JP2011022850A - 画像処理装置、画像出力管理方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 管理者が表示手段121の入力画面を通して結合文書の出力構成情報(ユーザID、出力文書ID、印刷条件)105dを予め登録する。結合出力に用いる個々の文書ファイルを蓄積(登録)するときに、結合した画像が出力できるか、即ち、追加される結合文書に設定された印刷条件と出力構成情報の印刷条件との間に矛盾が生じないか、もしくは印刷手段111が正常に作動するか否か等を出力構成情報管理手段105、出力可否判定手段112で判断し、判断結果に従い出力の可否を判定する。出力不可と判定された場合、要因となった文書を特定し、それを登録(作成)者にメール通信手段109によって通知する。
【選択図】 図2
Description
このような画像処理装置は、ネットワークに接続され、ネットワーク上にある外部機によっても利用される。外部機は、PC(Personal Computer)やサーバといった文書情報を作成し、利用する機器であり、画像処理装置とデータ交換をすることによって画像処理システムを構成する。
上記画像処理システムでは、近年、画像処理装置の利用形態も多様化し、多数のユーザが各種の手段を用いて作成した文書に様々な出力条件を付与して画像(プリント)出力の要求をしてくるので、これらの要求に対応する処理機能が用意されている。なお、当該システムは通常、処理対象の文書をファイルの形で扱う。処理対象とする文書ファイルには、テキストのみならず、イメージ、グラフィックスが含まれる。よって、以下の記述で「文書」という場合、画像処理システムで処理の対象となる上記文書ファイルを意味する。
上記のマージ処理を提案した従来例として、特許文献1を示すことができる。特許文献1には、処理を指示する操作者の作業負担を軽減させ、効率化させる目的で、複数の文書ファイルを一つの文書として仮想結合し、結合したとおりの文書の印刷等が行えるようにするための文書管理方法が示されている。仮想結合文書による管理には、結合される個々の文書又はそれらの文書のサブグループに対して印刷不可が設定されている場合、その設定がなされた文書、またはサブグループを部分的に印刷できないようにするための構成が示されている。
こうした出力条件の設定に生じる矛盾によって印刷を不実施とする場合でも、矛盾を解消する修正を実施すれば、印刷が可能になる。ただ、個々の文書の作成者は、どの文書に対してどのような修正をすべきかを知る手段がなく、直ちにこの判断ができないために、修正することによってマージ処理の出力を可能にするための対処が容易に行えない。なお、先に挙げた特許文献1は、この点を解決すべき課題としていないので、解決手段についても示していない。
本発明は、それぞれ出力条件を付与して作成したファイルを結合し、結合画像出力に用いる個々の画像出力用ファイルをファイル管理手段に登録する際に行う画像出力の管理方法であって、結合画像出力に用いる画像出力用ファイルを前記ファイル管理手段に登録する前に当該結合画像に対し予め定められた出力構成情報を登録する第1出力構成情報登録工程と、結合画像出力に用いる各画像出力用ファイルを前記ファイル管理手段に登録するときに登録する画像出力用ファイルに設定された出力条件、前記第1出力構成情報登録工程で登録された当該結合画像出力の出力構成情報に示された出力条件及び登録済み画像出力用ファイルの登録により追加される出力構成情報に示された出力条件に基づいて、登録後の結合画像出力の可否を判定する出力可否判定工程と、前記出力可否判定工程で出力可と判定される度に、当該画像出力用ファイルの出力条件を当該結合画像の出力構成情報に追加登録する第2出力構成情報登録工程と、前記出力可否判定手段で出力不可と判定され、この判定の要因となった画像出力用ファイルの登録を抹消する工程と、前記出力可否判定工程によって管理される出力構成情報をもとに結合画像出力用データを生成する工程を有することを特徴とする。
本実施形態のMFPは、コピー・プリンタ・ファクシミリ(以下、「FAX」ともいう)・スキャナ等を複合機能として有する。これらの機能を利用して画像を処理する際に、処理対象が原稿であれば、スキャナによって原稿面の画像を読取ることで画像データの入力が行われ、また処理対象が通信手段を介して外部機から入力される場合は、電子化処理された画像(印刷)データの形で入力が行われる。いずれの場合にも、入力された画像データは、出力に適用できる汎用画像データに処理され、通常行われると同様に、画像蓄積装置等で画像出力用ファイル(以下「文書ファイル」もしくは単に「文書」ともいう)として管理される。なお、画像出力用ファイルとして管理されるデータには、この種の画像処理装置に搭載された既存のコピー機能やプリンタ機能におけるように、入力時にユーザによって出力条件が指示されるので、蓄積される画像出力用ファイルには、画像データに指示された出力条件を示すデータが付与されている。
ただ、MFPは、経時に機器の状態が変わるので、以前に画像出力を行ったときに蓄積された画像出力用ファイルをもとに再出力が指示された場合に、必ず正常に出力動作が行われる保証はない。また、LAN(Local Area Network)等を介して、外部機(PC、サーバ等)とのデータ交換を行い、外部機から入力され、蓄積される画像出力用ファイルは、必ずしもMFPがサポートできない出力条件が指示される場合がある。
この結合画像処理機能が処理の対象にする画像出力用ファイルには、上記のように、それぞれ異なる処理過程を経て蓄積されたものが含まれ、付与された出力条件には、MFPがサポートできない出力条件が指示されている場合、或いは画像出力用ファイルを結合したことによって正常な出力が妨げられる場合もある。
そこで、この実施形態では、結合画像出力を管理する機能を備える。この管理機能の特徴は、後記で詳述するが、画像出力用ファイルを結合画像出力に用いるファイルとして登録するときに、結合画像が出力できるか否かを判定し、出力不可と判定した場合にその要因をファイルの登録(作成)者に知らせ、出力を可能にするための対処が容易に行えるようにすることにある。
