JP2010536952A - ゴム組成物 - Google Patents

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コウナヴィス、ジョン
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ケムチュア コーポレイション
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Abstract

少なくとも1種の置換若しくは非置換ジアリールアミン含有化合物であって、このアリール環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する化合物の少なくとも有効量を含む、ゴム組成物が開示される。

Description

本発明は、全体的にゴム組成物に関する。このゴム組成物は、車両、例えば、自転車、モーターバイク、乗用車及びトラックにおけるタイヤトレッド、サイドウォール及び他のタイヤ構成部品のために特に有用である。
ゴムがオゾン環境の負荷の下に置かれた場合、オゾンは、タイヤに使用された従来の高不飽和ゴム加硫物の表面亀裂を引き起こすことが周知されている。少数の亀裂が形成された場合、これが急速に深い破壊的な割れ目に成長し、激しい劣化が生じる。これらのオゾン亀裂は、特に、サイドウォールの領域におけるタイヤの耐用年数を縮める。
ゴムタイヤはまた、1種又は複数のゴム組成物の視覚的に露出された外部構成部品を通常有し、これが、風化雰囲気の条件及び動的使用に曝された場合、様々な程度に変色し、典型的にはまったく均一でないタイヤの外観をもたらす傾向にある。視覚的に露出された表面を有するこのようなタイヤ構成部品は、例えば、タイヤサイドウォール、タイヤチェーファー(chafers)、及びタイヤトレッドである。例えば、黒色に着色されたタイヤサイドウォールは、老化防止剤のゴム組成物の表面への移動と共に、一般に、大気中のオゾン、紫外光及び風化への曝露の結果として色が茶色になり得る。このような現象は、当業者にはよく知られている。
静的及び動的条件下で起こるオゾン亀裂の形成を遅延させるために、従来の化学的老化防止剤が開発されている。老化防止剤の1つのクラスは、フェニレンジアミン化合物である。例えば、米国特許第5,420,354号;同第5,574,187号;同第5,840,982号及び同第6,201,049号参照。常用されるこのような老化防止剤の例には、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン;N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン;N−フェニル−N’−(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン;N−フェニル−N’−(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン;N−フェニル−N’−シクロヘキシル−p−フェニレンジアミン;混合されたジアリール−p−フェニレンジアミン;N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン;N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン;N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン;N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルフェニル)−p−フェニレンジアミン;N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン;N−フェニル−N’−p−トルエンスルホニル−p−フェニレンジアミン及びこれらの材料のブレンドが含まれる。
これらの周知のp−フェニレンジアミン化合物の使用は、静的及び動的の両方の条件下で改良されたオゾン保護を有するが、これらの化合物は、露出された表面上に、染みをつける、変色を起こす、及び目立つ茶色がかったブルーム(bloom)を形成するきわめて強い傾向を有する。オゾン保護が要求される最大の用途であるタイヤでは、好ましくない、目立った茶色の、くすんだ表面は、典型的にはp−フェニレンジアミン化合物によってサイドウォール上に引き起こされる。
さらに、タイヤのリトレッド(retreading)はタイヤ業界では一般的慣行であり、トレッドがその耐用寿命をつとめた後、タイヤは、元のタイヤカーカス又はケーシングをそのままにして再使用される。典型的には、タイヤ、特にトラックタイヤのリトレッドは、1度だけでなく場合により数回実施される。これは、新規なタイヤを購入しないでトレッドを置き換えることはより安価である点で望ましい。また、これは、タイヤ廃棄の環境に与える影響を低下させる。タイヤを複数回リトレッドすることを可能にするためには、カーカスの構造上の完全性が可能な限り長く維持されなければならない。しかし、タイヤカーカスの構造上の完全性は、例えば、酸化及び/又は屈曲疲労のために経時的に劣化して、タイヤをリトレッドする回数を制限し得る。これはトラックタイヤに対して特に問題である。
したがって、改良されたオゾン耐性を有し、一方また、様々な老化防止剤等のこのような移動及び/又は大気条件への曝露による、サイドウォールなどのタイヤ構成部品の露出された表面のこのようなくすみ及び/又は変色(通常、茶色の着色)を、長期間隠し、遅延させ、及び/又は実質的に解消することができるゴム組成物を提供することが望ましい。また、タイヤをリトレッドし得る回数を最大化するために、長期間改良された構造上の完全性を有するタイヤカーカスを提供することが望ましい。
本発明の一実施形態によれば、(a)少なくとも1種のゴム成分;(b)充填剤;及び(c)少なくとも1種の置換若しくは非置換ジアリールアミン含有化合物であって、このアリール環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する化合物の有効量を含むゴム組成物が提供される。
本発明の第2の実施形態によれば、(a)少なくとも1種のゴム成分;(b)充填剤;及び(c)一般式
Figure 2010536952

[式中、nは0〜3であり;mは0〜3であり;各R及びR置換基は、独立に、水素、直鎖若しくは分枝C〜C30アルキル基又はアルケニル基、置換若しくは非置換C〜C12シクロアルキル基、置換若しくは非置換C〜C12アリール基、ヒドロキシル含有基、ハロゲン基、置換若しくは非置換C〜C20アルコキシ基、エステル含有基、エーテル含有基、ポリエーテル含有基、アミド含有基、又はアミン含有基であり、或いは2つのR置換基及び/又は2つのR置換基は、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和、部分的に飽和若しくは不飽和のC〜C30環構造を形成し;R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を形成し、R及びRは、独立に、水素、直鎖若しくは分枝C〜C30アルキル基又はアルケニル基、置換若しくは非置換C〜C12シクロアルキル基、置換若しくは非置換C〜C12アリール基、ヒドロキシル含有基、ハロゲン基、置換若しくは非置換C〜C20アルコキシ基、エステル含有基、エーテル含有基、ポリエーテル含有基、アミド含有基、又はアミン含有基であり、或いはR及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を形成する。]を有するジアリールアミン含有化合物、又はその異性体の有効量を含むゴム組成物が提供される。
本発明の第3の実施形態によれば、(a)少なくとも1種のゴム成分;及び(b)少なくとも1種の置換若しくは非置換ジアリールアミン含有化合物であって、このアリール環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する化合物の有効量を含むゴム組成物を含む、視覚的に観察可能な外部表面を有する少なくとも1つの構成部品を有するタイヤが提供される。
本発明の第4の実施形態によれば、(a)少なくとも1種のゴム成分;及び(b)一般式
Figure 2010536952

[式中、n、m、R、R、R、R、R及びRは、前述の意味を有する。]
を有するジアリールアミン含有化合物の有効量を含むゴム組成物を含む、視覚的に観察可能な外部表面を有する少なくとも1つの構成部品を有するタイヤが提供される。
本発明の第5の実施形態によれば、(a)少なくとも1種のゴム成分;及び(b)少なくとも1種の置換若しくは非置換ジアリールアミン含有化合物であって、このアリール環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する化合物の有効量を含むゴム組成物を含むサイドウォールを有するタイヤが提供される。
本発明の第6の実施形態によれば、(a)少なくとも1種のゴム成分;及び(b)一般式
Figure 2010536952

[式中、n、m、R、R、R、R、R及びRは、前述の意味を有する。]
を有するジアリールアミン含有化合物の有効量を含むゴム組成物を含むサイドウォールを有するタイヤが提供される。
本発明の第7の実施形態によれば、(a)少なくとも1種のゴム成分;及び(b)少なくとも1種の置換若しくは非置換ジアリールアミン含有化合物であって、このアリール環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する化合物の有効量を含むゴム組成物を含むカーカスを有するタイヤが提供される。
本発明の第8の実施形態によれば、(a)少なくとも1種のゴム成分;及び(b)一般式
Figure 2010536952

