JP2011009607A - 筐体、電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 筐体の外面の品質を考慮した筐体を提供すること。
【解決手段】 筐体3は、筐体3を構成する第1外装部材(7)と、該第1外装部材(7)と別部材である第2外装部材(13)と、該第2外装部材(13)における筐体3の内側に該第2外装部材(13)と一体に形成された規制部(15)と、前記第1外装部材(7)における前記第2外装部材(13)と接合する側において、前記第2外装部材(13)の外側から内側に入り込む方向(X)に折れ曲がってから前記第2外装部材(13)の内側(14)と前記規制部(13)との間に入り込むように折れ曲がった形状に形成された折曲部(10)と、を備え、該折曲部(10)の端部(11)が前記第2外装部材(13)の内側(14)と前記規制部(15)との間に嵌合する構成であることを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、筐体を構成する第1外装部材と、該第1外装部材と別部材である第2外装部材と、を備えた筐体および該筐体を備えた電子機器に関する。
本願において、電子機器とは、トランジスター・集積回路などを用いた機器をいう。本願では、電子機器の一例として、記録装置について説明する。ここで、記録装置には、インクジェットプリンター、ワイヤドットプリンター、レーザープリンター、ラインプリンター、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
従来では、特許文献1に示す如く、電子機器の一例であるプリンターは、外装を構成する筐体を備えていた。所謂、ハウジングである。該筐体は、複数の外装部材を接合することによって形成されていた。具体的には、外装部材としてのアッパーハウジングと、ミドルハウジングと、ロアハウジングとを備えており、上下3段に分割されていた。そして、前記アッパーハウジング、前記ミドルハウジングおよび前記ロアハウジングのそれぞれの接合端には、突部、溝部、所謂リブ等の接合構造が形成されていた。
従って、前記アッパーハウジングと前記ミドルハウジングとを接合することができた。さらに、前記筐体の内外方向において、前記アッパーハウジングと前記ミドルハウジングとの相対的な位置関係を規制することができた。また、前記ミドルハウジングとロアハウジングとを接合することができた。さらに、前記筐体の内外方向において、前記ミドルハウジングとロアハウジングとの相対的な位置関係を規制することができた。
しかしながら、前記アッパーハウジング、前記ミドルハウジングおよび前記ロアハウジングのそれぞれと一体に突部、溝部、所謂リブ等を成形すると、前記アッパーハウジング、前記ミドルハウジングおよび前記ロアハウジングのそれぞれにおいて厚みが不均一になる。そのため、前記アッパーハウジング、前記ミドルハウジングおよび前記ロアハウジングを成形する際、厚みが不均一であることによる材料の流れ方の不均一や、収縮量の差により生じる模様である所謂、ヒケ等の成形不良が生じる虞がある。そして、前記アッパーハウジング、前記ミドルハウジングおよび前記ロアハウジングにおける筐体の内外方向外側である外面の品質が低下する虞がある。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、筐体の外面の品質を考慮した筐体および該筐体を備えた電子機器を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様の筐体は、筐体を構成する第1外装部材と、該第1外装部材と別部材である第2外装部材と、該第2外装部材における筐体の内側に該第2外装部材と一体に形成された規制部と、前記第1外装部材における前記第2外装部材と接合する側において、前記第2外装部材の外側から内側に入り込む方向に折れ曲がってから前記第2外装部材の内側と前記規制部との間に入り込むように折れ曲がった形状に形成された折曲部と、を備え、該折曲部の端部が前記第2外装部材の内側と前記規制部との間に嵌合する構成であることを特徴とする。
本発明の第1の態様によれば、前記第2外装部材に前記規制部を設けることにより、前記第1外装部材と前記第2外装部材とを接合することができる。そして、筐体の内外方向において、前記第2外装部材と前記第1外装部材との相対的な位置関係を規制することができる。即ち、前記第1外装部材に従来技術において形成されていたリブ等を設ける必要がない。従って、前記第1外装部材の厚みを均一にすることができる。ここで、「均一」とは、誤差を許容する範囲で略均一であることをいう。