「MFPのハードウェア構成の概要」
図1は、本実施形態に係るMFPのハードウェアの基本構成を概略的に示すブロック図である。
図1において、CPU(Central Processing Unit)11は、ソフトウェア(プログラム)を動作させるための演算装置、ROM(Read Only Memory)12はプログラムを格納するメモリデバイス、RAM(Random Access Memory)13はプログラムを動作させるときに使用し、或いは一時的にデータを格納するために使用するメモリデバイスで、これらがメイン制御部を構成する。
不揮発メモリ15は、初期設定値など電源OFF時にも各種設定情報を記憶しておくために用いられる不揮発性の記憶装置である。
LANコントローラ16は、Ethernet(登録商標)や無線LANなど、ネットワークと接続するためのコントローラである。この実施形態では、LANコントローラ16を介して結合画像出力に用いる画像出力用ファイルをPC、サーバ等の外部機25から受取ることを想定している。
FAXコントローラ21は、公衆回線にFAXデータの送受信を行うためのコントローラである。
スキャナ18は、紙文書の原稿を画像データ(ビットマップ)に変換するための読取装置である。
プロッタ19は、画像データを紙に印字(プリント出力)する装置である。
カードI/F(インターフェース)22は、SD(Secure Digital)カード等のリムーバブルなカード状の記録メディアに接続し、このメディアとのデータのやり取りを行うためのインターフェースである。ここに接続される記録メディアは、上記画像蓄積装置14と同じ使い方をすることができ、接続時には、画像ファイルの蓄積場所の一つとして用いられる。
操作表示パネル20は、メイン制御部の制御下でユーザインターフェース(以下、「UI」という)として働き、LCD(Liquid Crystal Display)タッチパネルの操作画面を通じてユーザが行う操作によるジョブの処理要求や実行指示を受付け、ジョブの実行状況をユーザに知らせる、いわゆるGUI(Graphical User Interface)機能を持つ装置である。この実施形態では、結合画像の出力構成情報の作成は、操作表示パネル20に設けた表示手段121(図2、図5、参照)の入力画面を通して行われる。
内部バス10は、上記各デバイス間で行われるデータのやりとりに主として用いられるバスである。
この実施形態における結合画像出力を管理する機能は、結合画像出力に用いる画像出力用ファイル(文書)の登録時に、結合画像が出力できるか否かを判定し、出力不可と判定した場合に出力を可能にするための対処を登録(作成)者が容易に行えるように、次の処理(1)〜(3)を基本的な処理手順(詳細は、後述の具体例にて説明)として行う。
処理(1):結合画像出力用データの出力構成情報(詳細は後述)を予め登録する。なお、ここで登録される出力構成情報は、個々の画像出力用ファイル(文書)が登録されていないので未完の状態である。
処理(2):結合画像出力に用いる個々の画像出力用ファイル(文書)を蓄積(登録)するときに、結合した画像が出力できるか、つまり、追加される画像出力用ファイルを結合した結合画像出力用データの出力構成情報が登録できるか否かの出力可否を判定する。
処理(3):出力不可の要因となった画像出力用ファイル(文書)を特定し、当該ファイルを登録(作成)者に通知する。
図2において、文書管理手段101は、蓄積手段114に蓄積(登録)された画像出力用ファイル(文書)の文書管理情報101d(後述する図8の説明、参照)を管理する手段で、上記処理(2)、(3)において作動する。
出力構成情報管理手段105は、結合画像の出力構成情報105d(後述する図6及び図12の説明、参照)を管理する手段で、上記処理(1)〜(3)を通して作動する。
この出力構成情報管理手段105は、結合画像の出力構成情報の登録受付時に、結合画像出力の管理者の操作入力手段として作動する表示手段121との間、並びに結合する画像出力用ファイル(文書)に関する情報を入力する文書管理手段101及び文書情報登録手段103との間でデータ交換を行う。
ユーザ管理手段107は、ユーザ情報107d(後述する図10の説明、参照)を管理する手段で、上記処理(3)において作動する。このユーザ管理手段107は、出力不可の要因となった画像出力用ファイル(文書)の登録(作成)者への通知を行うために、出力可否判定手段112との間、並びに登録(作成)者への通知を電子メールによって行うメール送信手段109との間でデータ交換を行う。
メール送信手段109は、LANコントローラ16を介して外部機25にアドレスを持つ登録(作成)者へ電子メールで出力(登録)不可を通知する。
ここで、結合画像出力に用いる各画像出力用ファイルの管理形態を具定例によって説明する。なお、以下、画像出力用ファイルを文書という。
図3は、結合画像出力に用いる各文書の管理形態の概念を説明する図である。
図3に示すように、A,B,Cさんがそれぞれ作成した文書は、MFPにおける結合画像出力に用いる文書として登録され、即ちMFPの制御システム内の蓄積手段114にファイルIDを付けて(図中の蓄積文書には、ファイルID1,2,3,・・・に関連付けてユーザA,B,C,・・・が付される)蓄積され、文書管理手段101の管理下におかれる。なお、蓄積される文書には、文書内容のほかに、登録(作成)者が求める出力条件、例えば、画像サイズ、ページ数等を示すデータが付与されている。
この登録(作成)者による文書の登録は、登録者自身及びMFPが、結合画像を構成する文書として認識できる方法で登録手続きを行う。即ち、登録者は、登録しようとしている文書が所定の結合画像出力を構成する文書の一つであることを認識し、登録の操作を行い、また、MFPは、この登録操作を受付けたときに、1画像に結合された(纏められた)ときの結合画像の出力文書IDとユーザIDを文書ごとに付与する。こうした登録手続きをするためには、結合画像出力用データの出力構成情報が予め作成されている必要がある。
管理する出力構成情報に示される作成(登録)者が登録手続きを済ませ、出力構成情報が完了状態になれば(出力構成情報に登録できるか否かの後記で詳述する判定を済ませ、登録ができれば)、出力構成情報をもとに結合画像出力用データを生成し、画像出力(この例では、印刷)を行う。
