−−−システム構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本実施形態におけるデジタルコンテンツ配信システム100を含むネットワーク構成図である。図1に示す情報配信装置たるデジタルコンテンツ配信システム100は、一例として、本発明を実現する機能部110〜120を備えてプログラムの実行処理を主として担うアプリケーションサーバ20と、各種データベース125〜128およびDMBS121(Database Management System)を備えたデータベースサーバ25とから構成されるものを想定する。なお、これらアプリケーションサーバ20とデータベースサーバ25とが一体となっていてもよい。
また、以下の説明において、CPU104、メモリ103、入出力インターフェース105、通信部106、I/O部107、など機能的に同様のものについては、前記アプリケーションサーバ20とデータベースサーバ25とで同じ符号を付している。
更に、前記アプリケーションサーバ20とデータベースサーバ25とが協働し、本発明における情報配信装置たるデジタルコンテンツ配信システム100としての処理を行うとして以下説明する。
本発明の情報配信装置たるデジタルコンテンツ配信システム100(以下、システム100)は、本発明の情報配信方法たるデジタルコンテンツ配信方法を実行する機能を実現すべく書き換え可能メモリなどのプログラムデータベース101に格納されたプログラム102をメモリ103に読み出し、演算装置たるCPU104により実行する。
また、前記システム100は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類、ディスプレイなどの入出力インターフェイス105、ならびに、携帯端末200などとの間のデータ授受を担う通信部106などを有している。
前記システム100は、前記通信部106により、前記携帯端末200らと例えばインターネットやLAN、シリアル・インターフェース通信線などのネットワーク140を介して接続し、データ授受を実行する。システム100の各種機能部と通信部106との間ではI/O部107がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。
続いて、前記システム100が、例えばプログラム102に基づき構成・保持する機能部につき説明を行う。なお、前記システム100は、配信テーブルデータベースたる番組表データベース125、デジタルコンテンツデータベース126、ユーザデータベース127、広告データベース128を利用可能であるものとする。また、前記配信テーブルの例として、本実施形態においては番組表を例示するものとする。但し、配信テーブルの適用例としては番組表のみに限定されず、配信希望デジタルコンテンツを時系列に列挙したものであればいずれも採用できる。
前記システム100は、配信希望デジタルコンテンツに関する指定により特定される配信希望デジタルコンテンツを時系列に列挙した番組表(配信テーブル)1000を、携帯端末ユーザ毎に番組表(配信テーブル)データベース125へ格納する配信テーブル格納部110を備える。
また、前記システム100は、前記携帯端末200から、配信を要求する要求情報を受信した場合、前記番組表(配信テーブル)1000に列挙された配信希望デジタルコンテンツを、前記携帯端末200に配信する、配信処理部111を備える。
また、前記システム100は、前記番組表1000の情報のうち少なくとも配信希望時刻の情報を備える携帯端末200より、前記配信希望時刻情報に基づく該当時刻に送信された、携帯端末ユーザIDを前記要求情報として受信する、ユーザID受信部112を備える。この場合、システム100が前記番組表(配信テーブル)1000を作成した時点で、携帯端末200に宛てて、前記番組表(配信テーブル)1000の情報のうち少なくとも配信希望時刻の情報を送信していることが想定できる。なお、携帯端末ユーザIDとは、番組の配信を要求するものであり、本情報に基づいて、所定の番組表(配信テーブル)のデジタルコンテンツ等を配信できればよく、ユーザを識別できるものであればよりよい。この場合、システム100でこのIDを割りふってやってもよい。また、携帯端末200を識別するものでもよく、携帯電話機の固有IDや電話番号が含まれる。さらに、端末側は時刻管理を、サーバ側で時刻と番組表(配信テーブル)を管理することにより、以下の効果も奏する。端末−サーバ間の送受信データ量の低減、端末の負荷軽減、サーバ側のメンテナンスを容易とする、といった効果である。
また、前記システム100は、前記携帯端末ユーザIDに基づき、前記番組表(配信テーブル)データベース125において該当携帯端末ユーザに対応付けた番組表(配信テーブル)1000を検索し、当該番組表(配信テーブル)1000において前記配信希望時刻に設定されている該当デジタルコンテンツ1100を特定する、配信コンテンツ特定部113を備えるものとすれば好適である。この場合、前記配信処理部111は、前記特定した該当デジタルコンテンツ1100を、前記デジタルコンテンツデータベース126より抽出し、該当携帯端末200に送信することとなる。
また、前記システム100は、前記番組表(配信テーブル)1000の情報のうち少なくとも配信希望時刻の情報を備える携帯端末200より、前記配信希望時刻情報を前記要求情報として受信する、希望時刻受信部114を備えることとすれば好適である。
また、前記システム100は、前記配信希望時刻と同じ時刻帯に関して受け付けた要求情報の数または受付順に基づき、前記時刻帯における他要求情報に基づく配信実行との間隔が所定時間以上となる時刻を実配信時刻として算定する、実配信時刻算定部115を備えることとすれば好適である。この場合、前記配信処理部111は、前記要求情報に基づく該当デジタルコンテンツ1100を前記デジタルコンテンツデータベース126より抽出し、前記実配信時刻において該当携帯端末200に送信することとなる。
また、前記システム100は、携帯端末200より当該携帯端末200の現在位置情報を取得し、この現在位置情報に基づいて、前記デジタルコンテンツデータベース126において位置情報に紐付けされているデジタルコンテンツ1100を特定して、これを該当携帯端末200に配信する、位置対応コンテンツ配信部116を備えることとすれば好適である。
また、前記システム100において、前記位置対応コンテンツ配信部116が、予め携帯端末200から受け付けている携帯端末ユーザの登録住所または一時所在地をユーザデータベース127より抽出し、当該登録住所または一時所在地に基づいて、前記デジタルコンテンツデータベース126におけるデジタルコンテンツ1100の特定を行い、これを該当携帯端末200に配信することとすれば好適である。
