JP2010534204A - 非オピオイド鎮痛薬と閉じ込められたオピオイド鎮痛薬の製剤 - Google Patents

非オピオイド鎮痛薬と閉じ込められたオピオイド鎮痛薬の製剤 Download PDF

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Abstract

本願の好ましい典型的な態様は実質的にコアに閉じ込められた乱用関連薬物と非コア領域に含まれる非乱用関連薬物を含む薬物、特に乱用薬物の送達用製剤及び方法を提供する。これらの製剤は乱用性が低い。製剤において、好ましくは乱用関連薬物はオピオイドであり、非乱用関連薬物はアセトアミノフェン又はイブプロフェンである。より好ましくは、オピオイドはハイドロコドンであり、非乱用関連鎮痛薬はアセトアミノフェンである。所定の好ましい態様において、製剤は溶媒抽出、不正、圧壊又は粉砕しにくいことを特徴とする。本発明の所定態様は薬物放出の初期バースト後に長期間の制御可能な薬物放出を確保する製剤を提供する。

Description

本発明は経口投与用組成物に関する。好ましくは、本発明は乱用性のある薬物を送達するための少なくとも1種の乱用抵抗性組成物、これらの製剤の関連製造方法、及び本発明の組成物を患者に投与する段階を含む治療の必要な患者の治療方法を教示する。より好ましくは、これらの組成物は少なくとも1種の非オピオイド鎮痛薬と少なくとも1種の閉じ込められたオピオイド鎮痛薬を含有する。
処方薬の乱用は多くの地域で公衆衛生上の問題となっている。オピオイドは乱用され易い一般的な1分類の薬物である。オピオイドはその有効性、滴定し易さ、及び有利なリスク対メリット比により、米国で中等度から重篤な疼痛の処置に使用されている主要分類の鎮痛薬である。
オピオイド投与の効果の1つはこのような薬物が所定の個体において治療改善効果から切り離された望ましい「快適」感を提供するように気分と感情を変えることができる点にある。更に違法な乱用を繰返すと、所定の使用者はオピオイド依存症になる。乱用のパターンと作用は異なるが、オピオイドと同様に、多くの他の類の薬物も乱用され易い。
従って、当分野では偶発的又は意図的なアルコール混入、クラッシング及びスノーティング等に関連するもの等の各種乱用パターンを軽減又は解消するために種々の方法及び製剤が記載されている。
その開示内容全体を全目的で本明細書に援用する米国特許出願第11/625,705号及びPCT出願第PCT/US07/60864号(出願日2007年1月22日)は乱用薬物を含有する乱用抵抗性製剤の各種方法及び組成について記載している。これらの特許出願では、麻薬である重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物について二相インビトロ薬物溶解(1時間後>30%,8時間後>80%)を示す適切な押出物製剤を同定するために広範な製剤スクリーニングプログラムを使用している。しかし、アセトアミノフェン(別称パラセタモールないしAPAP)に関して第2剤の薬物溶解は二相薬物溶解の上記基準(1時間後>30%,8時間後>80%)を満たさないことが判明した。重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物とアセトアミノフェンの両薬物を均一にブレンドした固体混合物から押出し、カレンダリングしたが、得られた製剤に関する全試験で2種類の活性成分は異なる速度で放出されることが判明した。これらのインビトロデータはこれらの製剤を用いて実施した実験動物試験(ミニブタ)と臨床試験でも確認された。臨床試験によると、重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物では所望の反応速度が達成されるが、アセトアミノフェンでは達成されないことも判明した。従って、アセトアミノフェンについても必要な二相薬物溶解プロファイルを達成するように新規製剤概念を見出す必要があった。更に、U.S.11/625,705及びPCT/US07/60864特許出願に従って製造されたカレンダー加工押出錠剤は殆どの場合に表面がざらざらしているため、その外観により、常に市場向け錠剤の基準を満たす訳ではないことも判明した。従って、この点でも改良の必要性が認められた。
薬物の乱用に対処するために多数の組成物、製剤及び方法が存在するが、どの組成物、製剤及び方法も多少なりとも欠点がある。従って、乱用性のある薬物の乱用を防止する新規及び/又は改良型の製剤、組成物及び方法を提供する必要がある。より具体的には、二相薬物溶解プロファイルを満足すると共に、薬物抑止と市場向け錠剤の基準を満たすための望ましい外観を含む属性をもつ経口製剤を開発する必要がある。
この背景情報は出願人が本発明に関連している可能性があると考える所定の情報を公表することを目的とする。以上の情報のいずれも本発明の先行技術を構成すると認める意図はなく、また、そのように解釈すべきでもない。
米国特許出願第11/625,705号(対応PCT出願第PCT/US07/60864号)
本発明の所定の好ましい態様は溶媒抽出、不正、圧壊又は粉砕しにくいことを特徴とし、薬物放出の初期バースト後に長期間の制御可能な薬物放出を確保する薬物、特に乱用薬物の送達用製剤及び方法を提供する。好ましくは、製剤は少なくとも1種の非オピオイド鎮痛薬と少なくとも1種の閉じ込められたオピオイド鎮痛薬を含有する。
好ましい1態様において、本発明はコアと非コア層をもち、(a)ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物と、(b)アセトアミノフェン又はイブプロフェンを含有する医薬組成物を提供する。この態様では、ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物の全体の少なくとも75%がコアに含まれ、アセトアミノフェン又はイブプロフェンは非コア層である。更に、この組成物は1日3、2又は1回ヒトに経口投与するのに有用となるように構成されている。好ましくは、ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物の90%超がコアに含まれる。より好ましくは、ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物の実質的に全部がコアに含まれる。別の態様において、コアは更にアセトアミノフェン又はイブプロフェンを含む。より好ましくは、コアは更にアセトアミノフェンを含む。