JP2011012615A - 内燃機関の燃料供給制御装置 - Google Patents

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Daisuke Shiomi
大輔 塩見
Yoshiaki Fukusako
誉顕 福迫
Eiji Yamazaki
英治 山崎
Hiroshi Yatani
浩 矢谷
Kazuhiko Imamura
一彦 今村
Takeshi Kumakura
毅 熊倉
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Abstract

【課題】単数又は複数の燃料ポンプを有する内燃機関が車載された場合において、車両が高速旋回した場合であっても内燃機関への燃料の供給を安定且つ確実に行うこと。
【解決手段】エンジン12に対して供給する燃料が貯留される燃料タンク14と、燃料を圧送する第1燃料ポンプP1、前記第1燃料ポンプP1を収容するサブタンク16と、燃料リターン通路38を介して前記燃料タンク14内の燃料を前記サブタンク16内に移送する第2燃料ポンプP2と、前記燃料タンク14内の燃料残量を検出する燃料量検出手段44と、燃料液面の傾きを推定する横加速度センサS1及び前後加速度センサS2とを備え、前記燃料残量と、前記燃料液面傾斜角度θとに基づいて前記第2燃料ポンプP2が駆動制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関に対して燃料を供給する内燃機関の燃料供給制御装置に関する。
一般に、内燃機関(エンジン)の燃料系においては、前記内燃機関に燃料を供給する気化器又は燃料噴射機構に対し、燃料タンクからの燃料を送給する燃料ポンプが設けられている。この種の燃料ポンプに関し、例えば、特許文献1には、V型エンジンの一対のバンクに対応して一対の燃料ポンプを制御する内燃機関の燃料ポンプ制御装置が開示されている。
この特許文献1に開示された燃料ポンプ制御装置では、燃料タンク内に第1燃料ポンプ及び第2燃料ポンプを有し、内燃機関が必要とする燃料量が所定値以上の場合には、前記第1燃料ポンプ及び第2燃料ポンプの両方を作動させ、一方、必要とする燃料量が所定値未満の場合には、第2燃料ポンプの駆動を停止させ第2燃料ポンプの作動頻度が第1燃料ポンプの作動頻度よりも低くなるように制御している。
特許文献1によれば、このように、第1燃料ポンプと第2燃料ポンプとの間で作動頻度に差が生じるように制御する場合において、内燃機関(エンジン)の運転開始前に作動頻度が低い第2燃料ポンプを強制的に作動させることにより、前記作動頻度が低い第2燃料ポンプの可動部の固着を防止することができるとしている。
特開2007−309107号公報
しかしながら、特許文献1に開示された燃料ポンプ制御装置では、エンジン(内燃機関)を搭載した車両が、例えば、コーナーを高速で旋回する場合等、高速旋回時に発生する遠心力によって燃料タンク内の燃料液面が傾斜し、燃料ポンプの燃料吸入口が燃料液面から露呈することによって、前記燃料吸入口から燃料を吸入することが困難となるおそれがあり、安定したエンジン駆動ができないおそれがある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、単数又は複数の燃料ポンプを有する内燃機関が車載された場合において、車両が高速旋回した場合であっても内燃機関への燃料の供給を安定且つ確実に行うことが可能な内燃機関の燃料供給制御装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、内燃機関に対して供給する燃料が貯留される燃料タンクと、前記内燃機関に対して燃料を圧送する第1燃料ポンプと、前記燃料タンク内に設けられ、前記第1燃料ポンプを収容するサブタンクと、前記燃料タンク内の燃料を前記サブタンク内に移送する燃料移送手段と、前記燃料タンク内の燃料残量を検出する燃料量検出手段と、前記燃料タンク内の燃料液面の傾きを推定する燃料液面傾斜角度推定手段とを備え、前記燃料タンク内の燃料残量と、前記燃料液面傾斜角度推定手段で求められた燃料液面傾斜角度とに基づいて、前記燃料移送手段が駆動制御されることを特徴とする。
