JP2011020406A - ハードコートフィルム、透明電極フィルム及びタッチパネル - Google Patents

ハードコートフィルム、透明電極フィルム及びタッチパネル Download PDF

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Shinji Masuko
真司 益子
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昌紀 山本
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Abstract

【課題】加熱処理を行う際に優れたカール特性、特にタッチパネル形態での絶縁不良を防ぐことができるハードコートフィルム、このフィルムを用いた透明電極フィルム及びタッチパネルを提供する。
【解決手段】ハードコートフィルム11は、ポリエステルフィルムの表面に機能層、裏面にハードコート層が形成されて構成されている。そして、該ハードコートフィルム11を縦50mm、横100mmにカットし、150℃で1時間アニール試験を実施した後、機能層を下にして平坦面12にハードコートフィルム11を載置したとき、四隅の反り上がり量D1〜D4の平均値が0.5〜15.0mmである。四隅の反り上がり量D1〜D4の平均値をこのような範囲とするために、機能層の総膜厚a(μm)とハードコート層の膜厚b(μm)との関係が、2.0a≧b≧1.1aに設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハードコートフィルム、透明電極フィルム及び該透明電極フィルムを備えたタッチパネルに関する。
透明プラスチックフィルム上に透明かつ導電性の化合物の薄膜を形成した透明導電性フィルムは、その導電性を利用した用途、例えば液晶ディスプレイ、ELディスプレイといったフラットディスプレイやタッチパネルの透明電極など電気電子分野で広く使用されている。かかる透明導電性フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)等の透明フィルムの少なくとも片面に、酸化錫(SnO)、酸化インジウム(In)と酸化錫(SnO)の混合焼結体(ITO)や酸化亜鉛等を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のドライプロセスによって設けたものがよく知られている。また、導電層の反対側の面には、耐擦傷性や反射防止性、耐指紋性を付与するために様々な機能層が形成されている。
このような透明導電性フィルムをタッチパネル化する際に、電極形成後にアニール処理(通常150℃で1時間程度)等を施すが、透明基材フィルムと機能層との熱収縮率の違いが原因で、フィルムにカールが発生する。その際に、導電層側を凸にしてカールすると実使用において絶縁不良が起こりやすくなり、タッチパネルが正常に作動しないという問題がある。
加熱処理時にカールが発生するのを防止するために、ポリマーフィルムの両面に膜厚の異なるSiO膜を形成した透明導電性フィルムが提案されているが(特許文献1)、本特許では電極面側に形成されたSiO膜の膜厚を他方の面に形成されたSiO膜よりも薄くしている。そのため、アニール処理後にわずかではあるが導電層側を凸にしてカールしてしまう。その結果、絶縁不良が起こりやすいという問題があった。
特開平5−66411号公報
本発明は、加熱処理を行う際に優れたカール特性、特にタッチパネル形態での絶縁不良を防ぐことができるハードコートフィルム、このハードコートフィルムを用いた透明電極フィルム及びタッチパネルを提供することを目的としたものである。
この目的を達成するために、請求項1のハードコートフィルムでは、ポリエステルフィルムの表面に機能層、裏面にハードコート層が形成されたハードコートフィルムであって、該ハードコートフィルムを縦50mm、横100mmにカットし、150℃で1時間アニール試験を実施した後、機能層を下にして平坦面にハードコートフィルムを載置したとき、四隅の反り上がり量の平均値が0.5〜15.0mmであることを特徴とする。
請求項2のハードコートフィルムでは、請求項1に係る発明において、機能層の総膜厚a(μm)とハードコート層の膜厚b(μm)との関係が、2.0a≧b≧1.1aである。
