JP2011009414A - 磁石の製造方法およびレンズ駆動装置 - Google Patents

磁石の製造方法およびレンズ駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】磁石片と磁性片とが交互に積層されて形成される磁石の製造方法であって、磁石の形状精度を高めることが可能な磁石の製造方法を提供すること。
【解決手段】磁石片2、3と磁性片4とが交互に積層されて形成される磁石1は、磁石片2、3となる第1の板状部材6、7と、磁性片4となる第2の板状部材8とを交互に積層して固定する積層固定工程と、積層固定工程で積層され固定された第1の板状部材6、7および第2の板状部材8を磁石1の外形で切り出して分割する切出し工程と、着磁を行う着磁工程とを備える製造方法で製造される。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁石片と磁性片とが交互に積層されて形成される磁石の製造方法に関する。また、本発明は、かかる磁石の製造方法で製造された磁石を駆動用磁石として備えるレンズ駆動装置に関する。
従来、携帯電話等に搭載されるカメラの撮影用レンズを駆動するレンズ駆動装置として、複数のレンズを保持して光軸方向に移動する移動レンズ体と、2枚の板バネを介して移動レンズ体を移動可能に保持する固定体とを備えるレンズ駆動装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のレンズ駆動装置では、移動レンズ体を構成する円筒状のスリーブの外周に駆動用コイルが巻回されている。また、このレンズ駆動装置では、駆動用コイルの外周面に対向するように、4個の磁石が配置されている。
特開2008−58659号公報
近年、携帯電話等に搭載されるカメラの市場では、カメラの小型化の要求が一段と高まっており、そのため、カメラに使用されるレンズ駆動装置の小型化の要求も一段と高まっている。レンズ駆動装置を小型化するためには、駆動用コイルや磁石等の駆動機構も小型化する必要が生じるが、駆動用コイルや磁石等を小型化していくと、レンズを駆動するために必要な駆動力を得ることが困難になるおそれがある。そこで、レンズを駆動するための駆動力を確保しつつ、小型化を図ることが可能なレンズ駆動装置が本出願人によって提案されている(特願2008−316642、特願2009−12480、特願2009−37528、特願2009−137831等)。なお、これらの先行特許出願はいずれも、本願の出願時には公開されていない。
これらの先行特許出願の明細書には、レンズとともに移動する可動体を駆動するための駆動機構を構成する駆動用磁石として、2個の駆動用磁石片と1個の磁性片とが交互に積層されて形成された磁石が記載されている。また、これらの先行特許出願の明細書には、磁性片を挟んで対向する駆動用磁石片同士の対向面が同じ磁極に着磁されている点が記載されている。しかしながら、これらの先行特許出願の明細書には、駆動用磁石片と磁性片とが交互に積層されて形成される磁石の具体的な製造方法は提案されていない。
そこで、本発明の課題は、磁石片と磁性片とが交互に積層されて形成される磁石の製造方法であって、磁石の形状精度を高めることが可能な磁石の製造方法を提供することにある。また、本発明の課題は、かかる磁石の製造方法で製造された磁石を駆動用磁石として備えるレンズ駆動装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の磁石の製造方法は、n個(nは2以上の整数)の磁石片と、n−1個の磁性片とを備えるとともに、磁石片と磁性片とが交互に積層されて形成される磁石の製造方法であって、磁石片となるn枚の第1の板状部材と、磁性片となるn−1枚の第2の板状部材とを交互に積層して固定する積層固定工程と、積層固定工程で積層され固定された第1の板状部材および第2の板状部材を磁石の外形で切り出して分割する切出し工程と、着磁を行う着磁工程とを備えることを特徴とする。
