JP2011012658A - 燃料供給システム、内燃機関および燃料供給システムの制御方法 - Google Patents

燃料供給システム、内燃機関および燃料供給システムの制御方法 Download PDF

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雄史 瀬戸
Takashi Hara
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Takeshi Tokumaru
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Abstract

【課題】内燃機関の始動性を向上させることのできる燃料供給システム、内燃機関および燃料供給システムの制御方法を提供する。
【解決手段】内燃機関の燃料供給システム1において、燃料タンク3から燃料噴射装置4にジメチルエーテルを供給する燃料供給管5と、燃料噴射装置4から燃料タンク3にジメチルエーテルを戻す燃料戻し管6との間に、それら接続するバイパス管32を設けるとともに、そのバイパス通路32にジメチルエーテルの流れを規制するオリフィス33を設けた。これにより、燃料タンク3から燃料噴射装置2に供給されるジメチルエーテルの過剰分を、バイパス管32を通じてオリフィス33で規制しつつ燃料タンク3に逃がすことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料供給システム、内燃機関および燃料供給システムの制御方法に関し、更に詳しくは、ジメチルエーテル(以下、DMEと略す)等のような液化燃料を使用した内燃機関の始動性を向上させることができる燃料供給システム、内燃機関および燃料供給システムの制御方法に関する。
DMEを使用したディーゼルエンジンは煤の排出が無く、クリーンなエンジンとして注目されている。このディーゼルエンジンにおいて、燃料タンクから燃料噴射装置までの燃料供給は、燃料タンクに内蔵したインタンクポンプにより行い、燃料噴射装置のコモンレール噴射系の戻り燃料(インジェクタ噴射時のリーク、ポンプギャラリー戻り、プレッシャリミッタ戻り、減圧弁戻り等の戻り燃料)が燃料タンクの気相部へ戻る(例えば特許文献1,2参照)。
ところで、燃料供給に際して燃料タンクに内蔵されたインタンクポンプを用いる場合、ポンプ構造により低回転低吐出時に、燃料の吐出量がDMEの低粘性特性に起因して不安定になることがある。そこで、燃料噴射装置への燃料供給量を安定させるためにポンプの回転数を上げると、エンジンへの燃料供給量がエンジンでの燃料消費量よりも過剰になるので、その過剰分をエンジンから燃料タンクに戻すことになる。
一方、DMEを使用したディーゼルエンジンにおいては、コモンレール噴射系のサプライポンプにギャラリー部を設け、逆止弁を用いて、ギャラリー部内の燃料圧力を一定に安定させ、コモンレールの圧力制御の安定性を確保するようにしている。しかし、上記のように燃料供給量が過剰になると、その過剰な燃料を逆止弁から大量に逃がすようにするため、逆止弁の大流量化が必要となる結果、逆止弁が大型となる問題がある。
このような逆止弁の大型化を防ぐためには、例えば逆止弁のサイズを変えないでクラッキング圧力を下げることにより、逆止弁を通じて過剰な燃料を燃料タンクに逃がすことが考えられる。しかし、この場合、長期にわたり車両を停止した場合などに、逆止弁のシート特性およびクラッキング圧力を下げたことによるシート不良等から、DMEがDME蒸気圧特性に起因してエンジンから燃料タンク側に漏れ、ギャラリー部においてDME気相部分が増加してしまう結果、エンジンの再始動時において、ギャラリー部からサプライポンプ吐出制御部分へ十分な液相が絶たれ、コモンレール圧力の昇圧不良が発生し、エンジン始動不良となる問題がある。また、エンジンから授熱した大量の過剰燃料が、サプライポンプから燃料タンクに戻るため、燃料タンク内の燃料温度が上昇し、燃料タンクの法令で規定された安全弁が吹き出す可能性がある。
特開2008−298042号公報 特開2007−263064号公報
本発明の目的は、内燃機関の始動性を向上させることができる燃料供給システム、内燃機関および燃料供給システムの制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の燃料供給システムは、液化燃料が収容された燃料タンクと、前記燃料タンクから内燃機関の燃料噴射装置に液化燃料を供給する燃料供給通路と、前記燃料噴射装置から前記燃料タンクに前記液化燃料を戻す燃料戻し通路とを備えた燃料供給システムにおいて、前記燃料供給通路と前記燃料戻し通路とを接続するバイパス通路を設けるとともに、前記バイパス通路に前記液化燃料の流量を規制または制御する流量制御手段を設けたものである。