また、前記システム100において、前記位置対応コンテンツ配信部116が、デジタルコンテンツ1100として地図データ1150を配信するものであり、当該地図データ1150の示す地域内に所在する各種施設の広告情報1160を、施設毎の広告情報が格納された広告データベース128より抽出し、この広告情報1160を前記地図データ1150上に表示して携帯端末200に配信するものとすれば好適である。
また、前記システム100において、前記位置対応コンテンツ配信部116は、前記広告情報1160の取得要求コマンドが対応付けされたアイコン1170を、地図データ1150における該当施設の所在地上に表示されるよう携帯端末200に配信するものとすれば好適である。
また、前記システム100において、前記位置対応コンテンツ配信部116は、所定範囲の所在地にまとまって存在する施設群について各施設の広告情報1160の取得要求コマンドが対応付けされた1つの代表アイコン1175を、前記地図データ1150における前記所在地上に表示されるよう携帯端末200に配信するものとすれば好適である。
また、前記システム100において、前記位置対応コンテンツ配信部116は、前記広告情報1160として、前記施設の端末300より予め受け付けていた該当施設内の空席情報または商品・サービスの割引販売情報の少なくともいずれかを含ませて、携帯端末200に配信するものとすれば好適である。
また、前記システム100が、前記広告データベース128に格納されている登録審査済みの広告情報リスト1161を、前記施設の端末300に提示し、前記広告情報リスト中からの配信希望の広告情報の選択事象を、前記施設の端末300より受け付けて、該当広告情報1160を前記広告データベース128より抽出し、これを携帯端末200に配信する、選択広告配信部117を備えるとすれば好適である。
また、前記システム100において、携帯端末ディスプレイ250上のカーソルの一定方向への一定時間の移動指示を携帯端末200より受け付けて、前記地図データ1150上に複数配置された各アイコン1170への選択表示を前記一定方向へ一定時間連続移動させるプログラム1151を備えた地図データ1150を、前記位置対応コンテンツ配信部116が携帯端末200に配信することとすれば好適である。なお、後述するが、このアイコン1170の一定方向への一定時間連続移動の処理機能は、地図データ1150がプログラム1151を備えることで実現する例だけでなく、地図データ1150には前記プログラム1151が備わっていないが、この地図データ1150を表示する携帯端末200が前記プログラム1151または当該プログラム1151と同様の機能を有しているとしてもよい。
また、前記システム100において、前記デジタルコンテンツデータベース126に格納されたデジタルコンテンツ1100は、携帯端末ディスプレイ250の一端251から他端252まで自身のコンテンツの一端1101が所定時間内に到達する速度以上でスクロールするプログラム1110と、前記他端252に前記コンテンツの一端1101が到達した後にコンテンツ他端1102が所定時間以上で前記携帯端末ディスプレイ250の他端252に到達する速度以内でスクロールさせるプログラム1111とを備えるものであるとすれば好適である。なお、後述するが、このデジタルコンテンツ1100のスクロール処理機能は、デジタルコンテンツ1100がプログラム1110、1111を備えることで実現する例だけでなく、デジタルコンテンツ1100には前記プログラム1110、1111が備わっていないが、このデジタルコンテンツ1100を表示する携帯端末200が前記プログラム1110、1111または当該プログラム1110、1111と同様の機能を有しているとしてもよい。
また、前記システム100は、施設毎の広告情報1160が格納された広告データベース128において、前記配信希望デジタルコンテンツの属性に紐付けされている属性を備える広告情報1160を検索し、ここで検索した広告情報1160を、配信希望デジタルコンテンツ間への差込広告として配信する、差込広告配信部118を備えることとすれば好適である。
また、前記システム100は、各携帯端末100のデジタルコンテンツ1100や広告情報1160等の閲覧履歴について、これを前記ユーザデータベース127等に蓄積する、ログ保存・管理部119を備えるとすれば好適である。ここで蓄積される前記閲覧履歴は、例えば、過去のデジタルコンテンツ1100や広告情報1160の閲覧傾向や、携帯端末ユーザの属性などに基づいて、システム100がデジタルコンテンツ1100の利用提案を携帯端末ユーザ側に実行したり、或いはデジタルコンテンツ1100の間に差し込む広告情報1160の選定を行う際に利用することができる。
また、前記システム100は、前記閲覧履歴の情報を適宜なフォームにはめ込むなどしてログレポートを生成し、これを該当携帯端末200や広告主たる各種施設(例:店舗)の端末300に送信する、ログレポート部120を備えるとすれば好適である。
一方、本発明の携帯端末200は、書き換え可能メモリなどのプログラムデータベース201に格納されたプログラム202をメモリ203に読み出し、演算装置たるCPU204により実行する。また、前記携帯端末200は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類、ディスプレイ250などの入出力インターフェイス205、ならびに、デジタルコンテンツ配信システム100との間のデータ授受を担う通信部206などを有している。
前記携帯端末200は、前記通信部206により、前記デジタルコンテンツ配信システム100らと例えばインターネットやLAN、シリアル・インターフェース通信線などのネットワーク140を介して接続し、データ授受を実行する。携帯端末200の各種機能部と通信部206との間ではI/O部207がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。
続いて、携帯端末200が、例えばプログラム202に基づき構成・保持する機能部につき説明を行う。前記携帯端末200は、配信希望デジタルコンテンツと配信希望時刻とに関する指定を、デジタルコンテンツ配信システム100に送信する、配信希望送信部210を備える。
また、携帯端末200は、GPS装置150などの現在位置情報取得装置から現在位置情報を取得して、これをデジタルコンテンツ配信システム100に送信する、位置情報取得部214を備えるとすれば好適である。
