JP2011004252A - 共振器およびその製造方法、発振器ならびに電子機器 - Google Patents

共振器およびその製造方法、発振器ならびに電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2011004252A
JP2011004252A JP2009146652A JP2009146652A JP2011004252A JP 2011004252 A JP2011004252 A JP 2011004252A JP 2009146652 A JP2009146652 A JP 2009146652A JP 2009146652 A JP2009146652 A JP 2009146652A JP 2011004252 A JP2011004252 A JP 2011004252A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resonator
vibration
conductor
insulating
high resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009146652A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Morita
伸也 盛田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2009146652A priority Critical patent/JP2011004252A/ja
Publication of JP2011004252A publication Critical patent/JP2011004252A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Abstract

【課題】従来よりもS/N比を向上させることが可能な共振器およびその製造方法、ならびにそのような共振器を備えた発振器および電子機器を提供する。
【解決手段】入力交流信号Sinの周波数に応じて縦波振動による共振振動を行う振動部11内において、振動部11内に(LCR直列共振回路と並列に)、導体部111よりも抵抗値の高い高抵抗部113を設ける。共振ピークの信号レベルSpを低下させずに、バックグランドレベルSbgを下げることができる。なお、振動部11において、梁部12Hおよび支持部13Hとの接続部分ならびにその周辺領域が高抵抗部113となっていると共に、これら梁部12Hおよび支持部13Hもまた高抵抗部(高抵抗領域)となっているようにするのが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の要素技術を応用した共振器およびその製造方法、ならびにそのような共振器を備えた発振器および電子機器に関する。
近年の無線通信技術の発展に伴い、無線通信技術を利用した通信機器において、小型化、軽量化が要求されている。そのため、これまで小型化が困難とされてきたRF信号処理部分等に、半導体分野における微細加工技術を用いて微細な機械構造を作製するマイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム(MEMS)技術が利用されてきている。このMEMSは、シリコンプロセス技術により、マイクロな機械的要素と電子回路要素とを融合したシステムであり、日本では主にマイクロマシンと称されるものである。MEMS技術は、その精密加工性などの優れた特徴から、高機能化に対応しつつ、小型で低価格なSoC(System on a Chip)を実現することができる。
このようなMEMS技術を用いた素子の1つとして、機械的な共振を利用したメカニカル共振器(MEMS共振器)があり、これを利用したフィルタ、発信器、ミキサ等のRF素子は、小型で集積化が可能であることから、通信分野への応用が始まっている(例えば、特許文献1)。しかしながら、携帯電話やミリ波通信等のアプリケーションの高周波化に伴い、このようなMEMS共振器においても、動作周波数のGHz以上の高周波化が求められている。
そこで、このような動作周波数の高周波化を実現するため、縦波振動を利用した、誘電体埋め込み型のMEMS共振器が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この共振器では、静電駆動力を得るための誘電体膜(絶縁膜)を振動体内部に埋め込むことにより縦波振動を発生させ、GHz以上の高周波領域での動作を実現している。
特開2007−13447号公報
Dana Weinstein and Sunil A. Bhave, "Internal Dielectric Transduction of a 4.5 GHz Silicon Bar Resonator", IEEE International Electron Device Meeting 2007, pp.415-418.
図12および図13は、この縦波振動を利用した誘電体埋め込み型のMEMS共振器(共振器100−1)の概略構成および動作原理を表すものであり、図12は外観斜視構成を、図13はX−Y平面(上面)構成をそれぞれ表している。この共振器100−1では、支持基板100上に、間隙Gを介して直方体状(X軸方向に延在)の振動部101が設けられている。この振動部101は、導電体Si(シリコン)等からなる導体部101Aと、SiN(窒化シリコン)等からなる2つの絶縁膜101Bとから構成されている。導体部101Aはこれら2つの絶縁膜101Bにより、交流信号の伝送方向(X軸方向)に沿って3つのブロックに電気的に分離されている。各ブロックの両側面(Z−X側面)は、梁部102(サポートビーム)および支持部103(アンカー)により基板面に対して支持されている。そして、3つのブロックのうちの一端側のブロックでは、これら支持部103および梁部102を介して、コンデンサC1が接続された入力信号線Linから、入力交流信号Sinが入力されている。一方、他端側のブロックでは、梁部102および支持部103を介して出力信号線Loutから出力交流信号が出力されている。また、真ん中のブロックには、各絶縁膜101Bにおける両端面(Y−Z端面)間に電位差(バイアス)を与えるための直流電圧Vdcが、コイルL1を介して供給されるようになっている。
