JP2010535802A - 慢性疼痛およびニューロパシーに関連する疼痛を治療する医薬組成物 - Google Patents

慢性疼痛およびニューロパシーに関連する疼痛を治療する医薬組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、ニューロパシックペイン治療のための方法と組成物を提供する。特定の実施形態では、デキストロメトルファン(もしくは、他のN‐メチル‐D‐アスパラギン酸受容体拮抗薬)、トラマドール、およびガバペンチンを含む組成物が、ヒト患者において疼痛を軽減するのに相乗的に作用し得る。薬学的組成物はまた、カプサイシノイド、エステル化カプサイシノイド、および/または三環系抗鬱薬を含んでもよい。

Description

本発明は、慢性疼痛およびニューロパシーに関連する疼痛を治療するための、医薬組成物に関する。
本出願は、2007年8月6日出願の米国特許出願第60/954,251号に基づく優先権を主張し、かかる米国出願の全ての開示は、権利を放棄することなく、参照することによりそのすべてが、明確に本明細書に組み入れられる。
慢性疼痛は、その複雑な自然経過、明らかでない病因、および治療に対する反応性の悪さゆえに、ヘルスケア提供者に大きな難問を提起する共通の課題である。慢性疼痛は明確に定義された症状ではなく、どの程度の継続期間の疼痛を慢性とみなすかについては見解が分かれる。大多数の臨床医は6か月以上継続する疼痛を診断兆候とし、他の臨床医はこの基準を最低3か月としている。慢性疼痛において、継続期間パラメータは自由裁量で用いられているが、一部の著者は、関与する組織の妥当な予想治癒期間を超えて継続する疼痛を慢性疼痛と判定すべきであることを提案している。慢性疼痛の病態生理は多因子性であるとともに複雑であり、未だ不明な点が多い。慢性疼痛は、疼痛を引き起こす侵害刺激によって始まる学習行動症状であるかもしれないとまで述べている人もいる。複数の心理学的症候群(例えば、大鬱病、身体化障害、心気症、転換性障害)の罹患者は慢性疼痛を発症する傾向がある。疼痛は、受診を求める患者に共通するその最たる愁訴であり、慢性疼痛は珍しいものではない。米国人の約35%が慢性疼痛の何らかの要因を持っており、約5000万人が慢性疼痛により身体の一部または全体に障害を負っている。
様々な神経筋障害、生殖障害、胃腸障害、および泌尿器障害は、慢性疼痛の原因または誘因になる可能性がある。時には、一人の患者に複数の誘因が見られることもある。疼痛は、その緩和よりも予防が容易であることから、疼痛治療の最新の考え方では、疼痛の医療的予防策の重要性に重きが置かれている。疼痛は、一般に、短時間作用型の鎮痛剤、ステロイド類、および非ステロイド系抗炎症薬の投与によって抑制される。鎮痛剤には、オピエート、作動‐拮抗剤、および抗炎症剤が含まれる。
疼痛治療には様々な治療方法を利用できる。当業者にとっては言うまでもなく、治療方法は薬理学的プロファイル(特性)および有効性によって異なり、疼痛治療に使用できる多数の化合物が存在する。疼痛治療で投与される個々の化合物の投薬量例を下表1に示す。NMDA拮抗薬(デキストロメトルファン)、非定型μ‐オピオイド作動薬(トラマドール)および抗痙攣薬ガバペンチンの例を下記に示す。
Figure 2010535802
上記表1に示すように、上記投薬量では、疼痛を多くとも約35%‐50%軽減する効果しかなかった。残念ながら、上記投薬量で与えられる薬物には複数の有害な副作用が伴う。これらの副作用には、例えば、ガバペンチンによるめまい、眠気、および末梢性浮腫が含まれる。
従来の鎮痛薬の大部分は、ニューロパシーの治療に有効な投薬量で、有害な副作用を伴う。当業者にとっては言うまでもなく、これらの副作用には、呼吸抑制、睡眠パターンの乱れ、食欲減退、発作、ならびに心理的および/または身体的依存性が含まれる。例えば、急性術後疼痛および慢性疼痛症候群の薬理学的管理は、伝統的に、オピエートおよびそれらの同族体、またはNSAIDsの様々なレジメンに基づいてきた。すべてのオピエートが副作用を伴い、その最も危険な副作用は、過剰な鎮静状態に関連する呼吸抑制および循環抑制である。NSAIDsも、出血傾向の悪化および腎機能障害等の副作用を誘導するだろう。
したがって、有害な副作用を軽減しつつ有効な疼痛管理を提供する、急性または慢性疼痛のための治療方法および治療用組成物を提供する必要がある。ニューロパシックペインの治療に有効な改良組成物および改良方法が必要なことは明らかである。
本発明は、改良された、疼痛の治療方法および治療用組成物を提供することによって、従来技術の限界を克服する。以下に説明するように、本発明者は、それぞれ低用量のNMDA拮抗薬(例えばデキストロメトルファン)、非定型オピオイドトラマドール、およびガバペンチン、の組合せが明確な相乗作用を示し、従来の治療に反応しないニューロパシックペイン患者の疼痛の大部分を取り除くことができることを発見した。特定の実施形態では、ガバペンチンをプレガバリン等のガバペンチン類似体に置き換えてもよく、トラマドールをトラマドール類似体に置き換えてもよい。以下の実施例に示すように、これらの医薬組成物は、毒性および/または有害な副作用がほとんどない、または全くない状態で疼痛を軽減した。いずれの理論にも縛られたくないが、低用量の活性薬剤を使用したことが原因で、従来の疼痛治療に比べて有害な副作用の軽減または解消を観察できたと考えられる。これらの発明は、例えば、線維筋痛症候群、糖尿病性ニューロパシー、多発性硬化症、および/または癌に関連する疼痛の治療に使用できる。
特定の各態様において、本発明は、トラマドール、NMDA拮抗薬、および三環系抗鬱薬(例えばアミトリプチリン)を含む医薬組成物に関する。トラマドールまたはその類似体、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と、デキストロメトルファン等の非毒性NMDA受容体拮抗薬との組合せは、慢性疼痛に対して有意な緩和効果を示す。さらに判明したことは、付加効果を得るために、かかる組合せにカプサイシノイド(例えばカプサイシン)またはカプサイシンのエステルを含めることができるという点である。
本発明のさらなる目的は、疼痛患者のための有効な治療方法および治療用医薬製剤(薬剤)を提供することである。したがって、本発明は、NMDA受容体拮抗薬またはその薬学的に許容される塩、抗痙攣薬および/もしくは三環系抗鬱薬またはその薬学的に許容される塩、ならびにトラマドールもしくはその類似体またはその薬学的に許容される塩、を含む鎮痛性の組合せを含んだ医薬組成物を投与する工程を含む方法を提供する。医薬製剤は、カプサイシンまたはカプサイシンのエステルをさらに含んでもよい。本方法によって副作用の減少が見られ、オピエートの長期投与時に患者が経験するかもしれない依存性および耐性の性向を低下させる一方、同時に、持続的かつ効果的な疼痛管理をもたらす鎮痛製剤が得られる。
特定の実施形態において、NMDA受容体拮抗薬は、デキストロメトルファン、デキストロルファン、ケタミン、アマンタジン、メマンチン、エリプロディル、イフェンプロジル、フェンシクリジン、MK‐801、ジゾシルピン、CCPene、フルピルチン、またはそれらの誘導体もしくは塩である。抗痙攣薬は、例えば、ガバペンチン、プレガバリン、3‐メチルガバペンチンまたはその誘導体である。特定の実施形態において、鏡像異性的に精製された、または鏡像異性的に本質的に純粋な、トラマドールの活性化合物を使用してもよいが、トラマドールは、典型的にはラセミ混合物としての(1R,2Rまたは1S,2S)‐(ジメチルアミノメチル)‐1‐(3‐メトキシフェニル)‐シクロヘキサノールである。トラマドール類似体には、そのN‐オキサイド誘導体(「トラマドールN‐オキサイド」)、そのO‐デスメチル誘導体(「O‐デスメチルトラマドール」)、ベンラファキシン、(R/S)‐1‐[2‐(ジメチルアミノ)‐1‐(4‐メトキシフェニル)エチル]シクロヘキサノール、およびO‐デスメチルベンラファキシン、またはそれらの混合物、立体異性体、もしくはラセミ化合物が含まれる。本発明で使用してもよいカプサイシノイドには、カプサイシン、シバミド、ホモカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、n‐バニリルオクタンアミド、ノニバミド、n‐バニリルデカンアミド、シス‐カプサイシン、またはそれらの誘導体が含まれる(例えば、図3を参照)。
用語「カプサイシンのエステル誘導体」または「カプサイシンのエステル」は、本発明ではカプサイシンのアシル化誘導体を指し、下記式Iで示される(例えば、図3を参照)。これらの誘導体は、親化合物よりも親油性および脂質溶解度が高く、皮膚刺激性が低いので、クリームおよび軟膏の医薬製剤を含む特定の医薬製剤へ良好に取り込むことができる。エステル化カプサイシノイドは下記式で表すことができる:
R−CO−OCAP (I)
式中、CAPはカプサイシノイドであり、OCAPは対応する非エステル化カプサイシノイドのアルコール基に存在する酸素を指す。様々なエステル化カプサイシノイドは、米国特許出願第2008/0020996号ならびに米国特許第4,493,848号および第4,564,633号に記述されており、参照することによってその全てが組み入れられ、本発明で使用できる。一旦被験体に投与されるとエステル化カプサイシノイドは、被験体に一旦投与された、対応のカプサイシノイドへ酵素的に変換されてもよい。
式Iにおいて、Rは、C1−22アルキル、C6−22アリール、C1−22アルキレン、C1−22アルケニル、C1−22アルキニルおよび/またはC1−22アリーレンから選択される。様々な実施形態において、アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニルおよび/またはアリーレンは、C1−18、C1−12またはC1−6であってもよい。アリールは、C≦22、C≦18、C≦12またはC=6であってもよい。アルキル基、アリール基および/またはアルキレン基は、置換基であっても、非置換基であってもよく、分岐鎖であっても、直鎖であってもよい。さらに、Rはヘテロ原子を含んでもよく、直鎖であっても、分岐鎖であってもよい。
本発明は、さらに、NSAID療法またはアセトアミノフェン療法に伴う毒性を回避する、疼痛患者に有効な治療方法および治療用組成物を提供する。本発明の方法は、疼痛治療が必要な患者に医薬組成物を投与することを含み、この医薬組成物は、NMDA受容体拮抗薬またはその薬学的に許容される塩、抗痙攣薬および/もしくは三環系抗鬱薬またはその薬学的に許容される塩、ならびにトラマドールもしくはその類似体またはその薬学的に許容される塩、を含む鎮痛性組合せを含む。この組成物は、さらに、カプサイシンまたはカプサイシンのエステルを含んでもよい。
本発明によれば、組成物はNSAIDまたはアセトアミノフェンを本質的に含まない。特に関連のあるNSAIDsには、イブプロフェン、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトドラク、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、メフェナム酸、メクロフェナメート、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジンまたはピロキシカムが含まれる。NSAIDおよび/またはアセトアミノフェンを個別に患者へ投与する場合、投与量は、NSAIDおよび/またはアセトアミノフェンの使用に伴う1つ以上の毒性を誘発するに至らない量であることが好ましい。
鬱血除去薬、鎮咳薬、抗ヒスタミン剤または疑わしい補助剤等、多数の他の薬理活性薬剤を含むトラマドール/アセトアミノフェン製剤が、本発明者が知る限り、一般的には提案されているが、NMDA受容体拮抗薬、トラマドールまたはその類似体、ならびに抗痙攣薬(例えばガバペンチン)および/または三環系抗鬱薬、の特定の組合せは未だ認識も評価もされていない。同様に、本発明者が知る限り、組成物中のNMDA受容体拮抗薬、トラマドールまたはその類似体、カプサイシノイドまたはエステル化カプサイシノイド、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、の特定の組合せも未だ認識も評価もされていない。本発明者が知る限り、NSAIDおよび/またはアセトアミノフェンを本質的に含まない組成物中に、三環系抗鬱薬および/またはカプサイシノイドもしくはエステル化カプサイシノイドを任意で含む、NMDA受容体拮抗薬、トラマドールまたはその類似体、および抗痙攣薬、の特定の組合せは未だ認識も評価もされていない。
本発明によれば、NMDA拮抗薬対トラマドールまたはその類似体の比は、約15:1〜1:15、約10:1〜1:10、約5:1〜1:5、または約1:2〜1:2であってもよい。NMDA拮抗薬抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬対トラマドールまたはその類似体の比は、約90:1:1〜1:90:1〜1:1:90であってもよく、好ましくは約10:1:1〜1:10:1〜1:1:10、より好ましくは3:1:1〜1:3:1〜1:1:3である。同様に、NMDA拮抗薬抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬対トラマドールまたはその類似体対カプサイシンまたはカプサイシンのエステルの比は、約90:1:1:1〜1:90:1:1〜1:1:90:1〜1:1:1:90であってもよく、好ましくは約10:1:1:1〜1:10:1:1〜1:1:10:1〜1:1:1:10である。
本発明のさらなる目的は、トラマドールまたはその類似体の鎮痛効果を高めることによって、患者の疼痛に対する効果的な治療方法および治療用医薬製剤(薬剤)を提供することである。
本発明は、抗痙攣薬(例えばガバペンチン)および/または三環系抗鬱薬、ならびにトラマドールまたはその類似体と共に、NMDA受容体拮抗薬を投与して得られる予期しない、驚くべき相乗作用に関する。この相乗作用は、カプサイシンまたはカプサイシンのエステルを追加することにより、さらに増強できる。
特定の実施形態において、本発明は、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、ならびにトラマドールまたはその類似体と共に、NMDA受容体拮抗薬を含む、鎮痛性医薬組成物に関する。他の実施形態において、本発明は、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、トラマドールまたはその類似体、ならびにカプサイシンまたはカプサイシンのエステルと共に、NMDA受容体拮抗薬を含む、鎮痛性医薬組成物に関する。医薬組成物は、静脈投与、鞘内投与、経口投与、放出制御インプラントまたはポンプを介する投与、非経口投与、舌下投与、経直腸投与、局所投与、吸入を介する投与等が可能である。本発明の他の実施形態において、トラマドールまたはその類似体は、NMDA受容体拮抗薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬とは別に投与可能である。
本発明は、低用量のトラマドール(もしくはトラマドール類似体)またはNMDA受容体拮抗薬を使用する場合に(明白な「一方向の相乗作用」と本明細書において呼ばれる)、すなわち一方の薬剤を単独使用する場合に常時必要とされる用量よりも少ない用量で両薬剤を使用(本明細書において「二方向の相乗作用」と称する)できるようにする。一方または両方の薬剤を低用量で使用することによって、ヒトおよび他の種における効果的な疼痛管理に関連する副作用が有意に軽減される。
特定の好適な実施形態において、本発明は、トラマドールまたはその類似体の単独投与によって得られる鎮痛効果よりも、少なくとも約5倍(好ましくは少なくとも約10倍)高い鎮痛効果が得られるように、(1)ガバペンチンまたはガバペンチン類似体および(2)トラマドールまたはトラマドール類似体と、治療効果を得るのに十分な量のデキストロメトルファンまたは他のNMDA受容体拮抗薬との相乗的組合せ部分に関する。このことは、1日当たり400mgのトラマドールを投与しても、30〜40%の疼痛軽減しか得られなかった糖尿病性ニューロパシー患者および線維筋痛患者が、トラマドール35mg、デキストロメトルファン45mg、およびガバペンチン90mgを含む組成物によって、12〜16時間にわたり90〜100%の疼痛軽減を示したという明きらかな事実によって例証される。下記の表2に示すように、上記用量で患者に投与されたこの組成物由来の活性薬剤の単体(すなわち、ガバペンチン90mg単独、トラマドール35mg単独、またはデキストロメトルファン45mg)による疼痛軽減は10%未満であった。特定の実施形態において、相乗的な組合せは、トラマドールまたはその類似体の単独投薬によって得られる鎮痛効果より最大で約30〜40倍高い鎮痛効果をもたらす。
特定の実施形態において、上記組合せは、薬剤単体で投与された場合の抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬によって得られる鎮痛効果よりも、最大で約10〜20倍高い鎮痛効果を提供するように相乗する。かかる実施形態において、相乗的な組合せは、本明細書で言う「明らかな相互の相乗作用」を呈し、NMDA拮抗薬、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の用量が、トラマドールまたはその類似体の効果を相乗的に高め、トラマドールまたはその類似体の用量が、NMDA拮抗薬、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の効果を高めるように出現することを意味する。
NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、ならびにトラマドールまたはその類似体の組合せは、単回投薬形態で投与できる。同様に、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびにトラマドールまたはその類似体、の組合せは、単回投薬形態で投与できる。この組合せは、個別投与または併用投与が可能である。
特定の実施形態において、NMDA拮抗薬および抗痙攣薬を伴わずに投与された場合には治療効果をあげるのに足らないトラマドールまたはその類似体の投薬量を使用して、3種類の薬剤間に相乗作用が現れる。この相乗作用は、三環系抗鬱薬、カプサイシン、またはカプサイシンのエステル等、第4の薬剤を加えることによって、さらに高めることができる。同様に、特定の好適な実施形態において、医薬組成物は、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、ならびにトラマドールまたはその類似体、の組合せを含み、NSAIDまたはアセトアミノフェンを本質的に含まず、トラマドールまたはその類似体の投薬量は、NMDA拮抗薬抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬を伴わずに投与された場合には治療効果をあげるのに足らない量であろう。他の好適な実施形態において、本発明は、トラマドールまたはその類似体の鎮痛効果の増強に効果的な用量のNMDA拮抗薬ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と共に、鎮痛に有効な用量のトラマドールまたはその類似体を含む医薬組成物に関し、または、NSAIDまたはアセトアミノフェンを本質的に含んでおらず、トラマドールまたはその類似体の鎮痛効果を高めるのに効果的な用量のNMDA拮抗薬とともに、鎮痛に有効な用量のトラマドールまたはその類似体を含む組成物に関する。
いずれの理論にも縛られたくないが、これらの組合せは二方向の相乗作用を示し、NMDA拮抗薬および抗痙攣薬はトラマドール(またはトラマドール類似体)の効果を高め、トラマドール(またはトラマドール類似体)はNMDA拮抗薬および抗痙攣薬の効果を高めると考えられる。この相乗作用は、三環系抗鬱薬、カプサイシン、またはエステル化カプサイシノイド等、第4の薬剤を加えることによってさらに高めることができる。
他の態様において、本発明は、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬(例えば、ガバペンチンまたはガバペンチン類似体)、トラマドールまたはトラマドール類似体、および/または三環系抗鬱薬を含む医薬組成物に関し、各薬剤の用量は薬剤間での相乗作用によって低減され、低減された用量による薬剤の組合せから得られる鎮痛作用が有意にまたは相乗的に増強される。NMDA拮抗薬、抗痙攣薬(例えば、ガバペンチンまたはガバペンチン類似体)、トラマドールまたはトラマドール類似体、および/または三環系抗鬱薬、のうちの1つ以上またはすべてが、個別に投与された場合に治療効果をあげるのに足らない程度の用量で、医薬組成物中に存在してもよい。他の実施形態において、NMDA拮抗薬、ガバペンチンまたはガバペンチン類似体、およびトラマドールまたはトラマドール類似体、のうちの1つ以上またはすべては、その用量で個別に投与された場合示す治療効果が、組合せた薬剤の場合の約10〜30%、約10〜20%、または約10%未満である。トラマドールの用量は、400mg未満、約30〜約400mg、または約30〜約50mgであってもよい。
さらなる態様において、本発明は、疼痛、特に慢性疼痛障害の治療のための薬学的組合せを使用する方法に関する。かかる障害には、炎症性疼痛、術後疼痛、骨関節炎、転移癌に伴う疼痛、三叉神経痛、急性ヘルペス神経痛およびヘルペス後神経痛、糖尿病性ニューロパシー、カウザルギー、腕神経叢裂離、後頭神経痛、反射性交感神経性ジストロフィー、線維筋痛、痛風、幻想肢痛、機能不全疼痛、ならびに、神経痛性疼痛症候群、ニューロパシックペイン症候群および特発性疼痛症候群の他の形態が含まれるが、これらに限定されない。
特定の好適な実施形態において、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬ならびにトラマドールまたはその類似体は経口投与される。さらなる特定の好適な実施形態において、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬ならびにトラマドールまたはその類似体は単回経口投与形態で投与される。特定の好適な実施形態において、NMDA拮抗薬ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬を伴わずに投与された場合、その用量のトラマドールまたはその類似体は治療効果をあげるのに足らないであろう。他の好適な実施形態では、トラマドールまたはトラマドール類似体の用量は、単独でも鎮痛作用をもたらす効果はあるものの、トラマドールまたはその類似体の用量は、トラマドールまたはその類似体単独の用量で普通に得られるより少なくとも5倍の鎮痛効果をもたらす。
さらに他の態様において、本発明は、疼痛治療用のNMDA拮抗薬、ガバペンチン(またはガバペンチン類似体)およびトラマドール(またはトラマドール類似体)を含む製剤の製薬過程における、NMDA拮抗薬の使用に関する。製剤には、カプサイシノイドまたはエステル化カプサイシノイド、および/または三環系抗鬱薬がさらに含まれてもよい。
本発明はさらに、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬ならびにトラマドールまたはその類似体を含む、慢性、間欠性または急性の疼痛を治療するための製剤の製薬過程における、トラマドールまたはその類似体の使用に関する。同様に、本発明はさらに、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびにトラマドールまたはその類似体を含む、慢性、間欠性または急性の疼痛を治療するための製剤の製薬過程における、トラマドールまたはその類似体の使用に関する。
本発明はさらに、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、ならびにトラマドールまたはその類似体を含む、慢性、間欠性または急性の疼痛を治療するための製剤の製薬過程における、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の使用に関する。同様に、本発明はさらに、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびにトラマドールまたはその類似体を含む、慢性、間欠性または急性の疼痛を治療するための製剤の製薬過程における、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の使用に関する。
本発明はさらに、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびにトラマドールまたはその類似体を含む、慢性、間欠性または急性の疼痛を治療するための製剤の製薬過程における、カプサイシンまたはカプサイシンのエステルの使用に関する。
本発明はまた、ヒトにおける効果的な疼痛管理を提供する方法に関し、この方法は、鎮痛に効果的な量または治療効果をあげるのに足らない量のトラマドールまたはその類似体の投与、前記トラマドールまたはその類似体が提供する鎮痛効果の相乗的な増強に効果的な量での抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の投与、ならびに前記トラマドールまたはその類似体が提供する鎮痛効果の相乗的な増強に効果的な量でのデキストロメトルファン等のNMDA拮抗薬の投与を含む。NMDA拮抗薬の投薬間隔が、トラマドールまたはその類似体の投薬間隔および/またはその鎮痛効果と重複する限り、NMDA拮抗薬ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬は、トラマドールまたはその類似体の投与前、投与と同時、または投与後に投与可能である。
本発明はまた、ヒトにおける効果的な疼痛管理を提供する方法に関し、この方法は、鎮痛に効果的な量または治療効果をあげるのに足らない量のトラマドールまたはその類似体の投与、前記トラマドールまたはその類似体が提供する鎮痛効果の相乗的な増強に効果的な量での抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の投与、前記トラマドールまたはその類似体が提供する鎮痛効果の相乗的な増強に効果的な量でのカプサイシンまたはカプサイシンのエステルの投与、ならびに前記トラマドールまたはその類似体が提供する鎮痛効果の相乗的な増強に効果的な量でのデキストロメトルファン等のNMDA拮抗薬の投与を含む。NMDA拮抗薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の投薬間隔が、トラマドールもしくはその類似体の投薬間隔および/またはその鎮痛効果と重複する限り、NMDA拮抗薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬は、トラマドールまたはその類似体の投与前、投与と同時、または投与後に投与可能である。
抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬ならびにNMDA拮抗薬の投薬間隔が、トラマドールもしくはその類似体の投薬間隔、および/またはその鎮痛効果と重複する限り、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬は、トラマドールまたはその類似体およびNMDA拮抗薬の投与前、投与と同時、または投与後に投与可能である。特定の実施形態において、NMDA拮抗薬ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬を、トラマドールまたはその類似体と同じ投薬形態、さらには同じ投与経路で投与する必要はない。特定の実施形態において、鎮痛に効果的な量のトラマドールまたはトラマドール類似体がヒトまたは他の哺乳類に投与され、トラマドールまたはその類似体の投薬間隔前、投薬間隔の間、またはヒトまたは他の哺乳類が鎮痛作用を経験している間に、トラマドールまたはその類似体の鎮痛効果を高めるのに効果的な量のNMDA拮抗薬ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬が投与される場合、本方法は、ヒトまたは他の哺乳類において得られる相乗的および/または相加的な鎮痛の有効性を誘導することを含んでもよい。NMDA拮抗薬ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬がトラマドールまたはその類似体の投与前に投与される場合、2種の薬剤の投薬間隔が重複することが好ましい、すなわち、トラマドールまたはその類似体の投薬間隔の少なくとも一部にわたる鎮痛効果が、NMDA拮抗薬ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の有用な治療効果の期間と少なくとも部分的に一致することが好ましい。同様に、NMDA拮抗薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬が、トラマドールまたはその類似体の投与前に投与される場合、3種の薬剤の投薬間隔が重複することが好ましい、すなわち、トラマドールまたはその類似体の投薬間隔の少なくとも一部にわたる鎮痛効果が、NMDA拮抗薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の有用な治療効果の期間と少なくとも部分的に一致することが好ましい。
さらなる実施形態において、鎮痛に効果的なレベルのトラマドールまたはその類似体が、NMDA拮抗薬、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の治療効果期間中にヒトに投与される場合、ヒトにおいて得られる相乗的または少なくとも相加的な有効性が発揮される。同様に、鎮痛に効果的なレベルのトラマドールまたはその類似体が、NMDA拮抗薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の治療効果期間中にヒトに投与される場合、ヒトにおいて得られる相乗的および/または相加的な驚くべき有効性が発揮される。あるいは、本方法は、トラマドールまたはその類似体の鎮痛効果を増強するために、ヒトまたは他の動物に対して、NMDA拮抗薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、ならびに効果的な量のトラマドールまたはその類似体を投与することによって、鎮痛治療中のヒトや他の哺乳類に鎮痛作用を誘導することを含んでもよい。
