JP2011021297A - ホログラムスレッド及びホログラムスレッド用紙 - Google Patents

ホログラムスレッド及びホログラムスレッド用紙 Download PDF

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Abstract

【課題】偽造防止効果が高く、安価で大量に作成可能なホログラムスレッド及びホログラムスレッド用紙を提供する。
【解決手段】基材フィルム2と、基材フィルムの一方に配置された液晶層3と、液晶層の基材フィルムとは反対側に配置されたプライマー層4と、プライマー層に印刷されたEPC用ライン5と、プライマー層の液晶層とは反対側に配置されEPC用ラインを覆うハードコート層6と、基材フィルムの他方に配置されたホログラム層7と、ホログラム層の基材フィルムとは反対側に配置された蒸着層8と、蒸着層のホログラム層とは反対側に配置されたUVアンカー層9と、UVアンカー層の蒸着層とは反対側に配置された印刷層10と、印刷層のUVアンカー層とは反対側に配置された蛍光層11と、蛍光層の印刷層とは反対側に配置された第1ヒートシール層12と、ハードコート層のプライマー層とは反対側に配置された第2ヒートシール層13、の層構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明はホログラムスレッドに係り、特に偽造防止用のホログラムスレッド及びホログラムスレッド用紙に関する。
従来、乗車券、商品券等の用紙に使用可能とした偽造防止用スレッドとして、ホログラムを利用したホログラムスレッドが開示されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
また、高コストのためホログラムを形成せず、液晶層を有する偽造防止用スレッドが開示されている(特許文献3参照)。
特開平10−71759号公報 特開平11−78326号公報 特開2004−53870号公報
しかしながら、ホログラム層と液晶層を有し、偽造防止効果の高いスレッドとするには、従来、エンボスホログラムのアルミ蒸着層を部分的に取り除いて文字やパターンに加工するデメタライズ加工を用いたホログラムフィルムと液晶フィルムを重ね合わせて作成されたものがあり、アルミ蒸着層で液晶層が見えなくなってしまう場合があった。その結果、偽造防止のための液晶層を確認することが困難となっていた。
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、偽造防止効果が高く、安価で大量に作成可能なホログラムスレッド及びホログラムスレッド用紙を提供することである。
上記目的を達成する本発明のホログラムスレッドは、基材フィルムと、前記基材フィルムの一方に配置された液晶層と、前記液晶層の前記基材フィルムとは反対側に配置されたプライマー層と、前記プライマー層に印刷されたEPC用ラインと、前記プライマー層の前記液晶層とは反対側に配置されEPC用ラインを覆うハードコート層と、前記基材フィルムの他方に配置されたホログラム層と、前記ホログラム層の前記基材フィルムとは反対側に配置された蒸着層と、前記蒸着層の前記ホログラム層とは反対側に配置されたUVアンカー層と、前記UVアンカー層の前記蒸着層とは反対側に配置された印刷層と、前記印刷層の前記UVアンカー層とは反対側に配置された蛍光層と、前記蛍光層の前記印刷層とは反対側に配置された第1ヒートシール層と、前記ハードコート層の前記プライマー層とは反対側に配置された第2ヒートシール層と、を有することを特徴とする。
また、前記印刷層は、黒の磁気インキを用いたオフセット印刷により形成することを特徴とする。
また、前記印刷層は、細線文字による反転文字抜きパターンにより形成することを特徴とする。
さらに、本発明のホログラムスレッド用紙は、前記ホログラムスレッドを紙にすき込みし作成することを特徴とする。
本発明によれば、偽造防止効果が高く、安価で大量に作成可能なホログラムスレッド及びホログラムスレッド用紙を提供することができる。
本実施形態のホログラムスレッドの断面図である。 本実施形態のホログラムスレッドの製造方法を示す図である。 本実施形態のホログラムスレッドの製造方法を示す図である。 本実施形態のホログラムスレッドの製造方法を示す図である。 本実施形態のホログラムスレッドに墨ラインを入れた図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明のホログラム転写箔の一実施形態を示す概略断面図である。図1において、ホログラムスレッド1は、基材フィルム2と、基材フィルム2の一方に配置された液晶層3と、液晶層3の基材フィルム2とは反対側に配置されたプライマー層4と、プライマー層4に印刷されたEPC用ライン5と、プライマー層4の液晶層3とは反対側に配置されEPC用ライン5を覆うハードコート層6と、基材フィルム2の他方に配置されたホログラム層7と、ホログラム層7の基材フィルム2とは反対側に配置された蒸着層7と、蒸着層8のホログラム層7とは反対側に配置されたUVアンカー層9と、UVアンカー層9の蒸着層8とは反対側に配置された印刷層10と、印刷層10のUVアンカー層9とは反対側に配置された蛍光層11と、蛍光層11の印刷層10とは反対側に配置された第1ヒートシール層11と、ハードコート層6のプライマー層4とは反対側に配置された第2ヒートシール層13とを有する。
