JP2011004425A - 水晶振動片及び水晶デバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッケージとの機械的な結合強度を向上させると共に、導通性の向上も図れる水晶振動片及び水晶デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】水晶体の主面が電気軸に略平行となっており、主面の一部が導電性接着剤42の付着するマウント部20aとなっている水晶振動片20の製造方法であって、ウエットエッチングにより水晶振動片の外形を形成する際に、マウント部20aに、厚み方向に窪んでおり、導電性接着剤42に含まれる導電性フィラー42bの外形よりも大きな開口部を有する複数の凹部50を形成するようになっており、凹部50は、開口部の電気軸方向の幅寸法が、マウント部の水晶体の厚み寸法以下となるように、マスクを配置してからエッチング液に浸漬して形成することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、導電性接着剤により接合される水晶振動片及び水晶デバイスの製造方法に関するものである。
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において、パッケージ内に水晶デバイスが広く使用されている。
図7は、この従来の水晶デバイスの例示である水晶振動子1の概略縦断面図である(例えば、特許文献1参照)。
この図の水晶振動子1は、パッケージ2と、このパッケージ2に導電性接着剤3を用いて接合されるマウント部4を有する水晶振動片5とを備えている。
すなわち、パッケージ2は内面に接続電極8を有している。一方、水晶振動片5は、中央部の励振電極(図示せず)を端部のマウント部4に引き出すようにして形成された引出し電極7を有している。そして、この接続電極8と引出し電極7とが導電性接着剤3で電気的機械的に接合されている。
ここで、この水晶振動子1の場合、マウント部4には、複数の有底の孔6,・・・が設けられており、マウント部4の表面に設けられた引出し電極7と導電性接着剤3との接触面積が増やされるとともに、アンカー効果を発揮するようになっている。これにより、導電性接着剤3を介した水晶振動片5とパッケージ2との接合強度を高めている。
特開2004−289650の公開特許公報
ところが、上述のように、マウント部4に複数の有底の孔6,・・・があると、確かに、水晶振動片5とパッケージ2との接合強度は高められるが、複数の有底の孔6,・・・を形成する数によっては、却って、導通性が悪化するという結果になった。具体的に、この結果を解析すると、小型化された水晶デバイスの限られた小さな寸法のマウント部4の中に、小さな多数の有底の孔を形成した場合に比べて、大きないくつかの有底の孔を形成した場合の方が、導通性がよいという結果になった。
本発明は、上述の課題を解決するためのものであり、パッケージとの機械的な結合強度を向上させると共に、導通性の向上も図れる水晶振動片およびその製造方法、並びに水晶デバイスを提供することを目的とする。
上記目的は、第1の発明によれば、水晶体の主面が電気軸(X軸)に略平行となっており、前記主面の一部が導電性接着剤の付着するマウント部となっている水晶振動片の製造方法であって、ウエットエッチングにより水晶振動片の外形を形成する際に、前記マウント部に、厚み方向に窪んでおり、前記導電性接着剤に含まれる導電性フィラーの外形よりも大きな開口部を有する複数の凹部を形成するようになっており、この凹部は、開口部の電気軸(X軸)方向の幅寸法が、前記マウント部の水晶体の厚み寸法以下となるように、マスクを配置してからエッチング液に浸漬して形成する水晶振動片の製造方法により達成される。
第1の発明の構成によれば、マウント部に、厚み方向に窪んでおり、導電性接着剤に含まれる導電性フィラーの外形よりも大きな開口部を有する複数の凹部を形成するようになっている。このため、マウント部と導電性接着剤との接触面積を増やして、機械的な結合強度を向上できると共に、導電性フィラーを凹部内に収容して、導電性フィラーとマウント部との接触面積も増やして、導通性を向上させることができる。
また、このような凹部は、ウエットエッチングにより水晶振動片の外形を形成する際に形成するようになっているため、凹部を形成する工程を別途設けなくてもよく、製造コストを安価にすることができる。
