JP2011000561A - 抗菌性積層濾材 - Google Patents

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Abstract

【課題】
低ピッチのひだ折り加工が可能な加工性を有し、かつ微生物を繁殖させずに効果的に除去できる抗菌性積層濾材を提供する。
【解決手段】
被濾過流体の入口側に配置されかつ55〜130g/mの目付を有する粗粉塵捕集シート(A)と、荷電処理によってエレクトレットを構成する微粉塵捕集シート(B)と、シート(A)とシート(B)を接合するための接着性材料とからなる抗菌性積層濾材であって、下記(i)〜(iv)の条件を満たす:
(i)濾材の厚みが0.30〜0.60mmである;
(ii)濾材のガーレ法による剛軟度が100〜500mgである;
(iii)シート(A)の気孔容積が75〜85%である;
(iv)シート(A)及び接着性材料に抗菌剤が添加されている。
【選択図】なし

Description

本発明は、工場、ビル等において外気を取り入れる場合やビル個別空調、自動車内の除塵等に使用される空気清浄用抗菌性積層濾材に関し、特にひだ折り加工に最適な剛性を持つ抗菌性積層濾材に関するものである。
従来より工場、ビル等において外気を取り入れる場合、あるいはビル個別空調、自動車内空間や一般家庭の室内空間の浄化を目的として、ガラス濾紙あるいは高分子繊維を不織布状にしたもの等からなる空気清浄用フィルターが使用されている。該空気清浄用フィルターにおいては、必要とされる除塵効率を維持しつつ、低い圧力損失や加工を容易にするための剛性等が要求される場合があり、これらの要求を満足するために他のシート状素材を積層することがある。例えばこの場合の積層法としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体ポリアミド系のホットメルト接着剤からなる網状の接着シートを被接着シートの層間に挟み込み、熱ロールにより上下から圧締する方法や、複数の不織布状シート材料を室温で粘着性を有する繊維状の接着剤を介して接着する方法がある(例えば特許文献1参照)。これらの積層濾材は0.30〜0.60mmの厚みであり、ひだ折り加工されて使用されることが一般的である。特に、薄手の濾材は、ひだ折り加工された際の山と山との間隔、所謂「ピッチ」を低く保つことが可能であり、限られた空間内に濾材を設置する際、より多くの濾材面積を得ることができ、結果として濾材の長寿命化に貢献できる。
一方、近年、快適空間への要求や健康・清潔志向の高まりから、特に浮遊粉塵中に存在する菌やかび等の微生物の除去に関心が持たれる傾向にある。これら微生物についても他の浮遊粉塵と同様に濾材での捕集が可能であるが、捕集した微生物が濾材上で繁殖する場合があり、悪臭の発生や下流側への微生物の飛散といった問題が生じるケースがあった。
濾材に捕集された微生物が繁殖しないようにするためには濾材に抗菌性を付与することが必要であり、積層濾材においてもこれまでに幾つかの提案がなされている。例えば、通気性を有するシート同士を通気性の抗菌性ホットメルトシートで接合した抗菌性複合シートが提案されている(例えば特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2のシートは、細菌の殆どを抗菌剤を含んでいない層で捕捉するため、細菌の繁殖を抑制する効果が期待できない問題があった。かかる問題を解決するために、上流側に抗菌不織布を設け、前記不織布とエレクトレット不織布を、抗菌接着剤により接着させた濾材が提案されている(例えば特許文献3参照)。この特許文献3の濾材は、細菌の捕捉を抗菌剤を含んだ層で行うため充分な抗菌効果があるが、上流側に設置する抗菌不織布は、適切な剛性を持たないため、濾材を低ピッチでひだ折り加工する際に問題があった。
特開平8−309123号公報 特開平6−269619号公報 特開平11−235507号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み創案されたものであり、その目的は、低ピッチのひだ折り加工が可能な加工性を有し、かつ微生物を繁殖させずに効果的に除去できる抗菌性積層濾材を提供することにある。
