JP2011033246A - コージェネシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】貯湯槽の温水を満タンにする傾向があるユーザであっても、ユーザが発電装置を必要以上に発電させてしまうおそれを解消させるコージェネシステムを提供する。
【解決手段】システムは、発電装置10と、発電装置10の排熱に基づいて加熱された温水を貯湯するとともに温水消費装置26a,26bに温水を供給する貯湯槽30と、温水需要予測値を設定する制御装置40とをもつ。制御装置40は、制御装置40により設定された温水需要予測値の大きさに応じて貯湯槽30の満タン値を変更させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気エネルギおよび温水を発生させる燃料電池システム、エンジン駆動式発電システム等のコジェネレーションシステムに関する。
コジェネレーションシステムとしては、電力負荷に電力を供給する発電装置と、発電量指示値に応じた発電量となるように発電装置を制御する制御装置と、発電装置の排熱を回収した温水を貯湯する貯湯槽とを備えたものが知られている。このようなコージェネシステムによれば、貯湯槽に溜められている温水の実際の量を表示する表示部を有するものが提供されている(特許文献1〜3)。
特開2006−308270号公報 特開2003−229159号公報 特開2004−347288号公報
このようなコージェネシステムによれば、貯湯槽に溜められている温水の量を表示部により表示することができる。ここで、表示部は、貯湯槽の温水の容量に対して、貯湯槽に現在溜められている温水の絶対量を表示している。
ところで、数多くのユーザのうち、貯湯槽に実際に溜められている実際の貯湯量が当日の温水需要予測値に対して充分であるにも拘わらず、貯湯槽に溜められている実際の温水が常に満タン(満蓄)でないと、安心しない心配性のユーザも存在する。例えば、貯湯槽の容量が200リットルのとき、当日の温水需要予測値が150リットルであれば、貯湯タンクの温水は満タン値ではないため、貯湯槽は満タンとして表示されない。このため、当日の温水需要予測値に対して、貯湯槽に現在溜められている温水が充分足りるにも拘わらず、ユーザによっては、貯湯槽の温水を満タンにするため、発電装置を必要以上に発電させてしまうおそれがある。この場合、運転コスト(ランニングコスト、燃料費)が必要以上に高くなる。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、貯湯槽の温水を満タンにする傾向があるユーザであっても、発電装置を必要以上に発電されてしまうおそれを解消させるのに有利なコージェネシステムを提供することを課題とする。
本発明に係るコージェネシステムは、電気エネルギおよび排熱を発生させる発電装置と、発電装置の排熱に基づいて加熱された温水を貯湯すると共に温水消費装置に温水を供給する貯湯槽と、温水消費装置により消費される温水需要予測値を制御装置とを具備しており、制御装置は、制御装置が設定した温水需要予測値の大きさに応じて貯湯槽の満タン値を変更する。
本発明によれば、制御装置は、温水消費装置により消費される温水需要予測値を設定する。温水需要予測値とは、現在時刻以降において温水消費装置により消費される温水需要量を意味する。制御装置は、制御装置が設定した温水需要予測値の大きさに応じて貯湯槽の満タン値を変更する。すなわち、制御装置が設定した温水需要予測値が相対的に大きいときには、温水需要予測値の大きさに応じて貯湯槽の満タン値が大きくされる。制御装置が設定した温水需要予測値が相対的に小さいときには、温水需要予測値の大きさに応じて貯湯槽の満タン値が小さくされる。
このように温水需要予測値が相対的に小さいときには、貯湯槽の満タン値を小さくする。このため、温水需要予測値が相対的に小さいときには、貯湯槽に溜められている温水の絶対量が実際には少ないときあっても、貯湯槽は、早期に満タンまたは満タンに近い状態として認識される。従って、当日に温水需要予定があるとき、その温水量が温水需要予定量に充分に足りるときであっても、貯湯槽に溜められている温水を常に満タンにする傾向がある心配性なユーザであっても、そのユーザが発電装置を必要以上に発電させてしまうおそれを解消させるのに有利となる。
温水需要予測値としては、温水需要に関する過去の情報に基づいて制御装置が演算して求めても良いし、温水需要予測値をユーザが制御装置の入力部から制御装置の記憶部のエリアに逐一設定させても良い。
本発明によれば、貯湯槽の温水を満タンにする傾向があるユーザであっても、ユーザが発電装置を必要以上に発電させてしまうおそれを解消させるのに有利なコージェネシステムを提供することができる。
実施形態によるコジェネレーションシステムを模式的に示す概要図である。 記憶部のエリアを示す図である。 リモコン操作部を示す正面図である。 (A)(B)はリモコン操作部における温水表示の第1表示態様を示す正面図である。 リモコン操作部における温水表示のパーセント用第2表示態様を示す正面図である。 リモコン操作部における温水表示の容積単位用第2表示態様を示す正面図である。 時間軸と温水需要予測値との関係の一例を示すグラフである。 (A)(B)は時間軸と温水需要予測値との関係の他例を示すグラフである。 制御装置にて表示制御として実行される制御プログラムのフローチャートである。 制御装置にて実行される制御プログラムのフローチャートである。 制御装置にて実行される電力消費量の予想パターン作成のサブルーチンのフローチャートである。 制御装置にて実行される温水消費量の予想パターン作成のサブルーチンのフローチャートである。 制御装置にて実行される貯湯槽の残湯量推定のサブルーチンのフローチャートである。 制御装置にて実行される運転計画導出・更新記憶のサブルーチンのフローチャートである。 制御装置にて実行される制御プログラムのフローチャートである。 過去の電力消費に関する行列Eo_tempを示す図である。 過去の電力消費に関する行列Eo_tempの更新状況を示す図である。 電力消費予測値を行列で示した図である。 過去の温水消費に関する行列Qout_tempを示す図である。 過去の温水消費に関する行列Qout_tempの更新状況を示す図である。 温水消費予測値を行列で示した図である。 電力消費量の予想パターンの一例を示すグラフである。 温水消費量の予想パターンの一例を示すグラフである。 発電停止時間帯が時刻4:00から時刻17:00までである運転計画が最適な運転計画として導出された場合において、排熱回収量の予測値を示すグラフである。 発電停止時間帯が時刻4:00から時刻17:00までである運転計画が最適な運転計画として導出された場合において、貯湯槽の残湯量の予測値を示すグラフである。 発電停止時間帯の停止時刻および開始時刻と省エネ効果指標値との関係の一例を示すグラフである。 変動する電力消費量を示すグラフである。
発電装置は電力負荷に電力を供給するものであり、燃料電池装置またはエンジン式発電装置を例示できる。貯湯槽は、発電装置の排熱に基づいて加熱された温水を貯湯するとともに温水消費装置に温水を供給する。制御装置は温水需要予測値を設定する。この場合、電力負荷の電力消費量、発電装置の発電電力量、温水消費装置の温水消費量、システムが設置されている環境の気温、貯湯槽に給水する前の水温といったパラメータのうちの少なくとも一つに関する情報に基づいて設定することができる。情報は過去情報または現在情報が好ましい。温水需要予測値については、所定の時間帯における温水需要とすることができる。時間帯としては、30分、1時間、2時間、2.5時間等を例示できる。温水需要予測値としては、上記したパラメータの過去の情報に基づいて制御装置が演算して求めても良いし、あるいは、温水需要予測値をユーザが制御装置の記憶部のエリアに手作業等で逐一記憶させても良い。
制御装置は、制御装置が設定した温水需要予測値の大きさに応じて貯湯槽の満タン値を変更する。すなわち、制御装置が設定した温水需要予測値が相対的に大きいときには、それに応じて貯湯槽の満タン値を大きくする。制御装置が設定した温水需要予測値が相対的に小さいときには、それに応じて貯湯槽の満タン値を小さくする。例えば、貯湯槽の容量が200リットルのときであっても、制御装置が設定した温水需要予測値が150リットルのとき、貯湯槽に溜められている現在の温水量が150リットルであれば、貯湯槽の容量に拘わらず、貯湯槽は満タン値として認識される。また、貯湯槽の容量が400リットルのときであっても、制御装置が設定した温水需要予測値が200リットルのとき、貯湯槽に溜められている現在の温水量が200リットルであれば、貯湯槽は満タン値として認識される。