ところで、水晶振動片の外形の形成はエッチング部を貫通するまでエッチング液に浸漬するため、この外形形成の工程の際に凹部を形成しようとすると、凹部を設けようとする部分も貫通してしまう恐れがある。しかし、この凹部は、開口部の電気軸(X軸)方向の幅寸法がマウント部の水晶体の厚み寸法以下となるように、マスクを配置してからエッチング液に浸漬して形成する。このため、電気軸と略平行な主面にウエットエッチングで凹部を形成する際、水晶の異方性で凹部の内面に形成される傾斜面の角度を計算すると、電気軸方向のエッチング幅に対して約50%の深さでエッチングの進行がストップする。したがって、凹部の深さはマウント部の水晶体の厚みの約50%以下となり、厚みの極めて薄い水晶振動片であっても、エッチングにより凹部を設けようとする部分が貫通してしまうような事態を防止し、確実に凹部を形成してその内側に導電性フィラーを収容し、導通性を向上させることができる。
かくして、本発明によれば、パッケージとの機械的な結合強度を向上させると共に、導通性の向上も図れる水晶デバイスの製造方法を提供できるという作用効果を発揮する。
好ましくは、第2の発明によれば、第1の発明に記載の水晶振動片を備える水晶デバイスの製造方法であって、前記水晶振動片のマウント部に引き出し電極を形成し、パッケージの電極部に前記導電性接着剤を塗布し、前記導電性接着剤と前記マウント部とが重なるように載置して加重をかけて、前記凹部の中に前記導電性接着剤に含まれる合成樹脂剤と前記導電性フィラーを収納することを特徴とする。
好ましくは、第3の発明によれば、第2の発明に記載の水晶デバイスの製造方法であって、前記導電性フィラーは、銀微粒子が絶縁性皮膜で覆われ、前記水晶振動片を前記パッケージに接合する際に前記絶縁性皮膜が破れて導通可能となる粒子であることを特徴とする水晶デバイスの製造方法。
本発明の実施形態を示す水晶デバイスの概略平面図。 図1のA−A線概略断面図。 図1のマウント部を拡大した部分拡大平面図。 マウント部の変形例であり、図4(a)は第1の変形例を示す部分拡大図、図4(b)は第2の変形例を示す部分拡大図。 水晶デバイスの製造方法の一例を説明するための工程図。 図5のST2の工程の一部を説明するための図。 従来の水晶デバイスの例示である水晶振動子の概略縦断面図。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1ないし図3は、本発明の実施形態を示す水晶デバイス10であって、図1は水晶デバイス10の概略平面図、図2は図1のA−A線概略断面図、図3は図1のマウント部を拡大した部分拡大平面図である。なお、図3の平行斜線の部分は理解の便宜のために図示したもので、後述する凹部を表している。
これらの図において、水晶デバイス10は、水晶振動子を構成した例を示しており、水晶デバイス10は、パッケージ30内に水晶振動片20を収容している。
パッケージ30は、矩形の箱状となっており、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成型して形成される複数の基板30a,30bを積層した後に、焼結して形成されている。すなわち、図2に示されるように、この実施形態では、パッケージ30は、下から第1の基板30a、第2の基板30bを積層して形成されている。
第2の基板30bは、図2に示されるように、その内側に所定の孔を形成することで、第1の基板30aに積層した場合に、パッケージ30の内側に水晶振動片20を収容する内部空間S1を形成するようにされている。そして、この内部空間S1は、第2の基板30bの上端面、すなわちパッケージ30の開口部側の端面にロウ材43を用いて蓋体39が接合されることにより、封止されている。
第1の基板30aの内部空間S1に露出した図において左端部付近には、例えば、下地としてのタングステンメタライズ上にニッケルおよび金メッキして形成された電極部40,40が設けられている。この電極部40,40は、実装端子32,32と接続されて、互いに異極となって駆動電圧を供給するものであり、図1に示すように、短絡しないように所定の間隔を隔てて形成されている。
この所定の間隔を隔てた電極部40,40の上には導電性接着剤42,42が塗布されている。導電性接着剤42,42は、図2の一点鎖線で囲った図に示されるように、接合力を発揮する接着成分としての合成樹脂剤42aに、導通機能を発揮する導電性フィラー42bを含有させたものである。