本発明のさらなる実施形態において、本発明は、トラマドールまたはその類似体の効果を増強する用量のNMDA拮抗薬、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と共に、鎮痛に効果的な用量のトラマドールまたはその類似体を含む、経口固形投薬形態を含む。本発明のさらなる実施形態において、本発明は、トラマドールまたはその類似体の効果を増強する用量のNMDA拮抗薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と共に、鎮痛に効果的な用量のトラマドールまたはその類似体を含む、経口固形投薬形態を含む。
任意ではあるが、経口固形投薬形態は、投薬形態が胃腸液に接触する際に、トラマドールもしくはその類似体の徐放出、または、トラマドールもしくはその類似体およびNMDA拮抗薬の両方の徐放出を有効にする徐放出担体を含む。徐放出投薬形態は、薬剤を含む多様な基質および担体を含んでもよい。基質は、マトリックススフェロイドを含んでもよく、薬剤でコーティングされる薬学的に許容される不活性ビーズを備えてもよい。そして徐放出担体を含む徐放出皮膜によって、コーティング済ビーズをさらにコーティングしてもよい。マトリックススフェロイドは、マトリックス自体に徐放出担体を含んでもよく、薬剤を含有する単純な崩壊マトリックスまたは即時放出マトリックスを含んでもよく、マトリックスは、その上に塗布されて徐放出担体を含む皮膜を有する。さらに他の実施形態において、経口固形投薬形態は、正規または即時放出マトリックス内に薬剤を含有するタブレットコアを備え、タブレットコアは、徐放出担体を含む徐放出皮膜でコーティングされる。
様々な実施形態において、タブレットまたはカプセルは、徐放出担体を含む徐放出マトリックス内に薬剤を含む。タブレットは、徐放出マトリックス内にトラマドールまたはその類似体を含んでもよく、即時放出層としてタブレットにコーティングされるNMDA拮抗薬、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬を含んでもよい。タブレットは、徐放出マトリックス内にトラマドールまたはその類似体を含んでもよく、即時放出層としてタブレットにコーティングされるNMDA拮抗薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬を含んでもよい。
特定の好適な実施形態において、本明細書に記載されるNMDA拮抗薬、抗痙攣薬、および/または三環系抗鬱薬、ならびにトラマドールまたはその類似体、を含む医薬組成物は経口投与される。かかる経口投薬形態には、即時放出または徐放出形態の、1種または全種の薬剤が含まれてもよい。投与を容易にするには、3種すべての薬剤が含まれる経口投薬形態が好ましい。経口投薬形態は、タブレット、トローチ、ロゼンジ、水性、固溶体または半固形の溶液または混合物、油性の懸濁液または溶液、分散性の粉末または顆粒、エマルジョン、多重微粒子製剤、シロップ、エリキシル等の形態であってもよい。
他の実施形態において、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬ならびにトラマドールまたはその類似体を含む医薬組成物は、局所剤、固体状態および/もしくはデポ型の経皮送達装置、座剤、バッカルタブレット、または鼻腔への吸入もしくは注入用の放出制御粒子製剤もしくはスプレー、ミストもしくは他の局所媒質等の吸入製剤としての投薬形態で投与できる。同様に、他の実施形態において、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、ならびにトラマドールまたはその類似体を含む医薬組成物は、局所剤、固体状態および/もしくはデポ型の経皮送達装置、座剤、バッカルタブレット、または鼻腔への吸入もしくは注入用の放出制御粒子製剤もしくはスプレー、ミストもしくは他の局所媒質等の吸入製剤としての投薬形態で投与できる。
本明細書に記載される、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬、および/または三環系抗鬱薬、および/またはトラマドールもしくはその類似体、を含む医薬組成物は、代替として、ヒト患者に注射もしくは移植できる、例えばマイクロカプセルやミクロスフェア等の微小粒子形態、または医薬製剤の当業者に公知な他の移植可能な投薬形態であってもよい。同様に、本明細書に記載される、NMDA拮抗薬、カプサイシンまたはカプサイシンのエステル、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、ならびに/またはトラマドールもしくはその類似体、を含む医薬組成物は、代替として、ヒト患者に注射もしくは移植できる、例えばマイクロカプセルやミクロスフェア等の微小粒子の形態、または医薬製剤の当業者に公知な他の移植可能な投薬形態であってもよい。投薬形態には、投与を容易にする各活性薬剤が含まれてもよい。
同様に、NSAIDまたはアセトアミノフェンを本質的に含まず、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、ならびにトラマドールまたはその類似体、の組合せを含む医薬組成物は、固体の経口投薬形態または他の投薬形態で調製されてもよい。したがって、医薬組成物は、経口投与、移植による投与、非経口投与、皮下投与、舌下投与、経直腸投与、局所投与、または吸入を介する投与が可能である。
本発明の他の実施形態は、麻薬性鎮痛薬を使用することなく疼痛を緩和する方法に関する。この方法は、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、およびトラマドールまたはその類似体、を含む医薬組成物を患者に投与すること、またはNSAIDまたはアセトアミノフェンを本質的に含まず、NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、およびトラマドールまたはその類似体、の組合せを含む医薬組成物を患者に投与することを含む。活性薬剤は、共にまたは個別に投与されてもよく、患者は麻薬性鎮痛薬を投与されない。
さらに、本発明は、アセトアミノフェン、アスピリンおよび他のNSAIDを含まないようにすることで、胃腸毒性および肝臓毒性の易罹病性を回避できる。アセトアミノフェンの毒性は周知であり、それを含む全製剤の重大な欠点を代表する。アセトアミノフェンの制限用量は、1日当たり約2グラムである。アセトアミノフェンの意図的な過剰摂取は欧州における2番目によく用いられる自殺の方法であることも判明している。したがって、アセトアミノフェンへの暴露を低減または解消することが非常に重要である。
さらなる各態様において、本発明は、麻薬性鎮痛薬を使用することなく疼痛を緩和する方法に関する。この方法は、NMDA拮抗薬、トラマドールまたはトラマドール類似体、および抗痙攣薬(例えば、ガバペンチンまたはガバペンチン類似体)を患者に投与することを含んでもよく、患者は麻薬性鎮痛薬を投与されない。また、三環系抗鬱薬、カプサイシノイド、またはエステル化カプサイシノイドを患者に投与してもよい。活性薬剤が医薬組成物に含まれてもよく、医薬製剤は、NSAIDまたはアセトアミノフェンを含まなくてもよく、または本質的に含まなくてもよい。活性薬剤を共にまたは個別に投与してもよい。
用語「阻害(inhibiting)」、「軽減(reducing)」、「防止(prevention)」、またはこれら用語の変形は、請求項および/または明細書で使用される場合、所望結果を得ることを完全に阻害するか、計測可能に減らすことを意味する。
用語「効果的(effective)」は、その用語が明細書および/または請求項で使用される場合、所望の、予想した、または意図した結果を適切に成し遂げることを意味する。
単語「1つの(a)」または「1つの(an)」は、請求項および/または明細書において用語「含む(comprising)」と共に使用される場合、「1つ(one)」を意味するが、「1つまたは複数(one or more)」、「少なくとも1つ(at least one)」、および「1つ以上(one or more than one)」の意味とも一致する。
本明細書で検討するいずれの実施形態も、本発明のいずれの方法、またはいずれの組成物に対して実行可能であり、その逆も成立すると考えられる。さらに、本発明の各組成物を使用して本発明の各方法を達成可能である。
本出願の全体にわたり、用語「約(about)」は、これを用いて、数値が、それを測定するために使用される装置および方法に由来する誤差の幅を含むこと、または数値が、試験被験体中に存在する変動を含むことを表現する。
請求項における用語「または(or)」は、「および/または(and/or)」を意味するように使用する。ただし、開示が代替物と「および/または」とを単に参照するとする定義をサポートしているが、代替物のみを参照すること、または代替物が相互排他的であることを明確に指示する場合を除く。
本明細書および請求項で使用している単語「含む(comprising)」(ならびに「含む(comprise)」および「含む(comprises)」等、含む(comprising)の任意の形態)、「有する(having)」(ならびに「有する(have)」および「有する(has)」等、有する(having)の任意の形態)、「含む(including)」(ならびに「含む(includes)」および「含む(include)」等、含む(including)の任意の形態)、または「含む(containing)」(ならびに「含む(contains)」および「含む(contain)」等、含む(containing)の任意の形態)は、包括的または非限定的あり、詳述されない追加要素または方法の工程を排除するものではない。
本発明の他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明から明らかになろう。但し、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更および変形が詳細な説明から当業者に明らかになるのであり、詳細な説明および特定の実施例は本発明の具体的な実施形態を示すが、それは実例として示されているに過ぎない。
以下の図面は、本明細書の一部を成し、本発明の特定の態様をさらに示す。本明細書に提示する特定の実施形態の詳細な説明と併せて、これら図面のいくつかを参照することで、本発明をさらに深く理解できるだろう。
本発明の実施に使用可能な特定の化合物の化学構造式を示す。 特定のガバペンチンの類似体の化学構造式を示す。 特定のカプサイシンの類似体、およびそれらのエステルの化学構造式を示す。 特定の環系坑鬱薬の化学構造式を示す。
本発明は、改良された、疼痛の治療方法および治療用組成物を提供することによって、従来技術の限界を克服する。以下、さらに詳細に説明するように、本発明者は、それぞれ低用量のNMDA拮抗薬(例えば、デキストロメトルファン)と、非定型μ‐オピエート作動薬のトラマドールと、ガパベンチンとの組合せが明確な相乗作用を示し、従来の治療に反応しないニューロパシックペイン患者の疼痛の大部分を明らかに軽減することを見出した。以下の実施例において示すように、これらの医薬組成物は、毒性および/または有害な副作用をほとんど、または全く引き起こさなかった。いずれの理論にも縛られたくないが、低用量の活性薬剤を使用したことにより、従来の疼痛治療と比べて、有害な副作用のこのような軽減に寄与したと考えられる。
例えば、組合せの相乗効果は、下記表2でさらに理解が深まるであろう。表2に示すように、1日2回のTLI‐1026(トラマドール35mg+デキストロメトルファン35mg+ガバペンチン90mg)の投与は、線維筋痛および糖尿病性ニューロパシー患者の疼痛をほとんど95%軽減するものの、これら薬剤成分はそれぞれ、その個々の用量では疼痛に対する効果がほとんどない(すなわち、軽減は約10%未満)。さらに以下で示すように、これら同一薬剤をはるかに高い投薬量で個別投与しても、低用量の活性薬剤を組合せた投与と比較した場合、同一レベルの疼痛緩和を達成できない。具体的には、個別に投与した薬物の投薬量は約1桁分高いが、疼痛軽減は多くとも30%〜50%にすぎなかった。これとは対照的に、低用量薬剤の組合せ(TLI‐1026)では約95%の疼痛軽減が観察された。
Figure 2010535802
*TLI‐1026は(トラマドール35mg、デキストロメトルファン35mg、および90mgガバペンチン)を含み、1日2回投与した。
A.用語の定義
本発明の目的に対し、次の用語は以下の意味を持つこととする。
用語「効果的鎮痛作用」は、十分な疼痛軽減または疼痛解消として、本発明の目的に対して定義される。なお、許容レベルの副作用の発生を伴い、人患者で判定される。
用語「効果的疼痛管理」は、かかる治療を受けた患者による療法の主観的評価に加えて、鎮痛療法に対するヒト患者の反応(感じる疼痛対副作用)の、医師による客観的な評価または見解として、本発明の目的に対して定義される。当業者にとっては言うまでもなく、個々の患者による違いを含む多くの因子によって、効果的鎮痛作用は大きく異なる。
用語「トラマドールまたはその類似体」は、そのベース形態の薬物、またはその薬学的に許容される塩もしくはその複合体として、本発明の目的に対して定義される。本発明の背景で述べられたラセミ化合物と比較した場合、トラマドールの純鏡像異性体が、異なる薬学的プロファイルおよび効果を持つことが知られていても、トラマドールの光学異性体とラセミ混合物の両方が単に「トラマドールまたはその類似体」として参照されることを、本発明の目的のために理解されたい。
用語「デキストロメトルファン」は、そのベース形態の薬物またはその薬学的に許容される塩もしくは複合体として、本発明の目的に対して定義される。
本明細書において使用される用語「抗痙攣薬」は、抗てんかん活性を持つ化合物を包含するように意図され、化合物の一部はαδと呼ばれるタンパク質群に結合する。かかる化合物の例には、ナトリウムチャネル遮断剤(カルバマゼピン、フェニトイン、オキサカルバゼピン、ラモトリジンおよびゾニサミド等)、ベンゾジアゼピン類似体、バルプロエート、グルタメート遮断剤(フェルバメートおよびトピラマート等)、レベチラセタム、ガバペンチン、ガバペンチンの誘導体もしくは類似体、またはその任意の合成混合物が含まれるが、これらに限定されない(図2を参照)。ガバペンチン類似体の例には、プレガバリン、3‐メチル‐ガバペンチン、[(1R,5R,6S)‐6‐(アミノメチル)ビシクロ[‐3.2.0]ヘプタ‐6‐イル]酢酸、3‐(1‐アミノメチル‐シクロヘキシルメチル)‐4H‐[1,2,4]‐オキサジアゾール‐5‐オン、C‐[1‐(1H‐テトラゾール‐5‐イルメチル)‐シクロヘプチル]‐メチルアミン、(3S,4S)‐(1‐アミノメチル‐3,4‐ジメチル‐シクロペンチル)‐酢酸、(1α,3α,5α)(3‐アミノ‐メチル‐ビシクロ[3.2.0]ヘプタ‐3‐イル)‐酢酸、(3S,5R)‐3‐アミノメチル‐5‐メチル‐オクタン酸、(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐ヘプタン酸、(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐ノナン酸、および(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐オクタン酸、またはそれらの薬学的に許容される塩が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書において使用される用語「三環系抗鬱薬」(略称TCA)は、抗鬱薬群を包含するように意図され、これらの薬物は3つの原子リングを含む分子構造にちなんで命名されている(図4を参照)。代表的な三環系抗鬱薬としては、例えば、イミプラミン、デシプラミン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、ドキセピン、ケチプラミン、ミアンセリン、ドチエピン、アモキサピン、ジベンゼピン、メリトラセン、マプロチリン、フルペンチキソール、アザフェン、チアネプチン、および類似活性を示す関連化合物等の直鎖状三環系である。側鎖状三環系には、インドリリン、クロダゾン、ノミフェンシンおよび関連化合物が含まれる。例えば、イプリンドール、ウェルブトリン、ニアラミド、ミルナシプラン、フェネルジンおよびトラニルシプロミン等の、他の構造的に異なる種々の抗鬱薬は、類似する活性をもたらすことが証明されている(Sellinger et el,1979;Pandey et al,1979; and Moret et al,1985)。これらの抗鬱薬は三環系抗鬱薬と機能的に等価であり、したがって本発明の範囲内に含まれる。このように、用語「三環系抗鬱薬」は、それらすべてが抗鬱活性を有するという共通の特性を共有する関連化合物と共に、広域群の上記抗鬱薬を包含することを、本発明者は意図している。
本明細書において使用される用語「抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬」は、抗痙攣薬と三環系抗鬱薬との組合せ、単独の抗痙攣薬、または単独の三環系抗鬱薬、のいずれかを包含するように意図される。
用語「慢性疼痛」は、特発性、診断未確定もしくは診断不可能な疾患、障害もしくは症状に伴う疼痛、または:筋・筋膜疼痛症候群、トリガーポイント、圧痛点、胸郭出口症候群、複合性局所疼痛症候群、反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)、交感神経依存性疼痛(SMP)、糖尿病性ニューロパシー症候群(DNS);線維筋痛症候群(FMS)、多発性硬化症(MS)に関連する慢性疼痛;末梢神経系の損傷に関連する慢性疼痛;帯状ヘルペス(帯状疱疹またはヘルペス後ニューロパシーとしても公知である)、または神経線維もしくは神経末端を攻撃し損傷する類似感染から生じる慢性疼痛;手術後に生じ、その後正常な回復期をはるかに超えて継続する術後疼痛;神経絞扼および腕神経叢裂離、切断、末梢神経ニューロパシー、疼痛性チック、非定型顔面痛、神経根損傷、ならびにクモ膜炎症候群等の末梢神経障害に関連する疼痛を含み、切断患者が失った四肢から生じるように感じる疼痛または不快感を覚える(「幻肢」疼痛)、神経および神経根の損傷に関連する疼痛;しばしば癌性疼痛と呼ばれる、癌腫に関連する疼痛;化学療法治療に関連するニューロパシックペイン;脊髄または脳幹の損傷に起因する疼痛を含む、中枢神経系疼痛;腰部疼痛;坐骨神経痛;片頭痛、慢性緊張性頭痛、群発性頭痛、顎関節症(TMJ)疼痛および上顎洞疼痛を含む、頭痛;反射性交感神経性ジストロフィーおよびカウザルギーを含み、または熱傷負傷に起因する、複合性局所疼痛症候群;および、知覚過敏に関連する慢性疼痛、異痛症、痛覚過敏症、求心路遮断性疼痛、交感神経依存性疼痛、非侵害受容性慢性疼痛、のうちのいずれか1つに伴う疼痛を意味する。
用語「疼痛を緩和する」は、本発明が既存の疼痛緩和に対して適用可能であるので、表現「疼痛を抑制する」、「疼痛を軽減する」、および「疼痛を阻害する」を含み、加えて、切迫性の疼痛誘導事象から結果として生じ得る疼痛の抑制または阻害を含むように、通常は本明細書において定義される。
用語「徐放または放出制御」は、薬物の血液(血漿)濃度(レベル)が、最小有効鎮痛濃度すなわち「MEAC」を超え、かつ毒性レベルを下回る治療域内に数時間から数日間にわたって維持されるような速度における、経皮製剤からの薬物(トラマドールまたはその類似体)の放出として、本発明の目的に対して定義される。
用語「定常状態」は、所定薬物レベルの血漿の時間/濃度曲線が、用量間で定められた範囲内で実質的に安定していることを意味する。
用語「最小有効鎮痛濃度」すなわち「MEAC」は、所定の患者において少なくともある程度の疼痛緩和が達成される、薬物の治療上最小有効な血漿レベルとして、本発明の目的に対して定義される。疼痛測定は非常に主観的であり、大きな個体差が患者間に起こり得ることが、医療分野の当業者にはよく理解されるだろう。
本明細書において使用される用語「カプサイシノイド」または「カプサイシン」は、カプサイシン化合物だけでなく、ホモカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシンまたはその任意の調合混合物を包含するように意図される(図3を参照)。
この明細書において使用されるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈が明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに注意すべきである。したがって、例えば、「1つ(1種)の(a)薬理学的に活性のある薬剤」の言及は、2つ(2種)または複数の薬理学的に活性のある薬剤の組合せ等を含む。
請求項および本明細書において使用されるように、単語「含む」と併用された場合、単語「1つの(a)」または「1つの(an)」は、1つまたは2つ以上を意味し得る。本明細書において使用されるように、「もう1つの」は、少なくとも第2またはそれ以上のものを意味し得る。
B.NMDA拮抗薬
代替の疼痛管理方式の調査は、N‐メチル‐D‐アスパラギン酸(NMDA)受容体およびそれらの拮抗薬に重点を置いたものであり、それらが動物およびヒトモデルにおいて体性感覚およびニューロパシックペイン感覚を軽減することが近年証明された(Plesan et al, 1998; Klepstad et al, 1990; Eisenberg et al, 1998; Kinnman et al, 1997; and Kawamatugs to a et al, 1998)。これら薬剤の臨床的有用性は、NMDA受容体に対する薬物の高親和性結合に由来し、末梢の侵害刺激によって疼痛が生じる接合部に位置し、次いでA感覚線維およびC感覚線維を介して中枢受容体へ運搬される、NMDA受容体を結果として遮断する(Woolf et al, 1993)。臨床的見地からすると、効果的な疼痛管理に必要とされる従来の鎮痛薬の用量は、非常に少ないものだろう。これらの化合物の1つは、鎮咳薬として臨床的安全性の長い歴史を持つ、低親和性、非競合的NMDA受容体拮抗薬のデキストロメトルファン(DM)である(Bem et al, 1992)。
脊髄および中枢神経系に沿った上行路を介する痛覚の調節における、グルタミン酸塩およびアスパラギン酸塩等の興奮性アミノ酸(EAA)の役割について、多数の証拠が過去数年にわたって集められた。ラットおよびサル実験モデルにおいて、グルタミン酸塩の脊髄内沈着による、脊髄の背角(疼痛の中継、調節、および伝達に関与する領域)に位置するNMDA受容体の刺激は、侵害刺激に対する反応を増加させ、疼痛の閾値を低下させた(Battaglia et al, 1988; Aanonsen et al, 1987)。この反応は、フェンシクリジン等のNMDA拮抗薬の投与によって見事に消失し、このことは、これら受容体の活性を遮断することによって疼痛が減衰することを示唆している。
慢性疼痛症候群の研究の結果、マウスおよびラットモデルにおける二次疼痛の開始および永続化には、同一メカニズムが関与していることが明らかになった。神経生理学の観点では、急性の組織損傷に後続して、神経末端で生成されてA線維およびC線維に沿って脊髄の背側部のシナプスへ伝達される活動電位によって変換が遂行され、脊髄の背側部のシナプスでは、これらの線維がEAAを含む様々なペプチドの放出を誘導する。EAAは、シナプス内のNMDA受容体を活性化することによってシナプス形成ニューロンを刺激し、痛覚を伝達する。この過剰興奮性、すなわち「ワインドアップ」は、既存侵害受容活性の連発に対する神経性反応の大きさおよび継続期間を増幅する。この過剰興奮性状態は、一旦開始すると、末梢インプットの停止後も存続し得る(Dickenson,1995)。この現象は、異痛症(通常は疼痛感覚または痛覚過敏を誘発しない比較的小さな刺激に後続する強い疼痛感覚であり、疼痛感覚は、初期の侵害刺激の収束後も長い間持続する)等、様々な臨床疼痛症候群の原因であると、現在考えられている(Davies et al, 1987; Felsby et al, 1995)。
疼痛知覚の「ワインドアップ」現象におけるNMDAの役割が、動物におけるNMDA受容体拮抗薬の脊髄内投与によって明らかにされた(Dickenson, 1990; Dickenson et al , 1990)。人体試験において、静脈注射ケタミンは、一次(即時)および二次痛覚過敏の程度、ならびに用量依存的に長期的な熱刺激によって誘発された疼痛を軽減した(Ilkjaer et al, 1996)。DMも、同様の作用を示す。Klepstad他(Klepstad et al)は、ヘルペス後神経痛に対して4年間にわたる十分なケタミン治療を受けた患者の症例報告を発表した。実験的に、ケタミンをDM125mg(4分割量、7日間)に置き換えると、同様に有効であることが分かった。記すべき重要なことは、NMDA受容体が中枢神経系全体に行き渡ることで、学習および記憶処理のような、疼痛調整とはかけ離れた高度に多様な神経生理学的機能に関連することである。
したがって、NMDA拮抗薬が特定の生理活性を妨げることができ、結果として鎮静状態、運動機能障害または挙動変化をもたらすことは、驚くべきことではない。局所性脳虚血の患者に生じるような、EAAの過剰放出による潜在的な有害効果の拮抗作用(NMDA活性の多様性の一例)は、興奮症状、幻覚、眠気、悪心、嘔吐および眼振のエピソードを導き得る(Grotta et al, 1995; Albers et al, 1995; Muir et al, 1995)。このため、疼痛管理における有効性および有益な効果を示す膨大な動物のデータにもかかわらず、ヒトにおいて検査されたNMDA受容体拮抗薬はほとんどない(Roytblat et al, 1993; Mercadante et al, 1996; Kornhuber et al, 1995)。
DM、ケタミンおよびアマンタジンは、今までにFDAが臨床用途用に認可した、NMDA受容体拮抗作用を含む唯一の薬剤である。しかし、受容体に対するケタミンの高い親和性、およびそれに関連した不快な効果に加えて、静脈内投与の必要性のために、疼痛管理に関する研究の焦点は、臨床用に好ましいNMDA拮抗薬としてのDMに向けられてきた。
1.デキストロメトルファン
デキストロメトルファン(DM)およびレボルファノールは、当初、モルヒネに対する薬理学的代替物として40年以上前に合成された。DMはコデイン類似体(レボルファノール)のD異性体であるが、そのL異性体とは対照的に、オピエート受容体に対して無効である(Benson et al, 1953)。当初から、その臨床用途は、成人用量が1日3回乃至6回、10mg乃至30mgの、主としてシロップ剤の鎮咳薬であった。DMが鎮咳効果を発揮する特異的中枢部位は未だ不確定だが、その効果がナロキソンによって抑制されない限り、オピエートの部位とは異なる(Karlsson et al, 1988)。さらに、オピエートと違って、DMには確立された安全実績があり、すなわち、治療用の鎮咳用量(1mg・kg−1・日−1)では、オピエートのような呼吸器または血行動態への主な副作用はなく、またヒスタミン放出の合併症も誘発しない。NMDA受容体への拮抗薬の結合によって、受容体依存開閉Ca2+電流が調整される。Ca2+電流の変化は、通常、NMDAに誘導されたニューロン発射を招き、それが持続する場合、一次侵害刺激の増強(すなわち「ワインドアップ」現象)および二次感覚疼痛の誘発が後続する(Mendell 1966; Church et al, 1985)。他のNMDA受容体拮抗薬とは対照的に、DMは、オピエートおよび他の神経伝達物質と違って中枢神経系に広範囲の結合部位を有しており、したがってブタおよびラットにおいて見られたように、DMの活性はNMDA受容体のみに限定されていない(Musacchio 1988, Church 1991)。NMDA受容体依存性チャネルを介する細胞内のCa2+流入を低減するDMの能力に加えて、DMはまた、通常、高濃度の細胞外Kによって活性化される電位依存Ca2+チャネルを調節する。これら多チャネル調節能力の生理学的影響の一つには、ヒトに加えて、ラットおよび神経細胞培養においても実験的に証明されたように、通常は発作に転換される脳内でのNMDA仲介性ニューロン発射のDMによる弱化がある(Ferkany 1988, Choi 1987)。
NMDA受容体活性に変化を招くような、Ca2+の細胞内蓄積の低減を誘発する事象の神経薬理学的カスケードは、解明されないままである。動物同様、ヒトにおいても、1日4回30mgもしくは60mg(Albers 1991)、経口で45mg乃至180mg(Bonuccelli et al, 1991)、または120mg(Fishser et al, 1990)の経口用量で、3週乃至3か月にわたって投与した場合、DMは、難治性痙攣およびパーキンソン病等、興奮毒性関連の神経疾患に関連する不快感も改善できた。これらおよび他の試験では、深刻な神経学的悪影響は検出されず、8名の健康なヒト被験体の運動皮質興奮性は、運動誘発電位によって示されるように、高用量(150mg)の単回服用後に低減された(Ziemann et al, 1998)。さらに、運動皮質興奮性およびレボドパ誘導性ジスキネジアは、パーキンソン病患者の二重盲検プラセボ対照試験において、用量100mgのDMによって低減され(Verhagen et al, 1998)副作用は無視できる程度であった。
デキストロメトルファンは肝臓で急速に代謝され(Woodworth et al, 1987)、デキストロルファン(NMDA拮抗薬として活性があり、より強力な誘導体)に転換される。臨床試験で立証されたDMの経口投与に起因する副作用は、DM自体ではなく、フェンシクリジン受容体部位で作用する、この代謝物質によって仲介されることが示唆された(Musacchio et al, 1989)。
