patents

正極体とその製造方法、並びに非水電解質電池 Download PDF

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Abstract

【課題】非水電解質電池の正極として利用した際、電池を繰り返し充放電させても破損し難い正極体を提供する。
【解決手段】正極集電体11と、この正極集電体11の少なくとも一面側に設けられる正極活物質層10とを備える正極体1Aにおいて、正極活物質層10を複数の髭状体10mと正極活物質膜10fとで構成する。髭状体10mは、導電性を有し、正極集電体11に接合されている。また、正極活物質膜10fは、複数の髭状体10mの表面と、髭状体10mが接合される側の正極集電体11の表面とで構成される被膜形成表面に沿って形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、非水電解質電池の正極に利用される正極体とその製造方法、ならびにその正極体を使用した非水電解質電池に関するものである。
携帯機器といった比較的小型の電気機器の電源として、繰り返し充放電を行なうことができる非水電解質電池が利用されている。非水電解質電池として、代表的には、正極と負極とこれら電極の間でリチウムイオンの伝導を媒介する電解質層とを備えるリチウムイオン電池を挙げることができる(例えば、特許文献1や2を参照)。
特許文献1の非水電解質電池では、正極活物質を樹脂バインダーや溶剤と混合したペースト(スラリー)を作製し、このスラリーを基板(支持体)に塗布したものを正極として使用している。この正極では、支持体が正極集電体として機能し、支持体上に塗布されたスラリーが乾燥したものが正極活物質層として機能する。
特許文献2の非水電解質電池では、基板の上に金属製の集電体層を形成したものを支持体として、この支持体の上に正極活物質層を気相法により成膜したものを正極として利用している。
特公平7−50617号公報 特開2005−251417号公報
しかし、上記特許文献1や2の電池は、充放電を繰り返すうちに正極活物質層に亀裂が生じたり、正極活物質層が正極集電体から剥離したりするという不具合が生じる虞がある。これは、充放電の際に、正極活物質層におけるリチウムイオンの吸蔵と放出により正極活物質層が膨張と収縮を繰り返すため、当該活物質層に応力が作用するからである。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、非水電解質電池の正極として利用した際、電池を繰り返し充放電させても破損し難い正極体とその製造方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、本発明正極体を使用した非水電解質電池を提供することにある。
(1)本発明正極体は、正極集電体と、この正極集電体の少なくとも一面側に設けられる正極活物質層とを備え、非水電解質電池の正極として利用される正極体に係る。この本発明正極体の正極活物質層は、複数の髭状体と正極活物質膜とを備えることを特徴とする。髭状体は、導電性を有し、正極集電体に接合されている。また、正極活物質膜は、複数の髭状体の表面と、髭状体が接合される側の正極集電体の表面とで構成される被膜形成表面に沿って形成され、リチウムイオンの吸蔵と放出を行う。
ここで、正極活物質膜は、被膜形成表面に付着された正極活物質の粒子の集合体であっても良いし、被膜形成表面に気相法やゾルゲル法で形成されたコーティング状であっても良い。
上記本発明正極体を非水電解質電池の正極として利用すれば、電池の充放電に伴い正極活物質が膨張と収縮を繰り返しても、正極活物質層に亀裂などの破損が生じ難い電池、いわゆるサイクル特性に優れた電池とすることができる。これは、林立した状態にある髭状体同士の間に適当な隙間があり、しかも、髭状体が柔軟性に富むので、正極活物質膜の体積変化とそれに伴う応力を吸収することができるからであると推察される。また、被膜形成表面上の正極活物質膜が膨張と収縮を繰り返して正極活物質膜に応力が作用しても、その応力が正極活物質層全体に波及し難いことも、本発明正極体を使用した電池が優れたサイクル特性を発揮する要因であると考えられる。つまり、髭状体が林立した状態にあると、一の髭状体の表面にある正極活物質膜の膨張と収縮による応力が、他の髭状体の正極活物質に作用し難く、応力が作用した部分の正極活物質膜が部分的に脱落するに止まると推察される。
また、正極活物質層において導電性の髭状体が毛細血管のように配された状態にあるので、正極活物質膜と正極集電体との間の電力の遣り取りを円滑にできる。その結果、本発明正極体を使用すれば、放電容量に優れる電池を作製することができる。
