JP2011002933A - 盗難警戒システム、車載装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両に対する盗難の現場を撮影する際に十分な照度を得られ、なおかつ、集団的な威嚇効果を発揮できる盗難警戒システムを提供する。
【解決手段】盗難行為を受けている盗難危機車両(車両A)は周辺の駐車車両に対して盗難危機通知及び駐車位置情報を送信する。盗難危機通知を受信した周辺車両は、車両Aの駐車位置と自車両の駐車位置及び駐車向きとに基づいて、前照灯による車両Aへの照射可否を判定する。自車両から車両Aへ向けた照射ベクトルが前照灯の照射範囲に含まれる場合、前照灯を点灯すると共に光軸制御を行い、車両Aに対する前照灯の照射を行う(車両Fの事例)。自車両から車両Aへ向けた照射ベクトルが前照灯の照射範囲から外れている場合、前照灯の点灯を行わない(車両Cの事例)。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両の盗難を警戒する盗難警戒システムに関する。
従来、車両に対する盗難や損壊行為への対策として、特許文献1に記載の技術が知られている。具体的には、駐車中の監視対象車両が盗難等の異常を検出すると、車車間通信を利用して周辺の駐車車両に盗難を通知する。監視対象車両から盗難通知を受信した周辺車両は、自車両に搭載されたカメラで監視対象車両を撮影し、その撮影した画像を監視対象車両へ送出する。監視対象車両は、周辺車両から送出さられた画像を受信し、画像付きの異常発生信号を通知対象者の携帯電話に送信する。
特開2004−94696
しかしながら、車両に対する盗難行為や損壊行為は夜間や、照明設備の不十分な駐車場で行われることが多く、周辺車両に搭載されたカメラによる撮影に適した照度が得られない事態が予想される。このような場合、撮像された画像が不鮮明なことで加害者に対する捜査容易性につながらないことが懸念される。また、このような問題は車載カメラによる撮影時に限らず、盗難を受けている監視対象車両を外部の監視カメラ等で撮影する際にも同様に起こり得る。
また、特許文献1に記載の車両警報システムでは、盗難行為に対する直接的な防御対策を集団的に行うことは想定されておらず、加害者に対する威嚇効果に乏しい。
本発明は、上記問題を解決するためになされており、車両に対する盗難の現場を撮影する際に十分な照度を得られ、なおかつ、集団的な威嚇効果を発揮できる盗難警戒システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の記載の盗難警戒システムは、警戒対象車両に搭載される警戒対象車両側装置と、周辺車両に搭載される周辺車両側装置とを有する。
このうち、警戒対象車両側装置は、駐車中の自車両に対する盗難行為を検知する盗難検知手段と、自車両の駐車位置を検出する位置検出手段と、検知手段により自車両に対する盗難行為を検知したときに、盗難危機通知及び位置検出手段により検出した駐車位置情報を、自車両の周辺に駐車している周辺車両向けに送信する送信手段とを備える。
周辺車両側装置は、警戒対象車両から送信された盗難危機通知及び駐車位置情報を受信する受信手段と、自車両の駐車位置及び駐車向きを検出する位置・向き検出手段と、受信手段により受信した警戒対象車両の駐車位置と、自車両の駐車位置及び駐車向きとに基づき、自車両に備えられた前照灯を警戒対象車両に照射するための所定の照射可能条件に適合するか否かを判定する照射可否判定手段と、照射可否判定手段により照射可能条件に適合すると判定された場合、前照灯を点灯させる点灯制御手段とを備える。
このように構成することで、警戒対象車両の周辺にあるカメラで盗難の現場を撮影する際、周辺車両の前照灯で警戒対象車両を照らすことで、夜間や照明設備の乏しい駐車場であっても撮影に適した十分な照度を得ることができる。また、周辺車両から前照灯を照射することより威嚇効果も得られ、撮影のための照度の確保だけでなく防犯にも寄与する。
特に、警戒対象車両の周辺に本発明の周辺車両側装置を搭載した車両が多数駐車していれば、集団的なライト照射により威嚇効果が更に高まる。また、周辺車両側装置では自車両の向きや警戒対象車両との位置関係に基づいて前照灯の点灯の要否を判断することができ、警戒対象車両を照らすことができない位置からの無用な点灯を抑えることができる。
