JP2011008938A - 電気デバイスの接続構造 - Google Patents

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篤 武智
Masao Kikuchi
正雄 菊池
Naoki Honishi
直紀 保西
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治之 松尾
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Abstract

【課題】電流経路が短縮されて電力ロスが低減され、それに伴う発熱の減少、熱影響による電気デバイスの電気的信頼性の向上、及び接続部の構造の信頼性の向上を図ることができる電気デバイスの接続構造を得る。
【解決手段】この発明に係る電気デバイスの接続構造は、接続端子101は、接続端子101の母材よりも低融点の低融点金属皮膜300が形成され、バスバー201は、バスバー201の母材よりも高融点の高融点金属皮膜400が形成されているとともに、インサートモールドされたバスバーモールド202が設けられており、接続部は、接続端子101の先端部とバスバー201の先端部とを溶融溶接した溶融接続部60と、接続端子101とバスバー201との界面に介在し低融点金属皮膜300の溶融、濡れ拡がって形成された濡れ接続部90とを有している。
【選択図】図2

Description

この発明は、電気デバイスの接続端子と、この接続端子の導出方向と先端が同一方向に指向した導通部材とを、互いに対向して接続した接続部により電気的に接続した電気デバイスの接続構造に関する。
大電流(数百A)を導通させる導体同士の接続にはネジによる接続が考えられる。
しかし、大電流経路の接続には大きな径のネジが必要なため大きな締結スペースを要するため、機器の小型化がすすむにつれてネジによる接続が小型化の制約になる。
これに対して、導体同士の接続にネジ締結に替わる方法として、アーク溶接などの溶融接続を適用する事例が増えてきている。
例えば特許文献1には、電気デバイスの接続端子と、この接続端子の導出方向と先端が同一方向に指向した導通部材とを、互いに対向してアーク溶接による溶融接続した電力変換装置が記載されている。
このアーク溶接を用いた場合、一般的に高さ方向の空間を利用し、電気的正極となるチャックを挟み込むスペースさえ設ければよいため、ネジ締結にくらべ床面積を縮小することができる。
特開2007-259685号公報
しかしながら、上記従来の電力変換装置では、互いに対向した電気デバイスの接続端子と導通部材との間には空隙部が介在しており、電気デバイスから導通部材に流れる電流は、接続端子の先端部を迂回した経路を通って流れるので、電流経路が長くなり、電力ロスの増加による変換効率の低下及びそれに伴う発熱の増大、熱影響による電気デバイスの電気的信頼性の低下、接続部の構造信頼性の低下という問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、電気デバイスの接続端子と導通部材との接続部において、電流経路が短縮されて電力ロスが低減され、それに伴う発熱の減少、熱影響による電気デバイスの電気的信頼性の向上、及び接続部の構造の信頼性の向上を図ることができる電気デバイスの接続構造を提供することを目的とするものである。
この発明に係る電気デバイスの接続構造は、電気デバイスの接続端子と、この接続端子の導出方向と先端が同一方向に指向した導通部材とを、互いに対向して接続した接続部により電気的に接続した電気デバイスの接続構造であって、
前記接続端子及び前記導通部材の少なくとも一方は、接続端子及び導通部材のそれぞれの母材よりも低融点の低融点金属皮膜が形成され、
前記接続部は、前記接続端子の先端部と前記導通部材の先端部とを溶融溶接した溶融接続部と、接続端子と導通部材との界面に介在し前記低融点金属皮膜の溶融、濡れ拡がって形成された濡れ接続部とを有している。
また、この発明に係る電気デバイスの接続構造は、電気デバイスの接続端子と、この接続端子の導出方向と先端が同一方向に指向した導通部材とを、互いに対向して接続した接続部により電気的に接続した電気デバイスの接続構造であって、
前記接続端子は、接続端子の母材よりも低融点の低融点金属皮膜が形成され、
前記導通部材は、導通部材の母材よりも高融点の高融点金属皮膜が形成されているとともに、インサートモールドされたモールド部が設けられており、