最小量のオピエートによって十分な疼痛管理を達成することは、これらの薬物が誘導し得る心理的および身体的な依存性、ならびにそれらの大量使用の結果生じるかもしれない、しばし耐え難い副作用に鑑み、常に重要な目標となってきた。完全な方向性、協調および協力、正常呼吸ならびに安定した血行動態を提供する疼痛管理技術の研究者は、これらの因子を術後の疼痛管理計画の重要な基盤と見なしている。これは、全身または局所麻酔を受けた患者、入院患者および通院患者に同等に適用される。さらに、持続的なNMDA受容体の活性化が、二次疼痛を招く中枢過剰興奮性を誘発するという主張を考慮し、適切な疼痛管理は、一次疼痛感覚を調整すること、および急性疼痛の慢性疼痛への進行を予防する鎮痛状態に対して先手を打つことの両方であるべきである。術前患者へのオピエートおよびケタミンの投与によって立証されるように、この先制鎮痛の概念(すなわち、事前に疼痛感覚を軽減すること)は、NMDAの調整を介して実行可能である(Kiss et al, 1992; Tverskoy et al, 1994)。重要なことには、この神経薬理学的受容体のコンディショニングは、手術後にオピエート用量を追加する必要性の低減にも有益である。また、継続的に神経伝達される急性の広範な二次疼痛を伴う自律神経刺激およびアドレナリンの過剰生産は、すべての患者にとって有害であることは明らかであるが、心臓病患者にとっては特に有害である。この点において、先制的アプローチは、特に有望かつ有益なアプローチである。したがって、DMの使用は、疼痛治療および付随する自律神経系の現象緩和のプロトコルにおける確立された構成要素になる可能性がある。最後に、経口投与されるDMのバイオアベイラビリティは、注射投与されるケタミン等の他の抗NMDA薬よりも、はるかに好都合である。疼痛用の有力なモルヒネ代替剤として、DMの使用は有効かつ良好な耐容性を示すことが証明された(Henderson et al, 1999)。
DMを含むNMDA受容体拮抗薬は、それ自体は抗侵害受容性ではないが(Ilkjaer 1997)、中枢性感作、したがって一次疼痛および二次疼痛の知覚を阻害すること(Price et al, 1994; Chia et al, 1999)は、むしろ注目に値する。これら拮抗薬の先制使用は、侵害刺激の中枢性感作の発生を鈍化させるが(Yamamoto et al, 1992)、疼痛知覚を完全に停止するためには、鎮痛薬の使用を未だ必要としている。
2.他のNMDA拮抗薬
本発明において利用され得るNMDA拮抗薬の非限定リストには、デキストロメトルファン、デキストロルファン、ケタミン、アマンタジン、メマンチン、エリプロディル、イフェンプロジル、フェンシクリジン、MK‐801、ジゾシルピン、CCPene、フルピルチン、またはそれらの誘導体、塩、代謝物質もしくは複合体が含まれる。
NMDA受容体活性化の主要な細胞内帰結を遮断し、本発明の実施に有用な追加物質には、フェノチアジン、特に、クロルプロマジン、クロルプロマジンスルホキシド、プロクロルペラジンジマレアート、ペルフェナジン、トリフルオペラジン、フルフェナジン、フルフェナジンエナンタート、フルフェナジンデカノアート、チオリダジン、メソリダジンベシレート、ピペラセタジン、アセトフェナジンジマレアート、カルフェナジンジマレアート、ブタペラジンジマレアートおよびフェノチアジンスルホキシド等のカルモジュリンの阻害剤;N‐(6‐アミノヘキシル)‐5‐クロロ‐1‐ナフタレンスルホンアミド、N‐(6‐アミノヘキシル)‐5‐クロロ‐2‐ナフタレンスルホンアミド、およびN‐(6‐アミノヘキシル)‐5‐ブロモ‐2‐ナフタレンスルホンアミド等のナフタレンスルホンアミド類;1,3‐ジヒドロ‐1‐{1‐[(4‐メチル‐4H,6H‐ピロロ[1,2‐a][4,1]ベンゾオキサゼピン‐4‐イル)メチル]‐4‐ピペリジニル}‐2H‐ベンズイミダゾール‐2‐オン等の4‐置換‐4H,6H‐ピロロ[1,2‐a][4,1]ベンゾオキサゼピン類;N‐[2](ジフェニルメチルチオエチル]‐2‐(トリフルオロメチル)‐ベンゼンエタンアミン、N‐[2‐(ビス(4‐フルオロフェニル)メチルチオ)‐)エチル]‐2‐(トリフルオロメチル)ベンゼンエタンアミンおよびN‐(ビス(4‐フルオロフェニル)メチルチオ)エチル]‐3‐(トリフルオロメチル)ベンゼンエタンアミン等のベンズヒドリル類;イミプラミン、2‐クロロイミプラミンおよびアミトリプチリン等の三環系抗鬱薬;ペンフルリドール;ハロペリドール;ピモジド;クロザピン;カルミダゾリン;ならびに上記物質のいずれかの混合物および薬学的に許容される塩が含まれる。
C.トラマドール
(+/−)‐トラマドールは、コデインの合成4‐フェニル‐ピペリジン類似体である。トラマドールはオピエート受容体に対する親和性が低い中枢性鎮痛薬である。μ受容体に対するトラマドールの選択性が近年実証され、肝臓でのO‐脱メチル化によって生じるトラマドールのM1代謝物質はオピエート受容体に対して、親薬物よりも高い親和性を示す。このM1誘導体(O‐デメチルトラマドール)の生成速度は、デブリソキン型の多形性イソ酵素(シトクロムP450 2D6(CYP2D6))の影響を受ける。一つのメカニズムが、μ‐オピエート受容体に対するトラマドールの弱親和性に関連している(モルヒネの6,000倍弱く、d‐プロポキシフェンの100倍弱く、コデインの10倍弱く、デキストロメトルファンと同等である)。さらに、他のオピエートとは対照的に、トラマドールの鎮痛作用は、オピエート拮抗薬ナロキソンによって部分的にのみ阻害され、このことは他の作用メカニズムの存在を示唆している。これは、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)およびセロトニン(5‐ヒドロキシトリプタミン;5‐HT)の再取込みを阻害する、モノアミン作動性活性の発見によって実証され、脊髄レベルで侵害受容性インパルスを遮断することによって鎮痛作用に有意に貢献した(Dayer et al, 1994&1997)。
(+/−)‐トラマドールは、2つの鏡像異性体のラセミ混合物であり、各々、すなわち(1R,2Rまたは1S,2S)‐(ジメチルアミノメチル)‐1‐(3‐メトキシフェニル)‐シクロヘキサノール(トラマドール)が、様々な受容体に対して異なる親和性を示す。(+/−)‐トラマドールがμ受容体の選択的作動薬であり、セロトニンの再取込みを優先的に阻害する一方、(−)‐トラマドールは、主としてノルアドレナリンの再取込みを阻害する。これら2つの鏡像異性体の作用は相補的かつ相乗的であり、(+/−)‐トラマドールの鎮痛効果をもたらす。経口投与後、トラマドールは68%のバイオアベイラビリティを示し、2時間以内に最高血中濃度に達した。排出動態は2コンパートメントと説明でき、100mgの単回経口投与後の半減期は、トラマドールについては5.1時間であり、M1誘導体については9時間であった。このことは、複数回のトラマドール投与治療の間に観察される親薬物およびそのM1誘導体の約2倍の蓄積を説明する。トラマドールの推奨1日量は、4時間乃至6時間毎に50mg乃至100mgで、400mg/日が最大用量である。トラマドール100mgの単回経口投与後、鎮痛効果の持続期間は約6時間である。副作用(および特に悪心)は用量依存的であるので、負荷用量が大きければ、副作用が現われる可能性は大幅に高くなる。治療開始からの数日間に用量をこのように低減することが、耐容性の改善には重要な要素である。他の副作用は、オピエートの副作用に一般的に類似しているが、通常それほど重くはなく、呼吸抑制、不快感および便秘を含む。中枢神経系の機能を抑制する薬物がトラマドールの鎮静作用を促進する一方で、トラマドールは他の鎮痛薬(特に末梢作用を備えたもの)と併用投与できる。トラマドールは、依存性を誘引する可能性が極めて低い薬理学的特性および薬剤動態学的特性を有する。このことは、様々な比較試験および市販後調査によって確認され、極めて少数の患者がトラマドールに対する耐性を発現したこと、また極めて少数のトラマドール乱用実例が報告された(Raffa et al, 1993; Lee et al, 1993)。トラマドールが疼痛の管理に安全かつ有効な薬剤であることは証明されたが、その使用に伴って副作用が生ずる。不注意で4mg/kgのトラマドールを子供に投与後、発作活動が発生したことが報告されている(Tobias 1997)。
1.トラマドール類似体
トラマドールは、本発明によるトラマドール類似体に置き換えても、または本発明によるトラマドール類似体との組合せで使用してもよい。本発明において利用してもよいトラマドール類似体の非限定リストには、トラマドールN‐オキサイド誘導体(「トラマドールN‐オキサイド」)、トラマドールO‐デスメチル誘導体(「O‐デスメチルトラマドール」)、ベンラファキシン、(R/S)‐1‐[2‐(ジメチルアミノ)‐1‐(4‐メトキシフェニル)エチル]シクロヘキサノールおよびO‐デスメチルベンラファキシン、またはそれらの混合物、立体異性体、ラセミ化合物、代謝物質、塩、もしくは複合体が含まれる。
ベンラファキシンは、他のSSRIsと化学的に無関係であるが、トラマドールと化学的に類似する新規のSSRIである(Figure 1(図1); Markowitz 1998)。ベンラファキシンおよびトラマドールの化学構造は類似しており、これら2つの抗鬱性物質と鎮痛性物質との類似性が、それぞれ実証されている。ベンラファキシンは、(R/S)‐1‐[2‐(ジメチルアミノ)‐1‐(4‐メトキシフェニル)エチル]シクロヘキサノール、または(±)‐1‐[a‐[(ジメチルアミノ)メチル]‐p‐メトキシベンジル]シクロヘキサノールと呼ばれ、C1727NOの組成式を有する。塩酸ベンラファキシンは、水(塩化ナトリウムによって0.2Mのイオン強度に調整された)中で572mg/mLの溶解度を有する、白色からオフホワイト色の結晶性固体である。オクタノール:水(0.2M塩化ナトリウム)の分配係数は0.43である。塩酸ベンラファキシン(エフェクサ)は経口投与用カプセルとして製剤化される。カプセルは、37.5mg、75mgまたは150mgのベンラファキシンと同等の塩酸ベンラファキシンを含む。特定の実施形態において、ベンラファキシンは、トラマドールと組み合わせるか、またはトラマドールの代用として、本発明の医薬組成物に含まれることが予想される。
ヒトにおけるベンラファキシンの抗鬱作用のメカニズムは、他のSSRIsによるものと同様であり、他のSSRIsのように、中枢神経系における神経伝達物質活性の増強作用に関連するものと考えられる。ベンラファキシンおよびその活性代謝物(O‐デスメチルベンラファキシン(ODV))が、神経のセロトニンおよびノルエピネフリン再取込みに対する強力な阻害剤であり、かつドーパミン再取込みに対する弱阻害剤であることが、前臨床試験によって証明されている。ベンラファキシンが鎮痛性であることは、温熱性痛覚過敏に続発する慢性的なニューロパシックペインの回復にベンラファキシンが効果的であり、ラットにおける慢性的な坐骨神経絞縮傷に起因するニューロパシックペインの痛覚過敏症の治療にさらに効果的であることを示す、動物試験で認められる(Lang 1998)。ベンラファキシン誘導性の抗侵害受容作用は、ナロキソン、ノル‐BNIおよびナルトリンドールによって大幅に阻害されるが、β‐FNAまたはナロキソナジンによっては阻害されない。このことは、κ1‐オピオイド・メカニズムおよびδ‐オピオイド・メカニズムの関与を意味する。アドレナリン作動性およびセロトニン作動性の拮抗薬が使用される場合、フェントラミンでもメテルゴリンでもなく、ヨヒンビンがベンラファキシンによって誘発された抗侵害受容作用を減少させたことから、抗侵害受容作用の明確なα2‐アドレナリン作動と、マイナーなα1‐アドレナリン作動のメカニズムとを暗示している。したがって、ベンラファキシンの抗侵害受容性作用は、主として、α2‐アドレナリン受容体と組み合わせたκ‐オピオイド受容体およびδ‐オピオイド受容体のサブタイプの影響を受ける。これらの結果は、一部の疼痛症候群の管理におけるベンラファキシンの利用可能性を示唆する。しかし、ニューロパシックペイン用に処方された場合(Schreiber, 1999)に、ベンラファキシンの厳密な臨床的適応および有効量を確立する、さらなる研究が必要である。
D.ガバペンチン
ガバペンチン(GBP;Neurontin(米国登録商標))は、臨床的ニューロパシックペインの治療への有用性の向上が見出された抗痙攣薬である。当初は痙縮およびてんかんの治療用に開発されたが、最近では、臨床試験における有効性および最小の副作用特性に基づいて、ニューロパシックペインの治療におけるGBPの有用性に焦点が当てられている(Rice and Maton, 2001)。齧歯類のニューロパシックペインモデルにおいて、GBPは、末梢神経結紮に続く熱および機械的誘発性過敏症を効果的に弱化する(Xiao and Bennett, 1996; Hunter et al, 1997; Hwang and Yaksh, 1997)。GBPが、カラギーナン誘導性の炎症に後続する温熱性痛覚過敏および機械的痛覚過敏を阻害することも証明されたが(Field et al, 1997b; Lu and Westlund, 1999)、他の試験では、炎症性疼痛に対するGBPの有効性は限定的であることが報告された(Gould et al, 1997; Patel et al, 2001)。さらに、GBPは、それぞれ足底内ホルマリンまたは外科的切開によって引き起こされた自発的侵害受容行動および機械的痛覚過敏を阻害する(Field et al, 1997a,b)。急性侵害刺激への反応には影響がないので、ニューロパシックペイン、炎症性痛覚および術後疼痛のモデルにおけるGBPの抗侵害受容作用は、負傷誘導性過敏症に対して選択的であると考えられる(Field et al, 1997b; Hunter et al, 1997)。
GBPの鎮痛作用に対する関心の高まりにもかかわらず、その作用メカニズムは不透明なままである。GBPはGABA類似体であるが、GABAまたはGABAの受容体を結合せず、GABAトランスポーターと相互作用しない。(総説については、Taylor et al, 1998を参照のこと)。しかし、GBPは、ラットおよびヒト試験の両方で、脳の細胞外GABAレベルを増加させることが明らかになっている(Loscher et al, 1991; Petroff et al, 1996)。この細胞外GABAの増加は、GABA放出の直接的な刺激(Gotz et al, 1993; Gu and Huang, 2002)、またはグルタミン酸デカルボキシラーゼおよび/もしくはGABA‐トランスアミナーゼに対する効果を介するGABA代謝の変化(Goldlust et al, 1995)によるものであろう。この症状に関連する病理が、持続的抑制GABA作動性伝達の途絶を含むので、GBPが細胞外GABAを増加させるという見解は、ニューロパシックペインに対する有効性と一致する(Wiesenfeld-Hallin et al, 1997)。
ガバペンチンは、Neurontinカプセル、Neurontinタブレット、およびNeurontin経口液剤として、100mg、300mg、および400mgのガバペンチンを含む刻印されたハードシェルカプセル、600mgおよび800mgのガバペンチンを含む楕円形のフィルムコートタブレット、または250mg/5mLのガバペンチンを含む経口液剤として市販されている。ガバペンチンのバイオアベイラビリティは用量に比例せず、すなわち、用量を増加するにつれて、バイオアベイラビリティは減少する。ガバペンチンのバイオアベイラビリティは、900、1200、2400、3600、および4800mg/日の3分割用量の投与に続いて、それぞれ約60%、47%、34%、33%、および27%である。ガバペンチンの吸収速度および程度に対する食物の効果は僅かである(AUCおよびCmaxは14%増加する)。3%未満のガバペンチンが血漿タンパク質に結合して血中を循環する。150mgの静脈内投与後のガバペンチン分布の見掛け容積は、58±6L(平均±標準偏差)である。てんかん患者において、脳脊髄液における定常状態投薬前の(Cmin)ガバペンチン濃度は、対応する血漿濃度の約20%であった。ガバペンチンは未変化体として、腎排泄によって体循環から排出される。ガバペンチンは、ヒトの体内ではあまり代謝されない。ガバペンチン排出半減期は5時間乃至7時間であり、用量または複数回の投薬によっても変化しない。ガバペンチンの排出速度定数、血漿クリアランス、および腎クリアランスは、クレアチニンクリアランスに比例する。高齢患者および腎機能が低下した患者では、ガバペンチン血漿クリアランスは減少する。血液透析によって、ガバペンチンを血漿から除去できる。
現在、ガバペンチンは、12歳以上のてんかん患者における続発性全般化のある部分発作および続発性全般化のない部分発作の治療での補助療法とされている。ガバペンチンは、3歳9ヶ月〜12歳の小児患者における部分発作の治療の補助療法としても指示される。
アイソフォーム選択マーカー基質およびヒト肝臓ミクロソーム剤を使用するインビトロ試験を行なって、薬物および生体異物の代謝を仲介する主要なシトクロムP450酵素(CYP1A2、CYP2A6、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1およびCYP3A4)の阻害におけるガバペンチンの可能性を調べた。検査された最高濃度(171μg/mL;1mM)でのみ、アイソフォームCYP2A6の軽度の阻害(14%〜30%)が観察された。検査された他のアイソフォームの阻害は、171μg/mLまでのガバペンチン濃度では観察されなかった(3600mg/日で約15倍のCmax)。
ガバペンチンはあまり代謝されず、また、通常、同時投与される抗てんかん薬の代謝を妨げることもない。ガバペンチンは、食物の有無に関らず経口投与される。ヘルペス後神経痛の成人患者において、ガバペンチン療法は、1日目に300mgの単回投与、2日目に600mg/日(1日2回に分ける)、および3日目に900mg/日(1日3回に分ける)として開始してもよい。続いて、1日量1800mg(1日3回に分ける)まで、疼痛緩和の必要性に応じて、徐々に増量できる。臨床試験では、1800mg/日乃至3600mg/日の用量範囲にわたって有効性が実証され、また用量範囲にわたって同程度の効果が見られた。1800mg/日以上の用量を使用しても、付加的効果は実証されなかった。13歳以上の患者に対して、Neurontinの有効量は900mg/日乃至1800mg/日であり、300mgもしくは400mgのカプセル、または600もしくは800mgのタブレットを使用して、分割量(1日3回)で投与された。初期投与量は、1日3回300mgである。必要であれば、300もしくは400mgのカプセル、または600mgもしくは800mgのタブレットを使用して、1日3回1800mg/日まで増量してもよい。最大2400mg/日の投薬量は、長期臨床試験において良好な耐容性を示した。3600mg/日の用量も、少数の患者に比較的短期間で投与され、良好な耐容性を示した。1日3回スケジュールの最長投与間隔は12時間を超えるべきではない。
成人のガバペンチン使用に関連して最も多く見られる有害事象(プラセボ治療患者の間では同等の頻度で見受けられない)は、めまい、眠気および末梢性浮腫であった。13歳以上の患者において、他の抗てんかん薬と組み合わせたガバペンチンの使用に関連して最も多く見られる有害事象(プラセボ治療の患者の間では同等の頻度で見受けられない)は、眠気、めまい、運動失調症、疲労および眼振であった。3歳乃至12歳の小児患者において、他の抗てんかん薬と組み合わせたガバペンチンの使用で報告された最も多く見られる有害事象(プラセボ治療の患者の間では同等の頻度で見受けられない)は、ウイルス感染、熱、悪心および/または嘔吐、眠気、ならびに攻撃性であった。
プレガバリン(ガバペンチンの類似体)は、プレガバリンカプセルとして市販されており、経口投与され、非活性材料のラクトース一水和物、コーンスターチ、およびタルクと共に、25、50、75、100、150、200、225、および300mgのプレガバリンを含む、刻印されたハードシェルカプセルとして提供される。カプセルシェルは、ゼラチンおよび二酸化チタンを含む。また、オレンジ色のカプセルシェルは赤色酸化鉄を含み、白色カプセルシェルはラウリル硫酸ナトリウムおよびコロイド状二酸化ケイ素を含む。コロイド状二酸化ケイ素は、カプセルシェル中に存在してもしなくてもよい製造補助剤である。刻印するインクにはシェラック、黒色酸化鉄、プロピレングリコールおよび水酸化カリウムが含まれる。
100mgおよび200mgのプレガバリンを1日3回投与する治療は、終点平均疼痛スコアを統計的に大幅に改善し、疼痛スコアがベースラインから少なくとも50%低減した患者の比率を増加させた。1日3回200mgの用量が1日3回100mgの用量よりも疼痛スコアに対して高い効果を持つという証拠はなかったが、用量依存的な有害反応の証拠があった。13週間の試験において、1日2回75、150、および300mgのプレガバリンをプラセボと比較した。クレアチニンクリアランス(CLcr)が30mL/分乃至60mL/分の患者は、1日2回75mg、150mg、またはプラセボに対して無作為に選出された。クレアチニンクリアランスが60mL/分以上の患者は、1日2回75mg、150mg、300mg、またはプラセボに対して無作為に選出された。クレアチニンクリアランスが60mL/分以上の患者において、プレガバリン全量による治療は、終点平均疼痛スコアを統計的に大幅に改善し、疼痛スコアがベースラインから少なくとも50%低減した患者の比率を増加させた。腎機能に基づく投薬量の差にも関らず、有害反応による高い中断率からも明らかなように、クレアチニンクリアランスが60mL/分以上の患者に比べて、クレアチニンクリアランスが30mL/分乃至60mL/分の患者は、プレガバリンへの耐容性が低かった。一部の患者は早くも1週目で疼痛の軽減を経験し、疼痛の軽減は試験を通して持続した。
8週間の試験では、クレアチニンクリアランスに基づいて割り当てた用量で、1日3回100mgまたは200mgのプレガバリンをプラセボと比較した。クレアチニンクリアランスが30mL/分乃至60mL/分の患者には、1日3回100mgを投与し、クレアチニンクリアランスが60mL/分以上の患者には、1日3回200mgを投与した。プレガバリンによる治療は、終点平均疼痛スコアを統計的に大幅に改善し、疼痛スコアがベースラインから少なくとも50%低減した患者の比率を増加させた。一部の患者は早くも1週目で疼痛の軽減を経験し、疼痛の軽減は試験を通して持続した。
8週間の試験では、クレアチニンクリアランスに関係せずに割り当てた用量で、1日3回50mgまたは100mgのプレガバリンをプラセボと比較した。1日3回50mgまたは100mgのプレガバリンによる治療は、終点平均疼痛スコアを統計的に大幅に改善し、疼痛スコアがベースラインから少なくとも50%低減した患者の比率を増加させた。腎機能に基づく投薬量の差にも関らず、有害反応による高い中断率からも明らかなように、クレアチニンクリアランスが60mL/分以上の患者に比べて、クレアチニンクリアランスが30mL/分乃至60mL/分の間の患者は、プレガバリンへの耐容性が低かった。一部の患者は早くも1週目で疼痛の軽減を経験し、疼痛の軽減は試験を通して持続した。
14週間の試験では、1日の総投与量が300mg、450mgおよび600mgのプレガバリンをプラセボと比較した。患者は、11ポイントの疼痛評価数値尺度で4以上の最小平均ベースラインの疼痛スコア、および100mmの疼痛視覚的アナログ尺度(VAS)で40mm以上のスコアを有して登録された。この試験におけるベースラインの平均疼痛スコアは6.7であった。1週目の導入フェーズにおいてプラセボが奏効した患者は、試験の後続フェーズには無作為に選出されなかった。プレガバリンに対して無作為に選出された合計64%の患者の試験が完了した。1日600mgの用量が1日450mgの用量よりも疼痛スコアに対して高い効果を持つという証拠はなかったが、用量依存的な有害反応の証拠があった。
糖尿病性末梢性ニューロパシーに伴うニューロパシックペイン用のプレガバリンの最大推奨投与量は、少なくともクレアチニンクリアランスが60mL/分の患者において1日3回100mg(300mg/日)である。投薬は、1日3回50mg(150mg/日)から開始すべきであり、有効性および耐容性に基づいて、1週間以内に300mg/日に増量できる。また、プレガバリンは主として腎排泄によって排出されるので、腎機能が低下した患者については用量を調整するべきである。600mg/日の用量のプレガバリンでも調べたが、この用量がさらに顕著な有益性を与える証拠はなく、この用量ではそれほど良好な耐容性を示さなかった。用量依存性の有害反応を考慮すると、300mg/日を超える投薬治療は推奨されない。
線維筋痛に対して推奨されるプレガバリン用量は300mg/日乃至450mg/日である。投薬は1日2回75mg(150mg/日)から開始すべきであり、有効性および耐容性に基づいて、1週間以内に1日2回150mg(300mg/日)に増量できる。300mg/日では十分な有益性を感じない患者には、1日2回225mg(450mg/日)までさらに増量できる。600mg/日の用量のプレガバリンでも調べたが、この用量がさらなる有益性を与える証拠はなく、この用量ではそれほど良好な耐容性を示さなかった。用量依存性の有害反応を考慮すると、450mg/日を超える投薬治療は推奨されない。プレガバリンは主として腎排泄によって排出されるので、腎機能が低下した患者(60mL/分未満のクレアチニンクリアランス)については用量を調整するべきである。
糖尿病性末梢性ニューロパシーに関連したニューロパシックペイン患者の臨床試験において、プレガバリンで治療した患者の9%、およびプラセボ治療を受けた患者の4%については、有害反応のために、早期に試験を中断した。プレガバリン治療グループにおいて、有害反応に起因する最も多い中断理由は、めまい(3%)および眠気(2%)であった。それに対し、1%未満のプラセボ患者が、めまいおよび眠気のために試験を中断した。プラセボグループよりもプレガバリングループにおいて高い頻度で現れた他の試験中断理由としては、無力症、錯乱状態、および末梢性浮腫であった。これらの各事象により、約1%の患者の試験が中断された。
線維筋痛患者の臨床試験において、プレガバリン(150〜600mg/日)で治療した患者の19%、およびプラセボ治療を受けた患者の10%が、有害反応のために、早期に試験を中断した。プレガバリン治療グループにおいて、有害反応に起因する最も多い中断理由は、めまい(6%)および眠気(3%)であった。それに対し、1%未満のプラセボ治療患者が、めまいおよび眠気のために試験を中断した。プラセボ治療グループよりもプレガバリン治療グループにおいて高い頻度で現れた他の試験の中断理由としては、疲労、頭痛、平衡障害および体重増加であった。これらの各有害反応により、約1%の患者の試験が中断された。
アミトリプチリンは大鬱病の治療に用いられる三環系薬剤である(Baldessarini, 1995)。アミトリプチリン、ノルトリプチリンおよびデシプラミンは、それらの抗鬱作用とは関係なく、鎮痛薬として定着している(Galer, 1995)。それらの鎮痛作用のメカニズムは明確には定義されていないが、三環系抗鬱薬は、セロトニンおよびノルエピネフリンの再取込みを遮断することによって、侵害受容経路に対する阻害作用を持つと考えられている(Calissi, 1995)。元来、三環系抗鬱薬の鎮痛作用の主なメカニズムは、セロトニンの再取込み阻害に関連すると考えられていた。しかし、選択的にセロトニンを再取り込みする阻害剤の抗鬱薬について、ニューロパシックペインに対する実質的な有効性は実証されていない(Galer, 1995; Sindrup, 1999; Lipman, 1996)。末梢性ニューロパシックペインの動物モデルは、局所麻酔薬および抗不整脈剤と同様に、三環系抗鬱薬がナトリウムチャネル遮断剤として機能することを示した(Jacobson, 1995)。
アミトリプチリン薬は、ヘルペス後神経痛、糖尿病性ニューロパシー、および他のニューロパシックペイン症候群の治療に効果的である(Monks and Merskey, 1984)。経口アミトリプチリンは、ヘルペス後神経痛患者の約3分の2および有痛性糖尿病性神経障害患者の4分の3において好反応または中程度の反応を示したが、かかる神経因性疼痛症候群は、麻薬性鎮痛薬に対して無反応であることが多い(Bryson and Wilde, 1996)。アミトリプチリンの鎮痛作用が、その精神安定活性に関係するのか否か、および/または個別の薬理作用に起因するのか否かは公知ではない。0.3μM乃至0.8μMの治療用血漿濃度を上回る三環系抗鬱薬は、心臓血管系に対して有意な効果を示し、それには直接的な心筋抑制および伝導時間延長の兆候を含むが(Nattel et al, 1984; Nattel, 1985)、3μMを超える過剰用量では、これらの効果は生命を脅かす可能性がある(Amsterdam et al, 1980)。中枢神経系における三環系抗鬱薬の公知の生理学的標的は、5‐HT2セロトニン受容体およびα1‐アドレナリン作動性受容体である(Baldessarini, 1995)。
これらの主要標的に加えて、三環系抗鬱薬は、効果的なK+およびNa+チャネル遮断剤でもある。例えば、三環系イミプラミンは、6μM以下のIC50によって、海馬神経の一過性K+チャネルを阻害する(Kuo, 1998)。副腎のクロム親和性細胞において、アミトリプチリンは、20.2μMのIC50値でピークのNa+電流を遮断する(Pancrazio et al, 1998)。心筋細胞において、0.4μMのアミトリプチリンは、周波数5Hzの繰返しパルスの間、Na+電流の徹底的な使用依存性遮断を誘発する(Barber et al, 1991)。かかる使用依存性現象は、Na+チャネルが局所麻酔薬(LAs)に暴露される際に見られる使用依存性現象と質的に類似する(Hille, 1992)。心臓のNa+チャネルでは、アミトリプチリンの使用依存性遮断からの回復は、時定数が13.6秒と遅いので、Barber et al(1991)は、アミトリプチリンによる心臓のNa+チャネルの遮断が心毒性の推定原因であることを示唆した。
Na+チャネルにおけるアミトリプチリン結合部位の位置は、限定されていない。アミトリプチリンの遮断効果はLAsの遮断効果に類似するが、アミトリプチリンおよびLAsが共通の結合部位を共有するという直接的証拠はない。哺乳類のNa+チャネルアイソフォームは、大型のα‐サブユニットおよび1つまたは2つの小型β‐サブユニットから成る(Catterall, 1995; Fozzard and Hanck, 1996)。ヒト胚腎臓(HEK)細胞において一過性に発現させた場合、α‐サブユニットは単独で機能チャネルを形成できる。提案されたα‐サブユニットNa+チャネル構成は、それぞれ6つの膜貫通領域を備えた4つの相同ドメインから成る。LA受容体は、ラットの脳型IIAアイソフォームの区間D4‐S6内にマッピングされた(Ragsdale et al, 1994)。LA結合に関するヒト心臓Na+チャネルの相同残基(Gellens et al, 1992)は、hH1‐F1760およびhH1‐Y1767である。1μMの治療用血漿濃度付近で、繰返しパルスの間、アミトリプチリンがhH1のNa+チャネルの効果的な使用依存性遮断剤であることが示された(5Hzで55%以下の遮断)。アミトリプチリン(0.1〜100μM)による、静止hH1チャネルおよび不活性hH1チャネルの持続性遮断は、それぞれ24.8±2.0(n=9)および0.58±0.03μM(n=7)のIC50値(50%の抑制濃度)を導いた(Nau, 2000)。