この状態において、入力信号線Linから任意の周波数の入力交流信号Sinが入力されると、各絶縁膜101Bにはその周波数の静電引力が発生し、これにより振動部101内に圧縮応力が働く。ここで、入力交流信号Sinの周波数が、共振器の寸法により定まる縦波振動の共振周波数と等しい場合、振動部101は縦波振動による共振振動を起こす(図13中の波形W101参照)。すると、各絶縁膜101Bは、振動によって圧縮および膨張を繰り返すことになる。このような絶縁膜101Bの変形により(図13中の矢印P101参照)、各絶縁膜101Bの両端面(Y−Z端面)には電位差が発生するため、この共振周波数と等しい周波数の出力交流信号Soutが、出力信号線Loutから出力される。このような動作原理により、この共振器100−1は、任意の入力交流信号Sinのうち、ある周波数(共振周波数)の信号のみを選択的に透過する共振器として機能する。
ところが、このような従来の誘電体埋め込み型のMEMS共振器では、共振器の寄生容量が大きいことから、共振特性において、共振ピークの信号レベルに対してバックグランドレベルが相対的に上昇することになる。このため、このタイプの共振器では、共振ピークの信号レベルとバックグランドレベルとの比に対応する共振器のS/N比が低下してしまい、場合によっては共振ピークがバックグランドに埋もれてしまう(S/N比が0dB以下となる)という問題があった。
なお、このような共振器の寄生容量は、上記した振動部内の絶縁膜の静電容量により規定されるため、例えば絶縁膜の厚みを小さくするなどしてその静電容量を小さくし、共振器の寄生容量も減少させることも考えられる。ところが、この絶縁膜の静電容量を小さくした場合、確かに共振器の寄生容量も減少するものの、それに伴って共振ピークの信号レベルも低下してしまうことから、結局のところ、共振器のS/N比を高めることはできないことになる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、従来よりも共振器のS/N比を向上させることが可能な共振器およびその製造方法、ならびにそのような共振器を備えた発振器および電子機器を提供することにある。
本発明の共振器は、導体部と、この導体部を複数のブロックに電気的に分離するように設けられた複数の絶縁部と、この絶縁部の間に設けられると共に導体部よりも抵抗値の高い高抵抗部とを有する振動部を備えたものである。また、この振動部は、絶縁部において両端間に電位差を生じさせたときに、導体部におけるブロックへ入力される交流信号の周波数に応じて、縦波振動による共振振動を行うように構成されている。
本発明の発振器および電子機器は、共振振動を行う上記本発明の共振器を備えたものである。
本発明の共振器、発振器および電子機器では、振動部内の絶縁部において両端間に電位差を生じさせると、導体部におけるブロックへ入力される交流信号の周波数に応じて、振動部が縦波振動による共振振動を行う。これにより、導体部におけるブロックから交流信号が出力される。このとき、振動部内における絶縁部の間に、導体部よりも抵抗値の高い高抵抗部が設けられていることにより、共振器の寄生容量を経由する信号の漏洩(リーク)が抑えられ、この寄生容量を規定する絶縁膜の静電容量を変化させる(小さくする)ことなく、共振特性におけるバックグランドレベルが従来よりも低下する。すなわち、共振ピークの信号レベルを低下させることなく、バックグランドレベルを下げることができる。
本発明の共振器の製造方法は、基板上に、導体部と、この導体部を複数のブロックに電気的に分離する複数の絶縁部と、この絶縁部の間に設けられ導体部よりも抵抗値の高い高抵抗部とを有すると共に、絶縁部において両端間に電位差を生じさせたときに、導体部におけるブロックへ入力される交流信号の周波数に応じて縦波振動による共振振動を行う振動部を形成する工程を含むようにしたものである。
本発明の共振器の製造方法では、上記各工程により、振動部内における絶縁部の間に上記高抵抗部が設けられるため、共振ピークの信号レベルを低下させることなく、バックグランドレベルを下げることができる。
本発明の共振器およびその製造方法、発振器ならびに電子機器によれば、入力される交流信号の周波数に応じて縦波振動による共振振動を行う振動部内において、導体部よりも抵抗値の高い高抵抗部を設けるようにしたので、共振ピークの信号レベルを低下させずにバックグランドレベルを下げることができ、従来よりも共振器のS/N比を向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る共振器の外観構成を表す斜視図である。 図1に示した共振器の構成および動作原理を模式的に表す上面図である。 図1に示した共振器の等価回路構成を表す回路図である。 図1に示した共振器の製造方法の一例を工程順に表す断面図である。 図4に続く工程を表す断面図である。 図12に示した従来の共振器の等価回路構成を表す回路図である。 図1に示した共振器の共振特性を従来のものと比較して表す特性図である。 本発明の変形例に係る共振器の外観構成を表す斜視図である。 図8に示した共振器の構成および動作原理を模式的に表す上面図である。 図8に示した共振器の等価回路構成を表す回路図である。 本発明の共振器の適用例に係る電子機器の機能ブロック図である。 従来の共振器の外観構成例を表す斜視図である。 図12に示した共振器の構成および動作原理を模式的に表す上面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(振動部内に高抵抗部を設けた共振器の一例)
2.変形例 (電圧供給ブロックに直流電圧を供給する支持部も高抵抗領域とした例)
3.適用例 (実施の形態および変形例の共振器を内蔵した電子機器の例)
<1.実施の形態>
[共振器の構成]
(斜視構成・上面構成)
図1は、本発明の一実施の形態に係る共振器1の外観構成を斜視的に表したものであり、図2は、この共振器1の上面構成(X−Y平面構成)を模式的に表したものである。共振器1は、以下説明するX軸方向に延在する振動部11における機械的な縦波振動による共振振動を利用して、高周波(例えば、60GHz程度)の交流信号を伝送するMEMS共振器である。
