JP2011012483A - 建物の排気構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】十分な気圧差を生み出すことが可能な建物の排気構造を提供することを課題とする。また、排気性能を下げることなく雨水等の室内への流入を防止することが可能な建物の排気構造を提供することを課題とする。
【解決手段】外気が通過可能な風洞を設け、この風洞の周面に連通口を設けた。この連通口は、室内に設けられた排気口と連通するように形成した。
【選択図】図3
【解決手段】外気が通過可能な風洞を設け、この風洞の周面に連通口を設けた。この連通口は、室内に設けられた排気口と連通するように形成した。
【選択図】図3
Description
この発明は、建物の排気構造に関するものである。
従来、建物内の排気を行う方法としてベンチュリー効果を利用したものが知られている。すなわち、風が越屋根などを通り抜ける際に生じる気圧差を利用して、室内の空気を排出することが行われている。
例えば、特許文献1に開示された発明は、平板瓦の屋根に使用される露出型換気棟であって、ベンチュリー効果によって通気路内の空気を引き出し、排気を行うようになっている。
例えば、特許文献1に開示された発明は、平板瓦の屋根に使用される露出型換気棟であって、ベンチュリー効果によって通気路内の空気を引き出し、排気を行うようになっている。
しかしながら、従来のベンチュリー効果を利用した排気方法は、越屋根などの上を通過する風によって気圧差を生み出すものであったため、ベンチュリー効果による吸引力を十分に得られないという問題があった。すなわち、開放された空間における風の流れによって気圧差を生みだすものであるため、風が逃げてしまうことにより十分な気圧差を生み出せないという問題があった。
また、排気口から雨水等が内部に入り込まないように遮蔽度を高めると排気性能が下がってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、十分な気圧差を生み出すことが可能な建物の排気構造を提供することを課題とする。また、本発明は、排気性能を下げることなく雨水等の室内への流入を防止することが可能な建物の排気構造を提供することを課題とする。
また、排気口から雨水等が内部に入り込まないように遮蔽度を高めると排気性能が下がってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、十分な気圧差を生み出すことが可能な建物の排気構造を提供することを課題とする。また、本発明は、排気性能を下げることなく雨水等の室内への流入を防止することが可能な建物の排気構造を提供することを課題とする。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものである。以下、各請求項にそれぞれ記載された発明の特徴および作用を説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1に記載の建物の排気構造は、外気が通過可能な風洞10を設けるとともに、風洞10の周面に連通口11を設け、この連通口11は、室内13に設けられた排気口14と連通していることを特徴とする。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1に記載の建物の排気構造は、外気が通過可能な風洞10を設けるとともに、風洞10の周面に連通口11を設け、この連通口11は、室内13に設けられた排気口14と連通していることを特徴とする。
なお、風洞を設ける建物内の場所については特に限定しないが、建物内の気温上昇の抑制等を考慮すれば、小屋裏に風洞を設けることが望ましい。
また、風洞は、外気が通過可能であれば良く、その形状は問わない。例えば、断面形状を矩形としても良いし、円形としても良い。もちろん、その他の形状としても良い。また、長手方向の形状としても、例えば、直管状としても良いし、曲管状としても良いし、分岐管状としても良い。
(請求項1記載の発明の作用)
このような建物の排気構造によれば、風洞を通過する風に引っ張られて、風洞周面の連通口から空気が引き出される。そして、この連通口は室内に設けられた排気口と連通しているため、室内の空気が風洞内に引き出されることとなっている。この風洞内に引き出された空気は、風洞を通過する風とともに外部へと排出される。
また、風洞は、外気が通過可能であれば良く、その形状は問わない。例えば、断面形状を矩形としても良いし、円形としても良い。もちろん、その他の形状としても良い。また、長手方向の形状としても、例えば、直管状としても良いし、曲管状としても良いし、分岐管状としても良い。
(請求項1記載の発明の作用)
このような建物の排気構造によれば、風洞を通過する風に引っ張られて、風洞周面の連通口から空気が引き出される。そして、この連通口は室内に設けられた排気口と連通しているため、室内の空気が風洞内に引き出されることとなっている。この風洞内に引き出された空気は、風洞を通過する風とともに外部へと排出される。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、以下を特徴とする。