また、前記携帯端末200は、前記デジタルコンテンツ配信システム100が所定期間内に配信予定の前記配信希望デジタルコンテンツを時系列順に列挙して生成した番組表(配信テーブル)1000に従って送信してきた、前記配信希望時刻に配信希望のデジタルコンテンツ1100を受信し、出力インターフェイスに表示する、受信処理部211を備えるとすれば好適である。
また、前記携帯端末200は、デジタルコンテンツ配信システム100より配信されたデジタルコンテンツ1100が、各種施設の広告情報1160の取得要求コマンドに紐付いたアイコン1170が該当施設の所在地上に表示された地図データ1150であった場合、携帯端末ディスプレイ250上のカーソルの一定方向への一定時間の移動指示を入力インターフェイスより受け付けて、前記地図データ150上に複数配置された各アイコン170への選択表示を前記一定方向へ一定時間連続移動させる、選択移動処理部212を備えるとすれば好適である。なお、上述したが、このアイコン1170の一定方向への一定時間連続移動の処理機能は、携帯端末200の備える前記選択移動処理部212で実現する例だけでなく、前記地図データ1150が前記プログラム1151を備えることで実現する例も想定できる。
また、前記携帯端末200は、前記デジタルコンテンツ配信システム100より配信されたデジタルコンテンツ1100を、携帯端末ディスプレイ250の一端251から他端252まで前記コンテンツの1100一端1101が所定時間内に到達する速度以上でスクロールさせ、前記他端252に前記コンテンツの一端1101が到達した後にコンテンツ他端1102が所定時間以上で前記ディスプレイ画面250の他端252に到達する速度以内でスクロールさせる、スクロール速度制御部213を備えることとすれば好適である。なお、上述したが、このデジタルコンテンツ1100のスクロール処理機能は、前記スクロール速度制御部213で実現する例の他に、前記デジタルコンテンツ1100が前記プログラム1110、1111を備えることで実現する例も想定できる。
また、本実施形態における携帯端末200は、デジタルコンテンツ配信システム100がWebサーバであって、httpリクエスト/レスポンスに基づくデータ通信を行うと想定し、前記システム100にアクセスするWebブラウザ215を備えている。このWebブラウザ215により、デジタルコンテンツ1100等の携帯端末ディスプレイ250への出力を担うことができる。
一方、前記広告情報1160の訴求対象となる店舗等の施設の端末300(以下、店舗端末300)は、書き換え可能メモリなどのプログラムデータベース301に格納されたプログラム302をメモリ303に読み出し、演算装置たるCPU304により実行する。また、前記店舗端末300は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類、ディスプレイなどの入出力インターフェイス305、ならびに、デジタルコンテンツ配信システム100との間のデータ授受を担う通信部306などを有している。
前記店舗端末300は、前記通信部306により、前記デジタルコンテンツ配信システム100らと例えばインターネットやLAN、シリアル・インターフェース通信線などのネットワーク140を介して接続し、データ授受を実行する。店舗端末300の各種機能部と通信部306との間ではI/O部307がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。
次に、店舗端末300が、例えばプログラム302に基づき構成・保持する機能部につき説明を行う。前記店舗端末300は、該当店舗における空席状況についての情報入力を入力インターフェイスより受け付けて、これをデジタルコンテンツ配信システム100に送信する、空席情報送信部310を備える。これにより、例えば、前記携帯端末200に提供される当該店舗の広告情報1160に現在の空席状況を付加することが可能となる。
また、前記店舗端末300は、前記デジタルコンテンツ配信システム100がWebサーバであって、httpリクエスト/レスポンスに基づくデータ通信を行うと想定し、前記システム100にアクセスするWebブラウザ311を備えている。このWebブラウザ311により、差込広告の対象となる広告情報1160の選択や、広告情報1160の登録審査要求等に伴う各種データ出力を担うことができる。
一方、システム100がそのデジタルコンテンツデータベース126に備えているべき各種デジタルコンテンツは、例えば放送業者、映画会社、出版社などといった各種コンテンツの供給業者から入手される。そのため、前記システム100は、前記供給業者が備えるコンテンツホルダサーバ400とネットワーク140を介して結ばれているものとする。
このコンテンツホルダサーバ400は、書き換え可能メモリなどのプログラムデータベース401に格納されたプログラム402をメモリ403に読み出し、演算装置たるCPU404により実行する。また、前記コンテンツホルダサーバ400は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類、ディスプレイなどの入出力インターフェイス405、ならびに、システム100との間のデータ授受を担う通信部406などを有している。
前記コンテンツホルダサーバ400は、前記通信部406により、前記システム100らと例えばインターネットやLAN、シリアル・インターフェース通信線などのネットワーク140を介して接続し、データ授受を実行する。コンテンツホルダサーバ400の各種機能部と通信部406との間ではI/O部407がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。なお、こうしたコンテンツホルダサーバ400は、前記プログラム402として、システム100へのコンテンツ配信処理を実行する配信アプリケーション402を構成・保持している。
また、前記システム100は、携帯端末200からのデジタルコンテンツ配信の要求情報やそれに先立つ会員登録処理を担う、登録サーバ500と協働するものとできる。この登録サーバ500は、書き換え可能メモリなどのプログラムデータベース501に格納されたプログラム502をメモリ503に読み出し、演算装置たるCPU504により実行する。また、前記登録サーバ500は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類、ディスプレイなどの入出力インターフェイス505、ならびに、システム100との間のデータ授受を担う通信部506などを有している。
前記登録サーバ500は、前記通信部506により、前記システム100らと例えばインターネットやLAN、シリアル・インターフェース通信線などのネットワーク140を介して接続し、データ授受を実行する。登録サーバ500の各種機能部と通信部506との間ではI/O部507がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。なお、こうした登録サーバ500は、前記プログラム502として、携帯端末200からの各種登録要求を受け付けて処理する登録処理アプリケーション510を構成・保持している。