この共振器1では、支持基板10上に、間隙Gを介して直方体状の振動部11が設けられている。この振動部11は、導体部111と、複数(ここでは、2つ)の絶縁膜(絶縁部)112と、高抵抗部113とから構成されている。導体部111はこれら2つの絶縁膜112により、交流信号の伝送方向(X軸方向)に沿って3つのブロックに電気的に分離されている。各ブロックの両側面(Z−X側面)は、梁部12(サポートビーム)および支持部13(アンカー)により基板面に対して支持されている。
支持基板10は、Si基板10Aと、このSi基板10A上に積層された保護層10Bとから構成されている。保護層10Bは、製造時において後述する犠牲層20をウェットエッチングにより除去する際に、下地(Si基板10A)を保護するためのものであり、例えばSiNなどの絶縁材料により構成されている。したがって、この保護層10Bは、エッチングに耐え得る程度の厚み(例えば、200nm程度)となっている。
振動部11は、例えば、(X軸方向:40μm程度、Y軸方向:10μm程度、Z軸方向:2μm程度)の大きさの直方体状となっている。この振動部11において、導体部111は、例えば、リン(P)を含有して導電性を示す多結晶Si(p−Si)等の導電性Siにより構成されている。ただし、金属(アルミニウム(Al),チタン(Ti)等)や半導体(Si,ゲルマニウム(Ge)等)、またはそれらの窒化物(窒化チタン(TiN)等)や炭化物(炭化チタン(TiC)等)などの他の導電性材料を用いるようにしてもよい。なお、上記した梁部12および支持部13も、この導体部111と同一の材料により構成されている。一方、絶縁膜112は、例えばSiN等の絶縁性材料により構成されており、その厚みは、例えば30nm程度となっている。ここで、SiN以外の絶縁性材料としては、例えば、酸化シリコン(SiO2),酸化チタン(TiOX),ポリイミド,BCB等の酸化物や窒化物、有機物等が挙げられる。
振動部11内の高抵抗部113は、導体部111よりも抵抗値が高い部分であり、例えば高抵抗Si等の高抵抗材料(例えば、抵抗率ρ=104Ωm程度のもの)により構成されている。高抵抗Si以外の高抵抗材料としては、例えば、Si,Ge等の半導体や、それらの半導体化合物等が挙げられる。この高抵抗部113の厚みは、例えば1μm程度である。なお、高抵抗部113のヤング率(縦弾性係数)は、導体部111のヤング率と同程度(例えば、170GPa程度)となっているのが好ましい。これにより、振動部11内における2つの絶縁膜112間に高抵抗部113を埋設させても、後述する振動部11における共振特性が変化することなく、保持されるからである。
振動部11における複数のブロックは、入力交流信号Sinが入力される入力ブロックと、出力交流信号Soutが出力される出力ブロックと、電圧供給ブロックとから構成されている。入力ブロックでは、支持部13および梁部12を介して、コンデンサC1が接続された入力信号線Linから、入力交流信号Sinが入力されている。出力ブロックでは、梁部12および支持部13を介して、出力信号線Loutから出力交流信号が出力されている。電圧供給ブロックでは、各絶縁膜112における両端面(Y−Z端面)間に電位差を与えるための直流電圧Vdcが、電圧供給線Ldc、梁部12および支持部13(電圧供給支持部)を介して供給されている。具体的には、ここでは、電圧供給ブロックに対応する位置に設けられた2つの梁部12および支持部13のそれぞれを介して、直流電圧Vdcが供給されるようになっている。なお、図1,図2中に示した抵抗器Rdcは、これら2ヶ所の支持部13間の配線抵抗(DC配線抵抗Rdc)を表しており、電圧供給線Ldcを介した信号漏洩(リーク)を抑制するためのものである。ただし、場合によっては、直流電圧Vdcが梁部12および支持部13を介さないで別個の端子等を経由して供給されるようにしてもよい。
ここで、この共振器1では、振動部11内において、交流信号の伝送方向(X軸方向)に沿って、入力ブロックと出力ブロックとの間に、上記した電圧供給ブロックが配置されている。そして、この電圧供給ブロック内(具体的には、上記した2つの梁部12および支持部13の間の位置)に、高抵抗部113が埋設されている。
この振動部11は、詳細は後述するが、各絶縁膜112において両端面(Y−Z端面)間に電位差(上記直流電圧Vdcに対応)を生じさせたときに、入力交流信号Sinの周波数に応じて、縦波振動による共振振動を行うようになっている(図2中の波形W1参照)。そして、各絶縁膜112が所定の1方向(ここではX軸方向:図1,図2中の矢印P1参照)に沿って振動することとなるように、導体部111における複数のブロック、絶縁膜112および高抵抗部113が、その1方向(X軸方向)に沿って配置されている。ここで、各絶縁膜112は、図2に示したように、この縦波振動における波形W1の節部分の少なくとも1つに対応する位置もしくはその近傍に配置されているようにするのが好ましい。これにより、より効果的な共振振動が実現されるからである。また、同じく図2に示したように、高抵抗部113は(より好ましくは、梁部12および支持部13も)、この縦波振動における波形W1の節部分の少なくとも1つに対応する位置もしくはその近傍に配置されているようにするのが好ましい。このような位置に配置することにより、振動部11の振動を妨げてしまうのが回避されるからである。なお、本実施の形態の共振器1では、梁部12を用いて振動部11をその側面側から支持するようにしているが、例えば振動部11の下方(基板面側)からなど、他の方向から支持するようにしてもよい。
(等価回路構成)
図3は、共振器1の等価回路構成(機械振動による信号の伝達変換係数を用いた等価回路構成)を表したものである。この共振器1は、基本的には、上記した縦波振動による共振振動を生じさせるためのLCR直列共振回路により構成されている。具体的には、抵抗器Rx、インダクタLxおよびキャパシタCxが互いに直列接続された共振回路である。なお、図中に示したインピーダンスZxは、これら抵抗器Rx、インダクタLxおよびキャパシタCxにより規定されるインピーダンスの総和を表している。