また、上記した燃料供給システムにおいて、前記内燃機関の運転状態に応じて前記流量制御手段の動作を制御する制御手段を備えたものである。
また、上記した燃料供給システムにおいて、前記流量制御手段は、絞り部、開閉弁または制御弁のいずれか1つ、あるいはこれらのうちのいずれか2つ以上を直列に接続してなるものである。
また、上記の目的を達成するための本発明の内燃機関は、上記の燃料供給システムを備えたものである。
また、上記の目的を達成するための本発明の燃料供給システムの制御方法は、液化燃料が収容された燃料タンクと、前記燃料タンクから内燃機関の燃料噴射装置に液化燃料を供給する燃料供給通路と、前記燃料噴射装置から前記燃料タンクに前記液化燃料を戻す燃料戻し通路とを備えた燃料供給システムの制御方法において、前記燃料供給通路と前記燃料戻し通路とを接続するバイパス通路を設けるとともに、前記バイパス通路に前記液化燃料の流量を制御する流量制御手段を設け、前記内燃機関の運転状態に応じて前記流量制御手段を制御し、前記バイパス通路の開度量を制御するものである。
また、上記した燃料供給システムの制御方法は、前記内燃機関の始動時および加速動作時に、前記流量制御手段により前記バイパス通路を閉じるように制御するものである。
本発明によれば、前記燃料供給通路と前記燃料戻し通路とを接続するバイパス通路を設け、そのバイパス通路に前記流量制御手段を設けたことにより、燃料タンクから内燃機関の燃料噴射装置に液化燃料を安定供給すべく燃料タンク内のポンプの回転数を上げたとしても、過剰な燃料を、燃料噴射装置の前段のバイパス通路を通じて燃料タンクに戻すことができるので、液化燃料が燃料噴射装置に過剰に流れ込んでしまうのを抑制または防止できる。
このため、燃料噴射装置内において燃料戻し通路が接続される逆止弁を大型化する必要がない。したがって、内燃機関を搭載する車両の小型軽量化を維持できるので、内燃機関の車両搭載性を維持できる。
また、その逆止弁のクラッキング圧力を下げる必要がなくなるので、クラッキング圧力を下げた場合に燃料噴射装置から燃料タンク側へ燃料が漏れてしまう不具合を防止することができる。このため、燃料噴射装置での燃料の液化を保つことができるので、内燃機関の再始動時に燃料圧力を確保することができる。その結果、内燃機関の始動性を向上させることができる。
また、液化燃料の過剰分を、燃料噴射装置に送ることなく、バイパス通路を通じて燃料タンクに戻すことができるので、液化燃料の温度上昇を抑制することができ、燃料タンクの温度上昇を抑制することができる。その結果、燃料タンクの安全弁の吹き出しを防止することができる。
本発明の第1の実施の形態の燃料供給システムの構成図である。 本発明の第2の実施の形態の燃料供給システムの構成図である。 本発明の第3の実施の形態の燃料供給システムの構成図である。 従来の燃料供給システムの構成図である。
以下、本発明の実施の形態の燃料供給システム、内燃機関および燃料供給システムの制御方法について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示す第1の実施の形態の燃料供給システム1は、例えばコモンレール方式のディーゼルエンジン(内燃機関:以下、単にエンジンという)2に、例えばジメチルエーテル(CO:以下、DMEという)等のような液化燃料を供給するシステムである。
この燃料供給システム1は、燃料タンク3と、燃料噴射装置4と、燃料供給管(燃料供給通路)5と、燃料戻し管(燃料戻し通路)6とを備えており、エンジン2とともに、トラック等のような自動車に搭載される。
燃料タンク3は、DMEを貯留するためのタンクである。DMEは、融点−138.5℃、沸点−23.7℃(1気圧)で、軽油と同程度のセタン価を有し、空気より比重が大きく、一般に空気中で分解し易いという性質を有している。なお、図1では、燃料タンク3が1つの場合を例示しているが、燃料タンク3を複数設けても良い。
この燃料タンク3の上部には、安全弁9が設置されている。この安全弁9は、燃料ポンプ3の気相部3aでの圧力が予め設定された圧力以上になると気化したDMEを大気に放出する機能を有する法令で規定された弁である。また、燃料タンク3の下部において、DMEを燃料タンク3内に充填する充填管10aの入口には充填バルブ10bが設置されている。