すなわち、前記風洞10は、外気の出入口12に比べて断面積が小さい小断面積部分15を有し、前記連通口11は、この小断面積部分15の風洞10周面に設けられていることを特徴とする。
(請求項2記載の発明の作用)
このような建物の排気構造によれば、小断面積部分において空気の流速が速くなるため、圧力が低くなる。すなわち、この小断面積部分は、小断面積部分以外の部分と比較して大きな気圧差を生み出すことが可能となっている。そして、この大きな気圧差を生み出すことが可能な小断面積部分の風洞周面に連通口が設けられているため、大きな吸引力を得ることができる。
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、以下を特徴とする。
すなわち、前記風洞10は、外気の出入口12に比べて断面積が小さい小断面積部分15を有し、前記連通口11は、この小断面積部分15の風洞10周面に設けられていることを特徴とする。
(請求項2記載の発明の作用)
このような建物の排気構造によれば、小断面積部分において空気の流速が速くなるため、圧力が低くなる。すなわち、この小断面積部分は、小断面積部分以外の部分と比較して大きな気圧差を生み出すことが可能となっている。そして、この大きな気圧差を生み出すことが可能な小断面積部分の風洞周面に連通口が設けられているため、大きな吸引力を得ることができる。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は2に記載の発明の特徴点に加え、以下を特徴とする。
すなわち、前記風洞10の底部に、前記風洞10内に進入した水を外部へと導くための導水手段16,22を設けたことを特徴とする。
導水手段の具体例としては、風洞の出入口付近に水勾配を設け、風洞内に進入した水を出入口の方へと導くような態様が考えられる。他にも、風洞の底部に排水孔を設け、この排水孔を通過させて水を排出するような態様としても良い。
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は2に記載の発明の特徴点に加え、以下を特徴とする。
すなわち、前記風洞10の底部に、前記風洞10内に進入した水を外部へと導くための導水手段16,22を設けたことを特徴とする。
導水手段の具体例としては、風洞の出入口付近に水勾配を設け、風洞内に進入した水を出入口の方へと導くような態様が考えられる。他にも、風洞の底部に排水孔を設け、この排水孔を通過させて水を排出するような態様としても良い。
(請求項3記載の発明の作用)
このような建物の排気構造によれば、風洞内に水が進入したとしても、この水は風洞の外へと排出される。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1乃至3に記載の発明の特徴点に加え、以下を特徴とする。
すなわち、前記連通口11は、前記風洞10の上部周面に設けられていることを特徴とする。
このような建物の排気構造によれば、風洞内に水が進入したとしても、この水は風洞の外へと排出される。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1乃至3に記載の発明の特徴点に加え、以下を特徴とする。
すなわち、前記連通口11は、前記風洞10の上部周面に設けられていることを特徴とする。
(請求項4記載の発明の作用)
このような建物の排気構造によれば、風洞内に水が進入したとしても、この水が連通口を通過して室内に流入しづらくなっている。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、上記した請求項4に記載の発明の特徴点に加え、以下を特徴とする。
すなわち、前記風洞10は、少なくとも前記連通口11が設けられた部分において二重構造となっており、この二重構造の内側の層19に前記連通口11を設けるとともに、この二重構造の外側の層20に前記連通口11および前記排気口14との間の空気の流通路となる開口部21を設け、前記連通口11は、前記外側の層20に開口方向に投影したときに、前記開口部21と重ならないように配置されていることを特徴とする。
このような建物の排気構造によれば、風洞内に水が進入したとしても、この水が連通口を通過して室内に流入しづらくなっている。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、上記した請求項4に記載の発明の特徴点に加え、以下を特徴とする。
すなわち、前記風洞10は、少なくとも前記連通口11が設けられた部分において二重構造となっており、この二重構造の内側の層19に前記連通口11を設けるとともに、この二重構造の外側の層20に前記連通口11および前記排気口14との間の空気の流通路となる開口部21を設け、前記連通口11は、前記外側の層20に開口方向に投影したときに、前記開口部21と重ならないように配置されていることを特徴とする。