即ち、本発明は、被濾過流体の入口側に配置されかつ55〜130g/mの目付を有する粗粉塵捕集シート(A)と、荷電処理によってエレクトレットを構成する微粉塵捕集シート(B)と、シート(A)とシート(B)を接合するための接着性材料とからなる抗菌性積層濾材であって、下記(i)〜(iv)の条件を満たすことを特徴とする抗菌性積層濾材である:
(i)濾材の厚みが0.30〜0.60mmである;
(ii)濾材のガーレ法による剛軟度が100〜500mgである;
(iii)シート(A)の気孔容積が75〜85%である;
(iv)シート(A)及び接着性材料に抗菌剤が添加されている。
本発明の積層濾材は、シート(A)とシート(B)により粗粉塵と微細塵を有効に除去するとともに、シート(A)で濾材の剛性を確保し、上流側のシート(A)と接着性材料に抗菌剤を添加しているので、高い抗菌性能を保ちながら、低ピッチでひだ折り加工された空気清浄用フィルターを好適に提供することができる。
以下、本発明の抗菌性積層濾材を詳細に説明する。
本発明の濾材は、被濾過流体の入口側に配置される粗粉塵捕集シート(A)と、荷電処理によってエレクトレットを構成する微粉塵捕集シート(B)と、前記シート(A)とシート(B)を接合するための接着性材料とから構成される。
本発明の濾材は、低ピッチでひだ折り加工してフィルターにすることを目的としているため、その厚みは薄く、具体的には0.30〜0.60mmである。また、本発明の濾材は、ひだ折り加工性やひだ折り保持性といったフィルター加工性が必要であるため、ガーレ法による剛軟度が100〜500mg、好ましくは110〜450mg、より好ましくは120〜400mgである。これらの特性により、本発明の濾材は、ひだ間のピッチを細かくしても圧力損失の上昇が伴いにくいため、濾材の折り面積を多くでき、フィルターの寿命を延ばすことが可能である。
本発明の濾材に使用されるシート(A)は、濾材全体の剛性や強度を維持するとともに、直径1μm以上の粗い粉塵を捕集することを主目的としたものである。シート(A)の目付は55〜130g/m、好ましくは60〜125g/mである。目付が前記範囲未満では、ビート樹脂塗布後のひだ折り加工性が悪く、きれいなひだが形成しにくく、前記範囲を越えると、濾材の厚みが相対的に上昇するため、剛性が強くなりすぎ、ひだ折り加工時にシャープなひだ折り部分が形成されず、U字形状のひだ折り部分となり、この部分にかかる風圧が高くなって圧力損失の高いフィルターが形成できない。シート(A)の厚みは、剛性や強度の確保のため、0.2〜0.5mmであることが好ましい。
シート(A)の気孔容積は、75〜85%、好ましくは76〜84%、より好ましくは77〜83%である。濾材の良好な圧力損失を維持しながら粗粉塵を除去するためである。これによって、シート(A)は、直径1μm以上の粉塵や細菌を効率よく捕集することができ、しかも次のシート(B)にかかる負担を軽減することができ、結果としてフィルターの使用寿命を長くすることができる。
シート(A)は、上述の条件を満たす限り、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイドなどの合成繊維から作られることができ、これらの繊維を単独で又は混合して不織布にすることが好ましい。不織布の製法には、スパンボンド、スパンレース、マリフリーズ、ニードルパンチなどがあるが、濾材としての必要な厚み、剛軟度、気孔容積を得るためにはスパンボンドが好適に使用される。特にポリエステルのスパンボンド不織布が濾材の良好な加工性を得るうえで最も好適に使用される。シート(A)には抗菌性以外の機能、例えば難燃性、撥水性、脱臭性等の機能を付与するために各種難燃剤、撥水剤、脱臭剤を添加してもよい。
本発明の濾材に使用されるシート(B)は、荷電処理によりエレクトレットを構成してシート(A)では除去できない直径1μm未満の微細な粉塵を捕集することを主目的としたものである。生活空間の空気中には一般的に平均1μm未満の微細な粒子が多く浮遊しているが、通常の捕集シートではこれらを除去することができない。シート(B)は、エレクトレット化されることによりシート表面上の荷電が微粉塵に作用し、シート(A)では除去できない微粉塵を効率よく捕集することができる。シート(B)の厚みは、0.1〜0.3mmであることが好ましい。
