JP2011010838A - 医療用デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】穿刺対象である生体組織と対象でない生体組織が接近している場合でも、所望の生体組織だけを穿刺できる医療用デバイスを提供する。
【解決手段】長尺状のカテーテル30と、カテーテル30の先端に設けられ、生体組織に穿刺可能な穿刺部2と、カテーテル30の先端に設けられ、拡張可能な拡張部材66と、カテーテル30の先端から基端側に向かって所定長設けられ、拡張部材66を沿わせてガイドしつつ、当該拡張部材66が変形できる空間をカテーテル30先端において確保するガイド溝55と、を有する医療用デバイス。
【選択図】図3

Description

本発明は、生体に生じた欠損を閉鎖する医療用デバイスに関する。
最近、脳卒中や偏頭痛の心原性要因である卵円孔開存症(以下、PFO:Patent Foramen Ovale)に対する治療デバイスとして、下記特許文献1に記載のものが提案されている。
このPFO閉鎖デバイスは、器具を右心房から左心房に向けて卵円孔に挿通し、卵円孔を閉鎖するように卵円孔弁を引き寄せて、電気エネルギを印加することにより生体組織を接合するものである。
しかし、卵円孔や、卵円孔弁及び心房中隔は、人により大小のみでなく厚さや形状などの状態が異なり、場合によっては、器具の寸法なども大きく制約される。また、手技を行うにあたっても、様々な形態の卵円孔弁を常に確実に引き寄せることは困難となるおそれがある。
そこで、本件出願人は、卵円孔弁と心房中隔を一対の電極により挟持し、両電極から電気エネルギを印加することにより生体組織を確実に接合させるPFO閉鎖デバイスを先に提案した(下記特許文献2参照)。
このデバイスは、一方が針電極からなる穿刺部材、他方が穿刺部材との間で卵円孔弁と心房中隔を挟持する挟持部材とした挟圧手段を使用し、穿刺部材を卵円孔弁に穿刺した後、他方の電極である挟持部材との間で卵円孔弁と心房中隔を挟持し、生体組織に電気エネルギを印加し接合を行うものである。
このデバイスは、先天性の心房中隔欠損症(ASD)、PFO、心室中隔欠損症(VSD)、動脈管開存症(PDA)といった欠損を閉鎖する場合にも使用でき、汎用性の高いものである。特に、このデバイスによれば、体内に異物を留置せず、構成が簡単で、手技も容易となり、確実に卵円孔弁と心房中隔を接合できる。
このデバイスは、人によりその大きさや厚さが相違するのみでなく、その形状も異なり、しかもシワやひだを有する卵円孔弁や心房中隔を確実に融着するために、シワやひだを伸ばして卵円孔弁と心房中隔を整合させる位置決め保持手段を有している。位置決め保持手段は、横方向に拡張可能な弾性線材を有し、当該弾性線材が卵円孔内において拡張することによって、穿刺部材を卵円孔の中央に位置させることができる。
WO2004/086944 WO2007/100067
しかし、上記デバイスでは、卵円孔を単純に押し広げるだけである。したがって、たとえば、デバイスをねじって操作してしまった場合には、弾性線材が卵円孔に対して縦方向や斜め方向に拡張し、卵円孔をうまく拡張できない場合がある。
また、上記デバイスでは、弾性線材は卵円孔の中間地点で拡張される。したがって、卵円孔の重なりが長くて、サイズが小さい場合、充分な隙間がなくて弾性線材が変形できない場合がある。この場合、弾性線材に連動する他の構成を動かせず、デバイスが正確に操作できなくなってしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、デバイスをねじった場合でも、また、卵円孔の重なりが長くて、サイズが小さい場合でも、正確に操作できる医療用デバイスを提供することを目的とする。
医療用デバイスは、長尺状のカテーテルと、穿刺部と、拡張部材と、ガイド溝とを有する。穿刺部は、カテーテルの先端に設けられ、生体組織に穿刺可能である。拡張部材は、カテーテルの先端に設けられ、拡張可能である。ガイド溝は、カテーテルの先端から基端側に向かって所定長設けられ、拡張部材を沿わせてガイドしつつ、当該拡張部材が変形できる空間をカテーテル先端において確保する。