次に、結合画像出力に求める構成を定める出力構成情報の作成処理について説明する。
結合画像出力を管理する制御システム100(図2)は、上記で処理(1)として示したように、結合画像出力用データの出力構成情報を作成し、作成した出力構成情報を登録者が作成した文書を登録する前に予め登録しておく。本実施形態において、制御システム100は、操作表示パネル20(表示手段121)を通じて行われる結合画像の作成者(即ち、出力文書の管理者)の指示に従って、この出力構成情報の作成処理を実行できるようにしている。
図4は、結合画像の出力構成情報作成時における表示手段121の入力画面の遷移を示す図である。
図5は、結合画像出力を管理する制御システム100が行う出力構成情報の作成処理の制御シーケンスを示す図である。
以下、図4及び図5を参照して、出力構成情報の作成処理を手順に従い説明する。
表示手段121は、「回収」ボタン212の押下を検知すると、出力構成情報管理手段105に対し、出力構成情報105dで管理する出力構成情報(回収文書)を一覧できるデータの取得要求を行う(ステップS102)。
図4の入力画面(B)に示すように、一覧リスト213を表示する画面には、「新規登録」ボタン214を設けており、表示手段121は、管理者によるこのボタン214への押下を検知すると、一覧リスト213を表示する入力画面(B)から結合画像の出力構成情報を登録するための入力画面(C)に切り替える(ステップS104)。
結合画像の出力構成情報を登録するための入力画面(C)には、結合画像の出力構成情報の作成に必要な項目のボタンとして、例えば、「ユーザ登録」ボタン215、出力条件としての「印刷モード設定」ボタン216等が設けられており、これらの情報を管理者が入力する際に操作される。なお、本実施形態では、複数の出力文書を識別する出力文書IDは、機器側で自動的に1,2,3、・・という順番で採番するので、出力文書IDを付与するためのボタンを設けていないが、ユーザ(管理者)の入力によって任意の記号等を出力文書IDとして付けるようにする場合には、このためのボタンを加えることにより実施できる。
この通知を受ける出力構成情報管理手段105は、新規登録時のユーザ情報107dの取得要求、即ち、全ユーザ情報の取得要求であると認識する。ただ、出力構成情報管理手段105は、ユーザ情報107dを管理していないので、ユーザ管理手段107に要求をして、ユーザ管理手段107が管理するユーザ情報107dから全ユーザ情報を一覧できるデータを取得する要求を行い、このデータを取得する(ステップS107)。
表示手段121は、ステップS106の取得要求に応えて出力構成情報管理手段105を介して取得される出力構成情報の全ユーザ情報のデータを受取り、このデータをもとにユーザの一覧を画面に表示する(ステップS108)。
次いで、管理者は、表示手段121の画面に表示されたユーザの一覧表示画面で、現在出力構成情報を作成しようとしている結合画像を構成する各文書の作成者であるユーザを選択する操作を行う(ステップS109)。
このユーザを選択する管理者の操作を検知する表示手段121は、出力構成情報管理手段105に対し、選択されたユーザの情報を作成しようとしている結合画像の出力構成情報として記載する要求を行う(ステップS110)。
この設定の手順は、入力画面(C)の「印刷モード設定」ボタン126が管理者によって押下されると(ステップS111)、このボタンの押下を検知する表示手段121は、印刷手段111に対し、現在、出力が可能な印刷モードの情報を得るために、その情報の取得要求を行う(ステップS112)。
この要求を受ける印刷手段111は、現在、出力が可能な印刷モードの情報を表示手段121に通知すると、表示手段121は、通知されてくる情報をもとに利用できない印刷モードを管理者が設定できないように、設定入力画面の表示に反映させる(ステップS113)。
次いで、管理者は、表示手段121に表示された設定入力画面への操作によって、印刷モードの設定入力を行う(ステップS114)。
この印刷モードの設定入力の操作を検知する表示手段121は、出力構成情報管理手段105に対し、設定入力の行われた印刷モードの情報を通知する(ステップS115)。
この通知を受ける出力構成情報管理手段105は、設定された印刷モードを作成しようとしている結合画像の出力構成情報における印刷モードとして記載するとともに、設定が変更される場合もあるので、ステップS114で操作入力の行われた印刷モードを印刷手段111に設定する(ステップS116)。
以上のシーケンスが出力構成情報の作成処理の手順である。
図6は、出力構成情報管理手段105が管理する出力構成情報105dの1例を示す表である。
図6に例示する出力構成情報105dは、結合画像ごとに、文書の管理情報としての出力文書管理者名及び登録ユーザリスト、並びに文書情報としての登録文書情報及び印刷モードの各項目のデータを関連付けて記載したデータベースの形で記憶装置に保持される。
出力構成情報105dにおいて、結合画像は、出力文書IDで識別され、この実施形態では、出力文書管理者が出力構成情報の新規登録を行う(図4及び図5、参照)ときに自動的に出力文書IDを採番し、このデータを用いる。
出力文書管理者名は、管理者が出力構成情報の新規登録を行う(図4及び図5、参照)ときに、例えば、予め行っておいた管理者登録で設定したパスワードを入力することによって、出力構成情報105dに記載する管理者名(管理者のユーザID)を取得する。
登録ユーザリストは、管理者によって上記ステップS109で選択されたユーザの登録要求(ステップS110)に付されたユーザIDを取得し、出力構成情報管理手段105が出力構成情報105dの登録ユーザリストに記載する。
登録文書情報は、作成(登録)者が結合画像を構成する各作成文書を登録する(後述)時に付されるファイルIDを取得する。
印刷モードは、管理者によって上記ステップS114で設定された新規登録を行う結合画像の出力条件としての印刷モードを取得し、出力構成情報管理手段105が出力構成情報105dに記載する。
