JP2011018622A - 電極触媒粉体およびそれを用いた膜電極接合体の製造方法 - Google Patents

電極触媒粉体およびそれを用いた膜電極接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶媒の1つとして超臨界CO流体を用いる電極触媒粉体の製造方法において、触媒担持カーボンおよび電解質樹脂の凝集をより完全に抑制することで粉体嵩密度を小さくした電極触媒粉体を得る。
【解決手段】電解質樹脂が溶媒に溶解している電解質樹脂溶液を超臨界CO流体中に溶解させて超臨界CO流体と溶媒との混合溶媒中に電解質樹脂が溶解している混合体を作る。次に、その混合体中に触媒担持カーボンを投入して混合分散させ、触媒担持カーボンが分散している混合体からCOおよび溶媒を除去することで、電極触媒粉体を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池における膜電極接合体の構成要素である触媒層を作るのに用いられる電極触媒粉体の製造方法と、製造された電極触媒粉体を用いた膜電極接合体の製造方法に関する。
燃料電池の一形態として固体高分子型燃料電池が知られている。固体高分子型燃料電池は他の形態の燃料電池と比較して作動温度が低く(−30℃〜120℃程度)、低コスト、コンパクト化が可能なことから、自動車の動力源等として期待されている。
固体高分子型燃料電池は、図7に示すように、膜電極接合体(MEA)50を主要な構成要素とし、それを燃料(水素)ガス流路および空気ガス流路を備えたセパレータ51、51で挟持して、単セルと呼ばれる1つの燃料電池52を形成している。膜電極接合体50は、イオン交換膜である固体高分子電解質膜55の両面に接合された触媒層56,56を備え、触媒層56,56にはガス拡散層57,57が通常さらに積層される。
触媒層56の形成には、一般に、白金のような触媒金属を担持した触媒担持カーボンと電解質樹脂水と溶媒とからなる触媒用インクを作り、これを固体高分子電解質膜に塗布した後、加熱乾燥して定着することにより行われる。触媒用インクの製造は、通常、図8(a)に示すように、触媒担持カーボンaと電解質樹脂bと水またはアルコールのような有機溶媒との溶液を容器cに入れ、図8(b)に示すように、溶液を攪拌して分散および混合することで行われるが、その過程で、図8(c)に示すように、触媒担持カーボンaや電解質樹脂bの凝集gが起こりやすく均一な分散状態を保つことが難しいという、課題があった。
その課題を解決する方法として、溶媒の1つとして超臨界CO流体を用いることが提案されており、特許文献1には、触媒層のための電極触媒粉体の製造方法として、電解質樹脂と触媒担持カーボンとの混合体を超臨界CO流体の中で攪拌混合した後に、減圧してCOを除去することで、電極触媒粉体を得ることが記載されている。
特開2008−270053号公報
特許文献1に記載のように、溶媒の1つとして超臨界CO流体を用い、分散混合後にCOを他の溶媒とともに除去することにより、触媒担持カーボンや電解質樹脂の凝集が少なく、粉体嵩密度の低い電極触媒粉体を得ることができる。しかし、電解質樹脂の種類によっては、超臨界CO流体に溶解し難いものもあり、その場合、超臨界CO流体中で電解質樹脂と触媒担持カーボンを粉体密度を小さくした状態で一体化することが困難となるという課題を有している。また、超臨界CO流体中に混合する前の工程として、電解質樹脂と触媒担持カーボンとの混合体を作るときに、電解質樹脂溶液のアルコール溶媒と触媒担持カーボンを酸素雰囲気下で混合すると、触媒担持カーボンと有機溶剤が燃焼反応する恐れがあり、慎重な取り扱いが求められている。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、溶媒の1つとして超臨界CO流体を用いる電極触媒粉体の製造方法において、触媒担持カーボンおよび電解質樹脂の凝集をより完全に抑制することで粉体嵩密度を小さくした電極触媒粉体を確実に得ることができ、かつ発火現象が起こるのを確実に回避できるようにした、より改良された電極触媒粉体の製造方法を開示することを課題とする。また、製造された電極触媒粉体を用いた膜電極接合体の製造方法を開示することを課題とする。