次に、ホログラムスレッドの製造方法について説明する。図2〜図4は、本実施形態のホログラムスレッドの製造方法を示す図である。
図2(a)は、基材フィルム2を示す図である。
基材フィルム2は、寸法安定性、耐熱性、強靭性等を有するものを使用することができ、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ナイロン(登録商標)、ポリノルボルネン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、セロファン、ビニロン(登録商標)、アセテート、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリアミドイミド等の樹脂フィルム、コンデンサペーパー等の紙、これらの複合体等を使用することができる。基材フィルム2の厚みは、使用する材質を考慮して適宜設定することができ、例えば、6〜50μm程度の範囲で設定することができる。特に、16〜25μm程度の範囲が好ましい。
本実施形態では、厚さ16μmのポリエチレンテレフタレート(PET)を使用し、フェルトラビングローラーに通して、液晶塗布表面に液晶配向用ラビング処理を施し、表面に液晶塗膜接着用のコロナ処理を行う。
図2(b)は、基材フィルム2の一方に液晶層3を形成した図である。
本実施形態の液晶層3は、コロナ処理後の基材フィルム2にUV硬化樹脂を含む液晶塗液を塗布し、80℃で30秒乾燥後、UV照射装置により硬化させ、厚さ2.5μmで形成する。液晶塗液は、以下の成分である。
BF−C−20R(インクテック) 100重量部
シクロヘキサノン 20重量部
MEK 20重量部
図2(c)は、液晶層3の基材フィルム2とは反対側にプライマー層4を形成した図である。
本実施形態のプライマー層4は、液晶層3上に塗液を塗布し、100℃で20秒乾燥後、イソシア架橋硬化のため、3日間の常温エージングを行う。プライマー層4の厚さは1μmである。プライマー層4に使用する塗液は、以下の成分である。
LCアンカー 100重量部
硬化剤D 5重量部
KT−11 150重量部
図2(d)は、プライマー層4の液晶層3とは反対側にEPC(エッジラインセンサ)用墨ライン5を形成した図である。
本実施形態のEPC用ライン5は、複製EPC、オフセット印刷EPC及びスリットEPCのすべてを制御し、柄の位置合わせを行うために重要である。EPC用ライン5は、後述するホログラム層7を塗布する前に、印刷され、常温で1日エージング硬化する。
図5は、本実施形態のホログラムスレッドに墨ラインを入れた図である。図中a−a線の断面図が図1のホログラムスレッド原反の図に相当する。EPC用ライン5は、トラバース巻き制御のために入れる本数を決める。UV硬化の際にシワを発生するようであれば、墨ラインを用いず、UVランプから発生する赤外線帯域の吸収が少ない赤ライン又は可視光線中央帯域の吸収が少ない緑ラインを使用して、カラーセンサーを用いてこれらをEPC制御に使用してもよい。EPC用ライン5の幅は、3〜10mmで、好ましくは3〜5mmが良い。
EPC用ライン5は、以下の成分からなる。
着色OPニス墨((株)昭和インク工業所製) 100重量部
硬化剤D 5重量部
KT−11 30重量部
図2(e)は、プライマー層4の液晶層3とは反対側にEPC用ライン5を覆うハードコート層6を形成した図である。
ハードコート層6は、EPC用ライン5をコートすると共に、後述する第2ヒートシール層13に対してブロッキングするものである。例えば、帯電防止性のあるUVインキにすべり性を持たせるためマイクロシリカを分散させたものが好ましい。バックコート層7の膜厚は、約2〜3μmが好ましい。
本実施形態のハードコート層6は、エージング後のプライマー層4上にUV硬化型のハードコート層を塗布し、100℃で20秒乾燥後、UV照射装置により硬化し、厚さ3μmで形成される。ハードコート層6は、以下の成分からなる。
KIZ044マット(ザ・インクテック(株)製) 100重量部
KT−11 120重量部
図3(a)は、基材フィルム2の他方にホログラム層7を形成した図である。
ホログラム層7におけるホログラムとは、立体画像に限らず、一定の連続パターンあるいは不連続パターンを形成した光学素子、例えば、回折格子やモスアイと呼ばれる反射防止素子も含まれる。例えば、ホログラム層7は、レリーフ型のホログラム層とすることができる。
ホログラム層7は、紫外線硬化型架橋構造の樹脂からなることが好ましい。また、その樹脂には、架橋数を調整する架橋構造調整添加剤を含むことが好ましい。
ホログラム層7がレリーフ型のホログラムの場合は、微細な凹凸パターンを形成するために、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等を用いて形成され、厚みは0.1〜20μm、好ましくは0.5〜10μmの範囲で設定することができる。1〜2μm程度の範囲がさらに好ましい。特に、電離放射線硬化性樹脂の場合、1.7〜3.0μmが好ましい。この場合、下限を下回ると、放射線硬化の硬化疎外限界となり、上限を上回ると、転写時の切れ性が悪化してしまう恐れがある。
熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂、エポキシ変性不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、セルロース樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂等、有機成分とゾルゲル反応可能な金属アルコキシド基を含有した有機−無機ハイブリッド樹脂等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、アクリルアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ナイロン(登録商標)、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独あるいは2種以上の組み合わせで使用することができ、また、各種イソシアネート樹脂や、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛等の金属石鹸ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、ベンゾフェノン、アセトフェノン、アントラキノン、ナフトキノン、アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルスルフィド等の熱あるいは紫外線硬化剤を配合してもよい。
また、電離放射線硬化性樹脂としては、エチレン性不飽和結合をもつモノマー、オリゴマー、ポリマー等を使用することができる。モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられる。ポリマーとしては、ウレタン変性アクリル樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂が挙げられ、特に耐熱性や加工性の観点から、特開2000−63459号公報に記載されているようなウレタン変性アクリル樹脂が好ましく用いられる。
また、ホログラム層7に使用する光硬化性樹脂として、特開昭61−98751号公報、特開昭63−23909号公報、特開昭63−23910号公報に記載されているような光硬化性樹脂を挙げることができる。
また、レリーフホログラムの凹凸パターン形状を正確に形成するために、反応性をもたないアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等のポリマーを添加することができる。
また、光カチオン重合を利用する場合には、エポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー、オキセタン骨格含有化合物、ビニルエーテル類を使用することができる。
また、上記の電離放射線硬化性樹脂は、紫外線等の光によって硬化させる場合には、光重合開始剤を添加することができる。樹脂に応じて、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、その併用型(ハイブリッド型)を選定することができる。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾイン系化合物、アントラキノン、メチルアントラキノン等のアントラキノン系化合物、アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−アミノアセトフェノン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン等のフェニルケトン系化合物、ベンジルジメチルケタール、チオキサントン、アシルホスフィンオキサイド、ミヒラーズケトン等を挙げることができる。
光カチオン重合可能な化合物を使用する場合の光カチオン重合開始剤としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ホスホニウム塩、混合配位子金属塩等を使用することができる。
光ラジカル重合と光カチオン重合を併用する、いわゆるハイブリッド型材料の場合、それぞれの重合開始剤を混合して使用することができ、また、一種の開始剤で双方の重合を開始させる機能をもつ芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等を使用することができる。
さらに、ホログラム層7には、ホログラムの凹凸パターンの形成を容易とするために、離型剤を添加することができる。離型剤としては、公知の離型剤や界面活性剤、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス等の固形ワックス、フッ素化合物、フッ素ポリマー、リン酸エステル、シリコーンオイル、シリコーン樹脂等が挙げられる。
また、レリーフの凹凸形状を正確なものとしたり、硬度、耐熱性を付与するために、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機酸化物微粒子や金属アルコキシド、金属アルコキシドオリゴマー等を添加することもできる。