シート(B)は、シート(A)と同様の合成繊維から作られることができ、同様に不織布とすることができるが、エレクトレットになるためにはポリプロピレン繊維から作られることが好ましい。また、薄手の不織布にするためにはメルトブロー又はスパンボンドによって作られることが好ましい。特にメルトブロー不織布は細い繊維で構成されるため、厚みが薄くても効率よく微粉塵を捕集することができる。シート(B)を荷電処理によりエレクトレットにする方法としては、コロナ荷電処理などの公知の方法を採用することができる。
本発明の濾材に使用される接着性材料は、上述のシート(A)とシート(B)を接合するためのものであり、例えば化学反応によって固化する樹脂、粘着性を有する樹脂、熱融着性を有する樹脂を使用することができる。化学反応によって固化する樹脂とは、2液の混合により又は熱や空気中の水分により反応を起こして接着固化する樹脂であり、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアノアクリレート樹脂が例示される。粘着性を有する樹脂とは、10〜30℃の常温で粘着性を示し、押圧することにより該樹脂を介した2層のシートを接合するもので、合成ゴム系の樹脂が例示される。熱融着性を有する樹脂とは、粘着性を有する温度以上に加熱した後に冷却して接着固化するもので、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系の樹脂が例示される。これらの樹脂の中では粘着性を有する樹脂を使用することが好ましい。その理由は、接合時にシートを加熱する必要がないため、エレクトレット化されたシート(B)を接合する場合に加熱による性能劣化を起こさないことや、使用時に粘着性を有しているため、接着性材料そのものが粉塵や細菌を捕集することができるからである。接着性材料は、通気性と抗菌性の観点から微細な粒状又は繊維状でシートに均一な間隔で塗布されることが望ましい。また、粘着性や熱融着性を有する樹脂を使用する場合は、あらかじめネットや薄い不織布状に成形して使用してもよい。
本発明の濾材は、シート(A)を被濾過流体の入口側に配置して使用するとともに、シート(A)及び接着性材料に抗菌剤が添加されていることが必要である。これは、上流側のシート(A)で粗粉塵を除去して下流側のシート(B)への負担を軽減するのに加えて、シート(A)で捕捉された細菌やかびが振動や急激な空気流入量の変化で再飛散しても、抗菌剤の入った接着性材料により細菌等が再び活性化して繁殖することを防止するためである。使用される抗菌剤は、特に限定されるものではなく、無機系、有機系、天然の各種抗菌剤が使用状況に応じて選定される。無機系抗菌剤では銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンを含有するものが好ましく、有機系抗菌剤では四級アンモニウムイオンを含有するものが好ましい。抗菌剤の添加量は抗菌剤の種類によって抗菌性が異なるため一概に規定できないが、4級アンモニウム系の抗菌剤の場合、シート(A)には0.5g〜5g/m、接着層には0.05〜1g/mの範囲で含有させれば充分な抗菌効果を発揮できる。シート(A)及び接着性材料に抗菌剤を含有させる方法としては、各種の公知の方法を採用することができ、例えばシートであれば含浸加工、スプレー加工により繊維表面に添着させる方法や、繊維の製造段階で練りこむことも可能である。抗菌剤のシートへの担持形態としては、シートの表層に塗布させる方法、シートの内面まで抗菌剤を浸透させる方法(例えばディップ法、含浸法)が好適に用いられる。抗菌剤は水溶液や乳液の状態で添着可能であればそのまま使用できるが、粉末状で不溶性のものである場合、界面活性剤とバインダー成分を含有した分散液を調製して使用することが好ましい。接着性材料への抗菌剤の添加は、熱溶融した接着性材料であれば耐熱性のある抗菌剤の使用が望ましく、例えば四級アンモニウム塩をリン酸アルミニウムで包接した材料を用いることが好ましい。また、繊維シート状の接着性材料であればそれに抗菌剤を塗布したものを使用してもよい。
以下、実施例によって本発明を更に詳述するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。なお、実施例で評価した特性値の測定方法を以下に示す。
(目付)