本発明の磁石の製造方法では、切出し工程において、積層固定工程で積層され固定された第1の板状部材および第2の板状部材を磁石の外形で切り出して分割している。そのため、磁石の形状精度を高めることが可能になる。すなわち、第1の板状部材および第2の板状部材を磁石の外形に応じた形状で切り出して分割した後に積層、固定する場合には、磁石片と磁性片との間にずれが生じて、磁石の外周面において、磁石片と磁性片との間で段差が生じる可能性があるが、本発明では、かかる段差の発生を防止することが可能になる。また、平面度の確保が比較的容易な第1、第2の板状部材を積層、固定した後に磁石の外形で切り出して分割しているため、第1、第2の板状部材の積層方向における磁石の両端面の平面度や平行度を高めることが可能になる。このように、本発明では、磁石の外周面において、磁石片と磁性片との間での段差の発生を防止すること、および、磁石の両端面の平面度や平行度を高めることが可能になるため、磁石の形状精度を高めることが可能になる。
本発明において、着磁工程では、磁性片を挟んで対向する磁石片同士の対向面がいずれも同じ磁極になるように着磁を行うことが好ましい。このように構成すると、磁石片同士の対向面の間から発生する磁束の密度を高めることができる。
本発明において、着磁工程は、切出し工程の後に行われることが好ましい。このように構成すると、積層固定工程で、着磁されていない第1の板状部材と、第2の板状部材とを積層、固定することができる。したがって、積層固定工程では、第1の板状部材同士の間に反発力や吸引力が発生しない。その結果、積層固定工程において、第1の板状部材と第2の板状部材とを容易に積層、固定することが可能になる。
本発明において、着磁工程は、積層固定工程の前に行われても良い。すなわち、本発明において、積層固定工程の前に第1の板状部材が着磁されても良い。本発明では、切出し工程において、積層固定工程で積層され固定された第1の板状部材および第2の板状部材を磁石の外形で切り出して分割している。すなわち、積層固定工程では、磁石の大きさに比べて、大きな外形を有する第1の板状部材と第2の板状部材とを取り扱っている。したがって、第1の板状部材が着磁されている場合であっても、積層固定工程において、第1の板状部材と第2の板状部材とを比較的容易に取り扱うことが可能になる。すなわち、着磁された切出し後(分割後)の第1の板状部材(第1の板状部材片)と切出し後の第2の板状部材(第2の板状部材片)とを積層、固定する場合には、第1の板状部材片および第2の板状部材片の外形が小さいため、積層固定工程において、その取り扱いが難しくなるが、分割前の第1の板状部材と第2の板状部材とが積層、固定される場合には、積層固定工程において、第1の板状部材と第2の板状部材とを比較的容易に取り扱うことが可能になる。
本発明の磁石の製造方法は、切出し工程で切り出された磁石原体にメッキ処理を行うメッキ処理工程を備えることが好ましい。このように構成すると、磁石片および磁性片の防錆処理を同時に行うことができる。また、磁石表面のメッキ厚を略均一にすることが可能になる。
本発明の磁石の製造方法は、切出し工程で切り出された磁石原体を研磨する研磨工程を備えることが好ましい。このように構成すると、磁石の両端面の平面度や平行度をさらに高めることが可能になり、その結果、磁石の形状精度をより高めることが可能になる。
本発明において、切出し工程では、ダイシングソーを用いたダイシングまたはワイヤーを用いたワイヤーカット放電加工で切出しを行うことが好ましい。このように構成すると、積層されて固定された第1の板状部材および第2の板状部材を切り出して分割するときの切出し面の両側を磁石として使用することが可能になる。したがって、たとえば、プレス加工で切出しを行う場合と比較して、材料のロスを低減することが可能になる。
