JP2011013003A - 組合せ秤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ホッパゲートでの被計量物の噛み込みを有効に抑制し、かつ、計量速度をより一層向上することができるように、ホッパゲートの開閉のタイミングの好適な遅延時間を容易かつ効率的に設定する。
【解決手段】 ゲート噛み込み判定部203により任意の計量ホッパゲートの開閉時で噛み込みが発生していないと判定されれば、遅延時間短縮判定部204は、当該計量ホッパゲートの識別情報を記憶し、全ての計量ホッパゲートについて識別情報が記憶されれば、供給ホッパゲートについて設定されている遅延時間が短縮可能であると判定する。演算部201は、ゲート噛み込み判定部203で噛み込みが発生していると判定されれば、前記遅延時間を延長し、遅延時間短縮判定部204で前記遅延時間が短縮可能であると判定されれば、当該遅延時間を短縮する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、計量ホッパ、供給ホッパ、およびリニアフィーダを備えている組合せ秤に関し、特に、計量ホッパが有するホッパゲートが閉じ始める時間から所定の遅延時間を経て、供給ホッパが有するホッパゲートが閉じ始めるとともに、供給ホッパのホッパゲートが閉じ始める時間から所定の遅延時間を経て、リニアフィーダの動作が開始するよう構成されている組合せ秤に関する。
組合せ秤は、組合せ計量を行うことによって、個々の重量にばらつきがある被計量物を、許容範囲内の重量となるように計量するものである。組合せ秤の具体的な種類としてはさまざまな構成のものが提案されているが、代表的には、供給装置から供給された被計量物を分散する分散部と、分散部の周囲に設けられる複数のリニアフィーダ(直進フィーダ)と、各リニアフィーダに対応して設けられる供給ホッパおよび計量ホッパを備えている構成が挙げられる。
前記構成の代表的な組合せ秤の計量動作について説明すると、まず、供給装置から供給された被計量物は、分散部によって周囲のリニアフィーダに分散され、リニアフィーダは分散された被計量物を供給ホッパに向けて搬送する。被計量物はリニアフィーダから供給ホッパに投入され、さらに供給ホッパから計量ホッパに投入される。計量ホッパでは、重量センサの安定時間が経過した後に、当該重量センサにより被計量物の重量が計量される。そして、組合せ秤の制御部により、複数の計量ホッパで計量されたそれぞれの重量を組み合わせて合計する演算が行われ、合計重量が許容範囲となる計量ホッパの組合せが選択される。選択された複数の計量ホッパから被計量物が集合シュートに排出されて所定重量にまとめられ、組合せ秤の下方に設置された包装機に投入されて包装されることになる。なお、前記一連の計量動作を組合せ計量と称する。
このような組合せ秤においては、従来から、組合せ計量の精度および速度の向上が検討されている。このうち、計量速度の向上を図るための技術として、各ホッパが有するゲート(ホッパゲート)について、その開閉のタイミングを調整する技術が種々提案されている。ホッパゲートは、組合せ計量の一連の計量動作において、被計量物が次のステップに移行するときの関門に相当し、それゆえ、組合せ計量における被計量物の流れのボトルネックとなり得るためである。
組合せ秤の分野において、ホッパゲートの開閉のタイミングを調整する技術としては、例えば、本願出願人により提案されている特許文献1から3に開示された技術が挙げられる。
まず、特許文献1には、組合せ計量装置において、自動的に零点補正を行う場合に、供給ホッパや計量ホッパのゲートに被計量物が噛み込んでいることに起因して零点が大きくずれることが多いことが問題点として記載され、それゆえ、組合せ計量装置において適正な零点を設定することが主たる課題として記載されている。そこで、特許文献1には、被計量物の排出後に、計量ホッパの計量値が現在の零点に対して予め設定された許容範囲内に存在するか否かを判定し、その許容範囲の内外に基づいて、すぐに零点補正を行うか、あるいは異なる処理を経てから零点補正を行うよう構成されている組合せ計量装置が開示されている。
特許文献1で具体的に例示されている組合せ計量装置は、被計量物の流れの上流から順に、リニアフィーダ、供給ホッパ、計量ホッパ、およびメモリホッパが設けられている。そして、ホッパゲートの開閉のタイミングを調整する手法として、各ホッパのゲート開閉動作とリニアフィーダの振動動作についてのタイミングチャートが例示されている。このタイミングチャートにおいては、それぞれのホッパのゲート開閉およびリニアフィーダの動作時間に、タイムラグである遅延時間が設定されている。この遅延時間は、下方のホッパゲートが完全に閉じる前に上から被計量物が到達することにより、ホッパゲートで被計量物の噛み込みが発生する等の問題を防止するために設定されているものである。特許文献1には、この遅延時間を短くすることで、計量能力の向上を図ることができることも記載されている。
次に、特許文献2には、組合せ秤において、ホッパゲートはステッピングモータの動作により開閉されるよう構成されているが、このステッピングモータを動作させるためのパルスパターンは諸条件によりさまざまに変化し、しかも、パルスパターンの変更には熟練を要することが問題点として記載され、それゆえ、熟練度の低い操作者であっても、簡便に最適なパルスパターンを設定することが主たる課題として記載されている。そこで、特許文献2には、ゲート駆動時間を複数の区間に分割し、各区間におけるパルス間隔を変更するように制御装置でパルスパターンを演算する構成の組合せ秤が開示されている。
特許文献2で具体的に例示されている組合せ秤では、ステッピングモータが脱調を起こさず、かつ、ホッパゲートを高速で開閉できる、最適なパルスパターンによりステッピングモータを動作させ、これによりホッパゲートが好適なタイミングで開閉するよう構成されている。つまり、特許文献2には、ホッパゲートの開閉のタイミングを調整する手法として、パルスパターンの最適な設定が開示されていることになる。
次に、特許文献3には、組合せ秤だけでなく広く計量装置全般において、当該計量装置が、複数の設定項目により特定される多数の動作パターンが設定および記憶されている構成であるときに、設定項目の設定の誤りや漏れをより容易に防止あるいは修正することが主たる課題として記載されている。そこで、特許文献3には、複数の動作パターンを切り換えて運転することが可能に構成され、かつ、記憶装置に記憶されている設定項目に基づいて、被計量物名が共通する複数の動作パターンに対応する設定項目を、好適な順に並べた表として出力できるよう構成されている計量装置が開示されている。
特許文献3で具体的に例示されている計量装置では、特許文献2に例示の組合せ秤と同様に、それぞれのホッパのゲートを駆動するステッピングモータの駆動パターンが設定されている。したがって、特許文献3においても、ホッパゲートの開閉のタイミングを調整する手法として、パルスパターンの最適な設定が開示されていることになる。また、特許文献3においては、特許文献1に例示の組合せ計量装置と同様に、供給ホッパ開遅延時間、計量ホッパ開遅延時間、メモリホッパ開遅延時間、集合ホッパ開遅延時間等の遅延時間の設定が開示されている。
特開2006−090711 特開2006−201099 特開2008−216028
前記いずれの技術も、組合せ秤等の計量装置におけるそれぞれの課題に対して有効に対処することができ、その結果、計量装置の好適な動作が可能となる。ところが、ホッパゲートでの被計量物の噛み込みを回避しようとすると、ホッパゲートの開閉のタイミングを調整するに際して、より一層の検討が必要であることが、本発明者らによって明らかとなった。
まず、特許文献1および3においては、ホッパの開閉について遅延時間を設定することが記載されているが、この遅延時間の設定に関しては、ホッパの構造、ホッパへ被計量物を供給するリニアフィーダと各ホッパとの相対的距離(特に上下の落差)、計量しようとする被計量物の量、あるいは、搬送時または排出時における被計量物の特性等といった諸条件によって大きく影響を受けることが明らかとなった。
