JP2011001969A - ヘッダー用保温材 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘッダーに対する枝配管の接続方法の如何にかかわらず、枝配管の接続状態を容易に確認することができるヘッダー用保温材を提供する。
【解決手段】ヘッダー11は、ヘッダー本体12の側部に複数の分岐口13がヘッダー本体12内と連通するように形成され、各分岐口13にはそれぞれ継手部材14が接続され、これら継手部材14を介して枝配管15が分岐口13に接続されるようになっている。このヘッダー11にはヘッダー用保温材61が被覆される。前記継手部材14には枝配管15の接続状態を確認するための確認窓32が設けられ、ヘッダー用保温材61にはその確認窓32に対応する位置に連通窓93が形成されている。そして、常には連通窓93が閉鎖され、枝配管15の接続状態を確認するときには連通窓93が開口され連通窓93及び確認窓32を介して枝配管15の接続状態を確認できるように構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】ヘッダー11は、ヘッダー本体12の側部に複数の分岐口13がヘッダー本体12内と連通するように形成され、各分岐口13にはそれぞれ継手部材14が接続され、これら継手部材14を介して枝配管15が分岐口13に接続されるようになっている。このヘッダー11にはヘッダー用保温材61が被覆される。前記継手部材14には枝配管15の接続状態を確認するための確認窓32が設けられ、ヘッダー用保温材61にはその確認窓32に対応する位置に連通窓93が形成されている。そして、常には連通窓93が閉鎖され、枝配管15の接続状態を確認するときには連通窓93が開口され連通窓93及び確認窓32を介して枝配管15の接続状態を確認できるように構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、給水・給湯系の配管システムにおいて、主給水配管又は主給湯配管と複数の枝配管とを接続して主給水配管又は主給湯配管を複数の枝配管に分岐させるヘッダーを被覆すると共に、枝配管の接続状態を容易に確認することができるヘッダー用保温材に関するものである。
従来、主給水配管又は主給湯配管を住宅内の各給水器具に分岐するためにヘッダーが用いられている。このヘッダーは湯の温度が低下しないようにするため等の理由から保温材で被覆されるが、該保温材について本願出願人は既に提案を行っている(特許文献1を参照)。すなわち、ヘッダー本体の側部には複数の分岐口又は分岐管が設けられ、各分岐口又は分岐管には継手部材を介して枝配管が接続されると共に、ヘッダー本体と継手部材がヘッダー用保温材で被覆される。このヘッダー用保温材は、ヘッダー本体を被覆する保温材と、継手部材を被覆する保温材とが一体形成されて構成されている。
一方、継手部材としては、配管を継手に差し込むだけで接続が完了するワンプッシュ式の継手が知られている。このワンプッシュ式の継手においては、配管の差し込みが完了したことを確認するために、継手には配管が差し込まれる内奥部の位置に配管の差し込み状態を目視することができる確認孔が貫通形成されている。
ところで、上記従来のヘッダーに枝配管を接続する場合には、分岐口又は分岐管に設けられたワンプッシュ式の継手に枝配管を差し込んで接続した後ヘッダーに保温材を被覆する方法と、ヘッダーに保温材を被覆した後ワンプッシュ式の継手に枝配管を差し込んで接続する方法とがある。しかしながら、前者の方法においては、ヘッダーに対する枝配管の接続状態を継手の確認孔から予め確認することはできるが、他の作業者が行った枝配管の接続状態を、継手に保温材が被覆された後に確認することはできなかった。一方、後者の方法においては、枝配管を接続するときには既にヘッダーに保温材が被覆され継手の確認孔が塞がれているため、枝配管の接続状態を確認孔から確認することはできなかった。