好ましくは、制御装置は、貯湯槽に溜められている温水の量が満タン値になると、発電装置の発電運転に制限を掛けることができる。この場合、加熱された温水が必要以上に溜まることが抑制される。制限としては、発電装置の発電電力の最大値を低下させることが例示される。
好ましくは、貯湯槽に溜められている温水量を満タン値に対して表示する温水表示部が設けられている。表示態様としては、視覚的表示、聴覚的表示、触覚的表示のうちのいずれでも良い。温水表示部の視覚的表示としては、グラフ、文字、絵文字、図形、数値、記号等が例示される。
好ましい形態によれば、制御装置は、所定の時間幅をもつ複数の分割時間帯に時間軸を分割し、各分割時間帯における温水需要予測値をそれぞれ求め、各分割時間帯における複数の温水需要予測値のうちの最大値を満タン値として設定することができる。この場合、温水表示部は、満タン値に対して、貯湯槽に溜められている温水量の割合を相対的に表示することができる。
また、好ましい形態によれば、制御装置は、所定の時間幅をもつ複数の分割時間帯に時間軸を分割し、各分割時間帯における温水需要予測値をそれぞれ設定し、温水需要予測値が得られた分割時間帯が時間軸として互いに隣接しているとき、互いに隣接している複数の分割時間帯における温水需要予測値の合計和(容積または熱量)を求め、合計和を貯湯槽の満タン値(容積または熱量)として設定することができる。この場合、温水表示部は、合計和で設定された貯湯槽の満タン値(容積または熱量)に対して、貯湯槽に溜められている温水量(容積または熱量)の割合を相対的に表示することができる。このように合計和で設定された貯湯槽の満タン値(容積または熱量)に対して、貯湯槽に溜められている温水量(容積または熱量)を相対的に表示するため、貯湯槽の温水を常に満タンにする傾向があるユーザであっても、ユーザが発電装置を必要以上に発電させてしまうおそれを解消させるのに有利である。上記したように温水量は容積または熱量とすることができる。
好ましい形態によれば、満タン値が貯湯槽の容量よりも大きいときには、貯湯槽の容量を貯湯槽の満タン値として設定し、温水表示部は、貯湯槽の容量設定された貯湯槽の満タン値に対して、貯湯槽に溜められている温水量(容積)を相対的に表示することができる。貯湯槽の容量とは、貯湯槽に最大に溜めることが可能な温水の量(容積)を意味する。このように貯湯槽の容量で規定された満タン値に対して、貯湯槽に溜められている温水量(容積)の割合を表示できるため、貯湯槽の容量に対して温水需要予測値が過大となることが抑制される。
好ましい形態によれば、温水表示部は、制御装置が設定した温水需要予測値として設定された満タン値(熱量または熱量)に対して、貯湯槽に溜められている現在の温水量(容積または熱量)を相対的に表示する第1表示態様と、貯湯槽に貯留可能な温水量(貯湯槽の容量)に対して、貯湯槽に溜められている現在の温水量(容積または熱量)の絶対値を表示する第2表示態様とを有する。
本発明によれば、貯湯槽に回収される回収温水の温度が基本的に一定である形態では、需要予測温水量に対する貯湯槽の温水容積を相対的に表示する態様を採用できる。貯湯槽の容積に対する温水容積を温水容積を相対表示したり、あるいは、当該温水容積そのものを絶対表示する態様を採用できる。
また、貯湯槽に回収される回収温水の温度が可変である形態では、需要予測温水の全熱量に対する貯湯槽の温水の熱量を表示する表示態様を採用できる。また、貯湯槽に回収される回収温水の温度に基づいて貯湯槽に貯湯可能な最大温水熱量を決定し、その最大温水熱量に対する貯湯槽の温水熱量を相対表示したり、当該温水熱量そのものを絶対表示す表示態様を採用できる。
好ましい形態によれば、温水表示部は、第1表示態様および第2表示態様の表示を切り替えるための切替操作部を有する。この場合、第1表示態様による表示および第2表示態様による表示の双方を確認できる。
(実施形態1)
以下、本発明によるコジェネレーションシステムの実施形態1について、図1および図2を参照して説明する。図1はこのコジェネレーションシステムの概要を示す。このコジェネレーションシステムは、複数の電力負荷21に電力を供給する発電装置10と、発電装置10の排熱を回収した温水を貯湯する貯湯槽30と、発電量指示値に応じた発電量となるように発電装置10を制御する制御装置40とを備えている。
発電装置10は燃料電池発電装置であり、直流電力を発生する発電器11と、発電器11から供給された直流電力を交流電力に変換して出力する変換器(例えばインバータ)12とを備えている。なお、発電装置10としては、燃料電池発電装置の他に、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、ガスタービン、マイクロガスタービン等の原動機とこの原動機によって駆動される発電機から構成されたものでもよい。なお燃料電池は固体高分子形とされているが、固体酸化物形、溶融炭酸塩形、リン酸形でも良い。
発電器11は、改質装置、一酸化炭素低減装置(以下CO低減装置という)および燃料電池から構成されていることが好ましい。ここで、改質装置は、燃料供給装置13から供給される燃料を水供給装置14から供給される水で水蒸気改質して水素リッチな改質ガスを生成してCO低減装置に導出するものである。CO低減装置は、改質ガスに含まれる一酸化炭素を低減して燃料電池に導出するものである。燃料電池は、燃料極に供給された改質ガス中の水素および空気極に供給された酸化剤ガスである空気を用いて発電する。
燃料供給装置13と発電器11の間には、発電器11に投入される燃料量を検出する燃料投入量検出手段である流量計13aが設けられている。流量計13aは検出した燃料投入量を制御装置40に送信する。なお、燃料電池発電装置の場合の燃料投入量は、改質装置に供給される燃料の投入量を指す。
変換器12は、電力消費場所20に設置されている複数の電力負荷21に送電線15を介してそれぞれ接続されている。変換器12から出力される交流電力は、必要に応じて各電力負荷21に供給されている。変換器12には、発電装置10から出力される発電出力量を検出する発電出力量検出手段として機能する電力計10aが設けられている。電力計10aは検出した発電出力量を制御装置40に送信する。
電力負荷21は家庭用または業務用の電力負荷であり、電灯、アイロン、テレビ、洗濯機、電気コタツ、電気カーペット、エアコン、冷蔵庫等の電気器具を例示できる。なお、変換器12と電力消費場所20とを接続する送電線15には、電力会社の系統電源16も接続されている(系統連系)。発電装置10の発電量より電力負荷21の総電力消費量が上回った場合には、その不足電力を系統電源16から受電して補うようになっている。電力計22は、電力負荷21により消費された電力消費量を検出するための電力消費量検出手段であり、電力消費場所20で使用される全ての電力負荷21の合計電力消費量を検出して、制御装置40に送信する。
また、発電器11には、発電器11の排熱を回収して発電器11を冷却する熱媒体が循環する冷却回路31が接続されている。冷却回路31には、熱交換器32およびラジエータ37が配設されている。ラジエータ37は、冷却回路31を循環する熱媒体を冷却する冷却手段であり、制御装置40の指令によってオン・オフ制御されており、オン状態のときには熱媒体を冷却し、オフ状態のときには冷却しないものである。
一方、後述する貯湯槽30には、貯湯槽30内の温水(貯温水)を加熱するための温水循環回路33が接続されている。温水循環回路33には、熱交換器32が配設されている。熱交換器32は、冷却回路31を循環する熱媒体と温水循環回路33を循環する温水との間で熱交換が行われるものである。これにより、発電器11の発電中に図示しないポンプが駆動されて、冷却回路31を熱媒体が循環し、温水循環回路33を温水が循環すると、発電器11の排熱が熱媒体および熱交換器32を通って温水に回収されて温水が加熱されるようになっている。
ここで、発電器11の排熱とは、発電器11が燃料電池発電装置であるため、燃料電池スタックの排熱や改質装置の排熱等をいう。もし発電器11がエンジン式発電装置である場合には、エンジンの排熱等が挙げられる。しかし、それに限定せず発電機それ自体の熱等回収可能な排熱なら何でも使用できる。
貯湯槽30は柱状容器を備えており、その内部に温水が層状に貯留される。貯湯槽30の貯湯室のうち重力方向の上部の温水が最も高温である。貯湯槽30の下部の温水が最も低温であるように温水が貯留されるようになっている。貯湯槽30に貯留されている高温の温水が貯湯槽30の柱状容器の上部から導出され、その導出された分を補給するように水供給装置14からの水道水等の水(低温の水)が貯湯槽30の底部から貯湯槽30内の導入されるようになっている。このような貯湯槽30は、発電装置10の近くに設置されている。水搬送源として機能するポンプ33rが駆動すると、貯湯槽30の底部の水は出口33pから温水循環回路33を経て熱交換器32に至り、熱交換器32から再び温水循環回路33を経て入口33iから貯湯槽30の上部に回収される。回収水温度は基本的にはほぼ一定になるように制御される。但し、回収水温度を可変としても良い。
