JP2011009015A - 絶縁電線及びそれを用いるモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】導体とその外周を被覆する絶縁被覆を有する絶縁電線であって、機械的強度、耐熱性及び導体との密着性に優れるとともに、加熱処理が施されても密着性の低下が小さい絶縁電線、及びこの絶縁電線を用いるモータを提供する。
【解決手段】導体、前記導体を密着して被覆する絶縁層、及びさらに前記絶縁層の外周側に設けられた芳香族ポリイミド層を有する絶縁電線であって、前記絶縁層が密着向上剤を含んでおり、前記芳香族ポリイミド層の厚みが2〜11μmであることを特徴とする絶縁電線、及びこの絶縁電線を用いるモータ。
【選択図】なし

Description

本発明は、導体及びその外周を被覆する絶縁被覆を有する絶縁電線であって、加熱処理が施された後も導体と絶縁被覆間の優れた密着性を保持する絶縁電線、及びそれを用いるモータに関する。
モータのコイル等に用いられる絶縁電線において、導体の外周を被覆する絶縁被覆には、高い機械的強度や耐熱性が求められる。そこで絶縁被覆を形成するための絶縁塗料には、機械的強度や耐熱性に優れるポリエステルイミド、ポリアミドイミド等の樹脂が広く用いられている。しかし、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド等の樹脂からなる絶縁被覆は、導体との密着性が不十分であり導体からの剥離等が生じることがある。そこで、この問題を解決するため、メラミン等の密着力を上げるための添加材(密着向上剤)を添加した絶縁塗料(高密着ポリエステルイミド、高密着ポリアミドイミド等)の使用が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
モータの製造においては、モータ使用時のコイル振動を抑制するため、モータ内の電気コイルの含浸ワニス処理が行われることがある。含浸ワニス処理は、熱硬化性樹脂からなる電気絶縁ワニスを、電気コイルを構成する絶縁電線に塗布又は含浸させ、熱硬化させることにより捲回された絶縁電線を固定してコイル振動を抑制する方法である。
一方、冷凍機器の圧縮機の駆動モータ等では、環境への配慮から含浸ワニス処理の廃止が検討されている。そこで代りに、絶縁被覆の最外層に、融着性を有した樹脂を塗布してなる融着皮膜を設けた自己融着性絶縁電線を用い、絶縁電線の捲回後、融着皮膜間を融着させ電線相互を固着してコイル振動を抑制する方法が行われている。
特開平10−334735号公報 特許第3766447号公報
前記の含浸ワニス処理をする方法、及び自己融着性絶縁電線を用いる方法のいずれの場合も、電気コイルを構成する絶縁電線が加熱処理される。すなわち、含浸ワニス処理の場合は樹脂を熱硬化させるために、自己融着性絶縁電線を用いる場合では融着皮膜間を融着させるために、加熱処理が必要である。
しかし、絶縁電線を加熱処理すると、導体と絶縁被覆間の密着性が低下する。特に、導体と接する絶縁被覆に、メラミンや防錆剤として使用される硫黄化合物等の密着向上剤が添加されている場合、加熱処理による密着性の低下が著しい。そこで、加熱処理がされても、導体と絶縁被覆間の密着性の低下が生じ難い絶縁電線が望まれていた。
本発明は、導体とその外周を被覆する絶縁被覆を有する絶縁電線であって、機械的強度、耐熱性及び導体と絶縁被覆間の密着性に優れるとともに、加熱処理が施されてもこの密着性の低下が小さい絶縁電線を提供することを課題とする。本発明は、又、導体と絶縁被覆間の密着性に優れる絶縁電線を用いるモータを提供する。
本発明者は、鋭意検討の結果、導体を密着して被覆する絶縁層に密着向上剤を含有させるとともに、前記絶縁層の外周側に、芳香族ポリイミドからなりその厚みが2〜11μmである層を設けることにより、導体と絶縁被覆間の密着性に優れるとともに、加熱処理が施されても密着性の低下が小さい絶縁電線が得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明の1態様は、導体、前記導体を密着して被覆する絶縁層、及びさらに前記絶縁層の外周側に設けられた芳香族ポリイミド層を有する絶縁電線であって、前記絶縁層が密着向上剤を含んでおり、前記芳香族ポリイミド層の厚みが2〜11μmであることを特徴とする絶縁電線(請求項1)である。
本発明の絶縁電線を構成する導体の種類には特に限定がなく、例えば、銅線、アルミニウム線などが挙げられる。本発明の絶縁電線は、前記導体とその外周を被覆する絶縁被覆からなるが、前記絶縁被覆は、導体を密着して被覆する絶縁層及び芳香族ポリイミド層を有する。前記絶縁被覆は、前記絶縁層及び芳香族ポリイミド層のみからなっていてもよいが、さらに他の絶縁層を有していてもよい。
導体を密着して被覆する絶縁層とは、導体の外周を導体に直接接触して被覆する絶縁層である。この絶縁層を構成する樹脂としては、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン等が挙げられるが、これらの例示のみに限定されない。