そこで本発明の目的とするところは、ヘッダーに対する枝配管の接続方法の如何にかかわらず、枝配管の接続状態を容易に確認することができるヘッダー用保温材を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明のヘッダー用保温材は、筒状をなし、その開口端部に主配管が接続されるヘッダー本体を有し、該ヘッダー本体の側部には複数の分岐部をヘッダー本体内と連通するように設け、各分岐部にはそれぞれ継手部材を接続し、これら継手部材を介して枝配管を分岐部に接続するヘッダーを保温するためのものである。そして、前記継手部材には枝配管の接続状態を確認するための確認窓を設けると共に、ヘッダー用保温材には前記確認窓に対応する位置に連通窓を形成し、常には連通窓が閉鎖され、枝配管の接続状態を確認するときには連通窓が開口され連通窓及び確認窓を介して枝配管の接続状態を確認できるように構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明のヘッダー用保温材は、請求項1に係る発明において、前記連通窓は、確認窓に対応する領域を囲むように貫通形成された切り込みにより形成されている。
請求項3に記載の発明のヘッダー用保温材は、請求項2に係る発明において、前記連通窓は、継手部材の確認窓の位置における幅以上の長さを有する長辺と、円孔状に形成された確認孔の直径以上の長さを有する短辺とで平面矩形状に構成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明のヘッダー用保温材は、請求項2又は請求項3に係る発明において、前記連通窓を形成する切り込みは、抜き成形加工により形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明のヘッダー用保温材は、請求項1から請求項4のいずれか1項に係る発明において、前記連通窓は、枝配管毎に独立して設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に記載の発明におけるヘッダーは、筒状をなしその開口端部に主配管が接続されるヘッダー本体の側部に複数の分岐部がヘッダー本体内と連通するように設けられ、各分岐部に継手部材が接続されて構成されている。前記継手部材を介して枝配管が分岐部に接続されている。このヘッダーがヘッダー用保温材で被覆され保温されている。前記継手部材には枝配管の接続状態を確認するための確認窓が設けられ、ヘッダー用保温材には前記確認窓に対応する位置に連通窓が形成されている。そして、常には連通窓が閉鎖され、枝配管の接続状態を確認するときには連通窓が開口され連通窓及び確認窓を介して枝配管の接続状態を確認できるようになっている。
請求項1に記載の発明におけるヘッダーは、筒状をなしその開口端部に主配管が接続されるヘッダー本体の側部に複数の分岐部がヘッダー本体内と連通するように設けられ、各分岐部に継手部材が接続されて構成されている。前記継手部材を介して枝配管が分岐部に接続されている。このヘッダーがヘッダー用保温材で被覆され保温されている。前記継手部材には枝配管の接続状態を確認するための確認窓が設けられ、ヘッダー用保温材には前記確認窓に対応する位置に連通窓が形成されている。そして、常には連通窓が閉鎖され、枝配管の接続状態を確認するときには連通窓が開口され連通窓及び確認窓を介して枝配管の接続状態を確認できるようになっている。
このため、枝配管の接続状態を確認する場合には、連通窓を開口することにより、その連通窓から確認窓を通して継手部材に対する枝配管の差し込み状態を目視することができる。従って、ヘッダーに対する枝配管の接続方法の如何にかかわらず、枝配管の接続状態を容易に確認することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を用いて詳細に説明する。
図3及び図4に示すように、ヘッダー11は、略円筒状をなすヘッダー本体12と、該ヘッダー本体12の側部に開口された分岐部としての分岐口13に接続される複数の継手部材14とから構成されている。前記継手部材14には、ポリオレフィン(架橋ポリエチレン、ポリブテン等)等の合成樹脂により円筒状に形成されると共に、住宅内の流し台、洗面化粧台等の給水器具から延びる枝配管15が接続される。前記ヘッダー本体12は合金(真鍮、青銅等)等の金属材料により形成され、その内部にはヘッダー本体12の軸線方向に延びる流路16が形成されている。ヘッダー本体12の両開口端部の内周面には第1雌ねじ部17がそれぞれ螺刻されており、これら第1雌ねじ部17を介して主給水管、主給湯管等の主配管又は開口端部を閉塞する閉塞部材がヘッダー本体12に螺合接続される。前記分岐口13はヘッダー本体12の流路16と連通しており、その内周面には第2雌ねじ部18が形成されている。