ところで、周辺車両による前照灯の点灯の要否は、周辺車両から警戒対象車両までの方向と前照灯の照射範囲とに基づいて判断することが考えられる。そこで、請求項2に記載のように構成するとよい。すなわち、周辺車両側装置が備える照射可否判定手段は、警戒対象車両の駐車位置と、自車両の駐車位置及び駐車向きとに基づいて、自車両から警戒対象車両の駐車位置へ向けた照射ベクトルを算出し、この算出した照射ベクトルが自車両の前照灯の照射範囲内に含まれる場合、照射可能条件に適合すると判定する。
このように構成することで、警戒対象車両に対して前照灯を照射できる場合とできない場合とを的確に判断することができる。
さらに、周辺車両に前照灯の光軸を調整する、いわゆるオートレベリング機能が備えられている場合、光軸を調整可能な範囲を加味して前照灯の点灯の要否を判断したり、光軸を警戒対象車両に向ける等の制御を行うようにしてもよい。そこで、請求項3に記載のように構成するとよい。すなわち、周辺車両側装置が備える照射可否判定手段は、光軸変更手段によって光軸を変更可能な全範囲に対応する照射範囲内に照射ベクトルが含まれる場合、照射可能条件に適合すると判断する。そして、点灯制御手段は、照射可否判定手段により照射可能条件に適合すると判定された場合、前照灯を点灯させると共に、光軸変更手段に対して前照灯の光軸の方向を警戒対象車両の方向へ向けさせる。
このように構成することで、光軸を調整可能な範囲を加味した前照灯の点灯制御を行うことができ、警戒対象車両に対してより的確に前照灯を照射できる。
ところで、警戒対象車両から周辺車両への盗難危機通知が車車間通信で送信される構成を想定した場合、警戒対象車両の通信可能範囲には自ずと限界があり、その通信可能範囲外に駐車している周辺車両に対して盗難危機通知が届かない可能性がある。一方、本発明の盗難警戒システムにおいては、より多くの周辺車両から前照灯を照射することによる集団的な威嚇効果が期待できるため、警戒対象車両からの盗難危機通知はより多くの周辺車両に対して通知されることが望ましい。
そこで、請求項4に記載のように構成するとよい。すなわち、周辺車両側装置は、受信手段によって受信した盗難危機通知及び駐車位置情報を自車両の通信可能範囲内に存在する他の周辺車両向けに転送する転送手段を更に備える。
このように構成することで、警戒対象車両から直接通信することのできる位置に駐車している周辺車両を中継することによって、警戒対象車両の通信範囲外にある周辺車両に対しても盗難危機通知を転送することができる。これにより、より多くの周辺車両が盗難危機通知を受信することになり、前照灯の照射を集団的に行うことが期待できる。
つぎに、請求項5に記載の盗難警戒システムは、次のような特徴を有する。警戒対象車両側装置が備える位置検出手段、及び、周辺車両側装置が備える位置・向き検出手段は、個々の駐車スペースごとにそれぞれ配置された情報記録媒体に記録されている位置情報を読み取ることで駐車位置を検出する。
個々の駐車スペースに配置される情報記録媒体には、例えば該当する駐車スペースの座標情報等が記録される。このような構成にすることで、本発明の盗難警戒システムで利用する位置情報を駐車場の運営者側で用意することができる。そして、警戒対象車両及び周辺車両は予め用意された位置情報に基づいて自車両の位置を的確に特定でき、前照灯の点灯制御をより正確に行うことができる。
あるいは、目的地までの経路案内を行うナビゲーションECUに搭載されているGPS受信機によって取得した座標情報をナビゲーションECUから送信してもらい、これを利用して自車両の位置を特定するような構成であってもよい。
なお、本発明の盗難警戒システムを構成する周辺車両側装置や警戒対象車両側装置は、それぞれが別々の車両に搭載されるものであってもよいし、請求項7に記載のように、周辺車両側装置の構成と警戒対象車両側装置の構成とを併せ持つ1つの車載装置として構成してもよい。請求項7に記載の車載装置を搭載した車両の場合、自車両に対する盗難行為を検知した場合は、上述の警戒対象車両側装置として機能し、他の車両から盗難危機通知を受信した場合は周辺車両側装置として機能する。このような車載装置を搭載した車両が駐車場に多数存在することで、盗難に対する警戒を相互に行うことができるようになる。
