JP2010535213A - アンドロゲン受容体分解(ard)エンハンサーを含む組成物ならびに皮膚疾患および脱毛の予防的または治療的処理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、2007年7月31日に出願された米国特許出願第60/962880号明細書に対する優先権の利益を請求するものであり、その内容は参照することによりその全体が本明細書に援用される。
別段の定義がない限り、本明細書において使用される全ての技術的用語および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。全ての特許、出願、公開された出願、およびその他の刊行物は、その全体が参照により援用される。本明細書における用語について複数の定義が存在する場合、別段の記載のない限り、本節における定義が他に優先するものとする。
発明者は、本明細書において提供される化合物の組み合わせが、皮膚疾患を治療するための現行の治療法と比較した場合に増大した治療上の有用性を有するものであると考えている。したがって、本発明の一態様においては、皮膚疾患の予防または治療のための組成物が提供される。本発明の組成物は、医療業界または製薬業界の当業者に対する指針として以下で提供される多数の実施形態で提供されてよい。したがって、本発明の実施形態は、皮膚疾患、所望の投与計画または治療計画に応じて望ましいものであり得るさまざまな非限定的な製剤または有用な組み合わせを実証するものである。本発明の組成物は、少なくとも二つの化合物を含む。一つの化合物は、アンドロゲン受容体分解(ARD)エンハンサーを含む。第二の化合物は、皮膚疾患の治療または予防に対する有用性を有することが知られているかまたはその有用性を有する可能性を指摘されているさまざまな化合物から選択可能である。さまざまな実施形態において、第二の化合物は、殺菌剤、抗生物質、抗微生物ペプチド、抗炎症性化合物、皮膚疾患に関連する一つ以上の症候を低減させることのできる化合物、またはそれらの組合せを含み得る。したがって本発明は、本明細書において提供されるかまたは示唆される一つ、二つ、三つ、またはそれ以上の化合物と組み合わせた形で提供されるARDエンハンサーを含み得る。
アンドロゲン受容体分解(ARD)エンハンサーは、アンドロゲン受容体の分解を調節するかまたは増大させる化合物である。数多くの皮膚疾患がアンドロゲン関連遺伝子の活性化経路により引き起こされるかまたは影響されると考えられている。現行の抗アンドロゲン療法は、受容体−リガンド(アンドロゲン)結合を標的とするかまたはこれに干渉するが、これは、内因性アンドロゲンレベルが低い場合にのみ有効に作用し、時として過剰なアンドロゲンの蓄積を生じさせるか、またはアンドロゲン調節性の機能を完全に遮断して、その結果、さらにその他のアンドロゲン関連機能に影響を及ぼす可能性がある。したがって、過剰なリガンドの蓄積を生じさせるこれまでの治療は、治療上の望ましくない副作用をもたらす可能性がある。これとは対照的に、本発明のARDエンハンサーは、従来の治療法と比較して内因性リガンド(アンドロゲン)の蓄積を誘発しない、有効な代替案を提供する。さらに、その機能が内因性アンドロゲンによる影響を受けないARDエンハンサーは、アンドロゲン受容体の発現を低減させ得、これにより、リガンド(アンドロゲン)の活性が下方調節され得る。本明細書に参照により援用されている「(置換フェニル)プロペナール部分を有する化合物、その誘導体、生物活性、およびその使用」という発明の名称の米国特許出願第12/008124号明細書は、ARD増強活性を有すると考えられている化合物の一覧を開示しているが、この活性はさまざまである、好ましい実施形態において、ARDエンハンサーは、ASC−J9、ASC−J15、ASC−Q9、ASC−Q44、ASC−Q49、ASC−Q77、ASC−Q98、ASC−Q99、ASC−Q101、ASC−Q102、ASC−Q103、ASC−Q110またはASC−Q111、ASC−Q113、ASC−Q116、ASC−JM1、ASC−JM2、ASC−JM4、ASC−JM5、ASC−JM6、ASC−JM7、ASC−JM12、ASC−JM13、ASC−JM14、ASC−JM16、ASC−JM17、ASC−JM18、およびASC−JM19からなる群から選択される。図2は、好ましいARDエンハンサーの構造式を各々の相対的な効力を実証するデータと共に提供するものである。この効力は、対応する化合物の存在下でLNCaP(ヒト前立腺癌細胞系)を48時間インキュベートした後、ウェスタンブロットによって決定された。低減の百分率は、媒体対照との比較により決定された。
本発明の別の実施形態において、ARDエンハンサーは皮膚疾患の予防または治療のための殺菌剤と組み合わせて提供される。組み合わせて使用される場合、ARDエンハンサーは皮脂腺細胞または皮脂腺に影響を及ぼすことができ、一方、殺菌剤は、P.acnesまたはその他の細菌株の集団に影響を及ぼす。限定はしないが、局所的な細菌コロニーが存在する確率が高いために、座瘡、酒さなどの皮膚疾患、および創傷治癒にとって、この実施形態は特に有用である。しかしながら、この実施形態は、細菌集団の低減が望まれるあらゆる皮膚疾患など、広い有用性を有するものである。