(2)本発明正極体の一形態として、前記髭状体の一部が、前記正極集電体に埋没していることが好ましい。
髭状体が単に正極集電体上に堆積しているのではなく、髭状体の根元部分が正極集電体に埋没している構造とすることで、髭状体を正極集電体から脱落し難くすることができる。このような構造の正極体を電池の正極として使用すれば、電池の充放電を繰り返したとしても、髭状体と正極活物質膜を主体とする正極活物質層が正極集電体から剥離し難く、長期に渡って初期の放電容量を維持することができる。
(3)本発明正極体の一形態として、前記髭状体がカーボンナノチューブおよび炭素繊維の少なくとも一方であることが好ましい。
髭状体は導電性を有していれば特に限定されないが、カーボンナノチューブ(以下、CNT)や炭素繊維は、導電性に優れると共に、正極活物質との密着性も良好である。また、CNTや炭素繊維は、強度と柔軟性をバランスよく備えているので、破損し難い正極活物質層を備える正極体とすることができる。特に、気相法を用いて正極集電体上に成長されるCNTが好適である。気相法により形成したCNTは、正極集電体の面にほぼ直交するように成長する傾向にあるため、気相法でCNTを作製すれば正極活物質層中の導電路である髭状体が整列した状態にできる。その結果、電池の厚み方向における電荷の流れが円滑になり、髭状体が整列していない状態よりも、電池の充放電時間が短くなる。
(4)本発明正極体の一形態として、正極活物質層の厚さが1μm〜100μmであることが好ましい。
上記厚さの正極活物質層を備える正極体であれば、携帯電話などの薄型デバイスに好適な薄い非水電解質電池を作製することができるし、そのような薄型デバイスの電源として十分な放電容量を備える電池を作製することができる。
(5)本発明正極体の一形態として、前記正極活物質層は、正極活物質膜の表面に形成され、リチウムイオン伝導性物質を含むイオン伝導膜を備えることが好ましい。
上記構成によれば、正極活物質膜の表面にリチウムイオンの伝導路を形成することができる。その結果、本発明正極体を非水電解質電池に使用したときに、正負極間のリチウムイオンの遣り取りが円滑に行われるので、電池の放電容量を向上させることができる。このようなリチウムイオン伝導性物質としては、リチウムイオン伝導性を有する複合酸化物や、リチウムイオン伝導性を有する高分子を利用することができる。
(6)本発明非水電解質電池は、正極と、負極と、両電極の間に配される電解質層とを備える非水電解質電池であって、前記正極が本発明正極体であることを特徴とする。
本発明正極体を備える非水電解質電池であれば、充放電を繰り返しても放電容量が低下し難い。そのため、本発明電池は、例えば携帯電話などの電源として好適に利用可能である。
(7)本発明正極体の製造方法は、正極集電体と、この正極集電体の少なくとも一面側に設けられる正極活物質層とを備え、非水電解質電池の正極として利用される正極体の製造方法であって、以下の工程を備え、複数の髭状体及び前記被膜形成表面に沿って形成される正極活物質膜を有する正極活物質層を形成することを特徴とする。
正極集電体となる金属基板の少なくとも一面に導電性の髭状体を複数接合された状態にする髭状体形成工程。
前記髭状体の表面と、髭状体が接合される側の正極集電体の表面とで構成される被膜形成表面に沿うように、リチウムイオンの吸蔵と放出を行う正極活物質膜を形成する活物質膜形成工程。
本発明正極体の製造方法によれば、本発明正極体を容易に製造することができる。
(8)本発明正極体の製造方法の一形態として、髭状体形成工程において、気相法によりカーボンナノチューブからなる髭状体を形成しても良い。
気相法により正極集電体の表面から延びるように髭状体となるカーボンナノチューブを成長させると、正極集電体から脱落し難い髭状体とすることができる。また、カーボンナノチューブは強度と柔軟性をバランス良く備えるので扱い易い上、破損し難い健全な正極活物質層を有する正極体を製造することができる。
(9)本発明正極体の製造方法の一形態として、髭状体形成工程において、予め用意したカーボンナノチューブまたは炭素繊維を正極集電体の表面に接合しても良い。
カーボンナノチューブや炭素繊維は、強度と柔軟性をバランス良く備えるので扱い易い上、破損し難い健全な正極活物質層を有する正極体を製造することができる。
(10)本発明正極体の製造方法の一形態として、さらに、正極活物質膜の表面にリチウムイオン伝導性物質を含むリチウムイオン伝導膜を形成するイオン伝導膜形成工程を備えることが好ましい。