図3及び図4に示すように、ヘッダー11は、略円筒状をなすヘッダー本体12と、該ヘッダー本体12の側部に開口された分岐部としての分岐口13に接続される複数の継手部材14とから構成されている。前記継手部材14には、ポリオレフィン(架橋ポリエチレン、ポリブテン等)等の合成樹脂により円筒状に形成されると共に、住宅内の流し台、洗面化粧台等の給水器具から延びる枝配管15が接続される。前記ヘッダー本体12は合金(真鍮、青銅等)等の金属材料により形成され、その内部にはヘッダー本体12の軸線方向に延びる流路16が形成されている。ヘッダー本体12の両開口端部の内周面には第1雌ねじ部17がそれぞれ螺刻されており、これら第1雌ねじ部17を介して主給水管、主給湯管等の主配管又は開口端部を閉塞する閉塞部材がヘッダー本体12に螺合接続される。前記分岐口13はヘッダー本体12の流路16と連通しており、その内周面には第2雌ねじ部18が形成されている。
図5(a)に示すように、継手部材14を構成する継手本体19は金属材料により略円筒状に形成され、継手本体19の軸線方向の中間部に形成された工具係合筒部20よりも基端側に第1雄ねじ筒部21が形成されていると共に、その工具係合筒部20よりも先端側に第2雄ねじ筒部22が形成されている。この第2雄ねじ筒部22よりも先端側には案内筒部23が突設されている。該第2雄ねじ筒部22には蓋筒24が螺着され、案内筒部23の外周に面して先端側へ延び、この蓋筒24の先端部には開口25aを有するナット25が螺着されている。
前記案内筒部23の外周と蓋筒24及びナット25の内周との間には枝配管15の差込空間26が形成され、蓋筒24の内周には透明な窓筒27が嵌め込まれている。この窓筒27は、蓋筒24の内周面に係止される周壁部28と、該周壁部28の基端部から内側に突設された端壁部29と、周壁部28の先端部外周に形成された係止突部30とを有している。蓋筒24の内周面で継手本体19の軸線方向へ並設された両係止溝31のうち先端側の係止溝31に前記係止突部30が係入されている。この蓋筒24には複数(本実施形態では6個)の確認窓32が周方向に均等間隔で貫通形成され、蓋筒24の外側からこの確認窓32及び窓筒27を通して差込空間26を目視することができる。この窓筒27の周壁部28は各確認窓32を塞いで差込空間26へのごみ等の侵入を防止するようになっている。
前記案内筒部23の外周には幅狭のシール溝33、幅広のシール溝34及び締付凹所35が基端側から先端側へ並設され、幅狭のシール溝33にはOリング36が嵌着されると共に、幅広のシール溝34には帯状シールリング37が嵌着されている。この締付凹所35は係止突条38と係止突条39との間で周方向全体に形成されている。
前記差込空間26において、窓筒27の先端部に隣接して蓋筒24とナット25の内周には厚さ0.2〜0.3mmの薄いステンレス鋼板により形成された抜止めリング40が嵌め込まれている。図5(b)に示すように、この抜止めリング40において、支持環41の内周全体から舌片状の規制片43が略45度の折曲角度で略同一長さにて周方向へ並ぶように形成されている。抜止めリング40の支持環41はナット25の内周に形成された段差状の当接面44と蓋筒24の先端面45との間に挟まれ、各規制片43がその支持環41から窓筒27の先端部に向けて斜め内側へ延びている。
該抜止めリング40に隣接してナット25の内周にはポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)等の樹脂により成形された割リング46が嵌め込まれている。この割リング46においては、割リング本体47の一部が切り欠かれて形成された両端部間を繋ぐ図示しない連繋部が割リング本体47と一体成形され、割リング46が縮径可能になっている。この割リング本体47の内周には、枝配管15の外周面15aの外径よりも大きい内径を有する締付面48が設けられている。