請求項3のハードコートフィルムでは、請求項1又は請求項2に係る発明において、機能層は、ハードコート層、防眩層、指紋なじみ層又は軟質樹脂層である。
請求項4のハードコートフィルムでは、請求項3に係る発明において、機能層としてのハードコート層上又は防眩層上にさらに反射防止層が積層されている。
請求項5の透明電極フィルムでは、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のハードコートフィルムにおいて、裏面のハードコート層上にさらに透明導電層を形成したものである。
請求項6のタッチパネルでは、タッチパネルの最表面に請求項5に記載の透明電極フィルムが配置されている。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
本発明のハードコートフィルムでは、該ハードコートフィルムを縦50mm、横100mmにカットし、150℃で1時間アニール試験を実施した後、機能層を下にして平坦面にハードコートフィルムを載置したとき、四隅の反り上がり量の平均値が0.5〜15.0mmに設定されている。このため、表面に機能層、裏面にハードコート層を有するハードコートフィルムに加熱処理を施した場合、ハードコートフィルム裏面のハードコート層側が凸となる反りを回避することができる。従って、加熱処理を行う際に優れたカール特性、特にタッチパネル形態での絶縁不良を防ぐことができる。
ハードコートフィルムのカール試験を示す説明図。 透明電極フィルムの打鍵試験を示す概略説明図。 打鍵試験における電気的構成を示す電気回路図。
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
〔ハードコートフィルム〕
本実施形態のハードコートフィルムは、ポリエステルフィルムの表面に機能層、裏面にハードコート層が形成されて構成されている。そして、ハードコートフィルムを縦50mm、横100mmにカットし、150℃で1時間アニール試験を実施した後、機能層を下にして平坦面にハードコートフィルムを載置したとき、四隅の反り上がり量の平均値が0.5〜15.0mmに設定される。裏面のハードコート層上に透明導電層を形成することによって透明電極フィルムが形成される。前記ハードコートフィルムについて四隅の反り上がり量を前記範囲に設定することにより、一対の透明電極フィルムを透明導電層が対向するように配置してタッチパネルを構成し、加熱処理を施したとき優れたカール特性を発現でき、透明導電層間の接触による絶縁不良を回避することができる。
<ポリエステルフィルム>
透明基材フィルムとしてはポリエステルフィルムが用いられ、該ポリエステルフィルムを形成する樹脂材料は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂で代表されるポリエステル系樹脂である。ポリエステルフィルムの厚さは通常25〜1000μm、好ましくは35〜500μmである。
<ハードコート層>
ハードコート層はハードコートフィルムに所定の強度(硬度)を付与し、耐久性を保持するために設けられ、該ハードコート層を形成する材料は特に限定されず、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート及びテトラエトキシシラン等の反応性珪素化合物などの硬化物が挙げられる。これらのうち生産性及び硬度を両立させる観点より、鉛筆硬度(評価法:JIS−K5600−5−4)がH以上となる紫外線硬化性多官能(メタ)アクリレートを含む組成物の重合硬化物であることが好ましい。そのような紫外線硬化性多官能(メタ)アクリレートを含む組成物としては特に限定されるものではない。例えば、公知の紫外線硬化性多官能(メタ)アクリレートを2種類以上混合したもの、紫外線硬化性ハードコート材として市販されているもの、あるいはこれら以外に硬化を損なわない範囲において、その他の成分をさらに添加したものを用いることができる。
<機能層>
ポリエステルフィルムの表面に形成される機能層は、ハードコートフィルムに付与できるいずれの機能層も適用することができる。機能層は、例えばハードコート層、防眩層、指紋なじみ層又は軟質樹脂層である。機能層がハードコート層である場合には、ポリエステルフィルムの両面に同種の層が形成される。ハードコート層はハードコートフィルムに十分な強度を付与し、耐久性を向上させる層であり、ハードコートフィルムに通常用いられるいずれのハードコート層も採用されるが、好ましくは裏面に形成されるハードコート層と同じ構成のものが採用される。