イオン伝導膜形成工程を備えることにより、リチウムイオンの伝導路を正極活物質膜の表面に形成することができる。その正極体を電池に用いれば、電池の放電容量を向上させることができる。
(11)本発明正極体の製造方法の一形態として、さらに以下の工程を備えることが好ましい。
髭状体形成工程の前に、正極集電体表面に、正極集電体よりも融点の低い金属層を形成する金属層形成工程。
髭状体形成工程の後で活物質膜形成工程の前、もしくは、活物質膜形成工程の後に、金属層の融点以上の温度で正極体を熱処理する熱処理工程。
上記工程を実施することにより、髭状体の根元部分を容易に正極集電体に埋没させることができる。ここで、上記工程で形成される金属層も導電性を有するがリチウムイオン伝導性を有さないため、正極集電体の一部とみなすことができる。
本発明正極体を非水電解質電池の正極として使用すれば、電池を繰り返し充放電させても正極の部分に破損が生じ難い電池を作製できる。その結果、本発明正極体を用いた非水電解質電池は、携帯機器の電源に要求されるサイクル特性を満たす電池、即ち、繰り返しの充放電にも放電容量の低下し難い電池となる。
実施形態に示す非水電解質電池の概略構成図である。 実施形態に示す本発明正極体の概略構成図である。
[全体構成]
図1に例示するように、本発明非水電解質電池100は、正極1、負極2、および、両電極間に配置される電解質層3を備える。正極1は、正極活物質層10と正極集電体11とを備え、負極2は、集電体を兼ねる負極活物質層20を備える。さらに、この電池100は、正極活物質層10と電解質層3との間にリチウムイオンの偏りを緩衝する緩衝層4を備える。この本発明非水電解質電池100の最も特徴とするところは、この電池100の正極1に利用される正極体1Aにある。以下、まず初めに本発明正極体1Aとその製造方法を詳細に説明し、次いで正極体1A以外の構成について簡単に説明する。
[正極体]
本発明正極体1Aの構成を具体的に説明すると、図2に示すように金属基板などの導電性板材からなる正極集電体11と正極活物質層10とを備える。正極活物質層10は、正極集電体11に接合される髭状体10mと、この髭状体10mの表面および髭状体10mが接合される側の正極集電体11の表面で構成される導電性の被膜形成表面に沿うように形成される正極活物質膜10fと、を備える。正極活物質層10はさらに、正極活物質膜10fの表面を覆うように配されるリチウムイオン伝導性物質を含むリチウムイオン伝導膜10rを備えていても良い。なお、正極集電体11の他面側にも正極活物質層10を設けても良い。正極集電体11の両面に正極活物質層10を設ける場合、各正極活物質層10のそれぞれに対して電解質層3や負極2を積層すると良い。
正極体1Aの厚さは、携帯機器の電源として小型でありつつ十分な放電容量を備えるように選択することが好ましい。正極体1Aは、正極集電体11と正極活物質層10とを備えるので、例えば、正極集電体11の厚さを3〜300μm、正極活物質層10の厚さを1〜100μmとすると良い。なお、正極集電体11の表面から延びる髭状体10mの平均長さが、正極活物質層10の厚さと見なして良い。
<髭状体>
髭状体10mは、導電性を有する短尺の線状部材であり、正極集電体11に接合されている。この髭状体10mは、正極活物質膜10fを保持する役割を担うと共に、正極活物質膜10fと正極集電体11との間の電力の遣り取りを仲介する役割を担う。
髭状体10mの表面積は、電池の放電容量を決める正極活物質膜10fを保持すると言う観点からすれば、大きいほうが好ましい。ここで、1本の髭状体10mの表面積を大きくしようとすれば髭状体10mの直径を太くすれば良いが、その場合、正極集電体11に接合できる髭状体10mの数は少なくなる。従って、本発明正極体1Aでは逆に1本の髭状体10mの直径を細くして、正極集電体11に接合できる髭状体10mの数を多くし、正極集電体11に接合される全ての髭状体10mの合計表面積を大きくする。例えば、髭状体10mの直径が20μm以下とし、髭状体10mの[直径/長さ]比を100以上とすると、種々の用途に使用可能な量の正極活物質を備える正極活物質膜10fを形成することができる。
また、髭状体10mは、その一端側が正極集電体11に埋設されていることが好ましい。このような構成であれば、髭状体10mが正極集電体11から脱落し難くなるからである。髭状体10mの一端側を正極集電体11に埋設させる代表的な方法については後述する。