合成樹脂剤42aには、エポキシ系やシリコーン系などの樹脂を利用できるが、本実施形態では、水晶振動片20とパッケージ30との間で振動が伝達しないようにするため、柔軟性のあるシリコーン系の樹脂を用いている。
導電性フィラー42bには、銀粒子や銀メッキ銅粉、あるいは金メッキしたプラスチック粒子などを利用できるが、本実施形態では、一般的な銀粒子を用いている。この銀粒子は、銀(Ag)微粒子が絶縁性皮膜で覆われており、水晶振動片20を接合する際に、絶縁性皮膜が破れて導通可能となる粒子であって、粒径L1が5〜10μm程度となっている。
そして、この導電性接着剤42,42の上に水晶振動片20の後述するマウント部20aが載置され、水晶振動片20を、図2に示されるように上から力F1を加えて導電性接着剤42,42に密着させ、導電性接着剤42,42が乾燥硬化することにより、水晶振動片20が電極部40,40に固着されるようになっている。
水晶振動片20は、X軸が電気軸、Y軸が機械軸、Z軸が光学軸となるように水晶の単結晶から所定の角度をもって切り出された基板を加工することにより水晶体20−1を形成するようになっている。
本実施形態の切り出し角度は、水晶体20−1の主面(図2の上下面)が電気軸(X軸)に略平行であり、具体的には、水晶体20−1の主面の長手方向が電気軸(X軸)に略平行となっている。また、光学軸(Z軸)から約35度、r面から約−3度傾けて切り出されており、略矩形状に加工された所謂ATカットの水晶片となっている。
そして、水晶振動片20は、水晶体20−1の中央部の上下面に、例えばクロム(Cr)および金(Au)をスパッタして形成された互いに異極となる励振電極44,45を有しており、この励振電極44と励振電極45との間で電解が発生して厚みすべり振動をするようになっている。また、水晶振動片20は、中央部の励振電極44,45を、長手方向の端部(図1において左端部)の幅方向の両端に引き出すようにして形成された引出し電極46,47を有している。なお、引出し電極46,47は励振電極44,45と一体であり、例えばクロム(Cr)および金(Au)をスパッタして形成されている。
この引出し電極46,47の設けられた領域がマウント部20a,20aであって、このマウント部20a,20aが上述した導電性接着剤42,42の上に載置され、引出し電極46,47と電極部40,40とが接合することで、水晶振動片20は片持ち式に固定される。すなわち、マウント部20a,20aは、引出し電極46,47とこの引出し電極46,47が設けられている水晶体20−1の領域とを含む部分である。
ここで、マウント部20aは、図2および図3に示すように、導電性接着剤42が付着する領域に、厚み方向(図2のY軸方向)に窪んでいる複数の凹部50,50,・・・を有している。この凹部50は、導電性接着剤42とマウント部20aとの接触面積を大きくするための有底の孔であり、本実施形態では、図3に示されるように、光学軸(Z軸)方向に沿って長く形成された溝状となっている。
そして、この凹部50の開口部は、図2に示されるように、導電性接着剤42に含まれる導電性フィラー42bの外形よりも大きく形成されている。すなわち、少なくとも、凹部50の内面に設けられた引出し電極46に導電性フィラー42bが接触して、導通性が向上するように、開口部の形状が導電性フィラー42bの粒径L1よりも大きくなっている。具体的には、導電性フィラー42bの粒径L1は、上述のように5〜10μmであるので、凹部50の開口部の電気軸(X軸)方向の幅W1は10μm以上となっている。なお、光学軸(Z軸)方向は上述のように長く形成された溝状となっているため、導電性フィラー42bの粒径L1よりも大きいことは言うまでもない。
さらに、凹部50の開口部は、電気軸(X軸)方向の幅寸法W1が、マウント部20aの水晶体20−1の厚み寸法D1以下となっている。すなわち、凹部50はウエットエッチングで形成する際、この凹部50を形成する水晶体20−1の部分が貫通してしまわないように、水晶体20−1の厚み寸法D1を基準にして凹部50の開口部の幅W1を設定するものである。
具体的には、マウント部20aの主面にウエットエッチングで凹部50を形成すると、図2の一点鎖線で囲った図に示されるように、水晶の異方性により、凹部50の内面にはX軸方向の中心に向かった傾斜面50a,50bが形成され、図2の左側の傾斜面50aと右側の傾斜面50bとが出会う位置でエッチングの進行がストップするため、その位置が凹部50の深さD2となる。