抗生物質は、殺菌性(細菌を殺す化合物)または静菌性(細菌が分裂するのを防ぐ化合物)のいずれかであるものとして分類される。抗生物質は、ウィルス、真菌、または寄生虫に対しては限定的な効果しか有さないか、または全く効果を有さない。抗生物質は宿主に対しては比較的無害であり、したがって、細菌感染を治療するために使用可能である。しかしながら、抗生物質を頻繁に使用すると、単独で使用した場合のその他の望ましくない特徴の中でも特に、細菌の耐性株が生じた。本発明において使用し得る抗生物質のクラスとしては、アミノグリコシド類(アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、およびトブラマイシンを含む)、カバセフェム類(ロラカルベフを含む)、カバペネム類(エルテペネム、イミペネム/シラスタチン、およびメロペネムを含む)、第一世代セファロスポリン類(セファドロキシル、セファゾリン、およびセファレキシンを含む)、第二世代セファロスポリン類(セファクロル、セファマンドール、セフォキシチン、セフプロジル、およびセフロキシムを含む)、第三世代セファロスポリン類(セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、およびセフトリアキソンを含む)、第四世代セファロスポリン類(セフェピムを含む)、糖ペプチド類(テイコプラニンおよびバンコマイシンを含む)、マクロライド類(アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキスロマイシン、およびトロレアンドマイシンを含む)、モノバクタム(アズトレオナムを含む)、ペニシリン類(アモキシシリン、アンピシリン、アズロシラン、カルベニシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メズロシリン、ナフシリン、ペニシリン、ピペラシリン、およびチカルシリンを含む)、ポリペプチド類(バシトラシン、コリスチン、およびポリミキシンBを含む)、キノロン類(シプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、およびトロバフロキサシンを含む)、スルホンアミド類(マフェニド、プロントジル、スルファセタミド、スルファメチゾール、スルファニルイミド、スルファサリジン、スルフィソキサゾール、トリメトプリム、およびトリメトプリム−スルファメトキサゾールを含む)、テトラサイクリン類(デモクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミンサイクリン、およびオキシテトラサイクリンを含む)、およびクロラムフェニコール、クリンダマイシン、エタンブトール、ホスホマイシン、フラゾリドン、イソニアジド、リネゾリド、メトロニダゾール、ニトロフラントイン、プラテンシマイシン、ピラジナミド、キヌプリスチン、リファンピン、ならびにスペクチノマイシンを含むその他のものが含まれる。現在、座瘡を治療するために用いられる最も一般的な抗生物質としては、エリスロマイシン、クリンダマイシン、コトリモキサゾール、テトラサイクリン、またはテトラサイクリン誘導体、例えばドキシサイクリンおよびミノサイクリンが含まれ、これらの各々を本発明において使用することができる。
本発明の別の実施形態においては、ARDエンハンサーは、抗微生物ペプチド、または抗微生物ペプチドの産生または利用可能性を誘発するかまたは媒介することのできる化合物と組み合わせて使用される。抗微生物ペプチドは、典型的には、一般に12〜50個のアミノ酸長を有する短いタンパク質である(ただし、類似の特性を有するより大きなタンパク質が抗微生物ペプチドとして分類されることも多く、これらのタンパク質は、本発明の範囲内に含まれる)。これらのペプチドは多くの場合、アルギニン、リジン、または酸性環境内ではヒスチジンにより提供される二つ以上の正に荷電した残基、および大きな割合(一般的には50%超)の疎水性残基を含む。直接細菌を殺すことに加えて、これらは、宿主遺伝子の発現を改変する能力を含む、感染の排除に関与し得る数多くの免疫調節機能を有し、ケモカインとして作用しかつ/またはケモカイン産生を誘発し、リポ多糖類により誘発される炎症性サイトカインの産生を阻害し、創傷の治癒を促進し、かつ樹状細胞および適応的免疫反応の細胞の応答を調節する可能性があると指摘されている。抗微生物ペプチドは、細菌の膜に影響を及ぼすことから細胞内標的を有することに至るさまざまな機能を有すると考えられている。本発明において用いることができる抗微生物ペプチドの非限定的な例としては、高度に保存された領域(カテリンドメイン)および高度に可変的なカテリシジンペプチドドメインによって特徴づけされる、デフェンシン類およびカテリシジンファミリーのポリペプチドが含まれるが、これらに限定されるわけではない。皮膚におけるカテリシジンの抗微生物効果は、タンパク質分解によって媒介されると考えられ、これにはマスト細胞、角膜実質細胞、および好中球が関与し得る。カリクレイン介在性のタンパク質分解が提案されている(全体が本明細書に参照により援用されるFASEB.J、2006年10月、20(12):2068〜80頁)。ARDエンハンサーと組み合わせて使用される場合、カテリシジンファミリーはさまざまな皮膚疾患の治療として有用であり、特にアトピー性皮膚炎および酒さの治療において有用である。効力の増大のためにはビタミンDなどの補因子を提供することが望ましい場合がある。