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.4ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.8ng/mL/mg〜7.9ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.4ng/mL/mg〜約1.9ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.0ng/mL/mg〜約10.4ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。更に別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.0ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約3.0ng/mL/mg〜約5.2ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。製剤の他の態様は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約5〜20mgとアセトアミノフェン約400〜600mgを含有する。製剤の更に別の態様は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物10〜15mgとアセトアミノフェン約500〜600mgを含有する。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。ヒト患者に投与した場合に、製剤は約9.1ng*hr/mL/mg〜約19.9ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.6ng*hr/mL/mg〜約59.1ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。別の態様において、製剤は約7.0ng*hr/mL/mg〜約26.2ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約18.4ng*hr/mL/mg〜約79.9ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。更に別の態様において、製剤は約11.3ng*hr/mL/mg〜約18.7ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.7ng*hr/mL/mg〜約53.5ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。好ましくは、この態様において、医薬組成物のインビトロ放出速度は二相放出プロファイルをもち、インビトロ放出速度の各相でアセトアミノフェンがゼロ次又は一次であり、重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物がゼロ次又は一次である。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。製剤は約0.18ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.34ng/mL/mg〜約7.24ng/mL/mgのアセトアミノフェンの1時間血漿濃度C1を生じる。製剤15等の好ましい態様において、製剤は約0.32ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.34ng/mL/mg〜約5.50ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
所定の他の態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。製剤は約0.30ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.75ng/mL/mg〜約5.57ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。好ましい態様において、製剤は約0.45ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.75ng/mL/mg〜約4.43ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
他の態様において、空腹時に重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、製剤は約1.18μg/mL〜約3.63μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、製剤は約1.18μg/mL〜約2.76μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
所定態様において、重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、製剤は約1.38μg/mL〜約2.79μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、製剤は約1.38μg/mL〜約2.23μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
好ましい態様において、重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、製剤は平均値約1.61μg/mL〜約2.00μg/mLの95%信頼区間で1.80±0.42μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様と対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の95%信頼区間はオーバーラップした。ハイドロコドン15mgとアセトアミノフェン500mgをヒト患者に単回投与後に、対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の平均値の95%信頼区間は約1.46〜1.96μg/mLであった。対照は投与後約1時間以内に疼痛強度を低下させるために十分な血漿値のオピオイド及び非オピオイド鎮痛薬を提供する。
特に製剤が必要に応じて12時間おきにヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときに健康な北米人又は西欧人集団に投与した場合、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に、別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも60%〜約99%が約6時間〜約8.5時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
