JP2011021827A - コージェネシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】コージェネシステムの運転で取得された情報の異常値に起因する不具合を抑え、コージェネシステムを良好に運転させるのに有利なコージェネシステムを提供する。
【解決手段】システムの制御装置40は、電力負荷21に電力を供給する発電装置10と、発電装置10の排熱に基づいて加熱された温水を貯湯するとともに温水消費装置26aに温水を供給する貯湯槽30と、電力負荷21の電力消費量、発電装置10の発電電力量、温水消費装置26aの温水消費量のうちの少なくとも一つに関する情報を学習値として記憶する記憶部403と、記憶部403に記憶されている過去の学習値に基づいて、発電装置10を制御する制御部405とを備える。制御装置40は、取得した情報の異常値の有無を判定し、且つ、異常値が所定時間継続されるとき、記憶部403に格納されている過去の学習値を消去して、初期値を設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気エネルギおよび温水を発生させるコジェネレーションシステムに関する。
コジェネレーションシステムとしては、電力負荷に電力を供給する発電装置と、発電量指示値に応じた発電量となるように発電装置を制御する制御装置と、発電装置の排熱を回収した温水を貯湯する貯湯槽とを備えたものが知られている(特許文献1〜6)。
特許文献5に示されているコジェネレーションシステムは、燃料電池の運転を1回/日を基本とし(以後オンオフ1回制御と呼ぶ)、時刻帯別温水消費量モデルパターンによる1日の温水消費量が、1日連続して稼働率一定値以上で燃料電池を運転した場合の排熱回収による温水貯温水消費量を上回る場合、或いは余剰電力を電熱変換手段で熱に変換し排熱回収に加算した温水貯温水消費量を上回る場合は、オンオフ1回制御を中止して1日連続して燃料電池を運転するものである。このとき、一日一回だけ所定時刻に(例えば24:00の時点で)翌日の運転計画が立てられている。
また、特許文献6に示されているコジェネレーションシステムは、居住者の外出等によりコジェネレーションシステムが設けられた建物(一般家屋等)における電力需要及び/又は給温水需要が突然減少してしまうという事態にも対処することが出来る様になっている。具体的には、このコジェネレーションシステムは、燃料電池(FC)と、電力需要計測手段(2)と、熱需要計測手段(給温水需要計測手段3)と、制御手段(A)とを有しており、該制御手段(A)は、(過去の運転データから)需要を予測する予測手段(9)と、該予測手段(9)の需要予測に基づいて運転モードを決定するモード選択手段(10)と、需要が少ない事態におけるデータを記憶する記憶手段とを有している。
この場合、通常の制御ロジックと外出時専用のロジックの何れかによって運転されている。通常の制御ロジックでは、ある一日の運転計画(当初の運転予定)が予め決定されており、その運転計画にしたがってシステムは運転される。外出時専用のロジックでは、外出して帰宅した際に、運転停止時から帰宅するまでの外出による運転時間の減少を考慮し、運転計画の再検討(再予測)を行い、当初の運転計画時の運転終了時までの1次エネルギ消費量に対して、起動時刻と停止時刻を設定時間間隔毎に変化させた組み合わせの各々について、1次エネルギ消費量が例えば+10%の許容範囲以内か否かを判断している。
特開2004−362857号公報 特開2006−294397号公報 特開2004−236422号公報 特開2006−90604号公報 特開2005−38676号公報 特開2005−09846号公報
ところで、上記した特許文献に記載のコジェネレーションシステムによれば、制御装置は、運転に関する過去の情報を記憶部のエリアに学習値として記憶させ、且つ、記憶部に記憶されている学習値を利用して発電装置の運転を制御する。これによりコージェネシステムの省エネルギ効果を高める。
しかしながら、万一、システムが正常運転しているときであっても、取得した情報を制御装置の記憶部のエリアに学習値として記憶させるとき、通信ノイズ等により情報が異常値となることがある。このような場合、コージェネシステムの省エネルギ効果が低下するおそれがある。あるいは、システムの運転が良好でないときであっても、取得した情報が異常値であっても、制御装置の記憶部のエリアに学習値として記憶させる。このような場合には、コージェネシステムの省エネルギ効果が低下するおそれがある。殊に、記憶部のエリアに格納されている学習値に基づいて発電装置の運転計画を作成し、運転計画に基づいてコージェネシステムを運転制御する場合には、コージェネシステムの省エネルギ効果が低下するおそれがある。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたもので、コージェネシステムの運転で取得された情報の異常値に起因する不具合を抑え、コージェネシステムを良好に運転させるのに有利なコージェネシステムを提供することを課題とする。
本発明に係るコージェネシステムは、(i)電力負荷に電力を供給する発電装置と、(ii)発電装置の排熱に基づいて加熱された温水を貯湯するとともに温水消費装置に温水を供給する貯湯槽と、(iii)電力負荷の電力消費量、発電装置の発電電力量、温水消費装置の温水消費量のうちの少なくとも一つに関する情報を学習値として記憶する記憶部と、(iv)記憶部に記憶されている過去の学習値に基づいて、発電装置を制御する制御部とをもつ制御装置とを具備しており、(V)制御装置の制御部は、取得した情報の異常値の有無を判定し、且つ、異常値が所定時間(異常値継続判定用の所定時間)継続されるとき、記憶部に格納されている過去の学習値を消去して、初期値を設定し、更に再学習し、情報を学習値として記憶部に記憶させる。
コージェネシステム(以下、単にシステムともいう)の運転中、制御装置の記憶部は、電力負荷の電力消費量、発電装置の発電電力、温水消費装置の温水消費量のうちの少なくとも一つに関する過去の情報を学習値として記憶する。制御装置の制御部は、記憶部に記憶されている学習値に基づいて、発電装置を制御する。制御装置の制御部は、取得した情報の異常値の有無を判定し、且つ、異常値が所定時間(異常値継続判定用の所定時間)継続されるとき、記憶部に格納されている過去の学習値を消去して、初期値を記憶部に設定し、更に再学習し、情報を学習値として記憶部に記憶させる。なお、異常値継続判定用の所定時間は、システム、システムの設置環境等、ノイズ発生環境等に応じて適宜設定できる。
制御装置の制御部は、過去の学習値を記憶部から消去させるため、消去直後においては初期値に基づいて制御部は発電装置を制御する。更に、制御部は再学習し、情報を学習値として記憶部に記憶させる。再学習以後は、再学習により記憶部に記憶させた情報に基づいて制御部は発電装置を制御する。このような本発明によれば、情報の異常値に基づいて発電装置が発電することが抑えられる。初期値はコージェネシステム用として予め設定されているか、あるいは、所定の演算式に基づいて演算して求める。
制御装置の制御部は、取得した情報の異常値の有無を判定し、且つ、異常値が所定時間継続されるとき、記憶部に格納されている過去の学習値を消去して、初期値を設定し、再学習する。これにより情報の異常値に基づいて発電装置が発電することが抑えられる。このため、コージェネシステムの運転で取得された情報の異常値に起因する不具合を抑え、省エネルギ効果を更に向上させるのに有利なコージェネシステムを提供することができる。