一実施形態では、拡張部材は、前記穿刺部から離れる方向に拡張可能である。
上記医療用デバイスによれば、ガイド溝がカテーテルの先端部から所定長連続して基端側に向かって形成されている。拡張部材はガイド溝に沿ってガイドされているので、デバイスがねじられた場合でも、拡張部材は、カテーテルに対して回動しない。したがって、拡張部材はカテーテルに対して同じ姿勢に維持され、ユーザは正確な操作が可能となる。また、拡張部材が拡張する空間が充分にない場合でも、拡張部材がガイド溝の空間を使って、カテーテル先端で変形できる。したがって、拡張部材に連動する他の構成も動かすことができ、結果として、ユーザは、医療用デバイスを正確に操作できる。
また、カテーテルを生体組織付近まで運び、拡張部材を穿刺部材から離れる方向に拡張させると、当該拡張部材に接する生体組織が穿刺部材から離される。したがって、穿刺の対象ではない生体組織を穿刺部材から遠ざけ、穿刺対象である生体組織を確実に穿刺できる。
本発明の一実施の形態に係るPFO閉鎖デバイスを示す概略断面図である。 同デバイスの一例を示す要部斜視図である。 先端チップを先端側からみた正面図である。 心房中隔を押し上げる様子を示す断面概略図である。 第1弾性部材が穿刺部から離れる方向に拡張しないときの断面概略図である。 位置決め保持手段の動作状態を示す図である。 右心房側からみた卵円孔の入り口と第1弾性部材の位置を示す図である。 中間スリーブ体および先端スリーブ体の断面図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
医療用デバイスは、本実施形態ではPFO閉鎖デバイスである。まず、PFO閉鎖デバイスを、図1、2について概説する。なお、図2では、紙面の都合上、手元操作部70のみを縮小した状態で記載している。
PFO閉鎖デバイスは、基端側に設けられた手元操作部70と、手元操作部70に基端が取り付けられたガイディングカテーテル31と、ガイディングカテーテル31内に設けられたカテーテル30と、カテーテル30の先端部分に設けられ、卵円孔弁M2及び心房中隔M1を挟持する挟圧手段Kと、挟圧手段Kにより挟持した部分の生体組織M(M1,M2の総称)を融着あるいは壊死させるエネルギを供給するエネルギ供給手段20(エネルギ付与手段)と、挟圧手段Kによる手技を安定かつ正確に行なうための位置決め保持手段60(図2参照)と、を有している。なお、以下の説明において、デバイスの手元操作部側を「基端側」、挟圧手段K側を「先端側」と称す。
このデバイスの使用に当っては、まず、ガイディングカテーテル31を、例えば、大腿静脈Jから挿入するが、このガイディングカテーテル31は、内部にカテーテル30の先端に設けられた挟圧手段Kをカテーテル30内に収納した状態で挿入する。先端が手技を行なう心臓の部位まで到達すれば、挟圧手段Kをカテーテル30から突出し、卵円孔の欠損O(以下、単に卵円孔Oと称することもある)が生じている心臓の心房中隔M1と卵円孔弁M2の組織を挟持する。この挟持状態で挟圧手段Kに電気エネルギを供給し、両組織を加熱融着し、欠損Oを閉鎖する。なお、図中、「L」は左心房、「R」は右心房を示す。
挟圧手段Kは、心房中隔M1の一側面に直接接触する挟持部材1と、卵円孔弁M2に穿刺する穿刺部2とから構成されている。挟持部材1は、図2に示すように、全体的に扁平な板状で所定の幅Lを有する平板部1aと、基端部に接続された一対の線材部1bとから構成され、先端チップ50のルーメンL3,L4によりその平面位置が規制されており、また、U字状に形成された線材部1bの基端側に1本の操作コード7bが接続され、操作コード7bを軸方向に進退させることにより、先端チップ50から突出して穿刺部2との間に所定の挟持巾を形成したり、先端チップ50内に入り込むとき穿刺部2側に向って接近し生体組織を挟持するように変位する。
一方、穿刺部2は、先端チップ50に形成されたルーメンL1,L2によりその平面位置が規制された状態で進退可能に保持されており、また、U字状に形成された基端側に接続されている操作コード7cを操作することにより先端部が先端チップ50より出没し得るようになっている。