上記のような髭状体10mは、導電性に優れる材質で構成されていれば特に限定されない。例えば、導電性に優れると共に、適度な強度と柔軟性を有するCNTや炭素繊維を使用することができる。髭状体10mは、例えば化学気相成長法(CVD法)などにより、正極集電体11の表面から成長させるようにして形成しても良い。その他、髭状体10mを予め用意して、この用意した髭状体10mを正極集電体11の表面に接合するようにしても良い。
一方、髭状体10mの表面に担持される正極活物質膜10fは、被膜形成表面に沿って被膜形成表面を実質的に覆う膜であって、リチウムイオンの吸蔵と放出を行なうことができる電池反応の主体となる正極活物質を含む。この正極活物質膜10fは、粒状体の活物質を髭状体10mの表面に付着させることで形成しても良いし、気相法やゾルゲル法などにより形成したコーティング状のものとしても良い。
使用する正極活物質の材料として代表的には、LiαOやLiβ(α、βはNi,Co,Mnの少なくとも一種を50%以上含む)などで表される物質、例えば、LiCoOや、LiNiO、LiMnO、LiCo0.5Fe0.5、LiMnなどを利用することができる。その他、正極活物質としてLiFePOなどを使用できる。
<リチウムイオン伝導膜>
活物質膜10fの表面に形成されるリチウムイオン伝導膜10rとしては、リチウムイオン伝導性を有する複合酸化物や、リチウムイオン伝導性を有する高分子で構成することができる。この伝導膜10rは、上述した正極活物質膜10fの表面に沿って、活物質膜10f全体を覆うように構成することが好ましい。このような構成とすることで、活物質膜10fの表面にリチウムイオンの伝導路を形成することができる。
複合酸化物としては、Liと、Ti,NbおよびTaのうち少なくとも一種とを含有する酸化物、例えば、LiNbOや、LiTi12、LiTaOなどを利用できる。その他の複合酸化物として、Liと、Laと、ZrおよびTiのうち少なくとも一種とを含有する酸化物、例えば、LiLaZr12、Li0.33La0.56TiOなどを利用することができる。このような複合酸化物は、被膜形成表面に被膜として形成することができる。
一方、リチウムイオン伝導性の高分子としては、例えば、リチウムを含む化合物(例えば、LiPFやLiClOなど)を分散させた高分子化合物(例えば、ポリエチレンオキサイドなど)を利用できる。このような高分子は、正極活物質膜10fを表面に形成した髭状体10m同士の隙間に当該隙間を埋めるように充填させることができる。その他、粘度を低めにした高分子を髭状体10mの形成面に塗布し、熱処理などで高分子の粘度を上げると、正極活物質膜10fの表面に比較的均一な被膜状のリチウムイオン伝導膜10rを形成することができる。
以上の構成を備える正極体を非水電解質電池の正極として使用すれば、充放電に伴い放電容量が低下し難い電池とすることができる。その理由は、電池の充放電に伴い正極活物質が膨張と収縮を繰り返したとしても、その体積変化により生じる応力を髭状体で緩和することができるからである。
[正極体の製造方法]
本発明正極体1Aは、例えば、以下に示す工程を必須要件として備える本発明正極体の製造方法により作製することができる。
(髭状体形成工程)…正極集電体11となる金属基板の少なくとも一面に接合される導電性の髭状体10mを複数接合された状態とする工程
(活物質膜形成工程)…前記髭状体10mの表面と、髭状体10mが接合される側の正極集電体11の表面とで構成される被膜形成表面に沿うように、リチウムイオンの吸蔵と放出を行う正極活物質膜10fを形成する工程
また、本発明正極体の製造方法は、以下に示すイオン伝導膜形成工程、金属層形成工程、熱処理工程を任意要件として備えていても良い。なお、金属層形成工程と熱処理工程は組で行うようにする。
(イオン伝導膜形成工程)…正極活物質膜10fの表面にリチウムイオン伝導性物質を含むリチウムイオン伝導膜10rを形成する工程
(金属層形成工程)…髭状体形成工程の前に、正極集電体11表面に、正極集電体11よりも融点の低い金属層を形成する工程
(熱処理工程)…髭状体形成工程の後で活物質膜工程の前、もしくは、活物質膜形成工程の後に、金属層の融点以上の温度で正極体1Aを熱処理する工程
上述した必須要件と任意要件の組み合わせを以下に列挙する。
髭状体形成工程→活物質膜形成工程
髭状体形成工程→活物質膜形成工程→イオン伝導膜形成工程
金属膜形成工程→髭状体形成工程→熱処理工程→活物質膜形成工程
金属膜形成工程→髭状体形成工程→活物質膜形成工程→熱処理工程
金属膜形成工程→髭状体形成工程→活物質膜形成工程→熱処理工程→イオン伝導膜形成工程
金属膜形成工程→髭状体形成工程→活物質膜形成工程→イオン伝導膜形成工程→熱処理工程
以下、本発明正極体の製造方法における各工程について詳細に説明する。
<髭状体形成工程>