前記接続部は、前記接続端子の先端部と前記導通部材の先端部とを溶融溶接した溶融接続部と、接続端子と導通部材との界面に介在し前記低融点金属皮膜の溶融、濡れ拡がって形成された濡れ接続部とを有している。
この発明に係る電気デバイスの接続構造によれば、接続部は、接続端子の先端部と導通部材の先端部とを溶融溶接した溶融接続部と、接続端子と導通部材との界面に介在し低融点金属皮膜の溶融、濡れ拡がって形成された濡れ接続部とを有しているので、電流経路が短縮されて電力ロスが低減され、それに伴う発熱の減少、熱影響による電気デバイスの電気的信頼性の向上、及び接続部の構造の信頼性の向上を図ることができる。
この発明の実施の形態1による電力変換装置の接続部における溶融接続前の断面図である。 図1の電力変換装置の接続部における溶融接続後の断面図である。 図1の電力変換装置の接続部と比較例である、接続部における溶融接続前の断面図である。 図1の電力変換装置の接続部と比較例である、接続部における溶融接続後の断面図である。 この発明の実施の形態2による電力変換装置の接続部における溶融接続前の断面図である。 図5の電力変換装置の接続部における溶融接続後の断面図である。 この発明の実施の形態3による電力変換装置の接続部における溶融接続前の断面図である。 図7の電力変換装置の接続部における溶融接続後の断面図である。 図7の電力変換装置の電気回路図である。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による電力変換装置の接続部における溶融接続前の断面図、図2は図1の電力変換装置の接続部における溶融接続後の断面図である。
この電力変換装置は、一つあるいは複数の半導体チップ104をモールド樹脂105で樹脂封止した電気デバイス1を複数組み合わせて所望の電力変換回路を構成している。
ベース板70に固定されたこの電気デバイス1は、半導体チップ104への入出力用の主端子を複数備えており、ワイヤボンド103やリードフレーム等(図示せず)を用いて樹脂内で回路が形成されている。
樹脂モールドは、振動やヒートサイクルに弱いワイヤボンド103を保護するねらいがあり、また電力変換装置の一構成単位を電気デバイス1としてモジュール化することで、製造中にモジュール単位で故障しても、故障した電気デバイス1のみを交換することで故障していない電気デバイスを救済することができ仕損費を低減する効果もある。
図1では電気デバイス1の主端子のうち出力側の接続端子101を図示している。この接続端子101は、導通部材であるバスバー201と接続され、このバスバー201を介して電力変換装置の外部と電気的に接続されている。
接続端子101、バスバー201はともに大電流が通電され、母材としては例えば銅または銅合金で構成されている。
接続端子101は、電気デバイス1のモールド樹脂105から突出した部位の表面には、母材よりも融点の低い低融点金属皮膜300が形成されている。
また、バスバー201は、表面には母材よりも融点の高い、例えばニッケル(Ni)で構成された高融点金属皮膜400が形成されている。
バスバー201の端部には、バスバー201の固定のし易さ、回りとの絶縁性、取り扱い易さ等から、インサートモールドにより、モールド部であるバスバーモールド202が形成されている。このバスバーモールド202は、モールド樹脂としてはガラス転移点が高く強度、耐熱性にすぐれた例えばPPS樹脂で構成されている。
インサートされるバスバー201は、図示していないが、電力変換装置外部へ接続する端子を有しており、この端子ではバスバーモールド202は無く、外部に露出しているため、酸化防止のためにめっきが施されている。
銅製のバスバー201の酸化を防ぐメッキ材として錫(Sn)を用いた場合、PPS樹脂でバスバー201をモールドする際、バスバー201は二百数十度に熱せられるので、錫は一部が溶融してバスバーモールド202内に溶け出してしまう。
溶け出した錫はバスバーモールド202内に析出して残留し、実使用時のヒートサイクルによりクラックの起点となってしまうために、錫をメッキ材として使用することは好ましくない。
従って、PPS樹脂を用いてバスバー201をインサートモールドしてバスバーモールド202を形成したときに、メッキ材が溶け出さないようにするために、バスバー201は、表面には母材よりも融点の高い、例えばニッケルで構成された高融点金属皮膜400が形成されている。
接続端子101は、Lの字形状に折曲されている。バスバー201もLの字形状に折曲されている。この接続端子101の長片部とバスバー201の長片部とは互いに面接触して接続部が形成されている。