本発明による電極触媒粉体の製造方法は、溶媒の1つとして超臨界CO流体を用いる電極触媒粉体の製造方法であって、電解質樹脂が溶媒に溶解している電解質樹脂溶液を超臨界CO流体中に溶解させて超臨界CO流体と溶媒との混合溶媒中に電解質樹脂が溶解している混合体を作る工程と、前記混合体中に触媒担持カーボンを投入して混合分散させる工程と、触媒担持カーボンが分散している混合体からCOおよび溶媒を除去する工程と、を少なくとも有することを特徴とする。
また、本発明による膜電極接合体の製造方法は、固体高分子電解質膜の両面に定着された触媒層を少なくとも含む膜電極接合体の製造方法であって、前記した製造方法で得られた電極触媒粉体を固体高分子電解質膜に塗布した後に加熱して触媒層として定着する工程を少なくとも含むことを特徴とする。
本発明において、電解質樹脂は、従来固体高分子電解質型燃料電池で用いられる電解質樹脂であり、側鎖末端が−SOHであるH型電解質樹脂であってもよく、側鎖末端が−SOFであるF型電解質樹脂であってもよい。なお、F型電解質樹脂は、電解質樹脂前駆体と呼ばれることもあり、イオン伝導性は有しないが高い熱的安定性を持つ。F型電解質樹脂は加水分解処理および酸処理を受けることにより、−SOFが−SOHとなり、イオン伝導性を持つようになる。
本発明において、溶媒は、電解質樹脂を溶解しやすくして凝集を生じさせないようにするためのものであり、電解質樹脂が前記したH型電解質樹脂かF型電解質樹脂であるかによって異なる種類の溶媒が用いられる。H型電解質樹脂の場合は一般に有機溶媒であり、例として、水や低級アルコールが挙げられる。低級アルコールとしては、エタノール、プロピルアルコールなどを例示できる。F型電解質樹脂の場合は、フッ素系溶媒が挙げられる。
本発明において、触媒担持カーボンは、カーボン粒子に触媒金属を担持させたものであり、触媒金属としては、限定されないが白金が好適であり、カーボン粒子としては、限定されないが数nm〜数10μm径のカーボン粒子が好適である。
本発明において、超臨界CO流体は、COを7.1MPa〜100MPa、31℃〜400℃未満の条件に置くことにより得られるものであり、超臨界CO流体を溶媒の1つとして用いることによって、超臨界CO流体と他の溶媒との混合溶媒中に電解質樹脂が溶解している混合体中に、触媒担持カーボンを凝集させることなく、均質に分散させることができる。
本発明による電極触媒粉体の製造方法では、溶媒にあらかじめ溶解させてある電解質樹脂を出発物質として用いることで、電解質樹脂が超臨界CO流体中に溶解し難い樹脂材料の場合でも、当該電解質樹脂を超臨界CO流体中に凝集のない状態で確実に溶解させることができる。溶媒として、超臨界COに溶解しやすい溶媒を選択することで、電解質樹脂の均一な分散と溶解は一層確実となる。また、超臨界CO流体と他の溶媒との混合溶媒中に電解質樹脂が溶解した混合体中に、触媒担持カーボンを投入するので、触媒担持カーボンが酸素雰囲気に晒されることはなくなり、触媒担持カーボン燃焼の危険を回避できると同時に、触媒担持カーボンが必要以上の凝集するのを抑制することができる。さらに、超臨界CO溶媒の温度・圧力を制御することで、電解質樹脂の溶解程度・析出程度を制御することもできる。