試料を20cm角にカットして重量を求め、単位面積当たりの重量とした。
(厚み)
JIS−L−1096−1990に基づいて、荷重0.7kPaの厚み計を用いて10秒後の試料の厚みを読み取った。
(圧力損失および大気塵捕集効率)
直径72mmの円板状の濾材を、下流側がポンプに接続されている濾過面積20cmのポリ塩化ビニル製フィルターホルダーに接続し、ポンプを稼動して濾材を通過する流速が10cm/sになるように大気を流通させた。フィルターホルダーには濾材の上下流側にサンプリング管が取り付けられており、サンプリング管から空気をサンプリングできるようにした。上下流のサンプリング管に微差圧計を接続し、上下流の差圧を圧力損失とした。大気塵捕集効率はサンプリング管にレーザーパーティクルカウンターを接続し、上下流の0.3〜0.5μmの範囲の粒子個数濃度を測定し、その比から大気塵捕集効率を求めた。
(剛軟度)
JIS−L−1096−1990の6.20.1 A法(ガーレ法)に基づいて測定した。試料は濾材シートの長手方向および幅方向で各5点サンプリングし、各々表側と裏側の剛軟度を測定し、これらの値の平均を取った。
(気孔容積)
JIS−L−1096−1990の6.10.1に従って試料の見掛け比重を測定し、6.10.2に従って算出した。繊維比重についてはJIS−R−7063−1999の6.4 D法:比重瓶法に従って、測定した。浸漬液はエタノール(ナカライテスク特級)を用いた。
(抗菌性)
JIS−L−1902−2008の10.2(転写法)に従って定量測定した。細菌は緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)を用いた。細菌の転写はシート(A)側に行い、生菌数の測定は8.2.2(混釈平板培養法)に従って行った。抗菌性は「菌減少値」として算出した。菌減少値が高いほど抗菌性が高い。なお、社団法人繊維評価技術協会で制定される「制菌加工繊維製品認定基準」では、菌転写法においては菌減少値が0.5より大きいことが認定の条件になっている。
(フィルター加工性)
前もって折り幅42mmでジグザグに折った長さ20m、幅635mmのシート試料を準備し、いったんシート試料を平面にしてビード成形装置を用いて各々折れ部分の山側を横断するようにビード成型用ノズルから直径1.3mmに調製されたエチレン−ビニルアルコール系樹脂を吐出し、1山当たり30mm長で塗布した。その後、連続的に折れ部分をもとのジグザグ構造に戻す過程でのビード樹脂による影響を目視確認し、これによってフィルター加工性を判断した。
(実施例1)
難溶性リン酸塩と塩化ベンザルコニウムから構成される抗菌剤(QB2500H:ラサ工業(株)製)4重量%、アクリル樹脂系バインダー(AT860:昭和高分子(株)製)0.8重量%に、界面活性剤(ACS−32:センカ(株)製)を適宜加えて抗菌剤分散液を調製した。この分散液に、目付80g/m、厚み0.27mm、気孔容積80%のポリエステル製スパンボンド不織布を含浸させ、マングルで絞り、70℃で乾燥させ、抗菌剤添着シート(A)を得た。シート(A)の抗菌剤を含む固形分の添着量は5g/mであった。次に目付22g/m、厚み0.23mm、通気度65cc/cm/sのエレクトレット化されたポリプロピレン製メルトブロー不織布を用意し、シート(B)とした。接着性材料として、合成ゴム系接着剤(TN−530S:松村石油(株)製)に抗菌剤(QB2500H)を10重量%添加したものを用意した。この接着性材料をタンク中で140℃の温度で溶融した後、140℃に加熱された空気とともにスプレーノズルより吐出し、シート(A)上に10g/mとなるように塗布した。塗布面にシート(B)を重ねて温度30℃のニップロールで圧締して積層し、積層濾材を得た。
(実施例2)
実施例1で用いた抗菌剤分散液に、目付80g/m、厚み0.27mm、気孔容積80%のポリエステル製スパンボンド不織布を含浸させ、マングルで絞り、70℃で乾燥させ、抗菌剤添着シート(A)を得た。但し、シート(A)の抗菌剤を含む固形分の添着量は3g/mであった。次に実施例1で用いたシート(B)を用意した。接着性材料として、合成ゴム系接着剤(TN−530S:松村石油(株)製)に抗菌剤(QB2500H)を10重量%添加したものを用意した。この接着性材料をタンク中で140℃の温度で溶融した後、140℃に加熱された空気とともにスプレーノズルより吐出し、シート(A)上に5g/mとなるように塗布した。塗布面にシート(B)を重ねて温度30℃のニップロールで圧締して積層し、積層濾材を得た。
