JP2011016964A - コンティニュアス型インクジェットインク組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出安定性が良好で、ポリエチレンやポリプロピレン等の被記録媒体に対する密着性を向上させたコンティニュアス型インクジェットインク組成物を得ること。
【解決手段】少なくとも、着色剤と、樹脂と、溶剤とを含有するコンティニュアス型インクジェットインク組成物であって、前記樹脂が、樹脂1:アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体、および、樹脂2:塩素化度が30〜50%である塩素化ポリプロピレンを含有し、前記樹脂1の含有量がコンティニュアス型インクジェットインク組成物中に2〜8質量%であり、前記樹脂2の含有量がコンティニュアス型インクジェットインク組成物中に2〜8質量%であることを特徴とするコンティニュアス型インクジェットインク組成物。
【選択図】なし

Description

本発明はコンティニュアス型インクジェットインク組成物に関する。さらに詳しくは、非吸収性の被記録媒体に対して密着性が良好で、かつ吐出安定性も良好なコンティニュアス型インクジェットインク組成物に関する。
インクジェット記録方式の一つであるコンティニュアス方式は、インク液滴を連続的に飛翔させ、電気的な力で飛翔進路を偏向させることにより、記録画像形成に必要なインク液滴のみを被記録媒体に着弾させ、残りのインク液滴を回収して繰り返し利用することを特徴とする。
そして、性能の面においては、常にインク液滴を飛翔させておくために応答性に優れ、より高速での記録が可能であり、また、乾燥の速いインクを用いても、吐出信頼性が高いといえる。このような特徴から、大量の被記録媒体があり、高速で長時間にわたって記録を行なう分野や、非吸収性の被記録媒体のために速乾燥性のインクが必要となる分野において高い効果が発揮でき、したがって主に産業用として使用されている。
産業用途において、被記録体となる物品の材質は金属、セラミック、ガラス、プラスチック等で無機、有機を問わず極めて多彩である。さらにプラスチックの中にも、ポリエチレンやポリプロピレンなどの表面エネルギーの低いものからPET、ナイロンなどの表面エネルギーの高いものまでいろいろな材料がある。したがって、これらの被記録体に記録印字するインクジェットインクは、さまざまな材質に対する良好な密着性が要求される。特に最近の用途拡大に伴い、従来にはなかった幅広い材質に対する密着性が必要となっている。
他方、インクジェット記録方式は、微細ノズルからインク液滴を吐出するための吐出安定性が必要である。また、吐出後のインク液滴の形状も記録画像形成に影響を与えることが知られている。そして、吐出安定性やインク液滴の形成にはインクの粘度、流動性、表面張力等の物性が大きく関わり、総じて低粘度でニュートニアン流動に近く、高表面張力のインクの方が良好な記録物を得られやすいといえる。さらには、インクの粘度や流動性はバインダーとなる樹脂とそれを溶解する溶剤との相互作用が影響する。
従来、この種のインクジェットインク組成物では、このような問題を解決する手段として、樹脂の良溶媒となる有機溶剤のもとに、吐出安定性を向上させる樹脂としてはインク中にセルロース誘導体を使用する方法、被記録体に対する密着性を向上させる樹脂としてはアクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂、ブチラール系樹脂等を使用する方法等があるが、それでも樹脂によって良好な吐出安定性が得られない、もしくは密着性が不十分である等、両方の性能のバランス取りが非常に困難という問題があった。
そこで、この問題点を解決するために、本出願人はアミノ基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体を使用するコンティニュアス型インクジェットインク組成物を提案している(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−297446号公報
しかし、特許文献1記載のコンティニュアス型インクジェットインク組成物においても、最近、特に幅広くなった被記録体の材質に対する密着性を全てカバーすることは難しく、ステンレスやポリ塩化ビニル等の被記録媒体に対する密着性は良好であるものの、ポリエチレンやポリプロピレン等の被記録媒体に対する密着性は、未だ市場の要求に対しては不十分である等の問題を有するものであった。
そこで本発明は、吐出安定性が良好で、ポリエチレンやポリプロピレン等の被記録媒体に対する密着性を向上させたコンティニュアス型インクジェットインク組成物を得ることを目的とする。
本発明者らは、樹脂について鋭意研究を行った結果、バインダーとして、アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体およびある特定の塩素化度の塩素化ポリプロピレンとを併用することにより、吐出安定性および非吸収性の記録媒体に対する密着性を向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、少なくとも、着色剤と、樹脂と、溶剤とを含有するコンティニュアス型インクジェットインク組成物であって、前記樹脂が、
