JP2011020398A - 積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芳香族テトラカルボン酸類とベンゾオキサゾール骨格を有する芳香族ジアミン類との反応によって得られるポリイミドのフィルム複数枚を、接着剤層を介することなく積層した積層体であって、厚さが10μm以上で、面方向での線膨張係数が−5ppm/℃〜+7ppm/℃であることを特徴とするポリイミドフィルム積層体。
【選択図】なし
Description
従来、情報通信機器(放送機器、移動体無線、携帯通信機器等)、レーダーや高速情報処理装置などといった電子部品の基材の材料として、セラミックが用いられていた。セラミックからなる基材は耐熱性を有し、近年における情報通信機器の信号帯域の高周波数化(GHz帯に達する)にも対応し得る。しかし、セラミックはフレキシブルでなく、薄くできないので使用できる分野が限定される。
そのため、有機材料からなるフィルムを電子部品の基材として用いる検討がなされ、ポリイミドからなるフィルム、ポリテトラフルオロエチレンからなるフィルムが提案されている。ポリイミドからなるフィルムは耐熱性に優れ、また、強靭であるのでフィルムを薄くできるという長所を備えている。
ポリイミドフィルムは、主として流延による溶液製膜で製造されており、その製法上厚いフィルムを作ることは困難であり、またはその生産性が極度に劣ったりしていた。そのため熱可塑性のポリイミドを通常のポリイミドフィルムと加熱ラミネーターや加熱プレス装置で貼り合わせることが提案されてはいるが、耐熱性に劣ったり、コストが嵩んだりする問題があった。
その改良として、プラズマ表面処理されたポリイミドフィルムを少なくとも2枚重ねて熱圧着させたものからなり、該フィルム間の剥離強度が0.3kgf/cm以上であるポリイミドフィルム積層体が提案されている(特許文献2参照)。
本発明は、これらの従来の技術の課題である積層体の層間剥離、または線膨張係数が高いための熱膨張などに対する不安などを同時に解決せんとするものであり、耐熱性のポリイミドを用い、ポリイミドの接着剤を使用しないで積層体を提供することである。
すなわち本発明は以下の構成からなる。
(1)芳香族テトラカルボン酸類とベンゾオキサゾール骨格を有する芳香族ジアミン類との反応によって得られるポリイミドのフィルムを、接着剤層を介することなく積層した積層体であって、厚さが10μm以上で、面方向での線膨張係数が−5ppm/℃〜+7ppm/℃であることを特徴とするポリイミドフィルム積層体。
(2)厚さ方向での線膨張係数が、面方向での線膨張係数の5倍以上の値である上記(1)の積層体。
(3)積層体剥離強度が初期にて、3.0N/cm以上、PCT処理後および加熱処理後にて、2.0N/cm以上の値を示す上記(1)または(2)の積層体。
(4)積層体の剥離面の平均表面粗さRaが10nm以上である上記(1)〜(3)のいずれかの積層体。
(5)積層体の剥離面の表面元素比率O/Cが0.20〜0.35、かつA/Cが0.05未満である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の積層体。(ただしOは酸素、Cは炭素を表し、Aは炭素、窒素、酸素以外の元素を表し、ESCAにて観測される存在量が、0.1atom%以上のものである。)
また、本発明の積層体は、接着剤を使用しないことで、センサーや回路などのデバイス積層体、特に耐熱寸法安定性に優れたセンサーや回路などのデバイス積層体などにも有効に使用することができる。
ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類の分子構造は特に限定されるものではなく、通常、置換基を有してもよいアミノ(アミノフェニル)ベンゾオキサゾール、置換基を有してもよいフェニレンビスアミノベンゾオキサゾール、置換基を有してもよいビスアミノベンゾオキサゾロベンゼン、置換基を有してもよいジアミノジフェニルベンゾビスオキサゾールが挙げられ、具体的には以下のものが挙げられる。
本発明においては、前記ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミンを、全芳香族ジアミンの70モル%以上使用することが好ましい。
本発明で用いられる芳香族テトラカルボン酸類としては無水物が好ましく、特に、二無水物が好ましい。具体的には、以下のものが挙げられる。
芳香族テトラカルボン酸類と芳香族ジアミン類とを反応(重合)させてポリアミド酸を得るときに用いる溶媒は、原料となるモノマーおよび生成するポリアミド酸のいずれをも溶解するものであれば特に限定されないが、極性有機溶媒が好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリックアミド、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、スルホラン、ハロゲン化フェノール類等があげられる。これらの溶媒は、単独あるいは混合して使用することができる。溶媒の使用量は、原料となるモノマーを溶解するのに十分な量であればよく、具体的な使用量としては、モノマーを溶解した溶液に占めるモノマーの重量が、通常5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%となるような量が挙げられる。
本発明におけるポリアミド酸の還元粘度(ηsp/C)は、特に限定するものではないが3.0dl/g以上が好ましく、4.0dl/g以上がさらに好ましく、これらの還元粘度とすることで、得られるポリイミドベンゾオキサゾールの線膨張係数が−10−5から+16+7(ppm/℃)と制御し易くなる。