正極集電体11に髭状体10mを接合するための代表的な方法を以下に2つ例示する。
まず、第1の方法は、正極集電体11の表面に気相法を用いてカーボンナノチューブ(CNT)を成長させ、このCNTを髭状体とする方法である。CNTは、線状体であって、優れた導電性を有する。
CNTのより具体的な製造方法としては化学気相成長(CVD)法を挙げることができる。例えば、正極集電体11の表面にFeやCoなどの触媒を付着させた後、炭化水素やアルコールガス雰囲気の下で加熱することでCNTを形成できる。正極集電体11の表面にCNTを成長させると、正極集電体11の表面にほぼ直交するようにCNTが延びる。
次に、第2の方法は、予めCNTもしくは炭素繊維などからなる髭状体10mを用意し、この髭状体10mをめっき法や電着法などを利用して正極集電体11の表面に接合する方法である。例えばめっき法では、正極集電体11を浸漬しためっき液中に髭状体10mを分散させた状態でめっきを行なう。このようにすれば、正極集電体11の表面にめっき液中の金属が析出する際に、髭状体10mが金属の析出に巻き込まれて正極集電体11の表面に固定される。この場合、めっき層も導電性を有するため正極集電体11の一部とみなせる。一方、電着法では、極性溶媒中に正極集電体11を浸漬させると共に、髭状体10mを分散させ、直流電場を印加した電気泳動により正極集電体11の表面に髭状体10mを堆積させ、固定させる。その際、印加する電場の大きさによって、髭状体10mを正極集電体11の表面にめり込ませることができる。
<活物質膜形成工程>
被膜形成表面(髭状体10mの表面と、髭状体10mが接合される側の正極集電体11の表面)に正極活物質膜10fを形成するための代表的な方法を以下に2つ例示する。
まず第1の作製方法は、被膜形成表面に粒状の正極活物質を付着させる方法である。例えば、極性溶媒中で正極活物質の粒子を正(または負)に帯電させると共に、前記溶媒とは別に用意した極性溶媒中で髭状体10mを有する正極集電体11を負(または正)に帯電させ、両溶液を混ぜ合わせることで被膜形成表面に正極活物質粒子を吸着させると良い。
次に、正極活物質膜の第2の作製方法は、被膜形成表面に膜状の正極活物質をコーティングさせることで、正極活物質膜10fを形成する方法である。例えば、物理気相成長法や化学気相成長法などの気相法により髭状体10mの表面に正極活物質をコーティングさせると良い。その他、正極活物質の前駆物質である金属アルコキシドを含むゾルを熱処理によりゲルとなすゾルゲル法などにより正極活物質膜10fを形成しても良い。
<イオン伝導膜形成工程>
イオン伝導膜形成工程は、正極活物質膜10fの表面にさらにリチウムイオン伝導性物質を含むリチウムイオン伝導膜10rを形成するための工程である。この工程も、代表的には以下の2つの方法により行うことができる。
まず1つ目の方法は、リチウムイオン伝導性の複合酸化物(正極体の説明の際に例示)を正極活物質膜10fの表面に膜状に形成する方法である。例えば、複合酸化物の前駆物質であるアルコキシドを含むゾルを用意し、正極活物質膜10fを形成した髭状体10m同士の隙間に含浸させた後、熱処理により前駆物質を複合酸化物のゲルに変化させる。
次に、2つ目の方法は、リチウムイオン伝導性の高分子樹脂(正極体の説明の際に例示)を髭状体10m同士の隙間に充填させる方法である。例えば、リチウムイオン伝導性の化合物を高分子樹脂中に分散させ、この高分子樹脂を髭状体10mの隙間に含浸させた後、熱処理により高分子樹脂の粘度を高くすることで当該隙間に高分子樹脂を担持させる。
<金属膜形成工程と熱処理工程>
金属膜形成工程は、髭状体10mを形成する前の平坦な正極集電体11の薄膜状の金属層を形成する工程である。例えば、金属層は、スパッタリングなどの物理気相成長法により形成することができる。金属層の材質は、正極集電体よりも低融点で、導電性を有するものであれば良く、例えば、Ag−Cu合金、Cu−Ni合金などを好適に利用することができる。また、金属層の厚さは、1〜5μmとすることが好ましい。
一方、熱処理工程は、金属層を軟化させ、髭状体10mの根元を金属層(正極集電体11の一部とみなす)中に埋設させることができる温度条件とする。例えば、正極集電体11をSUS316、金属層をAg−Cu合金とするなら、熱処理温度は800〜900℃、熱処理時間は10〜30分とすると良い。
[正極体以外の構成]
次に、図1に示す正極1(正極体1A)以外の構成を簡単に説明する。
まず、電解質層3は、リチウムを含有する固体電解質であり、正極1と負極2との間のリチウムイオンの伝導を媒介する。電解質層3の材料としては、Li、P、OおよびNを含むもの(例えば、Li−P−O−N)や、Li、PおよびSを含むもの(例えば、LiS−P)を利用できる。