貯湯槽30の内部には残湯量検出センサである温度センサ群34が設けられている。温度センサ群34は複数(本実施形態においては10個)の温度センサ34−1,34−2,34−3,・・・,34−10から構成されており、上下方向(鉛直方向)に沿ってほぼ等間隔(貯湯槽30内の上下方向高さの九分の一の距離)にて配設されている。温度センサ34−1は貯湯槽30の内部上面位置に配置されている。各温度センサ34−1,34−2,34−3,・・・,34−10はその位置の貯湯槽30内の液体(温水または水)の温度をそれぞれ検出するものである。この温度センサ群による各位置での温水温の検出結果に基づいて貯湯槽30内の残湯量が導出されるようになっている。なお、残湯量は、貯湯槽30内に蓄えられた熱量を表している。
貯湯槽30と水供給装置14の間には、貯湯槽30に供給される水(例えば水道水)の温度を検出する温度センサ38が設けられている。温度センサ38の温度信号は、制御装置40に送信される。
貯湯槽30の上部から、貯湯槽30の上部の温水を取り出す給湯管35が延設されている。給湯管35には、これの上流から下流に向けて順番に、補助加熱装置であるガス温水沸かし器(図示省略)、温度センサ(図示省略)および流量センサ36がそれぞれ配設されている。ガス温水沸かし器は、給湯管35を通過する貯湯槽30からの温水を加熱して給湯するようになっている。温度センサはガス温水沸かし器を通過した後の温水の温度を検出するものであり、その検出信号は制御装置40に送信される。すなわち、温度センサで検出された温水の温度が設定された給温水温度となるように、ガス温水沸かし器により加熱される。また、図示していないが、流量センサ36は、貯湯槽30から温水消費場所25に供給される温水の温水消費量(温水消費場所25への温水供給流量)を検出する。流量センサ36の検出信号は制御装置40に送信される。
給湯管35は、貯湯槽30に貯留している温水を給温水として使用する温水消費場所25に設置されている複数の温水消費装置26aに接続されている。この温水消費装置26aとしては、浴槽、シャワ、キッチン(キッチンの蛇口)、洗面所(洗面所の蛇口)等を例示できる。また、給湯管35には、貯湯槽30の温水を熱源として使用する温水消費場所25に設置されている温水消費装置26bが接続されている。この温水消費装置26bとしては、浴室暖房、床暖房、浴槽の温水の追い炊き機構等を例示できる。なお、温水消費装置26bは、貯湯槽30の温水を直接使用する場合や貯湯槽30の温水を間接的に使用する場合がある。
制御装置40は記憶部403と制御部405とをもつ。制御部405は、フローチャートに対応したプログラムを実行して、発電装置10の運転計画を導出して更新記憶し、該更新記憶した運転計画に従って運転するとともに、発電量指示値に応じた発電量となるように発電装置10を制御する。記憶部40は同プログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶し、且つ、前記プログラムを記憶する。記憶部403は、電力負荷21の電力消費量に関する情報、発電装置10の発電電力量に関する情報、温水消費装置26a,26bの温水消費量、貯湯槽30の温度分布に関する情報等を、それぞれ学習値として記憶するエリアをもつ。制御装置40の制御部405は、記憶部403のエリアに記憶されている過去の学習値に基づいて、発電計画を作成し、発電計画に基づいて発電装置10の発電運転を制御する。制御装置40は、発電装置10を制御し且つ過去の温水消費量に基づいて温水需要予測値を演算して求める。リモコン操作部500に強制発電スイッチ600が設けられている。
さて、図3は、ユーザがシステムをリモコンで操作するためのワイヤレス通信式またはワイヤ通信式のリモコン操作部500(操作部)を示す。リモコン操作部500は、ユーザが存在する室内または室外に設置されており、システム起動用の起動スイッチ501と、システム停止用の停止スイッチ502と、ユーザがシステムの運転の起動時刻およびシステムの運転停止時刻を設定するスイッチ503と、システムの発電電力を表示する発電電力表示部504と、システムが商用電源から購入する電力量を表示する購入電力表示部505と、貯湯槽30の温水量を表示する温水表示部507と、温水表示部507の表示態様を切り替える切替スイッチ509(切替操作部)と、強制発電スイッチ600とを備えている。強制発電スイッチ600は、電力需要および/または加熱された温水需要が急に増加するとき等において対処できるように、前記した発電装置10の発電運転計画をキャンセルして発電装置10を強制的に発電運転させるスイッチである。温水需要が急に増加するときには、発電装置10を発電させるため、余剰な電力が発生するおそれがあるが、システムに内蔵されているヒータ700を加熱させて、余剰の電力を消費できる。ヒータ700が発熱すると、冷却通路31の冷却水が加熱される。このためヒータ700は、冷却通路31,ひいては熱交換器32および温水循環回路33を介して、貯湯槽30の温水を間接的に加熱できる。
上記したリモコン操作部500に設けられている温水表示部507は、制御装置40が演算して求めた温水需要予測値に対して、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積または熱量)に関する情報を相対的に表示する。温水表示部507は、(i)制御装置40が演算した温水需要予測値で設定された貯湯槽30の満タン値(容積または熱量)に対して、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積または熱量)の割合を%で相対的に表示する第1表示態様(例えば図4(A)参照)と、(ii)貯湯槽30の容量に対して、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積)の絶対量の割合を%として表示するパーセント用第2表示態様(図5)と、(iii)貯湯槽30に溜められている現在の温水量の絶対量自体をリットル(容積単位)として表示する容積単位用第2表示態様(図6)とを有する。
切替スイッチ509は、温水表示部507について、第1表示態様と、パーセント用第2表示態様と、容積単位用第2表示態様とをそれぞれ切り替えることができる。ここで、前述したように、第1表示態様によれば、貯湯30の容量に関係なく、制御装置40が演算した温水需要予測値が満タン値とされる。これに対して、パーセント用第2表示態様によれば、温水需要予測値に関係なく、貯湯30の容量が満タン値とされる。
本実施形態によれば、温水表示部507では第1表示形態が常に優先的に表示される。切替スイッチ509が操作されたときのみ、パーセント用第2表示態様、容積単位用第2表示態様が表示されるようになっている。但し、これに限らず、温水表示部507では、パーセント用第2表示態様および容積単位用第2表示態様のうちのいずれか一方が常に優先的に表示されることにしても良い。この場合には、切替スイッチ509が操作されたときのみ、第1表示態様が表示されるようになる。場合によっては、温水表示部507は、第1表示態様、パーセント用第2表示態様および容積単位用第2表示態様の3者を同時に表示することにしても良い。
図4(A)に示す第1表示態様によれば、貯湯槽30の容量が230リットルである場合について、例えば、制御装置40が演算して求めた所定の分割時間帯における温水需要予測値(容積)が200リットルであるとき、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積)が100リットルであるとき、制御装置40が演算した温水需要予測値で設定された貯湯槽の満タン値(容積)に対して、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積)の割合が50%である旨が温水表示部507において視覚的に表示される。
この第1表示態様によれば、例えば、貯湯槽30の容量が200リットルである場合について、制御装置40が演算して求めた所定の分割時間帯における温水需要予測値が50リットルであるとき、貯湯槽30に溜められている現在の温水量が50リットルであるとき、現在の温水量の割合が100%である旨が温水表示部507において視覚的に表示される。