穿刺部2は、軸直角断面が円形の、先端が鋭利に尖った極めて細い2本の針部材が相互に離間し、かつ、突出されると先端が拡開するように弾性が付与されている。
挟持部材1や穿刺部2は、いずれも電極部材として機能するものであるが、挟持部材1や穿刺部2をカテーテル30から出没させる操作コード7b、7cは、カテーテル30内を挿通し、後述の手元操作部70の接続部27、これに嵌合されるカプラー87(図1参照)、導線d及び制御部22と電気的に接続され、電気エネルギ供給手段20からの電気エネルギが供給されるようになっている。
手元操作部70は、生体組織に存在する欠損の周辺にある生体組織を挟持する一対の電極部材からなる挟圧手段Kを、カテーテル30の先端から出没自在に操作する部分であるが、ここには、手をあまり動かすことなく小さなゾーン内ですべての操作を行うことができるように、下記する手段などが一括して設けられている。
つまり、手元操作部70には、図2に示すように、一方の電極部材である穿刺部2を操作する操作レバー78と、他方の電極部材である挟持部材1を操作するスライダ部100と、挟圧手段Kの操作を補助するもので、手元操作部70及びカテーテル30内で軸方向移動可能に挿通された主操作ロッド7aと、主操作ロッド7aの軸方向移動をロックする押し片109と、挟持部材1及び穿刺部2に欠損Oを閉塞するエネルギを付与するエネルギ付与手段20と接続する接続部27と、が設けられている。
さらに手元操作部70を詳述すると、手元操作部70は、図2に示すように、本体部75と、本体部75に対し近接離間するようにガイドバー95を介して連結されたスライド部100とを有し、本体部75の上面には穿刺部2を操作する針操作レバー78が設けられている。
本体部75の内部には、穿刺部2と連結された針操作レバー78を操作すると、これに伴って摺動する穿刺用の端子、穿刺用の端子の摺動終端位置で電気的に接触する接触部材、挟持部材1と連結されたスライド部100を操作すると、これに伴って摺動する挟持用の端子、挟持用の端子の摺動終端位置で電気的に接触する接触部材が設けられている(いずれも不図示)。勿論、穿刺部2の電気系統と挟持部材1の電気系統とは、不必要に導通しないように絶縁されている。
また、本体部75内には、図2に示す主管63、主管63内に設けられた主操作ロッド7a、主管63の側部を伸延する操作コード7b,7cも設けられている。主管63内に設けられた主操作ロッド7aは、軸方向に牽引操作し挟圧手段Kの操作を補助する機能を有するもので、主管63内で軸線を中心として360度回転可能となっている。主操作ロッド7aが360度回転可能であれば、主操作ロッド7aの先端を卵円孔Oの近傍まで挿入し、これを回転的に位置変位させることにより卵円孔Oに挿通させることもできる。
本体部75の左端部には、連結機構(不図示)の押ボタン93が設けられている。連結機構は、本体部75に対するYコネクタ72の脱着を容易にするためのものでる。Yコネクタ72の基端部に設けられたフランジ部を、本体部75に形成された環状溝に嵌合させて、Yコネクタ72を装着できる。
なお、手元操作部70の先端には、造影剤などを注入することができるYコネクタ72を連結部材により連結することが好ましいが、Yコネクタ72を使用しない場合には、本体部75にフランジ部を有するガイディングカテーテル31を直接連結することになる。なお、Yコネクタ72は、ガイディングカテーテル31の任意の位置に設けてもよい。
エネルギ供給手段20は、挟圧手段Kに電気エネルギ等のエネルギを供給するもので、公知のシステム構成のため詳述は避けるが、制御の容易性からすれば、直流電源や交流電源を問わず、電気的なものが好ましい。ただし、これのみでなく、挟圧手段Kにより挟持した卵円孔弁M2と心房中隔M1とを熱により溶融し、コラーゲンやエラスチンなどの接着因子で圧着させることが可能なエネルギを供給できるものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、超音波、レーザー、マイクロ波あるいは高周波などを使用することもできる。