触媒担持カーボンを分散させた前記混合体から、減圧することでCOおよび他の溶媒を除去することで、電解質樹脂を触媒担持カーボンに析出させた一体化粉末である本発明による電極触媒粉体が得られる。前記したように、超臨界CO溶媒の温度・圧力を制御することで、本発明による電極触媒粉体では、三相界面形成を定量制御することも可能となる。
上記の方法で得られた本発明による電極触媒粉体を従来知られている固体高分子電解質膜に塗布し、その後、加熱して固体高分子電解質膜に電極触媒粉体を触媒層として定着させることで、膜電極接合体とされる。前記のように、超臨界CO溶媒の温度・圧力を制御することで、電極触媒粉体の凝集状態等を制御することが可能であり、所望の凝集状態とされた電極触媒粉体を得ることによって、好適なガス拡散性とフラッティングし難い細孔構造を備えた触媒層を形成することができる。
本発明によれば、溶媒の1つとして超臨界CO流体を用いる電極触媒粉体の製造方法において、触媒担持カーボンおよび電解質樹脂の凝集をより完全に抑制することが可能となる。それにより、粉体嵩密度をより小さくした電極触媒粉体を得ることができる。また、発火現象が起こるのを回避しながら、前記電極触媒粉体を得ることができる。そして、製造された電極触媒粉体を用いて触媒層を形成することにより、好適なガス拡散性とフラッティングし難い細孔構造を備えた触媒層を形成することができる。
本発明による電極触媒粉体および膜電極接合体の製造方法の一例を説明するための工程フロー図。 図1に示す工程フローでの電極触媒粉体が製造されるまでのステップを説明するための図。 本発明による製造方法で得られた電極触媒粉体の一例を模式的に示す図。 本発明による製造方法で得られた膜電極接合体の一例を模式的に示す図。 比較例での電極触媒粉体および膜電極接合体の製造方法を説明するための工程フロー図。 図5に示す工程フローでの電極触媒粉体が製造されるまでのステップを説明するための図。 固体高分子型燃料電池を説明するための模式図。 触媒用インクを製造する従来法を説明する模式図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を実施例とともに説明する。
[実施例1]
図1は、本発明による電極触媒粉体および膜電極接合体の製造方法の一例を工程順に説明している。最初に、電解質樹脂と当該電解質樹脂に対する溶媒との混合体である電解質樹脂溶液を作る(工程1)。この実施例1では、電解質樹脂としてH型電解質樹脂(側鎖末端:−SOH)を用い、溶媒としてエタノールを用いているが、電解質樹脂が溶解しやすいものであれば、溶媒は他の低級アルコール類等を用いることができる。図2(a)に示すように、前記した電解質樹脂溶液1を、適宜の圧力容器10内に投入する。
圧力容器10は、CO導入管11と排出管12を備え、排出管12には排圧弁13が取り付けられている。圧力容器10は攪拌棒14を有し、攪拌棒14を作動することによって、容器内の収容物を攪拌し混合する。また、圧力容器10には、開閉弁15を備えた密閉容器16が備えられており、密閉容器16内の収容物は開閉弁15を開くことにより圧力容器10内に投入される。さらに、圧力容器10には、ヒータ17のような加熱手段が備えられている。
圧力容器10内に電解質樹脂溶液1を投入した後、排出管12側の排圧弁13と密閉容器16側の開閉弁15を閉じる。そして、密閉容器16内に、従来知られた形態の触媒担持カーボン2を収容する。触媒担持カーボン2は、例えば、粒径が数nm〜数10μmオーダーのカーボン粒子材とそこに担持された例えば白金である触媒金属とからなる。
その状態とした後、CO導入管11から圧力容器10内にCOを導入して、7.1Mpa〜100Mpa程度に加圧する。また、同時に、ヒータ17により圧力容器10内を31℃〜400℃の範囲の適度な温度に加熱する。なお、この実施例1では、圧力容器10内を40℃/15MPaに制御した。それにより、導入したCOは超臨界CO流体となった。その後、攪拌棒14を作動して圧力容器10内に超臨界CO流体を混合分散させた(工程2)。