次に、結合画像出力に用いる個々に作成された文書を蓄積(登録)するときの結合画像出力の管理に係る処理について説明する。
結合画像出力を管理する制御システム100(図2)は、上記で処理(2)及び処理(3)として示したように、個々に作成された文書を蓄積(登録)する際に、結合画像が出力(印刷)できるか、つまり、当該文書を結合した結合画像の出力構成情報が登録できるか否かの出力可否を判定し、出力不可の要因となった文書を特定し、当該文書の登録(作成)者に通知する。本実施形態において、制御システム100は、結合画像に用いる個々の文書の作成者が外部機25(PC、サーバ等)からLANコントローラ16を通じて行う登録手続きに応じて、この結合画像出力の管理に係る処理を実行できるようにする。
図7は、結合画像出力を管理する制御システムが行う文書登録時の処理の制御シーケンスを示す図である。
以下、図7を参照して、文書登録時に結合画像出力を管理するために行う処理を手順に従い説明する。
サーバは、作成者の指示に従い、結合画像の出力文書IDと作成者のユーザIDを付加した文書ファイルの登録要求をMFPの蓄積手段114に行うことで処理を開始する(ステップS202)。
サーバからの文書ファイルの登録要求を受けて、蓄積手段114は、ファイルを管理する文書管理手段101に当該文書ファイルの登録手続きの開始を要求する(ステップS203)。このとき、文書管理手段101に登録文書ファイルに付加された作成者のユーザIDを渡す。
“文書管理情報”
図8は、文書管理手段101が管理する文書管理情報101dの1例を示す表である。
図8に例示する文書管理情報101dは、ファイルIDで識別される登録画像ごとに、文書作成者のユーザIDとファイルを構成する画像データが関連付けられている。図8に示す画像データは、ページ単位で扱えるデータであり、複数ページのファイルであれば、1ファイルは複数枚の画像データ(例えば、ファイルID:3は、Img7,Img8の2枚)からなる。
この文書管理情報101dと図6に示した結合画像の出力構成情報105dとの関係は、出力構成情報105dにおける登録文書情報は、文書管理情報101dのファイルIDによって結合される文書が、結合する文書の数だけ示される。
文書情報登録手段103は、この登録要求を受けて、文書管理手段101にユーザID(001)をもとに文書検索を依頼する(ステップS208)。
依頼を受けた文書管理手段101は、文書管理情報101d(図8、参照)を検索し、ユーザID(:001)に対応付けられた文書のファイルID(:1)を検索結果として取得し、これを文書情報登録手段103に渡す(ステップS209)。
次いで、文書情報登録手段103は、受取ったファイルID(:1)を登録の対象となる文書ファイルとし、出力文書ID(:1)及びユーザID(:001)と一緒に出力構成情報管理手段105に渡し、出力構成情報105dへの文書の登録を要求する(ステップS210)。
出力構成情報管理手段105は、当該文書ファイル(ファイルID:1)の出力構成情報105dへの登録要求を受け、出力構成情報の示す出力条件を満たすか否かを判定し、満たせば登録し、満たさなければ登録しない、とする処理を行う(ステップS211)。
ただ、結合画像出力を行うか否かの判定処理を本実施形態では、出力構成情報管理手段105と印刷手段111に設けた出力可否判定手段112の2段階で行う。一方の出力構成情報管理手段105は、ステップS211(後述する図9の処理フロー)に示すように、登録の対象となる文書ファイルが結合画像の構成を定めた出力構成情報の形式的な出力条件(例えば、結合する文書の数や文書のユーザIDなど)に適合する文書であるか否か、即ち出力文書が成立しているか否かを判定し、他方の出力可否判定手段112は、後述するステップS222(図11の処理フロー)に示すように画像出力の内容に係る出力条件(例えば、印刷部数や後処理といった印刷モード)に適合する文書であるか否かを判定する。
ここで、ステップS211で出力構成情報管理手段105が行う判定処理について、図9に示す処理フローを参照して、より詳細に説明する。
出力構成情報管理手段105は、登録の対象となる文書ファイル(ファイルID:1)の出力構成情報105dへの登録要求を受け、先ず、文書情報登録手段103から渡された出力文書ID(:1)が出力構成情報(図6)に存在するか否かを確認する(ステップS301)。なお、出力文書IDは、当該文書ファイル(ファイルID:1)が出力文書ID(:1)の結合画像を構成する要素であることを表すものであるから、この出力文書IDが存在することが、出力文書が成立する条件となる。
出力文書ID(:1)が出力構成情報105dにあれば(ステップS301-Yes)、次の出力文書が成立する条件であるユーザIDの確認、即ち文書情報登録手段103から渡されたユーザID(:001)が出力構成情報105dに存在するか否かを確認する(ステップS302)。なお、このユーザIDの存在の有無は、当該出力文書(ID:1)の登録ユーザリスト(図6の例では、001,002,003が記載されている)に存在するか否かである。
他方、出力文書ID(:1)が出力構成情報105dにないか(ステップS301-No)、もしくはユーザID(:001)が出力構成情報105d内の出力文書(ID:1)の登録ユーザリストになければ(ステップS302-No)、文書の登録は行わず、当該出力文書(ID:1)の文書作成者に登録できなかった旨の通知を行うシーケンス(後述する図7のステップS241〜S245)に移行させて(ステップS307)、この処理フローを抜ける。
この判定の結果、文書数とユーザ数が同数であれば(ステップS304-Yes)、当該出力文書の印刷を実行できるシーケンス(後述する図7のステップS221〜S225)に移行させて(ステップS305)、この処理フローを抜ける。例えば、Aさん(001)、Bさん(002)が文書登録を行った後、Cさん(003)が文書登録を行ったとすると、登録ユーザリストのユーザ数と登録文書情報の文書数がともに3となるため、印刷を実行できるシーケンスに移行する。