[式中、n、m、R、R、R、R、R及びRは、前述の意味を有する。]
を有するジアリールアミン含有化合物の有効量を含むゴム組成物を含むカーカスを有するタイヤが提供される。
本発明の第9の実施形態によれば、タイヤの視覚的に観察可能な外部表面のくすみ及び/又は変色を長期間隠し、遅延させ、及び/又は実質的に解消するための方法であって、(a)少なくとも1種のゴム成分;及び(b)少なくとも1種の置換若しくは非置換ジアリールアミン含有化合物であって、このアリール環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する化合物の有効量を含むゴム組成物を含む、視覚的に観察可能な外部表面を有する少なくとも1つの構成部品を有するタイヤを提供することを含む上記方法が提供される。
本発明のゴム組成物に使用するのに適したゴム成分は、例えば、天然及び/又は合成ゴム並びにこれらの混合物等の高度に不飽和なゴムをベースとする。本発明の実施において使用可能な代表的な高度に不飽和なゴムは、ジエンゴムである。このようなゴムは通常約20〜約450の間のヨウ素価を有するが、より高い又はより低いヨウ素価、例えば、約50〜約100を有する高度に不飽和なゴムも使用することができる。使用することができる実例となるジエンゴムは、例えば、1,3−ブタジエン;2−メチル−1,3−ブタジエン;1,3−ペンタジエン;2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等の共役ジエンをベースとするポリマー、及びこのような共役ジエンと、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、アセチレン、例えばビニルアセチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビニル等のモノマーとのコポリマーである。好ましい高度に不飽和なゴムには、天然ゴム、cis−ポリイソプレン、1,2−ポリイソプレン及び3,4−ポリイソプレンなどのポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、スチレン−イソプレンコポリマー、イソプレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−イソプレン−ブタジエンターポリマー、ポリクロロプレン、クロロ−イソブテン−イソプレン、ニトリル−クロロプレン、スチレン−クロロプレン、及びポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)が含まれる。さらに、エチレン、プロピレン及びジエンのターポリマー(EPDM)、エチレンとプロピレンのコポリマーゴム(EPR)、ブチルゴム又はハロゲン化ゴム、例えば、ブロモブチルゴム、ベンジルブロモスチレンをベースとするゴム並びに商品名EXXPROとしてExxon Chemical社から入手可能な臭素化ポリマー等のより低い不飽和を有するエラストマーと組み合わせた1種又は複数の高度に不飽和なゴムもまた、本発明の企図の範囲内である。
本発明のゴム組成物に使用するための充填剤には、限定するものではないが、カーボンブラック、シリカ(例えば、熱分解法及び沈降法)、酸化チタン、アルミノシリケート及びアルミナ等の金属酸化物、粘土及びタルクを含むシリカ含有材料等並びにこれらの混合物が含まれる。「アルミナ」という用語は、酸化アルミニウム、又はAlとして本明細書で記述することができる。充填剤は、水和物又は無水の形態であってもよい。有用なカーボンブラック充填剤には、当業者には既知の任意の一般的に入手可能な、商業的に製造したカーボンブラックが含まれる。一般に、少なくとも約5m/g、好ましくは少なくとも約35m/g、最も好ましくは少なくとも約200m/gの表面積(EMSA)を有するものが好ましい。本出願で使用される表面積値は、セチルトリメチル−アンモニウムブロマイド(CTAB)技術を用いて、ASTM試験D−3765によって測定されるものである。有用なカーボンブラックの中には、ファーネスブラック、チャネルブラック及びランプブラックがある。より特定すれば、カーボンブラックの例には、スーパーアブレーションファーネス(SAF)ブラック、ハイアブレーションファーネス(HAF)ブラック、ファーストエクストルージョンファーネス(FEF)ブラック、ファインファーネス(FF)ブラック、インターメディエイトスーパーアブレーションファーネス(ISAF)ブラック、セミラインフォーシングファーネス(SRF)ブラック(semi−reinforcing furnace blacks)、メディウムプロセシングチャネルブラック、ハードプロセシングチャネルブラック及び導電性チャネルブラックが含まれる。使用することができる他のカーボンブラックには、アセチレンブラック及びサーマルブラックが含まれる。上記ブラックの2種以上の混合物を、本発明のゴム組成物の調製に使用することができる。使用可能カーボンブラックの表面積に関する典型的な値を以下の表Iに要約する。
表I
カーボンブラック
Figure 2010536952
本発明で使用することができるカーボンブラックは、ペレット化の形態又は非ペレット化の凝集塊であってもよい。取扱いの容易さのために、ペレット化カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックは通常、約10〜約100phr、好ましくは約30〜約90phr及び、最も好ましくは約45〜約85phrの範囲の量でゴム組成物に取り込まれる。「phr」という用語は、本明細書では当技術分野で認められた意味、即ち、ゴムの百(100)重量部当たりの個々の材料の重量部を指すものとして使用される。
シリカ充填剤は、ゴム組成物の強化と関連して有用であることが知られている任意のタイプであってもよい。代表的な適したシリカ充填剤には、限定するものではないが、シリカ、沈降シリカ、アモルファスシリカ、ガラス状シリカ、ヒュームドシリカ、溶融シリカ、ケイ酸アルミニウム等の合成ケイ酸塩、ケイ酸マグネシウム及びケイ酸カルシウム等のアルカリ土類金属ケイ酸塩、カオリンなどの天然ケイ酸塩及び他の天然起源のシリカ等が含まれる。また、有用なものは、例えば、約5〜約1000m/g、好ましくは約20〜約400m/gのBET表面積及び約5〜約500nm、好ましくは約10〜約400nmの一次粒径を有する高度分散シリカである。これらの高度分散シリカは、例えば、ケイ酸塩溶液の沈殿又はケイ素ハライドの火炎加水分解によって調製することができる。シリカは、例えば、Al、Mg、Ca、Ba、Zn、Zr、Ti酸化物等の他の金属酸化物との混合酸化物の形態で存在することもできる。当業者には既知の市販のシリカ充填剤には、例えば、商品名Cab−O−Sil(登録商標)としてCabot社、商品名Hi−Sil及びCeptaneとしてPPG Industries、商品名ZeosilとしてRhodia、並びに商品名Ultrasil(登録商標)及びCoupsil(登録商標)としてDegussa AGなどの供給源から入手可能ものが含まれる。
本発明のゴム組成物にシリカ充填剤を使用する場合、カップリング剤も使用することが有利である。このようなカップリング剤は、シリカ粒子と、例えば、予混合する、又は予備反応させるか、或いはゴム/シリカ処理中又は混合中の段階でゴム混合物に添加してもよい。ゴム/シリカ混合中、又はゴム/シリカ処理中の段階に、カップリング剤及びシリカをゴム混合物に別々に添加する場合、カップリング剤は、この場合in situでシリカと結合するものと考えられる。
カップリング剤は、通常、シリカ表面と反応することが可能な構成成分又は部分(シラン部分)、及び、炭素−炭素二重結合又は不飽和を含むゴム、例えば、硫黄加硫可能ゴムと反応することが可能な構成成分又は部分を有するシランを含んでなる。したがって、このようにして、カップリング剤はシリカとゴムの間を結合する橋として作用して、シリカのゴム強化の側面を高める。
カップリング剤のシラン成分は、シリカ表面とおそらく加水分解を介して結合を明らかに形成し、カップリング剤のゴム反応性成分はゴムそれ自体と結合する。一般に、カップリング剤のゴム反応性成分は、温度感受性であり、最終のより高温の硫黄加硫段階中、即ち、ゴム/シリカ/カップリング剤の混合段階の次で、カップリング剤のシラン基がシリカと結合した後でゴムと結合する傾向がある。しかし、部分的にはカップリング剤の典型的な温度感受性のために、カップリング剤のゴム反応性成分とゴムとの間である程度の結合(combination)、又は結合(bonding)が、初期のゴム/シリカ/カップリング剤混合段階中及び次の加硫段階に先立って起こり得る。
カップリング剤の適したゴム反応性基成分には、限定するものではないが、メルカプト、アミノ、ビニル、エポキシ、及び硫黄基等の1つ又は複数の基が含まれる。好ましくは、カップリング剤のゴム反応性基成分は、硫黄又はメルカプト部分であり、硫黄基が最も好ましい。
本明細書で使用するためのカップリング剤の例は、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン及びこれらの組合せである。本明細書で使用することができる硫黄含有有機ケイ素化合物の例には、限定するものではないが、3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3−ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)オクタスルフィド、3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、2,2’−ビス(トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、3,3’−ビス(トリブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)ヘキサスルフィド、3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)オクタスルフィド、3,3’−ビス(トリオクトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’−ビス(トリヘキソキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリ−2”−エチルヘキソキシシリルプロピル)トリスルフィド、3,3’−ビス(トリイソオクトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’−ビス(トリ−t−ブトキシシリル−プロピル)ジスルフィド、2,2’−ビス(メトキシジエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、2,2’−ビス(トリプロポキシシリルエチル)ペンタスルフィド、3,3’−ビス(トリシクロヘキソキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’−ビス(トリシクロペントキシシリルプロピル)トリスルフィド、2,2’−ビス(トリ−2”−メチル−シクロヘキソキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(トリメトキシシリルメチル)テトラスルフィド、3−メトキシエトキシプロポキシシリル3’−ジエトキシブトキシシリルプロピルテトラスルフィド、2,2’−ビス(ジメチルメトキシシリルエチル)ジスルフィド、2,2’−ビス(ジメチルsec−ブトキシシリルエチル)トリスルフィド、3,3’−ビス(メチルブチルエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’−ビス(ジt−ブチルメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、2,2’−ビス(フェニルメチルメトキシシリルエチル)トリスルフィド、3,3’−ビス(ジフェニルイソプロポキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’−ビス(ジフェニルシクロヘキソキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(ジメチルエチルメルカプトシリルプロピル)テトラスルフィド、2,2’−ビス(メチルジメトキシシリルエチル)トリスルフィド、2,2’−ビス(メチルエトキシプロポキシシリルエチル)テトラスルフィド、3,3’−ビス(ジエチルメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’−ビス(エチルジ−sec−ブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(プロピルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(ブチルジメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、3,3’−ビス(フェニルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−フェニルエトキシ−ブトキシシリル3’−トリメトキシシリルプロピルテトラスルフィド、4,4’−ビス(トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、6,6’−ビス(トリエトキシシリルヘキシル)テトラスルフィド、12,12’−ビス(トリイソプロポキシ−シリルドデシル)ジスルフィド、18,18’−ビス(トリメトキシシリルオクタデシル)テトラスルフィド、18,18’−ビス(トリプロポキシシリルオクタデセニル)テトラスルフィド、4,4’−ビス(トリメトキシ−シリルブテン−2−イル)テトラスルフィド、4,4’−ビス(トリメトキシシリルシクロヘキシレン)テトラスルフィド、5,5’−ビス(ジメトキシメチルシリルペンチル)トリスルフィド、3,3’−ビス(トリメトキシ−シリル−2−メチルプロピル)テトラスルフィド、3,3’−ビス(ジメトキシフェニルシリル−2−メチルプロピル)ジスルフィド等及びこれらの混合物が含まれる。
一実施形態では、本発明のゴム組成物は、置換若しくは非置換ジアリールアミン含有化合物であって、このアリール環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する化合物の有効量を含む。一実施形態では、ジアリールアミン含有化合物は、そのフェニル環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する少なくとも1種の置換若しくは非置換ジフェニルアミン含有化合物であり得る。一般に、ジアリールアミン含有化合物のアミン原子上の一方のアリール置換基は、1〜約5個の環構造を含み、一方、アミン原子上の他のアリール置換基は、0〜約6個の環構造を含む。別の実施形態では、ジアリールアミン含有化合物は、一般式
Figure 2010536952