位置決め保持手段60は、図2に示すように、概して、穿刺部2を卵円孔Oに対し位置決めする位置決め部61と、穿刺部2の穿刺方向に対し卵円孔弁M2を後退不能に保持する保持部62とから構成され、常時はガイディングカテーテル31内に収納されているが、使用時には、図示のようにスライダ部100を操作することによりガイディングカテーテル31から押し出される。
さらに詳述すれば、先端チップ50に形成された中央のルーメンL5には、主管63と、主管63内で軸方向に進退自在に設けられた主操作ロッド7aが設けられている。主管63は、基端側がスライド部100に固定的に保持され、このデバイスの中心軸的な機能を発揮するものであるが、またカテーテル30を補強するものでもあり、さらに、位置決め保持手段60をカテーテル30内に引き込み回収するものでもある。主操作ロッド7aは、カテーテル30の先端から主管63内を通りスライド部100の内部通路を通って、後端より突出されている。
主管63の先端部には、位置決め保持手段60が設けられている。位置決め部61は、卵円孔Oに対し穿刺部2を位置決めするもので、図2に示すように、主操作ロッド7aの操作により拡開縮小作動される一対の第1弾性線材66から構成されている。第1弾性線材66の基端は、先端チップ50に形成されたガイド溝51にガイドされた後に、先端チップ50内で主管63の外面に取り付けられ、先端は、内部に主操作ロッド7aが挿通された中間スリーブ体64の基端側に取り付けられている。
位置決め部61は、主操作ロッド7aを主管63の先端より突出し、主操作ロッド7aを軸方向に進退する操作により、主管63に取り付けた基端を支点として第1弾性部材66を外方に変位させ、各第1弾性部材66が卵円孔Oの内縁を略等しい弾性力で押圧し、穿刺部2を卵円孔Oに対して調心する。つまり、両第1弾性部材66間に位置する穿刺部2を卵円孔Oの中央部に位置させる機能を発揮する。
一方、保持部62は、穿刺部2が卵円孔弁M2を穿刺しやすいように背面側から保持するもので、図2に示すように、主操作ロッド7aの先端部に設けられた当り部材68、先端スリーブ体65、及び、中間スリーブ体64と先端スリーブ体65とを連結する一対の第2弾性線材67を有している。当り部材68は主操作ロッド7aの先端にかしめ固定され、先端スリーブ体65及び中間スリーブ体64は内部に主操作ロッド7aが挿通し、第2弾性線材67は基端が中間スリーブ体64の先端に取り付けられ、先端側が先端スリーブ体65に取り付けられている。
これら中間スリーブ体64、先端スリーブ体65、両スリーブ体64,65を連結する第2弾性線材67、当り部材68は、主操作ロッド7aの先端部を屈曲乃至湾曲させる湾曲機構Wを構成している。
湾曲機構Wは、卵円孔弁M2を保持するために用いられるものである。穿刺部2が卵円孔弁M2を穿刺するとき、薄い卵円孔弁M2は背面側から保持すると穿刺が容易になる。したがって、湾曲機構Wは、主操作ロッド7aを軸方向に後退させることにより、当り部材68と第1弾性部材66の先端側との間で第2弾性線材67を屈曲乃至湾曲させ、当り部材68及び先端スリーブ体65により卵円孔弁M2を背面側から保持するようにしている。つまり、湾曲機構Wは、主管63に取り付けた第1弾性部材66の先端側を支点として、主操作ロッド7aの先端部が屈曲乃至湾曲するようになっている。
ただし、保持部62の湾曲機構Wは、位置決め部61の第1弾性部材66が穿刺部2を卵円孔Oに対して調心して位置決めを行った後に、湾曲して卵円孔弁M2を保持するように構成する必要があるので、第1弾性部材66が第2弾性線材67に先んじて変形する必要があることから、本実施形態では両弾性部材の剛性を変えている。
本体部75に対しスライド部100を進退させると、スライド部100に固着されている主管63をカテーテル30の中央のルーメンL5内に引き込むことができ、これに伴って位置決め保持手段60全体をカテーテル30内に回収できる。
以下、上述のPFO閉鎖デバイスの特定の細部についてより詳細に説明する。
(第1弾性部材66)
図3は先端チップを先端側からみた正面図、図4は心房中隔を押し上げる様子を示す断面概略図、図5は第1弾性部材が穿刺部から離れる方向に拡張しないときの断面概略図である。なお図4および図5では、カテーテル30の図示を省略している。