これらの例示の中でも耐摩耗牲などの機械的性質、耐熱性、耐薬品性等の点から、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル又はポリイミドを主体とする樹脂が好ましく、特に、ポリエステルイミド又はポリアミドイミドを主体とする場合が好ましい。ここで、主体とするとは、絶縁層が前記樹脂のみで構成されていること、及び絶縁層が前記樹脂で構成されているが、その中に本発明の趣旨を阻害しない範囲内で他の樹脂を含むことを意味する。なお、前記の例示の樹脂は、1種類を用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
ポリエステルイミドは、例えば、トリカルポン酸無水物とジアミンとの反応生成物であるイミドジカルポン酸と、多価アルコールとを反応させることによって得ることができる。ポリアミドイミドは、例えば、トリメリット酸無水物とジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートとを、N−メチル−2−ピロリドンなどの有機溶媒中で反応させることによって容易に製造することができる。
本発明の絶縁電線は、導体を密着して被覆する絶縁層が密着向上剤を含んでいることを特徴とする。絶縁層が密着向上剤を含むことにより、導体と絶縁層間の密着性が向上する。
本発明の絶縁電線は、前記絶縁被覆が、導体を密着して被覆する絶縁層とともに、厚みが2〜11μmである芳香族ポリイミド層を有することも特徴とする。芳香族ポリイミド層は、導体を密着して被覆する絶縁層の外周側に設けられる。前記絶縁被覆が、さらに他の絶縁被覆を含む場合、芳香族ポリイミド層と、導体を密着して被覆する絶縁層との間に他の絶縁層が設けられていてもよい。すなわち、芳香族ポリイミド層は、導体を密着して被覆する絶縁層に直接接触していなくてもよい。
芳香族ポリイミド層を、導体を密着して被覆する絶縁層の外周側に設けることにより、絶縁電線を加熱処理する際に問題となる、導体と絶縁被覆間の密着性の低下を防ぐことができる。すなわち、電気モータのコイル等に用いられる絶縁電線は、前記のような含浸ワニス処理や自己融着性絶縁電線の融着皮膜間の融着の際に加熱され、この加熱により導体と絶縁被覆間の密着性が低下する。この問題は、導体と密着する絶縁層が、前記のような密着向上剤を含む場合特に大きいが、芳香族ポリイミド層を絶縁層の外周側に設けることにより、この問題を抑制することができる。
本発明者は検討の結果、加熱処理による密着性の低下は、導体を構成する金属の加熱処理による酸化に起因すること、そして導体の酸化は、特に、導体と接する絶縁層中にメラミンや硫黄化合物等の密着向上剤が含まれていると促進されること、従って、導体の外周に酸素を遮断する層を設ければ密着性の低下が防止できることを見出すとともに、酸素を遮断する層としては、芳香族ポリイミド層が好適であることを見出したのである。すなわち、導体と接する絶縁層中に密着向上剤を含有させるとともに、その外周を、酸素を遮断する芳香族ポリイミド層で覆うことにより、密着性の向上とともに、加熱処理による密着性の低下の防止が達成されるのである。
芳香族ポリイミド層の厚みは、2〜11μmの範囲である。厚みが2μmより小さい場合は、加熱処理による密着性の低下を防止する効果が不十分となる。一方、厚みが11μmを超える場合は、酸素の透過量が少なくなりすぎ、かえって絶縁層(導体と接する層)と導体との密着力が低下する。
芳香族ポリイミド層を構成する芳香族ポリイミドとしては、酸二無水物とジアミンにより合成されるポリアミック酸を加熱してイミド化したものを挙げることができる。
本発明の絶縁電線は、導体の線に、導体を密着して被覆する絶縁層を構成する樹脂のワニス(密着向上剤を含む)を塗布し焼付けして前記絶縁層を形成し、その外周に芳香族ポリイミド層及び必要により他の絶縁層を形成することにより得ることができる。樹脂のワニスの塗布、焼付の方法や条件は従来の絶縁電線の場合と同様である。
本発明の効果は、絶縁電線の加熱処理がされる場合において特に顕著である。すなわち、従来の絶縁電線であって絶縁層に密着向上剤を添加したものは、加熱処理の際の密着性の低下が大きいが、本発明の絶縁電線によれば、この密着性の低下を十分防ぐことができる。
前記のように、モータ用の電気コイルの製造において、絶縁電線を加熱処理する工程が設けられることがある。この加熱処理する工程としては、電気コイルを含浸ワニス処理する場合の電気絶縁ワニスを熱硬化させる工程、自己融着絶縁電線を用いた場合の融着皮膜間を融着させる工程を挙げることができる。
含浸ワニス処理する場合、絶縁電線に電気絶縁ワニスを付着させる方法としては、捲回された絶縁電線、すなわちコイルに電気絶縁ワニスを塗布する方法や、コイルを電気絶縁ワニスに含浸させる方法等を挙げることができる。含浸ワニス処理する場合のワニスの熱硬化の条件は、ワニスを構成する樹脂の種類等により変動し特に限定できないが、通常、150〜200℃で2〜8時間程度で行われることが多い。