なお、これまで示した デジタルコンテンツ配信システム100または携帯端末200における各機能部110〜120、または各機能部210〜214は、ハードウェアとして実現してもよいし、メモリやHDD(Hard Disk Drive)などの適宜な記憶装置に格納したプログラムとして実現するとしてもよい。この場合、前記CPU104、204らがプログラム実行に合わせて記憶装置より該当プログラムをメモリ103、203らに読み出して、これを実行することとなる。
また、前記携帯端末200が利用するプログラム202は、携帯端末200が常に備える場合のみならず、ネットワーク140等を通じて適宜なサーバ(該当プログラムを提供するコンピュータでシステム100であってもよい)にアクセスし、このサーバよりダウンロードして利用するとしてもよい。
また、前記ネットワーク140に関しては、インターネット、LANの他、ATM回線や専用回線、WAN(Wide Area Network)、電灯線ネットワーク、無線ネットワーク、公衆回線網、携帯電話網、シリアル・インターフェース通信線など様々なネットワークを採用することも出来る。また、VPN(Virtual Private Network)など仮想専用ネットワーク技術を用いれば、インターネットを採用した際にセキュリティ性を高めた通信が確立され好適である。なお、前記シリアル・インターフェイスは、単一の信号線を用いて1ビットずつ順次データを送るシリアル伝送で、外部機器と接続するためのインターフェースを指し、通信方式としてはRS−232C、RS−422、IrDA、USB、IEEE1394、ファイバ・チャネルなどが想定できる。
−−−データベース構造−−−
次に、本実施形態におけるデジタルコンテンツ配信システム100が利用するデータベースの構造について説明する。図2は、本実施形態における、(a)番組表(配信テーブル)データベース125、(b)デジタルコンテンツデータベース126、(c)ユーザデータベース127、(d)広告データベース128、の各データ構造例を示す図である。
前記番組表(配信テーブル)データベース125は、システム100が、携帯端末200より受け付け配信希望デジタルコンテンツと配信希望時刻とに関する指定に基づいて、例えば1日間や1週間といったなど所定期間内に配信予定の前記配信希望デジタルコンテンツを時系列順に列挙した番組表(配信テーブル)を携帯端末ユーザ毎に生成して、これを格納するデータベースであり、例えば携帯端末ユーザIDをキーとして、番組表(配信テーブル)ID、番組表(配信テーブル)の内容(配信時間帯、配信するデジタルコンテンツのID)といった情報を関連づけたレコードの集合体となっている。
また、前記デジタルコンテンツデータベース126は、携帯端末200に配信するデジタルコンテンツ1100を格納するデータベースであり、例えばコンテンツIDをキーとして、コンテンツ種類、対応付けた位置情報、利用料金の区分といった情報を関連づけたレコードの集合体となっている。
また、前記ユーザデータベース127は、携帯端末ユーザの情報を格納するデータベースであり、例えば携帯端末ユーザIDをキーとして、性別、年齢、デジタルコンテンツ等の閲覧履歴、住所(現在位置)、旅行先や出張先といった一時住所、などの情報を関連づけたレコードの集合体となっている。
また、前記広告データベース128は、デジタルコンテンツ1100の間に差込広告される広告情報や、デジタルコンテンツ1100としての地図データ上に挿入される広告情報等を格納するデータベースであり、例えば広告IDをキーとして、広告元の店舗(施設)、広告内容(例:図中下線の文節は店舗端末300よりの指示で他の文言に選択変更可能)、対応付けた位置情報、対応付けたデジタルコンテンツ1100の属性といった情報を関連づけたレコードの集合体となっている。
なお、図2(b)に示したデジタルコンテンツデータベース126は、コンテンツの種類ごとに分けて構成してもよい。
−−−処理フロー例1−−−
以下、本実施形態におけるデジタルコンテンツ配信方法の実際手順について、図に基づき説明する。なお、以下で説明するデジタルコンテンツ配信方法に対応する各種動作は、前記デジタルコンテンツ配信システム100が、メモリ103に読み出して実行するプログラム102によって実現される。そして、このプログラム102は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。また、デジタルコンテンツ配信方法の処理に関わる携帯端末200の処理については、携帯端末200が、メモリ203に読み出して実行するプログラム202によって実現される。そして、このプログラム202は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。なお、ここでは一例として、システム100がWebサーバ機能を備えており、携帯端末200や店舗端末300とはhttpリクエスト/レスポンスの処理を経てデータ通信を行っているものとする。従って、この場合、例えば携帯端末200は、システム100へWebブラウザ215でアクセスを行う。
図3は、本実施形態のデジタルコンテンツ配信方法の実施手順例1を示すフロー図である。ここでまずは、本実施形態におけるデジタルコンテンツ配信方法のメインフローを述べておく。なお、携帯端末ユーザは図11の画面1〜3で示すようなユーザ会員登録の処理を経て、既にデジタルコンテンツ配信システムが提供するサービスの会員になっているものとする。システム100は、このユーザ会員登録の処理により、前記画面1〜3に示すようなユーザ属性情報(:性別、年齢、誕生日、職業、所在地域等)を獲得することができる。このユーザ属性情報は、前記ユーザデータベース127に格納され、携帯端末200へ配信するデジタルコンテンツ1100や広告情報1160の選択や携帯端末ユーザ側への推薦処理に際して、デジタルコンテンツ1100等との属性マッチング処理のベースとなる。
前記ユーザ会員登録が済んでいる携帯端末200は、まず、デジタルコンテンツ1100の配信に先立って、番組表(配信テーブル)1000の生成をシステム100に対して行う必要がある。そこで、携帯端末200は、配信希望デジタルコンテンツと配信希望時刻とに関する指定を、例えばシステム100が提供する番組表(配信テーブル)1000の作成サイト等において行う。このサイトは、例えば、図12に示す画面4〜6を想定することが出来る。これら画面4〜6においては、例えば、番組:デジタルコンテンツ1100のジャンルとして、例えば政治、経済、スポーツ、芸能、社会といった各種ニュースや写真などが提示され(画面4)、それぞれ配信時間をプルダウンメニュー等で設定できるようになっている(画面6)。