本発明の別の態様においては、ARDエンハンサーはビタミンAまたはビタミンA誘導体と組み合わせた形で提供される。ビタミンAは、目、気道、尿道、および腸管の健康な表面内膜を促進し、細菌およびウィルスに対する障壁としての皮膚および粘膜の機能を助ける。さらに、ビタミンAは、免疫系の調節を助け、こうして有害な細菌およびウィルスを破壊する白血球を作ることにより感染の予防または撃退を促進する。ビタミンAは同様に、リンパ球が感染とより効果的に闘うのを助け得る。
本発明の別の態様においては、ARDエンハンサーは抗炎症性化合物と組み合わせた形で使用される。炎症性化合物は、ステロイド系の抗炎症性化合物と非ステロイド系の抗炎症性化合物に分けられ、その各々が本発明の範囲内に包含される。グルココルチコイドなどの数多くのステロイドが、コルチゾール受容体に結合することによって炎症を低減させる。これらは多くの場合、コルチコステロイド化合物と呼ばれる。
発明者らは、本明細書において提供される化合物の組み合わせが、脱毛の治療のための現行の治療法と比較した場合に増大した治療上の有用性を有するものであると考えている。したがって本発明の一態様においては、脱毛の予防または治療のための組成物が提供される。これらの組成物および治療方法は、アンドロゲン性脱毛症の治療または予防において特に有用であると考えられる。しかしながら、アンドロゲンの蓄積または集積に関連するかまたはアンドロゲン受容体に関連するあらゆる脱毛症状が、少なくとも部分的に本発明によって治療または予防され得る。本発明の組成物は、医療業界または製薬業界の当業者に対する指針として以下で提供されている多数の実施形態で提供されてよい。したがって本発明の実施形態は、病状、所望の投与計画または治療計画に応じて望ましいものであり得るさまざまな非限定的な製剤または有用な組み合わせを実証するものである。本発明の組成物は、少なくとも二つの化合物を含む。一つの化合物は、アンドロゲン受容体分解(ARD)エンハンサーを含む。第二の化合物は、脱毛、禿頭症、またはアンドロゲン性脱毛症の治療または予防に対する有用性を有することが知られているかまたはそれを有する可能性を指摘されているさまざまな化合物から選択可能である。一部の実施形態においては、第二の化合物は、発毛を増大させるかまたは促進する可能性を指摘されている。かくして、本発明は、本明細書において提供されているかまたは示唆されている一つ、二つ、またはそれ以上の化合物または組成物と組み合わせて提供されるARDエンハンサーを含み得る。本発明において使用され得るARDエンハンサーの例としては、本明細書に参照により援用されている「(置換フェニル)プロペナール部分を有する化合物、その誘導体、生物活性、およびその使用」という発明の名称の米国特許出願第12/008124号明細書において提供されているものが含まれる。好ましい実施形態においては、ARDエンハンサーは、ASC−J9、ASC−J15、ASC−Q9、ASC−Q44、ASC−Q49、ASC−Q77、ASC−Q98、ASC−Q99、ASC−Q101、ASC−Q102、ASC−Q103、ASC−Q110またはASC−Q111、ASC−Q113、ASC−Q116、ASC−JM1、ASC−JM2、ASC−JM4、ASC−JM5、ASC−JM6、ASC−JM7、ASC−JM12、ASC−JM13、ASC−JM14、ASC−JM16、ASC−JM17、ASC−JM18、およびASC−JM19からなる群から選択される。
本明細書で開示されているARDエンハンサーは、発毛または脱毛予防の潜在的な活性を実証するかまたは実証すると考えられているペプチドまたはオリゴペプチドと組み合わされてよい。ペプチドは、アンドロゲン受容体などの受容体、STATなどの補因子と相互作用するドメインをコードし得る。
本発明のARDエンハンサーは、発毛を増大させるかもしくは促進するかまたは脱毛を減少させると考えられているヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドと組み合わせた形で使用され得る。かかるヌクレオチドは、アンドロゲン受容体、アンドロゲン受容体の補因子などを調節するものであってよい。ヌクレオチドは、意図された遺伝子の上流または下流で作用し、プロモーター活性などを増強または阻害し得る。一部の実施形態においては、かかるオリゴヌクレオチドは、アンチセンスオリゴヌクレオチドである。
脱毛を治療または予防するための組成物はまた、抗微生物剤または抗微生物ペプチドと組み合わせた形でARDエンハンサーを含んでいてよい。皮膚疾患に関して上述した化合物およびペプチドも本明細書に包含される。
本発明の一部の実施形態においては、ARDエンハンサーは、抗アンドロゲン化合物、抗アンドロゲン活性を含む可能性を指摘されているか、または脱毛の予防もしくは治療を助ける一つ以上の植物抽出物(またはそれから得られる組成物)と組み合わされる。かかる抽出物には、植物の葉、花、果実または液果、幹、種子などから得られるものが含まれる。抽出物は、粗抽出物であっても、または純度50%超、60%超、75%超、80%超、90%超、もしくは95%超といったように精製されていてもよい。したがって本明細書において提供される抽出物、その活性化合物、およびそれと共に活性であると考えられているあらゆる化合物を、本発明のARDエンハンサーと組み合わせた形で使用してもよい。