(請求項5記載の発明の作用)
このような建物の排気構造によれば、排気口から流れ込んだ空気は、外側の層に設けられた開口部と、内側の層に設けられた連通口と、を通過して、風洞へと移動し、外部へと排出される。
また、連通口と開口部とがずれて形成されているため、暴風雨時等に吹き上げてくる雨水等が連通口を通過してしまった場合でも外側の層に阻まれるようになっており、雨水等が室内に流入しづらくなっている。
このような建物の排気構造によれば、排気口から流れ込んだ空気は、外側の層に設けられた開口部と、内側の層に設けられた連通口と、を通過して、風洞へと移動し、外部へと排出される。
また、連通口と開口部とがずれて形成されているため、暴風雨時等に吹き上げてくる雨水等が連通口を通過してしまった場合でも外側の層に阻まれるようになっており、雨水等が室内に流入しづらくなっている。
本発明は上記の通りであり、以下の効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明は、風洞内を風が通過することによって気圧差を生みだすものであるため、越屋根等を用いた場合のように風が逃げてしまうことがない。よって、越屋根等を用いた場合と比較して、より効果的に排気を行うことができる。
また、請求項2記載の発明によれば、風が小断面積部分を通過する際に負圧を生じさせることができるため、圧力差を大きくすることができ、より大きな吸引力を生じさせることができる。
請求項3乃至5記載の発明によれば、風洞内に水が進入したとしても、この水が室内へと流入しづらくすることができる。
すなわち、請求項1記載の発明は、風洞内を風が通過することによって気圧差を生みだすものであるため、越屋根等を用いた場合のように風が逃げてしまうことがない。よって、越屋根等を用いた場合と比較して、より効果的に排気を行うことができる。
また、請求項2記載の発明によれば、風が小断面積部分を通過する際に負圧を生じさせることができるため、圧力差を大きくすることができ、より大きな吸引力を生じさせることができる。
請求項3乃至5記載の発明によれば、風洞内に水が進入したとしても、この水が室内へと流入しづらくすることができる。
本発明の実施形態について、図を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る建物の外観図である。
この図1に示すように、本実施形態に係る風洞10は、屋根17と室内13との間の小屋裏18に設けられている。そして、屋根17の一方の傾斜面に外気の出入口12が設けられるとともに、その反対側の傾斜面にも外気の出入口12が設けられており、これにより、屋根17の一方の傾斜面から、反対側の傾斜面へと、小屋裏18を貫通するように風洞10が設けられている。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る建物の外観図である。
この図1に示すように、本実施形態に係る風洞10は、屋根17と室内13との間の小屋裏18に設けられている。そして、屋根17の一方の傾斜面に外気の出入口12が設けられるとともに、その反対側の傾斜面にも外気の出入口12が設けられており、これにより、屋根17の一方の傾斜面から、反対側の傾斜面へと、小屋裏18を貫通するように風洞10が設けられている。
図2は、本実施形態に係る建物の断面図である。
この図2に示すように、風洞10の周面には連通口11が設けられており、これにより、小屋裏18の空気が風洞10内に移動可能に形成されている。また、室内13の天井には排気口14が設けられており、これにより、室内13の空気が小屋裏18に移動可能に形成されている。
このように形成されていることにより、室内13の暖かい空気が上方へ移動すると、排気口14を通って小屋裏18へと移動するようになっている。そして、この小屋裏18へと移動した空気は、連通口11を通って風洞10内へと移動可能となっている。
この空気の流れを説明したのが図3である。
この図2に示すように、風洞10の周面には連通口11が設けられており、これにより、小屋裏18の空気が風洞10内に移動可能に形成されている。また、室内13の天井には排気口14が設けられており、これにより、室内13の空気が小屋裏18に移動可能に形成されている。
このように形成されていることにより、室内13の暖かい空気が上方へ移動すると、排気口14を通って小屋裏18へと移動するようになっている。そして、この小屋裏18へと移動した空気は、連通口11を通って風洞10内へと移動可能となっている。
この空気の流れを説明したのが図3である。
この図3中「C」の矢印が示すように、室内13の暖かい空気は比重が軽いために上方へと移動し、排気口14を通って小屋裏18へと移動する。
ここで、図3中「A」の矢印が示すように、風洞10内を外気が通過すると、風洞10内の気圧が低くなるため、風洞10内に空気が吸引されることとなる。すなわち、図3中「B」の矢印が示すように、小屋裏18の空気が連通口11を通って風洞10内へと移動する。そして、この風洞10内へと移動した空気は、風洞10内を通り抜ける外気とともに外部へと排出されることとなる。