[式中、nは0〜3であり;mは0〜3であり;各R及びR置換基は、独立に、水素、直鎖若しくは分枝C〜C30アルキル基又はアルケニル基、置換若しくは非置換C〜C12シクロアルキル基、置換若しくは非置換C〜C12アリール基、ヒドロキシル含有基、ハロゲン基、置換若しくは非置換C〜C20アルコキシ基、エステル含有基、エーテル含有基、ポリエーテル含有基、アミド含有基、又はアミン含有基であり、或いは2つのR置換基及び/又は2つのR置換基は、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和、部分的に飽和若しくは不飽和のC〜C30環構造を形成し;R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を形成し、R及びRは、独立に、水素、直鎖若しくは分枝のC〜C30アルキル基又はアルケニル基、置換若しくは非置換C〜C12シクロアルキル基、置換若しくは非置換C〜C12アリール基、ヒドロキシル含有基、ハロゲン基、置換若しくは非置換C〜C20アルコキシ基、エステル含有基、エーテル含有基、ポリエーテル含有基、アミド含有基、又はアミン含有基であり、或いはR及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を形成する。]又はその異性体で表される。
本明細書で使用するためのアルキル基の代表例には、例として、不飽和を伴うか又は伴わない1〜約18個の炭素原子の、炭素及び水素原子を含む直鎖若しくは分枝の炭化水素鎖基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル(イソプロピル)、n−ブチル、n−ペンチル等が含まれる。
本明細書で使用するためのハロゲンの代表例には、例として、塩素、臭素、ヨウ素等が含まれる。
本明細書で使用するためのヒドロキシル含有基の代表例には、例として、−OH、炭化水素鎖上の炭素原子に結合した1つ又は複数のヒドロキシル基を含む、直鎖若しくは分枝の炭化水素鎖基等が含まれる。
本明細書で使用するためのエステル含有基の代表例には、例として、1〜20個の炭素原子を有するカルボン酸エステル等が含まれる。
本明細書で使用するためのエーテル又はポリエーテルを含む基の代表例には、例として、アルキルエーテル、シクロアルキルエーテル、シクロアルキルアルキルエーテル、シクロアルケニルエーテル、アリールエーテル、アリールアルキルエーテル(ここで、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、アリール、及びアリールアルキル基は本明細書で定義された通りである)、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(ブチレンオキシド)及びこれらの混合物又はコポリマー等のアルキレンオキシド、ポリ(アルキレンオキシド)、一般式−R20OR21(式中、R20は、結合、本明細書で定義されたアルキル、シクロアルキル又はアリール基であり、R21は、本明細書で定義されたアルキル、シクロアルキル又はアリール基等である)のエーテル又はポリエーテル基が含まれる。
本明細書で使用するためのアミド含有基の代表例には、例として、一般式−R23C(O)NR2425(式中、R23はC〜C30炭化水素であることができ、例えば、R23は、アルキレン基、アリーレン基、シクロアルキレン基であることができ、R24及びR25は、独立に、水素又はC〜C30炭化水素等である)のアミドが含まれる。
本明細書で使用するためのアミン含有基の代表例には、例として、一般式−R26NR2728(式中、R26は、C〜C30アルキレン、アリーレン、又はシクロアルキレンであり、R27及びR28は、独立に、水素又は例えば、本明細書で定義されたアルキル基、アリール基、又はシクロアルキル基などのC〜C30炭化水素等である)のアミンが含まれる。
本明細書で使用するためのアルコキシ基の代表例には、例として、分子の残部に酸素結合を介して結合した上記で定義されたアルキル基、即ち、一般式−OR29(式中、R29は、本明細書で定義されたアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、アリール又はアリールアルキルである)、例えば、置換若しくは非置換であってもよい、−OCH、−OC、又は−OC等が含まれる。
本明細書で使用するためのシクロアルキル基の代表例には、例として、約3〜約18個の炭素原子の置換若しくは非置換の非芳香族単環若しくは多環系、例えば、1個又は複数のヘテロ原子、例えば、O、S及び/又はN等を場合によって含む、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ペルヒドロナフチル、アダマンチル及びノルボルニル基橋かけ環式基(bridged cyclic group;架橋環式基)又はスピロ二環式基、例えば、スピロ−(4,4)−ノナ−2−イル等が含まれる。
本明細書で使用するためのシクロアルキルアルキル基の代表例には、例として、アルキル基に直接結合した約3〜約18個の炭素原子を含む置換若しくは非置換の環状環含有基が含まれ、これが次いで、アルキル基からの任意の炭素でモノマーの主構造に結合して結果的に安定な構造、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルエチル、シクロペンチルエチル等を生み出し、ここで、この環状環は、1個又は複数のヘテロ原子、例えば、O、S及び/又はN等を場合によって含むことができる。
本明細書で使用するためのシクロアルケニル基の代表例には、例として、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する、約3〜約18個の炭素原子を含む置換若しくは非置換の環状環含有基、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル等が含まれ、ここで、この環状環は、1個又は複数のヘテロ原子例えば、O、S及び/又はN等を場合によって含むことができる。
本明細書で使用するためのアリール基の代表例には、例として、1個又は複数のヘテロ原子、例えば、O、S及び/又はN等を場合によって含む、約5〜約25個の炭素原子を含む置換若しくは非置換のモノ芳香族又はポリ芳香族基、例えば、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インデニル、ビフェニル等が含まれる。
本明細書で使用するためのアリールアルキル基の代表例には、例として、本明細書で定義されたアルキル基に直接結合した上記で定義された置換若しくは非置換アリール基、例えば、−CH、−C等が含まれ、ここでアリール基は、1個又は複数のヘテロ原子、例えば、O、S及び/又はN等を場合によって含むことができる。
本明細書で使用するための複素環基の代表例には、例として、炭素原子及び1〜5個のヘテロ原子、例えば、窒素、リン、酸素、硫黄及びこれらの混合を含む、置換若しくは非置換の安定な3〜約15員環基が含まれる。本明細書で使用するための適した複素環基は、単環式、二環式又は三環式の環系であってもよく、これは、縮合、橋かけ又はスピロ環系を含んでもよく、複素環基中の窒素、リン、炭素、酸素又は硫黄原子は、様々な酸化状態に場合によって酸化されていてもよい。さらに、この窒素原子は、場合によって四級化されてもよく、この環基は、部分的に又は完全に飽和されていてもよい(即ち、ヘテロ芳香族又はヘテロアリール芳香族)。このような複素環基の例には、限定するものではないが、アゼチジニル、アクリジニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾフラニル、カルバゾリル、シンノリニル、ジオキソラニル、インドリジニル、ナフチリジニル、ペルヒドロアゼピニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピリジル、プテリジニル、プリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラゾイル、イミダゾリル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、トリアゾリル、インダニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、キノリル、イソキノリル、デカヒドロイソキノリル、ベンゾイミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、ジオキサホスホラニル、オキサジアゾリル、クロマニル、イソクロマニル等及びこれらの混合が含まれる。
本明細書で使用するためのヘテロアリール基の代表例には、例として、置換若しくは非置換の、本明細書で定義された複素環基が含まれる。このヘテロアリール環基は、任意のヘテロ原子又は炭素原子で主構造に結合して、結果的に安定な構造を生み出すことができる。
本明細書で使用するためのヘテロアリールアルキル基の代表例には、例として、本明細書で定義されたアルキル基に直接結合した置換若しくは非置換の、上記で定義されたヘテロアリール環基が含まれる。このヘテロアリールアルキル基は、アルキル基からの任意の炭素原子で主構造に結合して、結果的に安定な構造を生み出すことができる。
本明細書で使用するためのヘテロシクロ基の代表例には、例として、置換若しくは非置換の、本明細書で定義された複素環基が含まれる。このヘテロシクロ環基は、ヘテロシクロ環からの任意のヘテロ原子又は炭素原子で主構造に結合して、結果的に安定な構造を生み出すことができる。
本明細書で使用するためのヘテロシクロアルキル基の代表例には、例として、本明細書で定義されたアルキル基に直接結合した置換若しくは非置換の、本明細書で定義された複素環基が含まれる。このヘテロシクロアルキル基は、アルキル基中の炭素原子で主構造に結合して、結果的に安定な構造を生み出すことができる。
「置換アルキル」、「置換アルコキシ」、「置換シクロアルキル」、「置換シクロアルキルアルキル」、「置換シクロアルケニル」、「置換アリールアルキル」、「置換アリール」、「置換複素環」、「置換ヘテロアリール環」、「置換ヘテロアリールアルキル」、「置換ヘテロシクロアルキル環」、「置換環状環」及び「置換カルボン酸誘導体」中の置換基は、同じか異なっていてもよく、1つ又は複数の置換基、例えば、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、シアノ、ニトロ、オキソ(=O)、チオ(=S)、置換若しくは非置換アルキル、置換若しくは非置換アルコキシ、置換若しくは非置換アルケニル、置換若しくは非置換アルキニル、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換アリールアルキル、置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換シクロアルケニル、置換若しくは非置換アミノ、置換若しくは非置換ヘテロアリール、置換ヘテロシクロアルキル環、置換若しくは非置換ヘテロアリールアルキル、置換若しくは非置換複素環、−COOR、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)NR、−C(O)ONR、−NRCONR、−N(R)SOR、−N(R)SO、−(=N−N(R)R)、−NRC(O)OR、−NR、−NRC(O)R−、−NRC(S)R、−NRC(S)NR、−SONR−、−SONR−、−OR、−ORC(O)NR、−ORC(O)OR−、−OC(O)R、−OC(O)NR、−RNRC(O)R、−ROR、−RC(O)OR、−RC(O)NR、−RC(O)R、−ROC(O)R、−SR、−SOR、−SO、−ONO(ここで、上記の基のそれぞれにおけるR、R及びRは、同じか異なっていてもよく、水素原子、置換若しくは非置換アルキル、置換若しくは非置換アルコキシ、置換若しくは非置換アルケニル、置換若しくは非置換アルキニル、置換若しくは非置換アリール、置換若しくは非置換アリールアルキル、置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換シクロアルケニル、置換若しくは非置換アミノ、置換若しくは非置換ヘテロアリール、「置換ヘテロシクロアルキル環」、置換若しくは非置換ヘテロアリールアルキル、又は置換若しくは非置換複素環であってよい)が含まれる。
及びR並びにR及びRに対する環構造の代表例には、独立に、上記で定義されたシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル又はヘテロシクロアルケニルが含まれ、この環構造は、1つ又は複数の置換基で場合によって置換されている。一実施形態では、R及びR並びにR及びRのそれぞれは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、シクロヘキシル環構造を形成する(これが結合しているフェニル環と共にテトラリン環構造を形成する)。
本発明の別の実施形態では、このジアリールアミン含有化合物は、一般式
Figure 2010536952