特許文献1においては、零点補正を行うことが技術上の主たる目的であり、特許文献3においては、さまざまな設定項目をオペレータにとってわかりやすく出力することが技術上の主たる目的である。それゆえ、これら特許文献では、遅延時間の詳細な設定に関しては特に検討されておらず、特許文献1において、遅延時間の短縮化が計量能力の向上につながることが開示されているのみである。
また、特許文献2においては、パルスパターンを自動的に好適化することが開示されているが、ホッパゲートの開閉に関して、遅延時間を設定することは特に記載されていない。これは、特許文献2では、熟練者でなくても最適なパルスパターンを容易に設定することが技術上の主たる目的であって、それゆえ、遅延時間の調整に関しては詳細に検討する必要がないためである。
ホッパゲートの開閉に関して設定される遅延時間は、ホッパゲートに被計量物を噛み込ませないようにするために経験則的に検討されていたものであった。それゆえ、従来では、遅延時間の設定に関しては、特許文献2におけるパルスパターンと同様に、技術者による手作業での最適化が行われていた。しかしながら、前記諸条件により遅延時間が大きく影響を受けるのであれば、前記諸条件が変わりやすい状況であると、遅延時間の調整頻度が増大し、操作者にとって負担となる。さらに、調整頻度が増大した場合に、前記調整が同一の操作者によって行われていればよいが、操作者が交代するような状況であれば、遅延時間を理想化しているとしても、調整の再現性に微妙なずれが生じるおそれもある。
ここで、組合せ秤の運転に関して各種の条件が度々変更されることなく、安定した運転が可能であれば、調整頻度の増大や調整の再現性のずれ等については、運転にほとんど影響を与えることがない。それゆえ、特許文献1に示すように、被計量物の噛み込みが生じないような余裕をもった遅延時間を初期設定しておけばよい。しかしながら、近年の計量装置に対する要求の高度化や多様化を考慮すれば、調整頻度の増大および調整の再現性のずれ等が運転に影響をおよぼす状況についても考慮した上で、遅延時間を調整する必要がある。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、リニアフィーダ等の被計量物供給機構および各種ホッパを備える組合せ秤において、ホッパゲートでの被計量物の噛み込みを有効に抑制し、かつ、計量速度をより一層向上することができるように、ホッパゲートの開閉のタイミングについて、好適な遅延時間を容易かつ効率的に設定することができる技術を提供することを目的とする。
本発明に係る組合せ秤は、前記の課題を解決するために、ホッパゲートを有し、当該ホッパゲートの開放および閉鎖(以下、開閉という)によりそれぞれ被計量物を保持および排出する複数のホッパと、前記複数のホッパにそれぞれ前記被計量物を供給するよう構成され、前記被計量物の供給動作が、前記ホッパの前記ホッパゲートの閉じ始めから所定の遅延時間を経て開始するよう設定された、複数の被計量物供給機構と、前記各ホッパゲートに前記被計量物の噛み込みが発生しているか否かを判定するゲート噛み込み判定器と、前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していないと判定された前記ホッパゲートの識別情報を記憶し、前記ホッパゲートについて前記識別情報が記憶されれば、前記遅延時間が短縮可能であると判定する遅延時間短縮判定器と、制御器と、を備え、前記制御器は、前記遅延時間短縮判定器で前記遅延時間が短縮可能であると判定されれば、前記遅延時間を短縮し、前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していると判定されれば、前記遅延時間を延長するよう構成されている。
前記構成によれば、複数のホッパおよび被計量物供給機構の動作に関して設定されている遅延時間を、組合せ秤の運転中に自動的に調整することができるので、組合せ秤の運転条件に合わせて、噛み込みが発生せず、かつ、可能な限り短縮化された好適な遅延時間を設定することができる。それゆえ、組合せ秤の運転効率を向上させることができる。しかも、人手により調整を行う場合と比較して、遅延時間の調整の再現性を良好なものとすることができる。
前記組合せ秤においては、前記構成に加えて、前記複数のホッパを構成し、前記被計量物を計量する複数の計量ホッパと、前記複数のホッパを構成するとともに前記計量ホッパに対する前記被計量物供給機構として機能し、前記計量ホッパの前記ホッパゲートの閉じ始めから第1の遅延時間を経て、その前記ホッパゲートが開き始めるよう設定された、複数の供給ホッパと、前記供給ホッパに対する前記被計量物供給機構を構成し、前記被計量物の供給動作が、前記供給ホッパの前記ホッパゲートの閉じ始めから第2の遅延時間を経て開始するよう設定された、複数のリニアフィーダと、を備え、前記ゲート噛み込み判定器は、前記計量ホッパ及び前記供給ホッパの各ホッパゲートに被計量物の噛み込みが発生しているか否かを判定し、前記遅延時間短縮判定器は、前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していないと判定された前記ホッパゲートについて、前記計量ホッパまたは前記供給ホッパの種類別に当該ホッパゲートの識別情報を記憶し、前記ホッパについて前記識別情報が記憶されれば、当該ホッパのホッパゲートの閉じ始めに対応して設定されている前記遅延時間が短縮可能であると判定し、前記制御器は、前記遅延時間短縮判定器で短縮可能であると判定された遅延時間を短縮し、前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していると判定されれば、前記噛み込みが発生した前記ホッパのホッパゲートの閉じ始めに対応して設定されている前記遅延時間を延長するよう構成されている。
前記構成によれば、前記複数のホッパとして供給ホッパおよび計量ホッパを備え、前記被計量物供給機構として、供給ホッパおよびリニアフィーダを備えている構成において、供給ホッパの開閉動作に関して設定されている第1の遅延時間と、リニアフィーダの動作に関して設定されている第2の遅延時間とのそれぞれについて、組合せ秤の運転中に自動的に調整することができる。それゆえ、各ホッパにおいて、そのホッパゲートで被計量物の噛み込みが発生することを有効に抑制し、かつ、計量速度をより一層向上することができる。
前記組合せ秤においては、前記構成に加えて、前記遅延時間短縮判定器は、前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していると判定されれば、前記噛み込みの発生した前記ホッパゲートの前記識別情報を消去するよう構成されていることが好ましい。
前記構成によれば、いずれかのホッパゲートで噛み込みが発生した時点で、遅延時間短縮判定器による識別情報の蓄積を消去することで、遅延時間が短縮できるか否かの判定を一度リセットすることになる。これによって、組合せ秤の運転中に、噛み込みが発生しない程度に短縮化された遅延時間を適切に自動調整することができる。
前記組合せ秤においては、前記構成に加えて、前記ホッパゲートを開閉させる動力源であるステッピングモータと、前記ホッパゲートが閉じている状態での前記ステッピングモータの回転軸を原点位置としたときに、当該ホッパゲートが開閉した後に前記回転軸が原点位置に復帰しているか否かを検出するゲート原点復帰検出器をさらに備え、前記ゲート噛み込み判定器は、前記ゲート原点復帰検出器により、前記ホッパゲートが原点位置に復帰していないことが検出されたときには、当該ホッパゲートに被計量物の噛み込みが発生したと判定するよう構成されてもよいし、前記ホッパゲートを開閉させる動力源であるステッピングモータと、当該ステッピングモータの脱調を検出するモータ脱調検出器と、をさらに備え、前記ゲート噛み込み判定器は、前記モータ脱調検出器により、前記ステッピングモータに脱調が発生したことが検出されたときには、当該ステッピングモータの回転力により開閉される前記ホッパゲートに被計量物の噛み込みが発生したと判定するよう構成されてもよい。
前記いずれの構成であっても、ホッパゲートに被計量物の噛み込みが発生したか否かを適切に判定することができる。
前記組合せ秤においては、前記構成に加えて、記憶器をさらに備え、前記遅延時間は、前記記憶器に記憶され、前記制御器は、前記記憶器に記憶されている前記遅延時間を、段階的に延長または短縮するよう構成されていることが好ましい。