樹脂1:アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体、および、
樹脂2:塩素化度が30〜50%である塩素化ポリプロピレンを含有し、
前記樹脂1の含有量がコンティニュアス型インクジェットインク組成物中に2〜8質量%であり、
前記樹脂2の含有量がコンティニュアス型インクジェットインク組成物中に2〜8質量%であることを特徴とするコンティニュアス型インクジェットインク組成物に関する。
前記樹脂1の全質量に占めるビニルアルコール単位の割合が、4〜7質量%であることが好ましい。
前記コンティニュアス型インクジェットインク組成物の粘度が2〜5mPa・s(25℃)であることが好ましい。
本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物によれば、吐出安定性が良好で、かつポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系被記録体に対する密着性が向上したコンティニュアス型インクジェットインク組成物を得ることができる。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物で使用できる着色剤としては、C.I.ソルベントブラック22、23、27、29、34、43、47、123、C.I.ソルベントイエロー19、21、32、61、79、80、81、82、C.I.ソルベントレッド8、35、83、84、100、109、118、119、121、122、160、C.I.ソルベントブルー25、55、70等の油溶性含金属染料、アゾ系顔料、ジオキサジン顔料、キナクリドン顔料、ニトロ系顔料、フタロシアニン顔料、各種染料のレーキ等の有機顔料、カーボンブラック、酸化チタン等の無機顔料が挙げられる。ただし、本発明に使用し得る着色剤は、これらに限定されるものではなく、これら着色剤は単独でまたは2種以上を混合して使用できる。
これら着色剤のインキ組成物中の含有量は、0.1〜15質量%の範囲が好ましい。該着色剤の含有量が0.1質量%未満では、色濃度が低下し、一方15質量%を超えるとインク粘度や流動性の面から使用が困難となる。
また、上記着色剤として有機顔料や無機顔料等の顔料を使用する場合は、顔料を分散させるために、顔料分散剤を併用して使用する。このような顔料分散剤としては、印刷技術分野で使用されているものが使用できるが、その中でも高分子分散剤を使用することが好ましく、カルボジイミド系分散剤、ポリエステルアミン系分散剤、脂肪酸アミン系分散剤、変性ポリアクリレート系分散剤、変性ポリウレタン系分散剤、ポリカルボン酸系分散剤、多鎖型高分子非イオン系分散剤、高分子イオン活性剤等が挙げることができ、これら顔料分散剤は単独でまたは2種以上を混合して使用できる。但し、本発明に使用し得る顔料分散剤は、これらに限定されるものではない。顔料分散性を良好に維持するのに有効な範囲の顔料分散剤の使用量は、使用する全顔料100質量部に対して、通常1〜200質量部、好ましくは1〜60質量部である。
さらに、上記着色剤として顔料を使用する場合は、吐出安定性が良好となるようにインク組成物中に導電性付与剤を添加することが好ましい。導電性付与剤としては、従来から使用されているものが使用でき、具体的には、無機塩類、アミンの塩酸塩類、アニオンが有機アニオンである第4級アンモニウム塩、トリアリルスルホニウム塩およびその誘導体等を挙げることができる。
本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物で使用する樹脂としては、アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体および塩素化ポリプロピレンを併用することができる。
まず、本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物に使用できるアミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体は、基本的に塩化ビニルと酢酸ビニルを必須成分として、必要により他のラジカル重合性モノマーを加えて共重合して得られる共重合体であり、酢酸ビニル由来の部位のエステル結合をケン化し、さらに他のラジカル重合性モノマーとしてアミノ基を含有する化合物を用いるか、または塩化ビニル由来の部位にアミノ基含有炭化水素化合物を脱塩化水素反応させてアミノ基を導入したものである。
この共重合体は、塩化ビニル単位、酢酸ビニル単位、ビニルアルコール単位、およびアミノ基含有単位から構成されることになる。なお、塩化ビニル単位および酢酸ビニル単位とは、塩化ビニルおよび酢酸ビニルの反応後の共重合体に占めるそれぞれの部位として、不飽和二重結合の開裂により生じるエチレン鎖と、それに結合するモノマーの不飽和二重結合を除く残基から構成される単位をいう。つまり、塩化ビニル単位は〔−CH2−CHCl−〕、酢酸ビニル単位は〔−CH2−CH(OCOCH3)−〕で表わされる単位である。また、ビニルアルコール単位とは、酢酸ビニル単位のエステル結合がケン化反応により加水分解された後のエチレン鎖とそれに結合した水酸基から構成される単位であり、〔−CH2−CH(OH)−〕で表わされる。さらにアミノ基含有単位とは、他のラジカル重合性モノマーとしてアミノ基を含有する化合物を用いる場合では、ラジカル重合性不飽和二重結合の開裂により生じたエチレン鎖と、それに結合するモノマーの不飽和二重結合を除く残基から構成される単位であり、〔−CH2−CHX−〕(Xはモノマーの不飽和二重結合を除く残基でアミノ基を含有する)で表わされ、一方、塩化ビニル単位にアミノ基含有炭化水素化合物を脱塩酸反応させて導入する場合では、塩化ビニル単位の塩素がアミノ基含有炭化水素化合物の水素を一つ除く残基に置換された単位であり、〔−CH2−CHY−〕(Yはアミノ基含有炭化水素化合物の水素を一つ除く残基)で表わされる。