こうした画面4〜6を含むサイトにて携帯端末ユーザによる、所望のデジタルコンテンツ1100や、その配信時間の設定を受け付けた携帯端末200は、これら配信希望に関する指定の情報をシステム100に送信する(S300)。システム100では、これを受信し(S301)、例えば1日間や1週間といった所定期間内に配信予定の前記配信希望デジタルコンテンツを時系列順に列挙した番組表(配信テーブル)1000を携帯端末ユーザ毎に生成し、番組表(配信テーブル)データベース125に格納する(s302)。また、この時、番組表(配信テーブル)1000のデータのうち、少なくとも、配信時刻に関する情報については携帯端末200に送信しておく。一方、携帯端末200はこの配信時刻に関する情報を受信しメモリ203に格納しておく(s303)。
上記の配信時刻に関する情報とは、受信した配信希望時刻に基づき算出される実際に配信を実行する時刻を示す。例えば、12:00に配信を希望するユーザが多い場合(例えば、所定数以上のユーザ)、ネットワークのトラフィックがその時間に集中してしまう。つまり、その時間帯に通信(配信)が困難になるとの問題が生じる。そこで、本実施例では、トラフィックの集中を分散する構成をとる。より具体的には、所定数以上のユーザが所定の時刻の配信を希望した場合、乱数を用いて所定時刻範囲内で(例えば、希望時刻の前後10分、希望時刻を含む前10分)トラフィックが分散されるような実際の配信時間(実配信時刻)を算出する。なお、この算出処理は、前記実配信時刻算定部115が実行する。
この際、ユーザから、配信時刻が希望時刻よりずれることを許容する旨の情報をシステム100が受信し、ユーザデータベース127に記憶しておいてもよい。また、配信時刻に関する情報および受信希望時刻をユーザデータベース127に記憶しておいてもよい。さらに、実際に配信する時刻はユーザから所定時刻範囲内で(例えば、希望時刻の前後10分、希望時刻を含む前10分)優先順位を付した複数の希望時刻を受信しておき、これに基づいて定めても良い。なお、この配信時刻の算出はS302において行う。
また、S302では、実際の配信時刻を算出するのではなく、配信を要求することとなるS304を実行する時刻を上記と同様に算出してもよい。このようにして算出された配信時刻を携帯端末200で有することで、システム100の処理負荷を低減することが可能になる。なお、実配信時刻の算定処理例については図16を用いて詳述する。
図16は、本実施形態のデジタルコンテンツ配信方法の実施手順例7を示すフロー図である。この場合、前記携帯端末200は、自身が発した要求情報に応じて実際にデジタルコンテンツが配信される時刻、つまり実配信時刻についての情報をシステム100側に要求する状況を想定する。携帯端末200は、実配信時刻の情報要求を、例えばフィードバックリクエストとしてシステム100側に送信する(S1000)。システム100ではこのフィードバックリクエストを受信し、これに含まれている携帯端末ユーザID(ただし、携帯端末200または携帯端末ユーザを一意に特定できる情報であればよい)、システム100へのアクセスに要するパスワード、ならびに前記配信希望時刻情報を取得する(S1001)。
システム100は前記フィードバックリクエストに基づく情報を利用し、前記番組表データベース(配信テーブルデータベース)125において、前記配信希望時刻と同時刻帯の配信を希望している他の要求情報を検索・特定する(S1002)。ここで特定した要求情報の数は、つまり同時刻帯に配信を希望する重複要求の数となる。そこで、この重複する要求情報は所定数以上か判定を行う(S1003)。
前記判定において、重複する要求情報が所定数以上である場合(S1003:YES)、例えば10分間に6配信(つまり2分間隔)が前記所定数であるのに、7配信以上の配信要求が既になされているか、当該携帯端末200からの要求情報が7配信目になる事態に至ったわけである。そこで当然、前記10分間に2分間隔でデジタルコンテンツ配信を行うといった配信間隔基準を維持できないこととなる(S1004:NO)。
この時、システム100は、前記希望時刻を含む所定時間帯を、所定時間だけ拡大する処理を行い、前記配信間隔の維持を目指すものとする(S1005)。そして、処理を前記ステップS1004に戻し、再度、配信間隔基準を維持できるか判定する。ここのステップS1005〜S1004の処理は、配信間隔基準を維持できると判定できるまで繰り返される。他方、配信間隔基準を維持できることとなれば(S1004:YES)、処理をステップS1006に進める。また、前記ステップS1003で重複する要求情報が所定数以上でなかった場合(S1003:NO)も、ステップS1006に処理を進める。
ここでシステム100は、例えば、各携帯端末200からの要求情報の受付順に応じ、前記所定の配信間隔をあけて各要求情報に応じた実配信時刻を配置する配信スケジュールを決定する。或いは、各要求情報毎に乱数を発生させ、この乱数の所定桁等の大小等に応じて、前記受付順と同義を持たせることで、前記所定の配信間隔をあけて各要求情報に応じた実配信時刻を配置する配信スケジュールを決定する。或いは、前記乱数の所定桁等を時刻の数値と見なすことで、各要求情報毎の実配信時刻を決定するとしてもよい。いずれにしてもシステム100は、前記所定時間帯において所定配信間隔を保ってデジタルコンテンツ配信を行えるよう実配信時刻を決定する手順であれば、いずれのものでも採用できる。
システム100は、前記決定した実配信時刻の情報を、該当携帯端末200に送信し(S1007)、処理を終了する。なおシステム100は、この実配信時刻の情報を、前記番組表データベース125において配信時刻として設定する。一方、携帯端末200は、前記実配信時刻の情報をシステム100より受信して、これをメモリ203等に格納し(S1008)、処理を終了する。
こうして決定された実配信時刻は、携帯端末200よりシステム100に対して要求情報として送信される。システム100の前記配信処理部111では、前記実配信時刻を含む要求情報に基づき、該当デジタルコンテンツ1100を前記デジタルコンテンツデータベース126より抽出し、前記実配信時刻において該当携帯端末200に送信する。