図5(a)及び図6に示すように、継手本体19の差込空間26にナット25の開口25aから枝配管15を差し込むと、枝配管15の内端部が窓筒27の端壁部29に当接してその端壁部29を押圧するため、この窓筒27の全体が枝配管15と共に内方へ移動する。そして、蓋筒24の両係止溝31のうち先端側の係止溝31に係入されていた係止突部30がその周壁部28の弾性に抗して離脱した後にその周壁部28の弾性により基端側の係止溝31に係入される。この係止突部30が基端側の係止溝31に係入される際に打撃音が生じる。継手本体19の差込空間26に枝配管15が差し込まれると、その内周面15bは案内筒部23の外周に面し、その外周面15aは窓筒27の周壁部28の内周や抜止めリング40の規制片43の内周や割リング本体47の内周に面する。この枝配管15の内周面15bと案内筒部23の外周との間は、Oリング36及び帯状シールリング37によりシールされる。前記案内筒部23の両係止突条38,39はその外径が枝配管15の内径よりも僅かに小さくなっている。抜止めリング40の各規制片43はその弾性に抗して外側へ押し広げられて枝配管15の外周面15aに圧接される。
図6に示す状態で、枝配管15に引抜力が作用すると、抜止めリング40の各規制片43がその引抜力の向きへ撓んで縮径し、枝配管15の外周面15aに食い込んで枝配管15の抜け出しを規制する。同時に、各規制片43の縮径に伴い割リング本体47の当接部49がその引抜力の向きへ押され、割リング本体47の傾斜面50がナット25の斜面51に圧接されるため、割リング本体47が縮径される。枝配管15に引抜力がさらに作用すると、割リング本体47が一層縮径し、割リング本体47の締付面48が枝配管15の外周面15aを締め付けて枝配管15の抜け出しを規制する。しかも、その締付面48による締付力を案内筒部23の締付凹所35で受けて両係止突条38,39が枝配管15の内周面15bを圧接するため、この締付面48と両係止突条38,39とにより枝配管15を係止して枝配管15の抜け出しをより一層規制する。
図1に示すように、前記ヘッダー11は略直方体状をなすヘッダー用保温材61により被覆される。このヘッダー用保温材61は、図2に示すように、第1保温材62と第2保温材63とがそれらの一側面において連結されて構成されており、この連結部64には切欠き65が形成され、連結部64を回動軸として折り返すことができるように構成されている。第1保温材62にはヘッダー本体12の下半分を収容する半円柱状の第1ヘッダー本体収容凹部66がその長さ方向に延びるように形成され、第2保温材63には同様にヘッダー本体12の上半分を収容する第2ヘッダー本体収容凹部67が形成されている。この第2保温材63を連結部64が回動軸となるようにして第1保温材62側に折り返すことにより、第1ヘッダー本体収容凹部66と第2ヘッダー本体収容凹部67とで図1に示す円柱状のヘッダー本体収容空間68が形成される。
また、第1保温材62には、第1ヘッダー本体収容凹部66と直交する方向に延びる第1継手部材収容凹部69が形成されている。同様に第2保温材63には、第2ヘッダー本体収容凹部67と直交する方向に延びる第2継手部材収容凹部70が形成されている。そして、第2保温材63を連結部64が回動軸になるように第1保温材62側に折り返したときには、図1に示すように、第1継手部材収容凹部69と第2継手部材収容凹部70とで円柱状の継手部材収容空間71が形成される。継手部材収容空間71はヘッダー本体12に接続される継手部材14と同数設けられている。このヘッダー用保温材61は、熱伝導率の低い発泡ポリエチレン樹脂により形成された外層61aと、同じく熱伝導率が低く、耐熱性が高い架橋発泡ポリエチレン樹脂により形成された内層61bとにより2層構造に形成されている。
図1及び図2に示すように、第1保温材62の第1ヘッダー本体収容凹部66を形成する部分には、第1継手部材収容凹部69の内端部に沿って延びる第1段部72が設けられている。この第1段部72には第1継手部材収容凹部69間の位置に、第1保温材62を貫通する一対のスリット73が設けられている。同様に、第2保温材63の第2ヘッダー本体収容凹部67を形成する部分には、第2継手部材収容凹部70の内端部に沿って延びる第2段部74が設けられている。この第2段部74には隣接する第2継手部材収容凹部70間に位置するように、第2保温材63を貫通する一対のスリット73が設けられている。これらのスリット73はヘッダー用保温材61を成形した後にナイフ等で穿設される。