実施形態によるコジェネレーションシステムを模式的に示す概要図である。 記憶部のエリアを示す図である。 制御装置にて実行される情報処理用の制御プログラムのフローチャートである。 制御装置にて実行される情報処理用の制御プログラムのフローチャートである。 制御装置にて実行される制御プログラムのフローチャートである。 制御装置にて実行される電力消費パターン作成のサブルーチンのフローチャートである。 制御装置にて実行される温水消費パターン作成のサブルーチンのフローチャートである。 制御装置にて実行される貯湯槽残湯量推定のサブルーチンのフローチャートである。 制御装置にて実行される運転計画導出・更新記憶のサブルーチンのフローチャートである。 制御装置にて実行される制御プログラムのフローチャートである。 電力消費に関する行列Eo_tempを示す図である。 電力消費に関する行列Eo_tempの更新状況を示す図である。 電力消費予測値を行列で示した図である。 温水消費に関する行列Qout_tempを示す図である。 温水消費に関する行列Qout_tempの更新状況を示す図である。 温水消費予測値を行列で示した図である。 電力消費パターンの一例を示すグラフである。 温水消費パターンの一例を示すグラフである。 発電停止時間帯が時刻4:00から時刻17:00までである運転計画が最適な運転計画として導出された場合の排熱回収量の予測値を示すグラフである。 発電停止時間帯が時刻4:00から時刻17:00までである運転計画が最適な運転計画として導出された場合の貯湯槽残湯量の予測値を示すグラフである。 発電停止時間帯の停止時刻および開始時刻と省エネ効果指標値との関係の一例を示すグラフである。 変動する電力消費量を示すグラフである。
発電装置は電力負荷に電力を供給するものであり、燃料電池装置またはエンジン式発電装置を例示できる。貯湯槽は、発電装置の排熱に基づいて加熱された温水を貯湯するとともに温水消費装置に前記温水を供給する。記憶部は、発電装置の発電電力、電力負荷の電力消費量、貯湯槽の貯留温水、温水消費装置の温水消費量のうちの少なくとも一つに関する過去の情報を学習値として記憶する。制御部は、記憶部に記憶されている学習値に基づいて、発電装置を制御する。更に、制御部は、情報の異常値の有無を判定し、且つ、異常値が所定時間継続されるとき、記憶部に格納されている過去の学習値を消去して、初期値を設定し、更に再学習し、情報を学習値として記憶部に記憶させる。
好ましい形態によれば、記憶部は、電力負荷の電力消費量および発電装置の発電電力量のうちの少なくとも一つに関する過去の電力情報を学習値として記憶する。そして、制御部は、電力負荷で消費される電力消費量および発電装置の発電電力量のうちの少なくとも一つに関する電力情報の第1異常値の有無を判定し、且つ、第1異常値が第1所定時間継続されるとき、記憶部に格納されている第1異常値に関する過去の学習値を消去して、電力用の第1初期値を設定し、更に再学習し、情報を学習値として記憶部に記憶させることができる。
好ましい形態によれば、記憶部は、温水消費装置の温水消費量に関する温水情報を学習値として記憶する。そして、制御部は、貯湯槽の貯留温水および温水消費装置の温水消費量のうちの少なくとも一つに関する温水情報の第2異常値の有無を判定し、且つ、第2異常値が第2所定時間継続されるとき、記憶部に格納されている第2異常値に関する過去の学習値を消去して、温水用の第2初期値を設定し、更に再学習し、情報を学習値として記憶部に記憶させることができる。
好ましい形態によれば、平日および休日において電力消費量等の情報が大きく異なる場合には、閾値としては平日用の閾値と休日用の閾値を設け、制御装置が平日用の閾値範囲と休日用の閾値範囲とを使い分けることもできる。平日および休日において電力消費量等の情報が大きく異なる場合に対処し易い。
好ましい形態によれば、制御部は、電力負荷の電力消費量の消費パターンと、温水消費装置の温水消費量の消費パターンと、貯湯槽内の残湯量の予測値とのうちの少なくとも一つに基づいて発電装置の運転計画を1日のうち更新用所定時間毎に導出して更新し、該更新した運転計画に基づいて発電装置を運転するとともに発電量指示値に応じた発電量となるように発電装置を制御することができる。この場合、制御装置は、電力量の消費パターン、温水消費量の消費パターンおよび残湯量の予測値を更新用所定時間毎に導出して更新記憶するので、それら導出した結果に基づいて発電装置の運転計画を正確かつ確実に導出することができる。
好ましい形態によれば、制御装置は、電力量の消費パターン、温水消費量の消費パターンおよび残湯量の予測値を更新用所定時間毎に導出して更新し、記憶部に記憶することができる。また、好ましい形態によれば、制御装置は、電力消費量および温水消費量を所定時間毎に検出し、今回の各検出結果も使用して電力量の消費パターンおよび前記温水消費量の消費パターンを導出して更新し、記憶部に記憶することができる。この場合、制御装置は、電力量および温水消費量を更新用所定時間毎に検出し、今回の各検出結果も使用して電力量の消費パターンおよび温水消費量の消費パターンを導出して更新記憶するので、最新の消費情報を正確かつ確実に消費パターンに反映させることができる。更新用所定時間は、制御装置が運転計画を導出するのに必要十分な時間、かつ、温水消費量の消費パターンにしたがっていない予定外の温水の使用に対して貯湯槽による熱回収が対応できる時間となるように設定されている。
上記のように更新用所定時間は、制御装置が運転計画を導出するのに必要十分な時間、かつ温水消費量の消費パターンにしたがっていない予定外の温水の使用に対して貯湯槽による熱回収が対応できる時間となるように設定されているので、適切な時間間隔で運転計画を更新することができる。
好ましい形態によれば、電力消費量の消費パターン、温水消費量の消費パターンおよび残湯量の予測値を24時間より大きい時間を単位として作成する。これにより、1日単位でなくより長い単位の運転計画を作成することができるので、在宅しているが通常に比べて温水を使用しない場合でも、発電時間を短くして貯湯槽が温度的に満タンにならず、省エネ効果がよい発電装置の運転ができるコジェネレーションシステムを提供することができる。したがって、運転計画を頻繁に更新することにより、温水の使用状況に適切に対応しつつ省エネ効果がよい発電装置の運転ができるコジェネレーションシステムを提供することができる。
(実施形態1)
以下、本発明によるコジェネレーションシステムの実施形態1について、図1および図2を参照して説明する。図1はこのコジェネレーションシステムの概要を示す。このコジェネレーションシステムは、複数の電力負荷21に電力を供給する発電装置10と、発電装置10の排熱を回収した温水を貯湯する貯湯槽30と、発電量指示値に応じた発電量となるように発電装置10を制御する制御装置40とを備えている。
発電装置10は燃料電池発電装置であり、直流電力を発生する発電器11と、発電器11から供給された直流電力を交流電力に変換して出力する変換器(例えばインバータ)12とを備えている。なお、発電装置10としては、燃料電池発電装置の他に、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、ガスタービン、マイクロガスタービンなどの原動機とこの原動機によって駆動される発電機から構成されたものでもよい。なお燃料電池は固体高分子形とされている。
発電器11は、改質装置、一酸化炭素低減装置(以下CO低減装置という)および燃料電池から構成されていることが好ましい。ここで、改質装置は、燃料供給装置13から供給される燃料を水供給装置14から供給される水で水蒸気改質して水素リッチな改質ガスを生成してCO低減装置に導出するものである。CO低減装置は、改質ガスに含まれる一酸化炭素を低減して燃料電池に導出するものである。燃料電池は、燃料極に供給された改質ガス中の水素および空気極に供給された酸化剤ガスである空気を用いて発電する。
燃料供給装置13と発電器11の間には、発電器11に投入される燃料量を検出する燃料投入量検出手段である流量計13aが設けられている。流量計13aは検出した燃料投入量を制御装置40に送信する。なお、燃料電池発電装置の場合の燃料投入量は、改質装置に供給される燃料の投入量を指す。
変換器12は、電力消費場所20に設置されている複数式の電力負荷21に送電線15を介してそれぞれ接続されている。変換器12から出力される交流電力は、必要に応じて各電力負荷21に供給されている。変換器12には、発電装置10から出力される発電出力量を検出する発電出力量検出手段として機能する電力計10aが設けられている。電力計10aは検出した発電出力量を制御装置40に送信する。
電力負荷21は家庭用または業務用の電力負荷であり、電灯、アイロン、テレビ、洗濯機、電気コタツ、電気カーペット、エアコン、冷蔵庫などの電気器具を例示できる。なお、変換器12と電力消費場所20とを接続する送電線15には、電力会社の系統電源16も接続されている(系統連系)。発電装置10の発電量より電力負荷21の総電力消費量が上回った場合には、その不足電力を系統電源16から受電して補うようになっている。電力計22は、電力負荷21により消費された電力消費量を検出するための電力消費量検出手段であり、電力消費場所20で使用される全ての電力負荷21の合計電力消費量を検出して、制御装置40に送信する。