この共振器1の等価回路構成ではまた、上記したLCR直列共振回路と並列に、共振器1の寄生容量Cp1,Cp2と、高抵抗部113に対応する抵抗器R1との直列接続回路が設けられている。すなわち、高抵抗部113に対応する抵抗器R1は、LCR直列共振回路の経路上ではなく、このLCR直列共振回路とは並列接続されている。ここで、寄生容量Cp1,Cp2はそれぞれ、振動部11内の2つの絶縁膜112の静電容量に対応するものであり、それらの膜厚や面積(Y−Z端面の面積)により規定されるようになっている。なお、図中に示したインピーダンスZp1は、寄生容量Cp1,Cp2および抵抗器R1により規定されるインピーダンスの総和を表している。ここでは、高抵抗部113に対応する抵抗器R1が設けられていることにより、インピーダンスZx,Zp1間の大小関係は、Zx<Zp1となっている。
[共振器の製造方法]
この共振器1は、例えば次のようにして製造することができる。図4および図5は、共振器1を製造する工程の一例を断面図で表すものであり、図1におけるII−II線に沿った矢視断面図(Z−X断面図)およびIII−III線に沿った矢視断面図(Y−Z断面図)でそれぞれ示している。
まず、図4(A)に示したように、Si基板10A上に例えば減圧CVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長)法を用いて、上述した材料からなる保護層10Bを、例えば500nm程度の厚みで一様に形成する。これにより、支持基板10が形成される。次いで、この支持基板10上に、例えば減圧CVD法を用いて前述した材料からなるp−Si層15を、例えば1000nm程度の厚みで一様に形成したのち、例えばフォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングを行い、このp−Si層15をパターニングする。このようにしてパターニングされたp−Si層15は、入力信号線Lin、出力信号線Lout等の配線部分となる。
続いて、図4(B)に示したように、支持基板10およびp−Si層15上に、例えば減圧CVD法を用いて、例えばSiO2膜を例えば500nm程度の厚みで一様に形成することにより、犠牲層20を形成する。そののち、図4(C)に示したように、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)を用いて、この犠牲層20の表面を平坦化する。
次に、図4(D)に示したように、この平坦化した犠牲層20の表面に、例えばフォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングを行うことにより、支持部13を形成するための開口21(コンタクト孔)を形成する。この開口21の大きさは、例えば5μm×5μm程度とし、深さは例えば400nm程度とする。
続いて、図4(E)に示したように、この開口21を含む犠牲層20上に、例えば減圧CVD法を用いて、振動部11における導体部111を形成するための前述した材料からなるp−Si層16を、例えば2000nm程度の厚みで一様に形成する。そののち、このp−Si層16を、例えばフォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングを行ってパターニングする。この際、p−Si層16のうちの一部の領域を、例えばフォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングを行ってパターニングし、p−Si層16と比べて抵抗率の高いp−Si等を、減圧CVD法を用いて成膜する。そして、これをCMP等によって平坦化することにより、p−Si層16の内部に、高抵抗部113(高抵抗領域)を形成する。なお、このような高抵抗化処理による高抵抗部113の形成工程は、ここで説明した段階には限られず、他のどの段階で行うようにしてもよい。これにより、図4(F)に示したように、犠牲層20上に、1つの導体パターンからなる導体パターン層が形成される。
次に、図4(G)に示したように、犠牲層20上ならびにこれら各導体パターンの表面および側面に、例えば減圧CVD法を用いて、SiN等からなる絶縁層17を、例えば30nm程度の厚みで一様に形成する。
続いて、図5(A)に示したように、この絶縁層17上に、再び、前述した材料からなるp−Si層17(導体層)を、例えば2000nm程度の厚みで一様に形成する。そののち、図5(B)に示したように、p−Si層16(導体パターン層)、絶縁層17およびp−Si層18の表面を、例えばCMPを用いて平坦化する。これにより、導体部111の各ブロックとなるp−Si層16,18間に、絶縁膜112となる絶縁層17が埋め込まれた形状となる。
次に、図5(C)に示したように、埋め込まれた絶縁体層17を含むp−Si層16,18を、例えばフォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングを行ってパターニングする。これにより、梁部12および支持部13と共に振動部11の外形を形成する。
続いて、図5(D)に示したように、例えばDHF(希釈弗酸)溶液等のエッチング溶液を用いたウェットエッチングを行い、犠牲層20を選択的に除去する。これにより、振動部11が、基板面に対して間隙Gを介して、梁部12および支持部13により支持されるようになる。なお、このとき、埋め込まれている部分以外の絶縁層17も同時に除去されることになる。以上により、図1に示した共振器1が完成する。
[共振器の作用・効果]
(基本動作)
本実施の形態の共振器1では、電気信号におけるある特定の周波数の信号のみを機械的な振動に変換すると共に、この機械的な振動を再び電気信号に変換することにより、共振器として機能する。
具体的には、まず、任意の周波数の入力交流信号Sinが、入力信号線Linから支持部13および梁部12を介して導体部111のうちの入力ブロックへ入力されると、各絶縁膜112にはその周波数の静電引力が発生し、振動部11内に圧縮応力が働く。すなわち、電気信号から機械的な振動への変換がなされる。
ここで、入力交流信号Sinの周波数が、共振器1の寸法により定まる縦波振動の共振周波数frと等しい場合、振動部11は縦波振動による共振振動を行う(図1中の波形W1参照)。