前記構成によれば、段階的に遅延時間を増減させることから、一度の調整で遅延時間を大きく変化させるようなことがなく、それゆえ、次の組合せ計量時に、多数のホッパゲートで噛み込みが発生する事態が生じるおそれを防止することができる。
前記組合せ秤においては、前記構成に加えて、前記制御器は、前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していると判定され、かつ、前記遅延時間短縮判定器において記録されている前記ホッパゲートの前記識別情報が消去されたときには、その時点における前記遅延時間を、最短遅延時間として、記憶可能な運転条件とともに前記記憶器に記憶させるよう構成されている。
前記構成によれば、所定の運転条件において得られた条件別最短遅延時間を記憶することができるので、同様の運転条件で組合せ秤を運転するときの遅延時間の初期設定値として、条件別最短遅延時間を採用することができる。それゆえ、調整前の時点で、できる限り遅延時間が短縮化されているので、組合せ秤の運転効率をより一層向上させることができる。
以上のように、本発明では、リニアフィーダおよび各種ホッパを備える組合せ秤において、ホッパゲートの開閉のタイミングについて、好適な遅延時間を容易かつ効率的に設定することにより、ホッパゲートでの被計量物の噛み込みを有効に抑制し、かつ、計量速度をより一層向上することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る組合せ秤の構成および基本的な制御系統を示す模式図である。 (a)および(b)は、図1に示す組合せ秤が備えるゲート原点復帰検出部の構成の一例を示す模式図である。 図1に示す組合せ秤が備える供給ホッパゲートまたは計量ホッパゲートにおいて、ホッパゲートが開いた程度と時間との関係を示すグラフである。 (a)から(c)は、リニアフィーダ機構、供給ホッパゲートまたは計量ホッパゲートにおいて、被計量物の搬送および排出の状態を示す模式図である。 図1に示す組合せ秤における供給ホッパゲート、計量ホッパゲートおよびリニアフィーダの動作のタイミングを示すタイミングチャートである。 図1に示す組合せ秤において、制御装置における遅延時間の自動調整に関与する具体的な構成を示すブロック図である。 図6に示す構成の制御装置が行う遅延時間の自動調整制御を含む組合せ秤の制御の一例を示すフローチャートである。 図7に示す組合せ秤の制御において、リニアフィーダ振動開始遅延時間の自動調整の制御の一例を示すフローチャートである。 図7に示す組合せ秤の制御において、供給ホッパゲート開遅延時間の自動調整の制御の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る組合せ秤が備えるモータ脱調検出部の構成の一例を示す模式図である。 図10に示すモータ脱調検出部を備える組合せ秤において、制御装置における遅延時間の自動調整に関与する具体的な構成を示すブロック図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
[組合せ秤の基本構成]
図1は、本実施の形態に係る組合せ秤の構成および基本的な制御系統を示す模式図である。図2(a)および(b)は、図1に示す組合せ秤が備えるゲート原点復帰検出部の構成の一例を示す模式図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る組合せ秤は、被計量物を供給する供給装置11、供給装置11から供給された被計量物を振り分けて下流へと供給するトップコーン12aおよびトップコーン12aを振動させる加振器12bを有するメインフィーダ12、トップコーン12aから被計量物を受け取って下流へと供給する複数のリニアフィーダパン13aおよびリニアフィーダパン13aを振動させる複数の加振器13bを有するリニアフィーダ13、リニアフィーダ13から供給された被計量物を纏めて所定のタイミングで供給する複数の供給ホッパ16、供給ホッパ16から供給された被計量物を収容して計量する複数の計量ホッパ17、計量ホッパ17から被計量物を受け取って集合させ、下流へと供給する複数の集合シュート18、および、集合シュート18から供給される被計量物を集めて図示されない包装機へと排出する排出シュート19を備えている。
複数の供給ホッパ16および計量ホッパ17は、ホッパゲートの開放および閉鎖(開閉)によりそれぞれ被計量物を保持および排出する。なお、供給ホッパ16は、計量ホッパ17に被計量物を供給する被計量物供給機構でもある。供給ホッパ16の下部には供給ホッパゲート36が設けられ、計量ホッパ17の下部には計量ホッパゲート37が設けられている。また、供給ホッパゲート36を開閉する供給ホッパゲート開閉機構26と、計量ホッパゲート37を開閉する計量ホッパゲート開閉機構27とが設けられている。供給ホッパゲート開閉機構26および計量ホッパゲート開閉機構27には、ゲート原点復帰検出部40が設けられている。
また、リニアフィーダ13は、供給ホッパ16に被計量物を供給する被計量物供給機構である。すなわち、本実施の形態に係る組合せ秤においては、被計量物供給機構として、リニアフィーダ13および供給ホッパ16を備え、これら供給機構による被計量物の供給動作は、後述するように、被計量物の搬送(流れ)の下流側にあるホッパ(リニアフィーダ13から見れば供給ホッパ16、供給ホッパ16から見れば計量ホッパ17)のホッパゲートの閉じ始めから所定の遅延時間を経て開始するよう設定されている。
また、図1に示すように、本実施の形態に係る組合せ秤は、制御系統として、制御装置20と、供給装置11からトップコーン12aに供給された被計量物の量を検出するレベル検出器21と、計量ホッパ17に収容された被計量物の重量を検出する重量センサ22と、操作設定表示部23と、を備えている。
なお、本実施の形態に係る組合せ秤は、リニアフィーダ13、供給ホッパ16、計量ホッパ17、および重量センサ22の各構成要素を1組のヘッドとして備えるよう構成されている。そして図示されないが、複数のヘッドはトップコーン12aを中心として環状に複数配置されている。図1は、本実施の形態に係る組合せ秤の断面の構成を模式的に示しているので、供給装置11およびメインフィーダ12を挟んで対向する2組のヘッドを示す。
供給装置11には、例えば、無端のベルトに複数の容器が列状に配設されたベルトコンベアや、振動装置を取り付けたトラフなどが用いられる。供給ホッパ16および計量ホッパ17は、制御部20の制御により選択的に開閉するホッパゲートとして、それぞれ供給ホッパゲート36および計量ホッパゲート37を備え、これらホッパゲート36または37を開くことにより下流側へ被計量物を供給する。メインフィーダ12の加振器12bおよびリニアフィーダ13の加振器13bは、例えば、振動部として電磁石を備え、この電磁石のON−OFFにより振動する。
制御装置20は、図示されない演算部および記憶部から少なくとも構成される制御部20aと、各ホッパゲート36および37を駆動するゲート駆動回路、リニアフィーダ13(加振器13b)の振動を制御するリニアフィーダ振動制御回路、メインフィーダ12(加振器12b)の振動を制御するメインフィーダ振動制御回路、供給装置11による被計量物の供給動作を制御する供給装置制御回路等から構成される駆動制御回路部20bと、を備えている。
制御装置20の制御部20aは、例えば、マイクロコンピュータのCPU、内部メモリで構成されている。また、駆動制御回路部20bは、公知の各駆動回路および制御回路で構成され、例えば、これら制御部20aおよび駆動制御回路部20bは、単一の回路基板に搭載されている。レベル検出器21としては、例えば光センサが用いられる。重量センサ22としては、例えばロードセルが用いられる。
レベル検出器21からの検出信号は制御部20aへ出力され、重量センサ22からの検出信号は、図示されないA/D変換回路により検出値へと変換されて、制御部20aへ出力される。制御部20aは、制御部20aを構成する記憶部に記憶されたプログラムを用いて、入力された検出信号等を処理する。さらに制御部20aは、処理結果に基づいて、駆動制御回路部20bに制御信号を出力することで、供給装置11、メインフィーダ12、リニアフィーダ13、供給ホッパ16、および計量ホッパ17の動作を制御する。