また、発電器11には、発電器11の排熱を回収して発電器11を冷却する熱媒体が循環する冷却回路31が接続されている。冷却回路31には、熱交換器32およびラジエータ37が配設されている。ラジエータ37は、冷却回路31を循環する熱媒体を冷却する冷却手段であり、制御装置40の指令によってオン・オフ制御されており、オン状態のときには熱媒体を冷却し、オフ状態のときには冷却しないものである。
一方、後述する貯湯槽30には、貯湯槽30内の温水(貯温水)を加熱するための温水循環回路33が接続されている。温水循環回路33には、水搬送源であるポンプ33rおよび熱交換器32が配設されている。熱交換器32は、冷却回路31を循環する熱媒体と温水循環回路33を循環する温水との間で熱交換が行われるものである。これにより、発電器11の発電中に図示しないポンプが駆動されて、冷却回路31を熱媒体が循環し、温水循環回路33を温水が循環すると、発電器11の排熱が熱媒体および熱交換器32を通って温水に回収されて温水が加熱されるようになっている。ポンプ33rが駆動すると、貯湯槽30の底部の水は出口33pから吐出され、熱交換器32で熱交換して加熱された後、入口33iから貯湯槽30に帰還する。
ここで、発電器11の排熱とは、発電器11が燃料電池発電装置であるため、燃料電池スタックの排熱や改質装置の排熱などをいう。もし発電器11がエンジン式発電装置である場合には、エンジンの排熱などが挙げられる。しかし、それに限定せず発電機それ自体の熱など回収可能な排熱なら何でも使用できる。
貯湯槽30は柱状容器を備えており、その内部に温水が層状に貯留される。貯湯槽30において、貯湯槽30の重力方向の上部の温水が最も高温でる。貯湯槽30の下部の温水が最も低温であるように温水が貯留されるようになっている。貯湯槽30に貯留されている高温の温水が貯湯槽30の柱状容器の上部から導出され、その導出された分を補給するように水供給装置14からの水道水などの水(低温の水)が貯湯槽30の底部から貯湯槽30内の導入されるようになっている。このような貯湯槽30は、発電装置10の近くに設置されている。
貯湯槽30の内部には残湯量検出センサである温度センサ群34が設けられている。温度センサ群34は複数式(本実施形態においては10個)の温度センサ34−1,34−2,34−3,・・・,34−10から構成されており、上下方向(鉛直方向)に沿ってほぼ等間隔(貯湯槽30内の上下方向高さの九分の一の距離)にて配設されている。温度センサ34−1は貯湯槽30の内部上面位置に配置されている。各温度センサ34−1,34−2,34−3,・・・,34−10はその位置の貯湯槽30内の液体(温水または水)の温度をそれぞれ検出するものである。この温度センサ群による各位置での温水温の検出結果に基づいて貯湯槽30内の残湯量が導出されるようになっている。なお、残湯量は、貯湯槽30内に蓄えられた熱量を表している。
貯湯槽30と水供給装置14の間には、貯湯槽30に供給される水(例えば水道水)の温度を検出する温度センサ38が設けられている。温度センサ38の温度信号は、制御装置40に送信される。
貯湯槽30の上部から給湯管35が延設されている。給湯管35には、これの上流から下流に向けて順番に、補助加熱装置であるガス温水沸かし器(図示省略)、温度センサ(図示省略)および流量センサ36がそれぞれ配設されている。ガス温水沸かし器は、給湯管35を通過する貯湯槽30からの温水を加熱して給湯するようになっている。温度センサはガス温水沸かし器を通過した後の温水の温度を検出するものであり、その検出信号は制御装置40に送信される。すなわち、温度センサで検出された温水の温度が設定された給温水温度となるように、ガス温水沸かし器により加熱される。また、図示していないが、流量センサ36は、貯湯槽30から温水消費場所25に供給される温水の温水消費量(温水消費場所25への温水供給流量)を検出する。流量センサ36の検出信号は制御装置40に送信される。
給湯管35は、貯湯槽30に貯留している温水を給温水として使用する温水消費場所25に設置されている複数式の温水消費装置26aに接続されている。この温水消費装置26aとしては、浴槽、シャワ、キッチン(キッチンの蛇口)、洗面所(洗面所の蛇口)などを例示できる。また、給湯管35には、貯湯槽30の温水を熱源として使用する温水消費場所25に設置されている温水消費装置26bが接続されている。この温水消費装置26bとしては、浴室暖房、床暖房、浴槽の温水の追い炊き機構などを例示できる。なお、温水消費装置26bは、貯湯槽30の温水を直接使用する場合や貯湯槽30の温水を間接的に使用する場合がある。温水消費装置26aおよび温水消費装置26bは温水消費装置である。
図1に示すように、制御装置40は、記憶部403と、制御部405とをもつ。制御部405は、フローチャートに対応したプログラムを実行して、発電装置の運転計画を導出して更新記憶し、該更新記憶した運転計画に従って運転するとともに、発電量指示値に応じた発電量となるように発電装置10を制御する。
図示しない主電源が投入されると、制御装置40は、図3に示すフローチャートに対応するプログラムを起動させる。図3に示すフローチャートは情報取得用のCPUで実行できる。まず、電力負荷21の電力消費量に関する電力情報(例えば電圧情報、電流情報等も含む)が電力計22(センサ)に基づいて取得可能か否かを判定する(ステップS2)。電力情報が取得可能であれば(ステップS2のYES)、閾値範囲Pとして、異常判定用の閾値範囲PWを設定する(ステップS4)。この閾値範囲PWは、本実施形態に係るコージェネシステムにおける電力消費量としてあり得ない異常値の目安となる物理量を基準とする。ここで、異常値としては、通信エラーに基づく異常値、システムの運転不良に起因する異常値等が例示される。閾値範囲PW1は、通信エラーに起因する異常値であるか否かを判定する閾値範囲を意味する。また閾値範囲PW2は、コージェネシステムの運転不良に起因する異常値であるか否かを判定する閾値を意味する。通信エラーに基づく異常値であるか否かを判定することを前提とする場合には、異常値判定用の閾値範囲PWとして、閾値範囲PW1を設定する。システムの運転不良に基づく異常値であるか否かを判定することを前提とする場合には、システム運転の異常判定用の閾値範囲PWとして、閾値範囲PW2を設定する。なお、平日および休日において電力消費量が大きく異なる場合には、閾値範囲PW1としては平日用の閾値範囲と休日用の閾値範囲を設け、制御装置40が平日用の閾値範囲と休日用の閾値範囲とを使い分けることもできる。平日および休日において電力消費量が大きく異なる場合に対処し易い。システムの運転不良に基づく異常値を判定させる閾値範囲PW2についても同様である。なお、職場に通勤する家庭などでは、通勤する平日には、システムの使用者の数が休日よりも少ないことが多い。この場合、平日における電力消費量および/または温水消費量が休日よりも少ないおそれがある。逆に、業務店等にシステムが設置されている場合には、休日におけるシステムの使用者の数が平日よりも少ないことがある。この場合、休日における電力消費量および/または温水消費量が平日よりも少ないおそれがある。このように制御装置40が平日用の閾値範囲と休日用の閾値範囲とを使い分ければ、対処し易い。もちろん、平日用の閾値範囲と休日用の閾値範囲とを使い分けせず、同一の閾値範囲としても良い。
ここでは、閾値範囲PWとして閾値範囲PW1を採用する。電力負荷21の電力消費量に関する電力情報Psを電力計22に基づいて取得する(ステップS6)。取得した電力情報Psと閾値範囲PW1とを比較し、取得した電力情報Psが閾値範囲PW1を逸脱しているか否かについて、つまり、異常値であるか否かについて判定する(ステップS8)。この場合、電力情報Psが閾値範囲PW1以内であれば、その電力情報Psは正常値であると推定されるため(ステップS8のNO)、学習値として記憶部403のエリアに格納させる(ステップS10)。電力情報Psが閾値範囲PW1を逸脱していれば(ステップS8のYES)、その電力情報Psは異常値として推定されるため、その電力情報Psを記憶部403のエリアに格納させることを停止させる(ステップS12)。従ってそのエリアには、前の情報がそのまま記憶されている。更に、異常値が継続する異常値継続時間T1Aのカウントを開始する(ステップS14)。異常値継続時間T1Aのカウントをインクリメントする(ステップS16)。更に、異常値が解除されたか否か判定する(ステップS18)。ここで、取得した電力情報Psが閾値範囲以内であるときには、正常値である。この場合、次の情報を取り込み、正常値であることを示すカウント数が所定回数N1以上継続する場合には、異常値が解除されたと判定することができる。N1は適宜設定できる。