そして、第2保温材63を第1保温材62側に折り返したときには、図1に示すように、第1保温材62の一対のスリット73と第2保温材63の一対のスリット73とが各々同一平面上に位置している。これらのスリット73には、固定部材としてのL字状をなす支持アングル75を構成する固定プレート76が貫通されるようになっている。支持アングル75は、ヘッダー11及びそれを被覆するヘッダー用保温材61を図示しない壁等の支持部に固定するためのものである。
図2に示すように、前記第2保温材63において、各第2継手部材収容凹部70の内端部には半円状をなす段差状凹部90が形成され、その段差側には平面矩形状をなす切り込み91が貫通形成され、この切り込み91によって囲まれた抜き取り部92を抜き取ることにより連通窓93が開口されるようになっている。この連通窓93を形成する切り込み91は抜き成形加工により一度に形成されている。該連通窓93は、第2保温材63を第1保温材62側に折り返して重ねた状態で、前記確認窓32に対応する領域94(図3を参照)を囲むように貫通形成されている。この連通窓93は、継手本体19の確認窓32の位置における幅d以上の長さを有する長辺95と、円孔状に形成された確認窓32の直径r以上の長さを有する短辺96とで平面矩形状に構成されている。そのため、連通窓93は複数の確認窓32の少なくとも1つの確認窓32に必らず連通し、継手部材14に対する枝配管15の差し込みの程度を十分に目視することができる。
図7(a)、(b)に示すように、支持アングル75はステンレス鋼等により形成され、垂直に延びる一方の固定プレート76には雌ねじ孔79が2箇所に設けられている。水平に延びる他方の固定プレート76には支持アングル75を支持部に固定するために、ボルト等の固定部材が貫通される長孔78が2箇所に設けられている。一方の固定プレート76の外面には略半円状をなすバンド部材77が連結される。バンド部材77は略横L字状の第1バンド部81と、略半円状の第2バンド部82とから構成され、それらの端部を連結するように形成されたループ部を重ね合わせ、ループ部の中心に回動軸83を挿入して蝶番84を形成し、この蝶番84によって第2バンド部82が第1バンド部81に対して回動されるようになっている。第1バンド部81と第2バンド部82の各他端部には挿通孔85,86が透設されている。
そして、第1雄ねじ80aを第1バンド部81の挿通孔85に挿通して固定プレート76の雌ねじ孔79に螺合し、第2雄ねじ80bを第2バンド部82の挿通孔86に挿通して固定プレート76の雌ねじ孔79に螺合する。この操作により、バンド部材77が固定プレート76の外面に固定される。また、第2雄ねじ80bを雌ねじ孔79から螺退して挿通孔86から抜くことにより、図8に示すように、蝶番84を回動軸にして第2バンド部82を開くことができるようになっている。固定部材は、前記支持アングル75、バンド部材77等によって構成されている。
次に、ヘッダー11に対しヘッダー用保温材61を被覆する場合には、図2に示すように180度開かれたヘッダー用保温材61の第1保温材62の第1ヘッダー本体収容凹部66及び第1継手部材収容凹部69にヘッダー11の下半部を嵌め込むようにして載せる。そして、第2保温材63を連結部64が中心となるようにして第1保温材62側に折り返す。このような操作により、図1に示すようにヘッダー用保温材61内にはヘッダー本体12を収容するヘッダー本体収容空間68と継手部材14を収容する継手部材収容空間71とが形成され、これらのヘッダー本体収容空間68と継手部材収容空間71とにヘッダー11が収容され、ヘッダー用保温材61によるヘッダー11の被覆が行われる。
続いて、図8に示すように、第2バンド部82を開いた状態で、固定プレート76をヘッダー用保温材61に設けたスリット73に貫通させる。続いて、図9に示すように、開かれたバンド部材77をヘッダー用保温材61の上から被せ、第2雄ねじ80bを雌ねじ孔79に螺合する。このとき、バンド部材77の内径はヘッダー用保温材61の外径よりも小さいため、バンド部材77によりヘッダー用保温材61は締め付けられる。また、ヘッダー用保温材61に形成されたスリット73は、固定プレート76とヘッダー本体12の側面12aとが当接する位置に設けられているため、バンド部材77と固定プレート76との間にヘッダー本体12及びヘッダー用保温材61が締付け固定される。続いて、他方の固定プレート76に設けられた長孔78に図示しないボルトなどを挿通して支持部に螺合することによって、ヘッダー11が固定部材を介して支持部に固定される。
