車両の自動制御についてはよく知られており、様々な用途で有用である。農業の分野では、トラクタは、しばしば、領域を有効にカバーするために、予め設定された経路上を移動するように構成されている。建設および道路工事の分野では、機器は、しばしば、車両の経路、たとえば舗装機械およびブルドーザの経路などの精度を確かなものにするために、自律システムによって制御されている。ごく最近では、通行人および車道の輸送車両のための自律運転システムが開発されている。
自動車両は様々な手段によって制御されている。多くの自動車両は、GPSなどの航行衛星システムを使用して制御されている。このような車両は、その車両自体と少なくとも3つのGPS衛星との間の距離を測定することによって車両の位置を計算するためのGPSレシーバを搭載している。車両の位置は、個々のGPS衛星からの信号の送信と受信の間の時間遅延を測定し、測定した時間遅延データに基づいて車両の位置を三角測量することによって特定される。当技術分野で知られている他のシステムは、予め設定された経路上を移動し、移動している間に経路データを貯え、それらのデータを、車両を制御するためのシステムに提供することによって機能しており、したがって車両は、それらのデータを使用して移動経路を決定することができる。同様に、マップ・データを提供して車両の制御を促進することも可能である。
車両を自動制御するためのもう1つの方法は推測位置航法である。この方法では、車両の速度の関数として移動距離を計算することによって車両位置データが割り出され、また、ジャイロスコープおよび地磁気センサを使用することによって車両の方位が予測され、それにより車両の位置が予測される。この方法は、しばしば慣性航法システムと組み合わされ、ジャイロスコープを使用することによって、また、加速度を測定することによって車両の位置および方位が予測される。
これらおよび他のこのようなシステムは、精度が高く、また、ユーザに課せられる負担が軽減される利点を有しているが、その反面、このようなシステムには欠点もある。自動システムは誤動作することが知られており、移動中の車両にとって安全は何よりも肝要である。自動システムによって制御されている車両が所望の経路から外れると、間違った作物に肥料を与えるおそれがあり、車両が転覆するおそれがあり、あるいは車両が建物などの物体と衝突するおそれがある。正確に操作しないと、財産が破壊され、時間が失われ、また、傷害の危険が伴うことになる。
自動車両のこれらおよび他の欠点を補償するために、緊急状態または警報状態が検出されると車両が手動制御に復帰するシステムが開発されている。また、システムは、手動制御に復帰している間、車両の速度を遅くすることも可能である。さらに、当技術分野で知られているシステムは、自動制御が解放されると、ステアリング・ホイールを受動的または能動的に中央位置に戻すことも可能である。
米国特許第6067782号に、乗物のための自動ステアリング・システムが開示されている。このシステムの場合、ステアリング・ホイールの動きが閾値を超えると自動ステアリング・モードが解除され、手動ステアリング・モードに切り換わる。米国特許第6198992号に、ステアリング・ホイールの動きが極めて唐突である場合、自動ステアリングの係合を解除するための誘導制御システムのオーバライドが開示されている。米国特許第6751535号に、GPSを利用した、道路位置データを失うと車両の速度が遅くなって停止する無人車両制御が開示されている。
図1は、本発明の実施形態による部分手動制御状態における自動車両の車両経路の図解を示したものである。この図解では、車両130の制御は、自動航法システムによって管理されている。この例では、車両130はトラクタであり、耕地110を耕している。耕地110は道路120に隣接している。車両130が耕地110の隅に向かって移動すると、自動航法システムは、車両が耕地の末端に到達する前に車両の向きを変える。この図解では、自動航法システムは、曲線180に沿って移動するように車両を管理しようとしている。自動航法システムが故障するか、あるいは車両が不安定になると、その結果として故障点160で警報状態が検出されることになる。警報状態が検出されると、従来技術による自動システムの場合、一般的には車両を直線経路170に添って移動させることになる。しかしながら、図1から分かるように、ポイント160で警報状態が検出された場合に、車両130を直線経路170に戻すことは望ましくない。従来技術による方法の場合、車両130が道路120上へ移動することになり、その結果、人および財産に対する潜在的に危険な状況が生じることになる。
本発明者は、警報状態にある場合、車両を部分手動制御状態に置くことにより、現在の移動経路に沿った車両の移動、たとえば経路180に沿った車両の移動を継続することが望ましいことを認識した。部分手動制御状態では、車両130は、同じ移動経路に沿った移動、たとえば経路180に沿った移動を継続する。ユーザがブレーキ、ステアリング・ホイール、等々を使用して車両のドライバなどのオペレータ制御入力を提供すると、車両は全手動制御に入る。