ステップS304の判定の結果、文書数とユーザ数が同数でなければ(ステップS304-No)、まだ未登録の文書があると考えられるので、何もしないで、この処理フローを抜ける。この場合には、未登録の文書作成者が作成した文書の登録を図7のシーケンスに従い実施し、出力文書が成立するまで、当該出力文書の印刷を実行できない。
図9の処理フローを通した結果、出力文書が成立すると判定され、出力文書の印刷を実行できるシーケンスに移行する場合、図7のステップS221〜S232(図7の上段網掛け部分)の制御シーケンスに従って処理を進行させる。
図7の制御シーケンスによると、出力構成情報管理手段105は、出力構成情報105dに登録された出力文書ID(:1)及び印刷条件としての印刷モード(図6の設定例では、後処理:ステープル、印刷部数:2部)を印刷手段111に渡し、印刷(画像出力)を要求する(ステップS221)。
印刷手段111は、印刷要求を受け、結合画像出力の可否を判定する処理を印刷手段111内に設けた出力可否判定手段112に指示して行わせる(ステップS222)。
(1)結合画像出力に対し予め定められた出力構成情報に示された出力条件(図6の例では、印刷モードに示される「ステープル、2部」)
(2)現在判定の対象となっている登録文書(図6の例では、「1,2,3」の3文書)中の1文書の出力条件
(3)登録済み文書(即ち、既に出力可と判定され、出力構成情報105dに登録された文書)が追加した出力構成情報に示された出力条件
に基づいて、結合画像の出力が可能であるか否かの出力可否を判定する。つまり、上記の出力条件を出力構成情報に取り込んだ場合に印刷モード(出力条件)間に矛盾がなく、MFPのプリントエンジン(プロッタ)、給紙部等の出力部が正常に作動するか否かを判定する。
出力可否判定手段112は、上記の判定を行うために、文書管理手段101に登録文書のファイルID(1,2,3)をもとに登録文書に出力条件として付加された画像パラメータ等の検索を依頼する(ステップS223)。
依頼を受けた文書管理手段101は、文書管理情報101d(図8、参照)を検索し、ファイルID(1,2,3)の登録文書それぞれに付加された画像パラメータ等を検索結果として取得し、これを出力可否判定手段112に渡す(ステップS224)。
出力可否判定手段112は、判定の対象となる文書のファイルID(1,2,3)を1つずつ順に処理していくので、先ず、ステップS224で検索結果として得た各登録文書の印刷モードを表すデータの中から1つの判定対象文書の画像パラメータ等のデータを取得する(ステップS401)。
次に、この判定対象文書に設定された印刷モード(画像パラメータ等)の出力が可能か否かを判定する(ステップS402)。
この判定は、判定対象の最初の文書の場合、文書管理手段101から取得した当該文書に設定された画像パラメータ(画像サイズ、ページ数など)と管理者によって予め定められた出力構成情報の印刷モードとの間に矛盾が生じるか否かを判断し、矛盾が生じる場合には出力を不可にし、矛盾が生じない場合には出力を可と判定をする。
A,B,Cさんの順で処理を進める場合を考えると、先ず、最初のAさんのファイルに対して、予め定められた出力構成情報の印刷条件(ステープル、2部)で印刷できるかを判定する。ここで、Aさんのファイルのみであれば、(ステープル、2部)という条件で印刷できるとすると、次の処理に進み、Bさんのファイルを判定する。Bさんのファイルの出力可否判定時には、既に判定が済んだAさんのファイルの印刷条件も出力構成情報105dに追加登録されているので、これも合わせて判定する必要がある。例えば、画像サイズがA4サイズのAさんのファイルと、A3サイズのBさんのファイルは、(ステープル、2部)という条件で印刷でき、出力が可であるから、続いてCさんのファイルについて判定する。Cさんのファイルの設定はA5サイズであったとすると、A4サイズのAさんのファイルと、A3サイズのBさんのファイルと、A5サイズのCさんのファイルは(ステープル)という条件で印刷できないため、出力不可となる。
ここで、判定対象となる登録文書の最後の文書でなければ(ステップS403-No)、次の判定対象となる登録文書の判定処理に移行し(ステップS404)、ステップS401からの出力可否判定を再び行う。
この判定処理ループを判定対象となる登録文書のファイル(ID:1,2,3)について繰り返し、全ファイルが出力可と判定された場合は(ステップS403-Yes)、印刷を実行するシーケンスに移行させて(ステップS405)、この処理フローを抜ける。
移行先の印刷を実行するシーケンスは、図7のステップS225(図7の上段網掛け部分の網掛けを外した“出力可の場合”部分)であり、結合する全ファイル(ID:1,2,3)の印刷条件を追加した出力構成情報105dに従い印刷を実行し(印刷の処理自体は既存の技術であるから、説明は省略)、正常に処理を終了する。
移行先の文書の登録抹消及び登録抹消通知の処理を行うシーケンスは、図7のステップS226〜S232(図7の上段網掛け部分の網掛けを外した“出力不可の場合”の部分)である。
この“出力不可の場合”のシーケンスでは、出力可否判定手段112は、出力不可の要因となった文書を特定する。なお、出力不可の要因となった文書は、処理対象文書に限らない(後述する「出力不可要因の特定」の説明、参照)。
また、出力可否判定手段112は、出力不可の要因として特定された文書の登録を抹消し、当該文書の登録者に登録文書の抹消を通知する処理を行う。この場合、出力不可の要因となった文書は、処理対象文書に限らないので、判定済みの複数の登録文書の登録を抹消する場合への対応することが特に大事である。
このために、先ず、文書管理手段101に登録文書のファイルIDをもとに登録文書の登録者の検索を依頼する(ステップS226)。
依頼を受けた文書管理手段101は、文書管理情報101d(図8、参照)を検索し、ファイルIDの登録文書に付加されたユーザIDを検索結果として取得し、これを出力可否判定手段112に渡す(ステップS227)。
登録文書の抹消要求を受け取る文書管理手段101は、要求に示されるファイルIDの文書の登録を抹消する(ステップS229)。