本発明によれば、例えば、旋回中の車両において、燃料タンク内の燃料液面が遠心力の作用によって傾斜した場合であっても、第1燃料ポンプの吸入口が空気に露呈することを好適に回避することができ、車載された内燃機関の安定した運転性能を得ることができる。この結果、本発明では、車両が高速旋回した場合であっても内燃機関への燃料の供給を安定且つ確実に行うことができる。
また、本実施形態では、単数又は複数の燃料ポンプを有する内燃機関が車載された場合において、車両が高速旋回した場合であっても内燃機関への燃料の供給を安定且つ確実に行うことにより、燃料供給系の燃圧低下及び燃圧の低下に伴う燃料噴射弁からの燃料噴射量のばらつきによるエミッションの悪化を低減することができる。
また、本発明は、前記燃料移送手段が、前記サブタンク内で前記第1燃料ポンプと並列に設けられる第2燃料ポンプを含み、前記第2燃料ポンプは、前記サブタンクへの燃料の汲み上げ要求があったときに駆動されることを特徴とする。
本発明によれば、第1燃料ポンプによって、内燃機関が必要とする要求燃料量を確保しつつ、必要に応じて第2燃料ポンプを駆動させ、前記第2燃料ポンプによって燃料タンク内からサブタンク内へ燃料を移送することができるため、車両の運転性能を損なうことがなく、第1燃料ポンプの吸入口が燃料液面上で空気に露呈することを好適に回避することができる。
さらに、本発明は、前記第2燃料ポンプの出力側に、一旦、前記サブタンクの外部で且つ前記燃料タンク内に連通するように延在し、さらに前記サブタンク内へ連通する燃料リターン通路が設けられ、前記第2燃料ポンプが駆動されることにより、前記燃料リターン通路を介して前記燃料タンク内の燃料が前記サブタンク内へ吸入されることを特徴とする。
本発明によれば、第2燃料ポンプが駆動された場合、第2燃料ポンプの出力側に設けられた燃料リターン通路を介して、サブタンクの外部であって燃料タンク内に貯留された燃料が吸入されてサブタンク内へ好適に移送することができる。
車両が高速旋回した場合であっても内燃機関への燃料の供給を安定且つ確実に行うことが可能な内燃機関の燃料供給制御装置を得ることができる。
本発明の実施形態に係る燃料供給制御装置の概略構成図である。 (a)は、エンジン回転速度とエンジンに付与されるエンジン負荷とエンジンが必要とするエンジン要求燃料との関係を示す説明図、(b)は、第1燃料ポンプ及び第2燃料ポンプとエンジンに供給される供給燃料量との関係を示す説明図である。 車両に設けられた加速度センサの作用を示す説明図である。 サブタンク内へ燃料を汲み上げるか否かを判定するためのフローチャートである。 第2燃料ポンプの駆動を指示するか否かを判定するためのフローチャートである。 第2燃料ポンプが駆動されてサブタンクへ燃料が汲み上げられる状態を示す説明図である。 比較例であって、燃料タンク内の燃料液面が傾斜し、燃料ポンプの燃料吸入口が燃料液面から露呈した状態を示す説明図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る燃料供給制御装置の概略構成図である。
図1に示されるように、本実施形態に係る燃料供給制御装置10は、エンジン(内燃機関)12に対して供給する燃料が貯留される燃料タンク14と、前記エンジン12に対して燃料を圧送する第1燃料ポンプP1及び第2燃料ポンプ(燃料移送手段)P2と、前記燃料タンク14内に設けられ、前記第1燃料ポンプP1及び第2燃料ポンプP2を収容するサブタンク16とを備える。