CTEが、−5ppm/℃〜+7ppm/℃の範囲を超える場合は、所定温度以上に曝された場合に、積層体の寸法が膨張または収縮して積層体の寸法安定性が発現しないことになる。
上記積層体は、特に温度変化に対して寸法安定性に優れるため、温度変化を伴う加工、微細加工、寸法安定な異種材料との積層に対して優れた特性を示す。
また、積層体の線膨張係数を前記範囲内に制御するためには低線膨張係数を有する単膜を積層することが必要となる。その方法としては高配向が期待できる芳香族テトラカルボン酸類とベンゾオキサゾール構造(骨格)を有する芳香族ジアミン類とを選定することが重要である。ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類では、アミノ(アミノフェニル)ベンゾオキサゾールの各異性体などが適しており、また、酸無水物ではピロメリット酸無水物や3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物が適する。
プラズマ処理に適する放電電力密度は5〜2000W・min/m2の範囲が好ましく、更には、10〜1500W・min/m2が好ましい。5W・min/m2未満では、改質効果が十分でなく、2000より大きい場合は、表面の脆化が進行し、十分な強度を保有する積層体が得られない。
また、A/Cは、0.05未満であることが望ましく、好ましい下限値は0である。(ただしAは、炭素、窒素、酸素以外の元素を意味し、ESCAにて観測される存在量が、0.1atom%以上のものである。)0.05以上では、接着に関与しない元素が増加するため積層界面での強固な接着を阻害される。ここで、A/Cが0.05未満とは、炭素、窒素、酸素以外の元素が複数含まれている場合には、含まれている複数の元素の合計値が炭素に対して0.05未満ということである。したがって、個別の元素について、A/Cが0.05未満でも、複数の元素を合算したA/Cが0.05以上であれば積層界面での強固な接着が阻害される。
また、このようにして作成された本発明の積層体を構成するポリイミドフィルムの剥離面の表面元素比率O/Cは0.20〜0.35である。言い換えると、本発明の積層体は、積層体の厚さ方向に、元素比率O/Cが0.20〜0.35の接合層を形成する。そのような接合層は、n枚のポリイミドフィルムを積層する場合には、(n−1)層形成される。
加熱温度の上限値は、通常、400℃程度であり、加圧圧力の上限値は、通常、1000kg/cm2程度である。積層は、2枚以上、4〜2000枚のプラズマ表面処理ポリイミドフィルムを重ねて、熱圧着することにより、シート状から板体状の積層体を得ることができる。得られた積層体の厚さは10μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、さらに100μm以上、なおさらには250μm以上、そのうえさらに500μm以上が好ましく、その上限は特にない。この製法の繰り返しによって通常0.2〜100mm、好ましくは0.5〜20mmの積層体を容易に得ることができる。
また、A/Cは、0.05未満であることが望ましい。(ただしAは、炭素、窒素、酸素以外の元素を意味し、ESCAにて観測される存在量が、0.1atom%以上のものである。)A/Cが0.05以上では、接着に関与しない元素が増加するため積層界面での強固な接着が阻害される。
ポリマー濃度が0.2g/dlとなるようにN−メチル−2−ピロリドン(又は、N,N−ジメチルアセトアミド)に溶解した溶液をウベローデ型の粘度管により30℃で測定した。(ポリアミド酸溶液の調製に使用した溶媒がN,N−ジメチルアセトアミドの場合は、N,N−ジメチルアセトアミドを使用してポリマーを溶解し、測定した。)
マイクロメーター(ファインリューフ社製、ミリトロン1245D)を用いて異なる5点を測定し、その平均値を表す。
測定対象のポリイミドフィルムを、流れ方向(MD方向)および幅方向(TD方向)にそれぞれ100mm×10mmの短冊状に切り出したものを試験片とした。引張試験機((株)島津製作所製、オートグラフ(登録商標)、機種名AG−5000A)を用い、引張速度50mm/分、チャック間距離40mmの条件で、MD方向、TD方向それぞれについて、引張弾性率、引張破断強度及び引張破断伸度を測定した。測定したサンプル数は、N=3で、測定結果はそれらの平均値を示す。
測定対象のポリイミドフィルムについて、下記条件にてMD方向およびTD方向の伸縮率を測定し、40〜50℃、50〜60℃、などのように10℃の間隔での伸縮率/温度を測定し、この測定を450℃まで行った。50℃から400℃までの全測定値の平均値を、それぞれMD方向のCTE(平均値)、TD方向のCTE(平均値)として算出した。フィルム面または積層体の面方向での値は、前記MD値とTD値の平均値を以って面方向での線膨張係数(CTE)とし、一方、厚さ方向の値を厚さ方向での線膨張係数(CTE)とした。測定したサンプル数は、N=3で、測定結果はそれらの平均値を示す。
熱機械分析装置 : ブルカーAXS社製 TMA4000S
サンプル長さ : 10mm
サンプル幅 : 2mm
昇温開始温度 : 25℃
昇温終了温度 : 450℃
昇温速度 : 5℃/min
雰囲気 : アルゴン
