JP2011002138A - 冷暖房を選択しうるヒートポンプ空調機 - Google Patents

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【課題】分流コントローラを空調機内に内蔵させ、同時に騒音を防止し、保守を容易にし、設置も容易とする冷暖フリーのヒートポンプ空調機を提供する。
【解決手段】室外機1からの冷房或いは暖房に応じた冷媒を制御して、中央空調機2、2’の熱交換機23に供給し、該中央空調機2,2’から各室の空気可変風量器を介して空気調和を行う空調機であって、冷媒を制御する分流コントローラ3を、中央空調機内2,2’に組み込んだことを特徴とする冷暖房を選択しうるヒートポンプ空調機。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷房と暖房とが個々の空調機で自由に選択しうる冷暖フリーのヒートポンプ空調機に関する。
冷暖フリーのヒートポンプ空気調和機では、例えば、特許文献1等に開示されているように、主管が高圧ガス管、低圧ガス管、液管の3本で、冷房時には低圧ガス管と液管を利用して冷房し、暖房時には高圧ガス管と液管を利用して暖房するが、室内の空調を行う複数の中央空調機或いは単独の空調機に対し、冷房・暖房の運転を切り替えるために、冷媒の流れを制御する分流コントローラが必要である。
従来、この分流コントローラは大型になるため、冷媒コイルと送風機で構成される室内機には分流コントローラを組み込むことが出来ず、室内機とは別の箇所に設置されている。この設置場所は天井内部や機械室の適当な空きスペースを当てることが一般的であった。
特開2005−337659号公報
ところで、従来の分流コントローラの保守を行うためには、先ず、天井内あるいは機械室内に点検用のスペースを必要とする問題点があった。また、冷房と暖房が切り替わる時に分流コントローラ内の切替弁が作動するが、その際の切替弁の動作音が発生しクレームの原因となることがあり、これを防ぐためには防音対策を別途に配備しなければないといった問題点があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、分流コントローラを備えたヒートポンプ空調機において、分流コントローラを空調機内に内蔵させ、同時に騒音を防止し、保守を容易にし、設置も容易とする冷暖フリーのヒートポンプ空調機を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、冷暖房を選択しうるヒートポンプ空調機において、室外機からの冷房或いは暖房に応じた冷媒を制御して、中央空調機の熱交換機に供給し、該中央空調機から各室の空気可変風量器を介して空気調和を行う空調機であって、前記冷媒を制御する分流コントローラを、中央空調機内に組み込んだことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の冷暖房を選択しうるヒートポンプ空調機において、前記分流コントローラは、前記熱交換機の近傍、例えば、コイルの上に配置したことを特徴とする。
本発明の冷暖房を選択しうるヒートポンプ空調機によれば、分流コントローラを中央空調機の内部に設置するので、新たなスペースを必要とせず、保持用のスペースも従来の中央空調機の保守用スペースを共用できるので、全体としてのスペースも有利となる。
また、分流コントローラの切替弁の操作音は空調機のファン等の運転音より小さく、また、中央空調機の枠自体に防音機構を採用しているので、分流コントローラのために別途防音装置を設ける必要がない。
更に、分流コントローラを中央空調機内部に設置することから、予め工場で分流コントローラの配管工事を完了させておくことが可能で、作業性や信頼性が向上し、設置費用も安価にできる。
本発明の実施例の全体の概要図、 図1のVAV(空気可変風量器)方式の全体の概要図、 図2の中央空調機の図で、図3(a)は側面図、図3(b)は全面図、図3(c)は上面図である。
本実施例では、空調機として中央空調機と空気可変風量器を用いるVAV方式の空調機を用い、この中央空調機内に分流コントローラを収納することで、点検用のスペースを別途設けずに、また、騒音も外部に漏れない冷暖房を選択しうるヒートポンプ空調機を実現した。
本発明の好適な冷暖房を選択しうるヒートポンプ空調機の実施例を、図面に沿って説明する。
図1の冷暖フリーのヒートポンプ空調機の概要に示すように、熱源である室外機1から高圧ガス管11、低圧ガス管12、液管13の3本の主管が冷媒配管に接続されている。
ここで、下流に配置されるVAV(空気可変風量器)方式の複数の中央空調機2,2’は、分流コントローラ3を介して、冷房時には低圧ガス管12と液管13を利用して冷房し、暖房時には高圧ガス管11と液管13を利用して暖房する。
ここで、中央空調機2とは、VAV等の天井の空調吹出口とは別体であって、熱交換機(コイル)や送風ファン等の主要構成や、必要に応じて、調整弁、フィルター、加湿器を内蔵した床置等の空調装置を意味する。
また、室外機1とは、外気により吸・排熱する熱交換機を搭載した通常の室外機は勿論、水冷による熱交換機を搭載したものも意味する。