すると、各絶縁膜112は、振動によって圧縮および膨張を繰り返すことになる。このような絶縁膜112の変形により(図1,図2中の矢印P1参照)、各絶縁膜112の両端面(Y−Z端面)に、誘導起電力による電位差が発生する。すなわち、機械的な振動から電気信号への再変換がなされる。これにより、共振周波数frと等しい周波数の出力交流信号Soutが、導体部111のうちの出力ブロックから梁部12および支持部13を介して、出力信号線Loutから出力される。このような動作原理により、共振器1は、任意の入力交流信号Sinのうち、ある周波数(共振周波数fr)の信号のみを選択的に透過する共振器として機能する。
(比較例の作用)
ここで、図12,図13に示した従来の共振器100−1(比較例)では、図6に示した等価回路において、LCR直列共振回路と並列に、共振器100−1の寄生容量Cp1,Cp2の直列接続回路が設けられている。すなわち、図3に示した本実施の形態の共振器1の等価回路とは異なり、高抵抗部113に対応する抵抗器R1がLCR直列共振回路と並列に設けられていない。これにより、インピーダンスZxと、寄生容量Cp1,Cp2の直列接続回路におけるインピーダンスZp100間と大小関係も、本実施の形態とは異なり、Zx>Zp100となっている。
したがって、この比較例に係る共振器100−1では、寄生容量Cp1,Cp2が大きいことに起因して、例えば図7に示した共振特性のように、共振周波数fr付近の共振ピークの信号レベルSpに対し、バックグランドレベルSbg100が相対的に上昇する。このため、この比較例の共振器100−1では、共振ピークの信号レベルSpとバックグランドレベルSbg100との比に対応する共振器のS/N比が低下してしまう。そして、場合によっては、この共振ピークの信号レベルSpが、バックグランドレベルSbg100に埋もれてしまうことになる(S/N比が0dB以下となる)。
ここで、共振器100−1の寄生容量Cp1,Cp2は、振動部101内の絶縁膜101Bの静電容量により規定されるため、例えばこの絶縁膜101Bの厚みを小さくするなどしてその静電容量を小さくし、寄生容量Cp1,Cp2も減少させることも考えられる。ところが、この絶縁膜101Bの静電容量を小さくした場合、確かに寄生容量Cp1,Cp2も減少するものの、それに伴って共振ピークの信号レベルSpも低下してしまうことから、結局のところ、共振器100−1のS/N比を高めることはできないことになる。
(実施の形態の作用)
これに対して本実施の形態では、図1〜図3に示したように、振動部11内における2つの絶縁膜112間に(LCR直列共振回路と並列に)、導体部111よりも抵抗値の高い高抵抗部113が設けられている。これにより、共振器1の寄生容量Cp1,Cp2を経由する信号の漏洩(リーク)が抑えられるため、これら寄生容量Cp1,Cp2を規定する絶縁膜112の静電容量を変化させる(小さくする)ことなく、共振特性におけるバックグランドレベルが従来よりも低下する。すなわち、例えば図7中の矢印P2で示したように、共振ピークの信号レベルSpを低下させることなく、従来(比較例)と比べてバックグランドレベルSbgを下げることができる。
以上のように本実施の形態では、入力交流信号Sinの周波数に応じて縦波振動による共振振動を行う振動部11内において、振動部11内に(LCR直列共振回路と並列に)、導体部111よりも抵抗値の高い高抵抗部113を設けるようにしたので、共振ピークの信号レベルSpを低下させずにバックグランドレベルSbgを下げることができ、従来よりも共振器のS/N比を向上させることが可能となる。
また、各絶縁膜112における両端面(Y−Z端面)間に電位差を与えるための直流電圧Vdcが、電圧供給線Ldcから支持部13および梁部12を介して導体部111のうちの電圧供給ブロックへ供給されるようにしたので、直流電圧Vdcを入力するための専用の電極等を別個設ける必要がなくなり、構造を簡素化することができる。
<2.変形例>
図8は、本発明の変形例に係る共振器1Aの外観構成を斜視的に表したものであり、図9は、この共振器1Aの上面構成(X−Y平面構成)を模式的に表したものである。なお、上記実施の形態と同様の構成要素については、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。また、本変形例の共振器1Aの製造方法は、上記実施の形態で説明した製造方法と基本的に同様となっており、違いはマスクパターンが異なることだけであるため、説明を省略する。
本変形例の共振器1Aでは、まず、上記実施の形態の共振器1と同様に、振動部11における電圧供給ブロック内に高抵抗部113が埋設されている。そして、共振器1とは異なり、この電圧供給ブロック内の高抵抗部113に対応する位置にのみ、梁部12Hおよび支持部13Hが配置されると共に、これら梁部12Hおよび支持部13Hがそれぞれ、高抵抗部113と同等(同一)の高抵抗材料により構成されている。すなわち、振動部11において、梁部12Hおよび支持部13Hとの接続部分ならびにその周辺領域が高抵抗部113となっていると共に、これら梁部12Hおよび支持部13Hもまた、高抵抗部(高抵抗領域)となっている。なお、ここでも共振器1と同様に、梁部12Hおよび支持部13Hのそれぞれを介して、電圧供給ブロック内に直流電圧Vdcが供給されるようになっている。
したがって、図10に示したように、この共振器1Aの等価回路では、寄生容量Cp1,Cp2間に、高抵抗部113に対応する抵抗器R21,R22が互いに直列接続されている。また、これら抵抗器R21,R22の接続部分と電圧供給線Ldcとの間に、高抵抗部である梁部12Hおよび支持部13Hに対応する抵抗器R22が接続されている。なお、図中に示したインピーダンスZp2は、寄生容量Cp1,Cp2と、抵抗器R21〜R23からなる抵抗器R2とにより規定されるインピーダンスの総和を表しており、インピーダンスZx,Zp2間の大小関係は、共振器1と同様にZx<Zp2となっている。
このような構成により本変形例においても、上記実施の形態と同様の作用により同様の効果を得ることができる。すなわち、共振ピークの信号レベルSpを低下させずにバックグランドレベルSbgを下げることができ、従来よりも共振器のS/N比を向上させることが可能となる。