第1弾性部材66(拡張部材)は、上述のように、卵円孔Oの内縁を弾性力で押圧して、穿刺部2を卵円孔Oの中央部に位置させる。ここで、第1弾性部材66は、図2および図3(A)に示すように、主管63の基端側と先端側の2ヶ所に両端が取り付けられている。2つの第1弾性部材66は、主管63の中心に対して真横ではなく角度を付けて取り付けられている。図3(A)を簡略化した図3(B)を参照すると、第1弾性部材66は、それぞれ、穿刺部2から離れる方向にθ1ずつ傾斜して主管63に取り付けられており、相互に180度未満の角度θ2をなす。第1弾性部材66の傾斜角θ1は、10〜30度が好ましく、20度が特に好ましい。すなわち、第1弾性部材66同士がなす角度θ2は、120度〜160度が好ましく、140度がより好ましい。
第1弾性部材66は、穿刺部2から離れる方向に傾斜しているので、主管63の中心から外方に変位されると、穿刺部2から離れる方向に拡張することとなる。図4に示すように、卵円孔Oの開口近傍で第1弾性部材66が拡張されると、矢印で示される方向に心房中隔M1が押し上げられる。その結果、心房中隔M1と卵円孔弁M2との距離が広げられ、同時に穿刺部2と卵円孔弁M2とが密着し、心房中隔M1から離される。したがって、先端チップ50から穿刺部2が突出しても、離された心房中隔M1には刺さらず、目的の卵円孔弁M2を確実に穿刺できる。
一方、第1弾性部材が穿刺部2から離れる方向に拡張しない場合、たとえば、第1弾性部材66が図3(B)の一点鎖線で示す方向(真横)に広がる場合、図5に示すように、心房中隔M1は穿刺部2から離されず、卵円孔弁M2から近い位置にある。したがって、ねじれ等の力がデバイスに働いた場合には、穿刺部2による穿刺の対象が定めにくく、デバイスを正確に操作しにくい場合がある。
なお、図面では、2本の第1弾性部材66が穿刺部2から離れる方向に拡張する例を示しているが、発明はこれに限定されない。例えば、1本の弾性部材が穿刺部から離れる方向に拡張してもよい。また、2本の第1弾性部材66が相互に180度をなし、その2本とは別に穿刺部から離れる方向に拡張する3本目の弾性部材が用意されてもよい。また、弾性部材66は、弾性線材に限定されず、たとえばバルーンのように拡張する袋状部材であってもよい。
(ガイド溝51)
図6は位置決め保持手段の動作状態を示す図、図7は右心房側からみた卵円孔の入り口と第1弾性部材の位置を示す図である。なお、図6では、挟持部材1および穿刺部2の図示を省略している。
上述のように、第1弾性部材66が角度を付けて配置されている。第1弾性部材をガイドするために、ガイド溝51も先端チップ50の中心に対して真横ではなく角度をつけて形成されている。すなわち、ガイド溝51も、外周が穿刺部2から離れるように形成されている。ガイド溝51に角度が付けられているので、第1弾性部材66が確実にガイド溝に沿って所望の角度で配置される。ガイド溝が中心に対して120度〜160度に形成されている場合、第1弾性部材66も120度〜160度にガイドされる。
さらに、図2に示されるように、第1弾性部材66は、一部がガイド溝51に沿うように配置されているので、第1弾性部材66がカテーテル30に近い位置で拡張できる。ここで、図6を参照すると、(A)〜(D)の順に、主操作ロッド7aがカテーテル側に牽引されるときの位置決め保持手段60の状態推移が見られる。最終的には、図6(D)に示されるように、第1弾性部材66は、先端チップ50に設けられたガイド溝51から側方に飛び出し、カテーテル30の軸方向から見て、ガイド溝51(先端チップ50の先端)から近い位置に最大幅が形成される。たとえば、第1弾性部材66の拡張時の最大幅は、ガイド溝51の側方または側方近傍に形成される。