防眩層はハードコートフィルム表面に防眩性を発現させ、反射を抑制する層であり、該防眩層を形成する材料としては、例えば活性エネルギー線硬化性樹脂及び透光性微粒子を含有する組成物が用いられる。指紋なじみ層はハードコートフィルムの表面に付着した指紋(生体由来脂質成分)に対してなじみ性(親和性)を示す層であり、例えば活性エネルギー線硬化型樹脂として多官能(メタ)アクリレートの有機溶媒溶液を塗布、乾燥して紫外線硬化させた層である。
軟質樹脂層はペン入力時のハードコートフィルム表面での筆記感を向上させ、自己修復性すなわち一度生じたへこみ(凹み)痕が経時的に消失して元の形状に戻る(復元する)性質を有する層である。軟質樹脂層を形成する樹脂としては、紫外線硬化性又は熱硬化性の不飽和アクリル系樹脂、ウレタン変性(メタ)アクリレート等の不飽和ポリウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等が用いられる。
<反射防止層>
反射防止層は、前記機能層としてのハードコート層上又は防眩層上に積層される。この反射防止層は、ハードコート層又は防眩層よりも屈折率の低い層で、その表面に反射防止機能を発現できる層である。この反射防止層は、例えば紫外線硬化型アクリル系樹脂と無機微粒子とを含む組成物の硬化物により形成される。また、反射防止層は、低屈折率層の単一層又は高屈折率層、低屈折率層等を積層した複数層で構成される。
<ハードコートフィルムの四隅の反り上がり量>
ハードコートフィルムを縦50mm、横100mmにカットし、150℃で1時間アニール試験を実施した後、機能層を下にして平坦面に載置した場合、四隅の反り上がり量(カール量)の平均値は0.5〜15.0mmとなる必要がある。すなわち、機能面を下にしたときには、四隅が平坦面に近接する。四隅の反り上がり量の平均値が0.5mmを下回る場合には、タッチパネルを構成する際に裏面側のハードコート層を凸にしてカールしやすく、絶縁不良を生じるおそれがある。その一方15.0mmを上回る場合には、カールの程度が大きくなり過ぎ、タッチパネルを構成するときに支障を来たす。
四隅の反り上がり量の平均値を上述の範囲とするための具体的な手段としては、機能層の総膜厚a(μm)と裏面側のハードコート層の膜厚b(μm)との関係が、2.0a≧b≧1.1aとすることなどである。ハードコート層の膜厚bが1.1aより小さくなると、ハードコートフィルムがハードコート層を凸にしてカールしていまい、タッチパネルの形態で絶縁不良を生じる可能性がある。一方、ハードコート層の膜厚bが2.0aより大きくなってしまうと、カールの度合いが強くなり、タッチパネル形成時に不具合を生じることがある。
〔透明電極フィルム〕
透明電極フィルムは、前記ハードコートフィルムの裏面側のハードコート層上にさらに透明導電層を形成することにより得られる。透明導電層を形成する材料としては、透明性及び導電性を併せ持つ導電性材料であれば特に制限されないが、無機系金属と有機導電高分子が挙げられる。無機系金属は、例えば金、銀、銅、白金、ニッケル、酸化錫、酸化インジウム錫(ITO)等である。有機導電高分子は、例えばポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリキノキサリン等を用いた有機導電性組成物である。これらのなかでも、光学特性、外観及び導電性が良好なITO又はポリチオフェン系材料が好ましい。
透明導電層を形成する材料をハードコート層上に塗布する塗布方法は特に限定されず、通常行なわれている塗布方法、例えばロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ダイコート法、インクジェット法、グラビアコート法等公知のいかなる方法も採用される。塗布に際しては、密着性を向上させるために、予めハードコート層表面にコロナ放電処理等の前処理を施すことができる。
透明導電層を形成する材料の硬化方法としては、例えば高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、窒素レーザ、電子線加速装置、放射性元素等の活性エネルギー線源等が使用される。この場合、活性エネルギー線の照射量は、紫外線の波長365nmでの積算光量として50〜5000mJ/cmであることが好ましい。照射量が50mJ/cm未満のときには、硬化が不十分となるため好ましくない。一方、5000mJ/cmを超えるときには、活性エネルギー線硬化型樹脂が着色する傾向を示すため好ましくない。