図4(B)に示す第1表示態様によれば、例えば、貯湯槽30の容量が230リットルである場合について、制御装置40が演算して求めた所定の分割時間帯における最高ピークをもつ温水需要予測値が200リットルであるとき、200リットルを満タン値とする。そして、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積)が100リットルであるとき、満タン値(200リットル)に対して、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積)の割合が100リットルである旨が温水表示部507において視覚的に表示される。図4(B)において、横軸の満タン値を意味する『200L』の数字は、制御装置40が求めた温水需要予測値に応じて変化する。例えば温水需要予測値が100リットルの場合には、『100L』となる。
また図5に示すパーセント用第2表示態様によれば、前述したように、貯湯槽30の容量(例えば200リットル)に対して、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積)の絶対量の割合を%として表示する。このためパーセント用第2表示態様によれば、例えば、貯湯槽30の容量が200リットルであるとき、制御装置40が演算して求めた所定の分割時間帯における温水需要予測値(容積)が100リットルであるとき、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積)の割合が50%である旨が温水表示部507において視覚的に表示される。
またパーセント用第2表示態様によれば、例えば、貯湯槽30の容量が200リットルであるとき、貯湯槽30に溜められている現在の温水量が50リットルであるとき、貯湯槽30の容量で設定された貯湯槽の満タン値に対して表示するため、現在の温水量の割合が25%である旨が温水表示部507において視覚的に表示される。
また図6に示す容積単位用第2表示態様によれば、前述したように、貯湯槽30に溜められている現在の温水量の絶対量をリットル(容積単位)として表示する。このため容積単位用第2表示態様によれば、貯湯槽30の容量および所定時間帯における温水需要予測値に拘わらず、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積)が100リットルであれば、100リットルである旨が温水表示部507において視覚的に表示される。また、貯湯槽30に溜められている現在の温水量が50リットルであるとき、貯湯槽30の容量および所定の分割時間帯における温水需要予測値に拘わらず、現在の温水量が50リットルである旨が温水表示部507において視覚的に表示される。
ところで、前述したように、貯湯槽30の温水を常に満タンにする傾向がある心配性のユーザの場合には、温水需要予測値の大きさの如何に拘わらず、貯湯槽30に貯湯余裕量があれば、温水を満タンにすべく、ユーザが発電装置10を必要以上に発電させてしまうおそれがある。この点について本実施形態によれば、制御装置40は、制御装置40が設定した温水需要予測値の大きさに応じて貯湯槽30の満タン値を変更する。すなわち、制御装置40が設定した温水需要予測値が相対的に大きいときには、それに応じて貯湯槽30の満タン値を大きくする。制御装置40が設定した温水需要予測値が相対的に小さいときには、それに応じて貯湯槽30の満タン値を小さくする。
このように本実施形態によれば、温水需要予測値が相対的に小さい場合には、貯湯槽30の容量に関係なく、貯湯槽30に溜められている温水の絶対量が実際には少ないときであっても、貯湯槽30は早期に満タンまたは満タンに近い状態として認識される。従って、当日に温水需要予定があるときには、貯湯槽30に溜められている温水を常に満タンにする傾向がある心配性なユーザであっても、そのユーザが発電装置を必要以上に発電させてしまうおそれを解消させるのに有利となる。
本実施形態によれば、温水表示部507は、制御装置40が演算した温水需要予測値を貯湯槽30の満タン値として設定し、貯湯槽30の満タン値に対して、貯湯槽30に溜められている現在の温水量の割合を相対的に表示する第1表示態様(図4参照)を有する。このため、貯湯槽30の温水を常に満タンにする傾向があるユーザであっても、発電装置10を必要以上に発電させてしまうおそれを解消させるのに有利である。
更に本実施形態によれば、前記した第1表示態様(図4参照)と前記したパーセント用第2表示態様(図5参照)とを切り替えるための切替スイッチ509が設けられている。このため、ユーザは第1表示態様の他に、パーセント用第2表示態様による温水量を認識することができ、貯湯量の認識について多様性に富む。この切替スイッチ509は、第1表示態様(図4参照)およびパーセント用第2表示態様(図5参照)の他に、貯湯槽30に溜められている温水の絶対量自体(リットル等の容積表示)を表示する容積単位用第2表示態様(図6参照)に切り替えることができるため、貯湯量の認識について更に多様性に富む。
(実施形態2)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を有するため、図1〜図4を準用できる。本実施形態ではリモコン操作部500は前記した第1表示態様(図4参照)を表示するものの、パーセント用第2表示態様および容積単位用第2表示態様を表示しない。
(実施形態3)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を有するため、図1〜図5を準用できる。本実施形態ではリモコン操作部500は前記した第1表示態様(図4参照)およびパーセント用第2表示態様(図5参照)を表示するものの、容積単位用第2表示態様を表示しない。
(実施形態4)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を有するため、図1〜図4、図6を準用できる。本実施形態ではリモコン操作部500は前記した第1表示態様(図4参照)および容積単位用第2表示態様(図6参照)を表示するものの、パーセント用第2表示態様を表示しない。
(実施形態5)
図7は実施形態5を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を有するため、図1〜図6を準用できる。制御装置40は、所定日における24時間にわたり、所定の時間幅(2時間)をもつ複数(12個)の分割時間帯D0,D2,D4,D6,D8,D10,D12,D14,D16,D18,D20,D22に分割する。制御装置40は、各分割時間帯における温水需要予測値をそれぞれ演算して求める。ここで、時間幅は2時間とされているが、これに限定されず、1時間,3時間,4時間でも良い。図7は各分割時間帯D0〜D22における温水需要予測値を示す。
ここで、図7から理解できるように、分割時間帯D4における温水需要予測値はV4である。分割時間帯D8における温水需要予測値はV8である。分割時間帯D12における温水需要予測値はV12である。分割時間帯D18における温水需要予測値はV18である。分割時間帯D20における温水需要予測値はV20である。
制御装置40は、各分割時間帯0〜D22における複数の温水需要予測値のうちの最大値のピークPmax[リットル](図7参照)を求め、貯湯槽30の容量にも拘わらず、その最大値のピークPmaxをもつ温水需要予測値の塊を貯湯槽30の満タン値として設定する。温水表示部507は、第1表示態様、パーセント用第2表示態様および容積単位用第2表示態様について、ピークPmaxをもつ温水需要予測値の塊で設定された満タン値に対して、貯湯槽30に溜められている現在の温水量を相対的に表示する。第1表示態様のみで表示しても良い。或いは、第1表示態様およびパーセント用第2表示態様で表示しても良い。第1表示態様および容積単位用第2表示態様で表示しても良い。
(実施形態6)
図8(A)は実施形態6を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を有するため、図1〜図6を準用できる。本実施形態によれば、温水需要予測値が得られた複数の分割時間帯が時間軸として互いに隣接しつつも、離間している。複数の分割時間帯が時間軸として互いに隣接しているとき、制御装置40は、互いに隣接している分割時間帯における温水需要予測値の合計和を求め、貯湯槽30の容量にも拘わらず、その合計和を貯湯槽30の満タン値として設定する。そして温水表示部507は、合計和で設定された満タン値に対して、貯湯槽30に溜められている温水量を相対的に表示する。
具体的には、図8(A)に示すように、温水需要予測値V4,V6,V8は、時間軸において互いに隣接する3個の分割時間帯D4,D6,D8に跨っている。ここで、分割時間帯D4,D6,D8における温水需要予測値の合計和Vaは、V4+V6+V8となる。更に、温水需要予測値V10,V12は、時間軸において互いに隣接する2個の分割時間帯D10,D12に跨っている。ここで、分割時間帯D10,D12における温水需要予測値の合計和Vbは、V10+V12となる。更に、温水需要予測値V18,V20,V22は、時間軸において互いに隣接する3個の分割時間帯D18,D20,D22に跨っている。ここで、分割時間帯D18,D20,D22における温水需要予測値の合計和Vcは、V18+V20+V22となる。