図2は、本発明の一実施形態による車両航法制御システムのブロック図を示したものである。車両の動作を管理するために、自動航法システム210が使用されている。自動航法システム210は、それらに限定されないが、車両制御230を管理する速度制御212およびステアリング制御214を備えている。より具体的には、速度制御212は、車両制動機構232および車両加速機構234を管理している。ステアリング制御214は、車両ステアリング機構236を管理している。
オーバライド制御ユニット220は、センサ240から連続的または周期的にデータを読み取っている。センサ240は、車両のパラメータを感知する、たとえば車両のステアリング角度、牽引力、速度、傾斜および物理的位置を測定するためのセンサを始めとする任意の感知デバイスを備えることができる。牽引力センサは、一般的にはホイールの上に置かれている。ジャイロ・センサは、車両の速度および傾斜の測定を補助することができる。物理位置センサは、航行衛星、予め提供されているマップ・データ、予め提供されている経路データおよび他の同様のデータからデータを取得し、それらに基づいて操縦するための1つのセンサまたは複数のセンサの組合せを備えることができる。また、自動航法システム210およびその安全な動作を監視するためのセンサを提供することも可能である。さらに、他のセンサ240および感知デバイスを本発明と共に使用することができることが企図されている。本明細書において上で記述したセンサは、本発明と共に使用するためのものであることが企図されたセンサのサブセットとして読むべきであるが、本発明の範囲および精神の範囲内である他のセンサも同じく企図されている。
オーバライド制御ユニット220は、センサ240によって提供されるデータを読み取り、警報状態を検出している。オーバライド制御ユニット220は、個別のオーバライド制御デバイスであっても(図に示されているように)、あるいはオーバライド制御として自動航法システム210の中に組み込むことも可能である。警報状態は、車両または自動航法システムが誤動作していること、あるいは不安定であることをセンサ240が示すと、オーバライド制御ユニット220によって検出される。自動航法システム210の不安定性には、センサ240または自動航法システム210が指示されたパラメータの外側で作用している状態を含むことができる。さらに、不安定性は、期待ノルムから逸脱しているセンサ240のうちの1つまたは複数によって提供されるデータに起因する場合もある。たとえば、深いぬかるみの上を車両が移動することもあれば、牽引力が最適レベルの50%であることを示す牽引力データをセンサ240がオーバライド制御ユニット220に提供することもある。このデータの結果として、オーバライド制御ユニット220によって警報状態が検出される場合がある。もう1つの例では、牽引力が最適レベルの75%である場合もある。しかしながら、センサ240は、速度が15秒間にわたって10mph増加したことを示す速度データをオーバライド制御ユニット220に提供することができる。オーバライド制御ユニット220は、これらのセンサ240によって提供されるデータの互いに相俟った変化を考慮して警報状態を検出するように構成することができる。さらに他の例では、車両が衛星位置決めデータを使用して管理されている場合、車両が先行する指示データとは実質的に異なる位置に存在していることを新しいデータが示すと、車両の真の位置が未知であり、したがって車両を誘導するための適切な経路を決定することができないため、警報が検出されることになる。これは、レシーバの誤動作、衛星クロック誤差、多重経路ひずみ、および不適切な位置読値をもたらすことになる他の要因によって生じることがある。
警報状態が検出されると、車両は部分手動制御状態に入り、現在の曲率半径が維持される。他の車両制御は、部分手動制御状態または移行状態で自動制御あるいは手動制御下に置かれ、徐々に自動制御が解除されて、やがて手動制御に復帰することになる。たとえば、部分手動制御状態の一実施形態では、車両の前進運動を維持することができる。これは、すぐ近くを移動している他の車両が、警報状態にある車両との衝突を調整し、回避するための時間を持つことができ、あるいは自動制御から手動制御への車両の安全な移行を可能にすることができるため、場合によっては望ましい。一実施形態では、制御された割合で車両の速度を減速させることができる。他の実施形態では、現在の割合で速度を維持することができる。部分手動制御状態の他の実施形態では、車両の速度を一切制御せず、自動制御を全く必要とすることなく車両を減速させる(あるいは加速させる)ことも可能である。