(実施例3)
実施例1で用いた抗菌剤分散液に、目付80g/m、厚み0.27mm、気孔容積80%のポリエステル製スパンボンド不織布を含浸させ、マングルで絞り、70℃で乾燥させ、抗菌剤添着シート(A)を得た。但し、シート(A)の抗菌剤を含む固形分の添着量は1g/mであった。次に実施例1で用いたシート(B)を用意した。接着性材料として、合成ゴム系接着剤(TN−530S:松村石油(株)製)に抗菌剤(QB2500H)を10重量%添加したものを用意した。この接着性材料をタンク中で140℃の温度で溶融した後、140℃に加熱された空気とともにスプレーノズルより吐出し、シート(A)上に5g/mとなるように塗布した。塗布面にシート(B)を重ねて温度30℃のニップロールで圧締して積層し、積層濾材を得た。
(実施例4)
実施例1で用いた抗菌剤分散液に、目付80g/m、厚み0.27mm、気孔容積80%のポリエステル製スパンボンド不織布を含浸させ、マングルで絞り、70℃で乾燥させ、抗菌剤添着シート(A)を得た。但し、シート(A)の抗菌剤を含む固形分の添着量は0.5g/mであった。次に実施例1で用いたシート(B)を用意した。接着性材料として、合成ゴム系接着剤(TN−530S:松村石油(株)製)に抗菌剤(QB2500H)を10重量%添加したものを用意した。この接着性材料をタンク中で140℃の温度で溶融した後、140℃に加熱された空気とともにスプレーノズルより吐出し、シート(A)上に5g/mとなるように塗布した。塗布面にシート(B)を重ねて温度30℃のニップロールで圧締して積層し、積層濾材を得た。
(実施例5)
実施例1で用いた抗菌剤分散液に、目付110g/m、厚み0.45mm、気孔容積82%のポリエステル製スパンボンド不織布を含浸させ、マングルで絞り、70℃で乾燥させ、抗菌剤添着シート(A)を得た。但し、シート(A)の抗菌剤を含む固形分の添着量は10g/mであった。次に実施例1で用いたシート(B)を用意した。接着性材料として、合成ゴム系接着剤(TN−530S:松村石油(株)製)に抗菌剤(QB2500H)を10重量%添加したものを用意した。この接着性材料をタンク中で140℃の温度で溶融した後、140℃に加熱された空気とともにスプレーノズルより吐出し、シート(A)上に10g/mとなるように塗布した。塗布面にシート(B)を重ねて温度30℃のニップロールで圧締して積層し、積層濾材を得た。
(実施例6)
実施例1で用いた抗菌剤分散液に、目付60g/m、厚み0.21mm、気孔容積79%のポリエステルス製パンボンド不織布を含浸させ、マングルで絞り、70℃で乾燥させ、抗菌剤添着シート(A)を得た。但し、シート(A)の抗菌剤を含む固形分の添着量は10g/mであった。次に実施例1で用いたシート(B)を用意した。接着性材料として、合成ゴム系接着剤(TN−530S:松村石油(株)製)に抗菌剤(QB2500H)を10重量%添加したものを用意した。この接着性材料をタンク中で140℃の温度で溶融した後、140℃に加熱された空気とともにスプレーノズルより吐出し、シート(A)上に10g/mとなるように塗布した。塗布面にシート(B)を重ねて温度30℃のニップロールで圧締して積層し、積層濾材を得た。
(比較例1)
目付80g/m、厚み0.27mm、気孔容積80%のポリエステル製スパンボンド不織布を用意し、シート(A)とした。但し、シート(A)には抗菌剤を含有させなかった。目付22g/m、厚み0.23mm、通気度65cc/cm/sのエレクトレット化されたポリプロピレン製メルトブロー不織布を用意し、シート(B)とした。接着性材料として、合成ゴム系接着剤(TN−530S:松村石油(株)製)に抗菌剤(QB2500H)を10重量%添加したものを用意した。この接着性材料をタンク中で140℃の温度で溶融した後、140℃に加熱された空気とともにスプレーノズルより吐出し、シート(A)上に10g/mとなるように塗布した。塗布面にシート(B)を重ねて温度30℃のニップロールで圧締して積層し、積層濾材を得た。
(比較例2)