異常値が解除されていれば(ステップS18のYES)、異常値継続時間T1Aのタイマカウントを停止させてクリアさせる(ステップS20)。タイマカウントした異常値継続時間T1Aと閾値時間TAとを比較する(ステップS22)。上記した閾値時間TAはシステムの種類、システムの設置環境等に応じて適宜設定でき、例えば24時間、48時間、72時間などである。但し、これに限定されない。異常値継続時間T1Aが閾値時間TA以上であれば(ステップS22のYES)、異常値が長い時間継続しているため、正常ではないため、記憶部403のエリアに格納されている電力情報に関する過去の学習値の全部を消去する(ステップS24)。そして、予め設定されている電力情報用の第1初期値を記憶部403のエリアに格納させて設定し(ステップS26)、再学習すべく、ステップS6に進む。従って、電力情報の全データが第1初期値として設定される。その理由としては、異常値継続時間T1Aが閾値時間TA以上であれば、異常値が長い時間継続しているため、電力情報に関するデータの信頼性が低下している可能性があるためである。
ここで、第1初期値は、コージェネシステムにおける平均使用形態に基づく一般モデルを前提とした電力情報として予め設定されており、記憶部403の別のエリアに保存されている。ここで、異常値継続時間T1Aが閾値時間TA未満であるときには(ステップS22のNO)、記憶部403のエリアに記憶されている過去の学習値の全部を消去しないものの、電力情報のデータは異常値であるため、記憶部403のエリアに学習値としてその電力情報を記憶させず(ステップS28)、ステップS6に戻る。
ここで、ステップS18における判定の結果、異常値が解除されていなければ(ステップS18のNO)、異常値の発生から所定時間(閾値時間TAよりもかなり短い,例えば1〜5時間)経過しているか否かを判定し(ステップS30)、異常値の発生から当該所定時間経過していれば(ステップS30のYES)、システム(通信形態を含む)が異常状態のおそれがあると推定されるため、警報器に警報信号を出力する(ステップS32)。更に、タイマカウントのインクリメント(増加)を継続する(ステップS34)。タイマカウントした異常値継続時間T1Aと閾値時間TAとを比較する(ステップS36)。異常値継続時間T1Aが閾値時間TA以上であれば(ステップS36のYES)、タイマカウントを停止させ(ステップS38)、ステップS24に進む。停止はタイマカウントクリアを含む。異常値継続時間T1Aが閾値時間TA未満であれば、タイマカウントのインクリメント(増加)を継続する(ステップS34,ステップS36)。
本実施形態によれば、制御部405は、異常値による影響を抑制しつつ、記憶部403のエリアに格納されている電力情報に基づいて発電装置10の運転計画を作製し、運転計画に基づいて発電装置10を運転制御することができる。
以上説明したように制御装置40は、取得した電力情報について異常値の有無を判定し、取得した電力情報が異常値であれば、学習値として記憶部403のエリアに記憶させることを抑制(禁止)させる。更に、取得する電力情報の異常値が所定時間継続されるとき、記憶部403のエリアに格納されている過去の学習値を消去して、初期値を設定し、再学習する。これにより電力情報の異常値に基づいて発電装置10が発電することが抑えられる。このため、コージェネシステムの運転で取得された電力情報の異常値に起因する不具合を抑え、省エネルギ効果を更に向上させるのに有利なコージェネシステムを提供することができる。
(実施形態2)
図4は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を有するため、図1を準用できる。図示しない主電源が投入されると、制御装置40は、図4に示すフローチャートに対応するプログラムを起動させる。まず、温水消費場所25の温水消費装置26a,26b…等における温水消費量に関する流量情報が取得可能か否かを判定する(ステップSB2)。温水消費量情報が取得可能であれば(ステップSB2のYES)、閾値範囲QWとして、異常判定用の閾値範囲QWを設定する(ステップSB4)。この閾値範囲QWは、本実施形態に係るコージェネシステムにおいて、温水消費場所25の温水消費装置26a,26b…等における温水消費量としてあり得ない異常値の目安となる物理量を基準とする。ここで、異常値としては、通信エラーに基づく異常値、システムの運転不良に起因する異常値等が例示される。
閾値範囲QW1は、通信エラーに起因する異常値であるか否かを判定する閾値範囲を意味する。また閾値範囲QW2は、コージェネシステムの運転不良に起因する異常値であるか否かを判定する閾値を意味する。通信エラーに基づく異常値であるか否かを判定することを前提とする場合には、異常値判定用の閾値範囲QWとして、閾値範囲QW1を設定する(ステップS4)。システムの運転不良に基づく異常値であるか否かを判定することを前提とする場合には、異常判定用の閾値範囲QWとして、閾値範囲QW2を設定する。なお、平日および休日において温水消費量が大きく異なる場合等には、異常判定用の閾値範囲QW1としては、平日用の閾値範囲と休日用の閾値範囲を設け、制御装置40が平日および休日で使い分けることもできる。もちろん、平日用の閾値範囲と休日用の閾値範囲とを同じ値としても良い。閾値範囲QW2についても同様である。
ここでは、閾値範囲QWとして閾値範囲QW1を採用する。温水消費機器26a,26bの温水消費量に関する温水消費量情報Qsを流量センサ36から取得する(ステップSB6)。取り込んだ温水消費量情報Qsが閾値範囲QW1以内であれば、その温水消費量情報Qsは正常であると推定されるため(ステップSB8のNO)、温水消費量情報Qsを学習値として記憶部403のエリアに格納させる(ステップSB10)。温水消費量情報Qsが閾値範囲QW1を逸脱していれば、その温水消費量情報Qsは異常値として扱われるため(ステップSB8のYES)、その温水消費量情報Qsを記憶部403のエリアに格納させることを停止させる(ステップSB12)。更に、異常値継続時間T1Bのタイマカウントを開始する(ステップSB14)。異常値継続時間T1Bのタイマカウントをインクリメントする(ステップSB16)。異常値が解除されたか否かを判定する(ステップSB18)。ここで、取得した温水消費量情報Qsが閾値範囲QW1以内であるときには、正常値である。この場合、正常値であることを示すカウント数が所定回数N2以上継続する場合には、異常値が解除されたと判定することができる。N2は適宜設定できる。
異常値が解除されていれば(ステップSB18のYES)、異常値継続時間T1Bのタイマカウントを停止させる(ステップSB20)。タイマカウントした異常値継続時間T1Bと閾値時間TABとを比較し(ステップSB22)、異常値継続時間T1Bが閾値時間TAB以上であれば(ステップSB22のYES)、異常値が長い時間継続しているため、記憶部403のエリアに格納されている過去の学習値の全部を消去する(ステップSB24)。そして、温水消費量用の第2初期値を記憶部403のエリアに格納させて設定し(ステップSB26)、ステップSB6に戻る。ここで、初期値は、コージェネシステムにおける平均使用形態に基づく一般モデルを前提として予め設定されている温水消費量情報である。異常値継続時間T1Bが閾値時間TAB未満であれば、過去の学習値を全部消去しないものの、記憶部403のエリアに学習値として格納させず(ステップSB28)、ステップSB6に戻る。
