JP2011017369A - 動力伝達機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯車の回転止めにより回転動力の伝達を止めるストッパ構造を備えた動力伝達機構において、歯車列の回転止めを、歯車列に大きな負荷をかけずに行えるようにする。
【解決手段】動力伝達機構(歯車減速機4B)の歯車列を構成する第1の歯車40には、これと一体的となって回転する回転カム70が連結されている。回転カム70には、回転カム70からの回転動力の伝達を受けて回転する従動車80が連結されている。従動車80は、蓋ケース20に回転可能に支持されており、かつ回転カム70との間に回転カム70を回転止めして第1の歯車40の回転止めをすることのできるストッパ構造が形成されている。ストッパ構造は、従動車80が回転カム70からの回転動力の伝達を受けて回転し、その外周部に形成された凸部82に回転カム70の操作突起71が当接する回転位置関係となることで、回転カム70の回転を係止させる構成となっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、動力伝達機構に関する。詳しくは、歯車列により回転動力の伝達を行う動力伝達機構に関する。
従来、歯車列により回転動力の伝達を行う動力伝達機構において、歯車を回転止めした状態にして回転動力の伝達を止めるストッパ構造が設けられているものが知られている。ここで、下記特許文献1には、互いに噛合する二枚の歯車間に、両歯車の噛合回転により互いに突き当たって係止した状態となって両歯車を回転止めした状態にするストッパ構造が開示されている。
同開示のストッパ構造は、互いに噛合する一方の歯車に同歯車と同軸回りに一体的となって回転するカムが設けられ、他方の歯車にこの歯車と同軸回りに一体的となって回転する円板状の係止体が設けられて構成されており、カムが一方の歯車と一体的となって何周か回転することにより、その突起部が他方の歯車と一体的となって回転する係止体の突起部と合致して突き当たり、両歯車が回転止めされる構成となっている。
特開2001−340153号公報
しかし、上記開示の従来技術では、カムと係止体とが回転により互いに突き当たって係止されることにより、係る反発力によって一方の歯車と他方の歯車とが互いに引き離される方向に負荷を受ける構成となっているため、両歯車の支持強度を強固にしなければならないという問題が生じる。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、歯車の回転止めにより回転動力の伝達を止めるストッパ構造を備えた動力伝達機構において、歯車列の回転止めを、歯車列に大きな負荷をかけずに行えるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の動力伝達機構は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、歯車列により回転動力の伝達を行う動力伝達機構である。歯車列を構成する一の歯車には、この歯車と一体的に或いはこの歯車からの回転動力の伝達を受けて回転する駆動車が連結されている。駆動車には、駆動車からの回転動力の伝達を受けて運動する従動体が連結されている。従動体は、歯車列を支えるケース体に支持されており、かつ駆動車との間に駆動車を回転止めして一の歯車の回転止めをすることのできるストッパ構造が形成されている。ストッパ構造は、従動体が駆動車からの回転動力の伝達を受けて運動し、駆動車に対する相対的な配置関係が所定の配置関係となることにより、駆動車を回転方向に突き当てて係止させた状態にして、駆動車の回転を係止させた状態に保持する構成となっている。