燃料タンク14は、鞍形のメインタンクからなり、サブタンク16が収容される第1室18aと、前記第1室18aに並設された第2室18bとを有し、前記第1室18aと前記第2室18bとは連通するように設けられる。サブタンク16内には、燃料の吸い込み口にフィルタ20が付設された第1燃料ポンプP1と第2燃料ポンプP2とが並設される。なお、サブタンク16は、図示しない支持機構を介して燃料タンク14の天井部から支持されることにより、燃料タンク14の内壁(底壁)から僅かに離間するように設けられる。
第1燃料ポンプP1及び第2燃料ポンプP2の出力側(吐出側)には、それぞれ第1通路22a及び第2通路22bを介して燃料フィルタ24が接続され、さらに、前記燃料フィルタ24の下流側には、第3通路22cを介してエンジン12の燃料噴射弁(図示せず)に接続される。なお、前記第1通路22a及び第2通路22b中には、第1燃料ポンプP1及び第2燃料ポンプP2から燃料フィルタ24側に供給された燃料の逆流を防止する第1チェック弁26a及び第2チェック弁26bが配設される。
第3通路22cから分岐する分岐通路28中には、プレッシャレギュレータ(P.R.)30が設けられ、前記分岐通路28の終端部はサブタンク16内のポンプ室32に臨むように設けられる。前記プレッシャレギュレータ30は、エンジン12に設けられる図示しない燃料噴射弁からの燃料噴射圧力を一定に調圧し、余剰燃料をサブタンク16に帰還させるためのものである。また、前記分岐通路28の終端部近傍には、第1ジェットポンプ(J.P.)34aが設けられる。
この第1ジェットポンプ34aは、第2室18b側に連通する戻り通路36を介して前記第2室18b内に貯留された燃料を吸引し、前記第2室18b内の燃料をサブタンク16のポンプ室32内へ移送する機能を有する。なお、第2室18bに臨む戻り通路36の終端部には、フィルタ20が付設される。
また、第2燃料ポンプP2の出力側(吐出側)には、第2通路22bの途中から分岐する燃料リターン通路38が設けられる。この燃料リターン通路38は、一旦、サブタンク16のポンプ室32の外部で且つ第1室18a内に延出し、さらに第1室18aの下方側に向かって延在した後、終端部がサブタンク16に付設された第2ジェットポンプ(J.P.)34bを経由してサブタンク16のポンプ室32内に連通するように設けられる。
この第2ジェットポンプ34bは、サブタンク16の下部側に付設され、吸入孔39が第1室18aに臨むように設けられることにより、第1室18a内に貯留された燃料をサブタンク16のポンプ室32内に吸入して移送する機能を有する。
すなわち、第2燃料ポンプP2が駆動されると、第2燃料ポンプP2の出力側の第2通路22b及び燃料リターン通路38を介して流通する燃料が第2ジェットポンプ34bに供給され、前記第2ジェットポンプ34bを流通する際に発生する負圧作用によってサブタンク16の外部であって燃料タンク14の第1室18a内に貯留された燃料が前記第2ジェットポンプ34bの吸入孔39から吸入され、前記吸入された燃料がサブタンク16のポンプ室32内に移送される。
ちなみに、第2通路22bと燃料リターン通路38との分岐点(図1中のA点)に図示しない流路切換弁(三方切換弁)を配設し、第2通路22bのA点下流側に流通するポートを遮断して第2燃料ポンプP2から出力された燃料全部を燃料リターン通路38側に流通させるように各ポート間の連通状態を切り換えることにより、第2ジェットポンプ34bの吸引力を向上させて、第2燃料ポンプP2を効率的に駆動させることができる。
なお、第1燃料ポンプP1は、エンジン12の運転中(イグニッションスイッチがONされてからOFFされるまでの間)に常時駆動されるものであり、第2燃料ポンプP2は、エンジン12の運転状態が後記するECU42によって高負荷(例えば、エンジン12の回転速度が所定速度を超えたとき)と判定されたときに必要に応じて補助的に駆動されるものである。