さらに、ホログラム層7には、重合防止剤、酸化防止剤、増感剤、紫外線吸収剤、安定化剤、可塑剤、消泡剤等を添加することができる。
本実施形態のホログラム層7は、まず、ホログラム形成用塗液を塗布し、100℃で20秒乾燥し、厚さ2μmでホログラム形成層が形成される。ホログラム形成用塗液は以下の成分からなる。
光硬化性樹脂(ザ・インクテック(株)製 MHX405) 100重量部
(ザ・インクテック(株)製 MIBK) 150重量部
その後、ホログラム形成層にエンボスホログラム及び回折格子柄の凹凸が形成されたホログラムを押圧し、複製エンボスホログラム及び回折格子柄の複製ホログラムを形成する。
そして、複製後、UV照射装置により、UV硬化し、架橋硬化すると共に、100℃で30秒のアフターベークを行い、硬化残さを除去する。アフターベークにより硬化残さを除去することで、後述する蒸着層8の接着性が良くなる。
なお、ホログラム材料としては、特開2002−268523号公報、特開2000−272295号公報、特許3357013号公報、特許3357014号公報、特開2005−55473号公報、特開2001−329031号公報又は特開2005−115264号公報等に記載された材料を参考にするとよい。
図3(b)は、ホログラム層7の基材フィルム2とは反対側に蒸着層8を形成した図である。
本実施形態の蒸着層8は、ホログラム層7と組み合わされてホログラムを発現し、しかも下層を隠蔽させないホログラム効果薄膜が用いられる。蒸着層8は、コロナ処理を行ったホログラム層7に易接着処理を行った後、物理蒸着装置により、TiO2又はZnSで厚さ50nm〜100nmの薄膜を形成することで透明反射層として形成される。
なお、蒸着層8の材料に関しては、特公平5−87835号公報に記載された材料を参考にするとよい。特に、高耐久性のためには酸化劣化しないTiO2が好ましいが、安価で高輝度のためにはZnSが好ましい。
図3(c)は、蒸着層8のホログラム層7とは反対側にUVアンカー層9を形成した図である。
UVアンカー層9は、蒸着層8上に塩酢ビ系樹脂のUVオフセット印刷により形成され、100℃で20秒乾燥後、1日間常温エージングを行う。UVアンカー層9の厚さは、2μmである。UVアンカー層9は、以下の成分からなる。
RLプライマー 100重量部
硬化剤D 5重量部
KT−11 150重量部
図3(d)は、UVアンカー層9の蒸着層8とは反対側に印刷層10を形成した図である。
印刷層10は、UVアンカー層9上にMICR用UV磁気インキ黒を用いて細線文字による反転文字抜きパターンのオフセット印刷を120m/分の速度でロールtoロール印刷し、UV照射装置にてUV硬化して、薄膜磁性印刷層を形成したものである。印刷層10の厚さは2μmである。印刷層10のオフセット磁性インキは、磁性粉の色が酸化鉄の茶色なので、カーボン墨で着色している。カーボン墨は、重量比5%程度を添加することにより、盛量1g/m2でも分光透過率を紫外・可視・赤外領域で0%にできる。この黒の磁気インキを用いたオフセット印刷にて黒背景層を安価に形成することで、パターン印刷としながらも透明蒸着層の反射光の強さを、光透過によるロスを抑えて2倍〜10倍まで増大させることができる。本実施形態の印刷層10のオフセット磁性インキは、以下のものである。
・T&K TOKA UV MICR用磁気インキ黒SE
なお、本インキが透明蒸着部の光透過を抑制し、光を反射する効率が高ければ、黒に限らずダークトーン色や原色系の赤や緑、青等の濃色でも良く、また同様の効果が保持できれば磁気インキを用いないことも可能である。
また、印刷層10の印刷は、オフセット印刷に限らず、フレキシブル印刷、グラビア印刷、シルク印刷等でもよい。
図4(a)は、印刷層10のUVアンカー層9とは反対側に蛍光層11を形成した図である。
本実施形態の蛍光層11は、印刷層10のUV硬化後の磁気オフセット印刷面に透明蛍光オフセット印刷で全面ベタ版により、120m/分の速度でロールtoロール印刷し、透明蛍光発光層を形成したものである。蛍光層11の厚さは、2μmである。蛍光層11のオフセットインキは、以下のものである。
・透明蛍光UVオフセット縁(ザ・インクテック(株)製)
図4(b)は、蛍光層11の印刷層10とは反対側に第1ヒートシール層12を形成した図である。
本実施形態の第1ヒートシール層12は、蛍光層11のオフセット印刷後、低温接着性をよくし、紙に接着しやすくするため、シリカ入りエチレン−アクリル酸共重合体エマルジョンを塗布し、120℃で1分間乾燥して紙にすき込まれた際にスレッドが接着する層を形成する。塗布量は、耐ブロッキングのため、6〜9g/m2である。
図4(c)は、ハードコート層6のプライマー層4とは反対側に第2ヒートシール層13を形成した図である。
本実施形態の第2ヒートシール層13は、低温接着性をよくし、紙に接着しやすくするため、シリカ入りエチレン−アクリル酸共重合体エマルジョンを塗布し、120℃で1分間乾燥して紙にすき込まれた際にスレッドが接着する層を形成する。塗布量は、耐ブロッキングのため、6〜9g/m2である。