この第1の発明によれば、歯車列を構成する一の歯車に連結された駆動車は、一の歯車と共に回転し、従動体に回転動力を伝達して従動体を運動させる。そして、駆動車は、従動体の駆動車に対する配置関係が所定の配置関係となることにより、従動車によって回転方向に突き当てられて係止された状態となる。このとき、従動体には、駆動車との突き当たりに伴う反発力によって、駆動車から引き離される方向に負荷がかけられる。しかし、この反発の負荷は、従動体がケース体によって支えられていることにより、ケース体によって安定した力で受け止められることとなる。したがって、歯車列の回転止めを、歯車列に大きな負荷をかけずに行うことができる。
次に、第2の発明は、上述した第1の発明において、駆動車が、一の歯車と同軸回りに一体的となって回転するよう配設されている。そして、従動体は、一の歯車に回転動力伝達可能に連結された他の歯車と同軸回りに回転するように、他の歯車の回転軸を内部に貫通させるリング形状とされて、他の歯車の回転軸と同軸上の位置に配設されてケース体により回転可能に支持されている。
この第2の発明によれば、駆動車が一の歯車と同軸上の位置に配置され、従動体が他の歯車と同軸上の位置に配置されて設けられていることにより、これら駆動車や従動体の径を大きなものにしても、これらの設置スペースを容易に確保することができるようになる。すなわち、従動体が他の歯車の回転軸を内部に貫通させるリング形状とされて、他の歯車の回転軸と同軸上の位置に配設されていることにより、従動体の径を大きくしても、従動体を他の歯車の回転軸と干渉させないように配設することができる。
次に、第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、駆動車は、カム状に外周部の一部に突出した操作突起を備えた構成とされている。従動体は、駆動車の回転に伴い、駆動車の操作突起を受け入れて押し動かされる凹部が、その運動移動方向に繰り返し形成された構成とされている。駆動車は、その回転により操作突起が従動体の凹部内に入り込む時には、凹部内の凹み面を押圧して従動体を押し動かすが、操作突起が従動体に対して凹部の形成領域から外れた凸部の形成領域に当たる時には、凸部に突き当たって従動体を押し動かすことなく回転が係止されるようになっている。
この第3の発明によれば、従動体は、その外周部に凹み形成された凹部内に駆動車の操作突起が回転により入り込む時には、この操作突起によって凹部の凹み面が押圧されて動かされる。しかし、従動体は、その凹部の形成領域から外れた凸部の形成領域に駆動車の操作突起が回転により当てられる時には、この凸部によって操作突起の回転を受け止めて係止させ、駆動車を回転止めする。このように、ストッパ構造を比較的簡単な構成によって具現化して構成することができる。
実施例1の歯車減速機を備えた車両用シートの概略図である。 歯車減速機の分解斜視図である。 歯車減速機の組み図である。 図3のIV-IV線断面図である。 歯車減速機の内部構造図である。 駆動車の回転に伴って従動車が回転する様子を表した歯車減速機の内部構造図である。 駆動車の回転が従動車との突き当たりによって係止された状態を表した歯車減速機の内部構造図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の動力伝達機構の構成について、図1〜図7を用いて説明する。本実施例の動力伝達機構は、図1に示されるように、車両用シートに設けられ、シートバックをシートクッションに対して背凭れ角度調整可能に連結する各側のリクライニング装置3,3に電気モータ4Aの回転駆動力を減速させて出力する歯車減速機4Bとして適用されたものとなっている。ここで、上記した各リクライニング装置3,3は、シートバックの骨格を成すバックフレーム1の両サイド部と、シートクッションの骨格を成すクッションフレーム2の両サイド部とをそれぞれ連結している。
これらリクライニング装置3,3は、常時は回転止めされた状態とされており、シートバックの背凭れ角度を固定した状態に保持されている。そして、各リクライニング装置3,3は、それらの中心部に挿通されたロッド3Aが、上述した電気モータ4Aと歯車減速機4Bとからなる駆動装置4によって軸回動操作されることにより、シートバックの背凭れ角度を変動させるように駆動回転するようになっている。