具体的には、供給ホッパゲート36の開閉は、制御部20aからの制御信号により駆動制御回路部20bのゲート駆動回路を介して制御され、これにより、計量ホッパ17への被計量物の供給動作が制御される。計量ホッパゲート37の開閉も、制御部20aからの制御信号により駆動制御回路部20bのゲート駆動回路を介して制御され、これにより、組合せ計量が制御される。また、メインフィーダ12(加振器12b)の動作は制御部20aからの制御信号に基づいて駆動制御回路部20bのメインフィーダ振動制御回路により制御され、これによりトップコーン12aでの被計量物の分散量が調整される。リニアフィーダ13(加振器13b)の動作も制御部20aからの制御信号に基づいて駆動制御回路部20bのリニアフィーダ振動制御回路により制御され、これによりリニアフィーダパン13aでの被計量物の搬送量が調整される。なお、制御部20aは、必要に応じて、処理結果を操作設定表示部23に出力する。
このように、制御部20aは、供給装置11、メインフィーダ12、リニアフィーダ13、供給ホッパ16、および計量ホッパ17の動作を制御することで、被計量物の供給量および排出量を調整し、組合せ秤を運転する。
なお、本実施の形態では、組合せ秤が備える制御装置20において制御部20aの数は1個を例示する。しかしながら、制御部20aの構成はこれに限定されず、複数の演算装置や制御装置を備えていてもよい。すなわち、本実施の形態における制御部20aとは、単独の制御装置と制御装置群との双方を意味し、制御部20aによる制御は、集中制御であっても分散制御であってもよい。
また、本実施の形態に係る組合せ秤は、図示されない包装機と組み合わせて使用される。そして、包装機による被計量物の包装のタイミングに合わせて、排出信号が前記包装機から出力される。図1では示さないが、制御部20aは、この排出信号を受け取れるように、前記包装機とも通信可能に接続されている。
操作設定表示部23は、表示器としてカラー液晶表示パネルを備え、操作器として、このカラー液晶表示パネルと一体化されたタッチパネルを備えている。タッチパネルとしては、例えば抵抗膜方式のものが挙げられ、カラー液晶表示パネルの表面に貼り付けることにより一体化される。本発明では、表示器としては、液晶表示パネル以外の表示装置を用いることができるが、少なくともカラー表示できる表示画面を有する表示装置であることが好ましい。
なお、操作設定表示部23とは別に、キーボードやマウス等、パーソナルコンピュータの入力器として用いられる入力装置を操作器として備えてもよい。同様に、公知のプリンタ等の出力装置を備えてもよい。このように本実施の形態では、操作器および表示器を一体化した操作設定表示部23を備えているが、本発明で用いられる操作器及び表示器の構成はこれに限定されない。
供給ホッパゲート開閉機構26および計量ホッパゲート開閉機構27は、図2(a)および(b)に模式的に示すように、駆動源としてのステッピングモータ31とホッパゲート36または37につながるリンク機構32とを備えている。ステッピングモータ31は、ホッパゲートの開閉に用いられる公知の構成のモータである。リンク機構32は、ステッピングモータ31の回転軸の回転運動をホッパゲート36または37に伝達するものであり、ホッパゲート開閉装置の分野で公知の構成となっている。
供給ホッパゲート開閉機構26および計量ホッパゲート開閉機構27に設けられているゲート原点復帰検出部40としては、本実施の形態では、図2(a)および(b)に示すように、円板41に形成されたスリット43を検出する構成のものが用いられる。具体的には、ゲート原点復帰検出部40は、ステッピングモータ31の回転軸33に取り付けられた円板41と検出センサ42とから少なくとも構成されている。円板41には、その周縁に1箇所スリット43が形成され、このスリット43の有無を読み取ることができるように、検出センサ42が位置している。
この構成では、ホッパゲート36または37が閉状態となっているときには、検出センサ42に円板41のスリット43を位置させ、検出センサ42が円板41を検出しない状態としておく。この状態が原点位置となるので、ホッパゲート36または37の1回の開閉動作が終了した後、ホッパゲート36または37が被計量物を噛み込んでいると、円板41は原点位置に戻らないので、検出センサ42は円板41を検出することになる。それゆえ、ホッパゲート36または37での被計量物の噛み込みを検出することができる。
[組合せ秤の動作]
次に、本実施の形態に係る組合せ秤において、組合せ計量の動作の概略について図1および図2を参照して説明する。
まず、被計量物は、供給装置11からトップコーン12aに供給される。ここで、レベル検出器21によりトップコーン12a上に供給されている被計量物の層厚が検出され、検出結果が制御装置20の制御部20aに出力される。制御部20aは、得られた検出値に基づいて供給装置11による供給動作を制御し、トップコーン12aに供給される被計量物の量を調整する。
また制御部20aは、所定の時間および強度でメインフィーダ12の加振器12bを振動させる。これにより、トップコーン12a上の被計量物は分散され、周囲に配置されるリニアフィーダパン13aに供給される。なお、メインフィーダ12は、供給された被計量物を周囲のヘッドに分散する分散部でもある。さらに制御部20aは、所定の時間および強度でリニアフィーダ13の加振器13bを振動させる。加振器13bの振動動作によりリニアフィーダパン13a上の被計量物が搬送され、これにより、被計量物が供給ホッパ16に供給される。
次に制御部20aは、重量センサ22からの信号に基づき、計量ホッパ17が空であるか否かを判断する。空である場合には、対応する供給ホッパ16の供給ホッパゲート36を開き、被計量物を計量ホッパ17に供給する。計量ホッパ17に被計量物が供給されると、その計量ホッパ17に対応するように備えられた重量センサ22により、計量ホッパ17で計量された被計量物の重量が検出される。重量の検出結果は制御部20aに出力される。制御部20aは、前記検出結果に基づいて、各計量ホッパ17に収容された被計量物の重量(計量値)を演算して記憶する。
次に、制御部20aは、得られた計量値を用いて組合せ演算を行い、予め設定された組合せ目標重量(設定重量)に基づいて、最適組合せの選定を行う。最適組合せの選定条件は特に限定されず、公知の条件を用いることができる。その後、制御部20aは、最適組合せに参加する計量ホッパ17に対応するホッパゲート37を開くよう指令し、被計量物を排出させる。排出された被計量物は、集合シュート18により集合させられ、排出シュート19から図示しない包装機に排出される。
そして、前述した動作を繰り返すことにより、所定の条件を満たす量の被計量物が包装機へと排出される。供給ホッパ16からの被計量物の供給に始まり、排出シュート19からの排出に至る一連の動作を一回の計量サイクルと称する。
[ホッパゲートへの被計量物の噛み込み]
次に、供給ホッパゲート36および計量ホッパゲート37に被計量物が噛み込んだ状態について、図3および図4に基づいて説明する。図3は、図1に示す組合せ秤が備える供給ホッパゲート36または計量ホッパゲート37において、ホッパゲートが開いた程度(ゲート開度)と経過時間との関係を示すグラフである。図4(a)から(c)は、リニアフィーダ13、供給ホッパゲート36または計量ホッパゲート37において、被計量物の搬送および排出の状態を示す模式図である。なお、図4(a)から(c)においては、説明の便宜上、図1に示すリニアフィーダパン13aおよび加振器13bをまとめてリニアフィーダ13として図示する。
供給ホッパゲート36および計量ホッパゲート37のいずれにおいても、経過時間tに対するゲート開度Dの変化は同様である。そこで、以下では、計量ホッパゲート37を例示して、ゲートの開閉と被計量物の噛み込みとについて説明する。
図3に示すように、当初は、計量ホッパゲート37は閉じている。このときのゲート開度D=0である。ここで、制御部20aの制御信号に基づき、駆動制御回路部20bにより計量ホッパゲート37が開き始めると、期間M1で示すように、ゲート開度Dは徐々に大きくなる。そして、計量ホッパゲート37が全開となったときのゲート開度D=Dmとすれば、期間M2で示すように、ゲート開度Dmの状態で計量ホッパゲート37は全開状態を維持する。これは、計量ホッパ17内に収容されている被計量物を全て排出するためであり、それゆえ、期間M2は、少なくとも計量ホッパ17内の被計量物が全て排出できるような時間区間となるよう設定される。