1.ガバペンチン類似体
本発明において利用できるガバペンチンの類似体の非限定的リストには、プレガバリン、3‐メチルガバペンチン、[(1R,5R,6S)‐6‐(アミノメチル)ビシクロ[‐3.2.0]ヘプタ‐6‐イル]酢酸、3‐(1‐アミノメチル‐シクロヘキシルメチル)‐4H‐[1,2,4]‐オキサジアゾール‐5‐オン、C‐[1‐(1H‐テトラゾール‐5‐イルメチル)‐シクロヘプチル)‐メチルアミン、(3S,4S)‐(1‐アミノメチル‐3,4‐ジメチル‐シクロペンチル)‐酢酸、(1α,3α,5α)(3‐アミノ‐メチル‐ビシクロ[3.2.0]ヘプタ‐3‐イル)‐酢酸、(3S,5R)‐3‐アミノメチル‐5‐メチル‐オクタン酸、(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐ヘプタン酸、(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐ノナン酸および(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐オクタン酸、(1‐アミノメチル‐3‐メチルシクロヘキシル)酢酸、(1‐アミノメチル‐3‐メチルシクロペンチル)酢酸、(S)‐3‐(アミノメチル)‐5‐メチルヘキサン酸、3‐アミノメチル‐5‐メチルヘキサン酸、(1‐アミノメチル‐3,4‐ジメチルシクロペンチル)酢酸もしくはその薬学的に許容される塩、またはそれらのエステル誘導体もしくはアミド誘導体が含まれる。
E.カプサイシノイド
カプサイシンは赤唐辛子に含まれる刺激性の天然材料である。カプサイシンは、使用濃度および適用方法によって、小径知覚求心性神経に対する神経毒性作用を選択的に活性化、脱感作、または発揮できる一方で、大径求心性神経には影響を及ぼさない(Holzer, 1991; Winter et al, 1995)。感覚ニューロンの活性化は、バニロイド受容体(VR‐1)と呼ばれるリガンド依存性の非選択性陽イオンチャネルとの相互作用によって生じ(Caterina et al, 1997)、受容体占有は、NaおよびCa2+のイオン流入、活動電位発射、ならびに香辛料の入った食物に関連した結果生じる灼熱感またはカプサイシンによって誘発される疼痛を誘発する。VR1受容体は、C線維上およびAδ線維上の両方に存在し、カプサイシンおよびその類似体、熱、酸性化、ならびに脂質代謝物質によって活性化される(Tominaga et al, 1998; Caterina and Julius, 2001)。脱感作は、カプサイシンの連続投与によって生じ、受容体媒介の過程であり、Ca2+およびカルモジュリン依存性の過程ならびに陽イオンチャネルのリン酸化を含む(Winter et al, 1995; Wood and Docherty, 1997)。
カプサイシンは、感覚ニューロンの末梢端および中枢端の両方からのサブスタンスPおよびカルシトニン遺伝子関連ペプチドの放出を誘発し、脱感作はかかる放出を阻害する(Holzer, 1991)。かかる阻害は電位依存性Ca2+電流の阻害に起因する可能性がある(Docherty et al, 1991; Winter et al, 1995)。脱感作は、カプサイシンの投与量、投与経路、治療パラダイム(すなわち、急性または連続投与)、および動物の年齢によって異なる鎮痛の固有特性によって、齧歯類のパラダイムにおいて鎮痛作用を招く(Holzer, 1991; Winter et al, 1995)。齧歯類の皮膚へのカプサイシンの局所適用は鎮痛作用をもたらすが(Kenins, 1982; Lynn et al, 1992)、濃度、適用回数、ならびに皮膚への浸透速度および程度に影響を及ぼす、異なる使用媒質に起因して、転帰中のばらつきが生する(Carter and Francis, 1991; McMahon et al, 1991)。
ウイルス複製、免疫調節、ならびに様々な炎症遺伝子および増殖調節遺伝子の誘発には、核内転写因子(NF)‐κBの活性化が必要である。NF‐κ‐Bの活性化を遮断できる薬剤は、この転写因子を介して仲介される下流反応を遮断する能力を有する。カプサイシン(8‐メチル‐N‐バニリル‐6‐ノネンアミド)は、NF‐κ‐Bの活性化を必要とする様々な活性を調節することが証明されている(Singh, 1996)。カプサイシンによるヒトML‐1a骨髄細胞の前治療によって、用量および時間に依存的な方法で、NF‐κ‐BのTNF仲介性の活性化を遮断した。カプサイシンによる細胞治療は、I‐κ‐Bαの分解、従ってNF‐κ‐Bの活性化に必須であるNF‐κBのp65サブユニットの核移行も遮断した。I‐κ‐BαのTNF依存性プロモーター活性(NF‐κ‐B結合部位を含む)も、カプサイシンによって阻害された。
ヒトの皮膚へのカプサイシンの急性皮内注射は、灼熱感およびフレア反応を引き起こす。すなわち、適用領域は機械的刺激および熱性刺激に鈍感になり、フレア領域は機械的刺激および熱性刺激に対して一次痛覚過敏を示し、フレアを越えた領域は二次性異痛症を示す(Simone et al, 1989; LaMotte et al, 1991)。正常な皮膚への連続投与は、この反応に対する脱感作をもたらし、したがってヒトにおける局所用カプサイシンの治療上の使用の基礎を形成する。脱感作は、表皮内の感覚線維末端のある程度の損失に加えて、上述した感覚ニューロンの末端における生理学的変化を含む(Nolano et al, 1999)。
0.025%および0.075%の局所用カプサイシン剤は、ヒトに利用可能であり、ランダム化二重盲検プラセボ対照試験、非盲検試験および臨床報告において、鎮痛作用をもたらす(Watson, 1994; Rains and Bryson, 1995)。局所用カプサイシンは、ヘルペス後神経痛(Bernstein et al, 1989; Watson et al, 1993)、糖尿病性ニューロパシー(Capsaicin Study Group, 1992)、乳房切除後疼痛症候群(Watson and Evans, 1992; Dini et al, 1993)、口腔ニューロパシックペイン、三叉神経痛および顎関節障害(Epstein and Marcoe, 1994; Hersh et al, 1994)、群発性頭痛(鼻腔内への投与後)(Marks et al, 1993)、骨関節炎(McCarthy and McCarthy, 1992)、ならびに皮膚疾患および皮膚病変(Hautkappe et al, 1998)において、有益性をもたらす。疼痛緩和はこれらの試験において広く観察され、軽減の程度は通常僅かであるが、一部の患者においては非常に良好な結果を生じる。局所用カプサイシンは、一般的に、慢性疼痛症状に対して十分な単独療法であるとは考えられず、他のアプローチの補助療法であると考えられている(Watson, 1994)。慢性的遠位有痛性ニューロパシー(Low et al, 1995)において、またヒト免疫不全ウイルスニューロパシー(Paice et al, 2000)では、有意な有益性は報告されなかった。
カプサイシンおよび/またはジヒドロカプサイシンの分布および代謝は、ラットで研究されてきた。カプサイシンは、静脈内投与の20分以内に脳、脊髄、肝臓および血液に分布する。ラットにおけるジヒドロカプサイシンの経口投与は、門脈への吸収に関連した代謝活性を示した。カプサイシンおよびジヒドロカプサイシンは、混合機能酸化システム(シトクロムP‐450‐依存的システム)によって肝臓で代謝される。カプサイシンは尿中に排泄されると想定されている。ラットにおいては、ジヒドロカプサイシンの大部分が急速に代謝され、尿中に排泄されることが公知である(Rumsfield and West, 1991)。
カプサイシンおよびジヒドロカプサイシンをラットに経口投与すると、3時間後には、85%が空腸に吸収される(Rumsfield and West, 1991)。カプサイシンの局所適用に関し、局所適用された用量の100%が体内に吸収されると仮定すると、1週間当たり90gのカプサイシン(0.025%のカプサイシンのクリームチューブ2本)の適用は、50kgの人において1日当たり0.064mg/kgのカプサイシンへの暴露をもたらすと推測される。これは、典型的なインド人またはタイ人の食生活において、食事による摂取量の10%未満である(Rumsfield and West, 1991)。
最も頻度の高いカプサイシンの副作用は、特に適用第1週目における、適用部位の灼熱痛である。この副作用のために盲検試験が不可能となり、33%乃至67%に及ぶ脱落率を招き得る(Watson et al, 1993; Paice et al, 2000)。服薬順守における他の因子は、治療効果が見られるまでの時間遅延である(少なくとも1週間、時には数週間)。副作用を最小限に抑え、かつ鎮痛率を増加させるアプローチの1つは、局所麻酔下において高濃度(5〜10%)のカプサイシンを送達することであり、これによって、複合性局所疼痛症候群およびニューロパシックペインの症例では、1週間乃至8週間継続する持続的な鎮痛作用をもたらした(Robbins et al, 1998)。1%の局所用カプサイシンと共に局所麻酔薬をかけた場合、カプサイシンがもたらす疼痛の変化は、健康な被験者においては観察されず(Fuchs et al, 1999)、このことは、カプサイシンが誘発した疼痛を遮断するためには、この共治療が不十分であることを示している。
カプサイシンは、C線維のポリモーダル侵害受容器の脱分極(Lynn, 1990; Marsh, 1987)、およびサブスタンスP(脳への疼痛シグナルを中継する神経伝達物質)の放出を引き起こすと考えられる。この働きは、初期使用後には疼痛感覚を実際に増加させるかもしれない。しかし、連続適用は、求心性ニューロンのサブスタンスPの備蓄を枯渇させ、疼痛緩和を招く(Nolano, 1999)。サブスタンスPの枯渇は、直ちには起こらない。クリーム(0.075%カプサイシン)の効果的な使用には、少なくとも4週間にわたって1日4または5回の局所適用が必要である。
本発明において利用され得るカプサイシノイド類の非限定的リストには、カプサイシン、ホモカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、またはその任意の調合混合物が含まれる。
1.カプサイシノイドエステル
皮膚に対して低刺激、かつ胃の灼熱感が著しく低いカプサイシンを作製するために、カプサイシンをフェノール酸の位置でエステル化した。これらのエステルは一般式Iを有する:
R−CO−OCAP (I)
式中、CAPはカプサイシノイドを指し、OCAPは対応するエステル化されていないカプサイシノイドのアルコール基中に存在する酸素を指す。図3は、非エステル化カプサイシノイドおよびエステル化カプサイシノイドの例を示す。様々なエステル化カプサイシノイドが、米国特許出願第2008/0020996号、ならびに米国特許第4,493,848号および米国特許第4,564,633号に記載されており、それらは全体を参照することによって組み入れられ、本発明において使用され得る。一旦被験体に投与されると、エステル化カプサイシノイドは、被験体に一旦投与されたものに対応するカプサイシノイドへと酵素的に変換され得る。
式Iにおいて、Rは、C1−22アルキル、C6−22アリール、C1−22アルキレン、C1−22アルケニル、C1−22アルキニル、および/またはC1−22アリーレンから選択される。様々な実施形態において、アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニルおよび/またはアリーレンは、C1−18、C1−12、またはC1−6であり得る。アリールは、C≦22、C≦18、C≦12またはC=6であり得る。アルキル基、アリール基および/またはアルキレン基は、置換または無置換、分岐鎖または直鎖であってもよい。さらに、Rはヘテロ原子を含んでもよく、直鎖または分岐鎖であってもよい。
式Iにおける適切な直鎖アルキル基の例には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ドデシル基、1‐ペンタデシル基、1‐ヘプタデシル基、および同種の基が含まれる。
式Iにおける適切な分岐鎖アルキル基の例には、イソプロピル基、sec‐ブチル基、t‐ブチル基、2‐メチルブチル基、2‐ペンチル基、3‐ペンチル基、および同種の基が含まれる。
式Iにおける適切な環状アルキル基の例には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基が含まれる。
式Iにおける適切な「アルケニル」基の例には、ビニル(エテニル)基、1‐プロペニル基、i‐ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、n‐デケニル基およびc‐ペンテニル基、ならびに同種のものが含まれる。
基は、一般的に1または2つの置換基によって置換でき、置換基は、ハロ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基およびジアルキルアミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ならびにシアノ基から独立して選択される。
表現「アルキル部分が1個乃至3個またはそれ以上の炭素原子を含むフェナルキル基」は、フェニル部分が置換され得る、ベンジル基、フェネチル基およびフェニルプロピル基を意味する。置換された場合、フェナルキル基のフェニル部分は、1個乃至3個またはそれ以上のアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基およびジアルキルアミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ならびにシアノ基を独立して含んでもよい。
式Iにおける適切な「ヘテロアリール」の例は、ピリジニル、チエニルまたはイミダゾリルである。
本明細書によれば、表現「ハロ」は、従来の意味で、F、Cl、Br、およびIを含むように意味される。
一般式Iにより示された化合物の中で、好適な化合物は、例えば、そのRが、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、1‐ペンタデシル基、1‐ヘプタデシル基、イソブチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、ベンジル基およびニコチニル基のうちの1つである。
本発明において利用され得るカプサイシンの非限定的リストには、カプサイシン、ホモカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、またはその任意の調合混合物が含まれる。カプサイシンパルミチン酸塩は、本発明により使用され得るカプサイシンのエステルである。
経口投与に好適なエステルは、カプサイシンのパルミチン酸塩エステルである。カプサイシンと比較して、これらのエステルは胃に対する刺激が低く、灼熱感ははるかに小さい。いずれの理論にも縛られたくないが、疼痛緩和は、VR1受容体への結合およびサブスタンスPの枯渇を介して達成される。
2.化学的定義
以下の基に関しては、以下の括弧で括られた下付添字によって、以下のようにさらに定義する。「(Cn)」は、基中の炭素原子の正確な数(n)を定義し;「(C≦n)」は、基中に存在し得る炭素原子の最大数(n)を定義し;(Cn‐n’)は、基中の炭素原子の最小数(n)および最大数(n’)の両方を定義する。例えば、「アルコキシ(C≦10)」は、1乃至〜10個の炭素原子(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10個、またはその中で導き出せる任意の範囲(例えば、3〜10個の炭素原子))を有するアルコキシ基を示す。同様に、「アルキル(C2‐10)」は、2個乃至10個の炭素原子(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10個、またはその中で導き出せる任意の範囲(例えば、3〜10個の炭素原子))を有するアルキル基を示す。
用語「アルキル」は、修飾語句「置換(された)」を伴わずに使用された場合に、付着点として飽和炭素原子を有し、直鎖または分岐構造、シクロ構造、環状または非環状構造を有し、炭素‐炭素二重結合または炭素−炭素三重結合は無く、炭素および水素以外の原子を有さない、一価の非芳香族基を指す。−CH(Me)、−CHCH(Et)、−CHCHCH(n‐Pr)、−CH(CH(イソ‐Pr)、−CH(CH(シクロプロピル)、−CHCHCHCH(n‐Bu)、−CH(CH)CHCH(sec‐ブチル)、−CHCH(CH(イソ‐ブチル)、−C(CH(tert‐ブチル)、−CHC(CH(neo‐ペンチル)、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘキシルメチル、の各基はアルキル基の非限定例である。用語「置換(された)アルキル」は、付着点として飽和炭素原子を有し、直鎖または分岐構造、シクロ構造、環状または非環状構造を有し、炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合は無く、N、O、F、Cl、Br、I、Si、PおよびSからなるグループから独立して選択される少なくとも1つの原子を有する、一価の非芳香族基を指す。以下の基は、置換されたアルキル基の非限定例である。−CHOH、−CHCl、−CHBr、−CHSH、−CF、−CHCN、−CHC(O)H、−CHC(O)OH、−CHC(O)OCH、−CHC(O)NH、−CHC(O)NHCH、−CHC(O)CH、−CHOCH、−CHOCHCF、−CHOC(O)CH、−CHNH、−CHNHCH、−CHN(CH、−CHCHCl、−CHCHOH、−CHCF、−CHCHOC(O)CH、−CHCHNHCOC(CH、および−CHSi(CH
用語「アルケニル」は、修飾語句「置換(された)」を伴わずに使用された場合、付着点として非芳香族炭素原子を有し、直鎖または分岐構造、シクロ構造、環状または非環状構造を有し、少なくとも1つの非芳香族炭素−炭素二重結合を有し、炭素−炭素三重結合は無く、炭素および水素以外の原子を有さない、一価の基を指す。アルケニル基の非限定例には、−CH=CH(ビニル)、−CH=CHCH、−CH=CHCHCH、−CHCH=CH(アリル)、−CHCH=CHCH、および−CH=CH−Cが含まれる。用語「置換(された)アルケニル」は、付着点として非芳香族炭素原子を有し、少なくとも1つの非芳香族炭素−炭素二重結合を有し、炭素−炭素三重結合はなく、直鎖または分岐構造、シクロ構造、環状または非環状構造を有し、N、O、F、Cl、Br、I、Si、PおよびSからなるグループから独立して選択された少なくとも1つの原子を有する、一価の基を指す。−CH=CHF、−CH=CHClおよび−CH=CHBr、の各基は置換されたアルケニル基の非限定例である。
用語「アルキニル」は、修飾語句「置換(された)」を伴わずに使用された場合、付着点として非芳香族炭素原子を有し、直鎖または分岐構造、シクロ構造、環状または非環状構造を有し、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有し、炭素および水素以外の原子を有さない、一価の基を指す。−C≡CH、−C≡CCH、−C≡CCおよび−CHC≡CCH、の各基はアルキニル基の非限定例である。用語「置換(された)アルキニル」は、付着点として非芳香族炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有し、直鎖または分岐構造、シクロ構造、環状または非環状構造を有し、N、O、F、Cl、Br、I、Si、P、およびSからなるグループから独立して選択された少なくとも1つの原子を有する、一価の基を指す。−C≡CSi(CH基は、置換されたアルキニル基の非限定例である。
用語「アリール」は、修飾語句「置換(された)」を伴わずに使用された場合、一価の基であって、付着点として芳香族炭素原子を有し、該炭素原子は、環原子がすべて炭素であって、一価の基が炭素および水素以外の原子から成らない6員芳香環構造の一部を形成する、一価の基を指す。アリール基の非限定例は、フェニル(Ph)、メチルフェニル、(ジメチル)フェニル、−CCHCH(エチルフェニル)、−CCHCHCH(プロピルフェニル)、−CCH(CH、−CCH(CH、−C(CH)CHCH(メチルエチルフェニル)、−CCH=CH(ビニルフェニル)、−CCH=CHCH、−CC≡CH、−CC≡CCH、ナフチル、およびビフェニルから派生する一価の基を含む。用語「置換(された)アリール」は、一価の基であって、付着点として芳香族炭素原子を有し、この炭素原子は、環原子がすべて炭素である6員芳香環構造の一部を形成し、前記一価の基がN、O、F、Cl、Br、I、Si、P、およびSから成るグループから独立して選択された少なくとも1つの原子をさらに有する、一価の基を指す。置換されたアリール基の非限定例には、−CF、−CCl、−CBr、−CI、−COH、−COCH、−COCHCH、−COC(O)CH、−CNH、−CNHCH、−CN(CH、−CCHOH、−CCHOC(O)CH、−CCHNH、−CCF、−CCN、−CCHO、−CCHO、−CC(O)CH、−CC(O)C、−CCOH、−CCOCH、−CCONH、−CCONHCH、および−CCON(CHの各基を含む。
第1化合物の「異性体」とは、各分子は第1化合物と同じ構成原子を含むが、三次元ではそれらの原子の立体配置が異なる、別の化合物である。
「薬学的に許容される」は、一般的に安全かつ非毒性であり、生物学的でなくさもなければ有害でもない、医薬組成物の調製に有用なものを意味し、ヒトの薬学的使用に加えて獣医学的な使用にも許容されるものを含む。
「薬学的に許容される塩」は、上記で定義されるように、薬学的に許容され、所望の薬理学的活性を有する本発明の化合物の塩を意味する。かかる塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸により形成された酸付加塩;または1,2‐エタンジスルホン酸、2‐ヒドロキシエタンスルホン酸、2‐ナフタリンスルホン酸、3‐フェニルプルピオン酸、4,4′‐メチレンビス(3‐ヒドロキシ‐2‐エン‐1‐カルボン酸)、4‐メチルビシクロ[2.2.2]オクタ‐2‐エン‐1‐カルボン酸、酢酸、脂肪族モノカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸、脂肪族硫酸、芳香性硫酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、炭酸、珪皮酸、クエン酸、シクロペンタンプロピオン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ヒドロキシナフトエ酸、乳酸、ラウリル硫酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムコン酸、o‐(4‐ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、シュウ酸、p‐クロロベンゼンスルホン酸、フェニル置換アルカン酸、プロピオン酸、p‐トルエンスルホン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、tert‐ブチル酢酸、トリメチル酢酸等の有機酸により形成された酸付加塩を含む。また、薬学的に許容される塩は、存在する酸性プロトンが無機塩基または有機塩基と反応可能な場合に形成され得る塩基付加塩を含む。許容される無機塩基は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アルミニウムおよび水酸化カルシウムを含む。許容される有機塩基は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N‐メチルグルカミン等を含む。塩が全体として、薬理学的に許容される限り、本発明における任意の塩の一部を形成する特定のアニオンまたはカチオンが重要でないことを認識しておく必要がある。薬学的に許容される塩のさらなる例、調剤方法、および使用は、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection and Use(P.H.Stahl & C.G.Wermuth eds., Verlag Helvetica Chimica Acta, 2002)に提示されており、参照することにより本明細書に組み入れられる。
「プロドラッグ」は、本発明による阻害剤へとインビボで代謝的に変換可能な化合物を意味する。エステル化カプサイシノイドに加えて、他のカプサイシノイドプロドラッグが本発明により使用可能であることが想定される。プロドラッグ自体は、所定の標的タンパク質または治療効果に対する活性の有無は問われない。例えば、ヒドロキシ基を含む化合物は、ヒドロキシ化合物へとインビボで加水分解により変換されるエステルとして投与してもよい。本明細書に記載されるように、エステル化アミリスアルコール等のアミリスアルコールプロドラッグは、ヘルペスウイルス感染を含む疾患の治療に提供される。インビボでヒドロキシ化合物に変換できる好適なエステルには、酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リン酸塩、酒石酸塩、マロン酸塩、シュウ酸塩、サリチル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸エステル、メチレン‐ビス‐b‐ヒドロキシナフトエ酸塩、ゲンチシン酸塩、イセチオン酸塩、ジ‐p‐トルオイル酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p‐トルエンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、キナ酸塩、アミノ酸のエステル等が含まれる。アミリスアルコールは、これらのアプローチのいずれかを使用することによってエステル化されてもよく、これらのエステル化アミリスアルコールは、(例えば、ヘルペスウイルス感染等の治療のために)本発明により使用できることが想定される。同様に、アミン基を含む化合物は、インビボの加水分解によってアミン化合物に変換されるアミドとして投与してもよい。
用語「飽和(した)」は、原子を参照する場合は、原子が単結合だけで他の原子に結合されることを意味する。
用語「被験体」および「患者」は、ヒト、霊長類および他の哺乳類を含む。
「立体異性体」または「光学異性体」とは、同一原子が他の同一原子に結合されるが、三次元でそれらの原子の立体配置が異なる、規定の化合物の異性体である。「鏡像異性体」は、左手および右手のような互いの鏡像である、規定の化合物の立体異性体である。「偏左右異性体」は、鏡像異性体でない、規定の化合物の立体異性体である。
「治療上の有効量」は、疾患治療のために動物に投与された場合に、かかる疾患治療に十分に効能を有する量を意味する。
「治療」または「治療すること」は、(1)疾患の病理または総体的症状を経験または示している被験体または患者の疾患を阻害する(すなわち、病理および/または総体的症状のさらなる進行を阻止する)こと、および(2)疾患の病理または総体的症状を経験または示している被験体または患者の疾患を寛解する(すなわち、病理および/または総体的症状を回復させる)ことを含む。
3.カプサイシノイドエステルの合成
カプサイシンのエステル化合物は、当業者に公知の任意の方法によって調製できる。例えば、本発明の化合物は、唐辛子の成分であるカプサイシンのエステルである。様々な方法が、多数のカルボン酸およびフェノールのエステルの合成に関する文献に記載されている(March’s Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, 5th Edition, by Michael B. Smith and Jerry March, John Wiley and Sons, Inc, 2001)。
本発明のエステル化カプサイシノイドの効率的な調製に利用された1つの方法は、二塩化メチレン中の化合物の溶解を介するものである。カプサイシンUSP27が95%を上回るカプサイシンを含むため、この溶剤に、1.1モル当量の無水トリエチルアミンを室温にて撹拌しながら僅かに過剰な量で追加し、混合物を室温付近に保った。この溶剤に、1モル当量の酸塩化物を僅かな過剰量で20℃〜25℃付近の温度を維持して撹拌しながら追加し、室温で溶剤を5時間〜6時間還流し、12時間〜16時間撹拌した。分別漏斗中に有機相を水で3回〜4回、次に7%炭酸ナトリウム溶剤で2回洗浄し、有機溶剤中に存在する酸を除去した。次に、分別漏斗中に有機相を希塩酸溶剤で2回〜3回洗浄し、有機溶剤中に存在するアミンを除去した。さらに、水相のpHが約6〜7になるまで、有機相を同等量の水で3、4回洗浄した。無水硫酸ナトリウムを用いて有機相を一晩乾燥させ、真空下(under vacuum)においてロータリーエバポレーターで二塩化メチレンを除去した。カプサイシン中に存在する全フェノールが、対応するエステルに変換されるので、結果として生じた油状物質またはろう状(Waxy)物質は、エステルカプサイシンと呼ばれる。
F.三環系抗鬱薬
様々な実施形態において、三環系抗鬱薬が本発明の医薬組成物に含まれてもよい。本発明中で使用され得る三環系抗鬱薬の非限定リストには、アミトリプチリン、ブトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、デシプラミン、ドチエピン、イミプラミン、ジベンゼピン、イプリンドール、ロフェプラミン、ノルトリプチリン、オピプラモール、プロトリプチリン、チアネプチン、ミルナシプランおよびトリミプラミンが含まれる。
II.慢性疼痛
本発明の医薬組成物(例えば、NMDA拮抗薬と、トラマドールと、ガバペンチンとの組合せ)は、癌性疼痛および手術後疼痛、リウマチ熱を含む様々な症状の熱および炎症、インフルエンザまたは他のウイルス感染に関連した症状、風邪、腰部および頚部の疼痛、月経困難症、頭痛、歯痛、筋違いおよび捻挫、筋炎、神経痛、関節滑膜炎、関節リウマチを含む関節炎、退行性骨関節症(骨関節炎、痛風および強直性脊椎炎等)、滑液嚢炎、熱傷、片頭痛、線維筋痛症候群、多発性硬化症候群、三叉神経痛、糖尿病性ニューロパシーに関連した症状ならびに損傷を含むが、これらに限定されない様々な病因から生じる中等度から重度の疼痛の治療に使用できる。