ここで、上記した駆動装置4は、バックフレーム1の枠内部に設けられており、支持ブラケット1Aによってバックフレーム1の図示左方側のサイドフレームに結合されて固定されている。この支持ブラケット1Aは、補強パイプ1Bによって図示右方側のサイドフレームとも一体的に結合されており、両サイドフレームに対して強固に一体的に結合されている。そして、上記したリクライニング装置3,3同士を連結するロッド3Aは、上記した補強パイプ1Bの管内に挿通されて設けられており、補強パイプ1Bによって外周部が覆われた状態となって設けられている。
上記したシートバックは、電気モータ4Aの駆動回転に伴って、その背凭れ角度が前方側に起こし上げられたり後方側に倒し込まれたりするよう回転操作されるようになっている。そして、このシートバックの前方側或いは後方側への回転移動は、歯車減速機4Bの内部に設けられたストッパ構造によって、それぞれ所定の前方回転位置や後方回転位置で係止されるようになっている。
以下、上記した歯車減速機4B及びその内部に設けられたストッパ構造の構成について、図2〜図7を用いて詳しく説明していく。ここで、歯車減速機4Bは、図2に示されるように、樹脂製の本体ケース10及び蓋ケース20と、金属製のウォーム30と、樹脂製の第1の歯車40及び第2の歯車60と、金属製の伝動軸50と、この伝動軸50に一体的に装着された回転カム70と、回転カム70からの回転動力の伝達を受けて回転する中空円板状の従動車80とを有して構成されている。ここで、蓋ケース20が本発明のケース体に相当し、第1の歯車40が本発明の歯車列を構成する一の歯車に相当し、第2の歯車60が本発明の歯車列を構成する他の歯車に相当し、回転カム70が本発明の駆動車に相当し、従動車80が本発明の従動体に相当する。
上記した樹脂製の本体ケース10、蓋ケース20、第1の歯車40及び第2の歯車60には、その側面等の広い面を有した部位に、放熱部として機能する放熱溝M・・(・・は複数を表す。)が凹み状に形成されている。これにより、各樹脂部品は、それらの放熱性が高められて、樹脂成形後の残存熱による熱変形が防がれてより精度良く成形されていると共に、形状自体も薄肉化されてより軽量化されて形成されている。
上記した歯車減速機4Bは、図3に示されるように、上記した本体ケース10と蓋ケース20とが組み付けられてなるハウジングケースの内部に、上記した各歯車部品や軸部品が組み付けられて収容されるようになっている。そして、図5に示されるように、上記した本体ケース10には、その頭部に形成された台座部13に、電気モータ4Aが取り付けられて固定されるようになっている。なお、本実施例における電気モータ4Aは、特開2008−86110号公報等の文献に開示された公知の構成のものであるため、これについての詳細な説明は省略することとする。
ここで、図2に戻って、本体ケース10は、第1の歯車40がセットされる凹状の第1の収容凹部11と、第2の歯車60がセットされる凹状の第2の収容凹部12と、前述した電気モータ4Aがセットされる台座部13と、蓋ケース20にネジ締めされるネジ締め部14・・とを有した形に形成されている。上記した第1の収容凹部11は、後述する第1の歯車40のウォームホイール部41をその凹み内部に受け入れられるように、ウォームホイール部41の外径よりもひとまわり大きな外径を有した凹形状に形成されている。そして、この第1の収容凹部11の中心部には、後述する伝動軸50の一端部を受け入れて、同端部を軸回転可能に支持する第1の軸孔11Aが形成されている。
そして、上記した第1の収容凹部11の側面には、台座部13の中心部に図示高さ方向に真っ直ぐに貫通形成された差込口13Aを、第1の収容凹部11に対して露呈させる開口窓11Bが形成されている。また、第2の収容凹部12は、上述した第1の収容凹部11に対して段差の上がった位置に形成されており、後述する第2の歯車60の平歯車部64をその凹み内部に受け入れられるように、平歯車部64の外径よりもひとまわり大きな外径を有した凹形状に形成されている。そして、図4に示されるように、上記した第2の収容凹部12の中心部には、第2の歯車60の中心部に突出形成された軸部61を受け入れて、同軸部61を軸回転可能に支持する第2の軸孔12Aが形成されている。