一般的に透明電極フィルムはタッチパネル化する際に加熱処理(アニール処理)を施すが、ハードコート層と機能層の熱収縮率の違いが原因で透明電極フィルムにカールが発生する。ハードコートフィルムはアニール試験後の四隅の反り上がり量の平均値を0.5〜15.0mmとすることでアニール試験後にハードコートフィルムは透明導電層側を凹にしてカールするため、タッチパネル化した際の絶縁不良を防ぐことができる。この際、四隅の反り上がり量の平均値が0.5mm未満、あるいは透明導電層を凸にしてカールするようなハードコートフィルムを用いた場合、タッチパネルの透明電極フィルム同士が経時的に接触した状態となり、タッチパネルとして正常に機能しないという問題を起こすことがある。その一方、四隅の反り上がり量の平均値が15.0mmを超えると、タッチパネル製造時に透明電極フィルムのカールによる不具合を生じることがある。
〔タッチパネル〕
タッチパネルは、その最表面に前述した透明電極フィルムが配置されて構成されている。具体的には、タッチパネルは2枚の透明電極フィルムをそれらの透明導電層が対向するように配置して構成される。そして、前述した透明電極フィルムを用いることにより、タッチパネルの絶縁不良を防ぐことができる。
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。各例における(1)カール試験及び(2)打鍵試験については、下記に示す方法により測定した。
(1)カール試験
縦50mm、横100mmにカットし、保護フィルムを剥離したハードコートフィルムを150℃の恒温槽に1時間静置してアニール処理を施す前処理を行う。前処理後、図1に示すように、ハードコートフィルム11を平坦面12上に機能層を下にして置き、四隅の反り上がり量D1、D2、D3及びD4を測定し、それらの平均値を測定する。機能層を下にした場合に反り上がる場合は+標記、裏面側のハードコート層を下にした場合に反り上がる場合は−(マイナス)表記とする。
(2)打鍵試験
図2に示すように、一対の透明電極フィルム13,14を用意し、一方の透明電極フィルム13の機能層15側をポリカーボネート板16上に粘着剤層17で固着し、他方の透明電極フィルム14を透明導電層18が前記一方の透明電極フィルム13の透明導電層19と対向するようにスペーサ20を介して配置する。前記一方の透明電極フィルム13の透明導電層19と他方の透明電極フィルム14の透明導電層18とを6Vの電圧を有する電源21に50kΩの電気抵抗線22を介して接続する。
そして、両透明導電層18,19間に6Vの電圧を印加した状態で、一対の透明電極フィルム13,14の上方から荷重2.45N(250gf)で打点スピード(2.35Hz)にてシリコーンゴム球23を落下させて打鍵試験を行った。そして、オシロスコープで電流(又は電圧)の波形変化を観察した。その結果、透明電極フィルム13,14の透明導電層18,19の貼りつきが発生し、常にONとなる絶縁不良になるまでの回数を観測した。なお、打鍵試験の電気回路図を図3に示す。すなわち、この電気回路は電源21に透明導電層18,19及び電気抵抗線22が直列に接続され、透明導電層18,19間の接触状態を検出できるように構成されている。
(製造例1、ハードコート層用塗液(HC)の調製)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(以下、DPHAと称する)66質量部、トリアクリル酸テトラメチロールメタン17質量部、1,6−ビス(3−アクリロイルオキシー2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン17質量部、光重合開始剤〔商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕4質量部及びイソプロパノール100質量部を混合してハードコート層用塗液(HC)を調製した。
(製造例2、高屈折率層用塗液(H)の調製)
酸化インジウム錫微粒子(平均粒子径:0.06μm)80質量部、DPHA20質量部、ブチルアルコール900質量部及び光重合開始剤I−907を5質量部混合して高屈折率層用塗液(H)を調製した。溶媒乾燥後の硬化物の屈折率は1.64であった。