そして、被計量物が排出された後には、計量ホッパゲート37は閉じる動作に移行するので、期間M3で示すように、ゲート開度DはD=DmからD=0まで徐々に小さくなる。さらにその後、期間M0で示すように、計量ホッパゲート37は閉じた状態を一定期間維持する。これは、リニアフィーダ13から供給ホッパ16を介して被計量物が計量ホッパ17に供給されるまで、計量ホッパゲート37を動作させずに待機するためである。
その後、再び期間M1、M2およびM3に示すように、計量ホッパゲート37の開閉動作が繰り返されるが、図3に示す例では、2回目の期間M3が短くなり、ゲート開度DがD=0まで達しないD=Dbの状態で一定期間維持されることになる。本来なら、ゲート開度D=0で維持される期間M0となるはずが、ゲート開度D=Dbで維持される期間Mxとなる。この期間Mxでは、完全に閉じるべき計量ホッパゲート37が、被計量物の噛み込みによって閉じきることができず、その結果、少し開いた状態で維持されることになる。
この計量ホッパゲート37での噛み込みについて、組合せ秤の実際の組合せ計量の動作にしたがって説明すると、図4(a)に示すように、リニアフィーダ13から被計量物が供給され、供給ホッパ16に被計量物が収容された状態では、計量ホッパ17内にも被計量物が収容されている。これは、組合せ計量の効率を向上させるため、計量ホッパ17で被計量物が計量されて集合シュート18に排出された直後に、供給ホッパ16から次の被計量物が供給されるように構成されているためである。
組合せ計量の効率を向上するためには、計量ホッパ17が空である期間をできる限り短くする必要がある。そこで、図4(b)に示すように、計量ホッパ17から被計量物が排出された後には、供給ホッパゲート36は、計量ホッパゲート37よりも開き始めるタイミングが遅くなるようにずらして開くことになる。これにより、計量ホッパゲート37が閉じるとこれとほぼ同時となるように、供給ホッパ16から計量ホッパ17に被計量物が供給される。このように、計量ホッパゲート37の閉じ始めに対して、供給ホッパゲート36の開き始めのタイミングが少し遅くなるように設定される時間が、遅延時間である。
ここで、図4(a)に示す供給ホッパゲート36および計量ホッパゲート37が双方とも閉じている状態は、図3における期間M0に相当し、図4(b)に示すような、計量ホッパゲート37が開いて被計量物が排出されるとともに、タイミングをずらして供給ホッパゲート36が開き始めた状態は、図3における期間M1〜M3に相当する。したがって、供給ホッパゲート36および計量ホッパゲート37が円滑に開閉しているときには、図4(a)および図4(b)の状態が繰り返されることになる。
これに対して、例えば、図4(c)に示すように、計量ホッパゲート37が完全に閉じきらない状態で、供給ホッパ16から被計量物が計量ホッパ17に供給されると、計量ホッパゲート37に被計量物が噛み込んでしまう。この状態は、図3における期間Mxに相当する。
被計量物が粉体である場合には、当該粉体は流体のように挙動するため、図4(c)に示すような噛み込みは、通常、生じることがない。ところが、被計量物が、ある程度の体積を有する塊状物であれば、供給ホッパゲート36および計量ホッパゲート37の開閉のタイミングが少しでもずれると、図4(c)に示すような噛み込みが発生する。また、被計量物が、塊状物でなくても、ある程度の粒径を有する粒体であれば、粒体の材質や物性等にもよるが、図4(c)に示すような噛み込みが十分に発生し得る。
さらに、被計量物の種類によっては、噛み込みにより損傷が生じて商品価値を落とす場合があり、加えて、被計量物が脆いものであれば、噛み込みの発生により被計量物が破砕されることになる。この場合、例えば、供給ホッパゲート36で噛み込みが発生すれば、噛み込みで破砕された被計量物が、計量済みの計量ホッパ17内に落下することになるので、誤計量の原因ともなる。
[遅延時間の自動調整]
次に、前記噛み込みを回避するための遅延時間の設定について、図5、図6、図7、図8および図9に基づいて説明する。図5は、図1に示す組合せ秤における供給ホッパゲート36、計量ホッパゲート37およびリニアフィーダ13の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。図6は、図1に示す組合せ秤において、制御装置20における遅延時間の自動調整に関与する具体的な構成を示すブロック図である。図7は、図6に示す構成の制御装置20が行う、遅延時間の自動調整制御を含む組合せ秤の制御の一例を示すフローチャートであり、図8は、図7に示す組合せ秤の制御において、リニアフィーダ振動開始遅延時間LTdの自動調整の制御の一例を示すフローチャートであり、図9は、図7に示す組合せ秤の制御において、供給ホッパゲート開遅延時間HTdの自動調整の制御の一例を示すフローチャートである。
本実施の形態では、供給ホッパゲート36が閉じ始めるタイミングだけでなく、リニアフィーダ13による被計量物の供給、すなわちリニアフィーダ13の加振器13bの振動が開始されるタイミングについても遅延時間を設定する。この点について、図5に基づいて説明する。図5における上段は、リニアフィーダ13の加振器13bの振動時間を示すチャートであり、同中段は、供給ホッパゲート36の開閉時間およびゲート開度を示すチャートであり、同下段は、計量ホッパゲート37の開閉時間およびゲート開度を示すチャートである。
組合せ秤の運転が開始されれば、供給ホッパ16および計量ホッパ17は空であるため、加振器13bの振動が開始され、被計量物が供給ホッパ16に落とされる。次に、被計量物が供給ホッパ16に供給された後には、所定のタイミングで供給ホッパゲート36が開き、計量ホッパ17に被計量物が投入される。その後は、図5に示すように、計量ホッパゲート37の開閉を起点として、加振器13bおよび供給ホッパゲート36の動作が制御される。
まず、図5に示すように、包装機等からの排出命令信号により、組合せに参加している計量ホッパ17の計量ホッパゲート37が開くことになり(図中「開」で示す)、前述したように、徐々にゲート開度が大きくなって計量ホッパゲート37が全開になる(図中「停止」で示す)。このとき、供給ホッパゲート36は、図5に示すように、計量ホッパゲート37が閉じ始める時点(図中「閉」で示す)から遅延時間(供給ホッパゲート開遅延時間)HTdが経過した後に開き始める(図中「開」で示す)。その後、供給ホッパゲート36が全開となり(図中「停止」で示す)、その後に閉じ始める時点(図中「閉」で示す)から遅延時間(リニアフィーダ振動開始遅延時間)LTdが経過した後に加振器13bが振動を開始する。さらにその後、供給ホッパ16から計量ホッパ17へ被計量物の投入が開始されてから、秤安定時間Taが経過した後、演算時間Tcで組合せ演算が行なわれる。
図5に示すタイミングチャートから明らかなように、少なくとも、供給ホッパゲート開遅延時間HTdが短くなるほど、組合せ計量の効率は向上することになり、リニアフィーダ振動開始遅延時間LTdが短くなると、組合せ計量の効率はより向上することになる。
ここで、本実施の形態に係る組合せ秤においては、図6に示すように、制御装置20の制御部20aは、前記各遅延時間を自動的に変更するために、ゲート噛み込み判定部203および遅延時間短縮判定部204を含む構成となっている。なお、図6においては、供給ホッパゲート36の開閉を検出するものを、供給ホッパゲート原点復帰検出部40aと称し、計量ホッパゲート37の開閉を検出するものを、計量ホッパゲート原点復帰検出部40bと称する。
制御装置20は、前記のとおり、制御部20aおよび駆動制御回路部20bから構成されているが、このうち制御部20aは、本実施の形態では、図6に示すように、演算部201、記憶部202、ゲート噛み込み判定部203、および遅延時間短縮判定部204を含む構成となっている。
ゲート噛み込み判定部203は、毎回の組合せ計量に伴い、供給ホッパゲート原点復帰検出部40aおよび計量ホッパゲート原点復帰検出部40bから検出される各ホッパゲート36および37の閉状態について、完全に閉じているか否かを判定する。完全に閉じていない状態であれば、噛み込み発生という判定結果を生成し、完全に閉じている場合には、正常閉状態という判定結果を生成する。なお、供給ホッパゲート原点復帰検出部40aおよび計量ホッパゲート検出部40bがエンコーダで構成されていれば、ゲート噛み込み判定部203は、脱調の有無に基づいて、噛み込みが発生したと判断する。