そして、制御装置40は、合計和Va,Vb,Vcのうち最も大きい値をVtotalとする。制御装置40は、最高値を示す合計和Vtotalを貯湯槽30の満タン値として設定する。温水表示部507は、第1表示態様、パーセント用第2表示態様および容積単位用第2表示態様において、合計和Vtotalで設定された満タン値に対して、貯湯槽30に溜められている現在の温水量の割合を表示することができる。温水需要予測値が時間軸において離散しつつも集中しているときには、上記したように複数の分割時間帯における温水需要予測値の合計和を求め、合計和の最高値を満タン値とする。
なお、第1表示態様のみで表示しても良い。或いは、第1表示態様およびパーセント用第2表示態様で表示しても良い。第1表示態様および容積単位用第2表示態様で表示しても良い。
(実施形態6A)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を有するため、図1〜図6を準用できる。図8(B)に示すように、上記した分割時間帯D0〜D22にわたり温水需要予測値V1〜V22が時間軸において離散しておらず、時間軸において連続して存在する形態がある。この場合、ある一の分割時間帯D6を基準とすると、分割時間帯D6と隣接する分割時間帯D4,D6,D8における温水需要予測値の合計和は、V4+V6+V8となる。またある一の分割時間帯D8を基準とすると、これと隣接する分割時間帯D6,D8,D10における温水需要予測値の合計和は、V6+V8+V10となる。またある一の分割時間帯D0を基準とすると、これと隣接する分割時間帯D22,D0,D2における温水需要予測値の合計和は、V22+V0+V2となる。
このように全部の分割時間帯D0〜D22にわたり、制御部40は、所定の分割時間帯Dnについて,分割時間帯Dnと隣接する分割時間帯Dn,Dn-1,Dn+1における温水需要予測値の合計和として、Vn,Vn-1,Vn+1の和を求める。各合計和のうち最も大きいものを貯湯槽30の満タン値として設定する。本実施形態は、温水需要予測値が時間に対して離散状態で存在しない場合に有効である。
なお、全部の分割時間帯D0〜D22にわたり、合計3個の分割時間帯における合計和を基準としている。しかしこれに限らず、分割時間帯の時間幅が短い場合には、合計5個あるいは合計7個といった複数個の分割時間帯における合計和を基準とすることにしても良い。
(実施形態7)
図9は実施形態7を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を有するため、図1〜図6を準用できる。図9は制御装置40が実行するフローチャートの一例を示す。図9に示すように、制御装置40は、過去の温水需要データから所定日における温水消費量、つまり温水需要予測値に相当の予想パターンを予測する(ステップSX102)。制御装置40は、温水需要予測値がある時間帯の数を求め(ステップSX104)、更に、温水需要予測値が存在する時間帯の数が1を超えるか否かを確認する(ステップSX106)。温水需要予測値が存在する時間帯の数が1であるときには(ステップSX106のNO)、制御装置40は、その時間帯における温水需要予測値の流量のピークPmaxを求め(ステップSX110)、貯湯槽30の容量に関係なく、Pmaxを示す温水需要予測値V20を貯湯槽30の満タン値として設定し(ステップSX112)する。更に、制御装置40は、これを満タン値とした表示指令を出力する(ステップSX114)。
温水需要がある時間帯の数が1を超えて複数存在するときには(ステップSX106のYES)、制御装置40は、温水需要予測値をもつ分割時間帯が時間軸において互いに隣接している場合があるか否かを判定する(ステップSX108)。温水需要予測値をもつ時間帯が互いに隣接していないときには(ステップSX108のNO)、制御装置40は、その時間帯における温水需要予測値のピークをそれぞれ求め(ステップSX122)、更に、複数のピークのうち最高のピークPmaxを求める(ステップSX124)。更に、貯湯槽30の容量に関係なく、最高のピークPmaxを示す温水需要予測値V20を貯湯槽30の満タン値として設定し(ステップSX126)、Pmaxを満タン値とした表示指令を出力する(ステップSX128)。
ステップSX108において、温水需要予測値をもつ分割時間帯が時間軸において互いに隣接している場合が存在するときには(ステップSX108のYES)、制御装置40は、互いに隣接している各分割時間帯における温水需要予測値の合計和Va,Vb,Vc(図8参照)を演算して求める(ステップS130)。合計和Va,Vb,Vcのうち、最高の合計和Vtotalを求める(ステップSX132)。
制御装置40は、最高の合計和totalと貯湯槽30の容量とを比較し(ステップSX134)、最高の合計和Vtotalが貯湯槽30の容量未満であるときには(ステップSX134のNO)、その最高の合計和Vtotalを貯湯槽30の満タン値として設定する(ステップSX136)。制御装置40は、その最高の合計和Vtotalで設定された貯湯槽の満タン値に対して、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積)を相対的に表示させる指令を出力する。(ステップSX138)。
また、ステップSX134における判定の結果、最高の合計和Vtotalが貯湯槽30の容量以上であるときには(ステップSX134のYES)、合計和Vtotalに拘わらず、その容量を貯湯槽30の満タン値として設定し(ステップSX140)、その満タン値に対して、貯湯槽30に溜められている現在の温水量(容積)を相対的に表示させる指令を出力する。(ステップSX142)。
(実施形態8)
図10〜図27は実施形態8を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を有するため、図1〜図9を準用できる。コジェネレーションシステムの作動について説明する。制御装置40は、図示しない主電源が投入されると、プログラムを起動し、プログラムをステップS102に進める。なおステップS102〜ステップS110は、制御用のCPUで実行できる。制御装置40は、図10に示すステップS102〜S110の処理によって、運転計画を一日のうち第1所定時間T1毎に導出して更新し、更新した運転計画を記憶部403のエリアに記憶させる。また、制御装置40は、更新した運転計画に従って、図15に示すステップS602〜608の処理によって発電装置10を運転する。すなわち、運転計画にしたがって発電装置10の運転(発電)を停止したり連続発電したりする。
ここで、第1所定時間T1は、24時間(1日)より小さい時間に設定されており、本実施形態では30分とされている。この第1所定時間T1は、制御装置40が運転計画を導出するのに必要十分な時間、かつ温水消費量の消費量の予想パターンにしたがっていない予定外の温水の使用に対して貯湯槽30による熱回収が対応できる時間となるように設定されている。
制御装置40が運転計画を導出するのに必要十分な時間は、制御装置40の演算能力にもよるが、5分以上、10分以上、20分以上あればよい。温水推量の消費量の予想パターンにしたがっていない予定外の温水の使用に対して貯湯槽30による熱回収に対応できる時間は、予定外の使用状況にもよるが、40分以下、50分以下、60分以下であることが好ましい。したがって、制御装置40が運転計画を導出するのに必要十分な時間と、予定外の温水の使用に対して貯湯槽30による熱回収に対応できる時間との各組合せにより、第1所定時間T1の好ましい範囲とすることができる。
まず、制御装置40は、ステップS102において、電力消費量の予想パターン(電力需要予想値)を作成するサブルーチンを実行し、電力負荷21について、一日分の電力消費量の予想パターンを作成して更新記憶する。この電力消費量の予想パターンは、予め定められた一定期間(例えば1週間)の過去の電力消費データ(過去のデータ)に基づいて予想された電力消費量(電力需要量)の予想値で表されるパターンである。次に制御装置40は、ステップS104において温水消費量の予想パターン(温水需要予測値)を作製するサブルーチンを実行し、ステップS106において貯湯槽30の残湯量を推定するサブルーチンを実行し、更に、ステップS108において運転計画を導出して更新記憶させ、更に、ステップS110において第1所定時間T1の経過を待ち、第1所定時間T1が経過したら再び(ステップS)102に戻り、以上の動作を繰り返して継続させる。