他方、遅放型製剤が必要に応じて1日2回ヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときには、ハイドロコドンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物からインビトロ放出される。この遅放態様の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
好ましい1態様において、本発明はコア層が薬物放出を制御することが可能な賦形剤又は賦形剤混合物を含み、非コア層が薬物を即座に放出することが可能な賦形剤を含む組成物を提供する。更に、好ましい1態様において、コア層は溶融押出後に薬物含有溶融物の直接成形により製造され、非コア層はコア層にスプレーコートされている。最も好ましくは、組成物はアセトアミノフェン約500mgと重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgを含有する。
別の典型的な態様において、本発明はコア層と非コア層をもち、(a)乱用関連薬物、その医薬的に許容可能な塩又は水和物と、非乱用関連薬物又はその医薬的に許容可能な塩をコア層に含み、(b)非乱用関連薬物、その医薬的に許容可能な塩又は水和物を非コア層に含む医薬組成物を提供する。好ましくは、この組成物は以下の特性:
i)37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により組成物からインビトロ抽出される乱用関連薬物の量が37℃で1時間以内に0.01N塩酸によりインビトロ抽出される乱用関連薬物の量の1.5倍以下である、
ii)「Pharma Test PTB 501」硬度計により測定した場合に組成物が150ニュートン、好ましくは300ニュートン、より好ましくは450ニュートン、更により好ましくは500ニュートンの加重下で破断しない、
iii)組成物がインビトロ溶解試験の最初の1時間、好ましくは更にインビボ試験の最初の1時間に乱用関連薬物の少なくとも20%で乱用関連薬物の45%以下を放出する、
iv)組成物が単回投与後1〜2時間以内に治療有効用量の非乱用関連薬物を放出する、
v)組成物が単回投与後1時間及び12時間に治療有効用量の非乱用関連薬物及び/又は乱用関連薬物を放出する、
vi)組成物をコーヒーグラインダーにより20,000〜50,000rpmで1分間粉砕した場合、粉砕後の組成物では、37℃にて1時間40%エタノール水溶液への乱用関連薬物の放出が無傷の錠剤に比較して2〜3倍未満増加する、
vii)粉砕時の組成物の粒度をふるい分け試験により測定した場合に、フラクションの約20%が約2cm〜約355μmであり、フラクションの約66%が約63μm超で約355μm未満であり、フラクションの約14%が約63μm未満である、又は
viii)組成物が実質的に平滑であり、中心線平均(CLA)が約0.1〜約0.6、好ましくは約0.1〜約0.4、最も好ましくは約0.1〜約0.2である
という特性の少なくとも1つを特徴とする。
この組成物において、37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により製剤から抽出される乱用関連薬物の量は37℃で1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の約70%〜約130%である。別の態様において、37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により製剤から抽出される乱用関連薬物の量は37℃で1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の約70%〜約90%である。更に別の態様において、37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により製剤から抽出される乱用関連薬物の量は37℃で1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の約75%〜約90%である。
本発明の別の態様はコア層と非コア層をもつ医薬組成物を提供する。この組成物において、コア層は(a)少なくとも1種のオピオイドと;(b)少なくとも1種の医薬的に許容可能な律速ポリマー、コポリマー又はその組合せの混合物を含む。非コア層は少なくとも1種の非オピオイド鎮痛薬を含む。更に、これらの組成物は1日3、2又は1回ヒトに経口投与するのに有用となるように構成されている。好ましくは、コア層は更に少なくとも1種の非オピオイド鎮痛薬を含む。好ましい1態様において、組成物は以下の特性:
i)37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により組成物からインビトロ抽出される乱用関連薬物の量が37℃で1時間以内に0.01N塩酸によりインビトロ抽出される乱用関連薬物の量の1.5倍以下である、
ii)「Pharma Test PTB 501」硬度計により測定した場合に組成物が150ニュートン、好ましくは300ニュートン、より好ましくは450ニュートン、更により好ましくは500ニュートンの加重下で破断しない、
iii)組成物がインビトロ溶解試験の最初の1時間、好ましくは更にインビボ試験の最初の1時間に乱用関連薬物の少なくとも20%で乱用関連薬物の45%以下を放出する、
iv)組成物が単回投与後1〜2時間以内に治療有効用量の非乱用関連薬物を放出する、
v)組成物が単回投与後1時間及び12時間に治療有効用量の非乱用関連薬物及び/又は乱用関連薬物を放出する、
vi)組成物をコーヒーグラインダーにより20,000〜50,000rpmで1分間粉砕した場合、粉砕後の組成物では、37℃にて1時間40%エタノール水溶液への乱用関連薬物の放出が無傷の錠剤に比較して2〜3倍未満増加する、
vii)粉砕時の組成物の粒度をふるい分け試験により測定した場合に、フラクションの約20%が約2cm〜約355μmであり、フラクションの約66%が約63μm超で約355μm未満であり、フラクションの約14%が約63μm未満である、又は
viii)組成物が実質的に平滑であり、中心線平均(CLA)が約0.1〜約0.6、好ましくは約0.1〜約0.4、最も好ましくは約0.1〜約0.2である
という特性の少なくとも1つを特徴とする。