さらに、NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と、トラマドールまたはその類似体との組合せは、従来の非ステロイド系抗炎症薬、または他の薬物とNSAIDSとの組合せに対する代替物として、消化性潰瘍、胃炎、限局性腸炎、潰瘍性大腸炎、憩室炎等の患者、または胃腸病変、胃腸出血、低プロトロンビン血症等の貧血を含む凝固障害、血友病もしくは他の出血疾患、および腎臓病の再発歴を持つ患者、ならびに手術前または抗凝血剤を投与されている患者が、かかる非ステロイド系抗炎症薬に禁忌である場合に、特に有用である。
本発明を使用して、様々な障害、疾患または傷害に起因する疼痛を治療できる。特定の各実施形態において、本発明はニューロパシックペインの治療に使用できる。本発明を使用して、例えば、骨関節炎/退行性骨関節症/脊椎症、関節リウマチ、ライム病、ライター症候群、椎間板ヘルニア/椎間関節骨関節症、腰椎の骨折/圧迫骨折、誤ったまたは悪い姿勢、線維筋痛、リウマチ性多発性筋痛、機械的誘発性腰部疼痛、慢性尾骨痛、筋肉の捻挫および筋違い、骨盤底筋肉痛(肛門挙筋痙攣)、梨状筋症候群、直筋腱捻挫、ヘルニア、(例えば、閉鎖孔、座骨、鼠蹊、大腿骨、半月状線、会陰、臍帯)、腹壁の筋筋膜痛(トリガーポイント)、慢性濫用症候群(例えば、腱炎、滑液嚢炎)などの筋骨格障害;腕神経叢牽引損傷、頚髄神経根障害、胸郭出口症候群、脊椎管狭窄症、クモ膜炎症候群、代謝欠損筋肉痛、多発性筋炎、脊髄または仙骨神経の新生物、外科的瘢痕中の皮神経絞扼、ヘルペス後神経痛(帯状疱疹)、神経痛(例えば、腸骨下腹神経、腸骨鼠径神経、または陰部大腿神経)、多発性ニューロパシー、多発根ニューロパシー、多発性単神経炎、慢性の毎日の頭痛、筋肉緊張性頭痛、片頭痛、顎関節機能不全、側頭筋腱炎、副鼻腔炎、非定型顔面痛、三叉神経痛、舌咽神経痛、中間神経痛、蝶口蓋神経痛、歯痛または側頭骨顎関節痛に関連するもの、腹部てんかん、腹性片頭痛、泌尿器障害、膀胱新生物、慢性尿路感染症、間質性膀胱炎、放射線性膀胱炎、再発性膀胱炎、再発性尿道炎、尿石症、無抑制膀胱収縮(排尿筋‐括約筋筋失調)、尿道憩室、慢性尿道症候群、尿道癰、前立腺炎、尿道狭窄、睾丸捻転、ペーロニー病などの神経学的障害;慢性内臓痛症候群、胃食道逆流、消化性潰瘍性疾患、膵炎、慢性間欠性腸管閉塞、大腸炎、慢性便秘、憩室性疾患、炎症性腸疾患、過敏性大腸症候群などの胃腸障害;子宮内膜症、癒着、付属器嚢胞、慢性子宮外妊娠、クラミジア性子宮内膜炎またはクラミジア性卵管炎、卵管内膜症、卵巣維持症候群(残留卵巣症候群)、卵巣残遺物症候群、卵巣ジストロフィーまたは排卵痛、骨盤鬱血症候群、術後腹膜嚢胞、残留副卵巣、亜急性卵管卵巣炎、結核性卵管炎などの生殖障害(子宮外);腺筋症、慢性子宮内膜炎、非定型月経困難症または、排卵痛、子宮頚管狭窄症、子宮内膜ポリープまたは子宮頚部ポリープ、平滑筋腫、症候性骨盤弛緩(性器脱)、子宮内避妊器具などの生殖障害(子宮);双極性人格障害、鬱、ポルフィリン症、睡眠障害などの精神障害;ならびに心臓血管性疾患(例えば、狭心症)、末梢血管疾患および化学療法、放射線または外科の合併症等の、他の症状を含む様々な原因から結果として生じる慢性疼痛を治療できる。
III.投薬量
本発明の好ましい実施形態は、NMDA拮抗薬またはその薬学的に許容される塩と、抗痙攣薬(例えば、ガバペンチンまたはガバペンチン類似体)および/または三環系抗鬱薬またはその薬学的に許容される塩と、トラマドールまたはトラマドール類似体またはその薬学的に許容される塩との組合せを提供する、経口投与の疼痛緩和剤である。様々な実施形態において、これらの薬物の組合せは、相乗して疼痛軽減を提供でき、提供される薬剤の量を好適に最小限に抑えることによって、生じ得る副作用を軽減または解消するので、活性成分を低減させた投薬量は、本発明において好適に使用される。
例えば、体重1キログラム当たり1日約0.3mg乃至約3mgのNMDA拮抗薬、ならびに体重1キログラム当たり約0.05mg乃至約3mgの抗痙攣薬(例えばガバペンチン)および/または三環系抗鬱薬の投薬量レベルは、トラマドールまたはその類似体と組み合わせて、治療上有効である。代替として、1名の患者当たり1日約10mg乃至約200mgのNMDA拮抗薬、ならびに患者当たり1日約5mg乃至約300mgの抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬を、トラマドールまたはその類似体と組み合わせて投与してもよい。例えば、体重1キログラム当たり1日約0.3mg乃至3mg、または代替的に患者当たり1日約30mg乃至約300mgのNMDA拮抗薬の投与によって、慢性疼痛を有効に治療することができる。
NMDA拮抗薬、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬、ならびにトラマドールまたはその類似体、を組み合わせた単一投薬形態を作製するために、担体材料と組み合わされるNMDA拮抗薬の用量は、患者および特定の投与方法によって異なるであろう。例えば、ヒトへの経口投与を対象とする製剤は、全組成物の約5%乃至約95%まで変化し得る適切かつ適当な量の担体材料と共に調合された10mg乃至300mgのNMDA拮抗薬を含んでもよい。単位投薬量には、一般的に、約10mg乃至約100mgのNMDA拮抗薬が含まれる。
デキストロメトルファンは、約10mg乃至約200mg、約10mg乃至約150mg、約15mg乃至約100mg、約25mg乃至約75mg、約30mg乃至約60mg、約34mg乃至約51mg、またはその中で導き出せる任意の範囲量で、本発明の医薬組成物(例えば、タブレットまたはカプセルなどの経口製剤)に含めることができる。例えば、1日当たり1、2または3回、この組成物を患者に投与してもよい。
トラマドールまたはその類似体は、用量が約25mg乃至約400mgの塩酸トラマドールの治療活性鎮痛薬として、徐放性の経口投薬形態で提供できる。好ましくは、1日あたり400mg未満のトラマドールが本発明では使用される。特定の実施形態において、約10mg乃至約200mg、約10mg乃至約100mg、約15mg乃至約60mg、約20mg乃至約60mg、約25mg乃至約50mg、約28.5mg乃至約40mg、またはその中の導き出せる任意の範囲のトラマドールまたはトラマドール類似体は、本発明の医薬組成物(例えば、タブレットまたはカプセル等の経口組成物)に含めてもよい。例えば、1日当たり1、2または3回、組成物を患者に投与してもよい。
代替的に、投薬形態は、他のトラマドール塩またはトラマドール塩基のモル当量を含んでもよい。投薬形態は、トラマドールおよびトラマドール誘導体の混合物を含むことで、実質的に同等の治療効果を提供してもよい。
本発明の好ましい組合せは、デキストロメトルファン、ケタミンおよびアマンチジンから成るグループから選択された有効量のNMDA拮抗薬と、トラマドール、その代謝物質および類似体から成るグループから選択された有効量のトラマドールまたはその類似体と、有効量の抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬とを含む。
組成物中の抗痙攣薬(例えば、ガバペンチンまたはプレガバリン)の量は、鎮痛のさらなる促進、または鎮痛の早期開始に十分な量であろう。ヒトにおいて、この量は、典型的には、約10mg乃至約3600mg(好ましくは20mg乃至1000mg)であり、一般的に、鎮痛の早期開始および促進の両方に十分な量である。重ねて、一般的に、抗痙攣薬の1日の投薬量が3600mgを上回ることはない。患者が耐えられる場合には上記を超える量を使用できるが、以下の実施例に示すように、低い投薬量でも疼痛治療には効果的であり、生じ得る副作用を最小限に抑えるためには低い投薬量が一般的に好ましい。
ガバペンチンは、好ましくは3600mg未満、より好ましくは1800mg未満、さらに好ましくは1000mg未満の量で、本発明の医薬組成物に含まれる。様々な実施形態において、約10mg乃至約200mg、約15mg乃至約150mg、約20mg乃至約100mg、約30mg乃至約90mg、またはその中で導き出せる任意の範囲のガバペンチンが、本発明の医薬組成物に含まれる。
組成物中の三環系抗鬱薬の用量は、鎮痛のさらなる促進、または鎮痛の早期開始に十分な量であろう。ヒトにおいて、この量は、典型的には、約1mg乃至約1000mg(好ましくは5mg乃至300mg)であり、一般的に、鎮痛の早期開始および促進の両方に十分な量である。重ねて、三環系抗鬱薬の1日の投薬量は、一般的に300mgを上回らない。言うまでもなく、患者が耐えられる場合は、上記を超える量を使用できる。
組成物中のカプサイシンパルミチン酸塩の用量は、鎮痛のさらなる促進、または鎮痛の早期開始にな量十分であろう。ヒトにおいて、この量は、典型的には、約1mg乃至約100mg(好ましくは5mg乃至30mg)であり、一般的に、鎮痛の早期開始および促進の両方に十分な量である。重ねて、カプサイシンパルミチン酸塩の1日の投薬量は、一般的に100mgを上回らない。言うまでもなく、患者が耐えられる場合は、上記を超える量を使用できる。
本発明による特定の好適な実施形態において、以下のトラマドールまたはその類似体/NMDA拮抗薬/抗痙攣薬の組合せを含む経口投薬形態が提供される。トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+ガバペンチン90mg;トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+ガバペンチン180mg;トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+ガバペンチン45mg;またはトラマドール50mg+デキストロメトルファン30mg+ガバペンチン90mg。
本発明に係る特定の好適な実施形態において、以下のトラマドールまたはその類似体/NMDA拮抗薬/抗痙攣薬/カプサイシンパルミチン酸塩の組合せを含む経口投薬形態が提供される。トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+ガバペンチン90mg+カプサイシンパルミチン酸塩5.4mg;トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+ガバペンチン180mg+カプサイシンパルミチン酸塩5.4mg;トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+ガバペンチン45mg+カプサイシンパルミチン酸塩10.8mg;トラマドール50mg+デキストロメトルファン30mg+ガバペンチン90mg+カプサイシンパルミチン酸塩10.8mg。
本発明に係る特定の好適な実施形態において、以下のトラマドールまたはその類似体/NMDA拮抗薬/三環系抗鬱薬の組合せを含む経口投薬形態が提供される。トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+アミトリプチリンまたはミルナシプラン10mg;トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+アミトリプチリンまたはミルナシプラン5mg;またはトラマドール50mg+デキストロメトルファン30mg+アミトリプチリンまたはミルナシプラン10mg。
本発明に係る特定の好適な実施形態において、以下のトラマドールまたはその類似体/NMDA拮抗薬/抗痙攣薬および三環系抗鬱薬の組合せを含む経口投薬形態が提供される。トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+ガバペンチン90mg+アミトリプチリンまたはミルナシプラン10mg;トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+ガバペンチン45mg+アミトリプチリンまたはミルナシプラン5mg;トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+ガバペンチン45mg+アミトリプチリンまたはミルナシプラン10mg;またはトラマドール35mg+デキストロメトルファン30mg+ガバペンチン90mg+アミトリプチリンまたはミルナシプラン10mg。
本発明に係る他の好適な実施形態において、以下のトラマドールまたはその類似体/NMDA拮抗薬/三環系抗鬱薬/カプサイシンパルミチン酸塩の組合せを含む経口投薬形態が提供される。トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+アミトリプチリンまたはミルナシプラン10mg+カプサイシンパルミチン酸塩5.4mg;トラマドール35mg+デキストロメトルファン45mg+アミトリプチリンまたはミルナシプラン10mg+カプサイシンパルミチン酸塩10.8mg;トラマドール35mg+デキストロメトルファン30mg+アミトリプチリンまたはミルナシプラン10mg+カプサイシンパルミチン酸塩10.8mg;トラマドール50mg+デキストロメトルファン30mg+アミトリプチリンまたはミルナシプラン10mg+カプサイシンパルミチン酸塩10.8mg。
投与された投薬量は、もちろん、組合せの各薬剤の薬力学的特性、その投与方法および投与経路等の公知の因子、ならびに患者の年齢、健康度および体重によって異なるだろう。投薬量は、症状の特性および程度、(もしあれば)併用療法、治療の頻度および所望の結果によって決まるだろう。トラマドールまたはその類似体、ガバペンチンまたはガバペンチンの類似体、およびNMDA拮抗薬の上記で特定された組合せのいずれかを含む組成物は、1日当たり2回乃至6回にわたる分割量、または所望の結果を得るのに有効な放出速度を提供する徐放性の投与形態で投与できる。
トラマドールまたはその類似体に対するNMDA拮抗薬の最適比は、オピエートおよび鎮痛薬の活性を判定する、当該分野において周知の標準分析により決定される。例えば、フェニル‐p‐ベンゾキノン検査を使用して、鎮痛薬の有効性を確立してもよい。参照することにより本明細書に組み入れられる、Blumberg et al, 1965, Proc. Soc. Exp. Med. 118:763-766、およびその公知の変形例に記載される、マウスにおけるフェニル‐p‐ベンゾキノン誘導性ライジング試験は、ヒトの鎮痛作用と深い相関関係を有する、異なるクラスの鎮痛薬の鎮痛作用の検出および比較に使用され得る標準手順である。アイソボログラムで提示されるマウスのデータは、個々の化合物の経口的に有効な鎮痛用量が公知であるかまたは推定可能な、他の種に変換できる。
IV.製剤
本発明は、効果的な鎮痛量のデキストロメトルファンと、ガバペンチンまたはガバペンチンの類似体と、トラマドールまたはその類似体との組合せの即時放出投薬形態を包含する。即時放出投薬形態は、タブレット、カプセル、またはカプセル状の多重微粒子の経口製剤として製剤化してもよい。当該分野において公知の他の即時放出投薬形態を使用できる。特定の各実施形態において、本発明の医薬製剤は経口投与されてもよく、他の各実施形態において、医薬製剤の投与は、非経口投与、静脈内投与、吸入を介する投与等であってよい。
本発明の組成物は、中度から重度までの疼痛緩和を得る機会を提供する。トラマドールまたはその類似体と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と、NMDA拮抗薬との本発明の組合せによって提供される相乗的および/または相加的な効果に起因して、NMDA拮抗薬、およびトラマドールまたはその類似体はそれぞれ、低減した投薬量で使用できる。さらに減量した他の薬物または両薬物を使用することによって、各薬物に関連した副作用の数および程度を軽減するであろう。さらに、本発明の組合せは、一部の患者が特に反応する副作用を回避する。
本発明の徐放性投薬形態は、一般的に、トラマドールまたはその類似体の高血中濃度に関連することが多い悪心、嘔吐、発作または眠気等、同時副作用の強度および/または程度を大幅に増加することなく、治療レベルを実質的に達成および維持する。また、本投薬形態の使用が薬物依存症のリスク軽減につながることを示唆する証拠がある。
NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と、トラマドールまたはその類似体との組合せは、1日1回の投薬を可能にする鎮痛作用の持続時間を増加するように製剤化してもよい。同様に、NMDA拮抗薬と、カプサイシンまたはカプサイシンのエステルと、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と、トラマドールまたはその類似体との組合せは、1日1回の投薬を可能にする鎮痛作用の持続時間を増加するように製剤化してもよい。これらの製剤は、従来の即時放出薬と比較可能な1日量において、重度の副作用の発生率を低減し、また、疼痛管理を維持しつつ、従来の経口薬よりも低い1日量で投与することもできる。
NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と、トラマドールまたはその類似体との組合せ、または、NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と、カプサイシンまたはカプサイシンのエステルと、トラマドールまたはその類似体との組合せは、従来の賦形剤(すなわち当技術分野で公知の、経口投与、非経口投与、鼻腔投与、静脈内投与、皮下投与、腸内投与、または他の適切な投与方法に適した、薬学的に許容される有機もしくは無機担体物質)との混合剤で使用することができる。薬学的に許容される適切な担体には、水、塩溶剤、アルコール、アラビアゴム、植物油、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、ゲラート(gelate)、炭水化物(ラクトース、アミロースまたはデンプン等)、ステアリン酸マグネシウムタルク、ケイ酸、粘性パラフィン、香油、脂肪酸モノグリセリドおよび脂肪酸ジグリセリド、ペンタエリトリトール脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が含まれるが、これらに限定されない。医薬製剤は滅菌され、所望される場合は、助剤(例えば、潤滑剤、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧バッファに影響を及ぼす塩、着色剤、矯味剤および/または芳香剤等)と混合される。医薬製剤は、所望される場合は、他の活性薬剤(例えば、他の鎮痛剤)と組み合わせられる。非経口投与に関し、特に適切なものは、懸濁剤、乳液剤、または坐剤を含むインプラントに加えて、油性溶剤または水性溶剤である。経口投与に関し、特に適切なものは、タブレット、トローチ、液体、ドロップ、坐剤、またはカプセル、カプレットおよびゲルキャップである。経口用組成物は、当該分野において公知の方法に従って調製してもよく、かかる組成物は、タブレットの製造に適する、不活性かつ薬学的に非毒性の賦形剤からなるグループから選択された1つまたは複数の薬剤を含んでもよい。かかる賦形剤には、例えば、ラクトース等の不活性希釈剤と、コーンスターチ等の造粒剤および崩壊剤と、デンプン等の結合剤と、ステアリン酸マグネシウム等の平滑剤とが含まれる。タブレットはコーティングされなくてもよく、また、美観のためもしくは活性材料の放出を遅延するために、公知の技術によってコーティングされてもよい。経口用製剤は、活性材料が不活性希釈剤と混合される硬ゼラチンカプセルとして提供されてもよい。
水性懸濁剤は前述した薬物の組合せを含み、かかる混合物は、懸濁剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の薬学的に許容される合成ゴム、または天然ゴム)として適切な1つまたは複数の賦形剤を有する。油性懸濁剤は、前述の薬物の組合せを植物油または鉱物油で懸濁することによって製剤化されてもよい。油性懸濁剤は、ミツロウまたはセチルアルコール等の増粘剤を含んでもよい。甘味媒質が使用される、シロップ剤、エリキシル剤等を使用できる。注射投与可能な懸濁剤を調製してもよく、この場合、適切な液体担体、懸濁化剤等を使用してもよい。活性化合物を冷凍乾燥し、得られた凍結乾燥化合物を例えば注射用製剤の調製に使用することも可能である。
本発明の治療方法および医薬製剤は、NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と、トラマドールまたはその類似体とに加えて、1つまたは複数の薬物をさらに含んでもよく、追加薬物は相乗的にそれらと作用しても、しなくてもよい。かかる追加薬物の例には、バニロイド受容体拮抗薬、NSAIDs(イブプロフェン、ジクロフェナク、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フルブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピロプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラモプロフェン、ムロプロフェン、トリオキサプロフェン、スプロフェン、アミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、ブクロックス酸、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ゾメピラック、チオピナック、ジドメタシン、アセメタシン、フェンチアザク、クリダナク、オキシピナック、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、ニフルム酸、トルフェナム酸、ジフルリサル、フルフェニサル、ピロキシカム、スドキシカムまたはイソキシカム、アセトアミノフェン等)があるが、これらに限定されない。
A.放出制御投薬形態
NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と、トラマドールまたはその類似体との組合せ、または、NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬と、カプサイシンまたはカプサイシンのエステルと、トラマドールまたはその類似体との組合せは、当業者に公知の適切なタブレット、コーティングされたタブレット、または多重微粒子剤において、放出制御経口剤または徐放性経口剤として製剤化することができる。徐放性投薬形態は、トラマドールまたはその類似体と共にマトリックスに取り入れられるか、または徐放性コーティングとして適用される徐放性担体を任意で含んでもよい。様々な各実施形態において、医薬組成物はリポソームに含まれてもよい。
徐放性投薬形態は、徐放形態でトラマドールまたはその類似体を含んでもよく、徐放形態または即時放出形態で、NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬とを含んでもよい。NMDA拮抗薬、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬は、トラマドールまたはその類似体と共に徐放性マトリックスに取り入れられてもよく、徐放性コーティングに取り入れられてもよく、分離された徐放層または即時放出層として組み入れられてもよく、または粉末、顆粒等として本発明の基質と共にゼラチンカプセルに組み入れられてもよい。代替として、徐放性投薬形態は、徐放形態のNMDA拮抗薬と、徐放形態または即時放出形態のトラマドールまたはその類似体と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬とを有してもよい。
本発明に係る経口投薬形態は、例えば、顆粒、スフェロイド、ビーズ、およびペレットまたはピルとして提供されてもよい。これらの製剤は、以下、総称して「多重微粒子」および/または粒子と称する。所望用量のトラマドールまたはその類似体を経時的に提供するのに効果的な量の多重微粒子をカプセルに入れてもよく、また他の適切な経口固体形態に組み入れてもよい。
本発明の好ましい実施形態において、徐放性投薬形態は、活性材料を含むまたは備えるような粒子を含み、粒子の直径は約0.1mm乃至約2.5mm、好ましくは約0.5mm乃至約2mmである。
特定の各実施形態において、粒子は、NMDA拮抗薬と抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬との有無にかかわらず、トラマドールまたはその類似体を含んだ通常放出マトリックスを含む。次いで、これらの粒子は徐放性担体とともにコーティングされる。NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬とが即時放出される実施形態において、NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬とを、個別の通常放出マトリックス粒子に含めてもよく、またはゼラチンカプセル内に包含する、または個別に投与する、または別の即時放出組成物として併用投与してもよい。他の各実施形態において、粒子は、NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬との有無にかかわらず、トラマドールまたはその類似体とともにコーティングされた不活性ビーズを含む。その後、徐放性担体を含むコーティングは、オーバーコートとしてビーズ上に塗布される。
好ましくは、トラマドールまたはその類似体またはその塩、ならびに、所望される場合、NMDA拮抗薬と抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬とを水性溶媒中へ持続速度で放出することを許容する材料で粒子にフィルムコーティングを施す。このフィルムコート(皮膜)は所望のインビボの放出速度を達成するように、他の明示された特性と組み合わせて、選択される。本発明の徐放性コーティング製剤は、平滑で見た目がよく、顔料および他のコーティング添加剤を支持でき、非毒性、不活性、および非粘着性である強固な連続フィルムを作り出せるものがよい。
B.コーティング
本発明の投薬形態は、放出の調節または製剤の保護に適した1つまたは複数の材料で、任意でコーティングされてもよい。ある実施形態において、コーティングは、例えば胃腸液に暴露された場合に、pH依存性放出またはpH非依存性放出を可能なように提供される。pH依存性コーティングの働きは、少なくとも約12時間、好ましくは最大24時間の鎮痛を患者にもたらすことが可能な吸収プロファイルを提供するように、胃腸(GI)管の所望領域(例えば、胃または小腸)に、トラマドールまたはその類似体を放出することである。pH非依存性コーティングが所望される場合、コーティングは、周囲の液体(例えばGI管)のpHの変化に関係なく最適な放出を達成するように設計される。GI管の所望領域(例えば胃)に一部の用量を放出し、GI管の他領域(例えば小腸)に残りの用量を放出する組成物を製剤化することもできる。
pH依存性コーティングを使用して医薬製剤を得る、本発明に係る医薬製剤は、復効またはパルス放出効果を与えてもよい。これによって、非保護薬物が、腸溶コーティング上にコーティングされて胃に放出される一方で、腸溶コーティングによって保護されている残りの部分は、胃腸管をさらに下って放出される。シェラック、セルロースアセテートフタレート(CAP)、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル酸エステルコポリマー、ゼイン等を含むpH依存性のコーティングを、本発明に従って使用してもよい。
トラマドールまたはその類似体(NMDA拮抗薬、ならびに抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬の有無に関わらず)を含む基質(例えば、タブレットコアビーズ、マトリックス粒子)は、(i)アルキルセルロース;(ii)アクリルポリマー、または(iii)その混合物から選択された疎水性材料によってコーティングされる。有機もしくは水性の溶剤または分散体の形態で、コーティングを施してもよい。所望の徐放性プロファイルを得るために、コーティングを行って、基質の約2%乃至約25%分を増量してもよい。かかる製剤は、米国特許第5,273,760号および第5,286,493号に詳細に記載されており、その全体を参照することにより本明細書に組み入れられる。
本発明に従って使用され得る徐放性製剤およびコーティングの他の例には、米国特許第5,324,351号、第5,356,467号および第5,472,712号があり、その全体を参照することにより本明細書に組み入れられる。
C.アルキルセルロースポリマー
アルキルセルロースを含むセルロース系の材料およびポリマーは、本発明によるビーズのコーティングに適切な疎水性材料を提供する。単純に例として、好適なアルキルセルロース系ポリマーはエチルセルロースであるが、当業者にとっては言うまでもなく、本発明による疎水性コーティングのすべてまたは一部として、他のセルロースポリマーおよび/またはアルキルセルロースポリマーを単独または組合せて、直に使用してもよい。
市販のエチルセルロースの水性分散液は、AquacoatTM(FMC Corp.,米国ペンシルバニア州フィラデルフィア)として販売されている。AquacoatTMは、水非混和性の有機溶媒中にエチルセルロースを溶解し、次いで界面活性薬剤および安定剤が存在する水中で乳化することによって調製される。ホモジナイゼーションしてサブミクロン液滴を生成した後に、有機溶媒を真空下で蒸発させて擬似ラテックスを形成する。製造過程の間、可塑剤は擬似ラテックスに組み入れられない。したがって、コーティングとして使用する前に、AquacoatTMを使用前に適切な可塑剤と混合する必要がある。
他のエチルセルロースの水性分散液は、SureleaseTM(Colorcon,Inc.,米国ペンシルバニア州ウエストポイント)として市販されている。この製品は、製造過程中に可塑剤を分散液中に組み入れることによって調製される。例えば、セバシン酸ジブチル等の可塑剤およびオレイン酸等の安定剤を含むポリマーの熱溶融物は、均質混合物として調製され、次いでアルカリ性溶液によって希釈することで基質上に直接適用可能な水性分散液が得られる。
D.アクリルポリマー