電力消費量の予想パターン(電力需要予測値)を作成するサブルーチンについて説明を加える。すなわち、図11に示すフローチャートにおいて、制御装置40は、電力消費量の予想パターンを作成するための行列Eo_tempを初期化する(ステップS202)。次に制御装置40は、行列Eo_tempにおける各要素に、過去7日分(所定日数)における各時間帯の電力消費量(記憶部403に記憶されている)をそれぞれ代入する(ステップS202)。
代入した結果の一例を図16に示す。なお、本システムを設置当初においては、家族構成、地域等の条件から予め作成された平均的な消費モデル予想パターンの数式値を代入する。また、少なくとも1週間運転した後は、実際に発電停止時間帯毎に測定した電力消費量から作成され更新記憶された前回の電力消費量の予想パターンの数式値を代入する。
行列Eo_tempにおいて、図16に示すように、列が何日前のデータであることを示す。行が一日のうちの時刻0時(深夜0時)からの時間帯を示す。従って、1行1列の要素は、1日前の時刻0:00に計測した電力消費量であり、すなわち、2日前の時刻23:30から1日前の時刻0:00までに計測した電力消費量の平均値であり、例えば図16では300Wである。2行1列の要素は、1日前の0:30に計測した電力消費量であり、すなわち、1日前の時刻0:00から時刻0:30までに計測した電力消費量の平均値であり、例えば図16では400Wである。1行2列の要素は、2日前の時刻0:00に計測した電力消費量であり、すなわち、3日前の時刻23:30から2日前の時刻0:00までに計測した電力消費量の平均値であり、例えば図16では250Wである。なお、1日前のデータのなかには、本日のデータと前日のデータが混在している。同様に2日前のデータのなかには、前日のデータと前々日のデータが混在している。
制御装置40は、電力計22によって電力消費量を制御周期毎に計測し(ステップS204)、計測した電力消費量をフィルタ処理する(ステップS206)。制御装置40は、ステップS206において、電力消費量を計測する度にその計測したデータおよび記憶されている過去数件分(本実施形態においては29件分)のデータに基づいて、下記の式1によってフィルタ処理を実行する。上記制御周期は後述する第2所定時間T2と同一であり、本実施形態では1分であるが、これに限定されるものではない。
Figure 2011033246
式1において、u[k]およびy[k]は、現時点でのデータ例えば時刻kの入力データおよび出力値(処理値)を示し、zは遅れ演算子を示す。
制御装置40は、電力消費量の計測開始時点から30分経過するまでの間、ステップS208で「NO」と判定し続け、上記電力消費量の計測(ステップS204)とそのフィルタ処理(ステップS206)を繰り返し実行し、その30分間の電力消費量をフィルタ処理し、その平均値を算出する。
そして、制御装置40は、電力消費量の計測開始時点から30分経過した時点において、ステップS208で「YES」と判定し、現在の時刻を読み込む(ステップS210)。例えば、現在の時刻が0:00であり、それまで30分間(23:00〜0:00)のフィルタ処理値が500Wであるとする。
制御装置40は、前記した行列Eo_tempにおいて、7日前の同時刻(電力消費量を計測しフィルタ処理が完了した時刻)のデータ(最も古いデータ)を消去するとともに、同時刻(同行)の残っているデータを一つずつ右に移動させる(ステップS212)。例えば、今回の時刻は0:00であるので、図17に示すように、7日前の時刻0:00のデータである1行7列の要素の440Wを消去する。そして図17に示すように、1日前の時刻0:00のデータである1行1列の要素の300Wを1行2列に移動させる。更に、2日前の時刻0:00のデータである1行2列の要素の250Wを1行3列に移動させる。その他の1行3列から1行6列までの各要素も同様に移動させる。
そして、制御装置40は、図17に示すように、上述のように導出した最新のフィルタ処理値(例えば500W)を、行列Eo_tempの空いている1行1列に追加する(ステップS214)。制御装置40は、このように作成された行列Eo_tempの各行のデータを平均化することにより、電力消費予測値すなわち電力消費量の予想パターンを導出して更新記憶する(ステップS216)。
図18は、導出された電力消費予測値の一例を示す。図18に示すように、0:00の電力消費予測値は340Wであり、0:30の電力消費予測値は420Wであり、・・・、23:30の電力消費予測値は900Wである。ここで、各行のデータを平均化させて電力消費予測値を取得しているが、場合によっては、これに限らず、各行のデータの最高値を電力消費予測値としても良い。
次に、制御装置40は、ステップS104において温水消費量の予想パターン(温水需要予測値に相当する)を作成するサブルーチンを実行し、一日分の温水消費量の予想パターンを作成して、更新記憶する。この温水消費量の予想パターンは、一定期間(例えば1週間)の過去の温水消費データ(過去のデータ)に基づいて予測される温水消費量の予想パターンである。すなわち、制御装置40は、上述したステップS202〜216の処理と同様に、ステップS302〜S316の処理によって温水消費量の予想パターン(温水需要予測値に相当する)を作成する。具体的には、制御装置40は、温水消費量の予想パターンを作成するための行列Qout_tempを初期化する(ステップS302)。行列Qout_tempにおいて、前記した行列Eo_tempと同様に、列が何日前のデータであることを示し、行が一日のうちの時間帯を示す。
温水データ用の行列Qout_tempにおいては、図19に示すように、列は、何日前のデータであることを示す。行は、一日のうちの0時からの時間帯を示す。従って、1行1列の要素は、1日前の0:00に計測した電力消費量であり、すなわち、2日前の23:30から1日前の0:00までに計測した温水電力消費量の平均値であり、例えば図19では3リットルである。2行1列の要素は、1日前の0:30に計測した温水消費量であり、すなわち、1日前の0:00から0:30までに計測した温水消費量の平均値であり、例えば図19では4リットルである。1行2列の要素は、2日前の0:00に計測した温水消費量であり、すなわち、3日前の23:30から2日前の0:00までに計測した温水消費量の平均値であり、例えば図19では2リットルである。
制御装置40は、流量センサ36によって温水消費量を制御周期毎に計測し(ステップS304)、計測した温水消費量をフィルタ処理する(ステップS306)。制御装置40は、温水消費量の計測開始時点から30分経過するまでの間、ステップS308で「NO」と判定し続け、上記温水消費量の計測とそのフィルタ処理を繰り返し実行して、その30分間の温水消費量をフィルタ処理して平均値を算出する。
そして、制御装置40は、温水消費量の計測開始時点から30分経過した時点にて、ステップS308で「YES」と判定し、現在の時刻を読み込む(ステップS310)。制御装置40は、行列Qout_tempにおいて、7日前の同時刻のデータを消去するとともに、同時刻(同行)の残っているデータを一つずつ右に移動させる(ステップS312)。そして、制御装置40は、ステップS306で導出したフィルタ処理値を、行列Qout_tempの空いている1行1列に追加する(ステップS314)。
制御装置40は、このように作成された行列Qout_tempの各行のデータを平均化することにより、温水消費予測値すなわち温水消費量(温水需要予測値に相当)の予想パターンを導出し更新し。記憶部403に記憶させる(ステップS316)。この温水消費量の予想パターンの一例を図23に示す。
次に、制御装置40は、ステップS106において、貯湯槽30の残湯量を推定する推定サブルーチンを実行し、現在時刻の貯湯槽30の残湯量を導出して記憶する。具体的には、制御装置40は、図13に示されているように、温度センサ38によって貯湯槽30に補給される水(例えば水道水)の温度を計測する(ステップS402)。制御装置40は、各温度センサ34−1〜34−10によって貯湯槽30内の各位置の温水の温度を計測する(ステップS404)。そして、制御装置40は、貯湯槽30に補給される水の温度および貯湯槽30内の各位置の温度を、下記の式2に代入し、貯湯槽30の残湯量を演算する(ステップS406)。
Figure 2011033246
ここで、式2において、Qは貯湯槽30に蓄えられている熱量[J]を示す。Cpは水の比熱(4.189×10−3[J/(kg・K)])を示す。Vは貯湯槽30の容積(本実施形態では150リットル=150kg)を示す。Twは水道水の温度を示す。Tiは貯湯槽30内のi番目の温度を示す。