また、燃料タンク3内の底部には、インタンクポンプ(第1ポンプ)11が設置されている。このインタンクポンプ11は、燃料タンク3内のDMEをエンジン2の燃料噴射装置4のサプライポンプ(第2ポンプ)12に圧送するポンプであり、燃料供給管5を通じてサプライポンプ12に接続されている。インタンクポンプ11には、燃料供給圧(フィード圧)を調節する調圧装置が備えられており、燃料タンク3内のDMEは、燃料供給圧が調節された状態でサプライポンプ12に圧送される。
また、このインタンクポンプ11は、図示しない電子制御ユニット(制御手段、Engine Control Unit:以下、ECUという)に電気的に接続されている。ECUは、インタンクポンプ11の動作を制御することにより、燃料タンク3からサプライポンプ12への燃料の供給、燃料供給圧、単位時間当たりの燃料供給量および供給停止等を制御する。
燃料供給管5は、燃料タンク3からサプライポンプ12にDMEを供給する配管である。燃料供給管5の途中位置には、取出バルブ13および電磁弁14が、DMEの流れの方向(矢印A)に沿って順に直列に接続されている。この電磁弁14は、上記のECUに電気的に接続されている。ECUは、電磁弁14の開閉動作を制御することにより、燃料タンク3からサプライポンプ12への燃料の供給および供給停止を制御する。
サプライポンプ12は、DMEをエンジン2の燃焼室内に噴射するのに適した圧力(数10〜数100MPa)にまで高めて燃料噴射装置4のコモンレール15に送る調圧ポンプであり、高圧ポンプと、DMEの吐出圧力を調整可能な圧力調整弁とを有している。
また、サプライポンプ12は、逆止弁16を介して戻り配管20aに接続され、さらに燃料戻し管6に接続されている。逆止弁16は、サプライポンプ12の出口側の調圧弁の機能と、サプライポンプ12から戻り配管20aに流れたDMEが再びサプライポンプ12に逆流するのを防止する機能とを有している。
また、サプライポンプ12は、複数の配管21を通じてコモンレール15に接続されている。このコモンレール15は、燃料噴射装置4の複数のインジェクタ(燃料噴射弁)22に供給すべきDMEを畜圧するための構成部であり、複数の配管23を通じて複数のインジェクタ22に接続されている。インジェクタ22は、エンジン2の燃焼室内に燃料を噴射するための構成部である。インジェクタ22の電磁弁は、上記したECUに電気的に接続されており、その動作が制御される。複数のインジェクタ22には、戻り配管20bが接続されている。戻り配管20bは、戻り配管20aおよび燃料戻し管6に接続されている。
また、コモンレール15は、プレッシャリミッタバルブ25および減圧弁26を介して戻り配管20cに接続されている。この戻り配管20cは、上記戻り配管20a,20bおよび燃料戻し管6に接続されている。プレッシャリミッタバルブ25は、コモンレール15内の燃料圧が限界設定圧を超えた際に開弁して、コモンレール15内の圧力を限界設定圧以下に抑える圧力安全弁である。また、減圧弁26は、エンジン2の運転状態によりコモンレール15内の燃料圧力を下げる場合に、開放できるように設置したものである。この減圧弁26は、上記のECUに電気的に接続されている。ECUは、減圧弁26の開閉動作を制御することにより、コモンレール15の燃料圧力を制御する。
燃料戻し管6は、燃料噴射装置4から燃料タンク3にDMEを戻す配管である。この燃料戻し管6の途中位置には、電磁弁30および戻りバルブ31がDMEの流れの方向(矢印B)に沿って順に直列に接続されている。この電磁弁30は、上記のECUに電気的に接続されている。ECUは、電磁弁30の開閉動作を制御することにより、エンジン2から燃料タンク3への燃料の戻りおよび戻り停止を制御する。
さらに、本実施の形態の燃料供給システム1においては、燃料供給管5と、燃料戻し管6との間に、これらを接続するバイパス管(バイパス通路)32が設けられている。バイパス管32は、燃料タンク3から燃料噴射装置4に向かって流れる過剰なDMEを燃料噴射装置4に流すことなく燃料タンク3に戻す(逃がす)配管である。
また、バイパス管32の途中位置には、オリフィス(流量制御手段、絞り部)33が設けられている。オリフィス33は、その中央にバイパス管32の直径よりも小さな直径の開口を設けた部材であり、バイパス管32に流れるDMEを絞り、そのDMEの流量を規制する部材である。ここではオリフィス33の開口径は固定とされており、DMEがバイパス管32を通じて燃料タンク3に戻り過ぎてしまわないように設定されている。なお、矢印Cはバイパス管32においてDMEが流れる方向を示している。
オリフィス33に代えてベンチュリを用いても良い。ベンチュリは、DMEの流路径が、ある位置まで次第に小さくなり、かつ、そのある位置から次第に大きくなる構成を有している。