本発明の一実施形態が示されている図1をもう一度参照すると、曲率半径を維持する概念をより明確に理解することができる。本明細書において上で説明したように、故障点160で警報状態が検出され、車両が部分手動制御状態に置かれる。図1に示されている例では、車両130は、警報状態になった時点で曲線180の経路に従うよう回転状態になる。車両130は、故障点160で警報状態が検出された後、部分手動制御状態で曲線180の経路に沿った移動を継続する。前進運動が維持された場合に車両が移動することになる最終的な経路は、中心点140および半径150を有する完全な円になる。中心点140は、車両130の円形移動経路上のすべての点から等距離の点である。半径150は、中心点140から車両130の円形移動経路までの距離である。半径150は、本明細書においては曲率半径として定義されている。ホイール角度が大きくなると、曲率半径が小さくなる。逆に、ホイール角度が小さくなると、曲率半径が大きくなる。ホイール角度は、現在のホイール位置と、ホイールと車両の移動前進経路が一致した場合のホイールの位置との間の角度の測度である。実際の状態は、本明細書において上で説明した理想的な状態から変化する可能性があることを理解されたい。また、必ずしも円全体にわたって車両を移動させる必要はなく、むしろ車両の移動経路、車両のホイール角度および他の指示器を考慮することによって曲率半径を計算することができることを理解されたい。
本発明の他の実施形態では、警報状態が検出された時点における曲率半径は、曲率半径が閾値未満である場合にのみ維持される。これは、車両がほぼ直線の経路を移動している場合、車両を直線的に移動させる方がより安全であると思われることによるものである。たとえば、警報状態が検出された時点における曲率半径が大きい車両は、直線移動経路の方が他のどの移動経路よりも瞬時に調整することができる。このような例では、直線的な移動経路を有することがより望ましい。通常、車両の曲率半径が約20メートルの閾値半径未満である場合、その曲率半径を維持することが望ましいが、任意の合理的な曲率半径を閾値として使用することができ、また、車両の製造者、所有者あるいはオペレータのアプリケーションおよび希望に応じて様々な閾値を使用することができる。
もう一度図2を参照すると、曲率半径の維持は、様々な方法で達成することができる。オーバライド制御ユニット220は、センサ240によって提供されるデータに基づいて、警報状態が検出された時点における曲率半径を特定することができる。オーバライド制御ユニット220または自動航法システム210は、このデータを使用して曲率半径を計算し、ステアリング制御214および車両ステアリング機構236を介して車両を制御することができる。たとえば1つまたは複数のセンサ240からのデータの腐敗または衝突によって警報状態が検出される場合などのように、この計算および制御が不可能である場合、警報状態が検出される前のいくつかのポイントからの信頼性の高いデータを使用してステアリングおよび曲率半径を設定することができる。一方、センサ240によって提供されるデータの信頼性が高く、曲率半径を十分に計算することができる場合、警報状態の間、周期的または連続的に曲率半径を調整することも可能である。バックアップ・システムまたは他のシステム内にバックアップ・センサを提供することも可能であり、また、安全を保証するためには場合によってはバックアップ・センサが必要である。さらに、警報状態が検出されると、車両ステアリング機構236を所定の位置に保持することも可能である。
警報の原因に応じて、曲率半径を維持するための様々な手段および装置を使用することができる。手段および装置の組合せを使用することができる。たとえば、信頼性の高いGPS信号が失われると直ちに警報状態を検出するようにオーバライド制御ユニット220が構成されている場合、現在の曲率半径は極めて正確であると思われるため、現在の曲率半径を維持することが望ましい場合がある。センサの誤動作によって警報状態が検出されると、現在のデータを利用することができなくなる。したがって、場合によっては、警報状態が検出される前のいくつかのポイントからのデータを使用することが望ましい。センサの誤動作のためにセンサ240が腐敗したデータを提供する他の例では、場合によっては、曲率半径を維持するための現下の手段として、車両ステアリング機構236を所定の位置に保持することが望ましい。
警報状態が検出されると、可聴通知、視覚通知または触覚通知などの手段によってユーザに知らせることができる。また、無線信号も企図されており、警報状態に関する情報が基地局または他の中央ロケーションに送信される。