また、本変形例では、振動部11において、梁部12Hおよび支持部13Hとの接続部分ならびにその周辺領域が高抵抗部113となっていると共に、これら梁部12Hおよび支持部13Hもまた高抵抗部(高抵抗領域)となっているようにしたので、上記実施の形態とは異なり、電圧供給線Ldcを介した信号漏洩(リーク)を抑制するためのDC配線抵抗Rdcを用いることなく、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。更に、このような共振器の構造は、本発明のような縦波振動による共振振動を行う共振器にのみ実現可能なものであり、前述した特許文献1のような横波振動による共振振動を行う共振器には適用できないものとなっている。
<3.適用例>
図11は、上記実施の形態および変形例で説明した共振器1,1A等を搭載した電子機器の一例としての通信装置の機能ブロック構成を表すものである。この通信装置は、上記実施の形態等で説明した共振器1,1A等を、後述する送信用PLL回路313、チャンネル選択用PLL回路342または中間周波数用PLL回路344等の発振器や、高周波フィルタ302等のフィルタ素子として搭載したものである。具体的には、この通信装置は、例えば、携帯電話器、情報携帯端末(PDA)、無線LAN機器などである。
この通信装置は、例えば、送信系回路300Aと、受信系回路300Bと、送受信経路を切り替える送受信切替器301と、高周波フィルタ302と、送受信用のアンテナ303とを備えている。
送信系回路300Aは、2つのデジタル/アナログ変換器(DAC;Digital/Analogue Converter)311I,311Qと、2つのバンドパスフィルタ312I,312Qとを備えている。これらのDAC311I,311Qおよびバンドパスフィルタ312I,312Qは、Iチャンネルの送信データおよびQチャンネルの送信データに対応したものである。送信系回路300Aはまた、変調器320および送信用PLL(Phase-Locked Loop )回路313と、電力増幅器314とを備えている。変調器320は、上記した2つのバンドパスフィルタ312I,312Qに対応した2つのバッファアンプ321I,321Qおよび2つのミキサ322I,322Qと、移相器323と、加算器324と、バッファアンプ325とを含んで構成されている。
受信系回路300Bは、高周波部330、バンドパスフィルタ341およびチャンネル選択用PLL回路342と、中間周波回路350およびバンドパスフィルタ343と、復調器360および中間周波用PLL回路344とを備えている。この受信系回路300Bはまた、Iチャンネルの受信データおよびQチャンネルの受信データに対応した2つのバンドパスフィルタ345I,345Qおよび2つのアナログ/デジタル変換器(ADC;Analogue/Digital Converter)346I,346Qを備えている。高周波部330は、低ノイズアンプ331と、バッファアンプ332,334と、ミキサ333とを含んで構成されている。中間周波回路350は、バッファアンプ351,353と、自動ゲイン調整(AGC;Auto Gain Controller)回路352とを含んで構成されている。復調器360は、バッファアンプ361と、上記した2つのバンドパスフィルタ345I,345Qに対応した2つのミキサ362I,362Qおよび2つのバッファアンプ363I,363Qと、移相器364とを含んで構成されている。
この通信装置では、送信系回路300AにIチャンネルの送信データおよびQチャンネルの送信データが入力されると、それぞれの送信データを以下の手順で処理する。すなわち、まず、DAC311I、311Qにおいてアナログ信号に変換し、引き続きバンドパスフィルタ312I,312Qにおいて送信信号の帯域以外の信号成分を除去したのち、変調器320に供給する。続いて、変調器320において、バッファアンプ321I,321Qを介してミキサ322I,322Qに供給し、引き続き送信用PLL回路313から供給される送信周波数に対応した周波数信号を混合して変調する。そののち、両混合信号を加算器324において加算することにより、1系統の送信信号とする。この際、ミキサ322Iに供給する周波数信号に関しては、移相器323において信号移相を90°シフトさせることにより、Iチャンネルの信号とQチャンネルの信号とが互いに直交変調されるようにする。最後に、バッファアンプ325を介して電力増幅器314に供給することにより、所定の送信電力となるように増幅する。この電力増幅器314において増幅された信号は、送受信切換器301および高周波フィルタ302を介してアンテナ303に供給されることにより、そのアンテナ303を介して無線送信される。この高周波フィルタ302は、通信装置において送信または受信する信号のうちの周波数帯域以外の信号成分を除去するバンドパスフィルタとして機能する。
一方、アンテナ303から高周波フィルタ302および送受信切換器301を介して受信系回路300Bに信号が受信されると、その信号を以下の手順で処理する。すなわち、まず、高周波部330において、受信信号を低ノイズアンプ331で増幅し、引き続きバンドパスフィルタ341で受信周波数帯域以外の信号成分を除去したのち、バッファアンプ332を介してミキサ333に供給する。続いて、チャンネル選択用PPL回路342から供給される周波数信号を混合し、所定の送信チャンネルの信号を中間周波信号とすることにより、バッファアンプ334を介して中間周波回路350に供給する。続いて、中間周波回路350において、バッファアンプ351を介してバンドパスフィルタ343に供給することにより中間周波信号の帯域以外の信号成分を除去する。そして、引き続きAGC回路352でほぼ一定のゲイン信号としたのち、バッファアンプ353を介して復調器360に供給する。続いて、復調器360において、バッファアンプ361を介してミキサ362I,362Qに供給したのち、中間周波用PPL回路344から供給される周波数信号を混合し、Iチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分とを復調する。この際、ミキサ362Iに供給する周波数信号に関しては、移相器364において信号移相を90°シフトさせることにより、互いに直交変調されたIチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分とを復調する。最後に、Iチャンネルの信号およびQチャンネルの信号をバンドパスフィルタ345I,345Qに供給することによりIチャンネルの信号およびQチャンネルの信号以外の信号成分を除去したのち、ADC346I,346Qに供給してデジタルデータとする。これにより、Iチャンネルの受信データおよびQチャンネルの受信データが得られる。