また、緩衝層4は、正極活物質層10と電解質層3との間でリチウムイオンの偏りを緩衝する層である。但し、緩衝層4は、電解質層が硫黄(S)を含まない場合、設ける必要はない。
負極2(負極活物質層20)は、Li金属、あるいはLiと合金を形成することのできるAl、Si、C、Sn、Bi、及びInなどの元素や、LiとTiの複合酸化物、Si、Sn、Vの酸化物などで形成することができる。また、負極2は、負極活物質層20と別個に負極集電体(例えば、Cu、Ni、Fe、Cr、及びこれらの合金など)を備えていても良い。
以下、本発明正極体を実際に作製し、その正極体を使用して非水電解質電池(試料1〜4)を作製すると共に、それら電池の電池特性を評価した。また、比較として焼結体からなる正極体を作製し、その正極体を使用して非水電解質電池(試料10)を作製すると共に、その電池の電池特性を評価した。
[試料1の作製]
<髭状体形成工程>
まず、図1に示すように、本発明正極体1Aを非水電解質電池の正極に使用した際、正極集電体11となる金属基板を用意した。試料1の作製にあたっては厚さ0.3mmのステンレス薄板(SUS316)を金属基板として用意した。その他、金属基板としては、例えば、Al、Ni、これらの合金などを利用することもできる。
次に、正極集電体11の一面側に導電性を有する髭状体10mを複数形成した。これら髭状体10mは、正極集電体表面にCVD法により直接作製した。具体的な作製方法は次の通りである。
初めに、スパッタリング法により正極集電体11の一面側にCoを成膜した。Coは、CNTの成長を促す触媒の役割を果たす。触媒としてはCoの他、Fe,Cu,Ni,Mo,Mnなどを挙げることができる。
続いて、CVD装置のチャンバー内に正極集電体11を配置し、アルゴンをキャリアガスとしてチャンバー内にエタノールを導入しつつ、830℃×12分、圧力330torr(約44kPa)の条件下でCNTを成長させた。形成したCNTの平均長さは16μm、CNTの平均直径は26nmであった。このCNTの形成時間を長くすることで、CNTの長さを調節することができる。一方、CNTの直径は、温度と圧力に依存して決定され、形成時間の長さに殆ど影響されない。
<活物質膜形成工程>
本例では、CNTの表面と、CNTが形成される側の正極集電体11の表面とで構成される被膜形成表面に正極活物質粒子を付着させることで正極活物質膜10fを形成した。
まず、以下の手順により正極活物質粒子を作製した。水酸化リチウム(LiOH)と酢酸コバルト(Co(CHCOO))とを等モル量、蒸留水中に投入して撹拌した後、乾燥させて前駆体粉末を得た。この粉末を1050℃×3時間の焼成を行ってLiCoO結晶からなる粉末を得た。この粉末を遊星ボールミル装置で15分間粉砕した後、超音波印加により凝集物を解砕処理してLiCoO粒子(正極活物質粒子)を得た。ボールミル装置の粉砕加速度を変化させることでLiCoO粒子の平均粒径を変化させることができる。本例では、粉砕加速度を144Gに設定しており、得られたLiCoO粒子の平均粒径は約5〜6nmであった。なお、この平均粒径とは、粒径のヒストグラム中、粒径の小さい粒子からの質量の和が総質量の50%に達する粒子の粒径(50%粒径)をいう。
上記のようにして作製した正極活物質粒子を無水ジメチルホルムアミド(DMF)溶媒中に分散させた溶液(X)を作製した。溶液(X)中の正極活物質粒子は、極性溶媒であるDMF中で正に帯電する。
一方で、髭状体形成工程によりCNTを形成した正極集電体をDMF溶媒中に浸漬させた溶液(Y)を作製した。溶液(Y)中のCNTを形成した正極集電体11の被膜形成表面は、極性溶媒であるDMF中で負に帯電した。
最後に、溶液(X)と溶液(Y)とを超音波混合することで、被膜形成表面に正極活物質粒子が付着してなる正極活物質膜10fが形成される。
<イオン伝導膜形成工程>
被膜形成表面に正極活物質膜10fを形成することで正極活物質層10を形成した後、その正極活物質層10に対して次のような処理を行った。
まず、過塩素酸リチウム(LiClO)を5mol%溶解させたエチレンカーバイドとポリエチレンオキシドとを等重量混合した溶液(以下PEO溶液とする)を作製した。そして、このPEO溶液を減圧下(50kPa)で正極体1Aの正極活物質層中に含浸させた。PEO溶液を含浸させた正極体1Aに対してアルゴン雰囲気下で45℃×1時間の加熱処理を行い、正極活物質膜11fの表面にリチウムイオン伝導性の高分子からなるリチウムイオン伝導膜11rを形成した。
<正極体以外の電池要素の作製>