手動制御システム250からの手動制御入力が検出されると、車両は全手動制御状態に置かれる。手動制御システム250は、車両の制御を手動で管理するための様々な機構を備えている。典型的な手動制御には、車両制動機構232、車両加速機構234および車両ステアリング機構236を管理するためにユーザが利用することができるブレーキ252、加速装置254およびステアリング・ホイール256などのオペレータ制御入力が含まれている。図には示されていないが他の追加手動制御を含むことも可能であり、たとえば、それらに限定されないが、非常ブレーキ、ギヤー・シフター、等々を含むことができる。
部分手動制御状態にある間、システムは、車両が実質的に円形経路に沿って移動するよう、現在の曲率半径を維持する。また、部分手動制御状態にある間、オーバライド制御ユニット220は、場合によっては、車両を減速させるか、あるいは停止させるように速度制御212、車両制動機構232またはバックアップ制動システム(図示せず)を管理することが望ましい。車両を減速させるか、あるいは停止させることにより、追加安全対策が提供される。ユーザが車両の手動制御を選択すると、すべての自動誘導および航法システムが解除される。
オペレータ制御入力は、手動制御システム250内の手動制御センサ258によって検出される。手動制御センサ258は、ユーザが手動制御システム250の少なくとも1つの手動制御装置を使用することによって車両の制御を選択したことを示すデータをオーバライド制御ユニット220に提供している。たとえば、ステアリング・ホイール256が触れられるか、あるいは実質的な量だけ移動し、加速装置254がユーザによって押し下げられ、あるいはブレーキ252がユーザによって押し下げられると、手動制御センサ258はこの運動を検出する。オペレータ制御が検出されると、手動制御センサ258は、このようなオペレータ制御が発生したことを示す信号をオーバライド制御ユニット220に送信する。
他のオペレータ制御センサおよび指示器を使用して、オペレータ制御入力があったこと、あるいはオペレータ制御がなされようとしていることを検出し、オペレータが車両を制御していることをオーバライド制御ユニットに知らせることも可能である。このような指示には、誰も座っていなかった運転席にユーザが着席したことの検出、ギヤー・チェンジの検出、手動制御ボタン/レバーが押されたことの検出、車両のダッシュボード上の制御が操作されたことの検出、等々を含むことができる。また、オペレータ制御センサは、たとえば無線信号による遠隔制御を検出することができることが同じく企図されている。車両が遠隔で制御されると、オーバライド制御ユニット220は、車両の制御を遠隔制御システムに引き渡すデータを送信することになる。
次に図3を参照すると、本発明の一実施形態の航法制御システムによって実行されるステップが示されている。ステップ310で車両データが感知される。この車両データには、それらに限定されないが、車両速度、位置、方向、個々のホイールまたは全体としての車両の牽引力、制動力、等々に関するデータを含むことができる。GPSレシーバなどの航行衛星レシーバを使用して、位置、方向、速度および他のデータを補助することができる。
ステップ320で、警報状態が検出されたかどうかが判定される。警報状態は、感知した車両データに基づいて検出され、上で説明した基準に基づいて特定される。警報状態が検出されていない場合、警報状態が検出されるまでステップ310およびステップ320が繰り返される。
ステップ320で警報状態が検出されると、ステップ330で、自動車両の現在の曲率半径が閾値未満であるかどうかが判定される。この閾値は、特定の実施態様に適した任意の値にすることができる。本明細書において上で説明したように、曲率半径は、ほとんどの状態下では、ホイール角度が大きいほど小さくなる。逆に、曲率半径は、ほとんどの状態下では、ホイール角度が小さいほど大きくなる。ホイール角度がゼロに向かって小さくなると、車両の経路は直線経路に近づく。車両の曲率半径が閾値より大きい場合、警報状態が検出されると、直線経路に沿って車両を移動させることが望ましく、したがってステップ340でステアリングがまっすぐに設定される。曲率半径が大きいということは、場合によっては、維持してはならない直線移動経路への調整が他のどの移動経路よりも微小であることを示しているため、このような状態の下では、場合によっては直線経路に沿って移動させることが望ましい。また、指定されたホイールのホイール角度が閾値未満である場合、同じくステアリングをまっすぐに設定することができる。ステップ330で曲率半径が閾値未満であると判定されると、ステップ340を実行することなくステップ350が実行される。
