JP2011021761A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷蔵庫において、引き出し式の貯蔵室の扉を開閉した際に生じる温度変動及び湿度変動を抑制することにより、貯蔵食品の鮮度劣化を防止することを目的とする。
【解決手段】冷蔵庫本体に設けられた野菜室と、該野菜室の前方開口に設けられて引き出して開放する野菜室扉と、を備えた冷蔵庫において、前記野菜室内に設けられた貯水タンクと、該貯水タンクと接続されたミスト発生手段と前記ミスト発生手段で発生したミストと共に送風可能な送風機と、前記野菜室の前方開口の幅方向に設けられて前記送風機の送風を前記野菜室扉方向に吐出させる吐出口と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、冷蔵庫に関する。
従来の冷蔵庫として、特許文献1には、冷蔵室前面の上部から下部に冷気を強制的に流すことで冷蔵庫外と冷蔵室内の空気の間に比較的強い風(以下エアーカーテンとする)を形成し、冷蔵庫内に外気が入り込むのを防ぐ構成が記載されている。
また、特許文献2には、引き出し式の貯蔵室を気密性構造にして、該貯蔵室に穴を設けることで、扉開放時に生じる負圧を用いて風を発生させて、エアーカーテンを形成する構成が記載されている。
特開2008−145009号公報 特開2004−28545号公報
しかしながら、特許文献1に記載の冷蔵庫では、引き出し式の貯蔵室を引き出した場合、側方からの冷気漏れや扉開閉時に発生する風圧によって、外気と貯蔵室空気とが混ざりやすくなり、外気が貯蔵室内に流入して温度変動する、という課題があった。
また、特許文献2に記載の冷蔵庫では、貯蔵室上面のみエアーカーテンが形成されており、側方から冷気漏れが生じて、外気が貯蔵室内に流入して温度変動する、という課題があった。
そこで、本発明の目的は、引き出し式の貯蔵室の扉を開閉した際に生じる温度変動及び湿度変動を抑制することにより、貯蔵食品の鮮度劣化を防止することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、冷蔵庫本体に設けられた野菜室と、該野菜室の前方開口に設けられて引き出して開放する野菜室扉と、を備えた冷蔵庫において、前記野菜室内に設けられた貯水タンクと、該貯水タンクと接続されたミスト発生手段と前記ミスト発生手段で発生したミストと共に送風可能な送風機と、前記野菜室の前方開口の幅方向に設けられて前記送風機の送風を前記野菜室扉方向に吐出させる吐出口と、を備えたことを特徴とする。
また、前記野菜室扉の開放後に前記送風機を駆動して該野菜室扉方向に送風し、所定時間経過後に前記ミスト発生手段を駆動してミストを発生させることを特徴とする。
また、前記野菜室扉に吸気手段が設けられ、前記野菜室扉を開放した場合、前記送風機及び前記吸気手段を駆動して、前記野菜室から前記野菜室扉方向へ送風又はミストの放出をすることを特徴とする。
また、前記野菜室扉を所定時間開放しない場合、前記ミスト発生手段を駆動することを特徴とする。
本発明によれば、引き出し式の貯蔵室の扉を開閉した際に生じる温度変動及び湿度変動を抑制することにより、貯蔵食品の鮮度劣化を防止することができる。
本発明の一実施形態の冷蔵庫の中央縦断面図である。 図1の野菜室の断面図である。 図1の野菜室の上部斜視図である。 本発明の一実施形態の冷蔵庫の制御フローを示す図である。 エアーの風速と野菜室内の温度及び湿度の関係を示す図である。 ミスト発生量と野菜室内の温度及び湿度の関係を示す図である。 エアー及びミストがある場合とない場合とでの湿度の変化を示す図である。 エアー及びミストがある場合とない場合とでのホウレン草の水分蒸散量の変化を示す図である。 エアー及びミストがある場合とない場合とでのセロリの水分蒸散量の変化を示す図である。 エアー及びミストがある場合とない場合とでのホウレン草のビタミンC量の変化を示す図である。
以下、本発明の一実施形態の冷蔵庫について図を用いて説明する。