酸素/炭素比(O/C比)、および珪素/炭素比(Si/C比)については、光電子分光法(ESCA)で測定した。プラズマ処理を施した直後のポリイミドフィルムを、試料ホルダー上に両面テープで固定し、予備排気室で十分に排気した。その後、試料を測定室のチャンバー内に投入し、表面組成を分析した。X線源としてMg Kαを用い、出力は10kV、20mAに設定した。検出器のパスエネルギーは75eV、光電子の脱出角度は90度とした。測定は0.1eVピッチで行い,測定時間は1ピッチあたり200msとし7回以上積算を行った。また測定中試料チャンバー内の真空度を3×10-5Pa以下とした。測定時の帯電に伴うピークの補正として、C1sの主ピークの結合エネルギー値を285.0eVに合わせた。
C1sピーク面積は結合エネルギー281〜295eVの範囲、O1sピーク面積は528〜541eVの範囲、Si2pのピーク面積は結合エネルギー98〜109eVの範囲でそれぞれShirley法のバックグラウンドを引くことにより求めた。バックグラウンドを引く際の2端点強度はそれぞれの端点付近の10点の強度を数値平均した値を用いた。
酸素/炭素比(O/C比)は、上記O1sピーク面積に対するC1sピーク面積の比を、珪素/炭素比(Si/C比)は上記Si2pピーク面積に対するC1sピーク面積の比を、それぞれ装置固有の感度補正値で割ることにより算出した原子数比で表した。なお、本実施例ではX線光電子分光測定装置として Shimazu−Kratos社製、「ESCA3400」を用いた。
なお、以下の実施例では、AをSiとして記述している。但し、AはSiに限定されるわけではなく、観測される元素に応じて上記と同様の解析により元素比を算出することができる。
積層体の接着性の評価(積層体構成の各フィルム間の接着性の評価)は、積層体を作成した直後、プレッシャークッカーテスト(PCT)処理(121℃、100%、2atm、96hrs)後、及び加熱処理(150℃、168hrs)後、に下記の条件で、180度剥離試験をおこなうことで剥離強度を測定した。測定したサンプル数は、N=3で、測定結果はそれらの平均値を示す。
試験機 : (株)島津製作所製 オートグラフAG−IS
サンプル長さ: 100mm
サンプル幅 : 3mm
測定温度 : 25℃
剥離速度 : 50mm/min
雰囲気 : 大気
積層体構成の各フィルムの剥離面の突起の観測方法:直接位相干渉型顕微鏡VertScan((株)菱化システム製)を用いフィルムの表面観察(モード:wave560M、観察視野:75×75μm2)を実施し、平均表面粗さ(Ra)を算出した。
積層体をJEDEC(Joint Electron Device Engineering Council) LEVEL 1の条件下(85℃/85%RH−168hr+245℃/3sec×3回)で試験した。すなわち、85℃/85%RHの高湿雰囲気に168時間放置した試験サンプルを取り出し、245℃のハンダ浴に3秒間浸漬する試験を3回くり返した。試験後の外観を検査し、剥がれ,膨れ,変色の全く見られないものを○、剥がれ,膨れ,変色が僅か見られるものを△、剥がれ,膨れ,変色が見られるものを×、とそれぞれ評価した。測定したサンプル数は、N=3で行った。
(無機粒子の予備分散)
アモルファスシリカの球状粒子シーホスターKE−P10(日本触媒(株)製)1.22質量部とN−メチル−2−ピロリドン420質量部を、接液部および輸液用配管がオーステナイト系ステンレス鋼SUS316L製である容器に入れ、ホモジナイザーT−25ベイシック(IKA Labor technik社製)にて、回転数1000回転/分で1分間攪拌し予備分散液を得た。予備分散液中の平均粒子径は0.11μmであった。
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備え、接液部および輸液用配管がオーステナイト系ステンレス鋼SUS316L製である反応容器内を窒素置換した後、223質量部の5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾールを反応容器内に入れた。次いで、4000質量部のN−メチル−2−ピロリドンを加えて完全に溶解させてから、先に得た予備分散液421.2質量部とピロメリット酸二無水物217質量部を加えて、25℃にて24時間攪拌することで、褐色の粘調なポリアミド酸溶液Aが得られた。ポリアミド酸溶液Aの還元粘度(ηsp/C)は3.8であった。
(無機粒子の予備分散)
アモルファスシリカの球状粒子シーホスターKE−P10(日本触媒(株)製)7.6質量部およびN−メチル−2−ピロリドン390質量部を、接液部および輸液用配管がオーステナイト系ステンレス鋼SUS316L製である容器に入れ、ホモジナイザーT−25ベイシック(IKA Labor technik社製)にて、回転数1000回転/分で1分間攪拌し予備分散液を得た。
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備えた容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである反応容器内を窒素置換した後、200質量部のジアミノジフェニルエーテルを反応容器内に入れた。次いで、3800質量部のN−メチル−2−ピロリドンを加えて完全に溶解させてから、先に得た予備分散液を397.6質量部と217質量部のピロメリット酸二無水物を加えて、25℃にて5時間攪拌することで、褐色の粘調なポリアミド酸溶液Bが得られた。ポリアミド酸溶液Bの還元粘度(ηsp/C)は3.7であった。
参考例1〜2で得たポリアミド酸溶液を、ダイコーターを用いて鏡面仕上げしたステンレススチール製の無端連続ベルト上に塗布し(塗工幅1240mm)、90〜115℃にて10分間乾燥した。乾燥後に自己支持性となったポリアミド酸フィルムを支持体から剥離して両端をカットし、ポリアミド酸溶液AおよびBからなるグリーンフィルムを得た。