実施形態の盗難警戒システムの概略構成を示すブロック図である。 セキュリティECU10の構成を示すブロック図である。 自車両が盗難行為を受けた場合の処理の手順を示すフローチャートである。 盗難危機通知の通信状況を模式的に示すフローチャートである。 他車両から盗難危機通知を受信した場合の処理の手順を示すフローチャートである。 前照灯の照射の可否を判断する事例を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[盗難警戒システムの構成の説明]
実施形態の盗難警戒システムは、図1のブロック図に示すように、複数の車両にそれぞれ搭載された盗難警戒装置1と、これらの車両が駐車する駐車場の1台分の駐車スペースごとにそれぞれ設置される駐車位置タグ200等から構成される。なお、説明の便宜上、図1においては2台の車両A,Bについて図示しているが、さらに多くの車両が盗難警戒装置1を搭載していてもよい。
盗難警戒装置1は、通信可能範囲内に存在する他の車両に搭載された盗難警戒装置1との間で車車間通信を行うことで盗難危機通知を送受信し、盗難行為を受けている車両、すなわち盗難危機通知を発信した車両(以下、盗難危機車両と称する)に対して、この盗難危機通知を受信した周辺車両が前照灯を照射する処理を実行する。また、盗難警戒装置1は、他車両から盗難危機通知を受信した場合、それを更に他車両へ転送する機能も有する。なお、この盗難警戒装置1は、特許請求の範囲に記載した警戒対象車両側装置及び周辺車両側装置の機能を併せ持つ車載装置である。すなわち、自車両に対する盗難行為を検知した場合、特許請求の範囲に記載した警戒対象車両側装置として機能し、他車両からの盗難危機通知を受信した場合、特許請求の範囲に記載した周辺車両側装置として機能するものである。
盗難警戒装置1は、各種制御を行う電子制御ユニット(ECU)として、駐車位置タグ検出センサ11及び盗難検知センサ群12と接続されたセキュリティECU10、無線通信アンテナ21と接続された車車間通信ECU20、ナビゲーションECU30、前照灯装置41と接続された灯火制御ECU40を備える。この盗難警戒装置1の各ECUは、通信バスで構成されたLAN50を介して互いにデータ通信可能に接続されている。
セキュリティECU10は、図示しないCPU、ROM、RAM、入出力インタフェース等を備えた周知のマイコンとして構成され、盗難検知センサ群12による盗難検知時における盗難危機通知の送信処理や、他車両からの盗難危機通知の受信時における前照灯の点灯制御に関する処理を実行する。
駐車位置タグ検出センサ11は、自車両が駐車する駐車スペースに設置された駐車位置タグ200から自車両の駐車位置情報を読み取り、その読み取った駐車位置情報をセキュリティECU10へ送信するセンサである。駐車位置タグ200には、その駐車スペースの位置を特定する情報(例えば、位置座標や駐車位置番号)が記録された二次元コードやRFIDタグ等の記録媒体等が用いることが考えられる。よって、駐車位置タグ検出センサ11には、読み取り対象の記録媒体に応じたリーダを採用すればよい。
盗難検知センサ群12は、車両に対する破壊や侵入といった盗難行為を検知するために車両の各所に設置された複数のセンサであり、盗難行為を検知した場合、検知信号をセキュリティECU10へ送信する。この盗難検知センサ群12には、人感センサ、音圧センサ、振動センサ、破壊センサ等が用いられる。
車車間通信ECU20は、図示しないCPU、ROM、RAM、入出力インタフェース、外部通信インタフェース等を備えた周知の通信装置として構成され、無線通信アンテナ21を介して他の車両に搭載された盗難警戒装置1との間でデータ通信を行う。この車車間通信ECU20は、セキュリティECU10から出力された送信データを周辺の車両に対して送信し、周辺の車両から受信した受信データをセキュリティECU10へ入力する。
ナビゲーションECU30は、図示しない位置検出器(GPS受信機、ジャイロスコープ)、地図データ入力器、操作スイッチ群、ディスプレイ、スピーカ及びこれらを統括制御する制御装置等によって構成された周知のものであり、現在位置付近の地図上に車両の現在地マークを表示する現在地表示処理、目的地までの経路を設定する経路設定処理、経路設定処理により設定された経路に従って経路案内を行う経路案内処理等の処理を実行する。また、ナビゲーションECU30は、車両が駐車した時点における現在地(駐車位置)の座標及び車両の向き(駐車向き)の情報をセキュリティECU10へ送信するように構成されている。なお、駐車位置の座標はGPS受信機によって取得可能であり、駐車向きはジャイロスコープによって検知した角速度の積分によって算出可能である。