接続端子101の長片部及びバスバー201の長片部のそれぞれの先端部は同じ方向に指向している。
そのため、接続端子101及びバスバー201に流れる主電流の方向は逆向きとなり、接続端子101及びバスバー201に電流が流れている間、電磁力に基づく斥力が作用しており、そのため過電流によって接続部が溶断されたときに、接続端子101とバスバー201とは即座に互いに離れる方向に動くようになっている。
この結果、溶断されたときには、溶断後において、接続端子101とバスバー201との間で大きな距離が確保され、両者の間に電流が流れ続けることが防止され、またアーク放電による電流継続をも防止される。
ところで、電気デバイス1とバスバー201との接続をネジによる締結で行おうとした場合、接続端子101の長片部とバスバー201の長片部とが当接した接続部の高さはmm単位の高さであり、締結部材を用いて接続するスペースが無い。
従って、接続端子101の長片部とバスバー201の長片部との接続部の形成には、アーク溶接を用いている。
即ち、図3に示すように、接続端子101とバスバー201とは溶接電源(図示せず)の正極と繋がれたチャック501により挟圧され、同じく溶接電源の負極に繋がれた溶接トーチ502を図のように近接させる。この状態で溶接電源により正極と負極との間に数千ボルトの電圧が印加され、溶接トーチ502と、チャック501と同電位となっている接続端子101及びバスバー201の先端部との間の空間に電圧差が発生する。電圧差により空間ではアーク放電が始まり、アーク503の発生とともに溶接トーチ502と接続端子101及びバスバー201の先端にアーク電流が流れる。アーク503により生じた熱により接続端子101及びバスバー201の先端は溶融し、接続端子101の長片部とバスバー201の長片部との間には接続部が形成される。
以下、低融点金属皮膜300の有無による、接続部の構造、作用の違いについて説明する。
まず、低融点金属皮膜300を有しない接続端子101Aの場合について説明する。
図3は表面に低融点金属皮膜300が無い接続端子101Aとバスバー201とが溶融接続される前の断面図、図4は溶融接続後の断面図である。
この例も、図1,2に示した実施の形態1と同様に、アーク溶接により接続部での接続がなされている。
アーク溶接では、溶接電源が電圧の印加を停止させるため溶接トーチ502は消滅し、溶融部分は急速に冷却され、凝固し、接続部の先端部では溶融接続部60が形成される。
この場合、高融点金属皮膜400が接続端子101A及びバスバー201の母材よりも融点が高いので、図4の拡大図に示すように溶融接続部60において高融点金属皮膜400の上部が一部溶融するだけで残ってしまう。
即ち、アーク熱で溶融した溶融接続部60は、下部側が頂部側と比較して温度が低い。従って、溶融接続部60の頂部側では、高融点金属皮膜400は、接続端子101A及びバスバー201のそれぞれの母材がとともに溶融するも、高融点金属皮膜400は母材よりも融点が高いので、下部側では、母材は溶けるが高融点金属皮膜400が溶けない温度分布領域が存在するために、溶融接続部60内に高融点金属皮膜400が溶け残ることになる。
この接続端子101Aとバスバー201との接続により形成された接続部の場合、溶融接続部60以外の部位、即ち接触接続部では、接続端子101Aと高融点金属皮膜400との間には面接触するも空気が介在しており、電流は、この接触接続部を介して接続端子101Aからバスバー201に殆ど電流が流れず、点線で示した矢印に示すように途中溶融接続部60を通った迂回経路を経て流れるので、電力ロスの増加を招く。
また、電流は、溶融接続部60では、図4の拡大図の一点鎖線で示す、電流通過断面積が小さい、抵抗値の高い領域を通過するので、ジュール発熱が増加し、変換効率の低下を招く。
さらに、溶融接続部60は、高融点金属皮膜400の先端と外表面との距離が短く、またこの先端に形成された尖鋭部イが起点になってヒートサイクル等の繰り返し応力により外表面に延びたクラックが発生し、溶融接続部60の強度が低下する。
次に、低融点金属皮膜300を有した、この発明の実施の形態における接続端子101の場合について説明する。
図1の拡大図からから分かるように、バスバー201と接続端子101との接続部では、それぞれの母材の表面の凹凸によって、完全には接触せず、ところどころに空間がある。そして、この接続部における熱伝達率は、この空間の存在量の大小によりが大きく異なる。