この通信装置は、上記各実施の形態等で説明した共振器を、送信用PLL回路313、チャンネル選択用PLL回路342または中間周波数用PLL回路344等の発振器や、高周波フィルタ302等のフィルタ素子として搭載している。このため、上記実施の形態等において説明した作用により、優れた高周波特性を有する。
(その他の変形例)
以上、実施の形態、変形例および適用例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態等では、振動部11,11A内に2つの絶縁膜112が設けられていることにより、導体部111が3つのブロックに分離されている場合について説明したが、振動部内に設けられる絶縁膜112の数は、これには限られない。すなわち、振動部内に2つ以上の絶縁膜112が設けられていればよく、その数は任意に設定することが可能である。
また、上記実施の形態等において説明した各層の材料および厚み、または成膜方法および成膜条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。
更に、上記実施の形態等では、本発明の共振器を、通信装置に代表される電子機器に適用する場合について説明したが、これに限られるものではなく、本発明の共振器は、通信装置以外の電子機器(例えば、計測器など)に適用することも可能である。これらのいずれの場合においても、上記実施の形態等と同様の効果を得ることができる。
1,1A…共振器、10…支持基板、10A…Si基板、10B…保護層、11…振動部、111…導体部、112…絶縁膜、113…高抵抗部、12…梁部、12H…梁部(高抵抗部)、13…支持部、13H…支持部(高抵抗部)、15,16,18…p−Si層、17…絶縁層、20…犠牲層、21…開口、300A…送信系回路、300B…受信系回路、302…高周波フィルタ、313…送信用PLL回路、342…チャンネル選択用PLL回路、344…中間周波数用PLL回路、G…間隙、Vdc…直流電源、C1…コンデンサ、L1…コイル、Rdc…DC配線抵抗、Rx…抵抗器、Cx…キャパシタ、Lx…インダクタ、Cp1,Cp2…寄生容量、R1,R2(R21〜R23)…抵抗器(高抵抗部)、Zx,Zp1,Zp2…インピーダンス、Lin…入力信号線、Lout…出力信号線、Ldc…電圧供給線、Sin…入力交流信号、Sout…出力交流信号、W1…波形、P1…振動方向、fr…共振周波数、Sp…共振ピークの信号レベル、Sbg…バックグランドレベル。

Claims (13)

  1. 導体部と、この導体部を複数のブロックに電気的に分離するように設けられた複数の絶縁部と、前記絶縁部の間に設けられると共に前記導体部よりも抵抗値の高い高抵抗部とを有する振動部を備え、
    前記振動部は、前記絶縁部において両端間に電位差を生じさせたときに、前記導体部におけるブロックへ入力される交流信号の周波数に応じて、縦波振動による共振振動を行うように構成されている
    共振器。
  2. 前記導体部は、前記交流信号の伝送方向に沿って、前記複数のブロックに分離されている
    請求項1に記載の共振器。
  3. 前記導体部における複数のブロックが、
    交流信号が入力される入力ブロックと、
    交流信号が出力される出力ブロックと、
    前記電位差を生じさせるための直流電圧が供給される電圧供給ブロックと
    により構成され、
    前記高抵抗部が、前記電圧供給ブロック内に設けられている
    請求項2に記載の共振器。
  4. 前記交流信号の伝送方向に沿って、前記入力ブロックと前記出力ブロックとの間に前記電圧供給ブロックが配置されている
    請求項3に記載の共振器。
  5. 基板と、
    前記振動部を前記基板の一面に対して間隙を介して支持する支持部と
    を備えた請求項4に記載の共振器。
  6. 前記直流電圧が、前記支持部のうちの前記電圧供給ブロックに対応する位置に配置された電圧供給支持部を介して入力され、
    前記振動部において、前記電圧供給支持部との接続部分およびその周辺領域が、前記高抵抗部となっていると共に、
    前記電圧供給支持部が、前記高抵抗部と同等の高抵抗材料により構成されている
    請求項5に記載の共振器。
  7. 前記支持部は、前記縦波振動における節部分の少なくとも1つに対応する位置もしくはその近傍に配置されている
    請求項5に記載の共振器。
  8. 前記絶縁部は、前記縦波振動における節部分の少なくとも1つに対応する位置もしくはその近傍に配置されている
    請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の共振器。
  9. 前記高抵抗部が、前記導体部と同程度のヤング率を有する
    請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の共振器。
  10. 基板上に、導体部と、この導体部を複数のブロックに電気的に分離する複数の絶縁部と、前記絶縁部の間に設けられ、前記導体部よりも抵抗値の高い高抵抗部とを有すると共に、前記絶縁部において両端間に電位差を生じさせたときに、前記導体部におけるブロックへ入力される交流信号の周波数に応じて縦波振動による共振振動を行う振動部を形成する工程を含む
    共振器の製造方法。
  11. 前記振動部を形成する工程は、
    前記基板上に、導体パターンを有する導体パターン層を形成する工程と、
    前記導体パターンの表面および側面に、絶縁層を形成する工程と、
    前記絶縁層上に導体層を形成する工程と、
    前記導体パターン層および前記導体層のうちの一部の領域に、高抵抗領域を形成する工程と、