図3は、車両に設けられた加速度センサの作用を示す説明図である。
さらに、図3に示されるように、車両40には、燃料タンク14内の燃料液面の傾きを推定する加速度センサ(燃料液面傾斜角度推定手段)が設けられ、この加速度センサは、車体の横方向加速度(Gx)を検出する横加速度センサS1と、車体の前後方向(縦方向)加速度(Gy)を検出する前後加速度センサS2とから構成される。前記横加速度センサS1及び前後加速度センサS2で検出された横方向加速度(Gx)及び前後方向(縦方向)加速度(Gy)は、後記するECU42に出力される(図1参照)。
なお、この横加速度センサS1、前後加速度センサS2は、例えば、静電容量型加速度センサ、金属歪みゲージ式加速度センサ、半導体歪みゲージ式加速度センサ、圧電式加速度センサ、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた半導体加速度センサ、例えば、静電容量式加速度センサなどのいずれでも良い。
ちなみに、金属歪みゲージ式加速度センサ、半導体歪みゲージ式加速度センサ、圧電式加速度センサなどは、ビームの先端に慣性質量を有するカンチレバー状の形状であり、ビームの撓み量を歪みゲージや圧電素子で検出するものである。また、MEMS技術を用いた半導体加速度センサのうちの静電容量式加速度センサは、二つのビームをそれぞれコンデンサの電極板と見立てて、ビーム間の距離の変動を静電容量値として検出するものである。
図1に戻って、燃料タンク14の第1室18a内には、燃料タンク14の第1室18a内の燃料残量を検出する燃料量検出手段44が設けられる。この燃料量検出手段44は、例えば、燃料タンク14のハウジング内に固定される液面ゲージ(水面ゲージ)と、燃料の液面の高さに追従して前記液面ゲージを作動させるフロートとから構成されるとよい。前記液面ゲージからの検出信号は、図示しないアナログ/デジタル変換回路を介して後記するECU42に出力される。なお、前記燃料量検出手段44は、サブタンク16のポンプ室32内に設けられ、前記ポンプ室32内の燃料残量を検出するようにしてもよい。
制御系は、第1燃料ポンプP1に対して制御信号を送給することにより、前記第1燃料ポンプP1から吐出される単位時間当たりの燃料量をLOW、HIGHの2段階に駆動制御するFPC(Fuel Pump Controller)46と、第2燃料ポンプP2に対してオン/オフ信号を送給することにより、前記第2燃料ポンプP2をオン/オフ制御するリレー回路48と、前記FPC46及び前記リレー回路48にそれぞれ接続されるエンジンコントロールユニット42(以下、ECU42という)とを有する。なお、前記第1燃料ポンプP1は、前記FPC46を介して、吐出される単位時間当たりの燃料量をLOW、MIDDLE、HIGHの3段階に制御するようにしてもよい。
ECU42は、所定の制御プログラムに沿ってエンジン12の運転状態を制御するコンピュータユニットからなり、CPU、ROM、RAM、I/O、書き換え可能な不揮発メモリ、例えば、フラッシュメモリなどを含むマイクロコンピュータ、入出力インタフェース回路等によって構成される。
また、ECU42は、燃料タンク14の第1室18a内の燃料液面の傾きを推定する燃料液面傾斜角度演算部(図示せず)を有し、前記ROMに予め格納された燃料液面傾斜角度演算プログラムを、CPUで実行することにより、例えば、燃料タンク14内に貯留された燃料の燃料液面の傾斜角度が求められる。
さらに、ECU42は、後記するように、サブタンク16内への汲み上げ要求の有無を判定する汲み上げ要求判定部50と、前記汲み上げ要求があったときに第2燃料ポンプP2に対して駆動制御信号を導出して前記第2燃料ポンプP2を駆動させるか否かを判定する第2燃料ポンプ駆動指示判定部52とを有する。