以上のようにして作製した正極体1Aの正極活物質層10側の面に緩衝層4、電解質層3、および負極活物質層20を積層した(図1を参照)。
≪緩衝層の形成≫
まず、正極活物質層の上にLiNbOからなる厚さ20nmの緩衝層4をエキシマレーザアブレーション法により形成した。緩衝層4の成膜条件は、蒸発源出力500mJ、圧力1Paの酸素雰囲気下とし、成膜した後、400℃×0.5時間、大気炉で酸素アニールを行った。酸素アニールを行うことで、緩衝層4を構成するLiNbOを正極活物質層10に拡散させた。
≪電解質層の作製≫
緩衝層4の一面側にLiS+Pからなる電解質層3を形成した。同層3の形成は、1PaのAr雰囲気下、硫化リチウム(LiS)及び五硫化リン(P)をターゲットとするエキシマレーザアブレーション法により行なった。
≪負極活物質層の作製≫
電解質層3の一面側にLiからなる負極活物質層20を形成した。この層20は、10−4Pa以下の真空下で行なう抵抗加熱法により形成した。
[試料2,3の作製]
試料2,3の作製は、試料1の作製とは以下の点で相違する。
試料2…CNTの形成時間を25分とした。CNTの平均長さは52μmであった。
試料3…CNTの形成時間を44分とした、CNTの平均長さは126μmであった。
[試料4の作製]
試料4の作製は、試料3の作製とは以下の点で相違する。
CNTの形成前(触媒であるCoの成膜前)に、正極集電体11上にAg−Cu合金からなる金属膜を形成した。金属膜の形成はスパッタリング法により行い、金属膜の平均厚さは2μmであった。
活物質膜形成工程の後に、真空雰囲気下、850℃×0.5時間の熱処理を行った。この温度は、金属層を構成するAg−Cu合金の融点780℃、正極集電体であるSUS316の融点1370〜1400℃を考慮して決定した。このような熱処理を行うことにより、金属層が軟化し、CNTの根元部分が金属層(正極集電体11の一部と見なす)に埋設される。実際、試料4の正極体の断面を観察したところ、CNTの根元部分が金属層に埋設されていることが確認できた。
[試料10の作製]
試料1〜4の作製と同様に正極活物質粒子の前躯体粉末を作製した。この前駆体粉末を冷間等方加圧装置で80MPaの圧力をかけ、ペレット状に成形し、仮焼き900℃×5時間、本焼き1050℃×3時間の焼成を行って、LiCoOからなる焼結体を得た。
次いで、得られた焼結体の形状加工後に表面を研磨処理し、平均厚さ55μmの活物質部材を作製した。この活物質部材は、電池としたときに正極活物質層として機能する部材である。
最後に、研磨した正極体の一方の面にAlからなる平均厚さ0.1μmの正極集電体を気相法で形成し、正極活物質層と正極集電体とからなる正極体を得た。
以降は、試料1〜4の作製と同様にして正極体以外の電池要素を作製し、電池を完成させた。
[試料1〜4,10の評価]
作製した試料1〜4,10の電池について、0.05mAの定電流で4.2Vまで充電し、その後3Vで放電させる操作を1サイクルとする充放電サイクルを1000回繰り返し、正負極間で短絡が生じるか否かを調べた。また、短絡が生じたものについては短絡が生じる直前の放電容量を、短絡が生じなかったものについては1000サイクル目の放電容量を調べ、試料10の放電容量の値を1としたときの相対値で試料1〜4の放電容量を評価した。これらの結果、および各試料の構成や各試料の作製時に行なった操作などを表1に示す。
Figure 2011023247
表1に示すように、試料10の電池は、500回を過ぎて正負極間に短絡が生じた。試料10に短絡が生じた理由は、充放電の繰り返しによって、正極活物質が膨張と収縮を繰り返すために、正極体や固体電解質を含む部材に応力が発生し、これに起因した微小な歪みが積み重なることで最終的に部材にクラック等が発生したためと考えられる。
これに対して、本発明の構造を有する試料1〜4の電池では1000サイクルの充放電を繰り返しても正負極間の短絡は生じなかった。短絡が生じなかった理由は、柔軟性に富む髭状体が正極活物質の体積変化を吸収したからではないかと推察される。
また、本発明の構造を有する試料1〜4の電池は、試料10の電池に比べて単位体積あたりの放電容量に優れていた。例えば、正極活物質層の厚さが、試料10の1/3に満たない試料1の電池であっても、試料10の電池の約1.5倍の放電容量を有していた。さらに、試料3,4を比較すると、髭状体の根元が正極集電体に埋設されている試料4の方が放電容量に優れることが分かった。これは、髭状体の根元が埋設された状態であると、正極集電体と髭状体との間の電荷の遣り取りにロスが少なくなるからであると推察される。