本発明の化合物は、薬学的に許容される担体と組み合わされて、化粧品を形成するための薬学的におよび化粧品に許容される担体を形成し得る。医薬品および化粧品の生産技術は、当該技術分野において周知であり、典型的には、化合物またはその塩を適切な担体の存在下で混合することが含まれる。本発明の化合物は、単一の担体もしくは一種類の担体と共に混合されてよく、または、別々の担体と独立して混合されてもよい。本発明の化合物と共に使用するための適切な担体には、意図された投与形態に応じて選択され、従来の薬学的なまたは化粧品の慣習と一貫性を有する、希釈剤、賦形剤、またはその他の担体材料が含まれる。適切な担体のさらなる非限定的な例としては、水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、生理学的に適合性のある緩衝液、生理学的に適合性のある塩で緩衝された生理食塩水、油中水型エマルジョンおよび水中油型エマルジョン、アルコール、ジメチルスルフォキシド、デキストロース、マンニトール、ラクトース、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、アルブミン、グルタミン酸ナトリウム、塩酸システインなど、およびその混合物が含まれるが、これらに限定されるわけではない。全体が本明細書に参照により援用されている従来の薬学的な慣習(「Remington:The Science and Practice of Pharmacy」、第20版、Gennaro(編)ならびにGennaro、Lippincott、WilliamsおよびWilkins、2000年)と一貫性を有する通り、適切な担体には同様に、適切な薬学的に許容される酸化防止剤または還元剤、防腐剤、懸濁剤、可溶化剤、安定化剤、キレート剤、錯化剤、粘度調節剤、崩壊剤、結合剤、着香剤、着色剤、着臭剤、乳白剤、湿潤剤、pH緩衝剤、およびそれらの混合物も含まれる。本発明の組成物は、シャンプーに入れて提供してもよい。
化合物の組み合わせは、単一の医薬品または化粧品内において提供されてよいが、その他の実施形態においては、本発明の化合物は二つの異なる組成物として提供され、一緒にまたは別々に投与される。投与経路は、二つ以上の化合物の局所的塗布といったように同じであってもよいし、または異なっていてもよい。例えば、一つの化合物を経口医薬品として提供し、第二の化合物を局所的医薬品または化粧品として提供してもよい。この実施例においては、治療には、同時に適用されるかまたは周期的間隔もしくは時間を置いて適用されてもよいしそうでなくてもよい、一方は局所的でもう一方は経口による、二つの医薬品の適用が含まれる。したがって、組成物は、所望の治療計画に応じて変動し得る。
本発明の組成物は、さまざまな皮膚疾患に由来する望ましくない症候を治療するか、予防するか、または低減させるために使用されてよい。皮膚は体の最大の器官であり、外部から最も良く見えることは明白である。数多くの皮膚病は、特定の領域または範囲に局在化しているが、その一部は内科疾病の徴候である。さまざまな皮膚疾患が同定されてきており、限定はしないが、全体が本明細書に参照により援用されるTaber’s encyclopedic dictionary(第20版、2001年、FA Davis Company)などのさまざまな医学事典の中に見出すことができる。さらなる潜在的な治療的使用について、または化合物もしくは組成物の潜在的用量を評価する場合には、皮膚および付属器官の疾病および腫瘍の診断および治療を専門とする医師である皮膚科医に助言を求めることができる。
本発明の化合物または組成物は、座瘡を治療または予防するために使用され得、座瘡により生じる病斑の治癒を加速することができる。座瘡は一部には、皮脂腺のアンドロゲン誘発性のAR活性化によって引き起こされる。本発明は、アンドロゲン受容体関連の活性化を防止するかまたは減少させることのできるARDエンハンサーを提供することによって、皮脂腺の活性化に影響を及ぼす。炎症および創傷治癒も同様に、リガンドに応答したアンドロゲン受容体と関連づけられるものと考えられており、したがって治療可能である。かくして、本発明の方法には、かかる治療または予防を必要としている個体に対して、化合物、医薬品製剤、または化粧品製剤を投与する過程が含まれていてよい。このような製剤の局所塗布、経口形態、および注射用形態は、特に興味深いものであり得るが、その他の投与経路も同様に本発明の範囲内に包含される。
アトピー性皮膚炎は、アレルギー病歴を有する患者に見られる病因不明の皮膚炎の慢性形態である。この疾病は通常、生後2ヵ月以降に発症し、これを患う個体は、小児期および成人期を通して悪化と寛解を経験し得る。多くの場合、家族にアレルギー病歴がある。皮膚の病斑は、皮膚の発赤、亀裂、および肥厚からなり、これはひっかくことで皮殻質となり得る。瘢痕化または二次感染が生じ得る。