灯火制御ECU40は、図示しないCPU、ROM、RAM、入出力インタフェース等を備えた周知のマイコンとして構成され、車両に配設された灯火類の点灯・駆動制御を行う。灯火制御ECU40による点灯制御の対象となる前照灯装置41は、車両の前面の左右両端部にそれぞれ配設された前照灯と、各前照灯の光軸を調節するためのアクチュエータとからなる。このアクチュエータは、灯火制御ECU40からの制御信号に応じて前照灯の光軸を車高方向及び車幅方向に駆動可能に構成されている。灯火制御ECU40は、セキュリティECU10から送信される照灯点灯要求及び光軸変更要求に応じて、前照灯装置41の点灯及び光軸変更を行う。
つぎに、セキュリティECU10の機能的構成について、図2を参照しながら説明する。セキュリティECU10は、CPU、ROM、RAM、入出力インタフェース等のハードウェア構成によって実現される機能的な構成として、受信バッファ101、送信バッファ102、通信制御部103、駐車位置タグ検出制御部104、位置特定部105、セキュリティ制御部106等を備える。
受信バッファ101は、LAN50経由で各ECUから送信されてきたデータを一時的に保持するためのメモリ領域である。送信バッファ102は、LAN50経由で各ECUへ送信するためのデータを一時的に保持するためのメモリ領域である。通信制御部103は、データ受信時に受信バッファが受け取ったデータを位置特定部105やセキュリティ制御部106へ渡したり、データ送信時にセキュリティ制御部106から受け取ったデータを送信バッファへ一次的に保管し、LAN50経由で送信対象のECUへ送信する処理を行う。
駐車位置タグ検出制御部104は、駐車位置タグ検出センサ11の作動を制御し、駐車位置タグ検出センサ11から入力された駐車位置情報を位置特定部105へ渡す。位置特定部105は、駐車位置タグ検出制御部104から入力された駐車位置情報や、通信制御部103を介してナビゲーションECU30から取得した駐車位置の座標及び駐車向きのデータから、自車両の駐車位置及び駐車向きを特定し、これをセキュリティ制御部106へ渡す。
セキュリティ制御部106は、盗難検知センサ群12から入力される盗難検知信号や、通信制御部103及び位置特定部105からの入力データに基づいて、盗難危機車両としての制御処理、あるいは周辺車両としての制御処理を行い、その処理結果としての送信データを通信制御部103へ渡す。この盗難危機車両としての制御処理、及び周辺車両としての制御処理の詳細な内容については後述する。
ここまでで盗難警戒装置1の概略構成を説明したが、盗難検知センサ群12が特許請求の範囲における盗難検知手段に相当し、駐車位置タグ検出センサ11及びナビゲーションECU30が位置検出手段に相当し、セキュリティECU10及び車車間通信ECU20が送信手段及び転送手段に相当する。また、車車間通信ECU20が特許請求の範囲における受信手段に相当し、駐車位置タグ検出センサ11及びナビゲーションECU30が位置・向き検出手段に相当し、セキュリティECU10が照射可否判定手段に相当し、セキュリティECU10及び灯火制御ECU40が点灯制御手段に相当し、前照灯装置41が光軸変更手段に相当する。
[自車両が盗難行為を受けた場合の処理の説明]
つぎに、盗難警戒装置1を搭載した駐車中の車両が盗難行為を受けたときに、盗難警戒装置1が実行する処理の手順について、図3のフローチャートに基づき説明する。
まず、セキュリティECU10が、盗難検知センサ群12からの検知信号に基づいて自車両に対する盗難行為を検知する(S100)。盗難行為を検知した場合、セキュリティECU10は、駐車位置タグ検出センサ11を介して自車両の駐車スペースに設けられた駐車位置タグから駐車位置情報を読み取ると共に、ナビゲーションECU30から駐車位置の座標を取得し、これらの情報から自車両の駐車位置を特定する。そして、セキュリティECU10は、自車両が盗難行為を受けている旨を通知する盗難危機通知と自車両の駐車位置情報とを送信データとして車車間通信ECU20へ出力し、車車間通信ECU20が盗難危機通知と駐車位置情報とを自車両周辺に存在する車両に対して送信する(S101)。
一方、S100で盗難行為を検知した場合、盗難危機通知及び駐車位置情報を送信すると共に、セキュリティECU10は、自車両に備えられた自警用の盗難防止装置(図示なし)を作動させる(S102)。なお、自警用の盗難防止装置の一例として、その場で警報を発する警報器や、所定のセキュリティサービス機関への通報を行う通報装置等が挙げられる。これらの構成については、本発明の要点ではないため、ここでは詳しい説明を省略する。