このように、本実施形態に係る排気構造は、外気が風洞10を通り抜ける際に生じる吸引効果によって、室内13の空気を外部へと排気可能に形成されている。
ここで、図3中「A」の矢印が示すように、風洞10内を外気が通過すると、風洞10内の気圧が低くなるため、風洞10内に空気が吸引されることとなる。すなわち、図3中「B」の矢印が示すように、小屋裏18の空気が連通口11を通って風洞10内へと移動する。そして、この風洞10内へと移動した空気は、風洞10内を通り抜ける外気とともに外部へと排出されることとなる。
このように、本実施形態に係る排気構造は、外気が風洞10を通り抜ける際に生じる吸引効果によって、室内13の空気を外部へと排気可能に形成されている。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、第1の実施形態とは異なる風洞10の形状を採用したことを特徴とするものである。
すなわち、図4に示すように、本実施形態に係る風洞10の中心部は、外気の出入口12に比べて断面積が小さい小断面積部分15を形成している。この小断面積部分15の風洞10は、風洞10の中心に行くに従って次第に縮径するとともに、その後次第に拡開するような形状となっている。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、第1の実施形態とは異なる風洞10の形状を採用したことを特徴とするものである。
すなわち、図4に示すように、本実施形態に係る風洞10の中心部は、外気の出入口12に比べて断面積が小さい小断面積部分15を形成している。この小断面積部分15の風洞10は、風洞10の中心に行くに従って次第に縮径するとともに、その後次第に拡開するような形状となっている。
また、図4に示すように、本実施形態に係る連通口11は、この小断面積部分15において、風洞10の上部周面に設けられている。
更には、風洞10の外気の出入口12付近は、底部が出入口12方向に行くに従って低くなるように傾斜しており、これにより水勾配16を形成している。すなわち、この水勾配16が設けられていることにより、風洞10内に水が進入した場合に、この水を外部へと導くことが可能となっている。
ここで、この第2の実施形態に係る空気の流れ、および排水の流れについて、図5を参照しながら説明する。
更には、風洞10の外気の出入口12付近は、底部が出入口12方向に行くに従って低くなるように傾斜しており、これにより水勾配16を形成している。すなわち、この水勾配16が設けられていることにより、風洞10内に水が進入した場合に、この水を外部へと導くことが可能となっている。
ここで、この第2の実施形態に係る空気の流れ、および排水の流れについて、図5を参照しながら説明する。
図5中「C」の矢印が示すように、室内13の暖かい空気が排気口14を通って小屋裏18へと移動し、また、図5中「A」の矢印が示すように、風洞10内を外気が通過すると、図5中「B」の矢印が示すように、小屋裏18の空気が連通口11を通って風洞10内へと移動して排出されることは、第1の実施形態と同様である。
しかしながら、本実施形態においては、小断面積部分15が形成されているため、この小断面積部分15を通過する外気の流速が速くなって圧力が低下する。このため、小断面積部分15に設けられた連通口11からは、より多くの空気が引き出されることとなる。
また、図5中「D」の矢印が示すように、出入口12付近に水勾配16が設けられていることにより、風洞10内に進入した水が外部へと導かれるため、例え雨水等が風洞10内に入り込んでも、速やかに外部へと排出されるようになっている。
しかしながら、本実施形態においては、小断面積部分15が形成されているため、この小断面積部分15を通過する外気の流速が速くなって圧力が低下する。このため、小断面積部分15に設けられた連通口11からは、より多くの空気が引き出されることとなる。
また、図5中「D」の矢印が示すように、出入口12付近に水勾配16が設けられていることにより、風洞10内に進入した水が外部へと導かれるため、例え雨水等が風洞10内に入り込んでも、速やかに外部へと排出されるようになっている。
しかも、連通口11が風洞10の周面上部に形成されているため、雨水等が小屋裏18及び室内13へと流入することが防止できるようになっている。
このように、本実施形態に係る排気構造によれば、小断面積部分15を設けたことにより、連通口11からより多くの空気を引き出して排気できるようになっている。また、導水手段としての水勾配16を設けたことにより、風洞10内に進入した雨水等が速やかに排出されるようになっている。更に、連通口11を風洞10の上部周面に設けたことにより、雨水等が小屋裏18及び室内13へと流入することが防止できるようになっている。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について説明する。