[式中、n、m、R及びRは、前述の意味を有し;R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に不飽和の5、6又は7員環を形成し、R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に不飽和の5、6又は7員環を形成する。]、或いはその異性体又は異性体混合物で表される。好ましい一実施形態では、R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換で飽和の5、6又は7員環を形成し、R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換で飽和の5、6又は7員環を形成する。他の好ましい実施形態では、n及びmは、共に0であり、R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換で飽和の5、6又は7員環を形成し、R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換で飽和の5、6又は7員環を形成する。さらに別の好ましい実施形態では、R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換で飽和の6員環を形成し、R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換で飽和の6員環を形成する。
別の実施形態は、本発明のゴム組成物に使用するジアリールアミン含有化合物の異性体混合物を対象とする。一実施形態では、この異性体混合物は、本発明によるジアリールアミン含有化合物の少なくとも1,1−異性体、1,2−異性体及び2,2−異性体を含む。別の実施形態では、この異性体混合物は、本発明によるジアリールアミン含有化合物の少なくとも1,1−異性体、1,2−異性体及び2,2−異性体を含む。一般に、この異性体混合物は、本発明によるジアリールアミン含有化合物の2つ以上の異性体を様々な量で含むことができる。例えば、一実施形態では、この異性体混合物は、少なくとも1,1−異性体及び1,2−異性体を少なくとも様々な量で含むことができる。別の実施形態では、この異性体混合物は、少なくとも1,1−異性体及び2,2−異性体を様々な量で含むことができる。別の実施形態では、この異性体混合物は、少なくとも1,2−異性体及び1,2−異性体を様々な量で含むことができる。別の実施形態では、この異性体混合物は、少なくとも1,1−異性体、1,2−異性体及び2,2−異性体を様々な量で含むことができる。
前述のジアリールアミン含有化合物或いはその異性体又は異性体混合物は、一般式IIのアミノ化合物
Figure 2010536952