本発明の磁石の製造方法で製造された磁石は、レンズ駆動装置に用いることができる。たとえば、レンズを保持し光軸方向に移動可能な可動体と、可動体を光軸方向へ駆動するための駆動機構とを備え、駆動機構は、可動体の外周側に配置される略柱状の駆動用磁石と、略筒状に巻回され、その内周面が駆動用磁石の外周面と所定の隙間を介して対向配置される駆動用コイルとを備え、駆動用磁石は、駆動用コイルとの対向位置で駆動用コイルを通過する磁束が発生するように着磁されているレンズ駆動装置の駆動用磁石として、本発明の磁石の製造方法で製造された磁石を用いることができる。
このレンズ駆動装置では、略筒状に巻回された駆動用コイルの内周面が駆動用磁石の外周面と所定の隙間を介して対向配置され、かつ、駆動用磁石は、駆動用コイルとの対向位置で駆動用コイルを通過する磁束が発生するように着磁されている。そのため、駆動用磁石の全周および駆動用コイルの全周を利用して可動体を駆動するための磁気回路を効率良く形成することができる。したがって、駆動用磁石および駆動用コイルを小型化しても可動体を駆動するための所定の駆動力を得ることが可能になる。その結果、このレンズ駆動装置では、レンズを駆動するための駆動力を確保しつつ、小型化を図ることが可能になる。
以上のように、本発明の磁石の製造方法によれば、磁石の形状精度を高めることが可能になる。また、本発明のレンズ駆動装置では、レンズを駆動するための駆動力を確保しつつ、小型化を図ることが可能になる。
本発明の実施の形態にかかる磁石の斜視図である。 図1に示す磁石の製造方法の一例を示す工程図である。 図1に示す磁石の製造工程を説明するための図である。 図1に示す磁石を用いたレンズ駆動装置の断面図である。 図4に示すレンズ駆動装置の要部の分解斜視図である。 図5に示す磁石および駆動用コイルの側面図である。 本発明の他の実施の形態にかかるレンズ駆動装置の一部の構成を説明するための分解斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(磁石の構成および磁石の製造方法)
図1は、本発明の実施の形態にかかる磁石1の斜視図である。図2は、図1に示す磁石1の製造方法の一例を示す工程図である。図3は、図1に示す磁石1の製造工程を説明するための図である。
本形態の磁石1は、図1に示すように、2個の磁石片2、3と1個の磁性片4とが交互に積層されて形成されている。また、本形態の磁石1は、略三角柱状に形成されている。具体的には、磁石1は、略三角柱状に形成された磁石片2と、略三角形の平板状に形成された磁性片4と、略三角柱状に形成された磁石片3とがこの順番で積層されて固定されることで、略三角形状に形成されている。
磁石1は、磁性片4を挟んで対向する磁石片2、3の対向面同士がいずれも同じ磁極になるように着磁されている。たとえば、図1に示すように、磁石片2、3の対向面同士がいずれもN極になるように、あるいは、磁石片2、3の対向面同士がいずれもS極になるように磁石1が着磁されている。
この磁石1は、たとえば、図2に示す工程で製造される。すなわち、まず、磁石片2、3となる2枚の第1の板状部材6、7と、磁性片4となる1枚の第2の板状部材8とを交互に積層して固定する(積層固定工程S1)。具体的には、積層固定工程S1では、図3に示すように、第1の板状部材6と第2の板状部材8と第1の板状部材7とをこの順番で積層して、たとえば、エポキシ系の接着剤によって互いに固定する。
なお、第1の板状部材6、7および第2の板状部材8は、たとえば、正方形あるいは長方形の平板状に形成されるとともに、磁石片2、3および磁性片4よりも非常に大きく形成されている。また、第1の板状部材6、7および第2の板状部材8は、磁性材料で形成されている。具体的には、第1の板状部材6、7は、たとえば、保磁力が大きな硬磁性材料で形成され、第2の板状部材8は、たとえば、保磁力が小さな軟磁性材料で形成されている。
その後、積層固定工程S1で積層され固定された第1の板状部材6、7および第2の板状部材8を磁石1の外形で切り出して分割する(切出し工程S2)。すなわち、図3に示すように、積層され固定された第1の板状部材6、7および第2の板状部材8から磁石1の外形と略同一の外形を有する磁石原体9を切り出して、積層され固定された第1の板状部材6、7および第2の板状部材8を複数の磁石原体9に分割する。