次いで、出力可否判定手段112は、登録を抹消された文書の登録者に登録文書の抹消を通知する処理を行う。この処理は、出力不可の要因になっている文書の作成者に、通信手段を用いて、登録が抹消されたことと出力不可とした理由(後述する「出力不可要因の特定」の説明、参照)を通知する処理である。
この処理を行う出力可否判定手段112は、先ず、ユーザ管理手段107にステップS227で取得した登録を抹消される文書の登録者のユーザIDをもとに当該登録者のメールアドレスの検索を依頼する(ステップS230)。
図10は、ユーザ管理手段107が管理するユーザ情報107dの1例を示す表である。
図10に例示するユーザ情報107dは、ユーザID(001,002,003,004)で識別されるユーザごとに、ユーザ名とメールアドレスが関連付けられている。
このユーザ情報107dと文書管理情報(図8)及び出力構成情報(図6)との関係は、ユーザID(出力構成情報においては登録ユーザリストのデータ)によってつながっている。
ステップS230の依頼を受けたユーザ管理手段107は、ユーザ情報107d(図10)を検索し、ユーザIDに関連付けられたメールアドレスを検索結果として取得し、これを出力可否判定手段112に渡す(ステップS231)。
出力可否判定手段112は、受け取ったメールアドレスをあて先として、登録文書の抹消と出力不可とした理由を通知する電子メールの送信をメール送信手段109に依頼し、登録を抹消された文書の登録者へのメールの送信を実行する(ステップS232)。
以上で、出力文書が成立すると判定され、出力文書の印刷を実行できるシーケンスに移行する場合の処理を終了する。
この場合、文書の登録は行わず、当該出力文書の文書作成者に登録できなかった旨の通知を行うシーケンスを図7のステップS241〜S245(図7の下段網掛け部分)で行う。
このシーケンスでは、出力構成情報管理手段105は、先ず、文書管理手段101に登録文書のファイルIDをもとに登録文書の登録者の検索を依頼する(ステップS241)。
依頼を受けた文書管理手段101は、文書管理情報101d(図8、参照)を検索し、ファイルIDの登録文書に付加されたユーザIDを検索結果として取得し、これを出力構成情報管理手段105に渡す(ステップS242)。
この処理を行う出力構成情報管理手段105は、ユーザ管理手段107にステップS242で取得した登録できなかった文書に付加された登録者のユーザIDをもとに当該登録者のメールアドレスの検索を依頼する(ステップS243)。
メールアドレスの検索依頼を受けたユーザ管理手段107は、ユーザ情報107d(図10)を検索し、ユーザIDに関連付けられたメールアドレスを検索結果として取得し、これを出力構成情報管理手段105に渡す(ステップS244)。
出力構成情報管理手段105は、受け取ったメールアドレスをあて先として、登録ができなかった旨を通知する電子メールの送信をメール送信手段109に依頼し、登録できなかった文書の登録者へのメールの送信を実行する(ステップS245)。
以上で、出力文書が成立しなかったために文書の登録を行わない場合に実行するシーケンスの処理を終了する。
また、登録済み文書が登録抹消状態になった場合に文書登録ユーザに登録が抹消されたことと出力不可とした理由を通知することによって、当該ユーザは文書修正作業を早期に実施できる。
結合画像を構成する登録文書の出力ができるか否かを判定する文書出力可否判定手段112は、上記で述べたように、出力不可を判定する際に不可の要因となった文書を特定する。
出力可否の判定は、図11の処理フローに示したように、判定対象の文書に設定された印刷条件と登録済み文書によって追加された出力構成情報の印刷条件(印刷モード)の間に矛盾が生じる場合に、出力不可と判定する。
出力不可の要因となった文書を特定する場合、矛盾する双方の文書の一方を除けば、出力不可は解消するので、ここでは、どちらか一方を不可の要因となった文書として特定し、特定した文書が未登録であれば、登録を止め、登録済み文書であれば、特定した文書の登録を抹消することで、登録文書を出力が可能な状態を維持することができる。
例えば、図2の文書作成者がA,B,Cさんでステープルを印刷モードとした例を引くと、A,B,Cさんのほか、もう1人の文書作成者としてEさんが予定されて、Eさんの文書の画像サイズがA3であり、Cさんよりも前にA,B,Eさんが既に登録されている場合、Cさん(画像サイズ:A5)の文書登録時における出力可否の判定で、B,Eさんの文書とCさんの文書の間の矛盾によって出力不可となる。この場合、第1の方法をとると、不可の要因となった文書は新規に登録するCさんの文書となる。
この方法を採用することによって、新規に登録手続きを行っている文書を不可の要因となった文書として特定し、この文書に対し登録の抹消等の処理を行うことができ、他方の不可の要因となり得る文書(複数の場合もある)への対応に比べると処理を簡略化することができる。即ち、他方の文書とした場合、その作成者に状況を知らせ、さらにユーザの修正を待つ、といった対応が必要になるが、新規登録文書の場合、アクセスしているユーザのみと対応することになるため、出力構成情報の全文書情報を完成させるまでの時間をより短縮できる。
例えば、図2の文書作成者がA,B,Cさんでステープルを印刷モードとした例を引くと、Cさんよりも前にA,Bさんが既に登録されている場合、Cさん(画像サイズ:A5、ページ数:2)の文書登録時における出力可否の判定で、Bさん(画像サイズ:A3、ページ数:5)の文書とCさんの文書の間の矛盾によって出力不可となる。この場合、第2の方法をとると、不可の要因となった文書は、Bさん(ページ数:5)よりページ数の少ないCさん(ページ数:2)の文書となる。
これらの方法を採用することによって、出力構成情報の全文書をまとめて印刷できない場合に文書に設定された印刷条件を変更して出力不可を解消する場合等の対応を少なくし、処理負担を少なくすることができる。
管理者は、上記「出力構成情報の作成(文書登録前)」で述べたように、文書登録前に結合画像の構成を定め、結合画像の出力を管理するための出力構成情報105dを作成し、その後、作成された文書が登録される時には、出力構成情報105dを通して、各文書の登録による結合画像の出力可否を確認する。