なお、作成した番組表(配信テーブル)1000を視認可能にしたイメージ例としては、新聞や雑誌等に絵掲載されているテレビやラジオなどの番組欄を想定すればよい。1つのカラムには配信時刻が列挙され、その時刻の配信コンテンツの名称等が併記されるという表示スタイルである。また、実際の運用例としては、図8に示すように、携帯端末ユーザが“出勤”、“出先”、“帰宅”、“就寝前”といった各時間帯毎に、配信コンテンツを設定しており、そのコンテンツは画像で最大4枚から1番組が構成されている例がある。この例の場合、各番組の最後には差込広告がスポット広告として配置されている。また、無料番組の場合は、前記4枚の画像のうち1枚はスポンサー広告の画像とされる。但し、このような運用例はあくまでも一例であって、デジタルコンテンツ1100や広告情報1160のサイズ、ネットワーク140やシステム100のスペックや稼働状況といった各種条件に応じて、システム100側で任意に変更できる。なお、図示したスポット広告は、設定番組数によらず所定数(例えば3)配信してもよいし、設定番組数に基づいた数としてもよい。また、図8の例は12:00前後に配信される番組の例を示している。ここでは、左端から右端(おまけ)までが一連の番組として配信され、スクロールとして次回の配信まで繰り返し、これらの番組を表示が可能である。
さらに、アイコン選択の遷移を以下のような操作で行うことも可能である。なお、下記に示す上(↑)等は図15の例に従う。
・上(↑):画面上で1つ上方に表示されているアイコンに遷移。なお、最上方に表示されたアイコンの場合、最下方に表示されたアイコンに遷移。
・下(↓):画面上で1つ下方に表示されているアイコンに遷移。なお、最下方に表示されたアイコンの場合、最上方に表示されたアイコンに遷移。
続いて、前記番組表(配信テーブル)1000の情報のうち少なくとも配信希望時刻の情報を備える携帯端末200は、前記配信希望時刻情報に基づく該当時刻に、携帯端末ユーザIDをシステム100に宛てて送信する(S304)。一方、システム100では、前記携帯端末ユーザID(を含む要求情報)を受信し(S305)、この携帯端末ユーザIDに基づき、前記番組表(配信テーブル)データベース125において該当携帯端末ユーザに対応付けた番組表(配信テーブル)1000を検索する(S306)。
また、システム100は、検索された番組表(配信テーブル)1000において前記配信希望時刻に設定されている該当デジタルコンテンツを特定し、これを前記デジタルコンテンツデータベース126より抽出する(S307)。抽出したデジタルコンテンツ1100は、システム100が該当携帯端末200に送信し(S308)、処理を終了する。
一方、携帯端末200は、システム100から送信されてきた、前記配信希望時刻のデジタルコンテンツを受信し、出力インターフェイスに表示して(S309)、処理を終了する。
この時、携帯端末200がデジタルコンテンツ1100の配信を受けてそれをどのように出力するのか、図13の画面遷移例にそって説明する。この時、携帯端末200は、例えばシステム100のメインメニューの画面7において、デジタルコンテンツ1100の配信開始指示を行ったとする。この時、携帯端末200はシステム100とデータ通信を行って、自身の携帯端末ユーザIDと配信時刻の情報とをシステム100に送信している(画面8)。システム100側では対応するデジタルコンテンツ1100を抽出し、携帯端末200に配信する(画面10)。或いは、前記メインメニューの画面7において、地図情報の配信指示がなされていた場合、画面9に示すような地図データ1150が携帯端末200のディスプレイ250上で表示されている。この地図データ1150は、デジタルコンテンツ1100の1種としてデジタルコンテンツデータベース126に格納されているものであり、携帯端末200からの例えば位置情報の受信や所定施設(例:ランドマークなど)の指示に応じて、抽出・表示される。この地図データ1150の画面9において、例えば「コンテンツ」の配信開始指示ボタンが押下された場合でも、システム100は前記画面8への遷移を実行する。
また、携帯端末200の携帯端末ディスプレイ250において、前記デジタルコンテンツ1100が表示される際、システム100は、“PAUSE”や“詳細”といった指示ボタンの押下を受け付けて、デジタルコンテンツ1100の詳細情報(画面11)やスクロール等の一時停止処理を実行する。なお、詳細情報の記載内容に連絡先のURL、メールアドレスや電話番号等が含まれる場合、システム100は、“Mail to”や“Web to”、“Phone to”といったコマンドリンクを表示し、処理の実行指示を受付可能とする。
−−−処理フロー例2−−−
図4は、本実施形態のデジタルコンテンツ配信方法の実施手順例2を示すフロー図である。次に、デジタルコンテンツ1100の配信と共に、地図データ1150や広告情報1160の配信を、携帯端末200の位置情報等にあわせて効率的かつ確実に実行する処理について説明する。この場合、まず、携帯端末200は、自身で備えるGPS装置150などの現在位置情報取得装置から現在位置情報を取得する。或いは、入力インターフェイスより旅行先や出張先等の一時所在地に関する携帯端末ユーザの入力を受け付けてこれらの情報を取得する。携帯端末200は、こうした位置情報をシステム100に送信する(S400)。なお、図14の画面12〜17で示すように、GPS情報などの代わりに、所在地が登録済みのランドマーク(駅、官庁、高層ビルなど)の指定を入力インターフェイスにて受付けることで、携帯端末200は、これを現在位置情報として扱うことが可能である。
一方、システム100は、前記携帯端末200より送信されてきた位置情報を受信し(S401)、これが現在位置を示すものか一時所在地を示すものか、前記ユーザデータベース127における登録住所等と比較することで判定する(S402)。この判定により、前記位置情報が現在位置情報であった場合(S402:現在)、この現在地情報に基づいて、前記デジタルコンテンツデータベース126において位置情報に紐付けされているデジタルコンテンツ1100を特定する(S403)。
他方、前記位置情報が一時所在地の位置情報であった場合(S402:一時)、携帯端末ユーザの登録住所または一時所在地をユーザデータベース127より抽出し、当該登録住所または一時所在地に基づいて、前記デジタルコンテンツデータベース126におけるデジタルコンテンツ1100の特定を行う(S405)。
続いて、システム100は、上記で特定されたデジタルコンテンツ1100が、地図データであるか判定し(S406)、地図データでない場合には(S406:NO)、前記特定したデジタルコンテンツ1100を、該当携帯端末200に配信し(S412)、処理を終了する。なお、S406はなくともよい。つまり、地図データについてはユーザの指定がなくとも表示させるように制御してもよい。