したがって、カテーテル30が卵円孔まで運ばれ、第1弾性部材66の拡張により穿刺部2の位置決めが行われる場合、第1弾性部材66はカテーテル30に近い位置、すなわち、卵円孔の入り口付近(図4、図7(A)参照)で拡張される。入り口付近で拡張されるので、卵円孔のサイズが小さく、第1弾性部材66が充分に拡張する空間が卵円孔内にない場合でも、ガイド溝51の空間を利用して、第1弾性部材66が拡張変形できる。その結果、当り部材68は主操作ロッド7aの牽引に従ってカテーテル30側に移動でき、最終的には、卵円孔弁M2を挟持できる。
ガイド溝51はカテーテル30の先端部に設けられた先端チップ50の先端部から所定長連続して基端側に向かって形成されている。したがって、上記のように、卵円孔内に第1弾性部材66が拡張する空間が充分にない場合でも、第1弾性部材66がガイド溝51からカテーテル30先端に食い込んで変形できる。ガイド溝51のおかげで、第1弾性部材66の変形が制限されない。加えて、第1弾性部材66がガイド溝51に沿うので、主管63が先端チップ50に対して回動しようとしても回動できない。したがって、第1弾性部材66は、先端チップ50に対して同じ姿勢を維持できる。第1弾性部材66は、いつでも穿刺部2から離れる方向に拡張できる。
一方、ガイド溝51がない場合には、図6(D)とは異なり、第1弾性部材66が先端チップ50の内部から側方に飛び出せない。したがって、第1弾性部材66は、先端チップ50の外部、すなわち、先端チップ50のより先端側に取り付けられなくてはならない。この場合、必然的に、第1弾性部材66の最大幅が形成される位置も図6(D)に比べて先端側に位置する。これでは、カテーテル30が卵円孔まで運ばれ、第1弾性部材66の拡張により穿刺部2の位置決めが行われる場合、第1弾性部材66はカテーテル30から遠い位置、すなわち、卵円孔の中間地点(図5、図7(B)参照)で拡張される。第1弾性部材66が完全に卵円孔内で拡張されるので、卵円孔の重なりが長くて、サイズが小さい場合、第1弾性部材66が拡張できない。その結果、当り部材68がカテーテル30側に移動できず、主操作ロッド7aの牽引もできなくなり、当り部材68による卵円孔弁M2の挟持もできなくなってしまう。
このように、本実施形態では、先端チップ50にガイド溝51を設けることによって、第1弾性部材66の拡張位置を卵円孔の入り口付近にでき、結果として、当り部材68による組織の挟持も可能とできる。
(中間スリーブ体64、先端スリーブ体65)
図8は、中間スリーブ体および先端スリーブ体の断面図である。
パイプ状の中間スリーブ体64および先端スリーブ体65は、主操作ロッド7aが挿通されている。主操作ロッド7aは手元から牽引でき、主操作ロッド7aが牽引される前は、中間スリーブ体64および先端スリーブ体65は、図8(A)に示すように直線上に並ぶ。主操作ロッド7aが牽引されると、主操作ロッド7aの先端に取り付けられた当り部材68が先端側から先端スリーブ体65を押す。これに伴って、中間スリーブ体64および先端スリーブ体65間の主操作ロッド7aが湾曲し、図8(B)に示すように先端スリーブ体65が折り返され、中間スリーブ体64および先端スリーブ体65が対面する。
中間スリーブ体64および先端スリーブ体65には、相互に近い方の開口近傍に凹部641、651が形成されている。凹部641、651は、先端スリーブ体65が折り返されたときに中間スリーブ体64および先端スリーブ体65が対面する側から、パイプ内方に向かって形成されている。
このように、中間スリーブ体64および先端スリーブ体65に凹部641、651が形成されている。したがって、主操作ロッド7aは、中間スリーブ体64および先端スリーブ体65間で湾曲する際に、中間スリーブ体64および先端スリーブ体65の角(図中、一点鎖線の円で囲まれる角)を回避して大回りに湾曲できる。このため、主操作ロッド7aは、図8(B)のように湾曲しても、中間スリーブ体64および先端スリーブ体65の尖った角に擦れない。
凹部641、651を設けることによって、主操作ロッド7aの角擦れがなく、滑らかな操作が可能となる。また、角擦れによる主操作ロッド7aの破損を防止できるので、主操作ロッド7aにコーティング等して耐久力を向上する必要がない。主操作ロッド7aの製造コストを低減できる。
[付記項]
長尺状のカテーテルと、
前記カテーテルの手元から延びるワイヤ(主操作ロッド)と、