[式中、n、R、R及びRは、前述の意味を有する。]を一般式IIIのフェニルハライド
Figure 2010536952

[式中、m、R、R及びRは、前述の意味を有し、Xはハライドである。]と反応させることによって得ることができる。
或いは、前述のジアリールアミン含有化合物或いはその異性体又は異性体混合物は、一般式IVのフェニルハライド
Figure 2010536952

[式中、n、R、R及びRは、前述の意味を有し、Xはハライドである。]を一般式Vのアミノ化合物
Figure 2010536952

[式中、m、R、R及びRは、前述の意味を有する。]と反応させることによって得ることができる。有用なハライドには、限定するものではないが、臭素、塩素、ヨウ素、フッ素等が含まれ、臭素が好ましい。
一実施形態では、本発明によるジアリールアミン含有化合物或いはその異性体又は異性体混合物は、適当な触媒の存在下、(1)式IIのアミノ化合物と式IIIのフェニルハライド、或いは(2)式IVのフェニルハライドと式Vのアミノ化合物を反応させることによって得ることができる。有用な触媒には、限定するものではないが、パラジウム含有触媒、銅含有触媒等及びこれらの混合物が含まれる。適したパラジウム含有触媒には、限定するものではないが、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、(ジベンジリデンアセテート)パラジウム、(トリス(ジベンジリデンアセテート)ジパラジウム、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、(2−(ジフェニルホスフィノ)エチル)パラジウム、パラジウム(0)ビス−(トリ−t−ブチルホスフィン)、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム、ビス(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム、ビス(2−(ジフェニルホスフィノ)エチル)ジクロロパラジウム、PdCl(CHCN)等が含まれる。適した銅含有触媒には、限定するものではないが、Cu(PPhBr、CuPPh(フェナントリン)Br、CuPPh(1,10−ジメチルフェナントリン)Br等が含まれる。この触媒は、反応を促進するのに十分な量で存在する。例えば、一実施形態では、この銅含有触媒は、反応物(溶媒を有さない)の総重量に対して、通常約15〜約25重量%の範囲の量で反応中に存在する。別の実施形態では、このパラジウム含有触媒は、反応物(溶媒を有さない)の総重量に対して通常約1〜約3重量%の範囲の量で反応中に存在する。
この反応は、有利にはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で実施される。この反応のための温度は、通常約80℃〜約150℃、より好ましくは約100℃〜約110℃の範囲である。一般に、式IIIのフェニルハライドに対する式IIのアミノ化合物のモル比は、約0.9:1〜約1:0.9、好ましくは約0.95:1〜約1:0.95の範囲である。
好ましいジテトラリンアミン化合物或いはその異性体又は異性体混合物を形成する場合、触媒、例えばCu(PPhBrを塩基、テトラリンアミン(例えば、式IIの)、及び溶媒、例えばジエチルエチレングリコールと共に、アルゴンを流した反応容器中に充填する。反応材料を適した温度、例えば約110℃に、適切な時間、例えば約15数分間攪拌しながら加熱し、同時にアルゴン雰囲気下に維持することができる。反応温度を例えば、約60℃まで低下させることができ、次いでテトラリンハライド(例えば、式IIIの)を充填する。次いで、温度を例えば約110℃まで上昇させ、適切な時間、例えば約72時間維持する。次いで、反応物を例えば約60℃まで冷却し、ヘキサンで希釈して、この塩を沈殿させ、これを従来の技術、例えば、ろ過によって取り出す。次いで、必要に応じて、ろ過した溶液を濃縮し、カラム溶媒として、例えばヘキサンを用いて分取シリカゲルカラムにかけて、ジテトラリンアミン生成物を単離することができる。
別の実施形態では、ジアリールアミン含有化合物或いはその異性体又は異性体混合物は、式IIのアミノ化合物をルイス酸で処理することによって得ることができる。適したルイス酸触媒には、限定するものではないが、ハロゲン化鉄(FeX)、ハロゲン化チタン(TiX)、チタンアルコキシド(Ti(OR))、酸化チタン(TiO)、ハロゲン化アルミニウム(AlX)、アルミニウムアルコキシド(Al(OR))、ハロゲン化スズ(SnX)、三ハロゲン化ホウ素(BX)、ハロゲン化マグネシウム(MgX)及びハロゲン化亜鉛(ZnX)が含まれる。或いは、触媒として酸化アルミニウムを使用してもよい。この触媒は、反応物の重量に対して、通常約0.1〜約50重量%、好ましくは約2〜20重量%の範囲の量で反応中に存在する。
この触媒は、反応器中で固定床の形態で、又は例えば、流動床の形態で使用することができ、適当な形状を有し得る。適した形状には、例えば、顆粒、ペレット、モノリス(monoliths)、球体又は押出物が含まれる。
この方法において、反応溶媒を使用する必要がないこともある。この反応を約300℃〜約550℃、好ましくは約350℃〜約400℃の範囲の温度で実施する。
ジフェニルアミンは、ベンゼンのニトロベンゼンへのニトロ化、続いてアニリンへの還元が関与する方法で作製することができる。次いで、このアニリン中間体を、アニリンをジフェニルアミン及びアンモニアに変換する固体酸性触媒を含む、高温の固定床反応器中に送る。ジテトラリンアミンを、ベンゼンをテトラリンで置換することによって同様の方法で作製してもよいことが想定される。
一般に、ジアリールアミン含有化合物或いはその異性体又は異性体混合物は、本発明のゴム組成物中に約0.5phr〜約8.0phr、好ましくは約0.5phr〜約6.0phr、最も好ましくは約0.75phr〜約2.0phrの範囲の量で存在する。
いかなる特定の理論にもこだわることは望まないが、1種又は複数のジアリールアミン含有化合物が、1種又は複数の老化防止剤(antidegradant)と組み合わせて使用される場合、酸化、オゾン、屈曲疲労、亀裂成長破壊等に対する耐性の増大などのさらに改良された特性における相乗効果が得られるものと考えられる。このような老化防止剤の代表的な例には、限定するものではないが、フェノール、及び、スチレン化フェノール、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)等のヒンダードフェノール、及びこれらの混合物;ジオクチルジフェニルアミン、4,4’−ジ(1−メチル−1−フェニルプロピル)ジフェニルアミン、ジノニルジフェニルアミン等のアルキル化ジフェニルアミン及びこれらの混合物;重合した1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン等のキノリン及びこれらの混合物;2,5−ジ(tert−アミル)ヒドロキノン等のアルキル化ヒドロキノン及びこれらの混合物;N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン等のN,N’−ビス(アルキル)−p−フェニレンジアミン及びこれらの混合物;N,N’−ビス(フェニル)−p−フェニレンジアミン等のN,N’−ビス(アリール)−p−フェニレンジアミン及びこれらの混合物;N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン等のN−(アルキル)−N’−(アリール)−p−フェニレンジアミン及びこれらの混合物;N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−キノンジイミン等のキノンジイミン及びこれらの混合物;チオジプロピオン酸ジラウリル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(ドデシルチオ)プロピオネート等のチオエステル及びこれらの混合物;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト等のホスファイト及びこれらの混合物;2−メルカプトトルイミダゾール及び亜鉛などのその塩等のイミダゾール類及びこれらの混合物;N−フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン及びアルキル化ナフチルアミン並びにこれらの混合物;2,4,6−トリス(N−(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン及びこれらの混合物が含まれる。一般に、老化防止剤の量は、約1〜約5phrの範囲である。
本発明のゴム組成物は、必要に応じて様々な一般的に使用される添加剤材料と共に、ゴム配合技術分野で既知の任意の従来の方法で配合される。例えば、ジアリールアミン含有化合物は、硬化助剤;活性剤;加硫戻り防止剤(antireversion agents);抑制剤;促進剤;硫黄供与体、スコーチ防止剤(prevulcanization retarders)、加工添加剤、例えば、油;粘着性付与樹脂;可塑剤;顔料;脂肪酸;酸化亜鉛;ワックス;酸化防止剤;オゾン劣化防止剤;解膠剤;強化材料等及びこれらの組合せなどの1種又は複数の一般的に使用される添加剤と組み合わせることができる。ゴム組成物の使用目的に応じて、上述の添加剤は選択され、一般に従来の量で使用される。