次に、制御装置40は、ステップS108において、運転計画を導出させて更新記憶させるサブルーチンを実行し、発電装置10の運転計画を作製し、その運転計画を更新記憶する。
すなわち、制御装置40は、上記ステップS102で作成して記憶部403に記憶されている記憶されている電力消費量の予想パターン(電力需要予測値,図22に示す予想パターン)、および上記ステップS104で作成して記憶部403に記憶されている温水消費量の予想パターン(温水需要予測値,図23に示す予想パターン)を読み込む(ステップS502)。更に、上記ステップS106で導出した貯湯槽30における残湯量を読み込む(ステップS504)。
そして、制御装置40は、ステップS506〜518の処理によりそれら読み込んだ最新の情報を使用して最適な運転計画を立てる。この場合、制御装置40は、発電を停止する(発電停止を開始する)停止時刻と、発電を開始する(発電停止を終了する)開始時刻を変更して発電停止時間帯を設定する(ステップS506)。例えば、1日(時刻0:00〜時刻24:00)の中で30分刻みで停止時刻と開始時刻を変更させる。これにより、発電停止時間帯の全部の組合せは、時刻0:00〜0:00(停止しない)、時刻0:00〜0:30、時刻0:00〜1:00、・・・、時刻0:00〜時刻24:00、時刻0:30〜1:00、・・・、時刻0:30〜24:00、・・・、時刻23:00〜23:30、・・・、時刻23:00〜24:00、および時刻23:30〜24:00となり、1177通り(=49+1)設定することができる。
制御装置40は、このすべての組合せの一つずつについて、省エネ効果指標値を導出する(ステップS508〜S514)。まず、制御装置40は、ステップS506で設定した発電停止時間帯、ステップS502で読み込んだ電力消費量の予想パターン、および下記の式3に基づいて、電力消費量の予想パターンの設定時間単位(本実施形態では24時間)における各時刻の排熱回収量を導出する(ステップS508)。例えば、一回目の計算では、一つ目の組合せである時刻0:00〜0:00についての排熱回収量を導出する。また、発電停止時間帯が時刻4:00から17:00までである運転計画が最適な運転計画として導出された場合、排熱回収量の予測値は、図24に示すように求められる。
Figure 2011033246
ここで、式3において、Qin[k]はk時刻(時間)での排熱回収量[J]を示す。Eoは電力消費量の予想パターン[W]を示す。tdは予測の間隔(本実施形態では30分)を示す。aは排熱回収特性[W/W]を示す。aは排熱回収特性[W]を示す。いずれの値も実機を使用して得た実験データから算出されるものである。なお、排熱回収特性aの単位のうち分母は電気のワットを示し、分子は熱のワットを示す。
上記した式3によれば、毎時正時と30分の排熱回収量を予測して求めることができる。また、それらの時間が設定された発電停止時間帯でなければ、数式3の上の式を使用して排熱回収量を求めることができる。設定された発電停止時間帯であれば、数式3の下の式を使用して排熱回収量を予測して求めることができる。すなわち、発電していないので、排熱回収量は0である。
なお、電力消費量の予想パターンの電力消費量が発電器11の最大発電量を超えない場合、上記式3において電力消費量の予想パターンEoをそのまま使用することができる。但し、超える場合には、上記数式3において電力消費量の予想パターンEoの代わりに発電器11の最大発電量を使用する。
制御装置40は、ステップS506で設定した発電停止時間帯による運転計画に基づいて、貯湯槽30の残湯量の推移を予測する(ステップS510)。ここで、制御装置40は、ステップS502で読み込んだ温水消費量の予想パターンQout(温水需要予測値)、ステップS504で読み込んだ貯湯槽30の残湯量Qo、およびステップS508で導出した排熱回収量Qinを、下記の式4に代入し、貯湯槽30の残湯量の推移を予測する。例えば、一回目の計算では、一つ目の組合せである時刻0:00〜0:00についての貯湯槽30の残湯量の推移を予測する。また、発電停止時間帯が時刻4:00から17:00までである運転計画が最適な運転計画として予測された場合、貯湯槽30の残湯量の予測値は、図25に示すように予測される。
Figure 2011033246
式4において、Q[k]は、貯湯槽30の残湯量の推移予測値を示す。この推移予測値は、温水消費量の予想パターンに対応する時間(本実施形態では24時間)を単位として導出される。
制御装置40は、ステップS506で設定した発電停止時間帯による運転計画で省エネ効果指標値である評価関数式Jを求める(ステップS512)。すなわち、制御装置40は、ステップS510で求めた貯湯槽30の残湯量の推移予測値Q[k]、ステップS502で読み込んだ電力消費量の予想パターンEo、および下記の式5から、評価関数式J(省エネ効果指標値)を求める。
この評価関数式Jは、各時刻の省エネ効果を1日分加算した値である。例えば、一回目の計算では、一つ目の組合せである時刻0:00〜0:00についての1日分の総省エネ効果を求める。本実施形態の評価関数式(省エネ効果指標値)は、一次エネルギ(発電装置10に供給される燃料)の削減量である。例えば、発電停止時間帯が時刻0:00〜0:00である場合、評価関数式(省エネ効果指標値)の値は19686(J)である。
Figure 2011033246
式5において、J[k]はk時刻の省エネ効果を示す。Eoは電力消費量の予想パターンを示す。Qfullは最大貯湯槽熱量を示す。bは省エネ効果換算値[J/W]を示す。bは省エネ効果換算値[J]であり、いずれの値も実機を使用して得た実験データから算出される。cは貯湯槽30が温度的に満タンである場合の省エネ効果換算値[J/W]を示す。cは貯湯槽30が温度的に満タンである場合の省エネ効果換算値[J]を示す。いずれの値も実機を使用して得た実験データおよびラジエータ37の特性から算出されるものである。最大貯湯槽30熱量Qfullは下記数式6で求められる。
Figure 2011033246
式6において、Cpは水の比熱(4.189×10−3[J/(kg・K)])を示す。Vは貯湯槽30の容積(本実施形態では150l=150kg)を示す。Tmaxは排熱回収最高温度(例えば70℃)を示す。Twは水道水の温度を示す。
そして、制御装置40は、ステップS506で設定した発電停止時間帯とステップS512で導出した評価関数式の値(省エネ効果指標値)とを関連付けて記憶部403に記憶させる(ステップS514)。
制御装置40は、上述した発電停止時間帯のすべての組み合わせについて上述したステップS506〜514の処理を繰り返す(ステップS516で「NO」と判定し続ける)。すべての組み合わせについて発電停止時間帯と省エネ効果指標値との関連付けが終了すると、制御装置40は、ステップS516で「YES」と判定し、プログラムをステップS518に進める。
更に、制御装置40は、ステップS518において、それまで記憶した発電停止時間帯と省エネ効果指標値との関連付けのなかから、省エネ効果指標値が最大となるものを選択する。図26は、記憶している発電停止時間帯と省エネ効果指標値との関連付けを3次元グラフとして示す。図26において横軸は発電の停止時刻を示し、縦軸は発電の開始時刻を示す。縦軸および横軸は、時刻0:00から24:00まで30分刻みで示す。省エネ効果指標値を等高線として示す。このうち等高線L1で示す範囲は、省エネ効果指標値が最も大きい範囲を示す。等高線L1から外側にいくにしたがって、省エネ効果指標値が小さくなる。
図26から明らかなように、停止時刻が時刻3:00〜5:00で、開始時刻が時刻16:00〜18:00である場合には、省エネ効果指標値が最大となる。制御装置40は、そのなかでも最も省エネ効果指標値が大きい値となるように、停止時刻4:00と開始時刻17:00との組み合わせを含む発電停止時間帯を有する運転計画を最適な運転計画として求める。そして、制御装置40は、その導出した運転計画を更新して記憶部403のエリアに記憶させる(ステップS520)。そして、制御装置40は、ステップS110において第1所定時間T1が経過するのを待って、次回の処理を開始する。
また、制御装置40は、上述した運転計画の導出、更新記憶の処理とは別に、発電器11が発電可能な状態となると、図15のフローチャートに示すように、発電停止運転と連続発電運転とを切り替えるように、発電装置10の運転を制御する。制御装置40は、ステップS602〜608の処理を第2所定時間T2毎(例えば60秒毎)に繰り返し実行している。第2所定時間T2は比較的短時間な値に設定されるものであり、上述した第1所定時間より十分小さい値であることが好ましい。