前記ワイヤが挿通され、距離をおいて取り付けられる2片の(中間スリーブ体、先端スリーブ体)パイプ状部材と、
を有し、
前記2片のパイプ状部材は、相互に近い方の開口部に凹部が形成され、前記ワイヤが前記2片のパイプ状部材間において湾曲することによって対面し、
前記凹部は、前記パイプ状部材が相互に対面する側から、パイプ内方に向かって形成されている医療用デバイス。
(変形例)
なお、上記実施形態では、第1弾性部材66は、それぞれ、穿刺部2から離れる方向に相互に180度未満の角度をなしている。ガイド溝51は、第1弾性部材66が180度未満の角度をなすように、先端チップ50の中心に対して真横ではなく角度をつけて形成されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ガイド溝51は、略180度、あるいは、穿刺部2に近づく方向に角度をつけて形成されてもよい。
この場合においても、ガイド溝51はカテーテル30の先端部に設けられた先端チップ50の先端部から所定長連続して基端側に向かって形成されている。したがって、卵円孔内に第1弾性部材66が拡張する空間が充分にない場合でも、第1弾性部材66がガイド溝51からカテーテル30先端に食い込んで変形できる。ガイド溝51のおかげで、第1弾性部材66の変形が制限されない。加えて、ガイド溝51が第1弾性部材66をガイドするので、スライダ部100がねじられて操作されても、第1弾性部材66が回動せずに、卵円孔を適切な方向に拡張できる。第1弾性部材66がガイド溝51に沿って拡張するので、卵円孔の入り口付近で拡張される。したがって、卵円孔のサイズが小さく、第1弾性部材66が充分に拡張する空間が卵円孔内にない場合でも、ガイド溝51の空間を利用して、第1弾性部材66が拡張変形できる。
1 挟持部材、
2 穿刺部、
7a 主操作ロッド、
20 エネルギ供給手段、
30 カテーテル、
55 ガイド溝、
64 中間スリーブ体、
65 先端スリーブ体、
66 第1弾性部材(拡張部材)、
70 手元操作部、
75 本体部、
78 操作レバー、
100 スライダ部、
641、651 凹部、
K 挟圧手段、
M1 心房中隔、
M2 卵円孔弁、
O 欠損。

Claims (8)

  1. 長尺状のカテーテルと、
    前記カテーテルの先端に設けられ、生体組織に穿刺可能な穿刺部と、
    前記カテーテルの先端に設けられ、拡張可能な拡張部材と、
    前記カテーテルの先端から基端側に向かって所定長設けられ、前記拡張部材を沿わせてガイドしつつ、当該拡張部材が変形できる空間を前記カテーテル先端において確保するガイド溝と、
    を有する医療用デバイス。
  2. 前記拡張部材は、前記穿刺部から離れる方向に拡張可能である請求項1記載の医療用デバイス。
  3. 前記拡張部材は、両端が前記カテーテルの長尺方向に沿って取り付けられた弾性線材であり、前記両端が接近されることによって、穿刺部から離れる方向に拡張する請求項2記載の医療用デバイス。
  4. 前記拡張部材は、両端が前記カテーテルの長尺方向に沿って取り付けられた2本の弾性線材を含み、
    当該2本の弾性線材は、カテーテルの軸方向から見て、穿刺部側に180度未満の角度をなす請求項1〜3のいずれか一項に記載の医療用デバイス。
  5. 前記2本の弾性線材は、120度〜160度の角度をなす請求項4記載の医療用デバイス。
  6. 前記ガイド溝は、前記2本の弾性線材がなす角度を120度〜160度にガイドするように前記カテーテルに形成されており、前記弾性線材は少なくとも一部が前記ガイド溝に沿うように配置されている請求項5に記載の医療用デバイス。
  7. 前記ガイド溝は前記カテーテルの先端部に設けられた先端チップの先端部より基端側に向かって所定長設けられている請求項1〜6のいずれか一項に記載の医療用デバイス。
  8. 前記拡張部材は前記ガイド溝より側方に突出し、拡張時には、ガイド溝から近い位置に最大幅が形成される請求項1〜7のいずれか一項に記載の医療用デバイス。
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