放出制御コーティングを含む疎水性材料は、アクリル酸およびメタクリル酸コポリマー、メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸シアノエチル、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリメタクリル酸、ポリ(メタクリル酸メチル)コポリマー、ポリアクリルアミド、メタクリル酸アミノアルキルコポリマー、ポリ(メタクリル酸無水物)、ならびにメタクリル酸グリシジルコポリマーを含むがこれらに限定されない、薬学的に許容されるアクリルポリマーである。アクリルポリマーは、1つまたは複数のメタクリル酸アンモニオコポリマーで構成される。メタクリル酸アンモニオコポリマーは当該分野において周知であり、第四級アンモニウム基を低含有量である、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの完全に重合したコポリマーとして、NF XVIIに記載されている。
所望の溶解プロファイルを得るため、中性メタクリル酸エステルに対する第四級アンモニウム基の異なるモル比等の、異なる物理的特性を有する2つまたはそれ以上のメタクリル酸アンモニオコポリマーを組み入れる必要があるかもしれない。
特定のメタクリル酸エステル型ポリマーは、本発明に従って使用され得るpH依存性コーティングの調製に有用である。例えば、Rohm Tech,Inc.がEudragitTMとして市販している、メタクリル酸コポリマーまたはポリマー性メタクリル酸塩としても公知である、メタクリル酸ジエチルアミノエチルおよび他の中性メタクリル酸エステルから合成されたコポリマーのファミリが存在する。数種類のEudragitTMがある。例えば、EudragitTMEは、酸性媒質中で膨潤および溶解するメタクリル酸コポリマーの一例である。EudragitTMLは、pHが約5.7未満では膨潤せず、pHが約6を超える場合に溶解可能なメタクリル酸コポリマーである。EudragitTMSは、pHが約6.5未満では膨張せず、pHが約7を超える場合に溶解可能である。EudragitTMLおよびEudragitTMSは水膨潤可能であり、これらのポリマーが吸収する水の量は、pHに依存する。しかし、EudragitTMLおよびSでコーティングされた投薬形態は、pHに依存しない。
アクリルコーティングは、EudragitTML30DおよびEudragitTMS30Dの名でRohm Pharmaが市販する、2つのアクリル樹脂ラッカーの混合物を含む。EudragitTML30DおよびEudragitTMS30Dは、第四級アンモニウム基の含有量が低いアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルのコポリマーであり、アンモニウム基対残存する中性メタクリル酸エステルのモル比は、EudragitTML30Dが1:20であり、EudragitTMS30Dが1:40である。平均分子量は約150,000である。RL(高透過性)およびRS(低透過性)のコード表示は、これらの薬剤の透過特性を指す。EudragitTMRL/RS混合物は、水および消化液に不溶である。しかし、EudragitTMRL/RS混合物で形成されたコーティングは、水性溶剤および消化液中で膨潤可能であり可溶である。
本発明のEudragitTMRL/RS分散液は、所望の溶解プロファイルを有する徐放性製剤を最終的に得るために、所望の比で混合されてもよい。所望の徐放性製剤は、例えば、EudragitTMRLを100%、EudragitTMRLを50%およびEudragitTMRSを50%、ならびにEudragitTMRLを10%およびEudragitTMRSを90%から誘導される遅延コーティングによって得られる。もちろん、当業者にとっては言うまでもなく、例えば、EudragitTML等、他のアクリルポリマーを使用してもよい。
E.可塑剤
コーティングが疎水性材料の水性分散液を含む本発明において、疎水性材料の水性分散液に有効量の可塑剤を含むことによって、徐放性コーティングの物理的特性がさらに改善されるだろう。例えば、エチルセルロースは比較的高いガラス転移温度を有し、通常のコーティング条件下では軟質フィルムを形成しないので、コーティング材として使用する前に、徐放性コーティングを含むエチルセルロースコーティングに可塑剤を加えることが好ましい。一般に、コーティング溶剤に含まれる可塑剤の量はフィルム形成剤の濃度に基づき、例えば、多くの場合、フィルム形成剤の重量の約1%乃至約50%である。しかし、特定のコーティング溶剤および適用方法について実験を十分に重ねた後でのみ、可塑剤の濃度を適切に決定できる。
エチルセルロースにとって適切な可塑剤の例には、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、およびトリアセチン等の非水溶性可塑剤があるが、例えば、アセチル化モノグリセリド、フタル酸エステル、カスターオイル等、他の非水溶性可塑剤を使用してもよい。クエン酸トリエチルは、本発明のエチルセルロースの水性分散液にとって特に好適な可塑剤である。
本発明のアクリルポリマーにとって適切な可塑剤の例には、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、フタル酸ジブチル、および、場合により1,2‐プロピレングリコール等のクエン酸エステルがあるが、これらに限定されない。EudragitTMRL/RSラッカー溶剤等のアクリルフィルムから形成されたフィルムの弾性の強化に適切であることが証明されている他の可塑剤には、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、カスターオイル、およびトリアセチンが含まれる。クエン酸トリエチルは、本発明のエチルセルロースの水性分散液にとって特に好適な可塑剤である。
少量のタルクを追加することによって、加工中に水性分散液が粘着する傾向が低下し、かつタルクが研磨剤の働きをすることがさらに判明している。
F.コーティングされたビーズを調製するプロセス
疎水性材料の水性分散液を使用して、ヌ・パリエル(nu‐pariel)18/20ビーズ等の不活性の薬学的ビーズをコーティングする場合、結果として生じる複数の安定した固体の放出制御ビーズは、その後、摂取されて周囲の液体(例えば、胃液または溶解溶媒)に接触した際に効果的な放出制御用量を提供するのに十分な量で、ゼラチンカプセルに入れられる。
本発明の安定した放出制御ビーズ製剤は、例えば、摂取されて胃液およびその後腸液に暴露される際に、治療活性薬剤を徐々に放出する。本発明の製剤の放出制御プロファイルは、例えば、疎水性材料の水性分散液に応じてオーバーコーティング量を変えることによって、可塑剤が疎水性材料の水性分散液に加えられる方法を変えることによって、疎水性材料に対する可塑剤の量を変えることによって、追加の材料または賦形剤を含むことによって、または製造方法を変えることなどによって、変化可能となる。製品のペイロード放出プロファイルは、遅延コーティングの厚みを増加または減少することによって変更してもよい。
治療活性薬剤でコーティングされたスフェロイドまたはビーズは、例えば、治療活性薬剤を水に溶解し、次いで、ウスターインサート(Wuster insert)を使用して、基質(例えばヌ・パリエル18/20ビーズ)に溶剤を噴霧することによって調製される。任意ではあるが、トラマドールまたはその類似体のビーズへの結合を支援するために、および/または溶剤を着色するなどのために、ビーズへのコーティングに先立って、追加材料が添加される。例えば、Colorcon,Inc.が市販するOpadryTM等の着色剤の有無を問わず、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等を含む製品は、ビーズへの塗布前に約1時間混合した溶剤に添加してもよい。次に、コーティングして得られた基質を、このビーズの例では、バリア剤を任意でオーバーコーティングして、疎水性放出制御コーティングから治療活性薬剤を分離する。適切なバリア剤の一例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むものが挙げられる。但し、当該分野において公知である、任意のフィルム形成物を使用してもよい。バリア剤が最終製品の溶解速度に影響を及ぼさないことが好ましい。
次いで、疎水性材料の水性分散液によってビーズをオーバーコーティングしてもよい。疎水性材料の水性分散液は、好ましくは有効量の可塑剤(例えばクエン酸トリエチル)をさらに含む。AquacoatTMまたはSureleaseTM等、エチルセルロースの予備製剤化された水性分散液を使用してもよい。SureleaseTMを使用する場合、別途可塑剤を追加する必要はない。代替として、EudragitTM等、アクリルポリマーの予備製剤化された水性分散液を使用できる。
本発明のコーティング溶剤は、好ましくは、フィルム形成剤、可塑剤、および水等の溶媒システムに加えて、美観および製品区別を提供する着色剤を含む。代わりに、または疎水性材料の水性分散液に加えて、治療活性薬剤の溶液に色を追加してよい。例えば、アルコールベースまたはプロピレングリコールベースの色分散液、粉砕したアルミニウムレーキおよび乳白剤、例えば二酸化チタンの使用を介して、剪断により水溶性ポリマー溶剤に色を追加し、次いで、可塑化AquacoatTMの低剪断を使用することによって、AquacoatTMに色が追加される。代替として、本発明の製剤に色を提供する任意の適切な方法を使用してもよい。アクリルポリマーの水性分散液が使用される場合、製剤に色を与えるのに適した材料には、二酸化チタンおよび着色顔料、例えば酸化鉄顔料が含まれる。しかし、顔料の取り込みにより、コーティングの放出効果が遅延するかもしれない。
疎水性材料の可塑化水性分散液は、当該分野において公知である任意の適切な噴霧装置を使用して噴霧することによって、治療活性薬剤を含む基質上へ塗布してもよい。好ましい方法では、ウルスター流動床システムが使用され、下方から射出された空気ジェットは、アクリルポリマーコーティングを噴霧しながら、コア材料を流動化し、乾燥させる。前記コーティングされた基質が胃液等の水性溶剤に暴露される際に、前記治療活性薬剤の所定放出制御を得るのに十分な量の疎水性材料の水性分散液は、治療活性薬剤の物理的特性、可塑剤の組み入れ方法等を考慮して、好適に塗布されるされる。疎水性材料によるコーティング後、OpadryTM等のフィルム形成剤のさらなるオーバーコートを任意でビーズへ塗布する。このオーバーコートは、仮に、ビーズの凝集を実質的に低減するために提供される。
本発明の放出制御剤からの治療活性薬剤の放出は、1つまたは複数の放出調整剤の追加によって、さらに影響を受け、所望速度に調整できる。放出制御は、薬物または薬液を拡散可能なコーティングを介する、1つまたは複数の経路を提供することによって、代替的に達成してもよい。水溶性材料に対する疎水性材料の比は、他の因子の中でも、所望の治療効果の発揮に要する放出速度、および選択された材料の溶解特性によって決定される。
ポア形成剤として機能する放出調整剤は、有機であっても無機であってもよく、使用環境において、コーティングから溶解、抽出、または浸出可能な材料を含む。ポア形成剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等、1つまたは複数の親水性材料を含んでもよい。
本発明の徐放性コーティングは、デンプンおよびゴム等の浸食促進剤を含むこともできる。
本発明の徐放性コーティングは、使用環境において、微孔性薄膜の作製に有用な材料(例えば、炭酸塩基がポリマー鎖において再発する、炭酸の線状ポリエステルで構成されるポリカーボネート)を含むこともできる。放出調整剤は、半透過性ポリマーを含んでもよい。
放出調整剤は、好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸金属塩、およびそれらの任意の混合物の中から選択できる。
本発明の徐放性コーティングは、少なくとも1つの経路またはオリフィス等を含む出口手段を含んでもよい。経路は、米国特許第3,845,770号、第3,916,889号、第4,063,064号および第4,088,864号に開示された方法によって形成してもよく、それらの全ては、参照することにより本明細書に組み入れられる。経路は、例えば、円形、三角形、正方形、楕円形、不規則形等の任意の形状を有することができる。
G.マトリックスビーズ製剤
放出制御剤は、上記のように、放出制御コーティングを有するマトリックスを介して得られる。本発明は、トラマドールまたはその類似体の好ましい範囲内でのインビトロの溶解速度を提供し、pH依存的またはpH非依存的にトラマドールまたはその類似体を放出する、放出制御マトリックスを使用してもよい。放出制御マトリックスへの含有に適した材料は、マトリックスの形成に使用される方法によって決まる。
例えば、マトリックスは、トラマドールまたはその類似体と、任意であるが、NMDA拮抗薬と、抗痙攣薬および/または三環系抗鬱薬とに加えて、以下を含んでもよい:
ゴム、セルロースエーテル、アクリル樹脂、タンパク質由来材料等(なお、このリストは排他的でない)の親水性および/または疎水性の材料であり、活性薬剤の放出制御を与えることができ、また押出加工に必要な程度まで溶融または軟化する、薬学的に許容される疎水性材料または親水性材料を、本発明に従って使用してもよい。
消化可能、長鎖(C〜C50、特にC12〜C40)、置換または非置換炭化水素(脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、鉱物油および植物油およびワックス、ならびにステアリルアルコール等);およびポリアルキレングリコール。
これらのポリマーのうち、アクリルポリマー(特にEudragitTM、RSPO)、セルロースエーテル(特に、ヒドロキシアルキルセルロースおよびカルボキシアルキルセルロース)が好ましい。経口投薬形態は、1重量%乃至80重量%の少なくとも1つの親水性材料または疎水性材料を含んでもよい。
疎水性材料が炭化水素である場合、炭化水素は、好ましくは、25個乃至90個の炭素原子の融点を有する。長鎖炭化水素材料のうち、脂肪族アルコールが好ましい。経口投薬形態は、少なくとも1つの消化可能な長鎖炭化水素を最大60重量%含んでもよい。
好ましくは、経口投薬形態は、少なくとも1つのポリアルキレングリコールを最大60重量%含む。
疎水性材料は、好ましくは、アルキルセルロース、アクリル酸およびメタクリル酸のポリマーおよびコポリマー、シェラック、ゼイン、水素添加カスターオイル、水素添加植物油、またはその混合物から成るグループから選択される。本発明の特定の好ましい実施形態において、疎水性材料は、アクリル酸およびメタクリル酸のコポリマー、メタクリル酸メチル、メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸シアノエチル、メタクリル酸アミノアルキルコポリマー、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸アルキルアミンコポリマー、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸無水物、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリ(メタクリル酸無水物)、ならびにメタクリル酸グリシジルコポリマーを含むが、これらに限定されない、薬学的に許容されるアクリルポリマーである。他の各実施形態において、疎水性材料は、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、およびその混合物等の材料から選択される。
好ましい疎水性材料は非水溶性であり、親水および/または疎水傾向が幾らか顕著である。好ましくは、本発明において有用な疎水性材料の融点は約30℃乃至約200℃、好ましくは約45℃乃至約90℃である。具体的には、疎水性材料は、天然または合成ワックス、脂肪アルコール(ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコールまたは、好ましくはセトステアリルアルコール等)、脂肪酸(脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリド(モノグリセリド、ジグリセリドおよびトリグリセリド)、水素添加油脂、炭化水素、通常のワックス、ステアリン酸、ステアリルアルコールならびに炭化水素骨格を有する疎水性材料および親水性材料を含むが、これらに限定されない)を含んでもよい。適切なワックスには、例えば、ミツロウ、グリコワックス、カスターワックスおよびカルナバワックスがある。本発明の目的に対して、ワックス状物質は、通常、室温では固体であり、融点が約30℃乃至約100℃の任意物質として定義される。
本発明に従って使用してもよい適切な疎水性材料には、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、鉱物油および植物油、ならびに天然ワックスおよび合成ワックス等、消化可能な長鎖(C〜C50、特にC12〜C40)の置換炭化水素または非置換炭化水素が含まれる。25℃乃至90℃の融点を有する炭化水素が好ましい。長鎖炭化水素材料のうち、特定の各実施形態において脂肪(脂肪族)アルコールが好ましい。経口投薬形態は、少なくとも1つの消化可能な長鎖炭化水素を(重量で)最大60%まで含んでもよい。
好ましくは、2つ以上の疎水性材料の組合せがマトリックス製剤に含まれる。追加の疎水性材料が含まれる場合、追加の疎水性材料は、好ましくは、天然および合成ワックス、脂肪酸、脂肪アルコール、ならびにそれらの混合物から選択される。実施例には、ミツロウ、カルナバワックス、ステアリン酸およびステアリルアルコールが含まれる。このリストは排他的ではない。
特定の適切なマトリックスは、少なくとも1つの水溶性ヒドロキシアルキルセルロース、少なくとも1つのC12〜C36(好ましくはC14〜C22)脂肪族アルコール、および任意で、少なくとも1つのポリアルキレングリコールを含む。少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースは、好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および特にヒドロキシエチルセルロース等の、ヒドロキシ(C〜C)アルキルセルロースである。経口投薬形態における少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースの量は、特に、必要とされるトラマドールまたはその類似体の正確な放出速度によって決定されることになる。少なくとも1つの脂肪族アルコールは、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコールまたはステアリルアルコールであってもよい。しかし、経口投薬形態の特に好ましい各実施形態において、少なくとも1つの脂肪族アルコールは、セチルアルコールまたはセトステアリルアルコールである。経口投薬形態における少なくとも1つの脂肪族アルコールの量は、上記のように、必要とされるトラマドールまたはその類似体の正確な放出速度によって決定され得る。少なくとも1つの脂肪族アルコールの量はまた、少なくとも1つのポリアルキレングリコールが、経口投薬形態に存在するかまたは不在かどうかによって決まる。少なくとも1つのポリアルキレングリコールの非存在下において、経口投薬形態は、好ましくは、重量で20%乃至50%の少なくとも1つの脂肪族アルコールを含む。少なくとも1つのポリアルキレングリコールが経口投薬形態に存在する場合、少なくとも1つの脂肪族アルコールおよび少なくとも1つのポリアルキレングリコールを組み合わせた重量は、好ましくは、総投薬量の20%乃至50%の重量を占める。
脂肪族アルコール/ポリアルキレングリコールに対するヒドロキシアルキルセルロースまたはアクリル樹脂の比によって、製剤からのトラマドールまたはその類似体の放出速度がかなりの程度まで決定される。ヒドロキシアルキルセルロース対脂肪族アルコール/ポリアルキレングリコールの比は、好ましくは1:2乃至1:4、特に好ましくは1:3乃至1:4である。
ポリアルキレングリコールは、例えばポリプロピレングリコールであり、好ましくはポリエチレングリコールである。ポリアルキレングリコールの数平均分子量は、好ましくは1,000乃至15,000、特に好ましくは1,500乃至12,000である。
他の適切な放出制御マトリックスは、アルキルセルロース、特にエチルセルロース、C12〜C36の脂肪族アルコール、および任意ではあるがポリアルキレングリコールを含むことになる。
好ましいマトリックスは、少なくとも2つの疎水性材料の薬学的に許容される組合せを含む。
上記材料に加えて、放出制御マトリックスは、適量の他の材料、例えば、医薬製剤の当該分野において従来使用される、希釈剤、潤滑剤、結合剤、造粒補助剤、着色剤、香味料および流動促進剤を含んでもよい。
H.マトリックスベースのビーズを調製するプロセス
本発明による固体の経口用放出制御投薬形態の調製を容易にするために、当業者に公知であるマトリックス製剤を調製する任意の方法を使用してもよい。例えば、マトリックスへの組み入れは、例えば、(a)少なくとも1つの水溶性ヒドロキシアルキルセルロース、およびトラマドールもしくはその類似体、またはトラマドールもしくはその類似体の塩を含む顆粒を形成すること;(b)顆粒を含むヒドロキシアルキルセルロースを、少なくとも1つのC12〜C36の脂肪族アルコールと混合すること;および(c)任意で顆粒を圧縮および成形すること、によって達成できる。好ましくは、顆粒は、ヒドロキシアルキルセルロース/トラマドールまたはその類似体を水で湿式顆粒状にすることによって形成される。この過程の特に好ましい実施形態において、湿式顆粒工程中で追加される水の量は、トラマドールまたはその類似体の乾燥重量の、好ましくは1.5倍乃至5倍、特に好ましくは1.75倍乃至3.5倍である。
スフェロイド化剤は、活性材料と共にスフェロイド化して、スフェロイドを形成できる。微結晶性セルロースが好ましい。適切な微結晶性セルロースは、例えば、Avicel PH 101TM(FMC Corporation)として販売される材料である。かかる各実施形態において、活性材料およびスフェロイド化剤に加えて、スフェロイドは結合剤を含んでもよい。適切な結合剤、例えば低粘度水溶性ポリマーは、医薬分野の当業者に周知である。しかし、ヒドロキシプロピルセルロースのような水溶性ヒドロキシ低級アルキルセルロースが好ましい。さらに、または代替として、スフェロイドは、非水溶性ポリマー、特にアクリルポリマー、メタクリル酸‐エチルアクリレートコポリマー等のアクリルコポリマー、またはエチルセルロースを含んでもよい。かかる各実施形態において、徐放性コーティングには、一般的に疎水性材料、例えば(a)単体ワックスまたは脂肪アルコールとの混合ワックス、または(b)シェラックもしくはゼイン等が含まれ得る。
I.溶融押出マトリックス
徐放性マトリックスは、溶融造粒技術または溶融押出技術でも調製できる。一般的に、溶融造粒技術には、ワックス等の通常は固体の疎水性材料を溶融すること、および散剤をその中に入れ込むことを含む。徐放性投薬形態を得るために、溶融ワックス疎水性材料に、エチルセルロースまたは非水溶性アクリルポリマー等の、追加の疎水性物質を入れ込む必要がある。溶融造粒技術によって調製される徐放投与剤の例は、本発明の出願人に譲渡され、その全体を参照することにより本明細書に組み入れられる米国特許第4,861,598号に見られる。
追加の疎水性材料は、1つまたは複数のワックス状の非水溶性熱可塑性物質を含んでもよく、前記1つまたは複数のワックス状非水溶性物質ほどの疎水性を持たない1つまたは複数のワックス状の熱可塑性物質と混合可能なものである。一定の放出を達成するために、製剤中の個々のワックス状物質は、初期の放出段階の間に胃腸液中で実質的に非分解性かつ不溶性であるのがよい。有用な非水溶性ワックス状物質は、約1:5,000(w/w)よりも低い水溶解度を備えたものであってよい。
上記材料に加え、徐放性マトリックスは、適量の他の材料、例えば、医薬分野において従来使用される、希釈剤、潤滑剤、結合剤、造粒補助剤、着色剤、香味料、および流動促進剤等を含んでもよい。これらの追加材料の用量は、所望の製剤の所望の効果をもたらすのに十分であろう。上記材料に加え、溶融押出しされた多重微粒子を入れ込んだ徐放性マトリックスは、所望される場合は、適量の他の材料、例えば、微粒子の約50重量%までの量で、医薬分野における従来の希釈剤、潤滑剤、結合剤、造粒補助剤、着色剤、香味剤および流動促進剤を含んでもよい。
経口投薬形態の製剤化に使用してもよい、薬学的に許容される担体および賦形剤の具体例は、Handbook of Pharmaceutical Excipients, American Pharmaceutical Association (1986)に記載されており、参照することによって本明細書に組み入れられる。
J.溶融押出多重微粒子
本発明による好適な溶融押出マトリックスの調製は、例えば、少なくとも1つの疎水性材料および好ましくは追加の疎水性材料と共に、トラマドールまたはその類似体を混合して、均質混合物を得る工程を含んでもよい。次いで、少なくとも混合物を押出加工するために軟化させるのに十分な温度まで均質混合物を加熱する。次いで、得られた均質混合物を押出加工して、ストランドを形成する。押出物は、好ましくは冷却され、当該分野において公知の手段によって多重微粒子に切断される。ストランドは冷却され、多重微粒子に切断される。次いで、多重微粒子は単位用量に分割される。押出物は、好ましくは約0.1mm乃至約5mmの直径を有し、約8時間乃至約24時間の期間にわたって治療活性薬剤を徐放する。
本発明の溶融押出物を調製する任意のプロセスは、疎水性材料、治療活性薬剤、および任意の結合剤を押出機に直接供給して均質混合物を加熱すること;均質混合物を押出加工することによってストランドを形成すること;および、均質混合物を含むストランドを冷却し、約0.1mm乃至約12mmのサイズを有する粒子にストランドを切断し、前記粒子を単位用量に分割すること;を含む。本発明のこの態様において、比較的に連続する製造手順が実現される。
押出機の開口または出口ポートの直径を調整して、押出加工されるストランドの太さを変えることもできる。さらに、押出機の出口部は円形である必要はなく、楕円形、長方形等であってもよい。押出したストランドを、熱線切断機、断裁機等を使用して粒子状にまで小さくできる。
溶融押出多重微粒子系は、押出機出口のオリフィスに応じて、例えば、顆粒、スフェロイドまたはペレットの形状であってよい。本発明の目的に対して、用語「溶融押出多重微粒子(複数)」および「溶融押出多重微粒子系(複数)」および「溶融押出粒子」は、好ましくは、類似するサイズおよび/または形状の範囲内にあり、1つまたは複数の活性薬剤、および好ましくは本明細書に記載する疎水性材料を含む1つまたは複数の賦形剤を含んだ、複数の単位を指すものとする。この点に関しては、溶融押出多重微粒子は、長さが約0.1mm乃至約12mmの範囲内であり、直径が約0.1mm乃至約5mmである。さらに、溶融押出多重微粒子は、このサイズ範囲内で任意の幾何学的形状を採り得ることを理解されたい。代替として、押出物を、所望の長さに単純に切断し、スフェロイド化工程を経ることなく単位用量の治療活性薬剤に分割してもよい。
経口投薬形態は、カプセル内に有効量の溶融押出多重微粒子を含むように調製できる。例えば、複数の溶融押出多重微粒子を、摂取されて胃液と接触した際に有効な徐放用量を提供するのに十分な量で、ゼラチンカプセルに入れてもよい。
適量の多重微粒子押出物は、標準的な技術を使用する従来のタブレット化装置によって、経口タブレットに圧縮できる。圧縮および/または成形されたタブレット、ハードおよびソフトゼラチンのカプセル、ならびにピルを作製する技術および組成物は、Remington’s Pharmaceutical Sciences, (Arthur Osol, editor), 1553-1593 (1980)に記載されており、参照することによって本明細書に組み入れられる。
押出物は、米国特許第4,957,681号(Klimesch, et al)に記載のタブレットに整形でき、さらなる詳細についても、参照することにより本明細書に組み入れられる。
任意ではあるが、徐放性の溶融押出多重微粒子系またはタブレットをコーティングすることができ、または上記のような徐放性コーティング等によって、ゼラチンカプセルをさらにコーティングできる。かかるコーティングは、好ましくは、約2%乃至約30%の増量を得るのに十分な量の疎水性材料を含むが、オーバーコートは、特に、使用された特定のトラマドールまたはその類似体化合物の物理的特性および所望放出速度に応じて、上記増量より大きくてもよい。
本発明の溶融押出単位投薬形態は、カプセルに入れ込まれる前に、上に開示した1つまたは複数の治療活性薬剤を含む、溶融押出多重微粒子の組合せをさらに含んでもよい。さらに、単位投薬形態は、即効性に適した量の即時放出の治療活性薬剤を含むこともできる。即時放出の治療活性薬剤を、個別のペレットとしてゼラチンカプセルに入れ込んでもよく、例えば、放出制御コーティングもしくはマトリックスベース内での投薬形態の調製後に、多重微粒子の表面上にコーティングしてもよい。本発明の単位投薬形態は、放出制御ビーズおよびマトリックス多重微粒子の組合せを含んで、所望効果を得てもよい。
本発明の徐放性製剤は、好ましくは、投薬形態が摂取されて胃液、次いで腸液に暴露される場合に、治療上望ましい血漿レベルが得られるように、治療活性薬剤を徐々に放出する。本発明の溶融押出製剤の徐放性プロファイルは、例えば、疎水性材料であり得る遅延剤の量を変えること、疎水性材料に対する可塑剤の量を変えること、追加の材料もしくは賦形剤を含むこと、または製造方法を変えること等によって変えることができる。
溶融押出材料は治療活性薬剤を含まずに調製でき、治療活性薬剤は、その後で押出物に追加される。かかる製剤は、典型的には、押出マトリックス材料とブレンドした治療活性薬剤を有し、混合物は遅延放出製剤を提供するためにタブレット化される。かかる製剤は、例えば、製剤に含まれる治療活性薬剤が、疎水性材料および/または遅延物質の軟化に必要とされる温度に敏感である場合に有利になるかもしれない。
以下の実施例により、本発明の好ましい実施形態を実証する。以下の実施例で開示される技術は、本発明を実施するうえで十分に機能するように本発明者が発見した技術を示し、したがってその実施のための好適な様式を構成すると考えることを当業者は理解されたい。しかし、当業者は、本開示に照らして、開示される具体的な実施形態において多くの変更が可能であり、本発明の精神および範囲から逸脱することなく類似または同様の結果がなお得られることを理解されたい。
ガバペンチンを含むカプセル製剤
以下の各カプセル製剤の成分の重さを正確に計量し、乳棒および乳鉢を使用して、微細で均質な粉末になるまで粉砕した。これらの粉末を100メッシュの篩に通し、ハードゼラチンカプセル中に充填した。各カプセル製剤の組成を以下に示す。