他方、前記特定したデジタルコンテンツ1100が、地図データである場合には(S406:YES)、システム100は、地図データ1150の示す地域内に所在する各種店舗(施設)の広告情報1160を、前記広告データベース128より抽出する(S407)。この処理は、デジタルコンテンツ1100の“位置情報”の欄のデータにマッチングする位置情報が紐付いた広告情報1160を、広告データベース128で検索することで実行される。
また、システム100は、店舗端末300より予め受け付けていた該当店舗の空席情報(または商品・サービスの割引販売情報)のうち、前記抽出した広告情報1160の訴求対象の店舗に対応するものについて、これを広告情報1160に付加する(S408)。
続いて、システム100は、前記抽出した広告情報1160に、対応するアイコン1170があるか否かを判定する(S409)。このアイコン1170は広告情報1160の取得要求コマンドが対応付けされたイメージデータであり、例えば前記広告データベース128において、広告情報1160毎に対応付けされて格納する状況を想定できる。従って、システム100は、前記広告データベース128において前記広告情報1160に紐付いたアイコンの有無を検証すれば、前記ステップS409の処理を実行できる。
前記判定において、対応アイコンが無いということになれば(S409:NO)、前記広告情報1160をそのまま前記地図データ1150上に表示する処理を行って(S411)、携帯端末200に配信し(S412)、処理を終了する。
他方、前記判定において、対応アイコンがあるということになれば(S409:YES)、前記広告情報1160の取得要求コマンドが対応付けされたアイコン1170を、地図データ1150における該当店舗の所在地上に表示する処理を行って(S411)、携帯端末200に配信し(S412)、処理を終了する。なお、S411には以下の処理も含まれる。
(1)代表アイコンで代表されている複数のアイコンそれぞれ(少なくともその一部)に対応する情報を、画面の所定位置に表示する。
(2)代表アイコンで代表されている複数のアイコンそれぞれ(少なくともその一部)を、個々に表示する。この際、地図の縮尺を変更するか、アイコン自身の大きさを変更してアイコンの重なりがより少なくするよう表示しても良い。
なお、前記アイコンの他の例として、所定範囲の所在地にまとまって存在する店舗群について各店舗の広告情報1160の取得要求コマンドが対応付けされた1つの代表アイコン1175が想定できる。この場合も、システム100は、前記地図データ1150における前記所在地上にこの代表アイコン1175を表示する処理を行って携帯端末200に配信する。
他方、携帯端末200では、システム100から配信されてきた、地図データ1150とアイコン1170や代表アイコン1175とが一体となったデータを受信し、これを携帯端末ディスプレイ250に表示し(S413)、処理を終了する。この時の携帯端末ディスプレイ250での画面イメージとしては、例えば図14の画面17に示すものとなる。
なお、図2(c)のユーザデータベース127における閲覧履歴の情報に、前記地図データ1150の閲覧履歴も含まれている状況も想定できる。このような場合、閲覧履歴に含まれる地図データ1150の属性(例:地図データの示す該当地域、地図データが連続的に閲覧されている場合の移動経路など)をシステム100が認識し、この属性に対応するデジタルコンテンツ1100、地図データ1150、および広告情報1160の少なくともいずれかを、デジタルコンテンツデータベース126や広告データベース128などから抽出し、これを携帯端末200に配信する処理を実行してもよい。
−−−処理フロー例3−−−
図5は、本実施形態のデジタルコンテンツ配信方法の実施手順例3を示すフロー図である。ここで、デジタルコンテンツ1100に付加される広告情報1160の差し替えや修正の処理について説明する。この場合、まず、店舗端末300から、自店に関する広告の差し替え又は一部修正のリクエストが、システム100に送信される(S500)。システム100ではこれを受信し(S501)、前記広告データベース128に格納されている登録審査済みの広告情報リスト1161を生成し、これを、前記店舗端末300に提示する(S502)。
この広告情報リスト1161は、例えば広告の倫理規定等に照らして、広告として衆目に広く伝達しても問題ないとシステム運営者側で判断された広告情報1160の一覧である。したがって、前記店舗等の広告主は、どのような広告情報1160でも配信できる訳ではない。一方で、リアルタイムで膨大な数の広告情報1160を迅速に審査するのは現実的でないから、例えば前記店舗端末300毎に、予め複数の広告情報1160を審査して審査に合格したものをリストとしてシステム100が保持しておく。
例えば、図2(d)で示したように、広告データベース128の広告内容欄において、下線が引かれた文節については、例えば該当店舗の商品一覧や割引率一覧のプルダウンメニューにリンクさせて、広告情報1160の文節を構成する商品名や割引率(前記登録審査に合格している)を店舗端末300側で自由に選択できるものとする。このような処理をシステム100が実行することで、広告効果の実績や天候等に合わせて店舗側が考える広告戦略をダイレクトに受け付けられることとなる。
こうした処理を行うべく、前記システム100は、前記広告情報リスト1161中からの配信希望の広告情報の選択事象を、前記店舗端末300より受け付けて(S505)、該当広告情報1160を前記広告データベース218より抽出する(S506)。またシステム100は、ここで抽出した広告情報と属性がマッチングするといったデジタルコンテンツ1100を選択し両者の配信時刻を確認するなどの配信準備を行う(S507)。配信準備が整った場合、システム100は、前記広告情報1160を携帯端末200に配信し(S508)、処理を終了する。
他方、携帯端末200は、前記広告情報1160を受信し、前記携帯端末ディスプレイ250等に表示して(S509)、処理を終了する。
−−−処理フロー例4−−−
図6は、本実施形態のデジタルコンテンツ配信方法の実施手順例4を示すフロー図である。次に、デジタルコンテンツ1100と広告情報1160との属性マッチング処理について簡単に述べておく。この場合、システム100は、店舗毎の広告情報1160が格納された前記広告データベース128において、携帯端末200より受付済みの前記配信希望デジタルコンテンツの属性に紐付けされている属性を備える広告情報1160を検索する(S600)。そしてシステム100は、ここで検索した広告情報1160を、配信希望デジタルコンテンツ間への差込広告として携帯端末200へ配信し(S601)、処理を終了する。こうした属性マッチング処理は、本発明のデジタルコンテンツ配信方法における、デジタルコンテンツ1100、地図データ1150、広告情報1160のいずれかの間の紐付けに着目して、各間で行うことが想定できる。