そして、前記第1外装部材を形成した際、厚みが不均一であることによる材料の流れ方の不均一や、収縮量の差により生じる模様である所謂、ヒケ等の成形不良が生じることを防止することができる。
その結果、前記第1外装部材における筐体の外面の品質を向上させることができる。特に前記第1外装部材を可塑性材料で形成した場合に有効である。
ここで、「可塑性材料」とは、可塑性を持つ材料で、その可塑性を利用して工業上に用いるものをいう。例えば、セルロイドや合成樹脂の類、プラスチック、可塑物である。
また、前記折曲部により筐体の外側への前記第2外装部材の出っ張りをなくすことができる。その結果、デザイン的要素の自由度が増す。
またさらに、前記折曲部により前記第1外装部材の剛性を高めることができる。その結果、前記第1外装部材と前記第2外装部材とが接合した筐体全体の剛性を高めることができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、少なくとも前記折曲部における筐体の外装面を形成する部分の厚みが一定であることを特徴とする。
ここで、「一定」とは、誤差を許容する範囲で略一定であることをいう。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記折曲部におけるユーザーが視認できる部分において成形不良が発生することを防止することができる。即ち、前記折曲部を設けた場合であっても、成形不良によって筐体の外面の品質が低下する虞がない。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記第2外装部材は、前記第1外装部材より筐体が設置される面側に配設されることを特徴とする。
本発明の第3の態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、筐体が設置された状態において、前記第1外装部材は、前記第2外装部材より上方に位置する。ここで、前記折曲部により前記第1外装部材を、前記第2外装部材より筐体の外側へ突出させることができる。
係る場合、前記規制部を前記第2外装部材に設けたことにより該第2外装部材の厚みが不均一となり、成形不良により該第2外装部材における筐体の外面の品質が低下した箇所についての視認性を低くすることができる。即ち、前記第2外装部材に前記規制部を設けたことにより成形不良が生じた場合であっても、筐体の外面の美感への影響を、前記第2外装部材が前記第1外装部材より上方であるときと比較して、小さくすることができる。
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれか一の態様において、前記第1外装部材および前記第2外装部材は、可塑性材料で形成されていることを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、第1から第3のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記第1外装部材および前記第2外装部材は、可塑性材料で形成されている。係る場合に成形不良の問題が生じる傾向にあるので、前記構成は有効である。
本発明の第5の態様の電子機器は、第1から第4のいずれかの態様の筐体を備えたことを特徴とする。
本発明の第5の態様によれば、前記電子機器において、第1から第4のいずれかの態様と同様の作用効果を得ることができる。
本発明に係るプリンター複合機の全体の外観を示す斜視図。 本発明に係るプリンター本体部の筐体を分解した状態を示す分解斜視図。 本発明に係るプリンター本体部の意匠部材を拡大した拡大斜視図。 本発明に係るプリンター本体部の筐体を前方からみた前方断面斜視図。 図4における意匠部材を拡大した断面拡大斜視図。 第2ケース部材と第3ケース部材との接合を示す前方断面斜視図。 第2ケース部材と第3ケース部材との接合を示す正面断面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本発明に係る電子機器の一例としてのプリンター複合機全体の外観を示す斜視図である。
図1に示す如く、プリンター複合機1は、プリンター本体部2と、スキャナー部27とを備えている。このうち、プリンター本体部2は、プリンター複合機1の設置された状態の上下方向下方(Y軸の下方向)に配設されている。
また、プリンター本体部2は、可塑性材料の一例であるプラスチック等の合成樹脂を材料として成形された筐体3に覆われている。そして、筐体3は、第1ケース部材4と、第2ケース部材7と、第3ケース部材13と、意匠部材18とを有している。第1ケース部材4は、筐体3の上方に配設されている。また、第2ケース部材7は、第1ケース部材4より下方に配設されている。