遅延時間短縮判定部204は、ゲート噛み込み判定部203から判定結果を取得し、その判定結果が正常閉状態であれば、当該正常閉状態と判定されたホッパゲート36または37の識別情報を記憶する。そして、組合せ計量が繰り返される毎に、当該ホッパゲート36または37の識別情報を記憶し蓄積する。この識別情報の記憶および蓄積は、組合せ秤に備えられている全てのホッパゲート36および37について正常閉状態と判定されるまで継続される。そして、全てのホッパゲート36および37について識別情報が記憶されれば、遅延時間が短縮可能であると判定する。
一方、遅延時間短縮判定部204は、ゲート噛み込み判定部203から取得した判定結果が噛み込み発生であれば、それまで記憶されている全ての識別情報をリセットする。したがって、遅延時間短縮判定部204は、全てのホッパゲート36および37について正常閉状態が確認されるまで、各ホッパゲート36または37の識別情報を累積的に記憶し、途中で噛み込み発生が判定されれば、それまで蓄積された識別情報は消去され、識別情報の蓄積がやり直しとなる。
ここで、遅延時間短縮判定部204は、全てのホッパゲート36および37のうち、特定のホッパゲート36または37のみについて噛み込みの発生を判定してもよい。ただし、組合せ秤が備える複数の供給ホッパ16および計量ホッパ17においては、いずれも同一構成であるとしても、それぞれのホッパゲート36および37の実際の開閉動作には微妙な相違が生じる。そこで、全てのホッパゲート36および37について、識別情報を記憶してから遅延時間の短縮を判定することが好ましい。
演算部201は、ゲート噛み込み判定部203および遅延時間短縮判定部204から判定結果を取得し、記憶部202に記憶されている遅延時間を調整する。具体的には、ゲート噛み込み判定部203において、いずれかのホッパゲート36または37で噛み込みが発生したと判定されれば、演算部201は、記憶部202に記憶されている供給ホッパゲート開遅延時間HTdおよびリニアフィーダ振動開始遅延時間LTdの少なくともいずれかを延長する。一方、遅延時間短縮判定部204から遅延時間が短縮可能であると判定されれば、演算部201は、記憶部202に記憶されている供給ホッパゲート開遅延時間HTdおよびリニアフィーダ振動開始遅延時間LTdを短縮する。
なお、演算部201は、遅延時間の自動調整だけでなく、組合せ秤における通常の組合せ計量に関する制御も行うが、この点については、制御装置20に関して説明済みであるため、ここでは繰り返さない。また、演算部201および記憶部202は、前述したように、マイクロコンピュータのCPU、内部メモリで構成されているが、記憶部202については、複数のレジスタを含むよう構成され、本実施の形態では、リニアフィーダ振動開始遅延時間LTdおよび供給ホッパゲート開遅延時間HTdは、それぞれフラグレジスタに記憶されている。なお、ゲート噛み込み判定部203は、公知の判定回路で構成され、遅延時間短縮判定部204は、アキュムレータにより構成されているが、これらに限定されない。
制御部20aによる遅延時間の自動調整は、常時行われるよう構成されてもよいが、操作設定表示部23の操作によって、必要に応じて行われるよう構成されていることが好ましい。本実施の形態では、操作設定表示部23からの操作により、演算部201にて遅延時間の自動調整を行う状態に移行する処理が行われるようになっている。
次に、図6に示す制御部20aによる遅延時間の自動調整の一例について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。まず、本実施の形態では、例えば、操作設定表示部23が備えているタッチパネルにおいて、遅延時間の自動調整を開始させる開始キーを表示させ、操作者が、当該開始キーを操作することで、遅延時間の自動調整が開始されるものとする。
まず、制御部20aでは、前記開始キーが操作されることにより、遅延時間の自動調整が開始されたか否かを判定する(ステップS101)。開始された場合(ステップS101でYES)には、リニアフィーダ振動開始遅延時間LTdの調整フラグをONするとともに、供給ホッパゲート開遅延時間HTdの調整フラグもONし(ステップS102)、さらに、遅延時間短縮判定部204に記憶されている供給ホッパゲート36の識別情報および計量ホッパゲート37の識別情報の蓄積記録をクリアしてから(ステップS103)、組合せ計量動作の制御を行う(ステップS104)。一方。遅延時間の調整制御が開始されない場合(ステップS101でNO)には、前記調整フラグのONおよび蓄積記録のクリアを経ずに、直接、組合せ計量動作の制御を行う(ステップS104)。
組合せ計量動作の制御は、組合せ秤の運転で通常行われる組合せ計量に関する制御であり、メインフィーダ12の加振器12bの制御、リニアフィーダ13の加振器13bの制御、供給ホッパゲート36の制御、計量ホッパゲート37の制御、組合せ演算処理、被計量物の排出制御等の各処理を含んでいる。これら処理は、公知の一般的な処理であるので、詳細な説明は省略する。
1回の組合せ計量動作の制御が終了すれば、次に、リニアフィーダ振動開始遅延時間LTdの自動調整制御を行う(ステップS105)。リニアフィーダ振動開始遅延時間LTdの自動調整制御は、図8に示すように、本実施の形態では9ステップからなっている。まず、リニアフィーダ振動開始遅延時間LTdの調整フラグがONされているか否かを判定する(ステップS501)。ONされていなければ(ステップS501でNO)、遅延時間の自動調整が開始されていない(ステップS101でNO)ので、この制御を終了する。
一方、調整フラグがONされていれば(ステップS501でYES)、いずれかの供給ホッパゲート36の開閉があったか否かを判定する(ステップS502)。開閉がなければ(ステップS502でNO)、ステップS503以下の処理を行わずに、本フローチャートの処理から抜け出して、次回、再び、いずれかの供給ホッパゲート36の開閉があったか否かを判定する(ステップS502)。開閉があれば(ステップS502でYES)、供給ホッパゲート原点復帰検出部40aにより、開閉した供給ホッパゲート36が原点位置に復帰しているか否かを判定する(ステップS503)。原点位置に復帰していなければ(ステップS503でNO)、供給ホッパゲート36が完全に閉じていないので、正常閉状態にはなく噛み込みが発生していると判定される。
供給ホッパゲート36で噛み込みが発生したということは、供給ホッパ16に被計量物を供給するリニアフィーダ13において、加振器13bの振動開始(被計量物の搬送開始)のタイミングが速すぎることになる。そこで、調整フラグに記憶されているリニアフィーダ振動開始遅延時間LTdを1ステップ増加させる(ステップS504)。その後、同調整フラグをOFFとし(ステップS505)、この制御を終了して、供給ホッパゲート開遅延時間自動調整制御に移行する(ステップS106)。
一方、開閉した供給ホッパゲート36が原点位置に復帰していれば(ステップS503でYES)、供給ホッパゲート36が完全に閉じて正常閉状態にあると判定される。そこで、当該供給ホッパゲート36の識別情報を遅延時間短縮判定部204に記憶させる(ステップS506)。その後、この識別情報の記憶によって、組合せ秤が備える全ての供給ホッパゲート36の識別情報が記憶されたか否か判定する(ステップS507)。全ての識別情報が記憶されていなければ(ステップS507でNO)、全て記憶されるまで組合せ秤の運転を継続するため、この制御を終了して、図7に示す供給ホッパゲート開遅延時間自動調整制御に移行する(ステップS106)。一方、全ての識別情報が記憶されていれば(ステップS507でYES)、いずれの供給ホッパゲート36においても全く噛み込みが生じていないことになる。
供給ホッパゲート36で噛み込みが生じていないということは、供給ホッパ16に被計量物を供給するリニアフィーダ13において、加振器13bの振動開始(被計量物の搬送開始)のタイミングをもう少し前倒しできることになる。そこで、調整フラグに記憶されているリニアフィーダ振動開始遅延時間LTdを1ステップ減少させる(ステップS508)。その後、遅延時間短縮判定部204における供給ホッパゲート36の識別情報の蓄積記憶をクリアし(ステップS509)、この制御を終了して、図7に示す供給ホッパゲート開遅延時間自動調整制御に移行する(ステップS106)。
