JP2011001535A - タイヤトレッド用ゴムおよびそれを用いたタイヤ - Google Patents

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【課題】高い耐摩耗性を実現することができ、かつタイヤトレッド以外の部材との十分な接着性を有するタイヤトレッド用ゴムおよびそれを用いた優れた低燃費性能を有するタイヤを提供する。
【解決手段】キャップゴムとベースゴムからなるタイヤトレッド用ゴムにおいて、キャップゴムがアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムとアミノ末端液状ゴムを含有し、ベースゴムがジエン系ゴムとエポキシ化天然ゴムを含有するタイヤトレッド用ゴムに関する。
【選択図】なし

Description

本発明は高い耐摩耗性と優れた接着性を示すことができるタイヤトレッド用ゴムおよびそれをトレッド部に有するタイヤに関する。
近年、自動車の低燃費化の要請に対応して、タイヤの転がり抵抗を低減して、発熱を抑えたタイヤの開発が進められている。タイヤの部材のなかでもタイヤにおける占有比率の高いトレッドに対して、優れた低発熱性が要求されている。
そこで、タイヤトレッド用ゴム組成物において、従来補強剤として使用されているカーボンブラックを、一部シリカに置換えることにより、転がり抵抗を低減させて低燃費化を図ることがなされている。
しかしながら、シリカはカーボンブラックと比べるとゴム成分に対する親和性が低いためにゴムの補強効果が小さい。
そのため、シリカの補強効果をカーボンブラックと同程度にするために、シリカの分散性を向上させたり、ゴム成分とシリカとを化学的に結合させたりすることによって、シリカの補強効果を増大させるとともに、転がり抵抗を低減する方法が提案されてきた。
特許文献1には、ジエン系ゴム、シリカ、シランカップリング剤とともに、所定の錫化合物を添加したタイヤトレッド用ゴム組成物を用いてタイヤのトレッドを作製することにより、車両の低燃費化を図る技術が開示されている。特許文献2には、乳化重合により得られる乳化重合ゴム、シリカ、シランカップリング剤を含有するタイヤトレッド用ゴム組成物を用いてタイヤのトレッドを作製することにより、車両の低燃費化を図る技術が開示されている。これらの技術はタイヤの転がり抵抗を改善することができるが、さらなる耐摩耗性の向上が求められている。
特許文献3および特許文献4には、アクリロニトリルブタジエンゴムを配合することによって低燃費性能とグリップ性能を両立させる技術が開示されている。該技術はタイヤの転がり抵抗性能と耐摩耗性能の向上を両立させることができるが、アクリロニトリルブタジエンゴムのような極性ポリマーを用いるため、非極性ポリマーからなるタイヤトレッド以外の部材との接着性が悪化するという問題がある。
特開平11−181161号公報 特開2000−248120号公報 特開2003−26860号公報 特開平2−114003号公報
本発明の目的は、高い耐摩耗性を実現することができ、かつタイヤトレッド以外の部材との十分な接着性を有するタイヤトレッド用ゴムおよびそれを用いた優れた低燃費性能を有するタイヤを提供することである。
本発明は、キャップゴムとベースゴムからなるタイヤトレッド用ゴムにおいて、キャップゴムがアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムとアミノ末端液状ゴムを含有し、ベースゴムがジエン系ゴムとエポキシ化天然ゴムを含有するタイヤトレッド用ゴムである。
本発明に係るタイヤトレッド用ゴムは、前記キャップゴムのゴム成分はアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムを5〜80質量%含み、前記ゴム成分100質量部に対して前記アミノ末端液状ゴムを2〜40質量部含むことが好ましい。
本発明に係るタイヤトレッド用ゴムは、前記キャップゴムがゴム成分100質量部に対して、BET法による窒素吸着比表面積が50m2/g〜500m2/gのシリカを30〜100質量部含有することが好ましい。
本発明に係るタイヤトレッド用ゴムは、前記アミノ末端液状ゴムがアミノ末端液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムであることが好ましい。
本発明は前記タイヤトレッド用ゴムをトレッド部に有するタイヤである。
本発明によると、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体を配合することで優れた耐摩耗性能と、シリカを配合することで低燃費性を有し、さらにその他のタイヤ部材との十分な接着性能を有するタイヤトレッド用ゴムおよびそれを用いたタイヤを提供することができる。
本発明に係るタイヤトレッド用ゴムは接地面側のキャップゴムとタイヤ内側のベースゴムからなり、キャップゴムがアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムとアミノ末端液状ゴムを含有し、ベースゴムがジエン系ゴムとエポキシ化天然ゴムを含有している。本発明のタイヤトレッド用ゴムはキャップゴムがアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムを含むため、優れた耐摩耗性能を得ることができる。さらに、キャップゴムのアミノ末端液状ゴムとベースゴムのエポキシ化天然ゴムの反応により、キャップゴムとベースゴムの接着性が向上する。さらにベースゴムに、通常タイヤに用いられているジエン系ゴムと接着性の良いエポキシ化天然ゴムを用いているため、トレッド以外の部材との接着性も向上する。