そして、第1ケース部材4および第2ケース部材7は、意匠部材18を介して接合されている。
意匠部材18は、外装の美感を視覚により生じさせるための部材であり、プリンター複合機1が設置面29に設置された状態における横方向(Y軸と交差する方向)に細長く延設されている。
これにより、外装の美感としてアクセントを与え、意匠全体の調子を強くひきしめることができる。
尚、意匠部材18を、例えば金属等の可塑性材料以外のものを材料として形成してもよい。
またさらに、第3ケース部材13は、第2ケース部材7より下方に配設されており、プリンター複合機1が設置された面である設置面29と接触するように設けられている。
また、筐体3の内部には、図示しない給送部、記録部および排出部が設けられている。このうち、給送部は、ローラー等の送り手段によって被記録媒体の一例である用紙を送り方向下流側へ送ることができるように設けられている。また、記録部は、給送部から送られてきた用紙に対してインクを吐出して記録することができるように設けられている。またさらに、排出部は、ローラー等の送り手段によって記録部で記録された用紙をプリンター本体部2の前方へ開いた状態のカバー兼排出トレイ26に排出することができるように構成されている。
尚、図1に示すカバー兼排出トレイ26は閉じた状態である。
またさらに、筐体3の前方には、操作部24が設けられている。操作部24は、複数のボタンと、液晶等の表示部とを備えている。ユーザーが電源のON−OFFの切り替えや詳細な設定について操作することができるように設けられている。
また、操作部24の下方には、種々のメディアを挿入することができるインターフェース部25が設けられている。従って、種々のメディアに記憶された画像データを用紙に記録することができる。
またさらに、スキャナー部27は、プリンター複合機1の上方に配設されている。スキャナー部27は、用紙等の表面に記録された画像を読み取ることができるように構成されている。具体的には、蓋部28を上方へ開いて用紙の読み取らせたい面を下に向けて図示しない読み取り面に用紙を載置する。そして、蓋部28を下ろして用紙を前記読み取り面に押さえつけるようにしてセットする。その後、操作部24を操作することにより、読み取りが実行される。
尚、スキャナー部27は、プリンター本体部2に対して揺動軸27aを支点に揺動可能に設けられている。プリンター本体部2の内部の調整等を容易にするためである。
図2に示すのは、本発明に係るプリンター本体部の筐体を分解した状態を示す分解斜視図である。また、図3に示すのは、本発明に係るプリンター本体部の意匠部材を拡大した拡大斜視図である。またさらに、図4に示すのは、本発明に係るプリンター本体部の筐体を前方からみた前方断面斜視図である。また、図5に示すのは、図4における意匠部材を拡大した断面拡大斜視図である。
図2から図5に示す如く、プリンター本体部2の筐体3には、横方向(Y軸と交差する方向)に延設された意匠部材18が設けられている。そして、意匠部材18を介して第1ケース部材4と第2ケース部材7とが接合されている。先ず、意匠部材18を介した第1ケース部材4と第2ケース部材7との接合について説明し、その後、第2ケース部材7と第3ケース部材13との接合について説明する。
図4および図5に示す如く、具体的には、意匠部材18は、第1凹部19と、第2凹部20と、内側部21と、外側部22と、外側面23とを有している。このうち、第1凹部19は、設置面29を基準とした垂直方向上方(Y軸の上方向)に向かって形成されている。そして、第1ケース部材4の接合端である第1端部5が第1凹部19に嵌るように設けられている。より具体的には、第1ケース部材4において厚みが肉薄となっている第1端部5が第1凹部19に嵌るように設けられている。
また、第2凹部20は、設置面29を基準とした垂直方向下方(Y軸の下方向)に向かって形成されている。即ち、第2凹部20は第1凹部19の向きと反対向きに形成されており、意匠部材18の断面は、略H形状に形成されている。
ここで、「略H形状」とは、一方を縦方向(Y軸方向)とした場合、縦方向に延びた二つの部分が、その間に横方向(Y軸と交差する方向)に延びた部分と結合した形状をいう。縦方向に延びた二つの部分の長さが異なっているものを含むのは勿論である。
そして、第2ケース部材7の接合端である第2端部8が第2凹部20に嵌るように設けられている。より具体的には、第2ケース部材7において厚みが肉薄となっている第2端部8が第2凹部20に嵌るように設けられている。従って、意匠部材18を介して第1ケース部材4と第2ケース部材7とを接合することができる。