本発明のアミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体を製造する方法としては、例えば、塩化ビニルと酢酸ビニルとアミノ基含有エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーの共重合体を得、これをケン化して酢酸ビニル単位の一部をビニルアルコール単位に変換してアミノ基含有単位とすることにより得ることができる。前記アミノ基含有エチレン性二重結合モノマーとしては、一般式(1):
Figure 2011016964
(式中、R1は水素原子またはメチル基、R2、R3は独立に一価の炭化水素基であり、mは1〜6の整数である。)で表される(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステルが挙げられる。前記一般式(1)において、式:(CH2)mで示されるアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ブチレン基等が挙げられる。R2、R3で示される一価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の炭素原子数1〜4のアルキル基等が挙げられる。前記一般式(1)で表される前記アミノ基含有エチレン性二重結合モノマーの具体例としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。前記アミノ基含有エチレン性二重結合モノマーとしては、前記一般式(1)で表されるモノマー以外に、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクリルアミド等も使用可能である。
本発明のアミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系重合体を製造する他の方法としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をアミン化合物の存在下にケン化/アミン変性法により処理して、酢酸ビニル単位の一部をビニルアルコール単位に変換すると共に、塩化ビニル単位の塩素原子の一部とアミン化合物を反応させてアミノ基を側鎖に導入してアミノ基含有単位とする方法が挙げられる。前記アミン化合物としては、脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミン等が挙げられる。具体的には、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ナフチルアミン、アニリン、O−トルイジン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジオクチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルアニリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルアミン、N−メチルジフェニルアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
そして、インクの吐出安定性や被記録体との密着性の点から、好ましくは共重合体中に占めるビニルアルコール単位の割合が4〜7質量%であるアミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体を使用することができる。共重合体中に占めるビニルアルコール単位の割合が4質量%未満では、密着性が低下する傾向があり、一方7質量%を超えると、吐出安定性が低下する傾向がある。
また、前記アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体においては、塩化ビニル単位と酢酸ビニル単位とが、質量比で塩化ビニル単位/酢酸ビニル単位=80/20〜99/1となる範囲で含有されるのが好ましい。
さらに、前記アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体のアミノ基含有単位の含有量は、共重体中に0.1〜5質量であることが好ましい。アミノ基含有単位の割合が前記範囲未満では、吐出安定性が低下する傾向がある。
前記アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体は数平均分子量が10,000〜50,000の範囲にあるものが好ましい。数平均分子量が前記範囲を超えると、粘度が上昇しノズルからの吐出が困難となる傾向にある。