酒さは、通常、顔面中央、例えば患者の鼻、頬、額、目のまわり、またはあごに局在化する、慢性の発疹である。症状が進行するにつれて、皮膚の小脈管の奇形が出現し得、場合によっては鼻の皮脂腺が膨潤し、変形(鼻瘤)を生成し得る。現在の治療プロトコルとしては、メトロニゾール、クリンダマイシン、またはエリスロマイシンの局所的塗布、経口のテトラサイクリンおよびレチノイドがある。この疾病は慢性的であり、現在使用されている治療法では、症状の管理を試みることはできるものの、治療はできない。
狼瘡は、自己免疫疾患によって引き起こされる慢性的炎症の症状である。自己免疫疾患は、体の組織が自身の免疫系による攻撃を受けた場合に発生する病気である。免疫系は、例えば細菌およびその他の外来性侵入物などの感染性因子と闘うように設計された体内の複雑な系である。感染と闘うために免疫系が用いる機序の一つは、抗体の産生である。狼瘡患者は、外来性の感染性因子ではなくむしろ自身の体内の組織を標的化する異常な抗体を自ら血液中に産生する。抗体およびそれに随伴する炎症細胞には、体内の至る所の組織が関与し得ることから、狼瘡は、体のさまざまな領域に影響を及ぼす潜在性を有する。時として狼瘡は、皮膚、心臓、肺、腎臓、関節、および/または神経系の疾患を引き起こす可能性がある。皮膚のみが関与する場合、症状は円板状狼瘡と呼ばれる。内臓が関与する場合、症状は全身性エリトマトーデス(SLE)と呼ばれる。
本発明の治療方法には、脱毛を患う対象を提供する過程、および治療上有効な用量の本発明の一つ以上の組成物を対象に投与する過程が含まれる。本発明の一態様においては、脱毛は、アンドロゲン脱毛症に起因する。その他の態様においては、脱毛はアンドロゲン脱毛症と関連しないものと考えられる。一部の態様においては、脱毛はアンドロゲンまたはARの蓄積と関連づけられる。その他の態様では、本発明の組成物は、脱毛をひき起こすか、またはかかる効果を低減させるかもしくは排除する医療と共に提供されてよい。一部の実施形態においては、脱毛を予防する可能性を指摘されている化合物を、発毛を刺激するかまたは促進する可能性を指摘されている化合物と組み合わせた形で提供する。複数回用量が必要とされる場合があり、用量は経時的に変化し、例えば増大または減少してよい。かくして、ARDエンハンサーと第二の化合物との比率も治療中に変動し得、例えば経時的に増加または減少し得る。
アンドロゲン性脱毛症は、ホルモンに対する毛包または周囲組織の感受性に起因すると考えられている。この感受性は、遺伝的要素に起因するものであり、遺伝性であることが多い。男性のアンドロゲン性脱毛症は、冠状動脈性心臓病および前立腺肥大、前立腺癌、インスリン耐性疾患(例えば糖尿病および肥満症)、ならびに高血圧(高血圧症)を含む複数のその他の症状と関連づけられている。女性においては、脱毛は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)のリスクの増加と関連づけられ得る。PCOSは、月経不順、座瘡、過剰体毛(多毛症)、および体重増加をもたらし得るホルモンの不均衡によって特徴づけされる。女性の脱毛はアンドロゲンの集積または増量と相関関係を有することが多い。
以下の実施例は、アンドロゲン受容体などの核内受容体(転写因子)の分解を増強する方法の非限定的な実施形態について記載するものである。限定はしないが、核内への核内受容体の移動に干渉することもしくは核内受容体を細胞の細胞質内に保持すること、プロテアーゼ活性を誘発できる核内受容体内部のモチーフを露出させること、核内受容体を特異的に分解することのできるプロテアーゼの活性を増大させること、核内受容体の安定化を阻害すること、核内受容体の溶解度を低減させること、核内受容体を分解できる経路を活性化すること、核内受容体のユビキチン化を増大させること、適切なキナーゼによる核内受容体のリン酸化を増大/減少させること、アポトーシスを誘発すること、または核内受容体と核内受容体を安定化させることのできる補因子との間の相互作用を低減させることを含む、目的の核内受容体の分解を増強するあらゆる機序を使用することができる。この特定の実施例においては、目的の核内受容体は、ステロイドホルモン受容体であるアンドロゲン受容体である。
アンドロゲン受容体(AR)の分解を検出するのに適したウェスタンブロット法は、これまでに記載されている(Suら、1999年)。簡潔に言うと、細胞(例えばLNCap細胞)を、10マイクログラム/ミリリットルのベンズアミジン、10マイクログラム/ミリリットルのトリプジン阻害物質、および1ミリモル濃度のフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)を含有する、2×ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)ローディングバッファーまたは放射性免疫沈降アッセイ(RIPA)溶解緩衝液(「Antibodies:A Laboratory Manual」、E.Harlow and D.Lane、Cold Spring Harbor Laboratory、1988年を参照)のいずれかの中に回収する。細胞溶解物由来の総タンパク質(1試料あたり40マイクログラム、または所望通り)をSDS−PAGEゲル上で分離する。