ここで、ステップSB18における判定の結果、異常値が解除されていなければ(ステップSB18のNO)、異常値発生から所定時間経過しているか否か判定し(ステップSB30)、異常値発生から所定時間経過していれば(ステップSB30のYES)、システムの異常であると推定されるため、警報器に警報信号を出力する(ステップSB32)。更に、タイマカウントのインクリメント(増加)を継続する(ステップSB34)。タイマカウントした異常値継続時間T1Bと閾値時間TABとを比較する(ステップS36)。異常値継続時間T1Bが閾値時間TAB以上であれば(ステップS36のYES)、タイマカウントを停止させて(ステップSB38)、ステップSB24に進む。停止はタイマカウントクリアを含む。異常値継続時間T1Bが閾値時間TAB未満であれば(ステップSB36)、タイマカウントのインクリメント(増加)を継続する(ステップSB34)。制御部405は、記憶部403のエリアに格納されている電力情報に基づいて発電装置10の発電運転を制御することができる。
以上説明したように制御装置40は、取得した温水消費量の異常値の有無を判定し、異常値であれば、学習値として記憶部403のエリアに記憶させることを抑制させる。更に、異常値が所定時間継続されるとき、記憶部403のエリアに格納されている過去の学習値を消去して、初期値を設定し、再学習し、情報が異常値でなく正常値であれば、取得した情報を記憶部403のエリアに記憶させる。これにより情報の異常値に基づいて発電装置10が発電することが抑えられる。このため、コージェネシステムの運転で取得された情報の異常値に起因する不具合を抑え、省エネルギ効果を更に向上させるのに有利なコージェネシステムを提供することができる。
(実施形態3)
本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成および同様な作用効果を有するため、図1〜図4を準用する。記憶部403は、電力負荷21の電力消費量に関する情報、発電装置10の発電電力量に関する情報、温水消費装置26a,26bの温水消費量に関する情報を、それぞれ学習値として記憶するエリアをもつ。制御装置40の制御部405は、記憶部403のエリアに記憶されている過去の学習値に基づいて、発電装置10を制御する。発電装置10は固体高分子形の燃料電池で構成されている。
ところで、このような燃料電池では発電運転により水が精製される関係上、発電運転中においてフラッディングおよび/またはドライアップが発生するおそれが間々ある。フラッディングとは、発電反応により生成された生成水により、燃料電池のうち反応ガスが流れる流路が狭くなることをいう。ドライアップとは、燃料電池の内部の水が反応ガスにより過剰に持ち去られ、アノードおよびカソードで挟まれている電解質膜が過剰に乾燥することをいう。燃料電池では予期せぬ事情によりフラッディングまたはドライアップが発生するおそれがある。この場合、燃料電池の発電電力が過剰に低下するおそれがある。
この点について本実施形態によれば、フラッディングまたはドライアップに起因する発電電力の低下が発生し、発電電力が閾値範囲を逸脱するときには、制御部405は、発電装置10が発電した電力情報を異常値として取り扱う。この場合、発電装置10の良好な運転計画の作製にあたり、フラッディングまたはドライアップを要因とする発電量情報を、記憶部403のエリアから消去させることが好ましいことがある。
そこで、フラッディングまたはドライアップが発生して、燃料電池の発電電力が低下し、予め設定されている閾値よりも発電電力が低下するときには、制御部405は、発電装置10が発電した電力情報を異常値として取り扱い、記憶部403のエリアに格納させることを停止(禁止)する。更に、制御部405は、異常値が所定時間継続するときには、記憶部403のエリアに格納されてしまっている過去の学習値(できれば、過去の学習値の全て)を消去し、更に、発電電力用として予め設定されている初期値を記憶部403のエリアに代替情報として設定する。これにより過去の学習値を記憶部403のエリアから消去したとしても、制御装置40の制御部405は発電装置10を支障無く発電運転することができる。
(実施形態4)
図5〜図22は実施形態4を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を有するため、図1〜図4を準用できる。従って、制御装置40は、取得した電力消費量の異常値の有無を判定し、異常値であれば、学習値として記憶部403のエリアに記憶させることを抑制させる。更に取得した温水消費量の異常値の有無を判定し、異常値であれば、学習値として記憶部403のエリアに記憶させることを抑制させる。更に、上記した電力消費量および温水消費量のそれぞれの異常値が所定時間継続されるとき、記憶部403のエリアに格納されている過去の学習値を消去して、初期値を設定し、再学習する。これにより情報の異常値に基づいて発電装置10が発電することが抑えられる。このため、コージェネシステムの運転で取得された情報の異常値に起因する不具合を抑え、省エネルギ効果を更に向上させるのに有利なコージェネシステムを提供することができる。
本実施形態において、コジェネレーションシステムの作動について説明する。制御装置40は、図示しない主電源が投入されると、プログラムを起動し、プログラムをステップS102に進める。なおステップS102〜ステップS110は、制御用のCPUで実行できる。制御装置40は、図5に示すステップS102〜S110の処理によって、運転計画を一日のうち第1所定時間T1毎に導出して更新し、更新した運転計画を記憶部403のエリアに記憶させる。また、制御装置40は、更新した運転計画に従って、図10に示すステップS602〜608の処理によって発電装置10を運転する。すなわち、運転計画にしたがって発電装置10の運転(発電)を停止したり連続発電したりする。
ここで、第1所定時間T1は、24時間(1日)より小さい時間に設定されており、本実施形態では30分とされている。この第1所定時間T1は、制御装置40が運転計画を導出するのに必要十分な時間、かつ温水消費量の消費パターンにしたがっていない予定外の温水の使用に対して貯湯槽30による熱回収が対応できる時間となるように設定されている。
制御装置40が運転計画を導出するのに必要十分な時間は、制御装置40の演算能力にもよるが、5分以上、10分以上、20分以上あればよい。温水推量の消費パターンにしたがっていない予定外の温水の使用に対して貯湯槽30による熱回収に対応できる時間は、予定外の使用状況にもよるが、40分以下、50分以下、60分以下であることが好ましい。したがって、制御装置40が運転計画を導出するのに必要十分な時間と、予定外の温水の使用に対して貯湯槽30による熱回収に対応できる時間との各組合せにより、第1所定時間T1の好ましい範囲とすることができる。
まず、制御装置40は、ステップS102において、電力消費パターン作成サブルーチンを実行し、電力負荷21について、一日分の電力消費パターンを作成して更新記憶する。この電力消費パターンは、予め定められた一定期間(例えば1週間)の過去の電力消費データに基づいて予想された電力消費パターンである。次にステップS104において温水消費パターン作製サブルーチンを実行し、ステップS106において貯湯槽30の残湯量を推定するサブルーチンを実行し、更に、ステップS108において運転計画を導出して更新記憶させ、更に、ステップS110において第1所定時間T1の経過を待ち、第1所定時間T1が経過したら再び(ステップS)102に戻り、以上の動作を継続させる。
電力消費パターン作成サブルーチンについて説明を加える。すなわち、図6に示すフローチャートにおいて、制御装置40は、電力消費パターンを作成するための行列Eo_tempを初期化する(ステップS202)。次に制御装置40は、行列Eo_tempにおける各要素に、7日分(所定日数)における各時間帯の電力消費量(記憶部403に記憶されている)をそれぞれ代入する(ステップS202)。
代入した結果の一例を図11に示す。なお、本システムを設置当初においては、家族構成、地域などの条件から予め作成された平均的な消費モデルパターンの数式値を代入する。また、少なくとも1週間運転した後は、実際に発電停止時間帯毎に測定した電力消費量から作成され更新記憶された前回の電力消費パターンの数式値を代入する。