その結果、意匠部材18は、筐体3の内外方向Xにおいて、第1ケース部材4と第2ケース部材7との相対的な位置関係を規制することができる。
言い換えると、意匠部材18の断面H形状における第1ケース部材4および第2ケース部材7より筐体3の内外方向内側の内側部21と、外側の外側部22とが、第1ケース部材4および第2ケース部材7の相対的な位置関係を規制することができる。さらに、第1ケース部材4の外面である第1外面6および第2ケース部材7の外面である第2外面9を同一面上に構成することができる。
尚、第1外面6および第2外面9が同一面上となる構成でなくてもよいのは勿論である。
また、従来技術において設けられていたリブ等を設ける必要がないので、第1ケース部材4および第2ケース部材7の厚みをそれぞれ略均一にすることができる。
その結果、第1ケース部材4の第1外面6および第2ケース部材7の第2外面9において、成形不良による縞模様等が生じる虞がない。即ち、第1外面6および第2外面9の品質を、従来技術のリブ等を設けていた構成と比較して、向上させることができる。
尚、第1端部5および第2端部8を厚み方向(X)において肉薄としたが、必ずしも肉薄にする必要はない。本実施形態において、肉薄としたのは、第1外面6および第2外面9に対する意匠部材18の外側への出っ張りを小さくするためである。第1端部5および第2端部8を厚み方向(X)において肉薄にした場合であっても、第1端部5および第2端部8は意匠部材18の第1凹部および第2凹部に嵌り込みため、外部から肉薄にした第1端部5および第2端部8を視認することができない。従って、第1端部5および第2端部8を肉薄にした場合であっても、成形不良による美感への弊害はない。
また、第1ケース部材4の第1端部5と、第2ケース部材7の第2端部8とが対向する方向である接合方向Yにおける意匠部材18の略H形状の内側部21の長さL1は、外側部22の長さL2より長くなるように構成されている。これにより、外側部22の長さL2を、意匠部材18としての美感を重視した比較的短くした状態のままにすることができる。
さらに、内側部21の長さL1を、第1ケース部材4および第2ケース部材7の相対的な位置関係を規制することができる程度の十分な長さを確保すべく比較的長くすることができる。即ち、内側部21の長さL1を外側部22の長さL2より長くすることにより、美感を変えることなく、意匠部材18は第1ケース部材4および第2ケース部材7の相対的な位置関係をより確実に規制することができる。
またさらに、意匠部材18の外側部22における外装の内外方向外側の面である外側面23は、外側に凸となる曲面状に形成されている。即ち、意匠部材18の一部は、第1ケース部材4の第1外面6および第2ケース部材7の第2外面9より外側へ突出している。従って、プリンター複合機1が部屋の壁等と接触した場合、第1外面6および第2外面9が前記壁等と接触することを防止することができる。その結果、第1外面6および第2外面9に傷が生じることを防止することができる。
係る場合、意匠部材18を傷つきにくい材料で形成することが望ましい。意匠部材18のみが前記壁等と接触するからである。
尚、第1外面6および第2外面9がユーザーに視認される面積は、意匠部材18が視認される面積より広い。広い面積において小さな傷が生じると目立つため美感に影響するが、狭い面積において小さな傷が生じても目立たないため美感に殆ど影響しない。従って、意匠部材18に小さな傷が生じた場合であっても、プリンター複合機1の全体の美感に殆ど影響しない。
また、外側面23を外側に凸となるように形成することにより、筐体3の内外方向Xにおける意匠部材18の外側部22の厚みを、前記凸となるように形成しなかった場合と比較して、増加させることができる。従って、外側部22の剛性を高めることができる。その結果、意匠部材18は、第1ケース部材4および第2ケース部材7の相対的な位置関係をより一層確実に規制することができる。
尚、第1ケース部材4の第1外面6の端と意匠部材18の外側部22とを隙間なく接触させるために、第1凹部19の底面と第1ケース部材4の第1端部5との間に隙間を設けることは勿論である。同様に、第2ケース部材7の第2外面9の端と意匠部材18の外側部22とを隙間なく接触させるために、第2凹部20の底面と第2ケース部材7の第2端部8との間に隙間を設けることは勿論である。
続いて、第2ケース部材7と第3ケース部材13との接合について説明する。