まず、図1及び図2を参照しながら冷蔵庫の構成に関して説明する。図1は本実施形態の冷蔵庫の中央縦断面図、図2は図1の野菜室の断面図である。
冷蔵庫は、冷蔵庫本体1及び扉を備えて構成されている。冷蔵庫本体1は、鋼板製の外箱11と樹脂製の内箱12との間にウレタン発泡断熱材13及び真空断熱材(図示せず)を有して構成され、上から冷蔵室2、冷凍室3,4、野菜室5の順に複数の貯蔵室を有している。換言すれば、最上段に冷蔵室2が、最下段に野菜室5が、それぞれ区画して配置されており、冷蔵室2と野菜室5との間には、これらの両室と断熱的に仕切られた冷凍室3,4が配設されている。冷蔵室2及び野菜室5は冷蔵温度帯の貯蔵室であり、冷凍室3,4は、0℃以下の冷凍温度帯(例えば、約−20℃〜−18℃の温度帯)の貯蔵室である。これらの貯蔵室2〜5は、仕切り壁33,34,35により区画されている。
冷蔵庫本体1の前面には、各貯蔵室の前面開口部を閉塞する扉が設けられている。冷蔵室扉6は、冷蔵室2の前面開口部を閉塞する扉である。冷凍室扉8は、冷凍室3の前面開口部を閉塞する扉である。冷凍室扉9は、冷凍室4の前面開口部を閉塞する扉である。野菜室扉10は、野菜室5の前面開口部を閉塞する扉である。冷蔵室扉6は、観音開き式の両開きの扉、いわゆるフレンチタイプの扉で構成され、冷凍室扉8,冷凍室扉9,野菜室扉10は、引き出し式の扉によって構成され、各引き出し扉とともに貯蔵室内の各容器が引き出される。
冷蔵庫本体1には、冷凍サイクルが設置されている。この冷凍サイクルは、圧縮機14,凝縮器(図示せず),キャピラリチューブ(図示せず)及び蒸発器15、そして再び圧縮機14の順に接続して構成されている。圧縮機14及び凝縮器は、冷蔵庫本体1の背面下部に設けられた機械室に設置されている。蒸発器15は、冷凍室3,4の後方に設けられた冷却器室に設置され、この冷却器室における蒸発器15の上方に送風ファン16が設置されている。
蒸発器15によって冷却された冷気は、送風ファン16によって冷蔵室2、冷凍室3,4及び野菜室5の各貯蔵室へと送られる。具体的には、送風ファン16によって送られる冷気は、開閉可能なダンパー装置を介して、その一部が冷蔵室2及び野菜室5の冷蔵温度帯の貯蔵室へと送られ、他の一部が冷凍室3,4の冷凍温度帯の貯蔵室へと送られる。
送風ファン16によって冷蔵室2、冷凍室3,4及び野菜室5の各貯蔵室へと送られる冷気は、各貯蔵室を冷却した後、冷気戻り通路を通って冷却器室へと戻される。このように、本実施形態の冷蔵庫は、冷気の循環構造を有しており、各貯蔵室を適切な温度に維持する。
冷蔵室2内には、透明な樹脂板で構成される複数段の棚17〜20が取り外し可能に設置されている。最下段の棚20は、内箱12の背面及び両側面に接するように設置され、その下方空間である最下段空間21を上方空間と区画している。また、各冷蔵室扉6の内側には複数段の扉ポケット25〜27が設置され、これらの扉ポケット25〜27は冷蔵室扉6が閉じられた状態で冷蔵室2内に突出するように設けられている。冷蔵室2の背面には、送風ファン16から供給された冷気を通す通路を形成する背面パネル30が設けられている。
最下段空間21には、左から順に、冷凍室3の製氷皿に給水するための給水タンク22、デザートなどの食品を収納するための収納ケース23、室内を減圧して食品の鮮度保持及び長期保存するための減圧貯蔵室24が設置されている。減圧貯蔵室24は、冷蔵室2の横幅より狭い横幅を有し、冷蔵室2の側面に隣接して配置されている。
給水タンク22及び収納ケース23は、左側の冷蔵室扉6の後方に配置されている。これによって、左側の冷蔵室扉6を開くのみで、給水タンク22及び収納ケース23を引き出すことができる。また、貯蔵室24は右側の冷蔵室扉6の後方に配置されている。これによって、右側の冷蔵室扉6を開くのみで、貯蔵室24の食品トレイ60を引き出すことができる。
なお、給水タンク22及び収納ケース23は、左側の冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなり、貯蔵室24は右側の冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなる。ここで、蒸発器15によって冷却されて冷蔵室2へ送られた冷気が貯蔵室24の周囲を通って貯蔵室24の内部を間接冷却する構成である。