図9に示すように、固定されたヘッダー11の継手部材14には、給水器具から延びる合成樹脂製の枝配管15が差し込まれる。該枝配管15が差し込まれるとき、継手本体19内に配設された抜止めリング40の規制片43が枝配管15の外周に係合され、枝配管15の継手本体19からの抜け出しが規制されると共に、Oリング36及び帯状シールリング37により、枝配管15の内周面と継手本体19の案内筒部23の外周面との間がシールされる。
次に、本実施形態のヘッダー用保温材61の作用について説明する。
さて、ヘッダー11の継手部材14に枝配管15を接続し、そのヘッダー11にヘッダー用保温材61を被覆する方法としては、継手部材14に枝配管15を接続した後、ヘッダー11をヘッダー用保温材61で覆う方法と、ヘッダー11をヘッダー用保温材61で覆った後、継手部材14に枝配管15を接続する方法の2通りの方法がある。
さて、ヘッダー11の継手部材14に枝配管15を接続し、そのヘッダー11にヘッダー用保温材61を被覆する方法としては、継手部材14に枝配管15を接続した後、ヘッダー11をヘッダー用保温材61で覆う方法と、ヘッダー11をヘッダー用保温材61で覆った後、継手部材14に枝配管15を接続する方法の2通りの方法がある。
前者の方法の場合には、図5(a)に示すように、枝配管15がナット25の開口25aから継手本体19の差込空間26に差し込まれる。すると、図6に示すように、枝配管15の内端部が窓筒27の端壁部29に当接してその端壁部29を押圧し、窓筒27の全体が枝配管15と共に内端側へ移動する。そして、窓筒27の端壁部29が差込空間26の最も奥まで差し込まれると同時に、窓筒27の係止突部30が基端側の係止溝31に係入され、枝配管15の差し込みが完了する。その後、確認窓32から透明な窓筒27を通して枝配管15の差し込み状態を確認することができる。
次いで、図2に示すように、ヘッダー用保温材61を開いた状態とし、第1保温材62の第1ヘッダー本体収容凹部66及び第1継手部材収容凹部69にヘッダー11を嵌め込むようにして載せる。次いで、第2保温材63を連結部64が中心となるようにして回動させ第1保温材62上に重ねることにより、ヘッダー本体収容空間68と継手部材収容空間71とにヘッダー11が収容される。この状態で継手部材14に対する枝配管15の接続状態を確認する場合には、第2保温材63に設けられた抜き取り部92を指先で摘んで抜き取って連通窓93を開口し、その連通窓93から確認窓32を覗き込んで透明な窓筒27を介して枝配管15の差し込み状態を確認することができる。
一方、後者の方法の場合には、ヘッダー用保温材61を開いた状態で、第1保温材62の第1ヘッダー本体収容凹部66及び第1継手部材収容凹部69に枝配管15が接続されていないヘッダー11を載せる。続いて、第2保温材63を回動させて第1保温材62上に重ねることにより、ヘッダー本体収容空間68と継手部材収容空間71とにヘッダー11が収容される。次いで、枝配管15をヘッダー用保温材61の継手部材収容空間71へ挿入し、さらにナット25の開口25aから継手本体19の差込空間26に差し込む。すると、図6に示すように、枝配管15の内端部が窓筒27の端壁部29に当接してその端壁部29を押圧し、窓筒27の全体が枝配管15と共に内端側へ移動する。そして、窓筒27の端壁部29が差込空間26の最も奥まで差し込まれると同時に、窓筒27の係止突部30が基端側の係止溝31に係入され、枝配管15の差し込みが完了する。
この状態で継手部材14に対する枝配管15の接続を確認する場合には、第2保温材63に設けられた抜き取り部92を指先で抜き取って連通窓93を開口し、その連通窓93から確認窓32を覗き込んで透明な窓筒27を介して枝配管15の差し込み状態を確認することができる。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