ここで、以上説明した試料1〜4はいずれもリチウムイオン伝導層を形成した正極体を使用しているが、リチウムイオン伝導層はなくてもかまわない。その場合、正極体のリチウムイオン伝導性が低下するので、この正極体を使用した電池の相対的放電容量は、1.00超(試料10の電池よりも優れる)であるものの、試料1〜4の電池に比べて相対的放電容量は低下するものと推察される。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において実施形態の構成を適宜変更することができる。例えば、電解質層が硫化物でない場合、緩衝層はなくてもかまわない。
本発明正極体を用いた非水電解質電池は、優れたサイクル特性と高い放電容量を備えることが求められる携帯機器の電源に好適に利用可能である。
100 非水電解質電池
1 正極 1A 正極体
10 正極活物質層 11 正極集電体
2 負極
20 負極活物質層
3 電解質層
4 緩衝層
10m 髭状体 10f 正極活物質膜 10r リチウムイオン伝導膜

Claims (11)

  1. 正極集電体と、この正極集電体の少なくとも一面側に設けられる正極活物質層とを備え、非水電解質電池の正極として利用される正極体であって、
    前記正極活物質層は、
    前記正極集電体に接合された導電性を有する複数の髭状体と、
    これら髭状体の表面と、髭状体が接合される側の正極集電体の表面とで構成される被膜形成表面に沿って形成され、リチウムイオンの吸蔵と放出を行なう正極活物質膜と、
    を備えることを特徴とする正極体。
  2. 前記髭状体の一部が、前記正極集電体に埋没していることを特徴とする請求項1に記載の正極体。
  3. 前記髭状体がカーボンナノチューブおよび炭素繊維の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1または2に記載の正極体。
  4. 前記正極活物質層の厚さが1μm〜100μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の正極体。
  5. 前記正極活物質層はさらに、正極活物質膜の表面に形成され、リチウムイオン伝導性物質を含むイオン伝導膜を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の正極体。
  6. 正極と、負極と、両電極の間に配される電解質層とを備える非水電解質電池であって、
    前記正極は、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載される正極体であることを特徴とする非水電解質電池。
  7. 正極集電体と、この正極集電体の少なくとも一面側に設けられる正極活物質層とを備え、非水電解質電池の正極として利用される正極体の製造方法であって、
    正極集電体となる金属基板の少なくとも一面に導電性の髭状体を複数接合された状態にする髭状体形成工程と、
    前記髭状体の表面と、髭状体が接合される側の正極集電体の表面とで構成される被膜形成表面に沿うように、リチウムイオンの吸蔵と放出を行う正極活物質膜を形成する活物質膜形成工程と、
    を備え、
    複数の髭状体及び前記被膜形成表面に沿って形成される正極活物質膜を有する正極活物質層を形成することを特徴とする正極体の製造方法。
  8. 前記髭状体形成工程において、気相法によりカーボンナノチューブからなる髭状体を形成することを特徴とする請求項7に記載の正極体の製造方法。
  9. 前記髭状体形成工程において、予め用意したカーボンナノチューブまたは炭素繊維を正極集電体の表面に接合することを特徴とする請求項7に記載の正極体の製造方法。
  10. さらに、前記正極活物質膜の表面にリチウムイオン伝導性物質を含むリチウムイオン伝導膜を形成するイオン伝導膜形成工程を備えることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の正極体の製造方法。
  11. 前記髭状体形成工程の前に、正極集電体表面に、正極集電体よりも融点の低い金属層を形成する金属層形成工程と、
    前記髭状体形成工程の後で活物質膜形成工程の前、もしくは、活物質膜形成工程の後に、金属層の融点以上の温度で正極体を熱処理する熱処理工程と、
    を備えることを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の正極体の製造方法。
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