一般に、促進剤は、加硫に必要な時間及び/又は温度を制御し、加硫物の特性を改良するために使用される。一実施形態では、単一促進剤系、即ち、一次促進剤が使用される。一実施形態では、一次促進剤(単数又は複数)は、約0.5〜約4phrの範囲の量で使用される。別の実施形態では、一次促進剤(単数又は複数)は、約0.8〜約1.5phrの範囲の量で使用される。一次及び二次促進剤の組合せも使用することができ、二次促進剤はより少量(例えば、約0.05〜約3phr)で使用されて、活性化し、加硫物の特性を改良する。遅延作用促進剤を使用してもよい。加硫抑制剤を使用してもよい。適したタイプの促進剤には、例えば、ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールから誘導されるジスルフィド、テトラアルキルチウラムモノ、ジ、及びポリスルフィド、ジチオカルバメート、及びグアニジンがある。一実施形態では、一次促進剤はスルフェンアミドである。第2の促進剤が使用される場合、二次促進剤は、グアニジン、ジチオジカルバメート、又はチウラム化合物であってもよい。
適した硫黄供与体には、限定するものではないが、4,4’−ジチオモルホリン等が含まれる。適した加硫戻り防止剤には、限定するものではないが、1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン、メタフェニレンビス(マレイミド)、ヘキサメチレン−1,6−ビスチオスルフェート二ナトリウム塩二水和物等及びこれらの混合物が含まれる。
一般に、粘着性付与樹脂は、約0.5〜約10phrの範囲の量で存在する。第2の実施形態では、粘着性付与樹脂の量は、約1〜約5phrの範囲である。
適した加工助剤には、限定するものではないが、芳香族、ナフテン系、及び/又はパラフィン系加工油が含まれる。加工助剤の量は、約1〜約50phrの範囲である。
適したスコーチ防止剤には、限定するものではないが、N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミド等が含まれる。
脂肪酸、例えば、ステアリン酸の量は、約0.5〜約3phrの範囲である。酸化亜鉛の量は、約2〜約5phrの範囲である。ワックスの量は、約1〜約5phrの範囲である。適した解膠剤には、限定するものではないが、ペンタクロロチオフェノール及びジベンズアミドジフェニルジスルフィドが含まれる。解膠剤の量は、約0.1〜約1phrの範囲である。
必要に応じて、加硫を硫黄加硫剤の存在下で実施することができる。硫黄加硫剤の適した例には、元素の硫黄(遊離硫黄)或いは、硫黄供与性加硫剤、例えばアミンジスルフィド、ポリマーのポリスルフィド又は硫黄オレフィン付加物が含まれ、元素の硫黄が好ましい。硫黄加硫剤は、約0.5〜約4phr、又はさらに、状況次第で最大約8phrまでの範囲の量で存在する。しかし、典型的な範囲は、約1.5〜約3.5phr、好ましくは約2〜約2.5phrである。
本発明のゴム組成物は、タイヤの任意の又はすべての部分の視覚的に露出された表面を有する構成部品として、タイヤに使用する場合特に有用である。視覚的に露出された表面を有するこのようなタイヤ構成部品は、限定するものではないが、例えば、その中に多数の様々な強化層を含むことができる、トラックタイヤ、乗用車タイヤ、オフロード車両タイヤ、車両タイヤ、高速タイヤ、自転車タイヤ及びモーターサイクルタイヤを対象とする、タイヤサイドウォール、タイヤチェーファー、及びタイヤトレッド、又はこれらの個々の部分である。本発明によるこのようなゴム又はタイヤ用組成物は、タイヤの製造或いはすり減ったタイヤのリキャッピングのために使用してもよい。本発明のゴム組成物は、タイヤ、例えば、トラックタイヤのカーカス部品として使用する場合も有用である。
以下の非限定的な実施例は、本発明の実例となる。
(例1)
銅カップリング触媒を用いたジテトラリンアミンの調製
機械的攪拌機、熱伝対、加熱マントル、アルゴンブランケット及び隔膜注入口を装備した加温、乾燥した50ml四口反応フラスコ中に、Cu(PPhBr(5.0g)触媒及びカリウムブトキシド(4.5g)を充填した。次に、容器にアルゴンガスを十分に流し、乾燥アルゴンブランケット下に維持した。反応容器中に、テトラリンアミン(5.0g)を含む脱気した30mlジエチルエチレングリコール溶液を注入した。
反応混合物を攪拌しながらアルゴン下で110℃に加熱し、15分間維持した後、冷却し30℃まで戻した。次に、ブロモテトラリン(8.0g)のジエチルエチレングリコール5ml中の第2の溶液を反応容器中に注入した。ここで、温度を105℃に上昇させ、アルゴンブランケット下で攪拌しながら72時間維持した。このブロモテトラリン及びアミノテトラリンは、純粋な1又は2−テトラリン異性体或いはこの2つの異性体の混合物であり得る。この例では、1及び2−ブロモテトラリンの混合物を使用した。
次いで、反応物を室温まで冷却し、200mlのヘキサン中に希釈して、いずれの不溶性塩も沈殿させた。次いで、この物質をろ過して、いずれの不要な塩も除去し、この溶液を回転エバポレータ(roto−evaporator)により50mlまで濃縮した。このヘキサン濃縮物を、カラム溶媒としてヘキサンを用いてシリカゲルカラムを通過させて、テトラリン生成物を単離した。シリカゲルカラムを操作する工程を数回反復して、純粋な生成物を単離してもよい。この生成物を、3〜4グラムの黄色の粘性液体として単離し、これは静置下で固化し、40℃を超えると融解し得る。
(例2)
パラジウムカップリング触媒を用いたジテトラリンアミンの調製
機械的攪拌機、熱伝対、加熱マントル及びアルゴンブランケットを装備した50ml反応容器中に、粉末状ナトリウムt−ブトキシド(8.7g、0.087モル)を充填した。次に、反応容器に、ブロモテトラリン(9.6g、0.045モル)、アミノテトラリン(7.4g、0.050モル)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.18g、0.00020モル)及びRAC−2,2’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビ−ナフチル(0.24g、0.00040モル)の25mlキシレン中の乾燥アルゴン脱気溶液を充填した。反応混合物をアルゴン雰囲気下で激しく攪拌し、温度を115℃まで上昇させ、この条件で20時間保持した。次いで、反応媒体を室温まで冷却し、100mlのヘキサンで希釈し、1時間静置させた後、ろ過した。次いで、ろ過した溶液を1×50mlの水酸化ナトリウム5%水溶液、1×50mlの炭酸水素ナトリウム5%水溶液及び1×50mlの水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過した。この溶液を75mlに濃縮し、カラム溶媒としてヘキサンを用いてシリカゲルの50×50mmクロマトグラフィーカラムを通過させた。次いで、ヘキサン及びキシレン溶媒を真空下で取り除いた。最終生成物は、重量7.5gの黄色から橙色の粘性液体であった。
(例3)
固体ルイス酸触媒によるサーマルホットチューブカップリングを用いたジテトラリンアミンの調製
テトラリンアミンは、アニリンをジフェニルアミン(DPA)に変換する商業的方法に類似の方法を用いて、ジテトラリンアミンに変換することができる。この方法は、酸化アルミニウム又はゼオライトルイス酸ペレット触媒を含む固定床反応器、この例では、3/8インチ(0.009525メートル)のガラスチューブに、テトラリンアミンを300〜500℃で通過させることによってテトラリンアミンをジテトラリンアミンに変換することを含む。
垂直のガラスチューブ中に触媒を保持するために、1/2インチガラスウールプラグをガラスチューブ中に、チューブの中間よりわずかに上に挿入した。次いで、触媒を所望の量までチューブの頂部から注いだ。次いで、25〜50メッシュの破砕ガラスを所望の量までチューブの頂部から注いだ。破砕ガラスをさらに、ガス相中のテトラリンアミンを触媒と接触させる前に維持するのを助けるために触媒の頂部に加えた。
触媒の1インチの充填量を含むガラスチューブを炉の中央に垂直に配置した。セラミック板中の穴を通してガラスチューブを通し、セラミックタイル板で炉の頂部及び低部を閉鎖した。ガラスチューブの頂部に、スチール注入針及び窒素ガス注入口を挿入するための隔膜(septum)を備えた「T」字管を配置した。
固体触媒は、ビーズ若しくはペレットの形態で使用するか又は25〜50メッシュサイズに粉砕することができる。この触媒は、まず、ガラスチューブの頂部に接続された窒素ガスだけで予備コンディショニングされ、チューブを通る窒素流量を55ml/分に設定した。次に、炉を作動させ、500〜550℃まで加熱した。この温度及び窒素流量を18時間維持した。18時間後、温度は、実験を開始するのに必要な温度に再設定した。
この実験において、使用される触媒は、25〜50メッシュの酸化アルミニウムであり、炉の温度を360℃に設定する。テトラリンアミンを予め充填した注入器を注入器ポンプ及び針の先端部が炉の入口より1インチ上であるように十分離して、「T」チューブの隔膜の頂部に挿入されたスチール針に接続した。ここで、この実験に対して窒素流量を10〜15ml/分に再設定した。注入器ポンプの流量も、このテトラリンアミン注入速度に対して0.34ml/時間に設定した。次に、注入器ポンプを始動した。数時間後、ガラスチューブの底部から出てくる生成物の試料を採取し、ガスクロマトグラフィー(GC)によって分析し、3〜4%のジテトラリンアミンを含むことが認められた。この生成物の残りは、大部分が出発のテトラリンアミンであった。
(例4及び比較例A〜F)
表IIに示した成分(これらはゴム百重量部当たりの重量部で列挙されている)を使用して、いくつかのゴム組成物を以下の方法で配合した。
ゴムポリマー、カーボンブラック充填剤、及び油をBanbury 1A密閉式混合機で混合して、マスターバッチを作製した。このマスターバッチの部分を取り出し、酸化亜鉛、ステアリン酸、及び老化防止剤試験材料をBrabender研究室用ミキサーで混合した。このゴムコンパウンドを温熱ロール機でシート状にし、Brabender研究室用ミキサー中で硫黄及び促進剤を混合した。
表II
Figure 2010536952