<キャップゴム>
(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム)
本発明に係るタイヤトレッド用ゴムのキャップゴムのゴム成分は、公知のアクリロニトリルとブタジエンを重合して得られたアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(以下「NBR」ともいう)を含有していれば良く、その他のゴム成分はタイヤで通常用いられるジエン系ゴムを含有していても構わない。NBRとしては、カルボキシル基を有するビニルモノマーとアクリロニトリルとブタジエンを共重合して得られるカルボキシル変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(以下「カルボキシル変性NBR」ともいう)を用いることができる。さらに、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムやカルボキシル変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムを水素添加した水添アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(以下「水添NBR」ともいう)や水添カルボキシル変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(以下「水添カルボキシル変性NBR」ともいう)を用いることができる。NBRにおける好ましいアクリロニトリル共重合量は、摩耗性能を向上させる観点から10〜80質量%である。
NBRの含有量は、転がり抵抗を低くし、耐摩耗性能を向上させる観点から、ゴム成分中に5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。NBRの含有量が5質量%未満では、NBRを含有することで得られる効果がない。また、NBRの含有量は、80質量%以下、好ましくは75質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。前記NBRの含有量が80質量%をこえると、他のゴムとの接着力が低下する。さらに高い耐摩耗性を実現させる観点から、NBRのアクリロニトリル共重合量は20質量%以上であることが好ましく、25質量%以上であることがさらに好ましい。前記アクリロニトリル共重合量とは、NBR全体の質量に対するアクリロニトリルの質量であり、たとえばIRスペクトル法、ケルダール法またはガスクロマトグラフ法などの公知の方法によって測定することができる。
(アミノ末端液状ゴム)
本発明に係るタイヤトレッド用ゴムのキャップゴムは、分子の両末端にアミノ基を有するアミノ末端液状ゴムを含有する。このアミノ末端液状ゴムは、主鎖がゴムであり、かつ、分子の両末端に反応性のアミノ基を有するため、熱硬化性樹脂に強靱性(曲げても破壊しない性質)を与えることができる。さらに、後述するベースゴムと重ねてプレス加硫した場合に、該アミノ末端液状ゴム中のアミノ基と、ベースゴムのエポキシ化天然ゴム中のエポキシ基が反応し、キャップゴムとベースゴムの優れた接着性を実現することができる。
前記アミノ末端液状ゴムとしては、アミノ末端液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムを用いることが好ましい。
アミノ末端液状ゴムの数平均分子量は500〜50,000が好ましい。アミノ末端液状ゴムの含有量は、接着性を改善させるという観点から、ゴム成分100質量部に対して2〜40質量部が好ましい。
キャップゴムのゴム成分に用いられるNBR以外のゴムとしては、たとえば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレン合成ゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム(SIBR)からなる群から選択された少なくとも1種を用いることができる。タイヤの強度を十分なものとし、かつ優れた耐摩耗性を実現させる観点から、本発明に用いられるゴム成分としては、NR/NBR、BR/NBR、SBR/NBRの混合ゴムを用いることが好ましい。ここでBR、NBR、SBRとしては公知のものを使用することができる。
(シリカ)
本発明に係るタイヤトレッド用ゴムのキャップゴムはシリカを含有することが好ましい。キャップゴムには、BET法による窒素吸着比表面積が50m2/g〜500m2/gの従来公知のシリカを用いることができる。たとえば乾式法により得られるシリカ(無水珪酸)および/または湿式法により得られるシリカ(含水珪酸)を用いることができる。なかでも、湿式法により得られるシリカを用いることが好ましい。
キャップゴムにおけるシリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して30〜100質量部が好ましい。該含有量によって、低い転がり抵抗と高い耐摩耗性とを両立して実現することができるタイヤトレッド用ゴムを得ることができる。
キャップゴムに用いられるシリカはBET法による窒素吸着比表面積が50m2/g〜500m2/gであることが好ましい。シリカの窒素吸着比表面積が50m2/g未満であると加硫後の破壊強度が低下する傾向があり、500m2/gを超えると加工性が悪化する傾向がある。なお、シリカのBET法による窒素吸着比表面積は、ASTM−D−4820−93に準拠した方法により測定することができる。