そして、図2に戻って、上記した第2の収容凹部12の第2の歯車60の側面と対面する内側の側面には、同面から軸線方向に円弧状に突出する棚部12Bが形成されている。この棚部12Bは、第2の歯車60の回転中心まわりに描かれる円弧型形状に形成されており、図4に示されるように、第2の歯車60の側面を、本体ケース10に対して全面的に接触させるのではなく、この棚部12Bの形成された領域部でのみ接触させるようにして、第2の歯車60を本体ケース10に対して円滑に回転させられるよう支持するようになっている。
次に、図2に戻って、蓋ケース20について説明する。この蓋ケース20は、上述した本体ケース10の第1の収容凹部11と対面する内側の側面に軸線方向に円弧状に突出する第1の支え部21Aと、この第1の支え部21Aによって囲まれた領域の中心部に形成された第1の軸孔21Bと、本体ケース10の第2の収容凹部12と対面する内側の側面に軸線方向に円筒状に突出する第2の支え部22Aと、この第2の支え部22Aの外周部側に第2の支え部22Aと同心円状に円筒状に突出する第3の支え部23と、本体ケース10のネジ締め部14・・に合わせられてネジ締めされるネジ締め部24・・とを有した形に形成されている。
上記した第1の支え部21Aは、第1の歯車40の平歯車部42を軸線方向に受け入れて、この平歯車部42の外周面をその内周面によって当てがえて、平歯車部42が軸ズレ移動しないように支持する機能部位となっている。また、第1の軸孔21Bは、前述した伝動軸50の他端部を受け入れて、同端部を軸回転可能に支持する機能部位となっている。また、第2の支え部22Aは、その円筒内に第2の歯車60の中心部に突出形成された軸部62を受け入れて、同軸部62を軸回転可能に支持する機能部位となっている。
なお、第2の支え部22Aは、その円筒内部が軸線方向に貫通した形状となっており、この円筒内に前述したロッド3A(図1参照)を軸線方向に貫通させて挿通させられるようになっている。また、第3の支え部23は、その円筒部に従動車80の中心部に貫通形成された貫通孔80Aを軸線方向に受け入れて、従動車80を内周側から軸回転可能に支持する機能部位となっている。
ここで、上記した第3の支え部23の外周部には、外周側に向かってフランジ状に突出する座部23Aが全周に亘って形成されている。この座部23Aは、図4に示されるように、第3の支え部23に従動車80が挿通された際に、従動車80の内周縁側の板面と接触して、従動車80の同方向への移動を規制するようになっており、従動車80の板面を蓋ケース20に対して全面的に接触させるのではなく、この座部23Aの形成された領域部でのみ接触させるようにして、従動車80を蓋ケース20に対して円滑に回転させられるよう支持するようになっている。
続いて、図2に戻って、上記した本体ケース10と蓋ケース20との間に組み付けられる各歯車部品や軸部品の構成について説明する。先ず、ウォーム30の構成について説明する。すなわち、ウォーム30は、金属製の丸棒状部材にネジ状の歯31が切られた公知の構成となっている。このウォーム30は、本体ケース10の台座部13に真っ直ぐ下方側に向かって貫通形成された差込口13A内に差し込まれて組み付けられ、上記したネジ状に切られた歯31が本体ケース10の開口窓11Bに露呈した状態となって本体ケース10にセットされるようになっている。
上記したウォーム30には、その軸の上端部に、電気モータ4Aの回転出力軸に直結されるフレキシブルワイヤ32が差し込まれて回転方向に一体的に装着されている。ここで、フレキシブルワイヤ32は、細い鋼材が角筒状に巻かれて形成されており、上記したウォーム30や電気モータ4Aに差し込まれて連結される両端側の形状部分が硬く巻かれ、その間の軸方向の中央部分が首振り状に撓めるように軟らかく巻かれて形成されている。