溶接アークによりアーク503の発生とともに、バスバー201及び接続端子101のそれぞれの先端部の温度が上昇し、それに伴いバスバー201及び接続端子101のそれぞれの母材が溶ける前に、母材よりの融点の低い低融点金属皮膜300が溶融を始める。
この溶融した低融点金属皮膜300は、バスバー201の表面の高融点金属皮膜400に沿って濡れ広がる。これにより、接続部のうち、溶融接続部60だけではなく、その下方にも空間に溶融した低融点金属皮膜300で埋まった濡れ接続部90が形成され、これにより接続端子101とバスバー201との間に熱伝達効率が向上する。
このため、高融点金属皮膜400には、接続部のうち濡れ接続部90を通じて接続端子101からも受熱する。
即ち、接続端子101は電気デバイス1の製造の制約からバスバー201ほど肉厚を厚くすることができないので、接続端子101は、バスバー201よりも熱容量が小さく、アーク熱に対して接続端子101はバスバー201と比較して高温となり、接続端子101とバスバー201との間で温度差が生じ、接続端子101から高融点金属皮膜400に熱が伝達される。
従って、高融点金属皮膜400は、接続部のうち濡れ接続部90を通じて接続端子101からも受熱するので、接続端子101Aの場合と比較して、より多量の熱を受熱して溶融し、溶融接続部60内における高融点金属皮膜400の高さが低くなる。
この結果、溶融接続部60は、高融点金属皮膜400の先端と外表面との距離が長くなり、この先端が起点になってヒートサイクル等の繰り返し応力により外表面に延びたクラックの発生が抑制され、溶融接続部60の強度低下を抑制することができる。
なお、電気デバイス1の製造の制約について詳述すると、電気デバイス1は樹脂をモールドした後に接続端子101を曲げるが、接続端子101の板厚を厚くすると、曲げ型が大きくなり、曲げる時に樹脂との隙間を大きくしなければならず電気デバイス1の外形寸法が大きくなってしまうことを避けるために、接続端子101はバスバー201と比較して肉厚が薄い。
また、電力変換装置として使用、通電する際、図2の点線矢印で示すように、接続部のうち、濡れ接続部90を通じて接続端子101からバスバー201に電流が流れるため、接続端子101を通過する電流長さが短くなり、それだけ電力ロスを大きく抑えることができる。
先にも述べたように電力変換装置中には複数の接続端子101が存在しているため、この効果は大である。
また、接続端子101を通過する電流長さが短くなるので、通電時の接続端子101の発熱も抑えることができ、半導体チップ104への熱の影響も抑制することができるため、より電気的に信頼性の高い電力変換装置を提供することができる。
即ち、接続端子101のジュール発熱が大きいと、この熱が半導体チップ104に流入して半導体チップ104の温度を上昇させ、半導体チップ104の電気的信頼性を損なうことになるが、そのような不都合を防ぐことができる。
さらに、接続端子101の高い発熱は、溶融接続部60にもヒートサイクルによる強いストレスを与えるため、構造的な信頼性も損なうことになるが、通電時の接続端子101の発熱も抑えることができることにより、溶融接続部60へのストレスを大きく軽減することができるため、構造的信頼性も高い電力変換装置を提供することができる。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2による電力変換装置の接続部における溶融接続前の断面図、図6は図5の電力変換装置の接続部における溶融接続後の断面図である。
この実施の形態では、バスバー201Aは、樹脂モールドするために必要な高融点金属皮膜400の上にさらに低融点金属皮膜300が皮膜されている。低融点金属皮膜300は、樹脂モールド完了後に、溶融めっき等で成膜される。
また、接続端子101Aは、低融点金属皮膜300を有しない。
他の構成は実施の形態1と同じである。
この実施の形態では、溶接アークによりアーク503の発生とともに、バスバー201A及び接続端子101Aのそれぞれの先端部の温度が上昇し、それに伴いバスバー201A及び接続端子101Aのそれぞれの母材が溶ける前に、母材よりの融点の低い低融点金属皮膜300が溶融を始める。
この溶融した低融点金属皮膜300は、バスバー201の表面の高融点金属皮膜400に沿って濡れ広がる。これにより、図6の拡大図に示すように、接続部のうち、溶融接続部60だけではなく、その下方にも空間に溶融した低融点金属皮膜300で埋まった濡れ接続部90が形成され、これにより接続端子101Aとバスバー201Aとの間に熱伝達効率が向上する。
この実施の形態2による、作用、効果も、実施の形態1と同じである。
実施の形態3.