分離の後、タンパク質を、標準的なウェスタンブロット手順にしたがってゲルからニトロセルロース膜へと移す。適切な遮断薬(例えば、0.1%のTween−20を補充したリン酸緩衝生理食塩水(PBST)中の10%の脱脂乳)で膜を遮断して、非特異的な結合を一晩還元させる。膜を、ヒトAR(例えばBD−PharMingen社製の抗ヒトAR)に特異的な適切な一次抗体と共に、摂氏4度で一晩、または室温で2時間インキュベートする。膜をPBSTで3回、各回につき10分間すすぎ、その後、適切な二次抗体(例えば酵素標識二次抗体、例えばホースラディッシュペルオキシダーゼ結合二次抗体)と共に室温で1時間これをインキュベートする。膜をPBSTですすぎ、適切な視覚化手順を用いて二次抗体を検出する(例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼは、発色基質を用いて、またはAmersham製の増強型化学発光(ECL Plus)キットによって提供されるような化学発光基質によって、検出可能である)。メーカーの推奨事項に従って膜を剥がし、適切な抗体(例えばベータ−アクチンに対する抗体、Sigma)と共に膜を再度インキュベートすることにより、ブロット上のアンドロゲン受容体タンパク質の量の尺度としての二次抗体シグナルを、各試料についてのロードされたタンパク質の総量に対して標準化することができる。タンパク質シグナルの定量化は、適切なソフトウェア(National Institutes of Health製のImageJソフトウェア)を用いて、濃度測定によって実施可能である。
非限定的な実施例において、細胞におけるアンドロゲン受容体(AR)を分解するために化合物を使用した。ARを分解する能力について試験した化合物の非限定的な例としては、全体が本明細書に参照により援用されている、Ohtsuら(2002年)、J.Med.Chem.、第45巻、5037〜5042頁、およびOhtsuら(2003年) Bioorg.Med.Chem.、第11巻、5083〜5090頁にその構造および調製が記載されている化合物が含まれる。例としては、化合物ASC−J9を、培養細胞に対して試験した。ASC−J9は、合成化合物(慣用名ジメチルクルクミン)であり、5−ヒドロキシ−1,7−ビス(3,4−ジメトキシフェニル)−1,4,6−ヘプタトリエン−3−オンという構造を有し、例えば、ジアゾメタンを用いた天然クルクミンのパーメチル化によって得ることができる。
ここでは、核内受容体の分解の効果を研究する上で有用な方法およびアッセイの非限定的な例について記載する。この特定の実施例においては、核内受容体であるアンドロゲン受容体(AR)の分解を増強するものとして公知の化合物を、AR活性および細胞増殖に対するその効果について試験した。癌の管理における主要な課題の一つは、腫瘍の増強を制御するかまたは遅らせることにある。アンドロゲンおよびARは、前立腺癌細胞の増殖を刺激する上で有意な役割を有しており、かくして、AR分解によるAR活性の調節は、前立腺癌の進行を遅らせるかまたは制御するための有用な手段として役立ち得る。
成長のアッセイ
LNCaP細胞は、前立腺癌患者において見られる内因性の突然変異ARを発現する。この臨床的に関連する細胞モデルを用いて、前立腺癌細胞の成長の抑制におけるASC−J9の効果を研究した。細胞をおよそ6.5×104個細胞/ウェルという密度で、6ウェルの組織培養皿に播種した。二日後に、完全培地を吸引し、10%活性炭/デキストランで処理した(ホルモン除去した)血清含有培地を加えた。次に、試験化合物であるASC−J9を、1nMのDHTを伴ってまたは伴わずに、5μMの最終濃度で培地に添加した。媒体対照については、培地中に同量のDMSOを添加した。その後の5日間、培地を一日に一回吸引し、試験化合物および/またはDHTを含有する新鮮な培地と交換した。指定された時点で細胞の一部をトリプシン処理によって回収し、血球計を用いて細胞計数を実施した。
ARは、アンドロゲンに対する前立腺癌細胞の応答を調節するための主要な因子である。発明者らは、ASC−J9がARの定常状態のレベルに影響を及ぼすか否か、およびARの低減がLNCaP細胞の成長と相関関係を有するか否かを試験した。上述の実験に由来するLNCaP細胞を、指定の時点で回収し、細胞溶解物を前述の通りにウェスタンブロット分析のために調製した。その後、色検出方法を用いて、膜におけるARおよびアクチンタンパク質のシグナルを試験し、得られたタンパク質シグナルを濃度測定により定量化した。図4Bでは、(アクチンタンパク質との関係において)標準化したARシグナルが報告されており、これは、基底(0日目)値の百分率として表されている。
関連するインビボでの研究において、LNCaPヒト前立腺腫瘍細胞を、皮下注射によりヌードマウスに異種移植する(部位1ヵ所あたり2×106個)。その後、マウスを、腹腔内注射により、対照としての媒体溶液または試験化合物(体重1キロあたり100ミリグラムの用量のASC−J9)のいずれかで7週間、1週三回ずつ処理する。腫瘍体積を次の7週間にわたり一週間に二回ずつ測定する。ASC−J9などの化合物で充分な期間(例えば2週間〜数ヵ月)にわたり処理した結果、腫瘍の成長速度は有意に低減すると予想される。図12におけるデータは、一頭は媒体溶液で処理し(左)、もう一頭はASC−J9で処理した(右)、LNCaP腫瘍を異種移植した2頭のヌードマウスを示す。ASC−J9で処理した動物において、腫瘍サイズおよび血漿中のPSA含有量の有意な低減が検出された。このような結果は、ASC−J9などのAR分解化合物によって誘発されるAR活性の抑制およびその結果得られる腫瘍成長の低減が、前立腺癌およびその他の癌などのAR活性に関連する疾患および障害を治療または予防するための実用へとその形を変え得ることを強く示すものとしてとらえることができる。