切出し工程S2では、たとえば、高速回転するダイシングソーを用いたダンシング、あるいは、ワイヤーを用いたワイヤーカット放電加工によって、図3の二点鎖線に沿って、積層され固定された第1の板状部材6、7および第2の板状部材8から磁石原体9を切り出す。なお、磁石原体9は、図3に示すように、磁石片2、3の外形に応じて切り出される第1の板状部材片10、11と、磁性片4の外形に応じて切り出される第2の板状部材片12とによって構成されている。
その後、切出し工程S2で切り出された磁石原体9を研磨する(研磨工程S3)。具体的には、たとえば、バレル研磨で磁石原体9を研磨する。その後、磁石原体9にメッキ処理を行う(メッキ処理工程S4)。具体的には、磁石原体9をメッキ槽に浸けて、磁石原体9の表面の全体にメッキ層を形成する。
その後、磁石原体9を着磁する(着磁工程S5)。具体的には、第2の板状部材片12を挟んで対向配置される第1の板状部材片10、11同士の対向面がいずれも同じ磁極になるように着磁を行う。また、着磁工程S5が終了すると、磁石原体9が磁石1となる。
(レンズ駆動装置の概略構成)
図4は、図1に示す磁石1を用いたレンズ駆動装置21の断面図である。図5は、図4に示すレンズ駆動装置21の要部の分解斜視図である。図6は、図5に示す磁石1および駆動用コイル32の側面図である。
本形態の磁石1は、たとえば、レンズ駆動装置21に使用される。具体的には、レンズ駆動装置21を構成する後述の駆動用磁石として、本形態の磁石1が使用されている。レンズ駆動装置21は、携帯電話等で使用される比較的小型のカメラに搭載されるものであり、全体として略四角柱状に形成されている。すなわち、レンズ駆動装置21は、撮影用のレンズの光軸Lの方向(光軸方向)から見たときの形状が略四角形状となるように形成されている。
レンズ駆動装置21は、図4、図5に示すように、撮影用のレンズを保持し光軸方向に移動可能な可動体22と、可動体22を光軸方向に移動可能に保持する固定体23と、可動体22を光軸方向へ駆動するための駆動機構24とを備えている。
可動体22は、複数のレンズが固定されたレンズホルダ25を保持するスリーブ26を備えている。スリーブ26の被写体側(図4の左側)および反被写体側(図4の右側)には、図示を省略する板バネの一部が固定されている。この板バネの他の一部は、固定体23に固定されており、可動体22は、板バネを介して、固定体23に保持されている。
固定体23は、被写体側に配置される第1ケース体27と、反被写体側に配置される第2ケース体28とを備えている。第1ケース体27は、可動体22および駆動機構24の外周側を囲むように配置されている。第2ケース体28は、レンズホルダ25の反被写体側の外周側を覆うように、第1ケース体27の反被写体側端に取り付けられている。
駆動機構24は、第1ケース体27の内側の四隅に配置される(すなわち、可動体22の外周側に配置される)駆動用磁石としての4個の磁石1と、略三角筒状に巻回され、その内周側が磁石1の外周面と所定の隙間を介して対向配置される4個の駆動用コイル32とを備えている。磁石1の被写体側の端面は、第1ケース体27に固定されている。また、磁石1の反被写体側の端面には、平板状の磁性板35が固定されている。
4個の駆動用コイル32は、図5に示すように、スリーブ26の外周面に固定されている。具体的には、駆動用コイル32の内周面と磁石1の外周面とが所定の隙間を介して略平行になるように、略90°ピッチで4個の駆動用コイル32がスリーブ26の外周面に固定されている。