このため、出力可否の判定結果を知ると同時に、出力不可が判定された場合には、その判定理由を知ることが必要になる。
この実施形態では、管理者に必要な上記の機能を実現するために、出力可否判定手段112が上記「出力不可要因の特定」で述べたように、出力不可を判定した際に不可の要因となった文書として特定した文書が登録済みの文書である場合に、当該文書を登録文書から抹消される文書として関連する管理者に知らせる。
出力文書管理者への抹消される文書の通知の手順は、先に図7のシーケンスにおけるステップS230〜S232に示した登録者への通知と同様に実施することができる。
このように管理者への通知を行うことによって、出力不可となった理由を出力文書管理者に通知することにより、個々の文書の体裁を変えるか、或いは出力構成情報の印刷モードを変えるかを結合画像の出力文書管理者の判断に委ねることができる。
上記「出力不可要因の特定」で述べたように、出力不可要因を特定する方法には、バリエーションがある。1つの方法に固定すると、最適なパフォーマンスが得られない場合がある。
そこで、出力不可要因となった文書を特定する方法とそれぞれの方法の採用に伴って必要になる処理を選択できるようにして、パフォーマンスの最適化を可能にする。
この実施形態では、操作表示パネル20の表示手段121からユーザの操作によって、出力可否判定手段112が行う出力可否判定における処理を選択するための入力を行う。
選択する出力可否判定における処理は、出力不可要因となった文書を特定する方法として、
(1)登録済み画像出力用ファイルを特定する
(2)新規に登録する画像出力用ファイルを特定する
(3)結合画像出力を構成する登録済み画像出力用ファイル群の総ページ数が新規に登録する画像出力用ファイルのページ数よりも少ない場合に当該登録済み画像出力用ファイル群を特定し、逆に、登録済み画像出力用ファイル群の総ページよりも新規に登録する画像出力用ファイルのページ数の方が少ない場合に新規に登録する画像出力用ファイルを特定する
のうちのいずれかの処理を表示手段121からのユーザの指示に従い選択し、実行する。
なお、出力可否判定における処理を選択するユーザを特に出力文書管理者として、処理の選択を出力文書管理者に委ねる形態で実施する方法を採れば、管理者の意図に従った管理ができる。
上記のように、出力可否判定における処理の選択ができ、出力構成情報内の文書登録状況に応じて、出力不可要因となった文書を特定するバリエーションを変えることによって、結合画像の出力を管理する処理のパフォーマンスを最適化できる。
出力可否判定手段112は、判定対象文書の出力可否の判定を行う際、登録済み文書に設定された印刷条件との間に矛盾が生じるか否かによっても判定するので、未登録の文書に対しては、登録済み文書の印刷条件による制約を受ける。こうした制約が予知できれば、出力可否判定手段112が行う出力可否判定における処理(出力不可判定に伴う文書の抹消やユーザへの通知等)の負担を少なくできる。
そこで、この実施形態では、出力構成情報管理手段105が、登録済み文書に設定された印刷条件によって生じる制約を考慮した登録基準を管理する。
“出力構成情報(2)”
図12は、出力構成情報管理手段105が管理する出力構成情報105dの1例を示す表である。
例えば、図2の文書作成者がA,B,Cさんでステープルを印刷モードとした例を引くと、最初のAさんの文書登録によって、Aさんの文書の画像サイズはA4であるため、印刷モードのステープルという条件で印刷するためには、画像サイズがA3かA4でなければならない、という制約を受ける。よって、Aさんの文書のA4に加わる「A3」を出力が可能な画像サイズの制約として、登録基準に記載する。
上記図2の例の場合の通知内容は、Aさんの文書の画像サイズは「A4」であり、登録基準には「A3」が記載されているので、未登録の文書を作成するBさんとCさんへ「画像サイズはA3もしくはA4のみ可能」である旨を通知する。
このような未登録文書への対応によって、文書が未登録のユーザは前もって、登録すべき文書を修正することができるため、MFPは印刷出力が可能な状態の文書を受け入れることができ、処理の迅速化が図れ、出力不可判定に伴う文書の抹消やユーザへの通知等の処理負担を軽減できる。
Claims (11)
- 画像出力用ファイルを個別に管理するファイル管理手段と、
前記ファイル管理手段によって管理される画像出力用ファイルを登録するファイル登録手段と、
前記ファイル管理手段によって管理される画像出力用ファイルを結合して結合画像出力用データを構成するための出力構成情報を管理する出力構成情報管理手段と、
前記出力構成情報管理手段によって管理される出力構成情報を登録する出力構成情報登録手段と、
前記出力構成情報管理手段によって管理される出力構成情報をもとに結合画像出力用データを生成する手段を有する画像処理装置であって、
前記ファイル登録手段によって結合画像出力に用いる各画像出力用ファイルを前記ファイル管理手段に登録するときに、当該結合画像出力に対し予め定められた出力構成情報に示された出力条件、登録する画像出力用ファイルに設定された出力条件及び登録済み画像出力用ファイルにより追加される出力構成情報に示された出力条件に基づいて、結合画像の出力可否を判定する出力可否判定手段を備え、
前記出力構成情報登録手段は、結合画像出力に用いる画像出力用ファイルを前記ファイル管理手段に登録する前に、当該結合画像に対し予め定められた出力構成情報を登録し、かつ前記出力可否判定手段が結合画像出力に用いる各画像出力用ファイルについて出力可と判定される度に、当該画像出力用ファイルの出力条件を当該結合画像の出力構成情報に追加登録する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載された画像処理装置において、
画像出力用ファイルを登録するユーザに対する通信手段を備え、
前記出力可否判定手段は、出力不可と判定した際に出力不可の要因となった画像出力用ファイルを特定し、
前記通信手段は、特定した出力不可の要因となった画像出力用ファイルをユーザに通知することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2に記載された画像処理装置において、