カプセル製剤1
Figure 2010535802

カプセル製剤2
Figure 2010535802

カプセル製剤3
Figure 2010535802

カプセル製剤4
Figure 2010535802
プレガバリンを含むカプセル製剤
以下の各カプセル製剤の成分の重さを正確に計量し、乳棒および乳鉢を使用して、微細で均質な粉末になるまで粉砕した。これらの粉末を100メッシュの篩に通し、ハードゼラチンカプセル中に充填した。各カプセル製剤の組成を以下に示す。

カプセル製剤1
Figure 2010535802

カプセル製剤2
Figure 2010535802

カプセル製剤3
Figure 2010535802

カプセル製剤4
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アミトリプチリンを含むカプセル製剤
以下の各カプセル製剤の成分の重さを正確に計量し、乳棒および乳鉢を使用して、微細で均質な粉末になるまで粉砕した。これらの粉末を100メッシュの篩に通し、ハードゼラチンカプセル中に充填した。各カプセル製剤の組成を以下に示す。

カプセル製剤1
Figure 2010535802

カプセル製剤2
Figure 2010535802

カプセル製剤3
Figure 2010535802

カプセル製剤4
Figure 2010535802
ミルナシプランを含むカプセル製剤
以下の各カプセル製剤の成分の重さを正確に計量し、乳棒および乳鉢を使用して、微細で均質な粉末になるまで粉砕した。これらの粉末を100メッシュの篩に通し、ハードゼラチンカプセル中に充填した。各カプセル製剤の組成を以下に示す。

カプセル製剤1
Figure 2010535802

カプセル製剤2
Figure 2010535802

カプセル製剤3
Figure 2010535802

カプセル製剤4
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カプサイシンパルミチン酸塩の調製(式I、R=CH −(CH 14
カプサイシンUSP27(HUBEI XIANGXI CHEMICAL INDUSTRY CO.,LTD, China)30.5gm(〜0.1M)、無水トリエチルアミン(Spectrum Chemicals)16.7ml(0.12M)、4‐(ジメチルアミノ)ピリジン220mg、および無水ジクロロメタン200ml、の混合物を、1000mlの二ツ口の丸底フラスコに入れた。内容物をアルミホイルで覆い、光の暴露から保護した。フラスコには、上部にモイスチャートラップを取り付けたコンデンサおよび滴下漏斗を取り付けた。フラスコを室温に維持し、塩化パルミトイル25.4ml(0.095M)を、漏斗から混合物中へ撹拌しながら徐々に追加した。追加後、混合物を3〜6時間還流させ、室温で10〜15時間撹拌した。混合物を分別漏斗に移し、水2×500ml、希塩酸2×500ml、10%炭酸水素ナトリウム溶剤2×500ml、およびI型水3×500mlで連続洗浄した。淡黄色固体(理論上95%)を生成するために有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ジクロロメタンを真空下で除去した。上記で得られた淡黄色固体を、エタノールから再結晶化した。2リットルフラスコ内で、加熱した1リットルのエタノールに固体を溶解し、濾紙を用いて濾過した。次いで、濾過液を冷蔵庫で冷却し、白色結晶を得た。
ガバペンチンとカプサイシンパルミチン酸塩を含むカプセル製剤
以下の各カプセル製剤の成分の重さを正確に計量し、乳棒および乳鉢を使用して、微細で均質な粉末になるまで粉砕した。これらの粉末を100メッシュの篩に通し、ハードゼラチンカプセル中に充填した。各カプセル製剤の組成を以下に示す。

カプセル製剤1
Figure 2010535802

カプセル製剤2
Figure 2010535802

カプセル製剤3
Figure 2010535802

カプセル製剤4
Figure 2010535802
ガバペンチンとミルナシプランを含むカプセル製剤
以下の各カプセル製剤の成分の重さを正確に計量し、乳棒および乳鉢を使用して、微細で均質な粉末になるまで粉砕した。これらの粉末を100メッシュの篩に通し、ハードゼラチンカプセル中に充填した。各カプセル製剤の組成を以下に示す。

カプセル製剤1
Figure 2010535802

カプセル製剤2
Figure 2010535802

カプセル製剤3
Figure 2010535802

カプセル製剤4
Figure 2010535802
ガバペンチンとアミトリプチリンを含むカプセル製剤
以下の各カプセル製剤の成分の重さを正確に計量し、乳棒および乳鉢を使用して、微細で均質な粉末になるまで粉砕した。これらの粉末を100メッシュの篩に通し、ハードゼラチンカプセル中に充填した。各カプセル製剤の組成を以下に示す。

カプセル製剤1
Figure 2010535802

カプセル製剤2
Figure 2010535802

カプセル製剤3
Figure 2010535802
ガバペンチンとアミトリプチリンとカプサイシンパルミチン酸塩を含むカプセル製剤
以下の各カプセル製剤の成分の重さを正確に計量し、乳棒および乳鉢を使用して、微細で均質な粉末になるまで粉砕した。これらの粉末を100メッシュの篩に通し、ハードゼラチンカプセル中に充填した。各カプセル製剤の組成を以下に示す。