上述のように、磁石1は、磁性片4を挟んで対向する磁石片2、3の対向面同士がいずれも同じ磁極になるように着磁されている。そのため、磁石片2、3の間には、駆動用コイル32の三面を通過する磁束F(図6参照)が発生している。すなわち、磁石1は、駆動用コイル32との対向位置で駆動用コイル32を通過する磁束Fが発生するように着磁されている。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、積層固定工程S1で積層され固定された第1の板状部材6、7および第2の板状部材8を、切出し工程S2において、磁石1の外形で切り出して分割している。そのため、磁石1の形状精度を高めることが可能になる。すなわち、第1の板状部材6、7が切り出されて形成される第1の板状部材片10、11と、第2の板状部材8が切り出されて形成される第2の板状部材片12とを積層、固定すると、第1の板状部材片10、11と第2の板状部材片12との間にずれが生じて、磁石1の外周面において、磁石片2、3と磁性片4との間で段差が生じる可能性があるが、本形態では、かかる段差の発生を防止することが可能になる。また、平板状に形成され、平面度が確保しやすい第1の板状部材6、7および第2の板状部材8を積層、固定した後に磁石1の外形で切り出して分割しているため、第1の板状部材6、7および第2の板状部材8の積層方向における磁石1の両端面の平面度や平行度を高めることが可能になる。このように、本形態では、磁石1の外周面において、磁石片2、3と磁性片4との間での段差の発生を防止すること、および、磁石1の両端面の平面度や平行度を高めることが可能になるため、磁石1の形状精度を高めることが可能になる。
特に本形態では、研磨工程S3において、磁石原体9を研磨しているため、切出し工程S2で磁石原体9に発生したバリを除去したり、また、必要に応じて、磁石1の両端面が平行になるように、磁石原体9を研磨することが可能になる。したがって、磁石1の両端面の平面度や平行度をさらに高めることが可能になり、その結果、磁石1の形状精度をより高めることが可能になる。
また、第1の板状部材片10、11と、第2の板状部材片12とを積層して、接着で固定する場合には、磁石原体9の外周面に接着剤がはみ出しやすくなり、その結果、磁石1の外周面にいわゆる接着斑が生じやすくなるが、本形態では、切出し工程S2において、積層固定工程S1で積層され固定された第1の板状部材6、7および第2の板状部材8を磁石1の外形で切り出して分割しているため、磁石1の外周面に接着斑が生じるのを防止することが可能になる。
本形態では、着磁工程S5において、切出し工程S2で切り出された磁石原体9を着磁している。そのため、積層固定工程S1において、着磁されていない第1の板状部材6、7と、第2の板状部材8とを積層、固定することができる。すなわち、磁性片4を挟んで対向する磁石片2、3同士の対向面がいずれも同じ磁極になるように着磁されている場合であっても、積層固定工程1では、第1の板状部材6、7の間に反発力が発生しない。したがって、積層固定工程S1において、第1の板状部材6、7と第2の板状部材8とを容易に積層、固定することができる。
本形態では、メッキ処理工程S4において、磁石原体9にメッキ処理を行っている。そのため、磁石片2、3および磁性片4の防錆処理を同時に行うことができる。また、磁石1表面のメッキ厚を略均一にすることが可能になるため、磁石1がレンズ駆動装置21に組み込まれたときには、磁石1と他の部品との隙間等を管理しやすくなる。
本形態では、切出し工程S2において、ダイシングまたはワイヤーカット放電加工で切出しを行っている。そのため、積層されて固定された第1の板状部材6、7および第2の板状部材8を切り出して分割するときの切出し面の両側を磁石1として使用することができる。したがって、たとえば、プレス加工で切出しを行う場合と比較して、材料のロスを低減することが可能になる。
本形態では、略三角筒状に巻回された駆動用コイル32の内周面が磁石1の外周面と所定の隙間を介して対向配置され、かつ、磁石1は、駆動用コイル32との対向位置で駆動用コイル32を通過する磁束Fが発生するように着磁されている。そのため、磁石1の全周および駆動用コイル32の全周を利用して可動体22を駆動するための磁気回路を効率良く形成することができる。したがって、磁石1および駆動用コイル32を小型化しても可動体22を駆動するための所定の駆動力を得ることができる。すなわち、本形態では、可動体22を駆動するための駆動力を確保しつつ磁石1および駆動用コイル32を小型化することができ、レンズ駆動装置21を小型化することができる。