前記中央空調機2の詳細を、図2を参照して説明すると、中央空調機2の外壁パネル21内には、エアフィルター(AF)22、熱交換コイル(CO)23、および、給気ファン(F)24が配置されて、分流コントローラ3から高圧ガスか低圧ガスかを選択した冷媒は、熱交換機であるコイル23に供給され、このコイル23を室内からの還気RAと一部の外気OAとが通過して温度調整及び必要に応じて湿度調整され、給気ファン24によって給気ダクトを通じて各a,b室等に搬送される。上記の給気SAは、a室,b室に配置された変風量ユニット4に搬送され、変風量ユニット4(4')の吹出し口41(41')より新たな空気SAとして各室に給気される。
そして、a室,b室に配置された吸込み口5から各室の室内空気が吸込まれ、中央空調機2に還気RAとして戻されて、再び、空気調整されるべく熱交換コイル23に供給され循環することになる。
なお、図2において、各a室,b室には室内の温度を感知する温度センサー42(42')とVAV操作盤43(43')が配備され、各a室,b室は中央空調機2の中央制御盤(CU)25と連携し、温度センサー42の検出値と中央制御盤25のプログラムとによりVAV操作盤43の指示で変風量ユニット(VAV)4の操作する。また、中央制御盤25は、a室内に設置された空調機手元操作盤26によって外部からも操作できるようになっている。
このように、VAV(空気可変風量器)方式は、熱交換コイル(CO:熱交換機)は中央空調機に配備し、各a室,b室等に変風量ユニット4を配備するだけで、熱交換機等を設ける必要がないので天井等に簡易に配備できる。
図3に沿って、分流コントローラ3を内蔵する図2での中央空調機2について説明する。
中央空調機2の枠体21の内側は防音材が貼られて、給気ファン24の騒音や分流コントローラ3の切替弁の操作音が外部に漏れないようになっている。
分流コントローラ3は図3(a)(b)の点線で示すように、熱交換コイル23の近傍、本実施例では上面部に設置され、分流コントローラ3から熱交換コイル23への接続配管31をなるべく短くしている。なお、通常、中央空調機2の内部の空間は十分に分流コントローラ3を収納するスペースが存在する。
なお、本実施例では、分流コントローラ3を熱交換コイル23の上面部に設置したが、近傍であれば側面部や底面部でもよく、要は流体抵抗が少なくなるように、最短の配管に工場等で予め組み込むことができればよい。
分流コントローラ3の高圧ガス管11と低圧ガス管12は、上面から分流コントローラ3に接続され、液管13は熱交換コイル23の冷媒の排出側に接続される。枠体21の全面部には、図3(a)に示すように、保守用の開閉扉211,212,213,214,215が設けられ、図3(c)に示すように、必要に応じて、把手216を操作して開閉可能にしてある。
したがって、例えば、分流コントローラ3を保守する場合には、熱交換コイル23の保守用でもある開閉扉211を開けて作業すればよい。
このように、保持用のスペースも従来の中央空調機の保守用スペースを共用でき、特に、別途に分流コントローラ3のスペースは勿論のこと、保守用スペースを別途設ける必要がない。
以上のように、本発明の実施例では、分流コントローラ3を中央空調機2,2'の内部に内蔵したので、新たなスペースを必要とせず、保持用のスペースも従来の中央空調機2,2'の保守用スペースを共用できるので、全体としてのスペースを増やす必要がなく、スペース的に有利である。
また、分流コントローラ3の切替弁の操作音は空調機の供給ファン24等の運転音より小さく、また、中央空調機2,2'の外壁パネル21等の枠自体に防音機構を採用しているので、分流コントローラ3のために別途防音装置を設ける必要がない。更に、分流コントローラ3を中央空調機2,2'の内部に設置することから、予め工場で分流コントローラ3の熱交換コイル(CO:熱交換機)23への高圧ガス管11、低圧ガス管12、液管13等の配管工事を完了させておくことが可能で、作業性や信頼性が向上し、設置費用も安価にできる。
なお、本発明の特徴を損うものでなければ、上記の実施例に限定されるものでないことは勿論であり、例えば、VAV(空気可変風量器)方式の複数の中央空調機2,2’でなくても、冷暖フリーのヒートポンプ空調機で同様な熱交換コイル(CO:熱交換機)を組み込んだ中央空調機を2,2’であれば、分流コントローラ3をその枠体内に組込めば良い。
1・・・室外機(熱源)、11・・高圧ガス管、
12・・低圧ガス管、13・・液管、
2,2’・・・中央空調機、
21・・外壁パネル、211,212,213,214,215・・開閉扉、216・・把手、
22・・エアフィルター(AF)、23・・熱交換コイル(CO:熱交換機)、
24・・給気ファン(F)、25・・中央制御盤、26・・空調機手元操作盤、
3・・分流コントローラ、31・・接続配管
4,4'・・変風量ユニット、41,41'・・吹出し口、
42、42’・・温度センサー、
43,43'・・VAV操作盤、
5・・吸込み口、

Claims (2)

  1. 室外機からの冷房或いは暖房に応じた冷媒を制御して、中央空調機の熱交換機に供給し、該中央空調機から各室の空気可変風量器を介して空気調和を行う空調機であって、
    前記冷媒を制御する分流コントローラを、中央空調機内に組み込んだことを特徴とする冷暖房を選択しうるヒートポンプ空調機。
  2. 前記分流コントローラは、前記熱交換機の近傍に配置したことを特徴とする請求項1に記載の冷暖房を選択しうるヒートポンプ空調機。
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