図7はこの発明の実施の形態3による電力変換装置の接続部における溶融接続前の断面図、図8は図7の電力変換装置の接続部における溶融接続後の断面図、図9は図7の電力変換装置の回路図である。
この実施の形態では、二つの電気デバイス1の同電位の接続端子101、及びバスバー201を1ヶ所で溶融接続している。
即ち、L字形状に折曲された接続端子101の長片部同士を接続して接続部を形成し、また一方の接続端子101の反接続部側とL字形状の折曲されたバスバー201の長片部とを接続し、頂部においてアーク溶接により溶融接続部60を形成している。
図9に示すように、この電力変換装置は、電気デバイス1が並列接続されている。
電気デバイス1の一方の接続端子101に接続されたバスバー201は、電気モータ80に接続されている。電気デバイス1の他方の接続端子101に接続されたバスバー201は、電源(図示せず)に接続されている。
この車両に搭載された電力変換装置は、電気デバイス1のスイッチング動作により、電源側から供給された直流電力を、交流電力に変換して、電気モータ80を駆動する。
他の構成は、実施の形態1と同じである。
電力変換装置は常々出力の増加を求められている。一方で1つの半導体チップ104に流せる電流量は放熱能力の関係から簡単には増やせないのが実情である。
この実施の形態では、出力の増加に必要な大電流化に対しては、電気デバイス1を並列に接続して、倍の電流を流して大電流化を図り、出力の向上を図ることができる。
この実施の形態でも、実施の形態1,2と同様に、低融点金属皮膜300の作用により、溶融接続部60に残留する高融点金属皮膜400を減らすことができる。
また、接続端子101間の接続部、及び接続端子101とバスバー201との間の接続部にもそれぞれ濡れ接続部90が形成され、それぞれの接続部における抵抗値を低減することができ、実施の形態1,2と同様の効果を得ることができる。
また、半導体チップ104として、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いた場合には、次のような効果がある。
並列に接続された2つの電気デバイス1は、制御回路(図示せず)からの指令により同時にゲートをオープンし電流が流れるように制御される。しかし、実際には制御回路から信号端子までの距離の差やオープンにいたるゲート閾値電圧のものによるばらつきのため、オープンするタイミングが若干ずれ、最初にオープンした半導体チップ104の方に過剰に電流が流れる。半導体チップ104がIGBTの場合、温度上昇により抵抗値が低下するため最初に流れ始めた半導体チップ104に余計に電流が流れやすくなり、電流アンバランスが助長される。
この実施の形態では、接続端子101での電力ロスが小さくなることで、過渡的に半導体チップ104から接続端子101へ熱が広がりやすくなる。よって最初にオープンした半導体チップ104側の温度上昇を緩やかにすることができるので、先に述べた電流アンバランスの助長を抑制する効果も有する。
なお、上記各実施の形態では、この発明の電気デバイスの接続構造を何れも電力変換装置に適用された場合について説明したが、勿論このものに限定されるものではない。
例えば、オルタネータ、スタータ等の回転電機、回転電機の整流回路部がインバータ回路に置換され、回転エネルギーから電気エネルギーの変換だけではなく、電気エネルギーから回転エネルギーに変換も可能な制御装置一体型回転電機にもこの発明は適用できる。
また、溶融接続部60を形成するのに、アーク溶接以外の例えばガス溶接、レーザ溶接等であってもよい。
また、端子部材、導通部材の何れにも低融点金属皮膜が形成されたものでもよい。
また、皮膜の方法については、めっき、蒸着等であってもよい。
1 電気デバイス、101,101A 接続端子、103 ワイヤボンド、104 半導体チップ、105 モールド樹脂、201,201A バスバー(導通部材)、202 バスバーモールド(モールド部)、300 低融点金属皮膜、400 高融点金属皮膜、 501 チャック、502 溶接トーチ、503 アーク、60 溶融接続部、70 ベース板、80 モータ、90 濡れ接続部。

Claims (4)

  1. 電気デバイスの接続端子と、この接続端子の導出方向と先端が同一方向に指向した導通部材とを、互いに対向して接続した接続部により電気的に接続した電気デバイスの接続構造であって、
    前記接続端子及び前記導通部材の少なくとも一方は、接続端子及び導通部材のそれぞれの母材よりも低融点の低融点金属皮膜が形成され、
    前記接続部は、前記接続端子の先端部と前記導通部材の先端部とを溶融溶接した溶融接続部と、接続端子と導通部材との界面に介在し前記低融点金属皮膜の溶融、濡れ拡がって形成された濡れ接続部とを有していることを特徴とする電気デバイスの接続構造。
  2. 電気デバイスの接続端子と、この接続端子の導出方向と先端が同一方向に指向した導通部材とを、互いに対向して接続した接続部により電気的に接続した電気デバイスの接続構造であって、
    前記接続端子は、接続端子の母材よりも低融点の低融点金属皮膜が形成され、
    前記導通部材は、導通部材の母材よりも高融点の高融点金属皮膜が形成されているとともに、インサートモールドされたモールド部が設けられており、
    前記接続部は、前記接続端子の先端部と前記導通部材の先端部とを溶融溶接した溶融接続部と、接続端子と導通部材との界面に介在し前記低融点金属皮膜の溶融、濡れ拡がって形成された濡れ接続部とを有していることを特徴とする電気デバイスの接続構造。
  3. 電力の変換を行う電力変換装置に組み込まれており、前記電気デバイスは、スイッチング動作により電源側から供給された直流電力を交流電力に変換する半導体チップを内蔵しており、前記導通部材は、前記半導体チップに電気的に接続されたバスバーであることを特徴とする請求項1または2に記載の電気デバイスの接続構造。
  4. 前記電気デバイスは、並列接続されており、前記半導体チップは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であることを特徴とする請求項3に記載の電気デバイスの接続構造。
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