前記ファイル管理手段は、画像出力用ファイルと当該ファイルを登録したユーザを関係付ける情報を管理し、前記出力可否判定手段によって特定された出力不可の要因となった画像出力用ファイルの登録を抹消するとともに、抹消された画像出力用ファイルを登録したユーザの情報を取得し、
前記通信手段は、取得したユーザの情報をもとに、画像出力用ファイルを抹消したこと及び出力不可と判定した理由を該当するユーザに通知することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2又は3に記載された画像処理装置において、
前記出力可否判定手段は、出力不可の要因となった画像出力用ファイルとして、新規に登録する画像出力用ファイルを特定することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2又は3に記載された画像処理装置において、
前記出力可否判定手段は、出力不可の要因となった画像出力用ファイルとして、結合画像出力を構成する登録済み画像出力用ファイル群の総ページ数が新規に登録する画像出力用ファイルのページ数よりも少ない場合に当該登録済み画像出力用ファイル群を特定し、逆に、登録済み画像出力用ファイル群の総ページよりも新規に登録する画像出力用ファイルのページ数の方が少ない場合に新規に登録する画像出力用ファイルを特定することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2に記載された画像処理装置において、
前記出力可否判定手段は、新規に登録する画像出力用ファイルとの結合で出力不可の判定を行った際、新規に登録する画像出力用ファイルとの結合で出力不可となる登録済み画像出力用ファイルがある場合に当該画像出力用ファイルを特定し、
前記出力構成情報管理手段は、出力構成情報ごとに各出力構成情報を管理する管理者を関係付ける情報を管理し、前記出力可否判定手段によって特定された出力不可の要因となった画像出力用ファイルと関連する出力構成情報の管理者の情報を取得し、
前記通信手段は、前記出力構成情報管理手段が取得した管理者の情報をもとに、画像出力用ファイルを出力不可と判定した理由を該当する管理者に通知することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2に記載された画像処理装置において、
結合画像出力の処理条件の指示を受付ける指示入力手段を備え、
前記出力可否判定手段は、出力不可の要因となった画像出力用ファイルとして、
登録済み画像出力用ファイルがある場合に当該画像出力用ファイルを特定する第1の判定処理、
新規に登録する画像出力用ファイルを特定する第2の判定処理、
結合画像出力を構成する登録済み画像出力用ファイル群の総ページ数が新規に登録する画像出力用ファイルのページ数よりも少ない場合に当該登録済み画像出力用ファイル群を特定し、逆に、登録済み画像出力用ファイル群の総ページよりも新規に登録する画像出力用ファイルのページ数の方が少ない場合に新規に登録する画像出力用ファイルを特定する第3の判定処理、
の各判定処理のいずれかの処理を前記指示入力手段で受付けた指示に従い選択し、実行し、
前記出力可否判定手段が第1又は3の判定処理を実行した場合には、前記ファイル管理手段は、画像出力用ファイルと当該ファイルを登録したユーザを関係付ける情報を管理し、前記出力可否判定手段によって特定された出力不可の要因となった登録済み画像出力用ファイルを登録したユーザの情報を取得し、前記通信手段は、取得したユーザの情報をもとに、出力不可と判定した理由を該当するユーザに知らせることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載された画像処理装置において、
画像出力用ファイルを登録するユーザに対する通信手段を備え、
前記ファイル管理手段は、結合画像出力に用いる各画像出力用ファイルと登録するユーザを関係付ける情報及び登録済みの画像出力用ファイルの情報を管理し、当該管理情報をもとに未登録の画像出力用ファイルに関るユーザの情報を取得し、
前記通信手段は、取得した画像出力用ファイルの未登録の画像出力用ファイルに関るユーザの情報をもとに、前記出力構成情報管理手段で管理された登録済みの画像出力用ファイルによる追加分を含んだ出力構成情報に示される出力条件を該当するユーザに通知することを特徴とする画像処理装置。 - コンピュータを請求項1乃至8のいずれかに記載された画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
- 請求項9に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
- それぞれ出力条件を付与して作成したファイルを結合し、結合画像出力に用いる個々の画像出力用ファイルをファイル管理手段に登録する際に行う画像出力の管理方法であって、
結合画像出力に用いる画像出力用ファイルを前記ファイル管理手段に登録する前に当該結合画像に対し予め定められた出力構成情報を登録する第1出力構成情報登録工程と、
結合画像出力に用いる各画像出力用ファイルを前記ファイル管理手段に登録するときに登録する画像出力用ファイルに設定された出力条件、前記第1出力構成情報登録工程で登録された当該結合画像出力の出力構成情報に示された出力条件及び登録済み画像出力用ファイルの登録により追加される出力構成情報に示された出力条件に基づいて、登録後の結合画像出力の可否を判定する出力可否判定工程と、
前記出力可否判定工程で出力可と判定される度に、当該画像出力用ファイルの出力条件を当該結合画像の出力構成情報に追加登録する第2出力構成情報登録工程と、
前記出力可否判定手段で出力不可と判定され、この判定の要因となった画像出力用ファイルの登録を抹消する工程と、
前記出力可否判定工程によって管理される出力構成情報をもとに結合画像出力用データを生成する工程
を有することを特徴とする画像出力管理方法。
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