なお、前記制御において、リニアフィーダ振動開始遅延時間LTdの増減は、「1ステップ」毎に段階的に行われる。これは、一度の調整で遅延時間を大きく変化させると、次の組合せ計量時に、多数のホッパゲートで噛み込みが発生する事態が生じるおそれがあるためである。ここで、1ステップは、調整用に予め設定された最小の時間単位であり、組合せ秤の具体的構成や被計量物の種類等に応じて適宜設定される値であるので、本実施の形態では具体的な数値について特定しない。また、状況によっては、2以上のステップ毎に段階的に増減されてもよい。
次に、供給ホッパゲート開遅延時間自動調整制御は、図9に示すように、本実施の形態では9ステップからなっている。まず、供給ホッパゲート開遅延時間HTdの調整フラグがONされているか否かを判定する(ステップS601)。ONされていなければ(ステップS601でNO)、遅延時間の自動調整が開始されていない(ステップS101でNO)ので、この制御を終了する。
一方、調整フラグがONされていれば(ステップS601でYES)、いずれかの計量ホッパゲート37の開閉があったか否かを判定する(ステップS602)。開閉がなければ(ステップS602でNO)、ステップS603以下の処理を行わずに、本フローチャートの処理から抜け出して、次回、再び、いずれかの計量ホッパゲート37の開閉があったか否かを判定する(ステップS602)。開閉があれば(ステップS602でYES)、計量ホッパゲート原点復帰検出部40bにより、開閉した計量ホッパゲート37が原点位置に復帰しているか否かを判定する(ステップS603)。原点位置に復帰していなければ(ステップS603でNO)、計量ホッパゲート37が完全に閉じていないので、正常閉状態にはなく噛み込みが発生していると判定される。
計量ホッパゲート37で噛み込みが発生したということは、計量ホッパ17に被計量物を供給する供給ホッパ16の供給ホッパゲート36が開き始めるタイミングが速すぎることになる。そこで、調整フラグに記憶されている供給ホッパゲート開遅延時間HTdを1ステップ増加させる(ステップS604)。その後、同調整フラグをOFFとし(ステップS605)、この制御を終了して、再び、遅延時間の自動調整が開始されたか否かの判定に戻る(ステップS101)。
一方、開閉した計量ホッパゲート37が原点位置に復帰していれば(ステップS603でYES)、計量ホッパゲート37が完全に閉じて正常閉状態にあると判定される。そこで、当該計量ホッパゲート37の識別情報を遅延時間短縮判定部204に記憶させる(ステップS606)。その後、この識別情報の記憶によって、組合せ秤が備える全ての計量ホッパゲート37の識別情報が記憶されたか否か判定する(ステップS607)。全ての識別情報が記憶されていなければ(ステップS607でNO)、全て記憶されるまで組合せ秤を運転を継続するため、この制御を終了して、図7に示す遅延時間の自動調整が開始されたか否かの判定に戻る(ステップS101)。一方、全ての識別情報が記憶されていれば(ステップS607でYES)、いずれの計量ホッパゲート37においても全く噛み込みが生じていないことになる。
計量ホッパゲート37で噛み込みが生じていないということは、計量ホッパ17に被計量物を供給する供給ホッパ16のホッパゲート36が開き始めるタイミングをもう少し前倒しできることになる。そこで、調整フラグに記憶されている供給ホッパゲート開遅延時間HTdを1ステップ減少させる(ステップS608)。その後、遅延時間短縮判定部204における計量ホッパゲート37の識別情報の蓄積記憶をクリアし(ステップS509)、この制御を終了して、図7に示す遅延時間の自動調整が開始されたか否かの判定に戻る(ステップS101)。
このように、本実施の形態では、ホッパゲート36または37において被計量物の噛み込みが発生したか否かを判定し、発生が確認されれば遅延時間を自動的に遅らせ、発生が確認されなければ所定の条件を満たした時点で遅延時間を自動的に早める制御を行う。これにより、各遅延時間を調整するために要する時間を大幅に短縮することができ、遅延時間の設定が容易となる。また、人手によらず自動で遅延時間を調整するため、安定した調整が可能となるとともに、噛み込み発生の回避と遅延時間の短縮化とを両立させるような調整が行われるので、組合せ計量を迅速化することが可能となり、組合せ計量の効率化を図ることができる。
なお、制御部20aを構成する演算部201は、少なくとも1回遅延時間を短縮した後に、ゲート噛み込み判定部203から噛み込み発生の判定結果を取得した場合には、組合せ秤の運転において設定されている運転パラメータや運転条件等とともに、短縮後の遅延時間を条件別最短遅延時間として記憶部に記憶させる構成であってもよい。これにより、所定の運転条件において得られた条件別最短遅延時間を記憶することができるので、同様の運転条件で組合せ秤を運転するときの遅延時間の初期設定値として、条件別最短遅延時間を採用することができる。それゆえ、調整前の時点で、できる限り遅延時間が短縮化されているので、組合せ秤の運転効率をより一層向上させることができる。
また、遅延時間の短縮は、噛み込みが発生していないと判定された全てのホッパゲートの識別情報が記憶されてから行われてもよいが、ユニットごとに遅延時間の短縮が行われるように構成されていると好ましい。つまり、多数のホッパが含まれている組合せ秤において、そのうちのいくつかのホッパにより1つのユニットが構成されていれば、当該ユニットごとにホッパゲートの識別情報を記憶して遅延時間を短縮する制御を行えばよい。
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、ホッパゲート36または37における被計量物の噛み込みを、当該ホッパゲート36または37が原点位置に復帰しているか否かに基づいて、ゲート噛み込み判定部203で判定していたが、本実施の形態では、これらホッパゲート36または37を開閉させる駆動源であるステッピングモータ31の脱調を検出することで、被計量物の噛み込みを判定するよう構成されている。
図10は、本実施の形態に係る組合せ秤において、噛み込み検出に用いられるモータ脱調検出部45の構成の一例を示す模式図である。図11は、図10に示すモータ脱調検出部45を備える組合せ秤において、制御装置20における遅延時間の自動調整に関与する具体的な構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、図10に示すように、ステッピングモータ31の回転軸33に、エンコーダで構成されるモータ脱調検出部45が設けられている。このモータ脱調検出部45は、ステッピングモータ31に印加した駆動パルスに対して所定の回転角が得られていない状態を検出する。これにより、ホッパゲート36または37における被計量物の噛み込みをステッピングモータ31の脱調として検出することになる。
通常、ホッパゲート36および37が閉じるときに噛み込みが発生すると、ステッピングモータ31から「ガリガリ」というような異音が生じる。この状態では明らかに脱調が生じているため、モータ脱調検出部45により脱調を検出することで、噛み込みの発生を判定することができる。また、被計量物が柔らかいものであるとき、あるいは、被計量物が粉々に砕けるような脆いものであるときには、前記実施の形態1におけるゲート原点復帰検出部40では、噛み込みを有効に検出できないことがある。そこで、本実施の形態に係るモータ脱調検出部45を備えていれば、ホッパゲート36または37を開閉させるステッッピングモータ31において、ホッパゲート36または37が閉じる直前に脱調が生じているか否かを検出することで噛み込み検出の代わりとすることができる。