このように、本実施形態に係る排気構造によれば、小断面積部分15を設けたことにより、連通口11からより多くの空気を引き出して排気できるようになっている。また、導水手段としての水勾配16を設けたことにより、風洞10内に進入した雨水等が速やかに排出されるようになっている。更に、連通口11を風洞10の上部周面に設けたことにより、雨水等が小屋裏18及び室内13へと流入することが防止できるようになっている。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態は、風洞10を二重構造としたこと、および、風洞10内に進入した水を排出するための排水孔22及び室内樋23を設けたことを特徴とするものである。
すなわち、図6に示すように、本実施形態に係る風洞10の上部周面には連通口11が設けられており、この部分が2重構造となっている。詳しくは、この二重構造の内側の層19に連通口11が設けられており、外側の層20には開口部21が設けられている。このとき連通口11は、外側の層20に投影したときに開口部21と重ならないような位置に配置されている。言い換えると、連通口11と開口部21とは、その開口が互いにずれるように形成されている。これにより、暴風雨時等に吹き上げてくる雨水等が連通口11を通過してしまった場合でも、外側の層20に阻まれるようになっており、雨水等が小屋裏18や室内13に流入することが防止できるようになっている。
すなわち、図6に示すように、本実施形態に係る風洞10の上部周面には連通口11が設けられており、この部分が2重構造となっている。詳しくは、この二重構造の内側の層19に連通口11が設けられており、外側の層20には開口部21が設けられている。このとき連通口11は、外側の層20に投影したときに開口部21と重ならないような位置に配置されている。言い換えると、連通口11と開口部21とは、その開口が互いにずれるように形成されている。これにより、暴風雨時等に吹き上げてくる雨水等が連通口11を通過してしまった場合でも、外側の層20に阻まれるようになっており、雨水等が小屋裏18や室内13に流入することが防止できるようになっている。
また、図6に示すように、本実施形態に係る風洞10の底部周面には排水孔22が設けられており、風洞10内に進入した水を下へと通すようになっている。更には、この排水孔22の下には室内樋23が設けられており、排水孔22を通過した雨水を傾斜に沿って排水口24へと導き、外部へ排出するようになっている。
ここで、この第3の実施形態に係る空気の流れ、および排水の流れについて、図7を参照しながら説明する。
図7中「C」の矢印が示すように、室内13の暖かい空気が排気口14を通って小屋裏18へと移動し、また、図7中「A」の矢印が示すように、風洞10内を外気が通過すると、図7中「B」の矢印が示すように、小屋裏18の空気が開口部21および連通口11を通って風洞10内へと移動して排出される。なお、本実施形態に係る風洞10の上部は2重構造となっているが、開口部21は連通口11および室内13の排気口14との間の空気の流通路となるように形成されているため、小屋裏18の空気が風洞10内へと移動することは妨げられないようになっている。
ここで、この第3の実施形態に係る空気の流れ、および排水の流れについて、図7を参照しながら説明する。
図7中「C」の矢印が示すように、室内13の暖かい空気が排気口14を通って小屋裏18へと移動し、また、図7中「A」の矢印が示すように、風洞10内を外気が通過すると、図7中「B」の矢印が示すように、小屋裏18の空気が開口部21および連通口11を通って風洞10内へと移動して排出される。なお、本実施形態に係る風洞10の上部は2重構造となっているが、開口部21は連通口11および室内13の排気口14との間の空気の流通路となるように形成されているため、小屋裏18の空気が風洞10内へと移動することは妨げられないようになっている。
また、風洞10内に進入した水は、図7中「D」の矢印が示すように、風洞10底部の排水孔22を通過して、その下の室内樋23へと流れ込む。そして、室内樋23の傾斜に沿って流れ、排水口24から外部へと排出される。
このように、本実施形態に係る排気構造によれば、風洞10を二重構造としたことにより、雨水等が小屋裏18及び室内13へと流入することが防止できるようになっている。また、排水孔22及び室内樋23を設けたことにより、風洞10内に進入した雨水等が速やかに排出されるようになっている。
(変形例等)
上記した実施形態においては特に説明しなかったが、風洞10の出入口12に換気シャッターや窓を設けても良い。これにより、例えば気候によって風洞10による通気を行うか否かを変更できるように形成しても良い。また、同様に、連通口11に換気シャッターを設けることによって、風洞10による通気を行うか否かを変更できるように形成しても良い。