実施例1で用いた抗菌剤分散液に、目付80g/m、厚み0.27mm、気孔容積80%のポリエステル製スパンボンド不織布を含浸させ、マングルで絞り、70℃で乾燥させ、抗菌剤添着シート(A)を得た。但し、シート(A)の抗菌剤を含む固形分の添着量は3g/mであった。次に実施例1で用いたシート(B)を用意した。接着性材料として、抗菌剤を含まない合成ゴム系接着剤(TN−530S:松村石油(株)製)用意した。この接着性材料をタンク中で140℃の温度で溶融した後、140℃に加熱された空気とともにスプレーノズルより吐出し、シート(A)上に3g/mとなるように塗布した。塗布面にシート(B)を重ねて温度30℃のニップロールで圧締して積層し、積層濾材を得た。
(比較例3)
実施例1で用いた抗菌剤分散液に、目付35g/m、厚み0.55mm、気孔容積96%のポリエステル製スパンレース不織布を含浸させ、マングルで絞り、70℃で乾燥させ、抗菌剤添着シート(A)を得た。但し、シート(A)の抗菌剤を含む固形分の添着量は3g/mであった。次に実施例1で用いたシート(B)を用意した。接着性材料として、合成ゴム系接着剤(TN−530S:松村石油(株)製)に抗菌剤(QB2500H)を10重量%添加したものを用意した。この接着性材料をタンク中で140℃の温度で溶融した後、140℃に加熱された空気とともにスプレーノズルより吐出し、シート(A)上に5g/mとなるように塗布した。塗布面にシート(B)を重ねて温度30℃のニップロールで圧締して積層し、積層濾材を得た。
(比較例4)
実施例1で用いた抗菌剤分散液に、目付45g/m、厚み0.18mm、気孔容積82%のポリエステル製スパンボンド不織布を含浸させ、マングルで絞り、70℃で乾燥させ、抗菌剤添着シート(A)を得た。但し、シート(A)の抗菌剤を含む固形分の添着量は1g/mであった。次に実施例1で用いたシート(B)を用意した。接着性材料として、合成ゴム系接着剤(TN−530S:松村石油(株)製)に抗菌剤(QB2500H)を10重量%添加したものを用意した。この接着性材料をタンク中で140℃の温度で溶融した後、140℃に加熱された空気とともにスプレーノズルより吐出し、シート(A)上に5g/mとなるように塗布した。塗布面にシート(B)を重ねて温度30℃のニップロールで圧締して積層し、積層濾材を得た。
(比較例5)
目付50g/m、厚み0.16mm、気孔容積82%のポリエステル製スパンボンド不織布(気孔容積82%)にビニル樹脂系バインダーを用いてイミダゾール系抗菌剤を4g/m添着し、抗菌剤添着シート(A)を得た。次に目付20g/m、厚み0.26mm、通気度70cc/cm/sのエレクトレット化されたポリプロピレン製メルトブロー不織布シート(B)を用意した。接着性材料として、合成ゴム系接着剤(TN−530S:松村石油(株)製)に抗菌剤(QB2500H)を3重量%添加したものを用意した。この接着性材料をタンク中で140℃の温度で溶融した後、140℃に加熱された空気とともにスプレーノズルより吐出し、シート(A)上に3g/mとなるように塗布した。塗布面にシート(B)を重ねて温度30℃のニップロールで圧締して積層し、積層濾材を得た。
実施例1〜6及び比較例1〜5で得られた積層濾材の詳細と評価結果を表1に示す。
Figure 2011000561
本発明により、濾材に好適なフィルター加工性を持たせ、さらに抗菌性の維持に寄与することが可能となり、これによって高い抗菌性能を保ちつつ低ピッチのプリーツ型フィルターを提供できる。特に、本発明の濾材は、設置スペースが限られ、長寿命で高い抗菌性を要求される空気清浄用フィルターの分野に利用が可能である。

Claims (1)

  1. 被濾過流体の入口側に配置されかつ55〜130g/mの目付を有する粗粉塵捕集シート(A)と、荷電処理によってエレクトレットを構成する微粉塵捕集シート(B)と、シート(A)とシート(B)を接合するための接着性材料とからなる抗菌性積層濾材であって、下記(i)〜(iv)の条件を満たすことを特徴とする抗菌性積層濾材:
    (i)濾材の厚みが0.30〜0.60mmである;
    (ii)濾材のガーレ法による剛軟度が100〜500mgである;
    (iii)シート(A)の気孔容積が75〜85%である;
    (iv)シート(A)及び接着性材料に抗菌剤が添加されている。
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