給水タンク22の後方には、給水ポンプ28が設置されている。収納ケース23の後方で且つ貯蔵室24の後部側方の空間には、減圧容器70を減圧するための減圧装置の一例である負圧ポンプ29が配置されている。負圧ポンプ29は、一方を減圧容器70の側面に設けられたポンプ接続部に導管を介して接されており、一方を熱交換器周辺の空気を吸引できるようになっており(図示せず)、正逆運転ができるようになっている。
次に、野菜室5について詳細に説明する。野菜室5は、冷蔵庫本体1の最下段に位置しており、前後に移動することで開閉される引き出し式である。使用者が野菜室扉10を開くと、野菜室容器36が共に引き出されて、野菜室容器36内が容易に視認することができ、貯蔵食品等の取り出しや収納が容易である。
野菜室容器36の底面奥部には、結露水を外へ排出するための排水溝38が設けられる。野菜室5内で結露が発生すると、雑菌が繁殖しやすくなり、貯蔵食品に水分が付着して鮮度が低下するおそれがある。そこで、結露を効率的に回収するために、野菜室容器36の底面の最も低い位置に排水溝38を設けて、当該底面は排水溝38に向かって低くなる傾斜を有する構成である。
ミスト発生手段42は、貯水タンク39から供給した水を貯めておく貯水槽51と、超音波を発生させて水をミスト化する圧電素子45と、圧電素子の運転を制御する制御回路46と、ミストを発生させるミスト発生路40を備える。
エアーのみを発生させる場合、送風機41のみを運転する制御となり、ミスト発生路40を通って吐出口43から野菜室5へエアーのみが放出される。また、野菜室扉10側に吸気手段50を備え、吐出口43からのエアーを吸引することで、図示の符号44のように、野菜室容器36の上部開口にカーテンの如く空気層を形成する。これにより、野菜室扉10を開いた際、野菜室5内の冷気が漏れることを抑制できる。
次に、ミスト48を発生させる場合、送風機41及び圧電素子45を駆動する。ミスト48は、自力で野菜室5内まで到達できないので、送風機41の風を利用して野菜室5内へと噴霧される。
ミスト発生手段42は、送風機41の後方に配置される。ミスト発生手段42を運転すると、送風機41にミスト48が取り込まれて、送風機41の風力によりミスト48を野菜室5の前面まで噴霧することができる。また、ミスト48は粒子径が小さいため、エアーとは異なり、あらゆる方向へと飛散する。そこで、ミスト発生手段42を運転する場合、吸気手段50を停止させることで、ミスト48が吸気される野菜室扉10側の方向だけでなく、野菜室5の幅方向へもミスト48が飛散する。これにより、エアーカーテンに加えて、引き出し式の野菜室5の側方からの冷気漏れを抑制し、ミスト気化熱によって温度上昇を抑えることができる。
貯水タンク39は、野菜室5に食品の出し入れをする際、邪魔にならない場所とするために、野菜室5の奥方に備えられる。また、貯水タンク39からミスト発生手段42まで水を導入する導入路を設けると、当該導入路に雑菌が繁殖するおそれがある。そのため、本実施の形態では、ミスト発生手段42に直接貯水タンク39を接続して水を供給する構造としている。
送風機41は、野菜室5の上方に備え、送風機41の下方にミスト発生手段42を備える。これにより、ミスト発生手段42で生成されたミスト48は上方に飛び、これを送風機41が取り込んで野菜室扉10側まで噴霧する。すなわち、ミスト48は軽くて遠くに飛ばすことが難しいため、送風機41の風力を用いて強制的に野菜室扉10側までミスト48を飛ばすことができる構造とした。
送風機41の前方には、エアー及びミストを野菜室5に吹き出す吐出口43を設ける。この吐出口43は微細孔としている。孔の開口面積を絞ることにより、風速が増し、より遠くまでエアー及びミストを放出させて、野菜室5の温度や湿度の変動を抑制する効果を高めることができる。
均一に送風及びミスト48の噴霧ができるように、吐出口43は、幅方向に1列に設ける。一例として、微細孔を幅方向に7つ設ける。