    前記導体パターン層、前記絶縁層および前記導体層の表面を平坦化することにより、前記導体部、前記絶縁部および前記高抵抗部を形成する工程と
    を含む請求項10に記載の共振器の製造方法。
  12. 共振振動を行う共振器を備え、
    前記共振器は、
    導体部と、この導体部を複数のブロックに電気的に分離するように設けられた複数の絶縁部と、前記絶縁部の間に設けられると共に前記導体部よりも抵抗値の高い高抵抗部とを有する振動部を備え、
    前記振動部は、前記絶縁部において両端間に電位差を生じさせたときに、前記導体部におけるブロックへ入力される交流信号の周波数に応じて、縦波振動による共振振動を行うように構成されている
    発振器。
  13. 共振振動を行う共振器を備え、
    前記共振器は、
    導体部と、この導体部を複数のブロックに電気的に分離するように設けられた複数の絶縁部と、前記絶縁部の間に設けられると共に前記導体部よりも抵抗値の高い高抵抗部とを有する振動部を備え、
    前記振動部は、前記絶縁部において両端間に電位差を生じさせたときに、前記導体部におけるブロックへ入力される交流信号の周波数に応じて、縦波振動による共振振動を行うように構成されている
    電子機器。
JP2009146652A 2009-06-19 2009-06-19 共振器およびその製造方法、発振器ならびに電子機器 Pending JP2011004252A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009146652A JP2011004252A (ja) 2009-06-19 2009-06-19 共振器およびその製造方法、発振器ならびに電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009146652A JP2011004252A (ja) 2009-06-19 2009-06-19 共振器およびその製造方法、発振器ならびに電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011004252A true JP2011004252A (ja) 2011-01-06

Family

ID=43561810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009146652A Pending JP2011004252A (ja) 2009-06-19 2009-06-19 共振器およびその製造方法、発振器ならびに電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011004252A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022194018A1 (zh) * 2021-03-17 2022-09-22 华为技术有限公司 Mems谐振器和mems谐振器的加工方法
CN116346080A (zh) * 2023-02-15 2023-06-27 上海馨欧集成微电有限公司 一种声表面波滤波器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022194018A1 (zh) * 2021-03-17 2022-09-22 华为技术有限公司 Mems谐振器和mems谐振器的加工方法
CN116346080A (zh) * 2023-02-15 2023-06-27 上海馨欧集成微电有限公司 一种声表面波滤波器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011004250A (ja) 共振器およびその製造方法、発振器ならびに電子機器
JP4501860B2 (ja) Mems型振動子とその製造方法、フィルタ、並びに通信装置
KR101103132B1 (ko) Mems형 공진기 및 그 제조 방법 및 통신 장치
TWI309107B (en) Micro-resonator, frequency filter and communication apparatus
JP4617904B2 (ja) 微小振動子、半導体装置及び通信装置
US7489212B2 (en) Microresonator, band-pass filter, semiconductor device, and communication apparatus
KR101180595B1 (ko) 고주파 소자 및 전원 공급 소자와 통신 장치
US7420439B2 (en) Micro-resonator, band-pass filter, semiconductor device and communication apparatus
JP4655919B2 (ja) 静電駆動素子とその製造方法、半導体装置、フィルタ、並びに通信装置
KR101074562B1 (ko) 미소 공진기 및 그 제조 방법, 및 전자 기기
JP2008236386A (ja) 電気機械素子とその製造方法、並びに共振器
JP2007013447A5 (ja)
JP4586642B2 (ja) 可動素子、ならびにその可動素子を内蔵する半導体デバイス、モジュールおよび電子機器
JP2011004252A (ja) 共振器およびその製造方法、発振器ならびに電子機器
JP4736735B2 (ja) 静電容量型共振素子、静電容量型共振素子の製造方法および通信装置
JP2006231439A (ja) 微小機械素子とその製造方法、半導体装置、ならびに通信装置
JP2011004251A (ja) 共振器およびその製造方法、発振器ならびに電子機器
JP2010278895A (ja) 伝送線路素子および電子機器
JP2007142533A (ja) 静電容量型共振素子、静電容量型共振素子の製造方法および通信装置
JP2005311737A (ja) 微小共振器及び送受信機
JP2006108378A (ja) 共振トランジスタ及び通信装置
JP2009117903A (ja) フィルタ素子、半導体デバイスおよび電子機器
JP2008012631A (ja) 電気機械素子及びその製造方法