行列Eo_tempにおいて、図11に示すように、列が何日前のデータであることを示す。行が一日のうちの時刻0時(深夜0時)からの時間帯を示す。従って、1行1列の要素は、1日前の時刻0:00に計測した電力消費量であり、すなわち、2日前の時刻23:30から1日前の時刻0:00までに計測した電力消費量の平均値であり、例えば図11では300Wである。2行1列の要素は、1日前の0:30に計測した電力消費量であり、すなわち、1日前の時刻0:00から時刻0:30までに計測した電力消費量の平均値であり、例えば図11では400Wである。1行2列の要素は、2日前の時刻0:00に計測した電力消費量であり、すなわち、3日前の時刻23:30から2日前の時刻0:00までに計測した電力消費量の平均値であり、例えば図11では250Wである。なお、1日前のデータのなかには、本日のデータと前日のデータが混在している。同様に2日前のデータのなかには、前日のデータと前々日のデータが混在している。
制御装置40は、電力計22によって電力消費量を制御周期毎に計測し(ステップS204)、計測した電力消費量をフィルタ処理する(ステップS206)。制御装置40は、ステップS206において、電力消費量を計測する度にその計測したデータおよび記憶されている過去数件分(本実施形態においては29件分)のデータに基づいて、下記の式1によってフィルタ処理を実行する。上記制御周期は後述する第2所定時間T2と同一であり、本実施形態では1分であるが、これに限定されるものではない。
Figure 2011021827
式1において、u[k]およびy[k]は、現時点でのデータ例えば時刻kの入力データおよび出力値(処理値)を示し、zは遅れ演算子を示す。
制御装置40は、電力消費量の計測開始時点から30分経過するまでの間、ステップS208で「NO」と判定し続け、上記電力消費量の計測(ステップS204)とそのフィルタ処理(ステップS206)を繰り返し実行し、その30分間の電力消費量をフィルタ処理し、その平均値を算出する。
そして、制御装置40は、電力消費量の計測開始時点から30分経過した時点において、ステップS208で「YES」と判定し、現在の時刻を読み込む(ステップS210)。例えば、現在の時刻が0:00であり、それまで30分間(23:00〜0:00)のフィルタ処理値が500Wであるとする。
制御装置40は、前記した行列Eo_tempにおいて、7日前の同時刻(電力消費量を計測しフィルタ処理が完了した時刻)のデータ(最も古いデータ)を消去するとともに、同時刻(同行)の残っているデータを一つずつ右に移動させる(ステップS212)。例えば、今回の時刻は0:00であるので、図12に示すように、7日前の時刻0:00のデータである1行7列の要素の440Wを消去する。そして図12に示すように、1日前の時刻0:00のデータである1行1列の要素の300Wを1行2列に移動させる。更に、2日前の時刻0:00のデータである1行2列の要素の250Wを1行3列に移動させる。その他の1行3列から1行6列までの各要素も同様に移動させる。
そして、制御装置40は、図12に示すように、上述のように導出した最新のフィルタ処理値(例えば500W)を、行列Eo_tempの空いている1行1列に追加する(ステップS214)。制御装置40は、このように作成された行列Eo_tempの各行のデータを平均化することにより、電力消費予測値すなわち電力消費パターンを導出して更新記憶する(ステップS216)。図13は、導出された電力消費予測値の一例を示す。図13に示すように、0:00の電力消費予測値は340Wであり、0:30の電力消費予測値は420Wであり、・・・、23:30の電力消費予測値は900Wである。ここで、各行のデータを平均化させて電力消費予測値を取得しているが、場合によっては、これに限らず、各行のデータの最高値を電力消費予測値としても良い。
次に、制御装置40は、ステップS104において温水消費パターン作成のサブルーチンを実行し、一日分の温水消費パターンを作成して、更新記憶する。この温水消費パターンは、一定期間(例えば1週間)の過去の温水消費データに基づいて予測される温水消費パターンである。すなわち、制御装置40は、上述したステップS202〜216の処理と同様に、ステップS302〜S316の処理によって温水消費パターンを作成する。具体的には、制御装置40は、温水消費パターンを作成するための行列Qout_tempを初期化する(ステップS302)。行列Qout_tempにおいて、前記した行列Eo_tempと同様に、列が何日前のデータであることを示し、行が一日のうちの時間帯を示す。
温水データ用の行列Qout_tempにおいては、図14に示すように、列は、何日前のデータであることを示す。行は、一日のうちの0時からの時間帯を示す。従って、1行1列の要素は、1日前の0:00に計測した電力消費量であり、すなわち、2日前の23:30から1日前の0:00までに計測した温水電力消費量の平均値であり、例えば図14では3リットルである。2行1列の要素は、1日前の0:30に計測した温水消費量であり、すなわち、1日前の0:00から0:30までに計測した温水消費量の平均値であり、例えば図14では4リットルである。1行2列の要素は、2日前の0:00に計測した温水消費量であり、すなわち、3日前の23:30から2日前の0:00までに計測した温水消費量の平均値であり、例えば図14では2リットルである。
制御装置40は、流量センサ36によって温水消費量を制御周期毎に計測し(ステップS304)、計測した温水消費量をフィルタ処理する(ステップS306)。制御装置40は、温水消費量の計測開始時点から30分経過するまでの間、ステップS308で「NO」と判定し続け、上記温水消費量の計測とそのフィルタ処理を繰り返し実行して、その30分間の温水消費量をフィルタ処理して平均値を算出する。
そして、制御装置40は、温水消費量の計測開始時点から30分経過した時点にて、ステップS308で「YES」と判定し、現在の時刻を読み込む(ステップS310)。制御装置40は、行列Qout_tempにおいて、7日前の同時刻のデータを消去するとともに、同時刻(同行)の残っているデータを一つずつ右に移動させる(ステップS312)。そして、制御装置40は、ステップS306で導出したフィルタ処理値を、行列Qout_tempの空いている1行1列に追加する(ステップS314)。
制御装置40は、このように作成された行列Qout_tempの各行のデータを平均化することにより、温水消費予測値すなわち温水消費パターンを導出し更新し。記憶部403に記憶させる(ステップS316)。この温水消費パターンの一例を図16に示す。
次に、制御装置40は、ステップS106において、貯湯槽30の残湯量を推定する推定サブルーチンを実行し、現在時刻の貯湯槽30の残湯量を導出して記憶する。具体的には、制御装置40は、温度センサ38によって貯湯槽30に補給される水(例えば水道水)の温度を計測する(ステップS402)。制御装置40は、各温度センサ34−1〜34−10によって貯湯槽30内の各位置の温水の温度を計測する(ステップS404)。そして、制御装置40は、貯湯槽30に補給される水の温度および貯湯槽30内の各位置の温度を、下記の式2に代入し、貯湯槽30の残湯量を演算する(ステップS406)。
Figure 2011021827
ここで、式2において、Qは貯湯槽30に蓄えられている熱量[J]を示す。Cpは水の比熱(4.189×10−3[J/(kg・K)])を示す。Vは貯湯槽30の容積(本実施形態では150リットル=150kg)を示す。Twは水道水の温度を示す。Tiは貯湯槽30内のi番目の温度を示す。
次に、制御装置40は、ステップS108において、運転計画を導出させて更新記憶させるサブルーチンを実行し、発電装置10の運転計画を作製し、その運転計画を更新記憶する。
すなわち、制御装置40は、上記ステップS102で作成して記憶部403に記憶されている記憶されている電力消費パターン(図17に示すパターン)、および上記ステップS104で作成して記憶部403に記憶されている温水消費パターン(図18に示すパターン)を読み込む(ステップS502)。更に、上記ステップS106で導出した貯湯槽30における残湯量を読み込む(ステップS504)。