図4に示す如く、第2ケース部材7における第3ケース部材13との接合端側には折曲部としてのクランク形状部10が設けられている。一方、第3ケース部材13における第2ケース部材7との接合端側の筐体3の内外方向内側には規制リブ15、15…が複数設けられている。規制リブ15、15…は、第3ケース部材13と一体に成形されるように構成されている。
また、クランク形状部10は、筐体3の内外方向Xにおいて第3ケース部材13の外側から内側に入り込むように折れ曲がってから、第3ケース部材13の内側面14と、規制リブ15、15…との間に入り込むことができるように折れ曲がった形状に形成されている。即ち、クランク形状部10は、側断面が所謂、クランク形状となるように折れ曲がった形状に形成されている。
図6に示すのは、第2ケース部材と第3ケース部材との接合を示す前方断面斜視図である。また、図7に示すのは、第2ケース部材と第3ケース部材との接合を示す正面断面図である。
図6に示す如く、第2ケース部材7のクランク形状部10の先端部11が、第3ケース部材13の内側面14と、複数の規制リブ15、15…との間に嵌るように設けられている。
従って、第2ケース部材7と第3ケース部材13とを接合することができる。その結果、筐体3の内外方向Xにおいて、第2ケース部材7と第3ケース部材13との相対的な位置関係を規制することができる。言い換えると、第3ケース部材13の内側面14と、複数の規制リブ15、15…とが、第2ケース部材7および第3ケース部材13の相対的な位置関係を規制することができる。
また、従来技術において設けられていたリブ等を第2ケース部材7に設ける必要がないので、第2ケース部材7の厚みTを略均一にすることができる。
その結果、第2ケース部材7の第2外面9において、成形不良による縞模様等が生じる虞がない。即ち、第2外面9の品質を、従来技術のリブ等を設けていた構成と比較して、向上させることができる。
またさらに、第2ケース部材7にクランク形状部10を設けることにより、第3ケース部材13における第2ケース部材7と接合する側の端部である第3端部16が第2外面9より筐体3の内外方向外側へ突出することを防止することができる。即ち、第3ケース部材13の出っ張りをなくすことができる。その結果、デザイン的要素の自由度が増す。
さらに、クランク形状部10を設けることにより、第2ケース部材7の剛性を高めることができる。即ち、第2ケース部材7の強度を、クランク形状部10を設けない構成と比較して、増加させることができる。その結果、第2ケース部材7と接合する第1ケース部材4および第3ケース部材13を含む筐体全体の強度を増加させることができる。
また、第2ケース部材7のクランク形状部10において、少なくとも外装面を形成する部分12の厚みTは一定となるように設けられている。従って、クランク形状部10を設けた場合であっても、第2外面9において、成形不良による縞模様等が生じる虞がない。
尚、クランク形状部10における外装面を形成しない部分の厚みは、外装面を形成する部分12の厚みTと異なってもよい。
成形不良による縞模様等が生じても筐体3の外面に現れないからである。即ち、筐体3の美感に影響しないからである。
例えば、クランク形状部10における第3ケース部材13の内側面14と規制リブ15、15…との間に入り込む部分である先端部11の厚みは、外装面を形成する部分12の厚みTと異なってもよい。
また、第3ケース部材13に規制リブ15、15…を設けたことにより、第3ケース部材13の厚みが不均一になる。係る場合、外第3ケース部材13の外側の面である第3外面17に成形不良による縞模様等が生じる虞があるが、第2ケース部材7にクランク形状部10を設けたことにより、縞模様等を目立たなくすることができる。具体的には、クランク形状部10により、第2外面9を第3外面17より筐体3の内外方向外側へ突出させることにより、ユーザーが第3外面17における視認できる範囲を狭くすることができる。言い換えると、第2外面9によって、第3外面17の一部が隠れるようにすることができる。
その結果、縞模様等が生じた場合であっても縞模様等を目立たなくすることができる。特に、第3外面17より外側となる第2外面9を、第3外面17よりY軸方向上方に位置する構成の場合に効果的である。即ち、第2ケース部材7が第3ケース部材13の上方に配設されている場合に効果的である。
また、規制リブ15、15…を設けた第3ケース部材13においてユーザーが視認することができる第3外面17の面積が、第2ケース部材7の第2外面9の面積より狭い場合に効果的である。
即ち、ユーザーが視認することができる外面の面積が狭い方のケース部材に規制リブ15、15…を設けると効果的である。