−−−処理フロー例5−−−
図7は、本実施形態のデジタルコンテンツ配信方法の実施手順例5を示すフロー図である。次に、携帯端末200において表示されるデジタルコンテンツ1100の操作性向上に関する技術について説明する。まず、システム100から携帯端末200に配信されたデジタルコンテンツ1100が、各種店舗の広告情報1160の取得要求コマンドに紐付いたアイコン1170が該当店舗の所在地上に表示された地図データ1150であった場合を想定する。この時、携帯端末200では、携帯端末ディスプレイ250上のカーソルの一定方向への一定時間の移動指示を入力インターフェイスより受け付ける(S700)。
また、携帯端末200は、前記地図データ1150上に複数配置された各アイコン1170、1175への選択表示を前記一定方向へ一定時間連続移動させる(S701)。移動指示が終了するまでこの処理は繰り返される(S702:NO→S700)。移動指示が終了すれば(S702:YES)、処理を終了する。
具体的には、例えば図15の画面18〜23に示すように、携帯端末200のカーソルキー(矢印キーや所定の数字キー)が前記一定方向(前後左右)に対応しており、これらいずれかのカーソルキーの押下時間(:一定時間)にあわせて、前記携帯端末ディスプレイ250における前記アイコン1170、代表アイコン1175の選択が連続的に移行していく。連続的な移行は、例えば“下向き”のカーソルキーが押下されている間、ディスプレイ250上部に表示されているアイコン1170から、(左右位置を問わず)最短距離にあるアイコン1170に向けて、アイコン選択が遷移していく。また、以下のように遷移を制御してもよい。アイコンが表示されている座標を判別し、所定の位置に近いものから順にアイコン選択を遷移するようにしてもよい。例えば、通常の表示において画面左上から右下に向かって遷移するように遷移してもよい。
なお、前記地図データ1150自体が、携帯端末ディスプレイ250上のカーソルの一定方向への一定時間の移動指示を携帯端末200より受け付けて、前記地図データ1150上に複数配置された各アイコン1170、1175への選択表示を前記一定方向へ一定時間連続移動させるプログラムを備えている状況を想定しても良い。
−−−スクロールの速度制御−−−
図9は、本実施形態における、デジタルコンテンツのスクロール制御のイメージを示す図である。また、図10は、本実施形態のデジタルコンテンツ配信方法の実施手順例6を示すフロー図である。次に、携帯端末ディスプレイ250に自動表示されるデジタルコンテンツ1100の視認性向上の技術について説明する。本実施形態におけるデジタルコンテンツ1100は、システム100から携帯端末200に配信された後、携帯端末ディスプレイ250において一定方向にスクロールして表示される(一例であるが)。
この時、スクロールの速度が速すぎれば携帯端末ユーザとして閲覧しにくいデジタルコンテンツ1100となるし、逆にスクロールの速度が遅すぎると処理の冗長さに耐えられず、デジタルコンテンツ1100の閲覧を取りやめることも考えられる。いずれにしても、閲覧しやすい速度にスクロールを制御する必要があるのである。
そこで、携帯端末200は、図9に示すように、前記システム100より配信されたコンテンツ画像などのデジタルコンテンツ1100を、携帯端末ディスプレイ250の一端251から他端252まで前記コンテンツ1100の一端1101が所定時間内に到達する速度以上でスクロールさせる(画面900、901)。また、前記他端252に前記コンテンツ1100の一端1101が到達した後にコンテンツ他端1102が所定時間以上で前記ディスプレイ画面250の他端252に到達する速度以内でスクロールさせる(画面902、903)。
なお、前記デジタルコンテンツ1100自体が、携帯端末ディスプレイ250の一端251から他端252まで自身のコンテンツの一端が1101所定時間内に到達する速度以上でスクロールするプログラム1110と、前記他端252に前記コンテンツの一端1101が到達した後にコンテンツ他端1102が所定時間以上で前記携帯端末ディスプレイ250の他端252に到達する速度以内でスクロールさせるプログラム1111とを備える状況を想定してもよい。
次に詳細手順について図10に基づき説明する。携帯端末200は、まず、前記デジタルコンテンツ1100としてコンテンツ画像とテロップ(広告情報1160のうち文字のもの)とを、スクロール表示する処理を、通常スクロール速度のもとで開始しているものとする(S1000、S101S1100、S1101)。そして、前記コンテンツ画像の左端のX座標(画像のドット数に対応)が“0”であるか判定する(S1002)。この判定で、前記コンテンツ画像の左端のX座標が、携帯端末ディスプレイ250の画面上座標における“0”でない場合(S1002:NO)、処理をステップS1001に戻す。一方、前記コンテンツ画像の左端のX座標が、携帯端末ディスプレイ250の画面上座標における“0”である場合(S1002:YES)、つまり、コンテンツ画像の左端が、ディスプレイ250の他端252まで到達した訳である。この場合、携帯端末200は、前記コンテンツ画像のスクロール速度を低速、つまり“スロースクロール”と変化させる(S1003)。
このスロースクロールは、前記コンテンツ画像の右端のX座標が、“0”となるまで(S1004:YES)継続し、前記コンテンツ画像の右端のX座標が、“0”となれば、画像スクロールを停止する(S1005)。他方、テロップのスクロールは、テロップの右端のX座標が“0”となれば、つまり、テロップがスクロールアウトしたら(S1102:YES)、前記コンテンツ画像についてもスクロールアウトし(S1006)、処理を終わる。こうしてコンテンツ画像とテロップのスクロールアウト後、携帯端末200は、次のコンテンツ画像とテロップをスクロールインすることとなる。
なお、スクロールの速度の具体例としては、画像の通常スクロール:20dot/30ms(画面が左端にスクロールされるまで)、画像のスロースクロール:1dot/30ms(画面が左端にスクロールされたあと)、テロップのスクロール速度:3dot/30msといったものを想定できる。この場合、携帯端末200は、30ms単位に、コンテンツ類の描画処理を実施する。
本発明によれば、デジタルコンテンツの配信内容や配信時刻の設定に際してのデータ処理効率やユーザ利便性が向上し、また、携帯端末の位置等に応じた効率的配信処理や、デジタルコンテンツや広告に対する優れたユーザ操作性が実現可能となる。
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。