そして、左側の傾斜面50aの角度θ1が145度、右側の傾斜面50bの角度θ2が117度であるので、電気軸(X軸)方向の幅W1の寸法をマウント部20aの水晶体20−1の厚み寸法D1以下とすると、凹部50の深さD2は、水晶体20−1の厚みD1に対して52%以下となる。本実施形態の場合、水晶体20−1の厚み寸法D1は約20μmであるので、電気軸(X軸)方向の幅W1も約20μm以下にすると、凹部50の深さD2は約10μm以下となり、切り出し角度やエッチングなどの製造過程での様々な設計精度などを考慮しても、マウント部20aに少なくとも貫通孔が形成される恐れはなくなる。また、この程度の凹部50の深さD2であれば、水晶振動片20の機械的強度も確保できる。
なお、この凹部50の形状については、開口部が導電性フィラー42bの形状に対応して形成されてもよく、これにより、開口部を無闇に大きくしなくても導電性フィラー42bを凹部50内に収容することができ、導電性接着剤42との接触面積を増やして、電気的機械的な接続強度を向上することができる。例えば、導電性フィラー42bの形状が矩形状や針状などの場合は、凹部50の開口部の形状は、マウント部の第1の変形例を示す部分拡大図である図4(a)に示すような矩形状でもよく、また、導電性フィラー42bの形状が球状の場合は、凹部50の開口部の形状は、マウント部の第2の変形例を示す部分拡大図である図4(b)に示すような円形状でもよく、図4(a)(b)に示すように比較的に小さな凹部50,50・・・を数多く形成することができる。
本実施形態の水晶デバイス10は以上のように構成されており、次に、この水晶デバイス10の製造方法について説明する。
図5および図6は、上述した水晶デバイスの製造方法の一例を説明するための図であって、図5は水晶デバイスの工程図、図6は図5のST2の工程の一部を説明するための図である。
図5に示されるように、水晶デバイスは、上述したパッケージと水晶振動片と蓋体とを別々に完成させておき、後でこれらを接合する。
この際、水晶振動片については、水晶ウエハを用いて複数の水晶振動片を同時に形成できるようにしている。すなわち、水晶の結晶軸に対してX軸が電気軸、Y軸が機械軸、Z軸が光学軸となるように、水晶の単結晶から切り出す。具体的には、水晶の単結晶をX軸に平行で、Z軸から約35度、r面から−3度傾けて切り出してATカットされた水晶板を形成し、この水晶板の主面を研磨して平坦度を出し、所謂水晶ウエハを形成する(図5のST1)。
次いで、この水晶ウエハに、フォトリソグラフィー技術を用いたウエットエッチングにより、水晶振動片の外形を形成する際に、マウント部に厚み方向に窪むようにした複数の凹部を形成する(図5のST2)。具体的には、ウエハの表面全体に、マスク例えばCr/Auからなる耐蝕膜を形成してからレジストを塗布し、そのレジストの上に外形パターニング用のマスクを配置すると共に、複数の凹部の開口部形状に対応したパターニング用のマスクも配置する。この際、凹部のパターニング用のマスクは、凹部の開口部が、導電性フィラーの外形よりも大きな開口部を有するように配置し、かつ、電気軸(X軸)方向の幅寸法が水晶ウエハの厚み寸法以下となるように配置する。
そして、露光後感光したレジストを除去してエッチング液に浸し、感光したレジストを除去した部分の耐蝕膜をエッチングして、図6に示すように、水晶ウエハ60上に、耐食膜からなる外形形成および凹部形成用のマスク62を形成する。すなわち、本実施形態のマスク62は、凹部を形成しようとする部分50−1について、電気軸(X軸)方向の幅寸法W1が水晶ウエハ60の厚み寸法D1以下となるように配置している。その後、この図6に示す水晶ウエハ60全体を、例えばフッソ化水素溶液およびフッ化アンモニウム溶液からなるエッチング液に浸漬して、水晶振動片の外形に対応したウエハの部分が貫通するまでエッチングする。
ここで、図6で示した凹部を形成しようとする部分50−1について、上述のように、電気軸(X軸)方向の幅寸法W1が水晶ウエハの厚み寸法D1以下となるように、マスク62を配置してからエッチング液に浸漬している。このため、水晶振動片の外形に対応したウエハの部分が貫通するまでエッチングしても、この凹部を形成しようとする部分50−1については、水晶の異方性で形成される傾斜面により、電気軸(X軸)方向の幅寸法W1に対して約50%の深さでエッチングの進行がストップする。したがって、凹部を形成しようとする部分50−1が貫通してしまうような事態を防止できる。