(1)本実施形態のヘッダー11において、継手本体19には枝配管15の接続状態を確認するための確認窓32が設けられ、ヘッダー用保温材61には確認窓32に対応する位置に連通窓93が形成されている。そして、常には連通窓93が閉鎖されて保温状態が維持され、枝配管15の接続状態を確認するときには連通窓93が開口され連通窓93及び確認窓32を介して枝配管15の接続状態を確認できるようになっている。
(1)本実施形態のヘッダー11において、継手本体19には枝配管15の接続状態を確認するための確認窓32が設けられ、ヘッダー用保温材61には確認窓32に対応する位置に連通窓93が形成されている。そして、常には連通窓93が閉鎖されて保温状態が維持され、枝配管15の接続状態を確認するときには連通窓93が開口され連通窓93及び確認窓32を介して枝配管15の接続状態を確認できるようになっている。
このため、枝配管15の接続状態を確認する場合には、連通窓93を開口することにより、その連通窓93から確認窓32を通して継手部材14に対する枝配管15の差し込みの程度を目視することができる。従って、ヘッダー11に対する枝配管15の接続方法の如何にかかわらず、枝配管15の接続状態を容易に確認することができる。
(2)連通窓93は、確認窓32に対応する領域94を囲むように貫通形成された切り込み91により形成されている。そのため、ヘッダー用保温材61の確認窓32に対応する領域94すなわち切り込み91によって囲まれた領域94を抜き取って連通窓93を容易に開口させることができる。
(3)連通窓93は、継手部材14の確認窓32の位置における幅d以上の長さを有する長辺95と、円孔状に形成された確認窓32の直径r以上の長さを有する短辺96とで平面矩形状に構成されている。従って、連通窓93は確認窓32に十分連通する大きさに形成され、継手部材14に対する枝配管15の差し込みの程度を十分に目視することができる。
(4)連通窓93を形成する切り込み91は抜き成形加工により形成されていることにより、切り込み91を一度に容易に成形することができる。
(5)連通窓93は枝配管15毎に独立して設けられていることにより、継手部材14に対する枝配管15の接続状態を確認する必要のある枝配管15について連通窓93を開口し、継手部材14に対する枝配管15の接続状態を確認することができる。
(2)連通窓93は、確認窓32に対応する領域94を囲むように貫通形成された切り込み91により形成されている。そのため、ヘッダー用保温材61の確認窓32に対応する領域94すなわち切り込み91によって囲まれた領域94を抜き取って連通窓93を容易に開口させることができる。
(3)連通窓93は、継手部材14の確認窓32の位置における幅d以上の長さを有する長辺95と、円孔状に形成された確認窓32の直径r以上の長さを有する短辺96とで平面矩形状に構成されている。従って、連通窓93は確認窓32に十分連通する大きさに形成され、継手部材14に対する枝配管15の差し込みの程度を十分に目視することができる。
(4)連通窓93を形成する切り込み91は抜き成形加工により形成されていることにより、切り込み91を一度に容易に成形することができる。
(5)連通窓93は枝配管15毎に独立して設けられていることにより、継手部材14に対する枝配管15の接続状態を確認する必要のある枝配管15について連通窓93を開口し、継手部材14に対する枝配管15の接続状態を確認することができる。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記連通窓93を形成する抜き取り部92の頂面に突出する摘み部を設けることができる。この場合、その摘み部を把持して抜き取り部92を抜き取り、連通窓93を容易に開口させることができる。
・ 前記連通窓93を形成する抜き取り部92の頂面に突出する摘み部を設けることができる。この場合、その摘み部を把持して抜き取り部92を抜き取り、連通窓93を容易に開口させることができる。
・ また、抜き取り部92を外端側ほど拡幅するテーパ状に形成することができる。この場合、抜き取り部92の抜き取りを容易に行うことができる。
・ 前記切り込み91を全ての抜き取り部92が含まれるようにヘッダー本体12の軸線に沿って平面細長矩形状に形成することできる。この場合、3箇所の継手部材14に対する枝配管15の接続状態を、広い開口部を有する連通窓93により一度に確認することができる。