請求項2に記載の発明は、前記絶縁電線が、外周を被覆する融着皮膜をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁電線である。すなわち、本発明の絶縁電線が、自己融着絶縁電線である場合である。
最外周を被覆する融着皮膜としては、各種の熱可塑性樹脂や熱硬化型樹脂が用いられる。融着皮膜が熱可塑性樹脂からなる場合、高温雰囲気下で使用されるモータではモータ運転中の融着皮膜の融解を防ぐため高融点の樹脂が必要となるが、その場合融着の工程も高温で実施する必要がある。そこで、高温雰囲気下で使用されるモータでは熱硬化型樹脂が好ましい。
このような熱硬化型樹脂としては、特開2006−352962号公報に開示されている、分子量20000以上のポリヒドロキシエーテル樹脂、ポリサルホン系樹脂、及び1分子中に2個の官能基を有する架橋剤を混合して得られる熱硬化型樹脂(熱硬化型自己融着絶縁材)等を挙げることができる。
請求項3に記載の発明は、前記密着向上剤が、硫黄化合物、メラミン、アセチレン類、アルキノール類、アルデヒド類又はアミン類であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の絶縁電線である。
前記密着向上剤としては、硫黄化合物、メラミン、アセチレン類、アルキノール類、アルデヒド類又はアミン類が特に好ましい。
ここで、メラミン(すなわち、2,4,6−トリアミノトリアジン)の添加量としては、樹脂がポリエステルイミド又はポリアミドイミド等の場合は、樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜15重量部、より好ましくは0.5〜10重量部程度である。メラミンの使用割合が小さすぎると、銅導体への密着性改善効果が小さく、大きすぎると、絶縁電線を加熱処理したときの密着性の低下を十分防げない場合がある。
硫黄化合物としては、防錆剤として使用されているものを挙げることができる。具体的には、ジスルフィド、チオール類(メルカプタン類:セチルメルカプタン、2−メルカプトイミダゾール、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール等)、チオ尿素類(チオ尿素、フェニルチオ尿素等)、チアジアゾール類等を挙げることができる。硫黄化合物の添加量としては、樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜1重量部程度である。
アセチレン類としては1−ヘキシン等を、アルキノール類としてはプロパルギルアルコール、1−ヘキシン−3−オール等を、アルデヒド類としてはベンズアルデヒド、桂皮アルデヒド等を、アミン類としてはラウリルアミン、N,N’−ジメチルセチルアミン、トリメチルセチルアンモニウムブロミド等を挙げることができる。これらは、金属と錯化合物を作ることで、絶縁被膜と金属との密着性を向上するものである。
請求項4に記載の発明は、前記絶縁層が、ポリエステルイミド又はポリアミドイミドからなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の絶縁電線である。前記のように、前記絶縁層を構成する樹脂としては、ポリエステルイミド又はポリアミドイミドを好ましい例として挙げることができる。
請求項5に記載の発明は、前記絶縁層の外周側に、前記絶縁層及び前記芳香族ポリイミド層以外の他の絶縁層を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の絶縁電線である。前記のように、本発明の絶縁電線の絶縁被覆は、前記絶縁層及び前記芳香族ポリイミド層以外にも、他の絶縁層を有することができる。
本発明はその第2の態様として、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の絶縁電線を用いることを特徴とするモータを提供する。このモータは、通常のモータの製造の場合と同様に、本発明の絶縁電線を捲回して得られ、その製造の過程で、含浸ワニス処理や自己融着電線の融着処理等の加熱処理がされることがある。本発明のモータは、含浸ワニス処理や自己融着電線の融着処理等の加熱処理がされても、絶縁電線の導体と絶縁被覆との密着性に優れ絶縁被覆の剥離等を生じにくいので、冷凍機、業務用エアコンの駆動用モータ等として好適に用いられる。
本発明の絶縁電線は、導体と絶縁被覆間の密着性に優れ、かつ絶縁電線に加熱処理を施しても導体と絶縁被覆間の密着性の低下が小さいものである。この絶縁電線を用いることを特徴とする本発明のモータは、絶縁電線の導体と絶縁被覆との密着性に優れ絶縁被覆の剥離等を生じにくいものである。