このフレキシブルワイヤ32は、電気モータ4Aの回転出力軸が、ウォーム30の中心軸に対してある程度位置ずれして組み付けられたとしても、その中央部分を首振りさせることで、この偏心量を吸収して、電気モータ4Aからの回転出力をウォーム30に良好に伝達できるようになっている。次に、第1の歯車40の構成について説明する。すなわち、第1の歯車40は、上記したウォーム30と噛合して回転動力の伝達を受けるウォームホイール部41と、このウォームホイール部41と一体的となって回転する平歯車部42とを有し、これらが互いに同軸回りに一体的となって回転するように軸線方向に並んで形成されたものとなっている。
ここで、第1の歯車40の中心部には、その支軸となる伝動軸50が挿通される軸孔43が軸線方向に貫通して形成されている。ここで、上記した軸孔43の内周面や伝動軸50の外周面には、互いに嵌合し合うセレーション状の溝が切られており、伝動軸50を軸孔43内に挿通することによって、伝動軸50のセレーション形状が軸孔43のセレーション形状と合致して、第1の歯車40と伝動軸50とが互いに回転方向に一体的となった状態に組み付けられるようになっている。
そして、上記した第1の歯車40は、その差し込まれた伝動軸50の一端部と他端部とが、それぞれ前述した本体ケース10の第1の軸孔11Aと蓋ケース20の第1の軸孔21Bとに差し込まれて軸回転可能に支持されることにより、本体ケース10と蓋ケース20とに軸回転可能に支持された状態となって組み付けられるようになっている。詳しくは、第1の歯車40は、上記した本体ケース10に対して、ウォームホイール部41が第1の収容凹部11内にセットされ、その歯41Aが開口窓11B内に入り込んでウォーム30の歯31と噛合した状態となって組み付けられるようになっている。
また、第1の歯車40は、蓋ケース20に対して、平歯車部42が第1の支え部21Aによって囲まれた空間内に差し込まれた状態にセットされ、その歯42Aの外周面が第1の支え部21Aの内周面によって外周側から支えられた状態となって組み付けられるようになっている。
次に、第2の歯車60の構成について説明する。この第2の歯車60は、上述した第1の歯車40の平歯車部42と噛合して平歯車部42からの回転動力の伝達を受ける平歯車部64を有して形成されている。この第2の歯車60は、図4に示されるように、その中心部に、本体ケース10の第2の軸孔12A内に差し込まれて軸回転可能に支持される軸部61と、蓋ケース20の第2の支え部22A内に差し込まれて軸回転可能に支持される軸部62とが、それぞれ軸線方向の一方側と他方側とに円筒形に突出して形成されている。
上記した第2の歯車60は、上記した一方側の軸部61と他方側の軸部62とが、本体ケース10の第2の軸孔12Aと蓋ケース20の第2の支え部22Aとに差し込まれて軸回転可能に支持されることにより、本体ケース10と蓋ケース20とに軸回転可能に支持された状態となって組み付けられるようになっている。詳しくは、第2の歯車60は、上述した組み付けにより、本体ケース10の第2の収容凹部12内にセットされて、その平歯車部64の歯64Aが第1の歯車40の平歯車部42の歯42Aと噛合した状態となって組み付けられるようになっている。
ここで、第2の歯車60の中心部には、前述した出力軸となるロッド3A(図1参照)が挿通される軸孔65が軸線方向に貫通して形成されている。ここで、上記した軸孔65の内周面やロッド3Aの外周面には、互いに嵌合し合うセレーション状の溝が切られており、ロッド3Aを軸孔65内に挿通することにより、互いのセレーション形状が合致して、ロッド3Aが第2の歯車60に対して回転方向に一体的となった状態に組み付けられるようになっている。したがって、以上の組み付けにより、ウォーム30と第1の歯車40と第2の歯車60とロッド3Aとが、互いに動力伝達可能に噛合した状態となって組み付けられることとなる。
これにより、歯車減速機4Bは、電気モータ4Aから出力された回転動力を、ウォーム30とウォームホイール部41との間の歯数差や、第1の歯車40の平歯車部42と第2の歯車60の平歯車部64との間の歯数差によって、それぞれの歯数差に応じた減速比で減速させた状態にしてロッド3Aに出力するようになっている。次に、図2に戻って、上記した歯車減速機4Bの回転止め構造(ストッパ構造)を構成する回転カム70及び従動車80の構成について説明する。