(製造例3、変性コロイダルシリカAの製造方法)
3つ口フラスコにコロイダルシリカ微粒子の分散液〔商品名:XBA−ST、日産化学工業(株)製、平均粒子径:10〜50nm、固形分60g〕200gを用意し、次にシランカップリング剤であるγ―アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔商品名:KBM5103、信越化学工業(株)製〕を37.7g投入して混合した。次いで、十分に攪拌しながら78℃で4時間加熱を行った。加熱終了後、反応液を常温まで冷却して目的のコロイダルシリカAを得た。
(製造例4、低屈折率層用塗液(L)の調製)
製造例3で得られた変性コロイダルシリカAを90質量%及び架橋剤としてDPHAを10質量%からなる主成分100質量部に対して、光重合開始剤〔商品名:I―907、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5質量部を混合して低屈折率層用塗液(L)を調製した。この低屈折率層用塗液(L)の重合硬化物の屈折率は1.49であった。
(実施例1)
製造例1で調製したハードコート層用塗液(HC)をロールコーターにて、厚さ188μmのPETフィルム上に、乾燥膜厚が4.0μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400Jの紫外線を照射して硬化させることにより、表面に機能層としてハードコート層を有するPETフィルムを作製した。
上記PETフィルムの裏面に製造例1で調製したハードコート層用塗液(HC)をロールコーターにて、乾燥膜厚が5.0、6.0又は7.0μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400Jの紫外線を照射して硬化させることにより、裏面にハードコート層が形成されたハードコートフィルムを作製した。得られたハードコートフィルムについてカール試験評価を行った。それらの結果を表1に示した。
Figure 2011020406
表1に示した結果より、PETフィルム裏面のハードコート層の膜厚bが5.0〜7.0μmである場合、カール量の平均値が1.1〜6.2mmであり、カール量を適切な範囲に設定することができた。
(実施例2)
製造例1で調製したハードコート層用塗液(HC)をロールコーターにて、厚さ188μmのPETフィルム上に、乾燥膜厚が4.0μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400Jの紫外線を照射して硬化させることにより、ハードコート処理PETフィルムを作製した。その上に同様にして製造例2で調製した高屈折率層用塗液(H)を乾燥膜厚が、660nmで最大の反射率を示す厚さとなるように調整して塗布した。これを紫外線硬化装置を用いて窒素雰囲気下で120W高圧水銀灯にて400Jの紫外線を照射して硬化した。
得られた高屈折率層の上に同様にして、製造例4で調製した低屈折率層用塗液(L)を乾燥膜厚が600nmで最小反射率を示すように調整して、塗布後、硬化して反射防止フィルムを作製した。該反射防止フィルムの裏面に製造例1で調製したハードコート塗液(HC)をロールコーターにて、乾燥膜厚が5.0、6.0又は7.0μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400Jの紫外線を照射して硬化させた。このようにして表面にハードコート層、高屈折率層及び低屈折率層が積層され、裏面にハードコート層が形成されたハードコートフィルムを作製した。
得られたハードコートフィルムについてカール試験評価を行った。それらの結果を表2に示した。
Figure 2011020406
表2に示した結果から、PETフィルム裏面のハードコート層の膜厚bが5.0〜7.0μmである場合、カール量の平均値が0.5〜5.0mmであり、カール量を適切な範囲に設定することができた。
(実施例3)
多官能アクリレート〔日本ペイント(株)製、ルシフラールG700、固形分90質量%〕110質量部及びメチルイソブチルケトン(MIBK)90質量部を混合してコーティング剤とした。このコーティング剤をロールコーターにて、厚さ188μmのPETフィルム上に、乾燥膜厚が6.0μmになるように塗布し、70℃で60秒乾燥した。その後、120W高圧水銀灯により紫外線を照射(積算光量250mJ/cm)することによって硬化させ、機能層として指紋なじみ層を形成した。