次いで、図6で示したマスク62を除去し、スパッタリングや蒸着などにより、図1および図2で示した励振電極44,45、及び引出し電極46,47を形成して(図5のST3)、図6に示す水晶ウエハ60の折り取り部64で折り取って、個々の水晶振動片を完成させる。
次いで、図2に示すように、水晶振動片20の引出し電極46,47の部分、すなわちマウント部20aを、パッケージ30の接続電極40に予め塗布してある導電性接着剤42の上に載置して加重をかける。その後、このように水晶振動片を載置した状態で、図示しないチャンバー内で加熱して、導電性接着剤42を硬化させて、水晶振動片20とパッケージ30とを接合する(図5のST4)。そうすると、上述のように、マウント部20aには複数の導電性フィラー42bの外形より大きな開口部を有する凹部50が形成されているので、この凹部50内に合成樹脂剤42aおよび導電性フィラー42bが収容されることになる。
次いで、図2に示すように、パッケージ30の開口部側の端面に、ロウ材43を用いて蓋体39を接合することで蓋封止し(図5のST5)、水晶デバイスを完成させる。
本発明の実施形態は以上のように構成され、図2に示すように、水晶振動片20は、マウント部20aに厚み方向に窪んでいる複数の凹部50を有しているため、マウント部20aと導電性接着剤40との接触面積を増やして機械的な結合強度が向上できる。
また、この凹部50の開口部は導電性フィラー42bの外形よりも大きいため、導電性フィラー40bを凹部50内に収容して、導電性フィラー40bとマウント部20aとの接触面積も増やして、導通性を向上させることができる。
さらに、凹部50の開口部は、電気軸(X軸)方向の幅寸法W1が水晶体20−1の厚み寸法D1以下となっているため、上述のように、ウエットエッチングで凹部50を形成しても、その深さを水晶体20−1の厚みの約50%以下に抑えられる。したがって、厚みの極めて薄い水晶振動片20であっても、エッチングにより貫通孔を形成するような事態を防止し、確実に凹部50を形成し、また機械的な強度も確保できる。
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜相互に組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
10・・・水晶デバイス、20・・・水晶振動片、20a・・・マウント部、20−1・・・水晶体、30・・・パッケージ、42・・・導電性接着剤、42b・・・導電性フィラー、46,47・・・引出し電極、44,45・・・励振電極、50・・・凹部

Claims (3)

  1. 水晶体の主面が電気軸(X軸)に略平行となっており、前記主面の一部が導電性接着剤の付着するマウント部となっている水晶振動片の製造方法であって、
    ウエットエッチングにより水晶振動片の外形を形成する際に、前記マウント部に、厚み方向に窪んでおり、前記導電性接着剤に含まれる導電性フィラーの外形よりも大きな開口部を有する複数の凹部を形成するようになっており、
    この凹部は、開口部の電気軸(X軸)方向の幅寸法が、前記マウント部の水晶体の厚み寸法以下となるように、マスクを配置してからエッチング液に浸漬して形成する
    ことを特徴とする水晶振動片の製造方法。
  2. 請求項1に記載の水晶振動片を備える水晶デバイスの製造方法であって、
    前記水晶振動片のマウント部に引き出し電極を形成し、
    パッケージの電極部に前記導電性接着剤を塗布し、
    前記導電性接着剤と前記マウント部とが重なるように載置して加重をかけて、前記凹部の中に前記導電性接着剤に含まれる合成樹脂剤と前記導電性フィラーを収納する
    ことを特徴とする水晶デバイスの製造方法。
  3. 請求項2に記載の水晶デバイスの製造方法であって、
    前記導電性フィラーは、銀微粒子が絶縁性皮膜で覆われ、前記水晶振動片を前記パッケージに接合する際に前記絶縁性皮膜が破れて導通可能となる粒子である
    ことを特徴とする水晶デバイスの製造方法。
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