ここで、上記した回転カム70は、前述したように、伝動軸50に一体的に装着されて設けられている。この回転カム70は、その外周部の一部に半径方向外方側に突出した山状の操作突起71が形成されており、この操作突起71によって従動車80を押圧して回転操作する構成となっている。一方、従動車80は、その中心部に正円状の貫通孔80Aが貫通して形成されており、この貫通孔80A内に前述した蓋ケース20に形成された円筒状の第3の支え部23を差し込むことにより、その板面が第3の支え部23の外周部に形成されたフランジ状の座部23Aと当接した状態で、第3の支え部23にセットされるようになっている。これにより、図4に示されるように、従動車80は、その配置が回転カム70と同じ軸線方向位置に並んだ状態として、第3の支え部23に対して軸回転可能に支えられた状態となってセットされるようになっている。
ここで、図2に戻って、蓋ケース20の図示下端側の内周面部には、ひれ状に突出する保持ひれ25が一体的に設けられている。この保持ひれ25は、樹脂やゴム等の可撓性を有した弾性部材によって形成されており、図6に示されるように、蓋ケース20に従動車80がセットされることにより、この従動車80の外周部に弾性的に押し当てられて、従動車80が自由状態時に空転しないように弾性的に押さえ付けて保持するようになっている。
ところで、上記した従動車80は、その外周部に、円周方向に等間隔に起伏を繰り返す連続した山面を形成する複数の凹部81・・と、山面のない滑らかな円弧面を形成する凸部82とが形成されている。上記した各凹部81・・は、従動車80の外周部から傾斜状に凹み込む形に形成されており、回転カム70の回転に伴ってそれらの内部に操作突起71を受け入れて、操作突起71によって押し回される機能部位となっている。
これにより、従動車80は、回転カム70の回転運動に連動して、回転カム70が1回転する毎に操作突起71によって凹部81・・の一山分(1ピッチ分)ずつ回転操作されるようになっている。一方、後者の凸部82は、図7に示されるように、回転カム70の回転運動に伴って従動車80が回されて、回転する操作突起71と当たる関係の回転位置状態となることにより、操作突起71をその回転方向に突き当てた状態にして、回転カム70の回転運動を係止させるようになっている。なお、図7では、回転カム70が図示時計回り方向に回転して、従動車80がこの回転によって図示反時計回り方向に回されて、回転カム70の操作突起71が従動車80の凸部82に当接した状態が示されている。
この係止状態では、操作突起71が従動車80の凸部82に突き当てられて、その突き当たった回転方向に強い力がかけられても、この力は、従動車80を軸ズレさせる方向に押圧しようとしかしないため、従動車80はこの押圧力を受けても押し回されることはなく、回転カム70は安定した力で回転止めされた状態に保持されるようになっている。詳しくは、従動車80は、前述したように蓋ケース20に形成された第3の支え部23によって内周側から支えられた構成となっているため、上記のような軸ズレ方向の負荷を受けても、蓋ケース20自体によって安定した力で受け止められるようになっている。
すなわち、従動車80は、第2の歯車60等の歯車列を構成する軸部材によって支えられているのではなく、蓋ケース20自体によって直接支えられた構成となっているため、上記のような軸ズレ方向の負荷を受けても、この負荷を第2の歯車60等の歯車列に伝達してしまうことなく、蓋ケース20によって軸ズレ移動しないように安定した力で受け止められるようになっている。