モータ脱調検出部45を備える本実施の形態に係る組合せ秤においては、図11に示すように、基本的に、前記実施の形態1における制御系統と同様の構成を有している。すなわち、制御装置20の制御部20aは、前記のとおり、演算部201、記憶部202、ゲート噛み込み判定部203、および遅延時間短縮判定部204を含む構成であり、操作設定表示部23および駆動制御回路部20bも備えているが、ゲート原点復帰検出部40に代えてモータ脱調検出部45を備える構成となっている。なお、図11においては、供給ホッパゲート36のステッピングモータ31の脱調を検出するものを、供給ホッパモータ脱調検出部45aと称し、計量ホッパゲート37のステッピングモータ31の脱調を検出するものを、計量ホッパモータ脱調検出部45bと称する。この構成の制御部20aにおいては、噛み込み発生に脱調の検出を利用する以外は、前記実施の形態1と同様の制御を行うため、詳細な説明は省略する。
本実施の形態に係る組合せ秤は、モータ脱調検出部45のみを備えており、前記実施の形態1に係る組合せ秤は、ゲート原点復帰検出部40のみを備えているが、両方を備えていてもよい。
また、本実施の形態および前記実施の形態1のいずれにおいても、複数のホッパとして供給ホッパおよび計量ホッパの2種類を備えている構成であるので、遅延時間が設定されている対象は、計量ホッパへ被計量物を供給する被計量物供給機構としての供給ホッパのホッパゲートと、供給ホッパへ被計量物を供給する被計量物供給機構としてのリニアフィーダとの動作開始タイミングであるが、もちろんこれに限定されない。
つまり、本発明においては、ホッパゲートを有し、当該ホッパゲートの開閉により被計量物を保持および排出する複数のホッパが、組合せ秤に少なくとも1種類設けられ、複数のホッパに被計量物を供給する被計量物供給機構が、複数のホッパの種類に対応して設けられていればよく、複数のホッパおよび被計量物供給機構が同一の機構であってもよいし、独立した別の機構であってもよい。そして、計量ホッパおよび供給ホッパ以外のホッパと、このホッパに対応して設けられている被計量物供給機構の動作開始に遅延時間が設定されていれば、前記と同様に遅延時間の自動調整が可能となる。
なお、本発明は前記の実施の形態の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態や公知の形態、あるいは複数の変形例等にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、複数のホッパと、これに被計量物を供給する被計量物供給機構と、を備える構成の組合せ秤の分野に好適に用いることができる。
13 リニアフィーダ(被計量物供給機構)
16 供給ホッパ(複数のホッパ、被計量物供給機構)
17 計量ホッパ(複数のホッパ)
20a 制御部(制御器)
31 ステッピングモータ
36 供給ホッパゲート
37 計量ホッパゲート
40 ゲート原点復帰検出部(ゲート原点復帰検出器)
45 モータ脱調検出部(モータ脱調検出器)
201 演算部(制御器)
202 記憶部(記憶器)
203 ゲート噛み込み判定部(ゲート噛み込み判定器)
204 遅延時間短縮判定部(遅延時間短縮判定器)
HTd 供給ホッパゲート開遅延時間(第1の遅延時間)
LTd リニアフィーダ振動開始遅延時間(第2の遅延時間)

Claims (7)

  1. ホッパゲートを有し、当該ホッパゲートの開放および閉鎖(以下、開閉という)によりそれぞれ被計量物を保持および排出する複数のホッパと、
    前記複数のホッパにそれぞれ前記被計量物を供給するよう構成され、前記被計量物の供給動作が、前記ホッパの前記ホッパゲートの閉じ始めから所定の遅延時間を経て開始するよう設定された、複数の被計量物供給機構と、
    前記各ホッパゲートに前記被計量物の噛み込みが発生しているか否かを判定するゲート噛み込み判定器と、
    前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していないと判定された前記ホッパゲートの識別情報を記憶し、前記ホッパゲートについて前記識別情報が記憶されれば、前記遅延時間が短縮可能であると判定する遅延時間短縮判定器と、
    制御器と、を備え、
    前記制御器は、前記遅延時間短縮判定器で前記遅延時間が短縮可能であると判定されれば、前記遅延時間を短縮し、前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していると判定されれば、前記遅延時間を延長するよう構成されている、組合せ秤。
  2. 前記複数のホッパを構成し、前記被計量物を計量する複数の計量ホッパと、
    前記複数のホッパを構成するとともに前記計量ホッパに対する前記被計量物供給機構として機能し、前記計量ホッパの前記ホッパゲートの閉じ始めから第1の遅延時間を経て、その前記ホッパゲートが開き始めるよう設定された、複数の供給ホッパと、
    前記供給ホッパに対する前記被計量物供給機構を構成し、前記被計量物の供給動作が、前記供給ホッパの前記ホッパゲートの閉じ始めから第2の遅延時間を経て開始するよう設定された、複数のリニアフィーダと、を備え、
    前記ゲート噛み込み判定器は、前記計量ホッパ及び前記供給ホッパの各ホッパゲートに被計量物の噛み込みが発生しているか否かを判定し、
    前記遅延時間短縮判定器は、前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していないと判定された前記ホッパゲートについて、前記計量ホッパまたは前記供給ホッパの種類別に当該ホッパゲートの識別情報を記憶し、前記ホッパについて前記識別情報が記憶されれば、当該ホッパのホッパゲートの閉じ始めに対応して設定されている前記遅延時間が短縮可能であると判定し、
    前記制御器は、前記遅延時間短縮判定器で短縮可能であると判定された遅延時間を短縮し、前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していると判定されれば、前記噛み込みが発生した前記ホッパのホッパゲートの閉じ始めに対応して設定されている前記遅延時間を延長するよう構成されている、請求項1に記載の組合せ秤。
  3. 前記遅延時間短縮判定器は、前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していると判定されれば、前記噛み込みの発生した前記ホッパゲートの前記識別情報を消去するよう構成されている、請求項2に記載の組合せ秤。
  4. 前記ホッパゲートを開閉させる動力源であるステッピングモータと、
    前記ホッパゲートが閉じている状態での前記ステッピングモータの回転軸を原点位置としたときに、当該ホッパゲートが開閉した後に前記回転軸が原点位置に復帰しているか否かを検出するゲート原点復帰検出器と、をさらに備え、
    前記ゲート噛み込み判定器は、前記ゲート原点復帰検出器により、前記ホッパゲートが原点位置に復帰していないことが検出されたときには、当該ホッパゲートに被計量物の噛み込みが発生したと判定するよう構成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の組合せ秤。
  5. 前記ホッパゲートを開閉させる動力源であるステッピングモータと、
    当該ステッピングモータの脱調を検出するモータ脱調検出器と、をさらに備え、
    前記ゲート噛み込み判定器は、前記モータ脱調検出器により、前記ステッピングモータに脱調が発生したことが検出されたときには、当該ステッピングモータの回転力により開閉される前記ホッパゲートに被計量物の噛み込みが発生したと判定するよう構成されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の組合せ秤。
  6. 記憶器をさらに備え、
    前記遅延時間は、前記記憶器に記憶され、
    前記制御器は、前記記憶器に記憶されている前記遅延時間を、段階的に延長または短縮するよう構成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の組合せ秤。
  7. 前記制御器は、前記ゲート噛み込み判定器において前記噛み込みが発生していると判定され、かつ、前記遅延時間短縮判定器において記録されている前記ホッパゲートの前記識別情報が消去されたときには、その時点における前記遅延時間を、最短遅延時間として、記憶可能な運転条件とともに前記記憶器に記憶させるよう構成されている、請求項3から6のいずれか1項に記載の組合せ秤。
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