具体的には、制御装置40は、ステップS602において、現在の時刻が上記導出された最新の発電停止時間帯であるか否かを判定する。制御装置40は、現在時刻がその発電停止時間帯であれば、ステップS602にて「YES」と判定しプログラムをステップS604に進める。制御装置40は、ステップS604において、発電装置10の発電停止運転を実施する。すなわち、制御装置40は、発電量指示値を0に設定し、発電装置10の発電を停止する。
一方、現在時刻が発電停止時間帯でない場合には、ステップS602にて「NO」と判定しプログラムをステップS606に進める。制御装置40は、ステップS606において、発電装置10の連続発電運転を実施する。すなわち、制御装置40は、電力計22によって電力消費量を第2所定時間T2(制御周期)毎に計測し、計測した電力消費量をフィルタ処理する。このフィルタ処理は、電力消費量を計測する度にその計測したデータおよび記憶されている過去数式件分(本実施形態においては4件分)のデータに基づいて上記した式1と同様に、下記の式7によってフィルタ処理を実行している。
Figure 2011033246
制御装置40は、このフィルタ処理値を発電量指示値に設定し、その発電量指示値を発電器11に指示する。これにより、発電装置10は、急激に変化する電力消費量に追従することなく、発電量の振動を抑制することができるため効率のよい発電が可能となる。すなわち、制御装置40は、貯湯槽30に溜められている温水の量が満タン値になると、或いは、満タン値に近づくと、発電装置30の発電運転に制限をかけることができる。この場合、加熱された温水が必要以上に貯湯槽30に溜まることが抑制される。
上述した制御によれば、図26に示すように電力消費量が変化する場合において、時刻4:00から17:00までの間は発電が停止されるので発電量は、0である。時刻0:00から4:00まで間と、時刻17:00から24:00までの間は、電力消費量に追従して発電されている。この運転計画によれば、省エネ効果を最大限得ることができる。図25においては、太い濃い実線で電力消費量を示す。
上述した説明から明らかなように、本実施形態においては、制御装置40が、電力負荷21で消費される電力量の消費量の予想パターン(電力需要予測値)、温水消費装置26a,26bで消費される温水消費量の消費量の予想パターン(温水需要予測値)および貯湯槽30内の残湯量の予測値に基づいて、発電装置10の運転計画を1日のうち所定時間毎(30分毎)に導出して更新記憶し(ステップS108)、更新記憶した運転計画に従って運転するとともに発電量指示値に応じた発電量となるように発電装置を制御する(ステップS602〜608)。これにより、従来と比べて頻繁に運転計画を立てることができるので、予期しない温水の消費があった場合でも、その消費に対応した運転を実施することができる。したがって、予期しない温水の消費による温水切れの発生を防止することができるので、温水切れを防止しつつ省エネ効果がよい発電装置10の運転ができるコジェネレーションシステムを提供することができる。
また、制御装置40は、電力消費量の消費量の予想パターン(電力需要予測値)、温水消費量の消費量の予想パターン(温水需要予測値)および残湯量の予測値を所定時間毎(30分毎)に導出して更新記憶する(ステップS102〜106)ので、それら導出した結果に基づいて発電装置10の運転計画を正確かつ確実に導出することができる。
また、制御装置40は、電力量および温水消費量を所定時間毎(例えば30分毎)に検出し、今回の各検出結果も使用して電力消費量の消費量の予想パターンおよび温水消費量の消費量の予想パターンを導出して更新記憶する(ステップS102、104)ので、最新の消費情報を正確かつ確実に消費量の予想パターンに反映させることができる。
また、第1所定時間T1は、制御装置40が運転計画を導出するのに必要十分な時間、かつ温水消費量の消費量の予想パターンにしたがっていない予定外の温水の使用に対して貯湯槽30による熱回収が対応できる時間となるように設定されているので、適切な時間間隔で運転計画を更新することができる。
なお、上述した実施形態においては、電力消費量の消費量の予想パターン、温水消費量の消費量の予想パターンおよび残湯量の予測値を24時間より大きい時間(例えば2日)を単位として作成するようにしてもよい。これにより、1日単位でなくより長い単位の運転計画を作成することができるので、在宅しているが通常に比べて温水を使用しない場合でも、発電時間を短くして貯湯槽30が温度的に満タンにならず、省エネ効果がよい発電装置10の運転ができるコジェネレーションシステムを提供することができる。したがって、運転計画を頻繁に更新することにより、温水の使用状況に適切に対応しつつ省エネ効果がよい発電装置の運転ができるコジェネレーションシステムを提供することができる。また、上述した実施形態においては、省エネルギ効果の指標としてエネルギ量を挙げたが、他の指標(例えばCO削減量、家庭の光熱費)を採用するようにしてもよい。温水需要予測値としては、例えば、温水需要の容積、熱量、流量で把握できる。
上記した実施形態においては温水需要予測値としては温水需要に関する過去の情報に基づいて制御装置40が演算して求めているが、分割時間帯D0〜D22についての温水需要予測値をユーザが制御装置40の入力部から記憶部403のエリアに逐一設定させても良い。発電装置10としては、発電器11が交流電力を発生して交換器12を介さずに直接出力するものもある。発電装置10としては燃料電池システムが採用されているが、エンジン駆動式の発電装置でも良い。燃料電池は固体高分子形とされているが、場合によっては固体酸化物形、溶融炭酸塩、リン酸形等のいずれでも良い。その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。
なお、本明細書から次の技術的思想も把握される。
[付記項1]電力負荷に電力を供給する発電装置と、発電装置の排熱に基づいて加熱された温水を貯湯する貯湯槽と、過去の温水消費量に基づいて温水需要予測値を演算して求める制御装置とを具備するコジェネレーションシステム。発電装置としては、燃料電池、エンジン駆動式発電装置が挙げられる。
本発明は例えば燃料電池システム、エンジン駆動式発電装置等のコージェネシステムに使用できる。
10…発電装置、10a…電力計、11…発電器、12…変換器、13…燃料供給装置、13a…流量計、14…水供給装置、15…送電線、16…系統電源、21…電力負荷、26a…温水消費装置、26b…温水消費装置、30…貯湯槽30、34…温度センサ群、36…流量センサ、40…制御装置、403…記憶部、405…制御部、500…リモコン操作部、507…温水表示部、509…切替スイッチ(切替操作部)

Claims (7)

  1. 電気エネルギおよび排熱を発生させる発電装置と、
    前記発電装置の排熱に基づいて加熱された温水を貯湯すると共に温水消費装置に温水を供給する貯湯槽と、
    前記温水消費装置により消費される温水需要予測値を設定する制御装置とを具備しており、
    前記制御装置は、前記制御装置が設定した前記温水需要予測値の大きさに応じて前記貯湯槽の満タン値を変更するコージェネシステム。
  2. 請求項1において、前記貯湯槽に溜められている温水量を前記満タン値に対して表示する温水表示部が設けられているコージェネシステム。
  3. 請求項1または2において、前記制御装置は、所定の時間幅をもつ複数の分割時間帯に時間軸を分割し、各前記分割時間帯における前記温水需要予測値をそれぞれ設定し、各前記分割時間帯における複数の前記温水需要予測値のうちの最大値を前記満タン値として設定するコージェネシステム。
  4. 請求項1または2において、前記制御装置は、所定の時間幅をもつ複数の分割時間帯に時間軸を分割し、各前記分割時間帯における前記温水需要予測値をそれぞれ設定し、前記温水需予測値が得られた前記分割時間帯が時間軸として互いに隣接しているとき、互いに隣接している前記分割時間帯における前記温水需要予測値の合計和を求め、前記合計和を前記満タン値として設定するコージェネシステム。
  5. 請求項3または4において、前記制御装置は、前記温水需要予測値が前記貯湯槽の容量よりも大きいときには、前記温水需要予測値の大小に拘わらず、前記貯湯槽の容量を前記満タン値として設定するコージェネシステム。
  6. 請求項2〜5のうちの一項において、前記温水表示部は、前記温水需要予測値の大きさに応じて設定された前記満タン値に対して、前記貯湯槽に溜められている温水量を相対的に表示する第1表示態様と、前記貯湯槽に溜められている温水量の絶対量を表示する第2表示態様とを有するコージェネシステム。
  7. 請求項6において、前記第1表示態様および前記第2表示態様の表示を切り替えるための切替操作部が設けられているコージェネシステム。
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