本実施形態に係る燃料供給制御装置10は、基本的に以上のように構成されるものであり次にその作用効果について説明する。
図示しないイグニッションスイッチがオン状態となることによりECU42が付勢される。前記ECU42は、FPC46又は/及びリレー回路48を介して、第1燃料ポンプP1又は及び第2燃料ポンプP2を作動させ、サブタンク16のポンプ室32内に貯留された燃料が吸入されてエンジン12の図示しない燃料噴射弁に対して供給される。なお、燃料噴射弁に対して吐出される燃料の圧力が所定圧力を超えると、プレッシャレギュレータ30の図示しないバルブが弁開動作し、余剰燃料が分岐通路28を介してポンプ室32に戻される。
本実施形態において、定常運転時では通常制御モードとなり、図2に示されるようにエンジン12の負荷状態に対応する燃料量で第1燃料ポンプP1、第2燃料ポンプP2からエンジン12への燃料供給量が制御される。
図2(a)は、エンジン回転速度とエンジンに付与されるエンジン負荷とエンジンが必要とするエンジン要求燃料との関係を示す説明図、図2(b)は、第1燃料ポンプ及び第2燃料ポンプとエンジンに供給される供給燃料量との関係を示す説明図である。
エンジン12が低速回転でエンジン負荷が小さいときには、第1燃料ポンプP1のみをLOWモード(LOモード)で駆動させ、第2燃料ポンプP2は、駆動停止状態(オフ状態)にある。この場合、図2(a)、(b)の破線で示されるように、エンジン要求燃料は比較的小さくなると共に、第1燃料ポンプP1からエンジン12に対して供給される供給燃料量は、比較的小流量となる。
次に、エンジン12が中速回転でエンジン負荷が比較的大きいときには、第1燃料ポンプP1のみをHIGHモード(HIモード)で駆動させ、第2燃料ポンプP2は、駆動停止状態(オフ状態)にある。この場合、図2(a)、(b)の実線細線で示されるように、エンジン要求燃料は比較的大きくなると共に、第1燃料ポンプP1からエンジン12に対して供給される供給燃料量は、比較的中流量となる。
続いて、エンジン12が高速回転でエンジン負荷が大きいときには、第1燃料ポンプP1をHIGHモード(HIモード)で駆動させると共に、第2燃料ポンプP2を駆動させてオン状態(P2ON)とする。この場合、図2(a)、(b)の実線太線で示されるように、エンジン要求燃料は大きくなると共に、第1燃料ポンプP1及び第2燃料ポンプP2の両方からエンジンに対して供給される供給燃料量は、比較的大流量となる。
このように、通常制御モードでは、第1燃料ポンプP1のみがLOモードで駆動される状態と、第1燃料ポンプP1のみがHIモードで駆動される状態と、第1燃料ポンプP1がHIモードで駆動されると共に第2燃料ポンプP2がオン状態となって、第1燃料ポンプP1及び第2燃料ポンプP2の両方が駆動される状態とに制御される。
なお、エンジン12が要求する燃料流量(エンジン要求燃料)は、例えば、運転者による図示しないアクセルペダルの踏み込み操作に伴うスロットル開度センサの開度検出値(抵抗値)等に基づいて設定される。また、前記エンジン要求流量は、常時一定ではなく、エンジン回転速度、大気圧、エンジン温度、エンジン12の運転状態等の各種条件によって変化するものである。
ところで、図7の比較例に示されるように、車両40が、例えば、コーナーを高速で旋回する場合等、高速旋回時に発生する遠心力によって燃料タンク14(サブタンク16)内の燃料液面が角度θだけ傾斜し、燃料ポンプPの燃料吸入口Pvが燃料液面から露呈することによって、前記燃料吸入口Pvから燃料を吸入することが不可能となり、エンジン失火等の不具合が発生するおそれがある。
このような場合、本実施形態では、前記した通常制御モードから図4及び図5に示される燃料移送モードに切り換わる。図4は、サブタンク内へ燃料を汲み上げるか否かを判定するためのフローチャート、図5は、第2燃料ポンプの駆動を指示するか否かを判定するためのフローチャートである。