このように、本実施形態に係る排気構造によれば、風洞10を二重構造としたことにより、雨水等が小屋裏18及び室内13へと流入することが防止できるようになっている。また、排水孔22及び室内樋23を設けたことにより、風洞10内に進入した雨水等が速やかに排出されるようになっている。
(変形例等)
上記した実施形態においては特に説明しなかったが、風洞10の出入口12に換気シャッターや窓を設けても良い。これにより、例えば気候によって風洞10による通気を行うか否かを変更できるように形成しても良い。また、同様に、連通口11に換気シャッターを設けることによって、風洞10による通気を行うか否かを変更できるように形成しても良い。
また、上記した実施形態を適宜組み合わせても良い。例えば、第2の実施形態で説明したような水勾配16や小断面積部分15を、第1もしくは第3の実施形態の風洞10に設けても良い。また、第1もしくは第2の実施形態の風洞10を、第3の実施形態で説明したような二重構造の風洞10としても良いし、第1もしくは第2の実施形態の風洞10に、第3の実施形態で説明したような排水孔22及び室内樋23を設けても良い。
10 風洞 11 連通口
12 出入口 13 室内
14 排気口 15 小断面積部分
16 水勾配 17 屋根
18 小屋裏 19 内側の層
20 外側の層 21 開口部
22 排水孔 23 室内樋
24 排水口
12 出入口 13 室内
14 排気口 15 小断面積部分
16 水勾配 17 屋根
18 小屋裏 19 内側の層
20 外側の層 21 開口部
22 排水孔 23 室内樋
24 排水口
Claims (5)
- 外気が通過可能な風洞を設けるとともに、風洞の周面に連通口を設け、
この連通口は、室内に設けられた排気口と連通していることを特徴とする、
建物の排気構造。 - 前記風洞は、外気の出入口に比べて断面積が小さい小断面積部分を有し、
前記連通口は、この小断面積部分の風洞周面に設けられていることを特徴とする、
請求項1記載の建物の排気構造。 - 前記風洞の底部に、前記風洞内に進入した水を外部へと導くための導水手段を設けたことを特徴とする、
請求項1又は2記載の建物の排気構造。 - 前記連通口は、前記風洞の上部周面に設けられていることを特徴とする、
請求項1乃至3記載の建物の排気構造。 - 前記風洞は、少なくとも前記連通口が設けられた部分において二重構造となっており、
この二重構造の内側の層に前記連通口を設けるとともに、
この二重構造の外側の層に前記連通口および前記排気口との間の空気の流通路となる開口部を設け、
前記連通口は、前記外側の層に開口方向に投影したときに、前記開口部と重ならないように配置されていることを特徴とする、
請求項4記載の建物の排気構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009158531A JP2011012483A (ja) | 2009-07-03 | 2009-07-03 | 建物の排気構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009158531A JP2011012483A (ja) | 2009-07-03 | 2009-07-03 | 建物の排気構造 |
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ID=43591646
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015187331A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-29 | 大和ハウス工業株式会社 | 建物換気構造 |
CN106465565A (zh) * | 2014-06-18 | 2017-02-22 | 亚马逊科技公司 | 倒置排气集气室模块 |
-
2009
- 2009-07-03 JP JP2009158531A patent/JP2011012483A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015187331A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-29 | 大和ハウス工業株式会社 | 建物換気構造 |
CN106465565A (zh) * | 2014-06-18 | 2017-02-22 | 亚马逊科技公司 | 倒置排气集气室模块 |
JP2017521632A (ja) * | 2014-06-18 | 2017-08-03 | アマゾン・テクノロジーズ・インコーポレーテッド | 逆排気プレナムモジュール |
US10072859B2 (en) | 2014-06-18 | 2018-09-11 | Amazontechnologies, Inc. | Inverted exhaust plenum module |
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