そして、制御装置40は、ステップS506〜518の処理によりそれら読み込んだ最新の情報を使用して最適な運転計画を立てる。この場合、制御装置40は、発電を停止する(発電停止を開始する)停止時刻と、発電を開始する(発電停止を終了する)開始時刻を変更して発電停止時間帯を設定する(ステップS506)。例えば、1日(時刻0:00〜時刻24:00)の中で30分刻みで停止時刻と開始時刻を変更させる。これにより、発電停止時間帯の全組み合わせは、時刻0:00〜0:00(停止しない)、時刻0:00〜0:30、時刻0:00〜1:00、・・・、時刻0:00〜時刻24:00、時刻0:30〜1:00、・・・、時刻0:30〜24:00、・・・、時刻23:00〜23:30、・・・、時刻23:00〜24:00、および時刻23:30〜24:00となり、1177通り(=49+1)設定することができる。
制御装置40は、このすべての組み合わせの一つずつについて、省エネ効果指標値を導出する(ステップS508〜S514)。まず、制御装置40は、ステップS506で設定した発電停止時間帯、ステップS502で読み込んだ電力消費パターン、および下記の式3に基づいて、電力消費パターンの設定時間単位(本実施形態では24時間)における各時刻の排熱回収量を導出する(ステップS508)。例えば、一回目の計算では、一つ目の組み合わせである時刻0:00〜0:00についての排熱回収量を導出する。また、発電停止時間帯が時刻4:00から17:00までである運転計画が最適な運転計画として導出された場合、排熱回収量の予測値は、図19に示すように求められる。
Figure 2011021827
ここで、式3において、Qin[k]はk時刻(時間)での排熱回収量[J]を示す。Eoは電力消費パターン[W]を示す。tdは予測の間隔(本実施形態では30分)を示す。aは排熱回収特性[W/W]を示す。aは排熱回収特性[W]を示す。いずれの値も実機を使用して得た実験データから算出されるものである。なお、排熱回収特性aの単位のうち分母は電気のワットを示し、分子は熱のワットを示す。
上記した式3によれば、毎時正時と30分の排熱回収量を予測して求めることができる。また、それらの時間が設定された発電停止時間帯でなければ、数式3の上の式を使用して排熱回収量を求めることができる。設定された発電停止時間帯であれば、数式3の下の式を使用して排熱回収量を予測して求めることができる。すなわち、発電していないので、排熱回収量は0である。
なお、電力消費パターンの電力消費量が発電器11の最大発電量を超えない場合、上記式3において電力消費パターンEoをそのまま使用することができる。但し、超える場合には、上記数式3において電力消費パターンEoの代わりに発電器11の最大発電量を使用する。
制御装置40は、ステップS506で設定した発電停止時間帯による運転計画に基づいて、貯湯槽30の残湯量の推移を予測する(ステップS510)。ここで、制御装置40は、ステップS502で読み込んだ温水消費パターンQout、ステップS504で読み込んだ貯湯槽残湯量Qo、およびステップS508で導出した排熱回収量Qinを、下記の式4に代入し、貯湯槽30の残湯量の推移を予測する。例えば、一回目の計算では、一つ目の組み合わせである時刻0:00〜0:00についての貯湯槽30の残湯量の推移を予測する。また、発電停止時間帯が時刻4:00から17:00までである運転計画が最適な運転計画として予測された場合、貯湯槽残湯量の予測値は、図20に示すように予測される。
Figure 2011021827
式4において、Q[k]は、貯湯槽30の残湯量の推移予測値を示す。この推移予測値は、温水消費パターンに対応する時間(本実施形態では24時間)を単位として導出される。
制御装置40は、ステップS506で設定した発電停止時間帯による運転計画で省エネ効果指標値である評価関数式Jを求める(ステップS512)。すなわち、制御装置40は、ステップS510で求めた貯湯槽30の残湯量の推移予測値Q[k]、ステップS502で読み込んだ電力消費パターンEo、および下記の式5から、評価関数式J(省エネ効果指標値)を求める。
この評価関数式Jは、各時刻の省エネ効果を1日分加算した値である。例えば、一回目の計算では、一つ目の組み合わせである時刻0:00〜0:00についての1日分の総省エネ効果を求める。本実施形態の評価関数式(省エネ効果指標値)は、一次エネルギ(発電装置10に供給される燃料)の削減量である。例えば、発電停止時間帯が時刻0:00〜0:00である場合、評価関数式(省エネ効果指標値)の値は19686(J)である。
Figure 2011021827
式5において、J[k]はk時刻の省エネ効果を示す。Eoは電力消費パターンを示す。Qfullは最大貯湯槽熱量を示す。bは省エネ効果換算値[J/W]を示す。bは省エネ効果換算値[J]であり、いずれの値も実機を使用して得た実験データから算出される。cは貯湯槽30が温度的に満タンである場合の省エネ効果換算値[J/W]を示す。cは貯湯槽30が温度的に満タンである場合の省エネ効果換算値[J]を示す。いずれの値も実機を使用して得た実験データおよびラジエータ37の特性から算出されるものである。
最大貯湯槽熱量Qfullは下記数式6で求められる。
Figure 2011021827
式6において、Cpは水の比熱(4.189×10−3[J/(kg・K)])を示す。Vは貯湯槽30の容積(本実施形態では150l=150kg)を示す。Tmaxは排熱回収最高温度(例えば70℃)を示す。Twは水道水の温度を示す。
そして、制御装置40は、ステップS506で設定した発電停止時間帯とステップS512で導出した評価関数式の値(省エネ効果指標値)とを関連付けて記憶部403に記憶させる(ステップS514)。
制御装置40は、上述した発電停止時間帯のすべての組み合わせについて上述したステップS506〜514の処理を繰り返す(ステップS516で「NO」と判定し続ける)。すべての組み合わせについて発電停止時間帯と省エネ効果指標値との関連付けが終了すると、制御装置40は、ステップS516で「YES」と判定し、プログラムをステップS518に進める。
更に、制御装置40は、ステップS518において、それまで記憶した発電停止時間帯と省エネ効果指標値との関連付けのなかから、省エネ効果指標値が最大となるものを選択する。図21は、記憶している発電停止時間帯と省エネ効果指標値との関連付けを3次元グラフとして示す。図21において横軸は発電の停止時刻を示し、縦軸は発電の開始時刻を示す。縦軸および横軸は、時刻0:00から24:00まで30分刻みで示す。省エネ効果指標値を等高線として示す。このうち等高線L1で示す範囲は、省エネ効果指標値が最も大きい範囲を示す。等高線L1から外側にいくにしたがって、省エネ効果指標値が小さくなる。
図21から明らかなように、停止時刻が時刻3:00〜5:00で、開始時刻が時刻16:00〜18:00である場合には、省エネ効果指標値が最大となる。制御装置40は、そのなかでも最も省エネ効果指標値が大きい値となるように、停止時刻4:00と開始時刻17:00との組み合わせを含む発電停止時間帯を有する運転計画を最適な運転計画として求める。そして、制御装置40は、その導出した運転計画を更新して記憶部403のエリアに記憶させる(ステップS520)。そして、制御装置40は、ステップS110において第1所定時間T1が経過するのを待って、次回の処理を開始する。
また、制御装置40は、上述した運転計画の導出、更新記憶の処理とは別に、発電器11が発電可能な状態となると、図10のフローチャートに示すように、発電停止運転と連続発電運転とを切り替えるように、発電装置10の運転を制御する。制御装置40は、ステップS602〜608の処理を第2所定時間T2毎(例えば60秒毎)に繰り返し実行している。第2所定時間T2は比較的短時間な値に設定されるものであり、上述した第1所定時間より十分小さい値であることが好ましい。
具体的には、制御装置40は、ステップS602において、現在の時刻が上記導出された最新の発電停止時間帯であるか否かを判定する。制御装置40は、現在時刻がその発電停止時間帯であれば、ステップS602にて「YES」と判定しプログラムをステップS604に進める。制御装置40は、ステップS604において、発電装置10の発電停止運転を実施する。すなわち、制御装置40は、発電量指示値を0に設定し、発電装置10の発電を停止する。