さらに攪拌棒14の作動を継続することにより、圧力容器10内には、図2(a)に示すように、超臨界CO流体と溶媒(エタノール)との混合溶媒3中に電解質樹脂が溶解した混合体が形成された(工程3)。
その後、攪拌棒14の作動を継続した状態で、図2(b)に示すように、CO導入管11を閉じ、開閉弁15を開いて、密閉容器16に収容した触媒担持カーボン2を、加圧したCOを利用して、圧力容器10内に導入する。なお、ここでは、40℃/20MPaの超臨界CO流体を用いて、触媒担持カーボン2の導入を行った。それにより、圧力容器10内は、40℃/25MPaの雰囲気下で、超臨界CO流体中に電解質樹脂と触媒担持カーボンとが混合分散した状態となった(工程4)。
その後、図2(c)に示すように、排出管12側の排圧弁13を開き、圧力容器10内を減圧する。減圧により、圧力容器10内のCOとエタノールは除去され、圧力容器10内には、電解質樹脂と触媒担持カーボンとが一体化した粉体(本発明による電極触媒粉体)4が残された(工程5)。
図3は、得られた電極触媒粉体4の模式図であり、触媒担持カーボン2(触媒5を担持したカーボン粉体6)に電解質樹脂7が析出することで被覆一体化した状態となっている。上記の例で得られた電極触媒粉体4の嵩密度を測定したところ、0.16/cmであり、触媒担持カーボン2の凝集を抑えた造粒粉体が得られたことを確認できた。
上記の電極触媒粉体4を、図4に示すように、従来用いられている固体高分子電解質膜20に、例えば、静電塗布した後、熱圧プレス等で加熱して触媒層21として定着することで、膜電極接合体22とされる。上記で得られた嵩密度が0.16/cmであった電極触媒粉体4を用いて触媒層21とした膜電極接合体22の発電特性を測定したところ、電流密度1A/cmにおいて、セル電圧0.5Vの性能であった。これにより、触媒の発電部位において発電に必要な構造である三層界面が効果的に形成されていることが確かめられ、本発明により製造された電極触媒粉体4が燃料電池の電極触媒として機能することが確認できた。
さらに、上記の膜電極接合体22における触媒層21の細孔量を、触媒担持カーボンと電解質樹脂の混合比率を同じとして、従来法による触媒用インクを作成し、それを電解質膜に塗布して触媒層とするいわゆる塗工触媒層での細孔量を1とした場合での、比率で測定したところ、触媒層細孔量比は、1.38であった。
[実施例2]
実施例2として、電解質樹脂としてF型電解質樹脂(側鎖末端:−SOF)をフッ素系溶媒に溶解させた電解質樹脂溶液を用い、その他の工程はすべて実施例1と同様にして電極触媒粉体を得た。触媒担持カーボンと電解質樹脂の比率も同じとした。ただし、得られて電極触媒粉体を電解質膜に固定化した後、加水分解処理と酸処理を行い、側鎖末端:−SOFを−SOHに変換させ、膜電極接合体とした。
また、得られた電極触媒粉体の嵩密度を実施例1と同様にして測定したところ、0.18g/cmであり、触媒担持カーボンの凝集を抑えた造粒粉体が得られたことが確認できた。さらに、電極触媒粉体を用いて実施例1と同様にして膜電極接合体を作成し、その発電特性を測定したところ、電流密度1A/cmにおいて、セル電圧0.51Vの性能であった。
実施例1と同様にして触媒層細孔量を測定したところ、触媒層細孔量比は、1.35であった。
[比較例1]
比較例1として、触媒担持カーボンを電解質樹脂溶液に事前に混合してから、それを超臨界CO流体中に投入する方法で電極触媒粉体を作成した。図5は、そのときの製造工程のフローである。図5の工程1で、F型電解質樹脂とフッ素系溶媒とからなる電解質樹脂溶液を作り、そこに、実施例1および2で用いたと同じ触媒担持カーボンを混合した。それを前記した圧力容器10内に投入した後、圧力容器10内にCOを導入し、工程2に示すように、圧力容器10内を40℃/15MPaに制御し、攪拌棒14を作動して圧力容器10内に超臨界CO流体を混合分散させた。