ここでは、さまざまな細胞系における核内受容体(この場合、ステロイドホルモン受容体)の特異的分解の非限定的な例について記載する。二つの代表的な腫瘍細胞系、すなわちヒト前立腺癌細胞系であるLNCaP、およびヒト乳腺癌細胞系であるT47Dを使用して、アンドロゲン受容体ならびにその他の細胞内タンパク質および受容体に対するASC−J9の効果の特異性を試験した。
観察されたARタンパク質レベルの低減がARタンパク質合成の阻害よりもむしろタンパク質の分解に起因していたのか否かを判定するため、第二組の3回の反復実験を実施した。これらの実験においては、細胞による新たなタンパク質の合成を防ぐために、タンパク質合成阻害物質であるシクロヘキシミド(CHX)を使用した。新たなARタンパク質合成が無い状態では、ARレベルのあらゆる改変は主にタンパク質分解に原因があると思われる。ASC−J9(20マイクロモル濃度)の存在下および不在下で、ならびにシクロヘキシミド(15マイクログラム/ミリリットル)の存在下および不在下で、LNCaP細胞を培養した。その後、細胞を0、3、6および12時間インキュベートした後に回収し、ウェスタンブロットによりARレベルを分析した。
ここでは、突然変異核内受容体の蓄積に関連するヒトの疾病のモデルにおける、突然変異核内受容体の分解の非限定的な実施例を記載する。この具体的な実施例においては、ケネディー病のモデルが調査される。ケネディー病つまり球脊髄性筋萎縮症(SMBA)は、AR遺伝子のN末端領域における異常に長いポリグルタミン伸長からなるアンドロゲン受容体の突然変異によって引き起こされる神経変性病である。伸長したポリグルタミン(ポリQ49(49回のポリグルタミン反復))を有する突然変異ARでの細胞の実験的なトランスフェクションは、トランス活性化機能の低下、そして一部のケースでは、ミスフォールディングしたARタンパク質の核内封入と関連することが示されている(Chamberlainら、(1994年)Nucleic Acid Res.,第22巻、3181〜3186頁)。異常なARのこの核内蓄積は細胞毒性であり、神経細胞の死を引き起こし、ケネディー病のインビボでの病理と一貫性がある。
この実施例では、具体的にはアンドロゲン受容体の分解を誘発することによってアンドロゲン受容体活性化経路の効果を改善することおよびヒトの対象において座瘡を治療する上で有効であることが上記の実施例において示された、試験化合物ASC−J9を、動物モデルにおける皮脂腺葉のサイズを低減させるために使用した。局所治療による皮脂腺の有効な低減は、座瘡などの皮膚の症状を治療する上で有用であり得る。この動物モデルにおいては、全体が本明細書に参照により援用されているYeら、(1997年)Skin Pharmacol.、第10号、10288−10297頁において記載されているファジーラットを使用した。
この実施例は、核内受容体の分解による、対象における核内受容体関連疾患の治療について記載する。この実施例では、核内受容体は、ステロイドホルモン受容体であるアンドロゲン受容体である。核内受容体関連疾患は、アンドロゲン受容体により影響されることがわかっている脱毛症(脱毛または禿頭症)である。この実施例では、具体的にはアンドロゲン受容体の分解を誘発することによってアンドロゲン受容体活性化経路の効果を改善することがこれまでの実施例において示された試験化合物ASC−J9を使用して、動物モデルにおける脱毛を治療する。
ヌードマウスの左脇腹に、200万個のLNCaP腫瘍細胞を皮下接種した。実験動物において、ヌードマウスに、一週間に3回、100mg/kg/日の割合で化合物ASC−J9の腹腔内(ip)注射するか、または媒体対照のみを投与した。7週間の処理後、腫瘍を切除し、秤量し、比較した。媒体対照対ASC−J9の腫瘍重量比は、0.694g:0.172gであり、したがって、ASC−J9で処理した動物は、腫瘍サイズが75%低減した。さらに、ASC−J9で処理した動物に由来する血漿中のPSA(前立腺特異的抗原)レベルは90%低減した(57.0ng/mlから7.6ng/mlに低減)。結果を図12に示す。
動物モデルにおける創傷治癒を早めるASC−J9の能力を、Balb/cマウスを用いて試験した。皮膚用パンチを用いて、引退した雄の種畜Balb/cマウスの頸部領域の背中近くに創傷を作った。マウスを毎日2回、創傷部位において局所的にASC−J9クリーム(25μM)または媒体対照クリームのいずれかで処理した。図13を参照すると、ASC−J9で処理された動物は、媒体処理された動物に比べて、5日目にはより小さい創傷サイズを有しており、10日目にはASC−J9で処理されたマウスにおいて創傷が完全に治癒し、一方、媒体で処理された動物の創傷の瘢痕化は目に見えて残っていた。