(1)Natsyn 2200は、Goodyearから入手可能なcisポリイソプレンゴムである。
(2)N−330は、Cabot Corpから入手可能なカーボンブラック充填剤である。
(3)Kadox 911は、AmericaのZinc Corporationから入手可能な酸化亜鉛である。
(4)Flexzone 7Pは、Chemtura Corporationから入手可能なN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンである。
(5)Naugard 445は、Chemtura Corporationから入手可能な4,4’−ジ(1−メチル−1−フェニルプロピル)ジフェニルアミンである。
(6)Lowinox 22M46は、Chemtura Corporationから入手可能な2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)である。
(7)ジテトラリンアミンは、例2からの生成物である。
(8)Octamineは、Chemtura Corporationから入手可能なジオクチルジフェニルアミンである。
(9)Durazone 37は、Chemtura Corporationから入手可能な2,4,6−トリス(N−(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジンである。
(10)Delac NSは、Chemtura Corporationから入手可能な加硫促進剤、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドである。
結果
次いで、上記で調製した配合された原料をシート状にし、加硫(cure)のために切断した。この試料を表IIIに示した時間及び温度で加硫させ、物理的性質を評価した。結果を以下の表IIIに要約する。表IIIにおける注記、加硫特性は、ASTM D2084−92に従ってMonsantoレオメーターODR2000(1°ARC、100cpm)を用いて測定した;MHは最大トルクであり、MLは最小トルクである。スコーチ安全(ts2)は、トルクが最小トルク(ML)より2単位上昇するのに必要な時間であり、加硫時間(t(50))は、最小より50%のデルタトルクに達するのに必要な時間であり、加硫時間(t(90))は、最小より90%のデルタトルクに達するのに必要な時間である。引張強度、伸び率及びモジュラスは、ASTM D412−92の手順に従って測定した。硬度試験の結果は、ASTM D2240−91の手順に従って測定した。
表IIIに示す温度及び時間の条件で、熱老化(heat ageing)を熱風オーブン中で実施した。
ベルト上の加硫試験片による動的オゾンベルト試験(ASTM D3395方法Bによる)を用いて、オゾン耐性を試験した。このベルトは、50pphmのオゾン濃度のオゾンチャンバー中、40℃で継続的に屈曲を受けた。表IIIに示された時点で、試験片を検査し、亀裂なしに対して10、きわめて重度の亀裂に対して1に等級付けして、形成された亀裂の数及び重度によって評価した。試験の最後に、この試験片をまた検査し、表面ブルームの相対量及び色を評価した。
Figure 2010536952

Figure 2010536952

Figure 2010536952
表IIIのデータから分かるように、例4のゴム組成物中のジアリールアミン含有化合物を使用する場合、比較例Bのゴム組成物中のフェニレンジアミンの使用に比較して、オゾン保護及び望ましい表面外観のバランスが達成される。例えば、例4のゴム組成物は、394時間後に、動的オゾンベルト試験により7.5の評点を有し、表面ブルームがなく、黒青色を有するのに対して、比較例Bのゴム組成物は、394時間後に、動的オゾンベルト試験により8の評点、激しい表面ブルームを有し、赤茶色を有した。黒青色の着色は、変色性ブルームを示す赤茶色と比較して光沢のある表面を示す。したがって、例4のゴム組成物は、オゾン保護及び表面外観の両方のバランスを達成した。さらに、例4のゴム組成物は、熱老化にかけられた場合(これはカーカスに対する劣化に関連する)、比較例AからFのゴム組成物に比較して、21日後に比較的改良された引張強度及び破断点伸びを有していた。
本明細書に開示された実施形態に、様々な修正を加えることができるものと理解される。したがって、上記の説明は、限定するものではなく、単に好ましい実施形態の例示と解釈するべきである。例えば、上に記述した及び本発明を運用するための最良の方式として実行された機能は、例示の目的のみである。当業者によって他の取合せ及び方法が、本発明の範囲及び本質から逸脱することなく実行されてもよい。さらに、当業者であれば、本明細書に添付する特許請求の範囲の範囲及び本質内で他の修正を想定しよう。