得られたこれらのグリーンフィルムを、ピンシートが並んだ際にピン間隔が一定となるようにピンを配置したピンシートを有するピンテンターに通し、フィルム端部をピンにさしこむ事により把持した。フィルムが破断しないように、かつ不必要なタルミ生じないようにピンシート間隔を調整した。最終ピンシート間隔が1140mm、となるように搬送し、第1段が170℃で2分、第2段として230℃で2分、第3段485で6分、の各条件で段階的に加熱を施して、イミド化反応を進行させた。その後、2分間で室温にまで冷却し、フィルムの両端部の平面性が悪い部分をスリッターにて切り落とし、ロール状に巻き上げ、褐色を呈するフィルム1〜フィルム4のそれぞれのポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルム1〜3の特性の測定結果を表1に記載する。
気圧0.2トル(Torr)、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)25W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。なお、放電電力密度は、装置に依存して異なるが本明細書における実施例および比較例は、同一の装置を用いて実施している。
このフィルムを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は厚さ76μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体はルーター加工、ドリル加工等の外形加工にも十分耐えるものであった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)70W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は、厚さ76μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体はルーター加工、ドリル加工等の外形加工にも十分耐えるものであった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)520W・min/m2ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は、厚さ76μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体はルーター加工、ドリル加工等の外形加工にも十分耐えるものであった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)680W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)「製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は、厚さ76μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体はルーター加工、ドリル加工等の外形加工にも十分耐えるものであった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)1100W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は、厚さ76μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体はルーター加工、ドリル加工等の外形加工にも十分耐えるものであった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)520W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後10枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は、厚さ380μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体はルーター加工、ドリル加工等の外形加工にも十分耐えるものであった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)520W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後100枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は、厚さ3800μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体はルーター加工、ドリル加工等の外形加工にも十分耐えるものであった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源による高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)520W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.3(厚さ5μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後10枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は、厚さ50μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