次に、図3は野菜室5を開放したときの様子を上方から見た斜視図である。
ミスト発生路40は、野菜室5の幅方向のほぼ全幅に設けられ、手前側端部に吐出口43を配置する構造である。エアー及びミストは、吐出口43から放出されて、野菜室扉10の上方に設けた吸気手段50で取り込まれる。
野菜室5内にエアー及びミストを噴霧する吐出口43は微細孔を設けた。これは、外気が野菜室5内へと流入することを抑制するために、風速の大きなエアーカーテンを形成するためである。すなわち、本実施の形態では、エアー及びミストがより遠くまで到達するので、野菜室5の冷気が漏れることを抑制する効果を得ることができる。
また、吐出口43を複数設けることとしたのは、中央部分と側方部分とで均等にミストを噴霧するためである。また、エアー及びミストを発生させる微細孔の開口面積を絞ることで、風速が増す反面、ミスト発生路40から放出できない水分が溜まりやすくなる。すると、水分が滞留して細菌繁殖の原因となるので、微細孔を複数設けることによって、水分の滞留を抑制する構成とした。
次に、エアー及びミストを発生させる際の制御方法について、図4のフローチャートを用いて説明する。
まず、野菜室5の上部に配置されたミスト発生手段42中の制御回路46において、野菜室扉10が開いたかどうかを検知する(S101)。野菜室扉10が開の場合、外気温度をセンシングする(S102)。外気温度が10℃以下の場合、野菜室扉10を開放して外気が野菜室5内の空気と混合しても、野菜室5の温度上昇が少ない。よって、外気温度が10℃よりも高い場合にエアー及びミストを発生させる。
外気温度が10℃以上の場合、制御回路46にて、送風機41と野菜室扉10側の吸気手段50の運転を開始する(S103,S104)。これにより、エアーのみを発生させてエアーカーテンを形成する。
その後、野菜室扉10が30秒以上開いたままの状態であれば(S105)、吸気手段50を停止し(S106)、ミスト発生手段42を運転する(S107)。野菜室扉10が閉まるまでエアー及びミストを発生させて、野菜室扉10が閉じた場合にミスト発生手段42と送風機41を停止する(S109,S110)。
また、野菜室扉10開放時にエアー及びミストを発生させることに加えて、野菜室扉10の開閉を検知して、一定時間以上開放されていない場合、ミストを発生させる制御を行う。
これは、野菜室5内は乾燥しやすい反面、水分を多く含む食品を保存することから、貯蔵室内を高湿に保つために、野菜室扉10が長時間、開放されない場合も、貯蔵空間にミストを放出する。
まず、野菜室扉10の開かれない時間を検知して、この時間が3時間以上経過している場合(S111)、送風機41を運転する(S112)。その後、ミスト発生手段42を運転してミストを放出する(S107)。
また、野菜室扉10の開放がない場合にミストを放出する際、野菜室扉10の開放を検知してミストの停止制御を行うことができない。そこで、野菜室5内が結露することなく、保湿効果を維持する時間を考慮して、1分間程度ミストを発生させる。その後、送風機41とミスト発生手段42を停止する。
次に、エアーの風速について、図5を参照しながら説明する。図5は、エアーの最適な風速を検証した結果を示す。図5において、52はエアーの風速と温度変動の関係を示したものであり、53はエアーの風速と湿度変動の関係を示したものである。
エアーの風速が遅い場合、野菜室5と周囲の温暖な空気の間に層ができず、野菜室5の温度変動抑制効果が少なくなる。一方、風速が強い場合、野菜室5内の高湿冷気が周囲へ流出して、湿度が低下する。
この相関を検証した結果、野菜室5の温度が10℃以下となる20m/s以上であって、湿度の低下が起こらない30m/sがエアーカーテンを形成する際に最適な風速であることがわかった。
次に、ミストを発生させる場合の最適な条件を検証するために、ミストの量と温度変動・湿度変動を検証した。その結果を図6に示す。図6において、54はミスト発生量と温度変動を示す。55はミスト発生量と湿度変動を示す。