以下、燃料移送モードを図4及び図5のフローチャートに沿って説明する。なお、前記燃料移送モードは、イグニッションスイッチがオン状態となって、ECU42に電源が供給されている間、所定の周期で繰り返し実行されるものとする。
先ず、燃料量検出手段44によって燃料タンク14の第1室18a内の燃料残量Lが検出され(ステップS1)、前記燃料残量LはECU42の汲み上げ要求判定部50に出力される。この汲み上げ要求判定部50では、燃料タンク14の第1室18a内の燃料残量Lが所定値を超えているか否かを判定する(ステップS2)。
前記燃料残量Lが所定値を超えている場合には(ステップS2→Yes)、サブタンク16のポンプ室32内へ燃料を汲み上げるほど燃料タンク14内の燃料が減少していないため、サブタンク16への燃料の汲み上げ要求を行うことがなくステップS6に進み、このルーチンを終了する。
一方、汲み上げ要求判定部50は、ステップS2において、前記燃料残量Lが少なく所定値未満であると判定した場合(ステップS2→No)、ステップS3に進み、横加速度センサS1及び前後加速度センサS2で検出された横方向加速度(Gx)及び前後方向加速度(Gy)の二乗平方根(図3に示されるベクトルGxとベクトルGyの合成ベクトルG)を求め(ステップS3)、さらに、前記求められた二乗平方根が所定値を超えているか否かを判定する(ステップS4)。
この場合、高速旋回時に発生する遠心力によってサブタンク16内の燃料液面が傾斜する傾斜角度θ(図7参照)は、θ=Tan−1(G)の式から求めることができる。例えば、許容液面角度θを30度に設定した場合(θ=30度)、ステップS4で設定される所定値は、0.5となる。
そこで、汲み上げ要求判定部50は、横方向加速度(Gx)及び前後方向加速度(Gy)の二乗平方根で求められた合成ベクトルGが前記設定された所定値を超えていると判定した場合(ステップS4→Yes)、第1燃料ポンプP1及び第2燃料ポンプP2の吸入口が燃料液面から露呈する蓋然性があるために、燃料タンク14の第1室18a内の燃料をサブタンク16のポンプ室32内への汲み上げ要求を行う(ステップS5)。
次に、図5に示されるフローチャートに移行し、ECU42の第2燃料ポンプ駆動指示判定部52は、汲み上げ要求判定部50からサブタンク16への燃料の汲み上げ要求があるか否かを判定する(ステップS11)。汲み上げ要求判定部50からサブタンク16への汲み上げ要求があったとき(ステップS11→Yes)、第2燃料ポンプ駆動指示判定部52は、リレー回路48を介して第2燃料ポンプP2への駆動指示信号を出力して(ステップS12)、第2燃料ポンプP2をオフ状態からオン状態に切り換える。一方、汲み上げ要求判定部50からサブタンク16への汲み上げ要求がないとき(ステップS11→No)、ステップS13に進む。
ステップS13において、エンジン12の回転速度が所定の閾値以上か否かを判定し、エンジン12の回転速度が高速回転以上で所定閾値以上であると判定された場合(ステップS13→Yes)、第2燃料ポンプ駆動指示判定部52は、リレー回路48を介して第2燃料ポンプP2への駆動指示信号を出力して(ステップS12)、第2燃料ポンプP2をオフ状態からオン状態に切り換える。一方、エンジン12の回転速度が高速回転に到達しておらず所定閾値未満であると判定された場合(ステップS13→No)、第1燃料ポンプP1からの燃料の供給で十分であるため、第2燃料ポンプP2の駆動を停止したままルーチンを終了する。
このように、本実施形態では、サブタンク16への燃料の汲み上げ要求があった場合と、エンジン回転速度が所定の閾値以上の場合にのみ、第2燃料ポンプP2が必要に応じて駆動される。