次に、本発明を実施するための形態を、実施例により説明するが、本発明の範囲はこの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を損ねない範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。
実施例1〜6、比較例1〜4
[絶縁電線の作製]
径約1.0mmの銅線に、表1〜2の「1層目」の欄に示す樹脂ワニスを塗布し、焼付炉を用いて焼付けして、表1〜2の「1層目膜厚」の欄に示す厚みの第1層(絶縁層)を形成した。その後、この絶縁層上に、表1〜2の「2層目」の欄に示す樹脂ワニスを塗布し、焼付炉を用いて焼付けして、表1〜2の「2層目膜厚」の欄に示す厚みの絶縁層を形成し、絶縁電線を得た。実施例3、6では、さらにこの絶縁層上に、表1〜2の「3層目」の欄に示す樹脂ワニスを塗布し、焼付炉を用いて焼付けして、表1〜2の「3層目膜厚」の欄に示す厚みの絶縁層を形成し、絶縁電線を得た。
[1層目(絶縁層)の形成に用いた樹脂]
高密着ポリエステルイミド樹脂ワニス: 大日精化社製のEH402−45No.3
(表1〜2中では「高密着EsI」と示す。)
高密着ポリアミドイミド樹脂ワニス: 日立化成工業社製のAJ4−26
(表1〜2中では「高密着PAI」と示す。)
[2層目、3層目の形成に用いた樹脂ワニス]
芳香族ポリイミド樹脂1: ユニチカ社製のUイミドタイプBH
(表1〜2中では「PI1」と示す。)
芳香族ポリイミド樹脂2: Dupont社製のPyre−ML
(表1〜2中では「PI2」と示す。)
ポリアミドイミド樹脂: 日立化成工業社製のHI406E−34
(表1〜2中では「PAI」と示す。)
[密着性の評価]
このようにして得られた絶縁電線を160℃の恒温室内で加熱し、下記の方法で導体と絶縁層間の初期密着性及び1時間、4時間、6時間加熱した後の密着性を測定した。その結果を表1〜2に示した。
[初期密着性]
「JIS C3003「8.1a」急激伸張」に準じて作製した絶縁電線を急激に伸張させて切断し、切断部分で被膜が剥がれたことにより露出した導体の長さを測定した。
このとき、2カ所で測定したときの平均値を導体露出平均(mm)として求め、その値を表1〜2の初期密着性の欄に記載した。なお、露出した導体の長さの測定値が小さいほど切断面において被覆層が剥がれていないことを示し、密着性に優れていることを示す。
[加熱後の密着性の測定方法(急伸切断膜浮き)]
「JIS C3003「8.1a」急激伸張」に準じて、膜浮き(2カ所測定したときの平均値:膜浮き平均)を測定し、膜浮き平均を表1〜2に示した。
Figure 2011009015
Figure 2011009015
表1〜2に示す結果より、1層目の外周側(2層目)に芳香族ポリイミド層を設けた実施例(及び比較例2、4)では、160℃で1〜6時間加熱(含浸ワニス処理や自己融着性絶縁電線の融着皮膜間の融着の際の加熱に近い条件)しても「急伸切断膜浮き」は、芳香族ポリイミド層を設けなかった比較例と比べてはるかに小さく、芳香族ポリイミド層を設けることにより、加熱処理による密着性低下が、顕著に改善されることが明らかである。この効果は、芳香族ポリイミド層の厚みが5μm(1層目の1/5の厚み)である実施例3、6でも得られている。
比較例2、4は、厚み12μmの芳香族ポリイミド層を設けた例である。この場合も、加熱処理による密着性低下が顕著に改善されているが、初期膜浮きが大きく、初期密着が出にくいことが、表1〜2の結果より示されている。従って芳香族ポリイミド層の厚みは11μ以下とするべきことが、この結果より明らかである。

Claims (6)

  1. 導体、前記導体を密着して被覆する絶縁層、及びさらに前記絶縁層の外周側に設けられた芳香族ポリイミド層を有する絶縁電線であって、前記絶縁層が密着向上剤を含んでおり、前記芳香族ポリイミド層の厚みが2〜11μmであることを特徴とする絶縁電線。
  2. 前記絶縁電線が、外周を被覆する融着皮膜をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁電線。
  3. 前記密着向上剤が、硫黄化合物、メラミン、アセチレン類、アルキノール類、アルデヒド類又はアミン類であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の絶縁電線。
  4. 前記絶縁層が、ポリエステルイミド又はポリアミドイミドからなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の絶縁電線。
  5. 前記絶縁層の外周側に、前記絶縁層及び前記芳香族ポリイミド層以外の他の絶縁層を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の絶縁電線。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の絶縁電線を用いることを特徴とするモータ。
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