ミスト量の違いによって温度変動は大きく変化しなかった。一方、湿度については、一定の噴霧量を超えると結露が生じる。これにより、貯蔵食品に結露が付着して劣化の原因となる。また、野菜室5内に雑菌等を発生させるおそれがある。そこで、結露が起こらず、湿度が野菜等の貯蔵食品に適することを考慮して、80%以上となる10ml/min〜20ml/minが望ましい。
次に、エアーミストの効果について、図7及び図8を用いて説明する。図7は、エアーミストがある場合とない場合とでの湿度の変化を示す。図8は、エアーミストがある場合とない場合とでのホウレン草の水分蒸散量の変化を示す。
まず、図7及び図8に示す結果を得た実験条件は、30℃,70%RH外気の恒温槽で、10分経過毎に1分間、の開放を行い、当該野菜室扉10開放時にエアー及びミストを放出した場合と、エアー及びミストを放出しない従来の場合とで、2時間継続して温度変化及び湿度変化を測定した。なお、エアーカーテンとは、扉開放時、野菜室5内の冷気と野菜室5外の空気との混合を防ぐために、野菜室5上方開口を覆うようにエアーを送風して形成する層(カーテン)である。
温度について、図7より、エアー及びミストを放出しない場合(57)、時間経過によって温度が上昇する。これは、野菜室扉10の開放によって野菜室5内の温度が上昇し、野菜室扉10を閉めた後に冷却運転を行っても十分温度が下がらず、温度が上昇するためである。
一方、エアー及びミストを発生させた場合(56)、野菜室扉10の開放時に一時的に温度上昇するが、上昇幅は57に比べて少なく、次の野菜室扉10の開放タイミングまでに野菜室5の温度が低下して、温度上昇を抑制できる。
本実施の形態においては、エアーの風に乗せてミストを放出させることにより、気化熱を利用して温度変動を抑制するものである。よって、この結果からミストを発生させることで更に温度変動抑制効果を向上させることができる。
次に、湿度について、図8より、野菜室5内が通常40%RH程度の湿度であるため、エアー及びミストの発生がない場合(59)、野菜室扉10の開放によって湿度の変動が大きい。一方、エアー及びミストありの場合(58)、ミストの影響で野菜室5内の湿度は99%であり、野菜室扉10を開放すると逆に湿度が低下して、野菜室扉10を閉じた後、エアー及びミストを発生すると再び99%になる。
以上の結果より、エアー及びミストを発生することによって、温度と湿度の変動を抑制する効果があることがわかった。
次に、図9及び図10を用いて、エアー及びミストを発生させることによる野菜室に保存する食材への効果について説明する。図9は、エアー及びミストがある場合とない場合とでのセロリの水分蒸散量の変化を示す。図10は、エアー及びミストがある場合とない場合とでのホウレン草のビタミンC量の変化を示す。
野菜室5の使用頻度が高い使用者でも、野菜室扉10の開放は1日平均で最大10回程度であることを考慮して、野菜室扉10の開放回数は、朝3回,昼3回,夜4回(各3回の間隔は30分に1回、朝と昼,昼と夜の間隔は各3時間、夜と朝の間隔は14時間)として、4日間、ホウレン草及びセロリを野菜室5に保存した。
野菜室扉10の開放は、1回につき1分間、野菜室扉10を全開にして、(1)エアーを発生させた後にミストを発生させる条件、(2)エアー及びミストを同時に発生させる条件、(3)エアー及びミストを発生させない条件、の3条件として、上記ホウレン草及びセロリの鮮度の比較を行った。
なお、符号61の条件は、野菜室扉10の開放時に送風機41を運転することでエアーを発生させ、30秒後に圧電素子45を用いた超音波ミスト発生機を運転することにより、ミストを発生させ、さらに30秒後に野菜室扉10を閉めてエアー及びミストの発生を停止する、という条件である。
図9は、セロリを4日間保存した後における、水分蒸散量の測定結果を示す。符号60はエアーとミストを同時に放出した場合、符号61はエアーを30秒放出した後にミストを発生させた場合、符号62は従来同様エアー及びミストを発生させない場合を示す。