図4は、盗難危機車両からの盗難危機通知(駐車位置情報も含む)の送信状況を模式的に示す説明図である。ここでは、駐車場内に複数の車両A,B,C,D,E,F,Gが駐車している状況を想定している。このとき、各車両A〜Gには、本実施形態の盗難警戒装置1がそれぞれ搭載されているものとする。
ここで、車両Aに対して侵入や破壊等の盗難行為が行われたとする。すなわち、車両Aが盗難危機車両に相当する。車両Aに搭載された盗難警戒装置1が盗難行為を検知すると、周辺車両に対して盗難危機通知及び駐車位置情報が送信される。車両Aから発信された盗難危機通知及び駐車位置情報は、車両Aの車車間通信の送信可能範囲内に存在する周辺車両B,C,E,Fで受信される。また、上述のとおり、盗難警戒装置1は、他車両から受信した盗難危機通知を更に他車両へ転送する機能を有する。これにより、盗難危機車両自身の送信可能範囲を超えた範囲の周辺車両に対しても盗難危機通知を送信できる。
例えば、図4に示す事例では、車両Fが車両Aから盗難危機通知及び駐車位置情報を受信した場合、車両Fによる車車間通信の送信可能範囲内に存在する車両Gに対して、車両Aの盗難危機通知及び駐車位置情報が転送される。このような動作を、車両Aから盗難危機通知を受信した各車両がそれぞれ実行することで、車両Aの車車間通信の送信可能範囲外に存在する車両に対しても、車両Aの盗難危機通知を送信することができる。
[他車両から盗難危機通知を受信した場合の処理の説明]
つぎに、盗難警戒装置1が他車両から盗難危機通知を受信したときに実行する処理の手順について、図5のフローチャートに基づき説明する。
まず、車車間通信ECU20が、他車両から送信された盗難危機通知及び駐車位置情報を受信する(S200)。なお、ここで受信する盗難危機通知及び駐車位置情報は、盗難危機車両から直接送信されてきたものだけでなく、盗難危機通知を受信した他の周辺車両から転送されたものも含む。
つぎに、車車間通信ECU20は、受信した盗難危機通知及び駐車位置情報をセキュリティECU10へ入力する(S201)。セキュリティECU10は、盗難危機通知及び駐車位置情報を受信すると、駐車位置タグ検出センサ11を介して自車両の駐車スペースに設けられた駐車位置タグから駐車位置情報を読み取ると共に、ナビゲーションECU30から駐車位置の座標と駐車向きを取得し、これらの情報から自車両の駐車位置と駐車向きとを特定する(S202)。
そして、セキュリティECU10は、盗難危機車両の駐車位置情報と自車両の駐車位置情報とに基づき、照射ベクトルの演算の要否を判定する(S203)。なお、照射ベクトルとは、自車両の前照灯を盗難危機車両に対して照射する際の基準方向となる、自車両から盗難危機車両へ向けた方向ベクトルである。S203では、盗難危機車両と自車両との距離が基準値以下で、かつ、盗難危機車両が自車両の前方に位置する場合、要演算であると判定する。一方、盗難危機車両と自車両との距離が基準値より大きい場合、又は、盗難危機車両が自車両よりも後方に位置する場合、演算不要であると判断する。
S203で要演算と判定した場合(S203:要演算)、自車両の駐車位置と盗難危機車両の駐車位置とに基づき、自車両から盗難危機車両へ向けた照射ベクトルを算出する(S204)。つぎに、S204で算出した照射ベクトルと、自車両の前照灯の照射範囲とを比較し、前照灯の照射の可否を判定する(S205)。S205では、照射ベクトルが自車両の前照灯の照射範囲内に含まれる場合、照射可能であると判定する。一方、照射ベクトルが前照灯の照射範囲から外れている場合、照射不可であると判定する。なお、S205での判定に用いる前照灯の照射範囲とは、前照灯の光軸を駆動可能な各方向へそれぞれ限界まで移動したときの照射範囲を含めた最大の照射範囲であり、前照灯装置の仕様に応じた照射範囲のデータが予めセキュリティECU10のROM等に登録されているものとする。
S205で照射可能と判定した場合(S205:照射可)、セキュリティECU10は、前照灯の点灯を要求するための前照灯点灯要求信号と、前照灯の光軸を盗難危機車両の方向へ向けさせるための光軸変更用要求信号とを灯火制御ECU40へ送信する(S206)。セキュリティECU10から前照灯点灯要求信号及び光軸変更要求信号を受信した灯火制御ECU40は、この受信した信号に応じて前照灯を点灯すると共に、前照灯の光軸方向を変更する(S207)。