図6は、第2燃料ポンプが駆動されてサブタンクへ燃料が汲み上げられる状態を示す説明図である。
第2燃料ポンプP2が駆動された場合、図6に示されるように、第2燃料ポンプP2の出力側の第2通路22b及び燃料リターン通路38を介して流通する燃料が第2ジェットポンプ34bに供給される。前記第2ジェットポンプ34bを燃料が流通する際に発生する負圧作用によって、サブタンク16の外部であって燃料タンク14の第1室18a内に貯留された燃料が前記第2ジェットポンプ34bの吸入孔39から吸入され、前記吸入された燃料がサブタンク16のポンプ室32内に移送される。
本実施形態では、例えば、旋回中の車両40において、燃料タンク14内の燃料液面が遠心力の作用によって傾斜した場合であっても、第1燃料ポンプP1の吸入口が空気に露呈することを好適に回避することができ、エンジン12の安定した運転性能を得ることができる。
また、本実施形態では、単数又は複数の燃料ポンプを有するエンジン12(内燃機関)が車載された場合において、車両40が高速旋回した場合であってもエンジン12への燃料の供給を安定且つ確実に行うことにより、燃料供給系の燃圧低下及び燃圧の低下に伴う燃料噴射弁からの燃料噴射量のばらつきによるエミッションの悪化を低減することができる。
さらに、本実施形態では、第1燃料ポンプP1によって、エンジン12が必要とするエンジン要求燃料量を確保しつつ、必要に応じて第2燃料ポンプP2を駆動させ、前記第2燃料ポンプP2によって燃料タンク14内からサブタンク16内へ燃料を移送することができるため、車両40の運転性能を損なうことがなく、第1燃料ポンプP1の吸入口が燃料液面上で空気に露呈することを好適に回避することができる。
10 燃料供給制御装置
12 エンジン(内燃機関)
14 燃料タンク
16 サブタンク
38 燃料リターン通路
42 ECU
44 燃料量検出手段
50 汲み上げ要求判定部
52 第2燃料ポンプ駆動指示判定部
P1 第1燃料ポンプ
P2 第2燃料ポンプ(燃料移送手段)
S1 横加速度センサ(燃料液面傾斜角度推定手段)
S2 前後加速度センサ(燃料液面傾斜角度推定手段)

Claims (3)

  1. 内燃機関に対して供給する燃料が貯留される燃料タンクと、
    前記内燃機関に対して燃料を圧送する第1燃料ポンプと、
    前記燃料タンク内に設けられ、前記第1燃料ポンプを収容するサブタンクと、
    前記燃料タンク内の燃料を前記サブタンク内に移送する燃料移送手段と、
    前記燃料タンク内の燃料残量を検出する燃料量検出手段と、
    前記燃料タンク内の燃料液面の傾きを推定する燃料液面傾斜角度推定手段と、
    を備え、
    前記燃料タンク内の燃料残量と、前記燃料液面傾斜角度推定手段で求められた燃料液面傾斜角度とに基づいて、前記燃料移送手段が駆動制御されることを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
  2. 前記燃料移送手段は、前記サブタンク内で前記第1燃料ポンプと並列に設けられる第2燃料ポンプを含み、前記第2燃料ポンプは、前記サブタンクへの燃料の汲み上げ要求があったときに駆動されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  3. 前記第2燃料ポンプの出力側には、一旦、前記サブタンクの外部で且つ前記燃料タンク内に連通するように延在し、さらに前記サブタンク内へ連通する燃料リターン通路が設けられ、前記第2燃料ポンプが駆動されることにより、前記燃料リターン通路を介して前記燃料タンク内の燃料が前記サブタンク内へ吸入されることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
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