そしてこれにより、回転カム70と一体的となって回転する第1歯車の回転も止められた状態に保持されて、歯車減速機4Bにおける回転動力の伝達が止められた状態に保持されることとなる。なお、上記では、図6〜図7を用いて、回転カム70が図示時計回り方向に回転操作された時の回転止めされる構造について示したが、回転カム70が図示反時計回り方向に回転操作された時も、上記と同様に、従動車80が回転カム70によって図示時計回り方向に回されて、その凸部82が操作突起71と当たる関係位置状態となることにより、操作突起71を凸部82に突き当てさせて、回転カム70の回転運動を係止させるようになっている。
このように、本実施例の歯車減速機4B(動力伝達機構)によれば、第1の歯車40は、この歯車と共に回転する回転カム70が従動車80を回転させて、両車が互いに突き当たって係止した状態となることにより回転止めされる。このとき、従動車80には、回転カム70との突き当たりに伴う反発力によって、回転カム70から引き離される方向(軸ズレ)に負荷がかけられる。しかし、この反発力による負荷は、従動車80が蓋ケース20によって支えられていることにより、蓋ケース20によって安定した力で受け止められることとなる。したがって、第1の歯車40と第2の歯車60とから成る歯車列の回転止めを、歯車列に大きな負荷をかけずに行うことができる。
また、回転カム70が第1の歯車40と同軸上の位置に配置され、従動車80が第2の歯車60と同軸上の位置に配置されて設けられていることにより、これら回転カム70や従動車80の径を大きなものにしても、これらの設置スペースを容易に確保することができるようになる。すなわち、従動車80が第2の歯車60の回転軸(軸部62)を内部に貫通させるリング形状とされて、第2の歯車60の回転軸(軸部62)と同軸上の位置に配設されていることにより、従動車80の径を大きくしても、従動車80を第2の歯車60の回転軸(軸部62)と干渉させないように配設することができる。
また、図6に示したように、従動車80は、その外周部に凹み形成された凹部81・・内に回転カム70の操作突起71が回転により入り込む時には、この操作突起71によって凹部81・・の凹み面が押圧されて回転する。しかし、図7に示したように、従動車80は、その凹部81・・の形成領域から外れた凸部82の形成領域に回転カム70の操作突起71が回転により当てられる時には、この凸部82によって操作突起71の回転を受け止めて係止させ、回転カム70を回転止めする。このように、ストッパ構造を比較的簡単な構成によって具現化して構成することができる。
また、回転カム70に、回転により従動車80に回転動力を伝達する動力伝達の領域と、回転しても従動車80に回転動力を伝達しない動力非伝達の領域とが設定されていることにより、回転カム70の回転移動量に対する従動車80の回転移動量を効果的に少なく抑えることができ、構成を大型化することなく歯車列の回転可動範囲を効果的に広げることができる。
以上、本発明の実施形態を一つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。例えば、本発明の動力伝達機構は、車両用シートを昇降させてフロアに対する設置高さを変化させるための駆動装置や、シートバックを中折れ作動させるための駆動装置や、アクティブヘッドレストを作動させるための駆動装置など、車両用シートに関連して設けられる様々な駆動装置の回転動力の伝達を行うための機構として適用することができる。
また、本発明の動力伝達機構は、上記した車両用シートに関連した用途以外にも、歯車列により回転動力の伝達を行うための様々な機構に適用することができる。また、上記実施例では、動力伝達機構を構成する歯車列として、第1の歯車40の平歯車部42と第2の歯車60の平歯車部64とが噛合連結されてなる歯車列を例示したが、平歯車ややまば歯車などに代表される二軸が互いに平行に配される関係となる歯車列の他、かさ歯車などの二軸が互いに交差した関係となる歯車列や、ハイポイドギアなどの二軸が互いに食い違った関係に配される歯車列に対しても、本発明のストッパ構造を適用することができる。