第1ヒートシール層12及び第2ヒートシール層13としては、熱可塑性樹脂を使用するのが好ましい。また、熱可塑性樹脂としては、従来からヒートシール剤として使用されている熱可塑性樹脂を使用することができる。例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム等のゴム系、ポリメチル(メタ)アクリル酸、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリプロピル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、ポリ(2−エチルヘキシル)(メタ)アクリレート等のアクリル樹脂系、ポリスチレン、アクリル−スチレン共重合体等のポリスチレン系、ポリイソブチルエーテル等のポリビニルエーテル系、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系、その他、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリルアミド、ポリメチロールアクリルアミド、ポリエステル系、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、ポリエチレンオキシド等が使用できる。また、共重合体として、例えば、酢酸ビニル−ブチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル−オクチル(メタ)アクリレート等の酢酸ビニルとアクリル樹脂の共重合体、塩化ビニル−ブチル(メタ)アクリレート、塩化ビニリデン−ブチル(メタ)アクリレート等の共重合体、エチレン−ブチル(メタ)アクリレート、エチレン−メチル(メタ)アクリレート等の共重合体等を使用することができる。また、これらの樹脂は2種以上を用いてもよい。軟化温度、密着性の観点から、エチレン−(メタ)アクリル酸、エチレン−メチル(メタ)アクリレート等の、オレフィン樹脂とアクリル樹脂の共重合体、または、オレフィン樹脂とアクリル樹脂のブレンド物が特に好ましい。
なお、本発明では第1ヒートシール層12及び第2ヒートシール層13に、箔切れ性を向上させるために、公知のフィラー、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、コロイド状微粒子等を添加してもよい。但し、これらの微粒子は、通常、転写時の熱で軟化することはないため、低温シール性の観点から、第1ヒートシール層12及び第2ヒートシール層13中の含有量を10重量%以下とすることが好ましい。
なお、ヒートシール層6の材料に関しては、特許第3140820号公報、特開平4−185498号公報、特開平9−39391号公報、に記載された材料を参考にするとよい。
図1〜図4で説明した本実施形態のホログラムスレッド原反は、80mm幅にスリットした後、EPC用スリットラインを元に、3mmの細線にスリットされ、トラバース巻きを行う。
トラバース巻きされたスレッド糸を紗紙時に紙にすき込みを行い、液晶ホロ磁気蛍光スレッド用紙を作成する。
以上、本発明のホログラムスレッドを実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施形態に限定されず種々の変形が可能である。
1…ホログラムスレッド
2…基材フィルム
3…液晶層
4…プライマー層
5…EPC用ライン
6…ハードコート層
7…ホログラム層
8…蒸着層
9…UVアンカー層
10…印刷層
11…蛍光層
12…第1ヒートシール層
13…第2ヒートシール層

Claims (4)

  1. 基材フィルムと、
    前記基材フィルムの一方に配置された液晶層と、
    前記液晶層の前記基材フィルムとは反対側に配置されたプライマー層と、
    前記プライマー層に印刷されたEPC用ラインと、
    前記プライマー層の前記液晶層とは反対側に配置されEPC用ラインを覆うハードコート層と、
    前記基材フィルムの他方に配置されたホログラム層と、
    前記ホログラム層の前記基材フィルムとは反対側に配置された蒸着層と、
    前記蒸着層の前記ホログラム層とは反対側に配置されたUVアンカー層と、
    前記UVアンカー層の前記蒸着層とは反対側に配置された印刷層と、
    前記印刷層の前記UVアンカー層とは反対側に配置された蛍光層と、
    前記蛍光層の前記印刷層とは反対側に配置された第1ヒートシール層と、
    前記ハードコート層の前記プライマー層とは反対側に配置された第2ヒートシール層と、
    を有することを特徴とするホログラムスレッド。
  2. 前記印刷層は、黒の磁気インキを用いたオフセット印刷により形成することを特徴とする請求項1に記載のホログラムスレッド。
  3. 前記印刷層は、細線文字による反転文字抜きパターンにより形成することを特徴とする請求項2に記載のホログラムスレッド。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の前記ホログラムスレッドを紙にすき込みし作成することを特徴とするホログラムスレッド用紙。
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