前記アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系重合体の市販品としては、ソルバインTAO、ソルバインTAOL(以上、日信化学工業(株)製)等を挙げることができる。
前記アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系重合体のインク組成物中の含有量は、2〜8質量%であるのが好ましい。該アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系重合体の含有量が2質量%未満では、吐出安定性が低下し、一方8質量%を超えると粘度が上昇し、非吸収性の被記録媒体に対する密着性が低下する。
次に、本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物に使用できる塩素化ポリプロピレンとしては、後述する溶剤に溶解するものであれば使用することができ、本発明で使用できる塩素化ポリプロピレンの塩素化度は30〜50%であることが好ましい。塩素化度が30%未満では後述する溶剤に対する溶解度が低下し、逆に塩素化度が50%を超えると、ポリエチレンやポリプロピレンに対する密着性が低下し、本発明の目的である、幅広い被記録体の材質に対する密着性を良好とすることが難しくなる。
さらに、塩素化ポリプロピレンの変性物もポリエチレンやポリプロピレンに対する密着性を低下させないものであれば使用出来、例えば、これら塩素化ポリプロピレンに重合性アクリル化合物(アクリル酸、メタクリル酸またはこれらのアルキルエステルなど)または不飽和ポリカルボン酸(マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸など)、をグラフト重合したもの、または上記不飽和ポリ力ルボン酸をグラフト重合させたポリオレフィンを塩素化したものなどが挙げられる。
前記塩素化ポリプロピレンのインク組成物中の含有量は、2〜8質量%であるのが好ましい。該塩素化ポリプロピレンの含有量が2質量%未満では、非吸収性の記録媒体に対する密着性が低下し、一方8質量%を超えると吐出安定性が低下する。
本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物で使用できる溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、アミルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール等の1価のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート等のアルキレングリコールモノアセテート類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等の2価のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、乳酸メチル、乳酸ブチル等の乳酸アルキルエステル類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類等が例示できる。
なお、溶剤中で前記アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体と塩素化ポリプロピレンとの両方が溶解できることが必要である。一般に、高塩素化度の塩素化ポリプロピレンを使用する場合は、極性の高い溶剤であっても良く、低塩素化度の塩素化ポリプロピレンを使用する場合は比較的極性の低い溶剤が利用されることが多いと言える。また、溶剤はインクの乾燥性や吐出安定性などにも大きく影響し、性能面で良好となるように上記の溶剤は、単独または2種以上を混合して使用できる。
さらに本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物には、必要に応じて、pH調整剤、粘度調整剤、防錆剤、消泡剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素含有界面活性剤、その他の界面活性剤等の添加剤が加えることもできる。
次に上記構成材料から本発明のコンティニュアス型インクジェットインク組成物を製造する方法について説明する。
例えば、(1)着色剤が染料の場合、着色剤、アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体、塩素化ポリプロピレン、溶剤、必要に応じて各種添加剤を密閉容器に入れ、攪拌し均一に混合溶解し、その後、メンブランフィルターで濾過する方法などが利用できる。
また、(2)着色剤が顔料の場合、有機溶剤の一部に顔料分散剤を溶解させて溶液とし、これに顔料等を混合攪拌し、練肉機で練肉してベースインクを調製し、このベースインクに、結着樹脂、導電性付与剤を溶解させた有機溶剤の残り、さらに必要に応じてその他の添加剤を添加混合する方法等が利用できるが、これらに限定されるものではない。前記練肉機としては、例えば、湿式サーキュレーションミル、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテーター、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、パールミル、高圧分散機等を挙げることができ、より微細に顔料を分散させる必要があることから、前記機種の中でも湿式サーキュレーションミルが好ましい。