(シランカップリング剤)
本発明においては、シリカを用いるため、一般にシランカップリング剤として知られているものを配合するのが好ましい。カップリング剤の例としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピロトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィドが挙げられる。カップリング剤の配合量はシリカ配合量の5〜20%の量である。カップリング剤の量が少ないとタイヤの発熱が高くなり、逆に多すぎるとゴムの硬度が上昇し、悪路走行時のゴム欠け性能が低下する。また、コストも高くなり実用性に乏しくなる。
(その他の成分)
本発明に係るタイヤトレッド用ゴムのキャップゴムは加硫剤(例えば、硫黄)、加硫促進剤、加硫助剤(例えば、ステアリン酸、酸化亜鉛等)、老化防止剤、充填剤、軟化剤、可塑剤、粘着付与剤等を必要に応じて添加することができる。
加硫促進剤の例としては、スルフェンアミド系(加硫促進剤NS、CZ、DZなど)、チアゾニル系(加硫促進剤M、MZなど)、グアニジン系(加硫促進剤D、DTなど)等いずれも使用することができる。特にグアニジン系と前2者のいずれかとを併用する方法等が挙げられる。
<ベースゴム>
(エポキシ化天然ゴム)
本発明に係るタイヤトレッド用ゴムのベースゴムのゴム成分は、ジエン系ゴムとエポキシ化天然ゴムを含有する。エポキシ化天然ゴムのエポキシ化度は3〜50%モルが好ましい。エポキシ化天然ゴムの含有率は、ベースゴムのゴム成分のうち、エポキシ化率により換算した正味のエポキシ化天然ゴム分が2〜20質量%が好ましい。エポキシ化天然ゴムの含有率が2〜20質量%であると、エポキシ化天然ゴム中のエポキシ基と前記アミノ末端液状ゴムのアミノ基と反応し、良好な接着性を得ることができる。
エポキシ化天然ゴムは天然ゴムラテックスと過酢酸との反応により得られる。この反応により天然ゴムの分子中に存在する二重結合がエポキシ化され、この構造はプロトン核磁気共鳴スペクトル(NMR)や赤外吸収スペクトル(IR)から明らかにされる。また、IRと元素分析からエポキシ基の含有量が測定される。本発明に用いるエポキシ化天然ゴムはそのエポキシ化度が3〜50モル%、好ましくは10〜50モル%である。エポキシ化度が3モル%未満であるとエポキシ化の効果が出てこず、50モル%を超えるとガラス転移点が高くなりすぎ、低温での使用に耐久性が劣る。
ベースゴムのゴム成分に用いられるジエン系ゴムとしては、たとえば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム(SIBR)などを用いることができる。
ベースゴムのゴム成分に用いられるジエン系ゴムおよびエポキシ化天然ゴム以外のゴムとしては、たとえば、ポリイソプレン合成ゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)からなる群から選択された少なくとも1種を用いることができる。
<キャップゴム、ベースゴム>
本発明に係るタイヤトレッド用ゴムのキャップゴムおよびベースゴムは、上記ゴム成分およびアミノ末端液状ゴムに加えて以下の成分を含有することが好ましい。
(その他の成分)
本発明に係るタイヤトレッド用ゴムのベースゴムは加硫剤(例えば、硫黄)、加硫促進剤、加硫助剤(例えば、ステアリン酸、酸化亜鉛等)、老化防止剤、シリカ、カーボンブラック、シランカップリング剤、充填剤、軟化剤、可塑剤、粘着付与剤等を必要に応じて添加することができる。シリカを含有する場合は、操縦安定性を維持するための硬度と燃費性能のバランスの観点から、ゴム成分100質量部に対して20〜100質量部が好ましい。
加硫促進剤の例としては、スルフェンアミド系(加硫促進剤NS、CZ、DZなど)、チアゾニル系(加硫促進剤M、MZなど)、グアニジン系(加硫促進剤D、DTなど)等いずれも使用することができる。特にグアニジン系と前2者のいずれかとを併用する方法等が挙げられる。
<実施例1〜11、比較例1〜11>
(トレッド用ゴムの作製)
1.7Lバンバリーを用いて、表1および2のキャップゴム、ベースゴムのそれぞれに示す配合のとおりゴム成分、アミノ末端液状NBR、シリカ、シランカップリング剤、可塑剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を混練した。つぎに、ロールを用いて得られた混練物に硫黄および加硫促進剤を添加して練り込み、キャップゴム未加硫ゴム組成物およびベースゴム未加硫ゴム組成物を得た。
得られたキャップゴム未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で15分間プレス加硫してキャップゴム加硫ゴム組成物を得た。該キャップゴム加硫ゴム組成物を用いて耐摩耗性試験を行った。
また、キャップゴム未加硫ゴム組成物にベースゴム未加硫ゴム組成物を重ねて、170℃の条件下で15分間プレス加硫し加硫接着させたゴム組成物を得た。このとき、試験機の掴みしろとするため、端から60mm程度にセロファンを挟んで加硫を行なった。得られたキャップゴムとベースゴムを加硫接着させたゴム組成物について接着性能試験を行なった。
(耐摩耗性試験)
実施例1〜11および比較例1〜11のそれぞれのキャップゴムの加硫ゴム組成物のゴムシートから試験片を作製し、ランボーン摩耗試験機を用いて、温度20℃、スリップ率20%、試験時間5分間の条件でランボーン摩耗量を測定し、容積損失量を算出した。表1の配合では比較例1を、表2の配合では比較例7の容積損失量を基準(100)として、下記式より摩耗指数を算出した。摩耗指数の大きいほど、耐摩耗性に優れていることを示している。