本形態では、磁性片4を挟んで対向する磁石片2、3同士の対向面はいずれも、同じ磁極に着磁されている。そのため、2個の磁石片2、3同士の対向面の間において、駆動用コイル32を通過する磁束Fの密度を高めることができる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態では、切出し工程S2の後に着磁工程S5が行われている。この他にもたとえば、積層固定工程S1の前に、着磁工程が行われても良い。すなわち、積層固定工程S1の前の第1の板状部材6、7に着磁を行うとともに、積層固定工程S1において、第2の板状部材8を挟んで対向配置される第1の板状部材6、7の対向面同士が同じ磁極となるように、第1の板状部材6、7と第2の板状部材8とを積層して固定しても良い。
上述のように、積層固定工程S1の後に切出し工程S2を行っているため、積層固定工程S1で取り扱われる第1の板状部材6、7および第2の板状部材8は、磁石1よりも非常に大きい。したがって、積層固定工程S1の前に着磁工程が行われ、第1の板状部材6、7が着磁されている場合であっても、積層固定工程S1において、第1の板状部材6、7と第2の板状部材8とを比較的容易に取り扱うことが可能になる。すなわち、着磁された第1の板状部材片10、11と第2の板状部材片12を積層、固定する場合には、第1の板状部材片10、11および第2の板状部材片12の外形が小さいため、第1の板状部材片10、11の間に反発力が生じると、その取り扱いが難しくなるが、第1の板状部材6、7と第2の板状部材8とが積層、固定される場合には、積層固定工程S1の前に着磁工程が行われた結果、積層固定工程S1において、第1の板状部材6、7の間に反発力が生じても、第1の板状部材6、7と第2の板状部材8とを比較的容易に取り扱うことが可能になる。
また、積層固定工程S1と切出し工程S2との間に、着磁工程が行われても良い。すなわち、積層され固定された第1の板状部材6、7および第2の板状部材8に対して、第2の板状部材8を挟んで対向配置される第1の板状部材6、7の対向面同士が同じ磁極となるように着磁を行い、その後、切出し工程S2を行っても良い。
なお、磁石1を製造する際に、まず、第1の板状部材6、7から磁石片2、3とほぼ同形状の第1の板状部材片10、11を切り出して分割し、第2の板状部材8から磁性片4とほぼ同形状の第2の板状部材片12を切り出して分割するとともに、その後、第1の板状部材片10、11と第2の板状部材片12とを交互に積層して固定し、その後、着磁を行うことも可能である。
この場合には、平板状に形成され、平面度が確保しやすい第1の板状部材6、7および第2の板状部材8から切り出された第1の板状部材片10、11と第2の板状部材片12とを積層して固定しているため、第1の板状部材片10、11および第2の板状部材片12の積層方向における磁石1の両端面の平面度や平行度を高めることが可能になる。すなわち、磁石1の形状精度を高めることが可能になる。また、第1の板状部材片10、11と第2の板状部材片12とを積層して固定した後に、着磁を行っているため、着磁されていない第1の板状部材片10、11と、第2の板状部材片12とを積層、固定することができる。すなわち、磁性片4を挟んで対向する磁石片2、3同士の対向面がいずれも同じ磁極になるように着磁されている場合であっても、第1の板状部材片10、11の間に反発力が発生しない。したがって、第1の板状部材片10、11と、第2の板状部材片12とを積層、固定する工程において、第1の板状部材片10、11と第2の板状部材12とを容易に積層、固定することができる。
上述した形態では、磁石1は、2個の磁石片2、3と1個の磁性片4とが交互に積層されて形成されている。この他にもたとえば、磁石1は、3個の磁石片と2個の磁性片とが交互に積層されて形成されても良いし、4個の磁石片と3個の磁性片とが交互に積層されて形成されても良い。すなわち、磁石1は、n個(nは2以上の整数)の磁石片とn−1個の磁性片とが交互に積層されて形成されていれば良い。