得られるコンティニュアス型インクジェットインク組成物の粘度は25℃で2.0〜5.0mPa・s程度であるのが好ましい。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、特にことわりのない限り、「部」、「%」はそれぞれ「質量部」、「質量%」を意味するものとする。
実施例1〜3および比較例1〜12
<コンティニュアス型インクジェットインク組成物の調製>
下記の表1に示す組成物(各成分の配合比率は質量%を示す)を密閉容器中で攪拌して均一に溶解させた後に、10μmのメンブランフィルターで濾過して、実施例1〜3および比較例1〜12のインクジェットインク組成物を得た。
Figure 2011016964
(*1)MEK:メチルエチルケトン(溶剤)
(*2)ソルバインTAO:アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合樹脂(塩化ビニル単位/酢酸ビニル単位/ビニルアルコール単位/アミノ基含有単位=88/2/7/3質量比)、数平均分子量:15,000、日信化学工業(株)製
(*3)UCAR Solution VinylResin VROH:塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル共重合樹脂(塩化ビニル単位/酢酸ビニル単位/ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル単位=81/4/15質量比)、分子量:15,000、ダウケミカル社製
(*4)CAB381−0.5:セルロースアセテートブチレート:アセチル基置換度13.5%、ブチリル基置換度38.0%、イーストマンケミカル社製
(*5)塩素化PP(A):塩素化ポリプロピレン、塩素化度41%
(*6)塩素化PP(B):塩素化ポリプロピレン、塩素化度62〜66%
(*7)塩素化PP(C):塩素化ポリプロピレン、塩素化度70%
(*8)塩素化PP(D):塩素化ポリプロピレン、塩素化度20%
(*9)オラゾールブラックRLI:ソルベントブラック29:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製
(*10)BYK333:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ビックケミー社製
<性能評価>
前記の各インクジェット記録用インク組成物の粘度、吐出安定性、間欠吐出性、密着性を以下の方法により評価した。その結果を表1に示す。
[粘度]
東京計器(株)製ELD型粘度計を用い、測定温度25℃、測定回転数100rpmにて測定した。
[吐出安定性]
コンティニュアス方式インクジェットプリンター(ドミノ社製A300)を用いて室温下で100時間連続運転し、OPPフィルム(東洋紡績(株)製P−2161、25μm)に印字した。
A:連続運転中、文字がきれいに印字された
B:文字が印字されるが判読しがたかった
C:文字が印字されなかった
[間欠吐出性]
コンティニュアス方式インクジェットプリンター(ドミノ社製A300)を用いて100時間連続運転後、50時間放置し、その後再度インクを噴射させ、OPPフィルム(東洋紡績(株)製P−2161、25μm)に印字した。
A:文字がきれいに印字された
B:文字が印字されるが判読しがたかった
C:文字が印字されなかった
[密着性]
OPPフィルム(東洋紡績(株)製P−2161、25μm)に印字した後、セロテープ(登録商標)(住友スリーエム(株)製 透明美色)にて5回指圧した後、直ちにはがした。
A:全くはがれなかった
B:一部がはがれた
C:ほとんどはがれなかった
本願発明に係るインク組成物をコンティニュアス型インクジェット記録方式で使用することにより、良好な吐出安定性を維持した上で、ポリエチレンやポリプロピレン等の非吸収性の被記録媒体に対する密着性が向上することにより、高品質の印刷物を得ることが可能になる。

Claims (3)

  1. 少なくとも、着色剤と、樹脂と、溶剤とを含有するコンティニュアス型インクジェットインク組成物であって、前記樹脂が、
    樹脂1:アミノ基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール系共重合体、および、
    樹脂2:塩素化度が30〜50%である塩素化ポリプロピレンを含有し、
    前記樹脂1の含有量がコンティニュアス型インクジェットインク組成物中に2〜8質量%であり、
    前記樹脂2の含有量がコンティニュアス型インクジェットインク組成物中に2〜8質量%であることを特徴とするコンティニュアス型インクジェットインク組成物。
  2. 前記樹脂1の全質量に占めるビニルアルコール単位の割合が4〜7質量%であることを特徴とする請求項1記載のコンティニュアス型インクジェットインク組成物。
  3. 前記コンティニュアス型インクジェットインク組成物の粘度が2〜5mPa・s(25℃)である請求項1または2記載のコンティニュアス型インクジェットインク組成物。
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