ここで、本発明の従来技術に対する優位性を説明するために従来技術について説明する。図4に、従来の燃料供給システム50の構成を示す。従来の燃料供給システム50の場合、燃料噴射装置4へのDMEの供給量を安定させるためにインタンクポンプ11の回転数を上げると、DMEの供給量がエンジン2での消費量よりも過剰になるので、その過剰分を逆止弁16から戻り配管20aおよび燃料戻し管6を通じて燃料タンク3に戻す構成になっている。
過剰なDMEを逆止弁16から大量に逃がすには、逆止弁16を大型にするか、逆止弁16のクラッキング圧力を下げるかが考えられる。しかし、逆止弁16を大型にすれば、エンジン2の小型軽量化に反し、エンジン2の車両搭載性を阻害する。一方、クラッキング圧力を下げると、長期にわたり車両を停止した場合などに、逆止弁16のシート特性およびクラッキング圧力を下げたことによるシート不良等から、DMEがDME蒸気圧特性に起因してエンジン2から燃料タンク3側に漏れ、サプライポンプ12のギャラリー部(燃料通路部)においてDME気相部分が増加してしまう。その結果、エンジン2の再始動時において、ギャラリー部からサプライポンプ吐出制御部分へ十分な液相が絶たれ、コモンレール15の圧力の昇圧不良が発生し、エンジン2が始動不良となる。
また、従来の燃料供給システム50においては、DMEが燃料噴射装置4に流れるのでエンジン2により温められるが、その温められた大量のDMEが、燃料戻し管6を通じて燃料タンク3に戻るため、燃料タンク3内の燃料温度が上昇し、燃料タンク3の安全弁9が吹き出す可能性がある。
これに対して、図1に示す本実施の形態の燃料供給システム1においては、燃料供給管5と燃料戻し管6とを接続するようにバイパス管32を設け、その途中位置にオリフィス33を設けたことにより、燃料タンク3から燃料噴射装置4にDMEを安定供給すべく燃料タンク3内のインタンクポンプ11の回転数を上げたとしても、過剰なDMEを、バイパス管32を通じて常に燃料タンク3に逃がすことができ、DMEが燃料噴射装置4に過剰に流れ込んでしまうのを抑制または防止できる。
このため、逆止弁16を大型化する必要がない。したがって、エンジン2を搭載する車両の小型軽量化を維持できるので、エンジン2の車両搭載性を維持できる。
また、逆止弁16のクラッキング圧力を下げる必要がなくなるので、クラッキング圧力を下げた場合に燃料噴射装置4から燃料タンク3側へ燃料が漏れてしまう不具合を防止することができる。このため、燃料噴射装置4でのDMEの液化を保つことができるので、エンジン2の再始動時に燃料圧力を確保することができる。その結果、エンジン2の再始動時の始動不良を回避でき、エンジン2の始動性を向上させることができる。
また、過剰なDMEを、燃料噴射装置4に流すことなく、バイパス管32を通じて燃料タンク3に戻すことができるので、DMEの温度上昇を抑制することができ、燃料タンク3の温度上昇を抑制することができる。その結果、燃料タンク3の安全弁9の吹き出しを防止することができる。
したがって、本実施の形態の燃料供給システム1においては、燃料タンク3からエンジン2にDMEを安定して供給することができるので、エンジン2の動作安定性を向上させることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態の燃料供給システム1を図2に示す。
本実施の形態の燃料供給システム1においては、バイパス管32において、オリフィス33の下流側に、電磁弁(流量制御手段、開閉弁)34が、オリフィス33と直列に接続された状態で設けられている。これ以外の構成は上記したのと同じである。
電磁弁34は、バイパス管42を開閉する弁であり、上記したECUに電気的に接続され、その開閉動作が制御される。すなわち、ECUは、エンジン2の運転状態(エンジンの回転速度、目標噴射量、加減速、燃料温度抑制等)に応じて、電磁弁34の開閉を制御することにより、バイパス管32の開閉を制御する。例えばECUは、エンジン2の始動時および加速動作時には、電磁弁34によりバイパス管32を閉じることにより、エンジン2の燃料噴射装置4にDMEを大量に供給する。また、ECUは、エンジン2の通常動作時、減速動作時およびアイドリング動作時には、電磁弁34によりバイパス管32を開くことにより、バイパス管32を通じて過剰なDMEを燃料タンク3に逃がす。
このように本実施の形態の燃料供給システム1によれば、エンジン2の運転状態に応じて、過剰なDMEを燃料タンク3に逃がしながら、エンジン2に適正量のDMEを供給することができるので、エンジン2の動作安定性を向上させることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態の燃料供給システム1を図3に示す。