符号62の場合、水分蒸散が10g以上と多い。符号60及び61の場合、いずれも4日間経過後でも水分蒸散が少ない。また、図示していないが、セロリは水分が減ると直立に立たなくなる性質がある。符号62の場合、セロリがやわらかくなり直立しない。これに対して符号60及び61の場合、4日間経過後もハリを保ち、みずみずしさがあり、セロリは直立した。そのため、ミストを噴霧したことで保存性が向上したことがわかる。
さらに、符号60と符号61とでは、ミスト量が多い分、同時に発生させる場合である符号60の方が、水分蒸散は少ない結果となった。
しかし、1分間ミストを発生し続けると、野菜室5内に結露が生じやすくなる。また、符号60の場合と符号62の場合とで、「t検定」を行った結果、有意差がなかった。すなわち、より結露が少なく、保鮮効果が得られる符号61の条件、すなわちエアー放出後の所定時間経過にミストを放出させる構成が、野菜室5の保存に向いている。
次に、図10は、ホウレン草を4日間保存した後における、ビタミンC含有量を比較した結果を示す。符号63はエアーとミストを同時に放出した場合、符号64はエアーを30秒放出した後にミストを発生させた場合、符号61は従来同様エアー及びミストを発生させない場合を示す。
ビタミンCの含有量は、図7のセロリの水分蒸散と同様の傾向であり、符号63が最も残存量が高い結果となった。最もビタミンCの残存量が低かったのは、符号65であった。
また、符号63と符号64の条件においては、「t検定」により有意差がなかったため、エアー放出後の所定時間経過にミストを野菜室5に発生させることで、ビタミンCの残存量が向上するといえる。
以上の結果より、エアーとミストによって野菜室扉10の開閉時の温度及び湿度の変動を抑制することに加え、エアーとミストを放出することで保存する野菜等の鮮度保持ができる。
また、本実施の形態においては、粒径60μm程度のミストを用いているが、60μmは粒子が比較的大きいため結露が生じやすい。そこで、噴霧時間を短くして、局所的に温度や湿度の変動抑制,保鮮性の向上ができるような構造としている。
また、粒径を小さくできる場合、結露しにくく、且つより遠くにミストが飛散するので、ミストの噴霧時間を長くして風速を早くすると、本発明の効果と同等以上の野菜室全体の温度や湿度の変動抑制や保鮮性の効果が得られる。
5 野菜室
10 野菜室扉
36 野菜室容器
38 排水溝
39 貯水タンク
40 ミスト発生路
41 送風機
42 ミスト発生手段
43 吐出口
45 圧電素子
48 ミスト
50 吸気手段
51 貯水槽

Claims (4)

  1. 冷蔵庫本体に設けられた野菜室と、該野菜室の前方開口に設けられて引き出して開放する野菜室扉と、を備えた冷蔵庫において、
    前記野菜室内に設けられた貯水タンクと、
    該貯水タンクと接続されたミスト発生手段と
    前記ミスト発生手段で発生したミストと共に送風可能な送風機と、
    前記野菜室の前方開口の幅方向に設けられて前記送風機の送風を前記野菜室扉方向に吐出させる吐出口と、
    を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 請求項1おいて、前記野菜室扉の開放後に前記送風機を駆動して該野菜室扉方向に送風し、所定時間経過後に前記ミスト発生手段を駆動してミストを発生させることを特徴とする冷蔵庫。
  3. 請求項1又は2において、前記野菜室扉に吸気手段が設けられ、前記野菜室扉を開放した場合、前記送風機及び前記吸気手段を駆動して、前記野菜室から前記野菜室扉方向へ送風又はミストの放出をすることを特徴とする冷蔵庫。
  4. 請求項1又は2において、前記野菜室扉を所定時間開放しない場合、前記ミスト発生手段を駆動することを特徴とする冷蔵庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104279813A (zh) * 2013-07-05 2015-01-14 Bsh博世和西门子家用电器有限公司 具有存放区域和用于调节存放区域中的环境湿度的加湿设备的家用制冷器具

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