体はルーター加工、ドリル加工等の外形加工にも十分耐えるものであった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)520W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下に厚さ3mmのザイロンフェルトクッションを置いて、真空プレス装置を用いて350℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は、厚さ76μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体はルーター加工、ドリル加工等の外形加工にも十分耐えるものであった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)520W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて200℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は、厚さ76μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体はルーター加工、ドリル加工等の外形加工にも十分耐えるものであった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)520W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、50kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は、厚さ76μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体はルーター加工、ドリル加工等の外形加工にも十分耐えるものであった。
プラズマ処理をしていないポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μ)mを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は厚さ76μmの板状体であった。積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。CTE測定および剥離強度の測定の実施を試みたが、サンプリング時に積層体が容易に層間剥離してしまい測定不能であった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)2220W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は厚さ76μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。積層体は、微粘着性を有するものの外力により容易に剥離するものであった。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)520W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.2(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて280℃、130kg/cm2の条件で30分プレスし、100℃に冷却後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は厚さ76μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。
気圧0.2トル、二酸化炭素雰囲気下で内部電極方式のプラズマ源に高周波電圧を印加し、放電電力密度(E値)520W・min/m2で、ポリイミドフィルムNO.1(厚さ38μm)の両面をプラズマ処理した。
このフィルムを20cmに裁断後2枚重ね合わせて、上下にガラステフロン(登録商標)製の厚さ3mmのクッション板を置いて、真空プレス装置を用いて100℃、130kg/cm2の条件で30分プレス後圧力を開放し、積層体を取り出した。
得られた積層体は、厚さ76μmの板状体であった。積層体のCTE特性及び積層に使用したフィルムの元素比率を表2、積層体の180度剥離強度及び剥離面の表面粗さ、剥離面の元素比率、吸湿リフロー試験の結果を表3に示す。
Claims (5)
- 芳香族テトラカルボン酸類とベンゾオキサゾール骨格を有する芳香族ジアミン類との反応によって得られるポリイミドのフィルムを、接着剤層を介することなく積層した積層体であって、厚さが10μm以上で、面方向での線膨張係数が−5ppm/℃〜+7ppm/℃であることを特徴とするポリイミドフィルムの積層体。
- 厚さ方向での線膨張係数が、面方向での線膨張係数の絶対値の5倍以上の値である請求項1記載の積層体。
- 積層体剥離強度が初期にて、3.0N/cm以上、PCT処理後および加熱処理後にて、2.0N/cm以上の値を示す請求項1〜2いずれかに記載の積層体。
- 積層体の剥離面の平均表面粗さRaが10nm以上である請求項1〜3いずれかに記載の積層体。
- 積層体の剥離面の表面元素比率O/Cが0.20〜0.35、かつA/Cが0.05未満である請求項1〜4いずれかに記載の積層体。
(ただしOは酸素、Cは炭素を表し、Aは炭素、窒素、酸素以外の元素を表し、ESCAにて観測される存在量が、0.1atom%以上のものである。)
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