1態様において、オピオイドはアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアムプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、酪酸ジオキサフェチル、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、フェンタニル、ヘロイン、ハイドロコドン、ハイドロモルフォン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボフェナシルモルファン、レボルファノール、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルピパノン、オピウム、オキシコドン、オキシモルフォン、パパベレツム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェナゾシン、フェノモルファン、フェノペリジン、ピミノジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、チリジン及びトラマドール並びにその塩、水和物及び混合物から構成される群から選択される。更に、非オピオイド鎮痛薬はアセトアミノフェン、アスピリン、フェンタニル、イブプロフェン、インドメタシン、ケトロラク、ナプロキセン、フェナセチン、ピロキシカム、スフェンタニル、スリンダク、インターフェロンα並びにその塩、水和物及び混合物から構成される群から選択される。好ましくは、オピオイドはハイドロコドンであり、非オピオイド鎮痛薬はアセトアミノフェン又はイブプロフェンである。より好ましくは、オピオイドはハイドロコドンであり、非オピオイド鎮痛薬はアセトアミノフェンである。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.4ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.8ng/mL/mg〜7.9ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.4ng/mL/mg〜約1.9ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.0ng/mL/mg〜約10.4ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。更に別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.0ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約3.0ng/mL/mg〜約5.2ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。ヒト患者に投与した場合に、製剤は約9.1ng*hr/mL/mg〜約19.9ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.6ng*hr/mL/mg〜約59.1ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。別の態様において、製剤は約7.0ng*hr/mL/mg〜約26.2ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約18.4ng*hr/mL/mg〜約79.9ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。更に別の態様において、製剤は約11.3ng*hr/mL/mg〜約18.7ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.7ng*hr/mL/mg〜約53.5ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。好ましくは、この態様において、医薬組成物のインビトロ放出速度は二相放出プロファイルをもち、インビトロ放出速度の各相でアセトアミノフェンがゼロ次又は一次であり、重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物がゼロ次又は一次である。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は約0.18ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.34ng/mL/mg〜約7.24ng/mL/mgのアセトアミノフェンの1時間血漿濃度C1を生じる。製剤15等の好ましい態様において、製剤は約0.32ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.34ng/mL/mg〜約5.50ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は約0.30ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.75ng/mL/mg〜約5.57ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。好ましい態様において、製剤は約0.45ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.75ng/mL/mg〜約4.43ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
所定態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.18μg/mL〜約3.63μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.18μg/mL〜約2.76μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
所定態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.38μg/mL〜約2.79μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.38μg/mL〜約2.23μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、平均値約1.61μg/mL〜約2.00μg/mLの95%信頼区間で1.80±0.42μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様と対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の95%信頼区間はオーバーラップした。重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgをヒト患者に単回投与後に、対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の平均値の95%信頼区間は約1.46〜1.96μg/mLであった。対照は投与後約1時間以内に疼痛強度を低下させるために十分な血漿値のオピオイド及び非オピオイド鎮痛薬を提供する。