本実施の形態の燃料供給システム1においては、バイパス管32に比例電磁弁(流量制御手段、制御弁)35が設けられている。オリフィスや開閉型の電磁弁は設けられていない。これ以外の構成は上記したのと同じである。
比例電磁弁35は、バイパス管42の開度量を任意に設定することが可能な弁であり、上記したECUに電気的に接続され、その動作が制御される。すなわち、ECUは、エンジン2の運転状態(エンジンの回転速度、目標噴射量、加減速、燃料温度抑制等)に応じて、比例電磁弁35の開度量を制御することにより、バイパス管32の開度量を制御する。
このような比例電磁弁35に代えて、開閉型の電磁弁を用い、その電磁弁をデューティ(duty)制御するようにしても良い。電磁弁のデューティ制御は、電磁弁を一定周期で開閉駆動させ、その周期の中で、バルブの開時間を長くしたり、短くしたりする制御方法である。この場合、ECUは、エンジン2の運転状態に応じて、電磁弁のデューティ制御を行うことにより、バイパス管32の開度量を制御する。
また、比例電磁弁35に代えて、可変オリフィスを用いても良い。可変オリフィスは、その開口径を任意に変えることができるものである。この場合の制御方法は比例電磁弁35と同じである。
このような本実施の形態の燃料供給システム1によれば、エンジン2の運転状態に応じてバイパス管32を通じて逃がすDMEの流量を制御することができるので、エンジン2の運転状態に最適な流量のDMEをエンジンに供給することができる。その結果、エンジン2の動作安定性を向上させることができる。
本発明の燃料供給システム、内燃機関および燃料供給システムの制御方法は、燃料供給通路と前記燃料戻し通路とを接続するバイパス通路を設け、そのバイパス通路に流量制御手段を設けたことにより、エンジンの始動時に燃料噴射装置での燃料圧力を確保することができ、エンジンの始動性を向上させることができるので、自動車等の燃料供給システム、内燃機関および燃料供給システムの制御方法に利用できる。
1 燃料供給システム
2 ディーゼルエンジン(内燃機関)
3 燃料タンク
4 燃料噴射装置
5 燃料供給管(燃料供給通路)
6 燃料戻し管(燃料戻し通路)
9 安全弁
10a 充填管
10b 充填バルブ
11 インタンクポンプ
12 サプライポンプ
15 コモンレール
16 逆止弁
32 バイパス管(バイパス通路)
33 オリフィス(流量制御手段、絞り部)
34 電磁弁(流量制御手段、開閉弁)
35 比例電磁弁(流量制御手段、制御弁)

Claims (6)

  1. 液化燃料が収容された燃料タンクと、前記燃料タンクから内燃機関の燃料噴射装置に液化燃料を供給する燃料供給通路と、前記燃料噴射装置から前記燃料タンクに前記液化燃料を戻す燃料戻し通路とを備えた燃料供給システムにおいて、
    前記燃料供給通路と前記燃料戻し通路とを接続するバイパス通路を設けるとともに、前記バイパス通路に前記液化燃料の流量を規制または制御する流量制御手段を設けた燃料供給システム。
  2. 前記内燃機関の運転状態に応じて前記流量制御手段の動作を制御する制御手段を備えた請求項1記載の燃料供給システム。
  3. 前記流量制御手段は、絞り部、開閉弁または制御弁のいずれか1つ、あるいはこれらのうちのいずれか2つ以上を直列に接続してなる請求項1または2記載の燃料供給システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料供給システムを備えた内燃機関。
  5. 液化燃料が収容された燃料タンクと、前記燃料タンクから内燃機関の燃料噴射装置に液化燃料を供給する燃料供給通路と、前記燃料噴射装置から前記燃料タンクに前記液化燃料を戻す燃料戻し通路とを備えた燃料供給システムの制御方法において、
    前記燃料供給通路と前記燃料戻し通路とを接続するバイパス通路を設けるとともに、前記バイパス通路に前記液化燃料の流量を制御する流量制御手段を設け、
    前記内燃機関の運転状態に応じて前記流量制御手段を制御し、前記バイパス通路の開度量を制御する燃料供給システムの制御方法。
  6. 前記内燃機関の始動時および加速動作時に、前記流量制御手段により前記バイパス通路を閉じるように制御する請求項5記載の燃料供給システムの制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150226378A1 (en) * 2012-09-07 2015-08-13 Isuzu Motors Limited Liquefied gas fuel filling system

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