(摩耗指数(表1))=(比較例1の容積損失量)/(実施例1〜6、比較例1〜6のそれぞれの容積損失量)×100
(摩耗指数(表2))=(比較例7の容積損失量)/(実施例7〜11、比較例7〜11のそれぞれの容積損失量)×100
(接着性能試験)
JIS K6256(布と加硫ゴムの剥離試験)にしたがって行なった。キャップゴムとベースゴムを加硫接着させたゴム組成物のゴムシートを幅25mmに切断し試験片を作製した。この試験片を50mm/分の速度で剥離して剥離試験を行なった。表1の配合では比較例1を、表2の配合では比較例7の接着強度を基準(100)として、下記式より接着性能指数を算出した。接着性能指数の大きいほど、接着性能に優れていることを示している。
(接着性能指数(表1))=(実施例1〜6、比較例1〜6のそれぞれの接着強度)/(比較例1の接着強度)×100
(接着性能指数(表2))=(実施例7〜11、比較例7〜11のそれぞれの接着強度)/(比較例7の接着強度)×100
Figure 2011001535
Figure 2011001535
NR:RSS#3
NBR:日本ゼオン(株)製のNIPOL1042(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル共重合量:35質量%)
カルボキシル変性NBR:日本ゼオン(株)製のDN631(カルボキシル変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル共重合量:33.5質量%)
水添カルボキシル変性NBR:LANXESS社性のVPKA8889(水添カルボキシル変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル共重合量:35質量%)
アミノ末端液状NBR:BF Goodrich社製のHycar ATBN1300×16(数平均分子量:5,500)
SBR:JSR(株)製のNS116(ビニル含有率:60%、スチレン含有率:20%)
ENR25:クンプーランガスリー社(Kumpulan Gatherie Berhad、マレーシア)製のエポキシ化天然ゴム(エポキシ化率:25%モル)
シリカ:デグッサ社製のULTRASIL VN3(チッ素吸着比表面積:175m2/g)
シランカップリング剤:テグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
可塑剤:田岡化学工業(株)製のDOP
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日本油脂(株)製の椿
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
硫黄:鶴見化学工業(株)製
加硫促進剤NS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルファンアミド)
加硫促進剤D:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N'−ジフェニルグアニジン)
(評価結果)
実施例1〜4、7〜9はキャップゴムにNBRを用いることによって耐摩耗性能が向上した。さらにキャップゴムにアミノ末端液状NBRを含有し、ベースゴムにエポキシ化天然ゴム(ENR25)を含有するため、加硫中にアミノ基とエポキシ基が反応し接着性が改善されている。実施例5,6,10,11はカルボキシ変性NBRと水添カルボキシ変性NBRを用いてさらに耐摩耗性能を向上させている以外は、実施例1〜4、7〜9と同様である。
比較例2〜5,8〜11は耐摩耗性能は良いが、キャップゴムにアミノ末端液状NBRを含有していないため、接着性が非常に悪い。比較例6はベースゴムにエポキシ化天然ゴムを含有していないため接着性が非常に悪い。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (5)

  1. キャップゴムとベースゴムからなるタイヤトレッド用ゴムにおいて、
    キャップゴムがアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムとアミノ末端液状ゴムを含有し、
    ベースゴムがジエン系ゴムとエポキシ化天然ゴムを含有する、
    タイヤトレッド用ゴム。
  2. 前記キャップゴムのゴム成分はアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムを5〜80質量%含み、
    前記ゴム成分100質量部に対して前記アミノ末端液状ゴムを2〜40質量部含む請求項1記載のタイヤトレッド用ゴム。
  3. 前記キャップゴムがゴム成分100質量部に対して、BET法による窒素吸着比表面積が50m2/g〜500m2/gのシリカを30〜100質量部含有する請求項1または2記載のタイヤトレッド用ゴム。
  4. 前記アミノ末端液状ゴムがアミノ末端液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムである請求項1〜3いずれか記載のタイヤトレッド用ゴム。
  5. 請求項1〜4いずれか記載のタイヤトレッド用ゴムをトレッド部に有するタイヤ。
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