Claims (15)

  1. 視覚的に観察可能な外部表面を有する少なくとも1つの構成部品を有するタイヤであって、この少なくとも1つの構成部品が、(a)1種又は複数の第1のゴム成分;及び(b)1種又は複数の第1の置換又は非置換ジアリールアミン含有化合物であって、前記アリール環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する化合物の有効量を含む第1のゴム組成物を含む、上記タイヤ。
  2. 第1のゴム成分が、天然ゴム、共役ジオレフィンのホモポリマー、共役ジオレフィンとエチレン性不飽和モノマーとのコポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 第1のジアリールアミン含有化合物が、一般式
    Figure 2010536952

    [式中、nは0〜3であり;mは0〜3であり;各R及びR置換基は、独立に、水素、直鎖若しくは分枝C〜C32アルキル基又はアルケニル基、置換若しくは非置換C〜C12シクロアルキル基、置換若しくは非置換C〜C12アリール基、ヒドロキシル含有基、ハロゲン基、置換若しくは非置換C〜C20アルコキシ基、エステル含有基、エーテル含有基、ポリエーテル含有基、アミド含有基、又はアミン含有基であり、或いは2つのR置換基及び/又は2つのR置換基は、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和、部分的に飽和若しくは不飽和のC〜C30環構造を形成し;R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を形成し、R及びRは、独立に、水素、直鎖若しくは分枝C〜C30アルキル基又はアルケニル基、置換若しくは非置換C〜C12シクロアルキル基、置換若しくは非置換C〜C12アリール基、ヒドロキシル含有基、ハロゲン基、置換若しくは非置換C〜C20アルコキシ基、エステル含有基、エーテル含有基、ポリエーテル含有基、アミド含有基、又はアミン含有基であり、或いはR及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を形成する。]或いはその異性体又は異性体混合物で表される、請求項1に記載のタイヤ。
  4. 第1のジアリールアミン含有化合物において、R及びRが、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和の5、6又は7員環を形成する、請求項3に記載のタイヤ。
  5. 第1のジアリールアミン含有化合物において、R、R、R及びRが水素である、請求項3に記載のタイヤ。
  6. 第1のジアリールアミン含有化合物において、R及びRが、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和の5、6又は7員環を形成し、R及びRが、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和の5、6又は7員環を形成する、請求項3に記載のタイヤ。
  7. 少なくとも1つの構成部品が、タイヤトレッド、タイヤサイドウォール又はタイヤチェーファー或いはこれらの組合せの少なくとも一部から選択される、請求項1に記載のタイヤ。
  8. (a)1種又は複数の第2のゴム成分;及び(b)1種又は複数の第2の置換若しくは非置換ジアリールアミン含有化合物であって、前記アリール環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する化合物の有効量を含む第2のゴム組成物を含むカーカスをさらに含む、請求項1に記載のタイヤ。
  9. 第2のゴム成分が、天然ゴム、及び一般式
    Figure 2010536952

    [式中、nは0〜3であり;mは0〜3であり;各R及びR置換基は、独立に、水素、直鎖若しくは分枝C〜C32アルキル基又はアルケニル基、置換若しくは非置換C〜C12シクロアルキル基、置換若しくは非置換C〜C12アリール基、ヒドロキシル含有基、ハロゲン基、置換若しくは非置換C〜C20アルコキシ基、エステル含有基、エーテル含有基、ポリエーテル含有基、アミド含有基、又はアミン含有基であり;R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換の飽和5、6又は7員環を形成し、R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子で場合によって置換されている、置換若しくは非置換の飽和5、6又は7員環を形成する。]で表される第2のジアリールアミン含有化合物、或いはその異性体又は異性体混合物である、請求項8に記載のタイヤ。
  10. カーカスを有するタイヤであって、このカーカスが、a)少なくとも1種のゴム成分;及び(b)少なくとも1種の置換若しくは非置換ジアリールアミン含有化合物であって、前記アリール環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する化合物の有効量を含むゴム組成物を含む、上記タイヤ。
  11. ゴム成分が、天然ゴム、共役ジオレフィンのホモポリマー、共役ジオレフィンとエチレン性不飽和モノマーとのコポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項10に記載のタイヤ。
  12. ジアリールアミン含有化合物が、一般式
    Figure 2010536952

    [式中、nは0〜3であり;mは0〜3であり;各R及びR置換基は、独立に、水素、直鎖若しくは分枝C〜C32アルキル基又はアルケニル基、置換若しくは非置換C〜C12シクロアルキル基、置換若しくは非置換C〜C12アリール基、ヒドロキシル含有基、ハロゲン基、置換若しくは非置換C〜C20アルコキシ基、エステル含有基、エーテル含有基、ポリエーテル含有基、アミド含有基、又はアミン含有基であり、或いは2つのR置換基及び/又は2つのR置換基は、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和、部分的に飽和若しくは不飽和のC〜C30環構造を形成し;R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を形成し、R及びRは、独立に、水素、直鎖若しくは分枝C〜C30アルキル基又はアルケニル基、置換若しくは非置換C〜C12シクロアルキル基、置換若しくは非置換C〜C12アリール基、ヒドロキシル含有基、ハロゲン基、置換若しくは非置換C〜C20アルコキシ基、エステル含有基、エーテル含有基、ポリエーテル含有基、アミド含有基、又はアミン含有基であり、或いはR及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を形成する。]或いはその異性体又は異性体混合物で表される、請求項10に記載のタイヤ。
  13. タイヤの視覚的に観察可能な外部表面のくすみ及び/又は変色を長期間隠し、遅延させ、及び/又は実質的に解消するための方法であって、a)少なくとも1種のゴム成分;及び(b)少なくとも1種の置換若しくは非置換ジアリールアミン含有化合物であって、前記アリール環の少なくとも1つに縮合された、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、少なくとも1つの置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を有する化合物の有効量を含むゴム組成物を含む、視覚的に観察可能な外部表面を有する少なくとも1つの構成部品を有するタイヤを提供することを含む、上記方法。
  14. ゴム成分が、天然ゴム、共役ジオレフィンのホモポリマー、共役ジオレフィンとエチレン性不飽和モノマーとのコポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. ジアリールアミン含有化合物が、一般式
    Figure 2010536952

    [式中、nは0〜3であり;mは0〜3であり;各R及びR置換基は、独立に、水素、直鎖若しくは分枝C〜C32アルキル基又はアルケニル基、置換若しくは非置換C〜C12シクロアルキル基、置換若しくは非置換C〜C12アリール基、ヒドロキシル含有基、ハロゲン基、置換若しくは非置換C〜C20アルコキシ基、エステル含有基、エーテル含有基、ポリエーテル含有基、アミド含有基、又はアミン含有基であり、或いは2つのR置換基及び/又は2つのR置換基は、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和、部分的に飽和若しくは不飽和のC〜C30環構造を形成し;R及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を形成し、R及びRは、独立に、水素、直鎖若しくは分枝C〜C30アルキル基又はアルケニル基、置換若しくは非置換C〜C12シクロアルキル基、置換若しくは非置換C〜C12アリール基、ヒドロキシル含有基、ハロゲン基、置換若しくは非置換C〜C20アルコキシ基、エステル含有基、エーテル含有基、ポリエーテル含有基、アミド含有基、又はアミン含有基であり、或いはR及びRは、これらが結合している炭素原子と共に一緒になって、1個又は複数のヘテロ原子を場合によって含む、置換若しくは非置換で飽和若しくは部分的に飽和のC〜C30環構造を形成する。]或いはその異性体又は異性体混合物で表される、請求項13に記載の方法。
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