この実施例では、核内受容体(アンドロゲン受容体)の分解による、対象における核内受容体関連疾患(尋常性座瘡)の治療について記載する。一般的には単に座瘡として知られている尋常性座瘡は、両方の性別の10代および若年成人のヒトの顔面、胸部、および背中に典型的に発症する赤色皮膚発疹であるが、これはあらゆる年令において、体のその他の領域にも発生する可能性がある(例えば、2004年4月23日にアクセスした、www.emedicine.com/derm/topic2.htmで電子的に利用可能な、J.C.HarperおよびJ.Fulton,Jr.(2003年)、「Acne Vulgaris」を参照)。座瘡は、ほぼすべての人で、人生の或る時期において発症し、永久的な瘢痕化および精神的苦痛および低い自尊心の原因となり得ると同時に、皮膚感染などのより重篤な健康問題を導く可能性がある。皮脂腺の基底細胞および腺細胞において発現するアンドロゲン受容体は、男性と女性の間で類似した皮膚分布を有する(Blauerら、(1991年)J.Investig.Dermatol.、第97巻、264〜268頁)。皮膚において、アンドロゲン受容体は最終的な皮脂腺細胞の分化および皮脂の産生を刺激する。座瘡の一般的な治療は多くの場合、望ましくない副作用を有する。例えば、局所レチノイドは太陽光過敏を導く可能性があり、抗生物質は抗生物質耐性をもたらし得、過酸化ベンゾイルは接触性皮膚炎をひき起こす可能性がある。座瘡のための新規で有効な、好ましくは局所的な(非全身性の)治療が必要とされている。
Claims (16)
- a)ARDエンハンサーと、
b)殺菌剤、抗生物質、抗微生物ペプチド、ビタミンA、ビタミンA誘導体、レチノイド、および抗炎症性化合物からなる群から選択される第二の化合物と、
c)薬学的に許容される担体と
を含む医薬組成物。 - 前記ARDエンハンサーがASC−J9またはASC−J15である、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記ARDエンハンサーがASC−Q9またはASC−Q44である、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記ARDエンハンサーが、ASC−Q49、ASC−Q77、およびASC−Q98からなる群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記ARDエンハンサーが、ASC−Q99、ASC−Q101、ASC−Q102、およびASC−Q103からなる群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記ARDエンハンサーがASC−Q110またはASC−Q111である、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記ARDエンハンサーが、ASC−Q113、ASC−Q116、ASC−JM1、ASC−JM2、およびASC−JM4からなる群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記ARDエンハンサーが、ASC−JM5、ASC−JM6、ASC−JM7、ASC−JM12、ASC−JM13、ASC−JM14からなる群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記ARDエンハンサーが、ASC−JM16、ASC−JM17、ASC−JM18、およびASC−JM19からなる群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記殺菌剤が過酸化ベンゾイルである、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記抗微生物ペプチドがカテジシンである、請求項1に記載の医薬組成物。
- a)皮膚疾患を患う患者を提供する過程と、
b)治療上有効な量の請求項1に記載の医薬組成物を前記患者に投与する過程と
を含む、皮膚疾患の治療方法。 - 前記皮膚疾患が座瘡である、請求項12に記載の方法。
- a)脱毛を患う患者を提供する過程、および
b)治療上有効な量の
i)ARDエンハンサーと、
ii)発毛刺激活性を含む第二の組成物または化合物と
を含む医薬組成物を前記患者に投与する過程
を含む、脱毛の治療方法。 - 前記ARDエンハンサーがASC−J9またはASC−J15である、請求項14に記載の医薬組成物。
- 前記ARDエンハンサーが、ASC−Q9、ASC−Q44、ASC−Q49、ASC−Q77、ASC−Q98、ASC−Q99、ASC−Q101、ASC−Q102、ASC−Q103、ASC−Q110またはASC−Q111、ASC−Q113、ASC−Q116、ASC−JM1、ASC−JM2、ASC−JM4、ASC−JM5、ASC−JM6、ASC−JM7、ASC−JM12、ASC−JM13、ASC−JM14、ASC−JM16、ASC−JM17、ASC−JM18、およびASC−JM19からなる群から選択される、請求項14に記載の医薬組成物。
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