一方、S203で照射ベクトルの演算が不要であると判定した場合(S203:演算不要)、あるいは、S205で照射不可であると判定した場合(S205:照射不可)、前照灯の点灯を行わないまま本処理を終了する。
図6は、前照灯の照射の可否を判定する事例を模式的に示す説明図である。ここでは、盗難危機車両である車両Aに対して、車両F,Cそれぞれにおいて前照灯の照射の可否を判断する状況を想定している。
図6(a)に示すように、車両Fの駐車位置においては、車両Fから盗難危機車両である車両Aへ向けた照射ベクトルが、車両Fの前照灯の照射範囲に含まれている。なお、このときの照射範囲は、前照灯の光軸を車両A方向へ向けた状態を示している。この合、車両FのセキュリティECU10において照射可能であると判断され、前照灯の点灯と光軸方向の調節がなされ、車両Aに対する前照灯の照射が行われる。
一方、図6(b)に示すように、車両Cの駐車位置においては、車両Fから盗難危機車両である車両Aへ向けた照射ベクトルが、車両Cの前照灯の照射範囲から外れている。この場合、車両FのセキュリティECU10において照射不可であると判断され、車両Aに対する前照灯の照射は行われない。
[効果]
上記実施形態の盗難警戒システムによれば、以下のような効果を奏する。
盗難危機車両の周辺にあるカメラで盗難の現場を撮影する際、周辺車両の前照灯で盗難危機車両を照らすことで、夜間や照明設備の乏しい駐車場であっても撮影に適した十分な照度を得ることができる。
周辺車両から前照灯を照射することより威嚇効果も得られ、撮影のための照度の確保だけでなく防犯にも寄与する。特に、駐車場に実施形態の盗難警戒装置1を搭載した車両が駐車場に多数駐車していれば、盗難に対する警戒を相互に行うことができるようになる。また、集団的なライト照射により威嚇効果が更に高まる。
盗難危機通知を受信した盗難警戒装置1では、自車両の向きや盗難危機車両との位置関係に基づいて前照灯の点灯の要否を判断することができ、盗難危機車両を照らすことができない位置からの無用な点灯を抑えることができる。
光軸を調整可能な範囲を加味した照射範囲に基づいて前照灯の点灯の要否を判断すると共に、前照灯の点灯時に光軸を盗難危機車両の方向へ向ける制御を行うことで、盗難危機車両に対してより的確に前照灯を照射できる。
盗難危機通知を受信した周辺車両が、その盗難危機通知を他の周辺車両へ転送することで、盗難危機車両の通信範囲外にある周辺車両に対しても盗難危機通知を転送することができる。これにより、より多くの周辺車両が盗難危機通知を受信することになり、前照灯の照射を集団的に行うことが期待できる。
個々の駐車スペースにそれぞれ配置される駐車位置タグ200から駐車位置情報を読み取る構成を採用したことで、盗難警戒システムの運用に必要な駐車位置情報を駐車場の運営者側で用意することができる。そして、盗難警戒装置1を搭載する各車両は予め用意された位置情報に基づいて自車両の駐車位置を的確に特定でき、前照灯の点灯制御をより正確に行うことができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく様々な態様にて実施することが可能である。
(1)上記実施形態の盗難警戒システムにおいては、各車両にそれぞれ搭載される盗難警戒装置1が本発明の警戒対象車両側装置及び周辺車両側装置の機能を併せ持つ1つの車載装置として構成されている。これに対し、本発明の警戒対象車両側装置に相当する単体の車載装置と、周辺車両側装置に相当する単体の車載装置とが、それぞれ別々の車両に搭載されるものであってもよい。本発明の警戒対象車両側装置に相当する単体の車載装置は、上記実施形態における図3のフローチャートで示す処理を実行する。一方、本発明の周辺車両側装置に相当する単体の車載装置は、上記実施形態における図5のフローチャートで示す処理を実行する。
(2)上記実施形態の盗難警戒システムでは、車両同士が直接通信を行う車車間通信によって盗難危機通知を送受信する構成を採用したが、これに限らず、路側通信設備を経由した路車間通信を介して車両間で盗難危機通知を送受信するする構成であってもよい。
(3)上記実施形態の盗難警戒システムでは、個々の駐車スペースに配置された駐車位置タグ200から読み取った位置情報と、ナビゲーションECU30によって測位された位置情報とを用いて自車両の駐車位置を特定する構成を採用したが、これらのうち何れか一方によって自車両の駐車位置を特定するような構成であってもよい。