特に製剤が必要に応じて12時間おきにヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときに健康な北米人又は西欧人集団に投与した場合、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に、別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも60%〜約99%が約6時間〜約8.5時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
他方、遅放型製剤が必要に応じて1日2回ヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときには、ハイドロコドンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物からインビトロ放出される。この遅放態様の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
好ましい1態様において、本発明はコア層が薬物放出を制御することが可能な賦形剤を含み、非コア層が薬物を即座に放出することが可能な賦形剤を含む組成物を提供する。更に、好ましい1態様において、コア層は溶融押出後に薬物含有溶融物の直接成形により製造され、非コア層はコア層にスプレーコートされている。最も好ましくは、組成物はアセトアミノフェン約500mgと重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgを含有する。
別の態様において、本発明はコア層と非コア層をもつ医薬組成物を提供する。この組成物において、コア層は、(a)少なくとも1種のオピオイド及び少なくとも1種の第1の非オピオイド鎮痛薬と;(b)少なくとも1種の医薬的に許容可能な律速ポリマー、コポリマー又はその組合せの混合物を含む。非コア層は少なくとも1種の第2の非オピオイド鎮痛薬を含む。更に、組成物は1日3、2又は1回ヒトに経口投与するのに有用となるように構成されている。この態様において、好ましくは、オピオイドはハイドロコドンを含み、第1及び第2の非オピオイド鎮痛薬はアセトアミノフェン又はイブプロフェンを含む。より好ましくは、オピオイドはハイドロコドンを含み、第1及び第2の非オピオイド鎮痛薬はアセトアミノフェンを含む。更に、この態様において、非コア層は、(a)アセトアミノフェンと;(b)少なくとも1種の医薬的に許容可能な律速ポリマー、コポリマー又はその組合せを含む。好ましくは、ポリマー又はコポリマーはヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース;ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド及びその組合せから構成される群から選択される。より好ましくは、ポリマー又はコポリマーはヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニルアルコール又はその組合せから構成される群から選択される。更により好ましくは、ポリマー又はコポリマーはポリビニルアルコール及びポリエチレンオキシドグラフトコポリマーから構成される群から選択される。更に、この態様において、アセトアミノフェンと律速ポリマーもしくはコポリマー又はその組合せの比は約1:1〜約10:1である。より好ましくは、アセトアミノフェンと律速ポリマーもしくはコポリマー又はその組合せの比は約3:1〜約5:1である。本発明で提供する好ましい1態様において、非コア層は以下の特徴:
(a)高周波シールHDPEボトル内で40℃,相対湿度75%にて3カ月後に実質的に亀裂を生じない;
(b)実質的に乾燥している(非粘着性);
37℃で0.01N HClに迅速に溶解し、コア層を露出する;
ヒト患者に投与後20分以内に非コア層内のアセトアミノフェンの少なくとも80%を放出する;又は
(e)顔料を添加せずに製剤に白色着色を提供する
という特徴の少なくとも1つをもつ。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.4ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.8ng/mL/mg〜7.9ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.4ng/mL/mg〜約1.9ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.0ng/mL/mg〜約10.4ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。更に別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.0ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約3.0ng/mL/mg〜約5.2ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。ヒト患者に投与した場合に、製剤は約9.1ng*hr/mL/mg〜約19.9ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.6ng*hr/mL/mg〜約59.1ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。別の態様において、製剤は約7.0ng*hr/mL/mg〜約26.2ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約18.4ng*hr/mL/mg〜約79.9ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。