上述した形態では、磁石1は、略三角柱状に形成されている。この他にもたとえば、図7に示すように、磁石1は、略四角柱状に形成されても良い。磁石1が略四角柱状に形成される場合には、たとえば、図7に示すように、レンズ駆動装置21に2個の磁石1が配置される。また、この場合には、駆動用コイル32は、略四角筒状に巻回される。また、磁石1は、略三角柱状および略四角柱状以外の略多角柱状に形成されても良いし、略円柱状または略楕円柱状に形成されても良い。
上述した形態では、磁石1は、磁性片4を挟んで対向する磁石片2、3の対向面同士がいずれも同じ磁極になるように着磁されている。この他にもたとえば、磁石1は、磁性片4を挟んで対向する磁石片2、3の対向面同士が異なる磁極となるように着磁されても良い。
上述した形態では、切出し工程S2では、ダンシングやワイヤーカット放電加工で磁石原体9を切り出しているが、プレス加工で、磁石原体9を切り出しても良い。また、上述した形態では、磁石1は、レンズ駆動装置21に使用されているが、磁石1は、レンズ駆動装置21以外の各種の機器で使用されても良い。たとえば、リニアモータの駆動機構を構成する駆動用磁石として、磁石1が使用されても良い。
1 磁石(駆動用磁石)
2、3 磁石片
4 磁性片
6、7 第1の板状部材
8 第2の板状部材
9 磁石原体
21 レンズ駆動装置
22 可動体
24 駆動機構
32 駆動用コイル
F 磁束
L 光軸
S1 積層固定工程
S2 切出し工程
S3 研磨工程
S4 メッキ処理工程
S5 着磁工程

Claims (8)

  1. n個(nは2以上の整数)の磁石片と、n−1個の磁性片とを備えるとともに、前記磁石片と前記磁性片とが交互に積層されて形成される磁石の製造方法であって、
    前記磁石片となるn枚の第1の板状部材と、前記磁性片となるn−1枚の第2の板状部材とを交互に積層して固定する積層固定工程と、前記積層固定工程で積層され固定された前記第1の板状部材および前記第2の板状部材を前記磁石の外形で切り出して分割する切出し工程と、着磁を行う着磁工程とを備えることを特徴とする磁石の製造方法。
  2. 前記着磁工程では、前記磁性片を挟んで対向する前記磁石片同士の対向面がいずれも同じ磁極になるように着磁を行うことを特徴とする請求項1記載の磁石の製造方法。
  3. 前記着磁工程は、前記切出し工程の後に行われることを特徴とする請求項1または2記載の磁石の製造方法。
  4. 前記着磁工程は、前記積層固定工程の前に行われることを特徴とする請求項1または2記載の磁石の製造方法。
  5. 前記切出し工程で切り出された磁石原体にメッキ処理を行うメッキ処理工程を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の磁石の製造方法。
  6. 前記切出し工程で切り出された磁石原体を研磨する研磨工程を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の磁石の製造方法。
  7. 前記切出し工程では、ダイシングソーを用いたダイシングまたはワイヤーを用いたワイヤーカット放電加工で切出しを行うことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の磁石の製造方法。
  8. レンズを保持し前記光軸方向に移動可能な可動体と、前記可動体を前記光軸方向へ駆動するための駆動機構とを備え、
    前記駆動機構は、前記可動体の外周側に配置される略柱状の駆動用磁石と、略筒状に巻回され、その内周面が前記駆動用磁石の外周面と所定の隙間を介して対向配置される駆動用コイルとを備え、
    前記駆動用磁石は、前記駆動用コイルとの対向位置で前記駆動用コイルを通過する磁束が発生するように着磁され、
    前記駆動用磁石は、請求項1から7のいずれかに記載の磁石の製造方法で製造されていることを特徴とするレンズ駆動装置。
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