1…盗難警戒装置、10…セキュリティECU、11…駐車位置タグ検出センサ、12…盗難検知センサ群、20…車車間通信ECU、21…無線通信アンテナ、30…ナビゲーションECU、40…灯火制御ECU、41…前照灯装置、50…LAN、200…駐車位置タグ。

Claims (7)

  1. 警戒対象車両に搭載され、
    駐車中の自車両に対する盗難行為を検知する盗難検知手段と、
    自車両の駐車位置を検出する位置検出手段と、
    前記検知手段により自車両に対する盗難行為を検知したときに、盗難危機通知及び前記位置検出手段により検出した駐車位置情報を、自車両の周辺に駐車している周辺車両向けに送信する送信手段とを備える警戒対象車両側装置と、
    前記周辺車両に搭載され、
    前記警戒対象車両から送信された盗難危機通知及び駐車位置情報を受信する受信手段と、
    自車両の駐車位置及び駐車向きを検出する位置・向き検出手段と、
    前記受信手段により受信した前記警戒対象車両の駐車位置と、自車両の駐車位置及び駐車向きとに基づき、自車両に備えられた前照灯を前記警戒対象車両に照射するための所定の照射可能条件に適合するか否かを判定する照射可否判定手段と、
    前記照射可否判定手段により照射可能条件に適合すると判定された場合、前記前照灯を点灯させる点灯制御手段とを備える周辺車両側装置とを有すること
    を特徴とする盗難警戒システム。
  2. 請求項1の記載の盗難警戒システムにおいて、
    前記周辺車両側装置が備える前記照射可否判定手段は、前記警戒対象車両の駐車位置と、自車両の駐車位置及び駐車向きとに基づいて、自車両から前記警戒対象車両の駐車位置へ向けた照射ベクトルを算出し、この算出した照射ベクトルが自車両の前照灯の照射範囲内に含まれる場合、照射可能条件に適合すると判定すること
    を特徴とする盗難警戒システム。
  3. 請求項2に記載の盗難警戒システムにおいて、
    前記周辺車両は前照灯の光軸の方向を変更する光軸変更手段を備えており、
    前記周辺車両側装置が備える前記照射可否判定手段は、前記光軸変更手段によって光軸を変更可能な全範囲に対応する照射範囲内に前記照射ベクトルが含まれる場合、照射可能条件に適合すると判断し、
    前記点灯制御手段は、前記照射可否判定手段により照射可能条件に適合すると判定された場合、前記前照灯を点灯させると共に、前記光軸変更手段に対して前照灯の光軸の方向を前記警戒対象車両の方向へ向けさせること
    を特徴とする盗難警戒システム。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の盗難警戒システムにおいて、
    前記周辺車両側装置は、前記受信手段によって受信した盗難危機通知及び駐車位置情報を自車両の通信可能範囲内に存在する他の周辺車両向けに転送する転送手段を更に備えること
    を特徴とする盗難警戒システム。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の盗難警戒システムにおいて、
    前記警戒対象車両側装置が備える位置検出手段、及び、前記周辺車両側装置が備える位置・向き検出手段は、個々の駐車スペースごとにそれぞれ配置された情報記録媒体に記録されている位置情報を読み取ることで駐車位置を検出すること
    を特徴とする盗難警戒システム。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の盗難警戒システムに用いられる車載装置であって、請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の前記周辺車両側装置に関して記載した構成を備えることを特徴とする車載装置。
  7. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の盗難警戒システムに用いられる車載装置であって、請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の前記警戒対象車両側装置及び
    周辺車両側装置に関して記載した構成を両方備えることを特徴とする車載装置。
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