ステップ350で現在の曲率半径が維持される。ステップ340でステアリングがまっすぐに設定された場合、このステップ350により直線移動経路が維持されることになる。ステップ330の結果、ステップ340が実行されなかった場合、現在の曲率半径は、警報状態が検出された時点における曲率半径であるか、あるいはそれより少し前の曲率半径である。現在の曲率半径の維持は、ステアリング機構を所定の位置に保持するか、あるいは自動航法システムを使用することによって達成することができる。また、警報状態時に感知された車両データに基づいて曲率半径を設定することも可能である。たとえば予期しない突然の回転、またはデータの腐敗、あるいはデータを安全に使用することができないことによって警報状態が検出された場合などのように、このようなデータが有効でない場合、警報状態が検出される前に得られたデータを使用しなければならない。本発明の一実施形態では、曲率半径を適切に維持することができるよう、バックアップ・センサを使用して曲率半径に関するデータが提供されている。
ステップ360で、オペレータ制御が検出されたかどうかが判定される。オペレータ制御が検出されていない場合、ステップ350および360が繰り返され、オペレータ制御入力が検出されるまで現在の曲率半径が維持される。図2を参照して上で同様に説明したように、オペレータ制御入力には、それらに限定されないが、ユーザ・ステアリング、制動、加速、ギヤー・チェンジ、運転席への着席、手動制御ボタンまたはレバーの使用、等々を含むことができる。また、制御入力は、制御が遠隔操作で実施されていることを示す無線信号の形態であってもよいことが企図されている。ステップ360でオペレータ制御が検出されると、ステップ370で車両が手動制御に置かれる。
図4は、本発明を実施することができるオーバライド制御ユニットの高水準のブロック図を示したものである。図4は、適切にプログラムされた汎用コンピュータまたは他の同様の回路を使用して、自動航法システム210、オーバライド制御ユニット220および手動制御システム250を実施することができる高水準の機能ブロック図を示したものであることは当業者には認識されよう。これらの装置のうちの1つまたは複数を単一の汎用コンピュータの中で実施することができる。本明細書において開示されている機能およびステップは、車両の制御操作を実行するためのコンピュータ・デバイスによって実施することができる。このようなデバイスは、たとえば、よく知られているコンピュータ・プロセッサ、メモリ・ユニット、ストレージ・デバイス、コンピュータ・ソフトウェア、ネットワーク・インタフェースおよび他のコンポーネントを使用して実施することができる。たとえば、図4には、このようなコンピュータの高水準のブロック図が示されている。コンピュータ402には、コンピュータ402のすべての動作を定義しているコンピュータ・プログラム命令を実行することによってコンピュータ402のすべての動作を制御するプロセッサ404が含まれている。コンピュータ・プログラム命令は、ストレージ・デバイス412(たとえばフラッシュ・ラム)に記憶することができ、コンピュータ・プログラム命令を実行することが望ましい場合にメモリ410にロードすることができる。したがって、装置は、メモリ410および/またはストレージ412に記憶されているコンピュータ・プログラム命令によって定義することができ、また、コンピュータ・プログラム命令を実行するプロセッサ404によって装置を制御することができる。また、コンピュータ402は、ネットワークを介して他のデバイスと通信するための1つまたは複数のインタフェース406を備えている。コンピュータ402は、さらに、ユーザとコンピュータ402の対話を可能にするデバイス(たとえばディスプレイ、キーボード、マウス、スピーカ、ボタン、等々)を代表している入力/出力408を備えている。実際のコンピュータの実施態様には、他のコンポーネントが同じく含まれていること、また、図4は、説明を目的としてこのようなコンピュータの複数のコンポーネントのうちのいくつかを高いレベルで描写したものであることは当業者には認識されよう。
当業者は、本発明を理解し、実践することができ、また、丘、谷、重力および地球の曲率を備えた条件に本発明を適合させることが可能である。本発明の一実施形態では、これらの特徴にもかかわらず車両の曲率半径が維持される。また、飛行船および潜水船の部分手動制御状態を使用して本発明を実践することが企図されている。
上述の詳細な説明は、限定的なものとしてではなく、あらゆる点で説明を目的とした例示的なものとして理解すべきであり、また、本明細書において開示されている本発明の範囲を上述の詳細な説明から画定してはならない。そうではなく、本発明の範囲は、特許法によって許容される最大の広さに従って解釈される特許請求の範囲によって画定される。本明細書において図に示され、説明されている実施形態は、単に本発明の原理を説明することを目的としたものにすぎないこと、また、当業者は、本発明の範囲および精神を逸脱することなく様々な修正を実施することができることを理解されたい。当業者は、本発明の範囲および精神を逸脱することなく様々な他の特徴の組合せを実施することができる。