ここで、「ユーザーが視認することができる外面の面積」とは、プリンター複合機1が通常用いられる方法によって設置された状態で視認することができる面積をいう。
成形不良による縞模様等が生じた場合、外面の面積が広い方のケース部材に設けた場合と比較して、筐体3の美感への影響を小さくすることができるからである。
尚、第2ケース部材7のクランク形状部10と第3ケース部材13の第3端部16とを隙間なく接触させるために、接合方向Yにおいてクランク形状部10の先端部11と規制リブ15、15…との間に隙間を設けることは勿論である。
また、上記実施例では、第2外面9を第3外面17より外側へ突出するように構成したが、第2外面9および第3外面17が同一面上となるように構成してもよい。
本実施形態の筐体3は、筐体3を構成する第1外装部材としての第2ケース部材7と、第2ケース部材7と別部材である第2外装部材としての第3ケース部材13と、第3ケース部材13における筐体3の内側に第3ケース部材13と一体に形成された規制部としての規制リブ15、15…と、第2ケース部材7における第3ケース部材13と接合する側において、第3ケース部材13と接合しない側から接合する側へ向かう方向から第3ケース部材13の外側から内側に入り込む方向(X)に折れ曲がってから第3ケース部材13の内側である内側面14と規制リブ15、15…との間に入り込むように折れ曲がった形状に形成された折曲部としてのクランク形状部10と、を備え、クランク形状部10の端部である先端部11が第3ケース部材13の内側面14と規制リブ15、15…との間に嵌合する構成であることを特徴とする。
また、本実施形態において、少なくともクランク形状部10における筐体3の外装面を形成する部分12の厚みTが一定であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、第3ケース部材13は、第2ケース部材7より筐体3が設置される面である設置面側に配設されることを特徴とする。
また、本実施形態において、第2ケース部材7および第3ケース部材13は、可塑性材料で形成されていることを特徴とする。
本実施形態の電子機器の一例であるプリンター複合機1は、筐体3を備えたことを特徴とする。
尚、上記実施例では、筐体を第1〜第3ケース部材の3つに分割される構成としたが、3つに限らないのは勿論である。
また、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
1 プリンター複合機、2 プリンター本体部、3 筐体、4 第1ケース部材、
5 第1端部、6 第1外面、7 第2ケース部材、8 第2端部、9 第2外面、
10 クランク形状部、11 先端部、12 外装面を形成する部分、
13 第3ケース部材、14 内側面、15 規制リブ、16 第3端部、
17 第3外面、18 意匠部材、19 第1凹部、20 第2凹部、21 内側部、
22 外側部、23 外側面、24 操作部、25 インターフェース部、
26 カバー兼排出トレイ、27 スキャナー部、27a 揺動軸、28 蓋部、
29 設置面、L1 内側部の長さ、L2 外側部の長さ、T 厚み、X 内外方向、
Y 接合方向(上下方向)
特開2008−19993号公報

Claims (5)

  1. 筐体を構成する第1外装部材と、
    該第1外装部材と別部材である第2外装部材と、
    該第2外装部材における筐体の内側に該第2外装部材と一体に形成された規制部と、
    前記第1外装部材における前記第2外装部材と接合する側において、前記第2外装部材の外側から内側に入り込む方向に折れ曲がってから前記第2外装部材の内側と前記規制部との間に入り込むように折れ曲がった形状に形成された折曲部と、を備え、
    該折曲部の端部が前記第2外装部材の内側と前記規制部との間に嵌合する構成である筐体。
  2. 請求項1に記載の筐体において、少なくとも前記折曲部における筐体の外装面を形成する部分の厚みが一定であることを特徴とする筐体。
  3. 請求項1または2に記載の筐体において、前記第2外装部材は、前記第1外装部材より筐体が設置される面側に配設されることを特徴とする筐体。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の筐体において、前記第1外装部材および前記第2外装部材は、可塑性材料で形成されていることを特徴とする筐体。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の筐体を備えたことを特徴とする電子機器。
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