上記表面に指紋なじみ層が形成されたPETフィルムの裏面に製造例1で調製したハードコート層用塗液(HC)をロールコーターにて、乾燥膜厚が8.0μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400Jの紫外線を照射して硬化させることにより、裏面にハードコート層が形成されたハードコートフィルムを作製した。
得られたハードコートフィルムについてカール試験評価を行った。それらの結果を表3に示した。
Figure 2011020406
表3に示した結果より、PETフィルム裏面のハードコート層の膜厚bが8.0μmである場合、カール量の平均値が6.0mmであり、カール量を適切な値に設定することができた。
(比較例1)
実施例1〜3までの方法で得られたハードコートフィルムと同様の方法で、それぞれの膜厚を変えたものを表4に示した。
Figure 2011020406
表4に示した結果より、PETフィルム裏面のハードコート層の膜厚bが3.0〜6.0μmである場合、カール量の平均値が−0.4〜−1.2mmとなり、カール量が0.5mmを下回る結果を招いた。
(実施例4)
実施例1〜3で作製したハードコートフィルムを150℃で1時間アニール処理を行った後、ITO〔インジウム:錫=99:8(質量比)、層形成後の屈折率2.00〕ターゲットを用いるスパッタリングにより、光学膜厚=40nmの透明導電層をハードコート層の上に形成し、透明電極フィルムを作製した。
透明電極フィルムをタッチパネルの上部電極及び下部電極にし、打鍵試験を行った。打点試験の回数とその回数における導電性を表5に示した。そして、上下電極の貼りつきが発生し、常にONとなる絶縁不良になっている場合を×、貼りつきが発生しておらず、絶縁する場合を○とした。
Figure 2011020406
表5に示したように、実施例4では実施例1〜3のハードコートフィルムを用いて透明電極フィルムを作製したことから、打鍵試験において打鍵回数150万回後においても絶縁性が良好であった。
(比較例2)
比較例1で作製したハードコートフィルムを150℃で1時間アニール処理を行った後、ITO〔インジウム:錫=99:8(質量比)、層形成後の屈折率2.00〕ターゲットを用いるスパッタリングにより、光学膜厚=40nmの導電層をハードコート層の上に形成し、透明電極フィルムを作製した。
透明電極フィルムをタッチパネルの上部電極及び下部電極にし、打鍵試験を行った。そして、上下電極の貼りつきが発生し、常にONとなる絶縁不良になるまでの回数を表6に示した。
Figure 2011020406
表6に示したように、比較例2では比較例1のハードコートフィルムを用いて透明電極フィルムを作製したため、打鍵試験において打鍵回数100万回に到ると絶縁不良を招いた。
11…ハードコートフィルム、12…平坦面、13,14…透明電極フィルム、15…機能層、18,19…透明導電層、D1〜D4…四隅の反り上がり量。

Claims (6)

  1. ポリエステルフィルムの表面に機能層、裏面にハードコート層が形成されたハードコートフィルムであって、該ハードコートフィルムを縦50mm、横100mmにカットし、150℃で1時間アニール試験を実施した後、機能層を下にして平坦面にハードコートフィルムを載置したとき、四隅の反り上がり量の平均値が0.5〜15.0mmであることを特徴とするハードコートフィルム。
  2. 機能層の総膜厚a(μm)とハードコート層の膜厚b(μm)との関係が、2.0a≧b≧1.1aである請求項1に記載のハードコートフィルム。
  3. 機能層はハードコート層、防眩層、指紋なじみ層又は軟質樹脂層である請求項1又は請求項2に記載のハードコートフィルム。
  4. 機能層としてのハードコート層上又は防眩層上にさらに反射防止層が積層されている請求項3に記載のハードコートフィルム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のハードコートフィルムにおいて、裏面のハードコート層上にさらに透明導電層を形成した透明電極フィルム。
  6. タッチパネルの最表面に請求項5に記載の透明電極フィルムが配置されているタッチパネル。
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