一方、現在時刻が発電停止時間帯でない場合には、ステップS602にて「NO」と判定しプログラムをステップS606に進める。制御装置40は、ステップS606において、発電装置10の連続発電運転を実施する。すなわち、制御装置40は、電力計22によって電力消費量を第2所定時間T2(制御周期)毎に計測し、計測した電力消費量をフィルタ処理する。このフィルタ処理は、電力消費量を計測する度にその計測したデータおよび記憶されている過去数式件分(本実施形態においては4件分)のデータに基づいて上記した式1と同様に、下記の式7によってフィルタ処理を実行している。
Figure 2011021827
制御装置40は、このフィルタ処理値を発電量指示値に設定し、その発電量指示値を発電器11に指示する。これにより、発電装置10は、急激に変化する電力消費量に追従することなく、発電量の振動を抑制することができるため効率のよい発電が可能となる。
上述した制御によれば、図22に示すように電力消費量が変化する場合において、時刻4:00から17:00までの間は発電が停止されるので発電量は、0である。時刻0:00から4:00まで間と、時刻17:00から24:00までの間は、電力消費量に追従して発電されている。この運転計画によれば、省エネ効果を最大限得ることができる。図21においては、太い濃い実線で電力消費量を示す。
上述した説明から明らかなように、本実施形態においては、制御装置40が、電力負荷21で消費される電力量の消費パターン、温水消費装置26a,26bで消費される温水消費量の消費パターンおよび貯湯槽30内の残湯量の予測値に基づいて発電装置10の運転計画を1日のうち所定時間毎(30分毎)に導出して更新記憶し(ステップS108)、該更新記憶した運転計画に従って運転するとともに発電量指示値に応じた発電量となるように発電装置を制御する(ステップS602〜608)。これにより、従来と比べて頻繁に運転計画を立てることができるので、予期しない温水の消費があった場合でも、その消費に対応した運転を実施することができる。したがって、予期しない温水の消費による温水切れの発生を防止することができるので、温水切れを防止しつつ省エネ効果がよい発電装置の運転ができるコジェネレーションシステムを提供することができる。
また、制御装置40は、電力消費量の消費パターン、温水消費量の消費パターンおよび残湯量の予測値を所定時間毎(30分毎)に導出して更新記憶する(ステップS102〜106)ので、それら導出した結果に基づいて発電装置10の運転計画を正確かつ確実に導出することができる。
また、制御装置は、電力量および温水消費量を所定時間毎(例えば30分毎)に検出し、今回の各検出結果も使用して電力消費量の消費パターンおよび温水消費量の消費パターンを導出して更新記憶する(ステップS102、104)ので、最新の消費情報を正確かつ確実に消費パターンに反映させることができる。
また、第1所定時間T1は、制御装置40が運転計画を導出するのに必要十分な時間、かつ温水消費量の消費パターンにしたがっていない予定外の温水の使用に対して貯湯槽30による熱回収が対応できる時間となるように設定されているので、適切な時間間隔で運転計画を更新することができる。
なお、上述した実施形態においては、電力消費量の消費パターン、温水消費量の消費パターンおよび残湯量の予測値を24時間より大きい時間(例えば2日)を単位として作成するようにしてもよい。これにより、1日単位でなくより長い単位の運転計画を作成することができるので、在宅しているが通常に比べて温水を使用しない場合でも、発電時間を短くして貯湯槽30が温度的に満タンにならず、省エネ効果がよい発電装置10の運転ができるコジェネレーションシステムを提供することができる。したがって、運転計画を頻繁に更新することにより、温水の使用状況に適切に対応しつつ省エネ効果がよい発電装置の運転ができるコジェネレーションシステムを提供することができる。また、上述した実施形態においては、省エネルギ効果の指標としてエネルギ量を挙げたが、他の指標(例えばCO削減量、家庭の光熱費)を採用するようにしてもよい。
発電装置10としては、発電器11が交流電力を発生して交換器12を介さずに直接出力するものもある。発電装置10としては燃料電池システムが採用されているが、エンジン駆動式の発電装置でも良い。燃料電池は固体高分子形とされているが、場合によっては固体酸化物形、溶融炭酸塩、リン酸形等のいずれでも良い。その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。
なお、本明細書から次の技術的思想も把握される。
[付記項1]電力負荷に電力を供給する発電装置と、前記発電装置の排熱に基づいて加熱された温水を貯湯するとともに温水消費装置に前記温水を供給する貯湯槽と、前記電力負荷の電力消費量、前記発電装置の発電電力量、温水消費装置の温水消費量のうちの少なくとも一つに関する情報を学習値として記憶する記憶部と、記憶部に記憶されている過去の学習値に基づいて、前記発電装置を制御する制御部とをもつ制御装置とを具備するコージェネシステム。
[付記項2]付記項1において、前記制御装置の前記制御部は、取得した前記情報の異常値の有無を判定し、且つ、取得した前記情報が異常値であるとき、学習値として前記記憶部に記憶させることを停止させるコジェネレーションシステム。
本発明は例えば燃料電池システム、エンジン駆動式発電装置等のコージェネシステムに使用できる。
10…発電装置、10a…電力計、11…発電器、12…変換器、13…燃料供給装置、13a…流量計、14…水供給装置、15…送電線、16…系統電源、21…電力負荷、26a…温水消費装置、26b…温水消費装置、30…貯湯槽、34…温度センサ群、36…流量センサ、40…制御装置、403…記憶部、405…制御部

Claims (4)

  1. 電力負荷に電力を供給する発電装置と、
    前記発電装置の排熱に基づいて加熱された温水を貯湯するとともに温水消費装置に前記温水を供給する貯湯槽と、
    前記電力負荷の電力消費量、前記発電装置の発電電力量、前記温水消費装置の温水消費量のうちの少なくとも一つに関する情報を学習値として記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている過去の学習値に基づいて、前記発電装置を制御する制御部とをもつ制御装置とを具備しており、
    前記制御装置の前記制御部は、
    取得した前記情報の異常値の有無を判定し、且つ、前記異常値が所定時間継続されるとき、前記記憶部に格納されている過去の学習値を消去して、初期値を設定し、更に学習し、前記情報を学習値として前記記憶部に記憶させるコジェネレーションシステム。
  2. 請求項1において、前記制御装置の前記記憶部は、前記発電装置の発電電力量および前記電力負荷の電力消費量のうちの少なくとも一つに関する過去の電力情報を学習値として記憶し、
    前記制御装置の前記制御部は、前記電力負荷で消費される電力消費量および前記発電装置の発電電力量のうちの少なくとも一つに関する電力情報の第1異常値の有無を判定し、且つ、前記第1異常値が第1所定時間継続されるとき、前記記憶部に格納されている前記第1異常値に関する過去の学習値を消去して、電力用の第1初期値を設定し、更に学習して前記情報を学習値として前記記憶部に記憶させるコジェネレーションシステム。
  3. 請求項1または2において、前記記憶部は、前記温水消費装置の温水消費量に関する温水情報を学習値として記憶し、
    前記制御装置の前記制御部は、前記温水消費装置の温水消費量に関する前記温水情報の第2異常値の有無を判定し、且つ、前記第2異常値が第2所定時間継続されるとき、前記記憶部に格納されている第2異常値に関する過去の学習値を消去して、温水用の第2初期値を設定し、更に学習して前記情報を前記記憶部に記憶させるコジェネレーションシステム。
  4. 請求項1〜3のうちの一項において、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記電力負荷の電力消費量の消費パターンと、前記記憶部に記憶されている前記温水消費装置の温水消費量の消費パターンと、前記記憶部に記憶されている前記貯湯槽内の残湯量の予測値とのうちの少なくとも一つに基づいて、前記発電装置の運転計画を1日のうち更新用所定時間毎に導出して更新し、該更新した運転計画に基づいて前記発電装置を運転するとともに発電量指示値に応じた発電量となるように前記発電装置を制御するコジェネレーションシステム。
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