・ 前記切り込み91を全ての抜き取り部92が含まれるようにヘッダー本体12の軸線に沿って平面細長矩形状に形成することできる。この場合、3箇所の継手部材14に対する枝配管15の接続状態を、広い開口部を有する連通窓93により一度に確認することができる。
・ 前記切り込み91のうち継手本体19の軸線方向に延びる切り込み91を枝配管15が差し込まれる端部まで形成することができる。この構成によれば、形成された抜き取り部92を容易に抜き取ることができる。或いは、この場合、抜き取り部92の内端の上縁をヒンジ部として残し、そのヒンジ部を中心にして抜き取り部92を開閉可能に構成することもできる。
・ ヘッダー本体12の側部に分岐部としての分岐管を突設し、その分岐管に継手部材14を接続するように構成することもできる。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)前記連通窓は、切り込みによって形成された直方体状の抜き取り部を抜き取ることにより開口されるように構成されていることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のヘッダー用保温材。このように構成した場合、請求項2から請求項5のいずれかに係る発明の効果に加えて、直方体状の抜き取り部を簡単に抜き取ることができ、連通窓を容易に開口させることができる。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)前記連通窓は、切り込みによって形成された直方体状の抜き取り部を抜き取ることにより開口されるように構成されていることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のヘッダー用保温材。このように構成した場合、請求項2から請求項5のいずれかに係る発明の効果に加えて、直方体状の抜き取り部を簡単に抜き取ることができ、連通窓を容易に開口させることができる。
11…ヘッダー、12…ヘッダー本体、13…分岐部としての分岐口、14…継手部材、15…枝配管、32…確認窓、61…ヘッダー用保温材、91…切り込み、93…連通窓、94…確認窓に対応する領域、95…長辺、96…短辺、d…継手本体の幅、r…確認窓の直径。
Claims (5)
- 筒状をなし、その開口端部に主配管が接続されるヘッダー本体を有し、該ヘッダー本体の側部には複数の分岐部をヘッダー本体内と連通するように設け、各分岐部にはそれぞれ継手部材を接続し、これら継手部材を介して枝配管を分岐部に接続するヘッダーを保温するためのヘッダー用保温材であって、
前記継手部材には枝配管の接続状態を確認するための確認窓を設けると共に、ヘッダー用保温材には前記確認窓に対応する位置に連通窓を形成し、常には連通窓が閉鎖され、枝配管の接続状態を確認するときには連通窓が開口され連通窓及び確認窓を介して枝配管の接続状態を確認できるように構成されていることを特徴とするヘッダー用保温材。 - 前記連通窓は、確認窓に対応する領域を囲むように貫通形成された切り込みにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッダー用保温材。
- 前記連通窓は、継手部材の確認窓の位置における幅以上の長さを有する長辺と、円孔状に形成された確認孔の直径以上の長さを有する短辺とで平面矩形状に構成されていることを特徴とする請求項2に記載のヘッダー用保温材。
- 前記連通窓を形成する切り込みは、抜き成形加工により形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のヘッダー用保温材。
- 前記連通窓は、枝配管毎に独立して設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のヘッダー用保温材。
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2009
- 2009-06-16 JP JP2009143282A patent/JP2011001969A/ja active Pending
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