さらに攪拌棒14の作動を継続させ、また圧力容器10内に加圧COをさらに供給することで、工程3および図6(a)に示すように、圧力容器10内は、40℃/25MPaの雰囲気下で、超臨界CO流体中に電解質樹脂1aと触媒担持カーボン2とが混合分散した状態となった。
その後、図6(b)に示すように、排出管12側の排圧弁13を開き、圧力容器10内を減圧した。減圧により、圧力容器10内のCOとフッ素系溶媒は除去され、圧力容器10内には、電解質樹脂と触媒担持カーボンとが一体化した粉体4aが残された(工程4)。
上記で得られた電極触媒粉体4aの嵩密度を測定したところ、0.37/cmであり、実施例のものと比較して、触媒担持カーボン2が多く凝集した電極触媒粉体4aとなっていることが推測された。
上記の電極触媒粉体4aを、実施例1と同様にして固体高分子電解質膜20に塗布し加熱して触媒層21として定着させた。それに対して加水分解処理と酸処理とを施し、側鎖末端:−SOFを−SOHに変換させ、膜電極接合体とした。その発電特性を測定したところ、電流密度1A/cmにおいて、セル電圧0.47Vの性能であった。
また、実施例1と同様にして触媒層細孔量を測定したところ、触媒層細孔量比は、1.11であった。
[考察]
実施例1,2および比較例1での、前記嵩密度(g/cm)と細孔量比とを表1にまとめて示した。
Figure 2011018622
表1より、触媒担持カーボンと電解質樹脂を一体化造粒した粉体において、触媒担持カーボンを後で投入した方(実施例1と2)が、比較例1と比べて、造粒粉の凝集が抑えられ、結果、触媒層の細孔量も大きく出る結果となったことがわかる。
さらに、嵩密度が0.1g/cmより低すぎるとアイオノマー樹脂のネットワークが途切れてプロトン抵抗が高くなる背反があり、また、触媒担持カーボン単体の嵩密度はほぼ0.2g/cmであることから、上記実施例で形成された触媒粉体の嵩密度が0.1〜0.2g/cmの範囲であることは、本発明によって得られる電極触媒粉体が触媒層を形成する材料としてきわめて有効なものであるといえる。
1…電解質樹脂溶液、
2…触媒担持カーボン、
3…超臨界CO流体と溶媒との混合溶媒、
4…電解質樹脂と触媒担持カーボンとが一体化した粉体(本発明による電極触媒粉体)
5…触媒、
6…カーボン粉体、
7…電解質樹脂、
10…圧力容器、
11…CO導入管、
12…排出管、
14…攪拌棒、
16…密閉容器、
17…ヒータ、
20…固体高分子電解質膜、
21…触媒層、
22…膜電極接合体。

Claims (2)

  1. 溶媒の1つとして超臨界CO流体を用いる電極触媒粉体の製造方法であって、
    電解質樹脂が溶媒に溶解している電解質樹脂溶液を超臨界CO流体中に溶解させて超臨界CO流体と溶媒との混合溶媒中に電解質樹脂が溶解している混合体を作る工程と、
    前記混合体中に触媒担持カーボンを投入して混合分散させる工程と、
    触媒担持カーボンが分散している混合体からCOおよび溶媒を除去する工程と、
    を少なくとも有することを特徴とする電極触媒粉体の製造方法。
  2. 固体高分子電解質膜の両面に定着された触媒層を少なくとも含む膜電極接合体の製造方法であって、請求項1の製造方法で得られた電極触媒粉体を固体高分子電解質膜に塗布した後に加熱して触媒層として定着する工程を少なくとも含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
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