また、上記実施例では、本発明の駆動車に相当する回転カム70が、第1の歯車40(歯車列を構成する一の歯車)と一体的に配された構成を例示したが、駆動車は、一の歯車からの回転動力の伝達を受けて一の歯車と別体的に回転するように配されたものであってもよい。また、従動体が第2の歯車60の回転軸(軸部62)と同軸回りに回転するように配された従動車80として構成されたものを例示したが、従動体は、第2の歯車60の回転軸とは異なる軸回りに回転するように配されたものであってもよい。
また、従動体の運動態様は、回転運動するタイプに限定されるものではなく、駆動車からの動力伝達を受けてスライド運動するタイプのものであってもよい。すなわち、従動体は、駆動車からの回転動力の伝達を受けて運動し、駆動車に対する相対的な配置関係が所定の配置関係となることにより、駆動車を回転方向に突き当てて係止させた状態にする構成のものであれば、その運動態様は特に限定されるものではない。
1 バックフレーム
1A 支持ブラケット
1B 補強パイプ
2 クッションフレーム
3 リクライニング装置
3A ロッド
4 駆動装置
4A 電気モータ
4B 歯車減速機(動力伝達機構)
10 本体ケース
11 第1の収容凹部
11A 第1の軸孔
11B 開口窓
12 第2の収容凹部
12A 第2の軸孔
12B 棚部
13 台座部
13A 差込口
14 ネジ締め部
20 蓋ケース(ケース体)
21A 第1の支え部
21B 第1の軸孔
22A 第2の支え部
23 第3の支え部
23A 座部
24 ネジ締め部
25 保持ひれ
30 ウォーム
31 歯
32 フレキシブルワイヤ
40 第1の歯車(歯車列を構成する一の歯車)
41 ウォームホイール部
41A 歯
42 平歯車部
42A 歯
43 軸孔
50 伝動軸
60 第2の歯車(歯車列を構成する他の歯車)
61 軸部
62 軸部
64 平歯車部
64A 歯
65 軸孔
70 回転カム(駆動車)
71 操作突起
80 従動車(従動体)
80A 貫通孔
81 凹部
82 凸部
M 放熱溝

Claims (3)

  1. 歯車列により回転動力の伝達を行う動力伝達機構において、
    前記歯車列を構成する一の歯車には該歯車と一体的に或いは該歯車からの回転動力の伝達を受けて回転する駆動車が連結されており、該駆動車には該駆動車からの回転動力の伝達を受けて運動する従動体が連結されており、
    該従動体は前記歯車列を支えるケース体に支持されており、かつ前記駆動車との間に該駆動車を回転止めして前記一の歯車の回転止めをすることのできるストッパ構造が形成されており、該ストッパ構造は前記従動体が前記駆動車からの回転動力の伝達を受けて運動し該駆動車に対する相対的な配置関係が所定の配置関係となることにより前記駆動車を回転方向に突き当てて係止させた状態にして前記駆動車の回転を係止させた状態に保持する構成となっていることを特徴とする動力伝達機構。
  2. 請求項1に記載の動力伝達機構において、
    前記駆動車が前記一の歯車と同軸回りに一体的となって回転するよう配設され、前記従動体が前記一の歯車に回転動力伝達可能に連結された他の歯車と同軸回りに回転するように該他の歯車の回転軸を内部に貫通させるリング形状とされて該他の歯車の回転軸と同軸上の位置に配設されて前記ケース体により回転可能に支持されていることを特徴とする動力伝達機構。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の動力伝達機構において、
    前記駆動車はカム状に外周部の一部に突出した操作突起を備えた構成とされ、前記従動体は前記駆動車の回転に伴い該駆動車の操作突起を受け入れて押し動かされる凹部がその運動移動方向に繰り返し形成された構成とされ、前記駆動車はその回転により前記操作突起が前記従動体の凹部内に入り込む時には該凹部内の凹み面を押圧して該従動体を押し動かすが、前記操作突起が前記従動体に対して前記凹部の形成領域から外れた凸部の形成領域に当たる時には該凸部に突き当たって前記従動体を押し動かすことなく回転が係止されるようになっていることを特徴とする動力伝達機構。
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