カプセル製剤1
Figure 2010535802

カプセル製剤2
Figure 2010535802
ヒトにおける組合せ療法の有効性
患者1:症状:糖尿病性ニューロパシー
50歳の白人男性は糖尿病性ニューロパシーと診断され、実施例1の製剤1のカプセルが与えられた。この患者によるカプセル使用後の体験談は、以下の通りである。「糖尿病性ニューロパシーが原因で、脚と足に強い痛みを感じます。長期にわたって抗生物質の静脈注射を続けていましたが、その後ニューロパシーになりました。疼痛を和らげるために、アスピリンを過剰に服用したり、処方された抗鬱薬を服用したり、強い鎮痛剤を使ったこともあります。それでも疼痛は十分に緩和されず、夜は数時間しか眠れませんでした。でも、このカプセルを服用し始めてからは、痛みを全く感じません。効果が現れるまでに30分しかかからず、最長18時間も持続します。おかげで熟睡できるようになりました。」
患者2:症状:関節炎
64歳の女性は、関節痛および骨関節炎による硬直を患っている。この患者に実施例1の製剤1のカプセルを処方した。この患者によるカプセル使用後の体験談は、以下の通りである。「通常、1日のうちで一番具合が悪いのは朝です。動き出すにはストレッチとウォーミングアップが必要で、これには30分以上かかります。でも、カプセルを服用することで、この問題が解決しました。一度も夜中に目を覚まさずに眠ることができ、楽に朝をスタートできます。他の疼痛薬剤では、生活の質は、10中3のレベルでしたが、このカプセルのおかげで10中9のレベルで毎日を楽しむことができます。カプセルを服用する以前は、動き出すために朝の時間を費やし、関節炎の疼痛と筋肉の不快感が緩和するように残りの時間を費やしていました。」
患者3;症状;両側腎摘出
44歳の白人女性は、両側腎摘出術を受け、慢性の背部痛および硬直を患っている。この患者による実施例1の製剤1のカプセル使用後の体験談は、以下の通りである。「私は腎臓を摘出した44歳の女性です。処方薬に関しては、服用するものすべてに注意しなければなりません。ついに、すべての痛みを取り除いてくれるものに出会いました。私は背部痛と硬直に悩まされています。数日間カプセルを使用し、カプセルがもたらす緩和レベルに非常に感動しました。20分以内に効果が現れ、私はまるでどこも悪くないかのように動き回ることができました。本当に効果のあるものが販売されていると知って、とても興奮しています。疼痛緩和がこの製品の唯一の効果であることにも気付きました。つまり悪心またはめまいが起こらないということです。」
患者4:症状:線維筋痛
44歳のヒスパニックの女性は線維筋痛症候群を発症し、症候群に起因する慢性疼痛を患っている。この患者に実施例1の製剤1のカプセルを処方した。この患者によるカプセル使用後の体験談は、以下の通りである。「私は線維筋痛に苦しむ非糖尿病患者です。3年程前に発症しました。強い鎮静剤を服用したくはありませんでしたので、トラマドールを処方してもらいました。でも、この薬物では中等度の緩和しか得られず、疼痛が持続します。胴部左側、腕および脚に痛みを感じます。痛みがあまりに強く、まるで彫像のように身をかがめることがあります。私の痛みは1〜10のスケールで11です。痛みを止めるために何度も自殺を考えました。今の生活には全く満足できません。
このカプセルの服用後、たった11分で腕の焼灼痛が消えました。その5分後には、身体全体が動くようになり、身体中に強さが蘇りました。市販されている他の薬剤では役に立たなかったでしょう。私は以前看護師でしたので、熟知しています。この製品のおかげで100%痛みが緩和され、再び生きられると今は考えています。再びカプセルを服用するまで、カプセルの効果は21時間持続しました。」
この事象の観察者は、以下のように述べた。「私は素晴らしいものを目の当たりにしました。私の名前はブレンダ。毎日一般の方を相手に商売をしています。お客さまがソーダを買いに来ました。彼女の名前はシルヴィアです。私はしばらく彼女に会っていませんでした。彼女は5年前からの常連客ですが、ここ2年間は、酷い痛みのせいで、彼女の身体は歪み、個性が埋没していました。生活の質は悪化し、彼女はすべてを終わらせるために自殺までをも口にしていました。彼女は元々素晴らしい人でしたから、非常に気の毒に思っていました。ジョーが他の目的で来店した日、シルヴィアが偶然来ました。私は2人を紹介し、ジョーがシルヴィアに製品を渡しました。シルヴィアは1時5分に薬を服用し、私は彼女から目を離しませんでした。1時16分、灼熱感はなくなり、彼女の背筋が真っ直ぐになりました。シルヴィアは右上腕に手を置いて、にこにこしながら私を見て、ちくちくするような痛みがなくなったと言いました。彼女は元気になり、もはや身をかがめてはいませんでした。彼女は背筋を伸ばして座っており、頭の上まで腕を上げてさえいました。15分前にはそんなことはできなかったのに。本当に驚きました!以前のように彼女は微笑んでいました。彼女は顔を周りに向けるようになり、個性と人生を取り戻したのです。」
患者5:症状:癌性ニューロパシー
骨癌および疼痛を患う61歳の男性に、実施例1の製剤1のカプセルを処方した。この患者の体験談は、以下の通りである。「私は左側の肩に骨癌があります。疾患の広まりを抑える治療の末、強い痛みを患いました。2、3時間以上眠ることはできませんでしたし、残りの時間は痙攣がありました。TLI‐1026を服用した後、目が覚めたときには9時間も熟睡したことに驚きました。化学療法および放射線療法のニューロパシーからの疼痛を全て緩和したことに加えて、痙攣が全くありませんでした。」
患者6:症状:歯周膿瘍
46歳の男性は持続的な歯痛があり、この患者に実施例1の製剤1のカプセルを処方した。この患者の体験談は、以下の通りである。「全く良くならない歯痛のために、私はロラタブ(Loratab)5を服用していました。歯科医がこの問題を治す前に、口内の膿瘍の治癒を待たねばなりませんでした。治癒を待っている間、私は、TLI‐1026と呼ばれる新しい処方薬を試してみました。約30分で、疼痛の80%が消えました。そして数時間後には、痛みがすべて消えていました。疼痛は、膿瘍があった右下の下顎にありました。」
患者7:症状:急性腰痛症
23歳の男性は、背中に急性疼痛を有しており、この患者に実施例1中の製剤1のカプセルを処方した。この患者の体験談は、以下の通りである。「私は、重い荷物を不適切に持ち上げた時に負った怪我の結果、今では2年以上にわたって腰部に急性疼痛を患っています。最初、痛みが消えるだろうと自分に言い聞かせていたときには耐えられました。けれど、しばらくして、疼痛の強いフレアよる縦方向の圧迫感を腰から取るために、1日に2、3回横にならなければならないことに気付きました。約2か月間、毎日耐え難い背中の痛みを体験した後、眠れなくなったので、医師に診察してもらいました。1日2回350mgのソーマ(カリソプロドール)を処方されました。単に疼痛を覆い隠しているみたいで、日中ひどく眠くなりました。このため、処方薬を全て使い果たせませんでした。次に、(500mgのアセトアミノフェンと共に)5mgのバイコディン(ヒドロコドン)を処方されました。この薬でも眠気がひどく、ソーマを服用していた時のように、2、3時間疼痛を覆い隠しているようでした。疼痛が悪化し、体を歪めても、まだ痛みを感じました。しかし、TLI‐1026製剤を一錠試した後に、痛みが和らぎました。半時間以内に痛みを忘れ、腰を捻っても痛みを感じませんでした。副作用はほとんど無く、眠気もありませんでした。痛みが18時間にわたって緩和され、何時間も身体を動かすことなく、子供のように眠ることができました。目を覚ますかどうかは、完全にまだ効いているこの製剤の残存効果次第でした。この製剤のおかげで、腰の痛みを心配する必要も、3時間ごとに薬を服用する必要も、楽になるためにベッドで時間を過ごす必要もなくなり、毎日の日課を全て続けることができました。アセトアミノフェンが含まれていないことは、肝臓にもよいと確信しています。」
患者8:症状:線維筋痛
23歳の女性はライム病のために線維筋痛であると診断された。この患者に実施例1の製剤1のカプセルを処方した。この患者の体験談は、以下の通りである。「1年前にリウマチ専門医が線維筋痛と診断しました。血液検査によれば、線維筋痛は、私が以前患ったライム病が原因でした。常に持続的なニューロパシックペイン、頭痛および疲労感があります。まだ若いので、普段は非常に活動的でありたいのです。カプセルを1つ服用すると、50分以内に頭痛と股関節の痛みがほとんど消えました。その12時間後に2個目のカプセルを服用してみると、疼痛、頭痛、および疲労感は完全に無くなりました。私はこの結果に驚きましたし、担当医はこれ程の改善を信じませんでした。」
患者9:症状:頚椎骨軟骨症
女性は頚椎骨軟骨症と診断された。この患者に実施例1の製剤1のカプセルを処方した。この患者の体験談は、以下の通りである。「私が使っていた薬は、良く効いていました。効き目が完全に出るまで3、4日かかったようです。この薬を2007年8月25日に服用し始めました。1日目に、私は一種の立ちくらみ(浮遊感)を僅かな感じましたが、日々の活動を妨げるようには思われませんでした。私は今でも、朝晩1錠ずつ、(約)12時間毎にこの薬を服用しています。この薬剤を服用する前は、35歳の時に診断された頚椎骨軟骨症に伴う痛みのために、バイコプロフェンを服用していました。バイコプロフェンは、もはや痛みの軽減にはまったく役立ちませんでした。私はまた、自ら「気圧性頭痛」と呼ぶ痛みも患っており、これはホルモンの変化に関係すると考えています。どの薬も頭痛を和らげてはくれませんでした!!この薬を開始した時には、これら頭痛のうちの1つを患っていましたが、今や頭痛はありません!痛みを無くしてくれてありがとうございます!!」
患者10:症状:線維筋痛
線維筋痛と診断された女性患者に、実施例1の製剤1のカプセルを処方した。この患者の体験談は、以下の通りである。「私はディアン・トーマス、69歳です。マイク・タイラー先生に8〜10年間「線維筋痛」を診てもらっています。過去4、5年間、ノルコ10/325を1日6回服用しています。私とって効果はありましたが、完全に痛みがなくなるわけなく、痛みが和らぐだけでした。
この2007年7月30日、左膝の全膝関節置換を行いました。退院後に、最大投薬量(6時間毎2回)を処方されました。痛みがあまりにひどかったため、私は2週間ずっと泣いていました。あまりの痛みのために正気を失うと思いました。最終的に、私はかかりつけ医に会いに行きました。医者は「デュラゲシクパッチ」を処方しました。膝の痛みには効いたのですが、線維筋痛はさらに悪化し続けました。あまりに痛みが悪化したので、「ノルコ」2ピルを1日3回服用し始めました。
9月初旬、疼痛管理のためにタイラー先生を再び訪れ、試薬(TLI‐1026)について話し合いました。数日のうちに試薬の服用を開始し、それ以来この薬を続けています。先生は、「ノルコ」も朝に1回および夜に1回処方してくださっています。
エネルギーに満ち溢れ、痛みも無く、まるで別人のようです。そして過去数年よりも情緒が安定しています。
私はこの新しい試薬について、毎日神様に感謝し、またタイラー先生にも感謝しています。」
ヒトにおける組合せ療法の相乗効果
1.糖尿病性ニューロパシー患者および線維筋痛患者
本発明の組成物の有効性を評価するために、2セットのカプセルを糖尿病性ニューロパシー患者および線維筋痛患者に処方した。カプセルの1つのセットはTLI‐1180と呼ばれ、35mgのトラマドールおよび45mgのデキストロメトルファンを含み、他方のカプセルのセットはTLI‐1026と呼ばれ、実施例1の製剤1の組成物を含んでいた。以下の経験談は、患者を観察した医師によるものである。
「TLI‐1026と比較した場合のTLI‐1180との明確な差異に関し、臨床的見地から経験談を簡潔に述べたいと思います。米国リウマチ学会のトリガーポイントスコアシステムを用いて確定した線維筋痛、また末梢ニューロパシーを伴う既知の糖尿病に罹患した患者に、これら2種類の試薬化合物を使用しました。これら患者に1日当たり最大で1600mgのガバペンチンを試したところ、患者の疼痛は部分的および僅かに緩和されました。私の観察を示します。
TLI‐1180を試した糖尿病の2名の患者に関しては、各々がニューロパシーの総体的症状の大幅な軽減、すなわち減少、を感じましたが、下肢の灼熱感および刺痛感が完全に消失したわけではありませんでした。一日の終わりには不快感が増し、鈍くうずくような痛みが残りました。対照的に、TLI‐1026は、症状に気付かない程度にまで、灼熱感および刺痛感を完全に消失させました。さらに、鈍くうずくような痛みは抑制され、一日の終わりに増加しませんでした。
確定した線維筋痛を患う2名の患者にも、両処方薬を与えました。また、臨床効果および、このケースでは副作用特性でも、非常に明確な対比が明らかです。TLI‐1180は、硬直を減少させて関節の動作範囲を拡大したことに加えて、線維筋痛に伴う疼痛および関節疾患を確かに軽減しました。さらに、両患者は軽度の胃腸障害、すなわち悪心を経験し、1例では嘔吐が見られました。TLI‐1026によって、また、疼痛、関節疾患がほぼ完全に消失し、硬直がなくなり関節の動作範囲が拡大しました。TLI‐1180と比較して、TLI‐1026による消失は著しく有意でした。さらに重要なことには、副作用特性について、TLI‐1026では顕著な事象が現れませんでした。」
2.糖尿病性ニューロパシー患者
50歳の白人男性は糖尿病性ニューロパシーと診断され、この患者に、実施例1の製剤1のカプセル(TLI‐1026)、ならびに35mgのトラマドールおよび45mgのデキストロメトルファンを含むカプセル(TLI‐1180)を処方した。この患者によるカプセル使用後の体験談は、以下の通りである。「糖尿病性ニューロパシーが原因で、脚と足に強い痛みを感じます。長期にわたって抗生物質の静脈注射を続けましたが、その後ニューロパシーになりました。疼痛を和らげるために、アスピリンを過剰に服用したり、処方された抗鬱薬を服用したり、1600〜2000mgのニューロンチン(Neurontin)および強い鎮痛剤を使ったこともあります。それでも疼痛は十分に緩和されず、夜には数時間しか眠れませんでした。
カプセルTLI‐1026を服用してから、痛みが完全に取り除かれたと感じ、足の刺痛感がなくなりました。効果が出るまでに30分しかかからず、最長18時間持続します。おかげで熟睡できるようになりました。指示に従って、TLI‐1180と呼ばれる別のカプセルを試したところ、最大70〜80%痛みを軽減でき、効果は5、6時間持続しました。足には刺痛感があり、良い眠りにつくために1日3、4個のカプセルを服用しなければなりませんでした。」
ヒトにおけるアミトリプチリンを含む組合せ療法の効果
1.糖尿病性ニューロパシー患者
50歳の白人男性が糖尿病性ニューロパシーと診断され、この患者に実施例3の製剤1のカプセル(TLI‐8611)を処方した。この患者による体験談は、以下の通りである。「糖尿病性ニューロパシーが原因で、脚と足に強い痛みを感じます。長期にわたって抗生物質の静脈注射を続けましたが、その後ニューロパシーになりました。疼痛を和らげるために、アスピリンを過剰に服用したり、処方された抗鬱薬を服用したり、1600〜2000mgのニューロンチンおよび強い鎮痛剤を使ったこともあります。それでも疼痛は十分に緩和されず、夜には数時間しか眠れませんでした。
ガバペンチンを含むTLI‐1026を試していました。カプセルTLI‐8611を服用してから、痛みが完全に取り除かれたと感じ、足の刺痛感がなくなりました。効果が出るまでに30分しかかからず、最長18時間、時にはほとんど24時間持続します。私には、TLI‐8611とTLI‐1026の両方が完全に効きますし、痛みが完全に消えて夜も良く眠ることができるので、この2つの区別はつきませんでした。」
2.糖尿病性ニューロパシー患者
糖尿病性ニューロパシーと診断された2名の患者に、実施例3の製剤1のカプセル(TLI‐8611)を処方した。以下の経験談は、患者を観察した医師によるものである。「2名の既知の糖尿病性末梢性ポリニューロパシー患者における、TLI‐8611の有効性について、臨床的見地から簡潔に述べたいと思います。私の観察を示します。
TLI‐8611を試した2名の糖尿病患者に関し、各人はニューロパシーの総体的症状の大幅な軽減を感じ、症状に気付かない程度にまで、下肢部の灼熱感および刺痛感をほぼ完全に消失させました。そして、患者の生活の質または日々の活動に対するニューロパシーの影響がなくなりました。本質的に、ニューロパシーに典型的に見られる鈍くうずくような痛みも、TLI‐8611により取り除かれました。さらに、TLI‐8611を服用した患者2名は、以前、ニューロンチン、エラビル、および最終的にリリカ(すべてニューロパシーの症状の治療に使用される薬物として周知である)によってニューロパシックペインの軽減を試みたことがありました。ニューロンチンおよびエラビルは、実質的に疼痛を緩和しませんでした。リリカは、最小限の症状の消失しか提供しませんでした。各薬剤、特にニューロンチンおよびエラビルには、それぞれ相当の副作用がありました。対照的に、食物と共に服用した時にTLI‐8611は非常によく耐容され、神経系副作用、胃腸副作用、または他の副作用は最小であることが示されました。
結論として、TLI‐8611は、安全かつ新規の様式で糖尿病性末梢性ニューロパシーの緩和および治療に機能する、有効な製品であるように思われます。質問がありましたら、遠慮なくご連絡ください。」
ヒトにおけるアミトリプチリンとガバペンチンを含む組合せ療法の効果
糖尿病性ニューロパシー患者
白人男性は糖尿病性ニューロパシーと診断され、この患者に実施例8の製剤1のカプセル(TLI‐1126)を処方した。この患者の体験談は、以下の通りである。「私は、糖尿病性ニューロパシーの疼痛用にガバペンチンを含むTLI‐1026を定期的に使用しています。ガバペンチンとアミトリプチリンの両方を含むと教えられたので、私はTLI‐1126の効果に興味がありました。カプセル1つを服用してから1時間以内に、痛みが完全に取り除かれたと感じ、足の刺痛感がなくなりました。この緩和があまりに完全であり、効果は非常に強かったので、私はほとんど12時間も眠ってしまいました。私にとって、TLI‐1126は強すぎるようです。私の疼痛には、TLI‐1126投薬量の半分で間に合うと思いました。」
ヒトにおけるガバペンチンとカプサイシンパルミチン酸塩を含む組合せ療法の効果
実施例6の製剤1に記載された組成物を、糖尿病性ニューロパシーの疼痛と診断された患者2名に処方した。患者は12時間間隔で1日2個のカプセルを服用し、両者共にニューロパシー伴う疼痛の完全な緩和を感じた。
ヒトにおけるアミトリプチリンとカプサイシンパルミチン酸塩を含む組合せ療法の効果
実施例9の製剤1に記載された組成物を、糖尿病性ニューロパシーの疼痛と診断された患者2名に処方した。患者は12時間間隔で1日2個のカプセルを服用し、両者共にニューロパシー伴う疼痛の完全な緩和を感じた。
参考文献
以下の参考文献は、本明細書に記載の手順または他の詳細を補足する、例示の手順または他の詳細を提供する程度に参照することによって具体的に本明細書に組み入れられる。

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Claims (39)

  1. a)トラマドールまたはトラマドール類似体;
    b)NMDA拮抗薬;および
    c)ガバペンチンまたはガバペンチン類似体;の組合せを含み、
    前記ガバペンチン類似体は、プレガバリン、3‐メチルガバペンチン、[(1R,5R,6S)‐6‐(アミノメチル)ビシクロ[‐3.2.0]ヘプタ‐6‐イル]酢酸、3‐(1‐アミノメチル‐シクロヘキシルメチル)‐4H‐[1,2,4]‐オキサジアゾール‐5‐オン、C‐[1‐(1H‐テトラゾール‐5‐イルメチル)‐シクロヘプチル)‐メチルアミン、(3S,4S)‐(1‐アミノメチル‐3,4‐ジメチル‐シクロペンチル)‐酢酸、(1α,3α,5α)(3‐アミノ‐メチル‐ビシクロ[3.2.0]ヘプタ‐3‐イル)‐酢酸、(3S,5R)‐3‐アミノメチル‐5‐メチル‐オクタン酸、(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐ヘプタン酸、(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐ノナン酸および(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐オクタン酸、(1‐アミノメチル‐3‐メチルシクロヘキシル)酢酸、(1‐アミノメチル‐3‐メチルシクロペンチル)酢酸、(S)‐3‐(アミノメチル)‐5‐メチルヘキサン酸、3‐アミノメチル‐5‐メチルヘキサン酸、(1‐アミノメチル‐3,4‐ジメチルシクロペンチル)酢酸から成るグループから選択され;
    前記トラマドール類似体は、トラマドールN‐オキサイド、O‐デスメチルモノ‐N‐デスメチルトラマドール、O‐デスメチルトラマドール、ベンラファキシン、(R/S)‐1‐[2‐(ジメチルアミノ)‐1‐(4‐メトキシフェニル)エチル]シクロヘキサノールおよびO‐デスメチルベンラファキシンから成るグループから選択された、
    医薬組成物。
  2. 前記NMDA拮抗薬は、デキストロメトルファン、デキストロルファン、ケタミン、アマンタジン、メマンチン、エリプロディル、イフェンプロジル、フェンシクリジン、MK‐801、ジゾシルピン、CCPene、フルピルチン、もしくはそれらの誘導体、もしくはそれらの塩である、
    請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記NMDA拮抗薬は、デキストロメトルファンである、
    請求項2に記載の医薬組成物。
  4. 前記組成物は、トラマドール、ガバペンチン、およびデキストロメトルファンを含む、
    請求項1に記載の医薬組成物。
  5. 前記トラマドールの一回分投与量は、約20mg乃至約60mgである、
    請求項4に記載の医薬組成物。
  6. 前記デキストロメトルファンの一回分投与量は、約25mg乃至約75mgである、
    請求項4に記載の医薬組成物。
  7. 前記ガバペンチンの一回分投与量は、約20mg乃至約100mgである、
    請求項4に記載の医薬組成物。
  8. 前記組成物は、トラマドールを約28.5mg乃至約40mg、デキストロメトルファンを約34mg乃至約51mg、およびガバペンチンを約30mg乃至約90mg含む、
    請求項4に記載の医薬組成物。
  9. 前記トラマドール、前記デキストロメトルファンまたは前記ガバペンチンのうちのどの1つの量も、他の2つの薬剤を伴わずに投与された場合、治療効果を挙げるには足りない、
    請求項4に記載の医薬組成物。
  10. 前記医薬組成物は、経口投与用製剤、液剤、徐放投与剤、経口投与用懸濁剤もしくはエリキシル剤、注射投与可能な製剤、インプラント可能な装置に含ませたもの、局所用製剤、固体状態もしくはデポ型の経皮送達装置に含ませたもの、座剤、バッカルタブレット、または吸入剤に製剤化された、
    請求項1に記載の医薬組成物。
  11. 前記医薬組成物は、タブレット状またはカプセル状多重微粒子製剤として、経口投与用に製剤化された、
    請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 前記組成物が、NSAIDまたはアセトアミノフェンを含まない、または本質的に含まない、
    請求項1に記載の医薬組成物。
  13. 前記組成物は、カプサイシノイドまたはエステル化カプサイシノイドをさらに含む、
    請求項1に記載の医薬組成物。
  14. 前記組成物は、カプサイシン、シバミド、ホモカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、n‐バニリルオクタンアミド、ノニバミドおよびn‐バニリルデカンアミドから成るリストから選択されたカプサイシノイドをさらに含む、
    請求項13に記載の医薬組成物。
  15. 前記組成物は、エステル化カプサイシノイドをさらに含み、
    前記エステル化カプサイシノイドは、カプサイシンパルミチン酸塩である、
    請求項13に記載の医薬組成物。
  16. 前記組成物は、三環系抗鬱薬をさらに含む、
    請求項1に記載の医薬組成物。
  17. 前記三環系抗鬱薬は、アミトリプチリン、ブトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、デシプラミン、ドチエピン、イミプラミン、ジベンゼピン、イプリンドール、ロフェプラミン、ノルトリプチリン、オピプラモール、チアネプチン、ミルナシプラン、プロトリプチリン、トラゾドンおよびトリミプラミン、またはそれらの薬学的に許容される塩から成るグループから選択された、
    請求項16に記載の医薬組成物。
  18. 前記三環系抗鬱薬は、アミトリプチリンである、
    請求項17に記載の医薬組成物。
  19. 前記組成物は、選択的セロトニン再取込み阻害剤(SSRI)をさらに含む、
    請求項1に記載の医薬組成物。
  20. 前記SSRIは、ミルナシプランである、
    請求項19に記載の医薬組成物。
  21. 前記組成物が、トラマドールを約28.5mg乃至約40mg、デキストロメトルファンを約34mg乃至約51mg、およびガバペンチンを約30mg乃至約90mg含むタブレットまたは多重微粒子のカプセルである、
    請求項1に記載の医薬組成物。
  22. 患者の疼痛を治療する方法であって:
    a)トラマドールまたはトラマドール類似体;
    b)NMDA拮抗薬;および
    c)ガバペンチンまたはガバペンチン類似体;
    を含む用量の薬剤を被験体に投与する工程を含み、
    前記ガバペンチン類似体は、プレガバリン、3‐メチルガバペンチン、[(1R,5R,6S)‐6‐(アミノメチル)ビシクロ[‐3.2.0]ヘプタ‐6‐イル]酢酸、3‐(1‐アミノメチル‐シクロヘキシルメチル)‐4H‐[1,2,4]‐オキサジアゾール‐5‐オン、C‐[1‐(1H‐テトラゾール‐5‐イルメチル)‐シクロヘプチル)‐メチルアミン、(3S,4S)‐(1‐アミノメチル‐3,4‐ジメチル‐シクロペンチル)‐酢酸、(1α,3α,5α)(3‐アミノ‐メチル‐ビシクロ[3.2.0]ヘプタ‐3‐イル)‐酢酸、(3S,5R)‐3‐アミノメチル‐5‐メチル‐オクタン酸、(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐ヘプタン酸、(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐ノナン酸および(3S,5R)‐3‐アミノ‐5‐メチル‐オクタン酸、(1‐アミノメチル‐3‐メチルシクロヘキシル)酢酸、(1‐アミノメチル‐3‐メチルシクロペンチル)酢酸、(S)‐3‐(アミノメチル)‐5‐メチルヘキサン酸、3‐アミノメチル‐5‐メチルヘキサン酸、および(1‐アミノメチル‐3,4‐ジメチルシクロペンチル)酢酸から成るグループから選択され;
    前記トラマドール類似体は、トラマドールN‐オキサイド、O‐デスメチルモノ‐N‐デスメチルトラマドール、O‐デスメチルトラマドール、ベンラファキシン、(R/S)‐1‐[2‐(ジメチルアミノ)‐1‐(4‐メトキシフェニル)エチル]シクロヘキサノール、およびO‐デスメチルベンラファキシンから成るグループから選択され;
    組み合わせた量の前記薬剤は、疼痛治療に有効である、
    方法。
  23. 前記疼痛は、線維筋痛症候群、糖尿病性ニューロパシー症候群、多発性硬化症、術後疼痛、クモ膜炎症候群、三叉神経痛、ヘルペス後神経痛、癌、化学療法、または放射線療法によって生じる、
    請求項22に記載の方法。
  24. 前記方法は、同時にまたは本質的に同時に前記薬剤を投与する工程を含む、
    請求項22に記載の方法。
  25. 前記薬剤は、単一製剤で投与される、
    請求項24に記載の方法。
  26. 前記方法は、前記薬剤を連続して投与する工程を含む、
    請求項22に記載の方法。
  27. 前記薬剤は、請求項1乃至請求項21のうちのいずれか1項の医薬組成物に含まれる、
    請求項22に記載の方法。
  28. 前記薬剤は、経口投与、静脈内投与、インプラントによる投与、皮下投与、舌下投与、経直腸投与、局所投与、または吸入を介して投与される、
    請求項22に記載の方法。
  29. 前記薬剤は、タブレットまたはカプセル製剤で経口投与される、
    請求項28に記載の方法。
  30. 前記被験体は、ヒトである、
    請求項22に記載の方法。
  31. 組み合わせた量の前記薬剤は、被験体に対する毒性がほとんどまたは全くない、
    請求項30に記載の方法。
  32. 前記被験体は、NSAIDまたはアセトアミノフェンを投与されない、
    請求項22に記載の方法。
  33. 前記被験体は、麻薬性鎮痛薬を投与されない、
    請求項22に記載の方法。
  34. 前記方法は、約50%以上の疼痛軽減をもたらす、
    請求項22に記載の方法。
  35. 前記方法は、約90%以上の疼痛軽減をもたらす、
    請求項22に記載の方法。
  36. 疼痛を患う患者の治療に必要なトラマドール量を低減する方法であって:
    トラマドールで治療中の患者に、
    a)NMDA拮抗薬およびb)ガバペンチンまたはガバペンチン類似体を投与する工程をさらに含み、
    前記a)およびb)の組合せが、前記トラマドールの投薬間隔の少なくとも一部の間、前記トラマドールに起因する鎮痛を高めるのに有効である、
    方法。
  37. 疼痛を患う患者の治療に必要なNMDA拮抗薬量を低減する方法であって:
    トラマドールで治療中の患者に、
    a)トラマドールまたはトラマドール類似体およびb)ガバペンチンまたはガバペンチン類似体を投与する工程をさらに含み、
    前記a)およびb)の組合せが、前記トラマドールの投薬間隔の少なくとも一部の間、前記NMDA拮抗薬に起因する鎮痛を高めるのに有効である、
    方法。
  38. 疼痛を患う患者の治療に必要なガバペンチン量を低減する方法であって:
    トラマドールで治療中の患者に、
    a)NMDA拮抗薬およびb)トラマドールまたはトラマドール類似体を投与する工程をさらに含み、
    前記a)およびb)の組合せが、前記トラマドールの投薬間隔の少なくとも一部の間に、前記ガバペンチンに起因する鎮痛を高めるのに有効である、
    方法。
  39. カプサイシノイド、エステル化カプサイシノイドまたは三環系抗鬱薬を前記患者に投与する工程をさらに含む、
    請求項36乃至請求項38のいずれか1項に記載の方法。
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