更に別の態様において、製剤は約11.3ng*hr/mL/mg〜約18.7ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.7ng*hr/mL/mg〜約53.5ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。好ましくは、この態様において、医薬組成物のインビトロ放出速度は二相放出プロファイルをもち、インビトロ放出速度の各相でアセトアミノフェンがゼロ次又は一次であり、重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物がゼロ次又は一次である。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は約0.18ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.34ng/mL/mg〜約7.24ng/mL/mgのアセトアミノフェンの1時間血漿濃度C1を生じる。製剤15等の好ましい態様において、製剤は約0.32ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.34ng/mL/mg〜約5.50ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は約0.30ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.75ng/mL/mg〜約5.57ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。好ましい態様において、製剤は約0.45ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.75ng/mL/mg〜約4.43ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
所定態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.18μg/mL〜約3.63μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.18μg/mL〜約2.76μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
所定態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.38μg/mL〜約2.79μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.38μg/mL〜約2.23μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、平均値約1.61μg/mL〜約2.00μg/mLの95%信頼区間で1.80±0.42μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様と対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の95%信頼区間はオーバーラップした。ハイドロコドン15mgとアセトアミノフェン500mgをヒト患者に単回投与後に、対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の平均値の95%信頼区間は約1.46〜1.96μg/mLであった。対照は投与後約1時間以内に疼痛強度を低下させるために十分な血漿値のオピオイド及び非オピオイド鎮痛薬を提供する。
特に製剤が必要に応じて12時間おきにヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときに健康な北米人又は西欧人集団に投与した場合、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に、別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも60%〜約99%が約6時間〜約8.5時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
他方、遅放型製剤が必要に応じて1日2回ヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときには、ハイドロコドンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物からインビトロ放出される。この遅放態様の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
好ましい1態様において、本発明はコア層が薬物放出を制御することが可能な賦形剤を含み、非コア層が薬物を即座に放出することが可能な賦形剤を含む組成物を提供する。更に、好ましい1態様において、コア層は溶融押出後に薬物含有溶融物の直接成形により製造され、非コア層はコア層にスプレーコートされている。最も好ましくは、組成物はアセトアミノフェン約500mgと重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgを含有する。
本発明の上記及び他の目的、利点及び特徴は以下に更に詳細に記載する本発明の方法及び前記方法で使用される組成物の詳細の読了後に当業者に理解されよう。
押出後の錠剤にコーティングした結果、錠剤表面が著しく平滑になったことを示す。 中心線平均(CLA)アプローチを使用した表面粗さの計算の模式図を示す。 非コーティング製剤の中心線平均(CLA)を示す。非コーティング製剤では、(N=69)のとき、CLA=36.1である。 非コーティング製剤の中心線平均(CLA)を示す。コーティング製剤では、(N=69)のとき、CLA=10.4である。 製剤15及び16と対照1の(a)48時間及び(b)12時間の事前平均ハイドロコドン濃度−時間プロファイルを示す。 製剤15及び16と対照1の(a)48時間及び(b)12時間の事前平均ハイドロコドン濃度−時間プロファイルを示す。 製剤15及び16と対照1の(a)48時間及び(b)12時間の事前平均アセトアミノフェン濃度−時間プロファイルを示す。 製剤15及び16と対照1の(a)48時間及び(b)12時間の事前平均アセトアミノフェン濃度−時間プロファイルを示す。 製剤17及び18と、対照2と、非コーティング製剤VM−1の480分間のハイドロコドンとアセトアミノフェンのインビトロ薬物放出プロファイルを示す。 製剤17及び18と、対照2と、非コーティング製剤VM−1の480分間のハイドロコドンとアセトアミノフェンのインビトロ薬物放出プロファイルを示す。
本発明は記載する特定手法、プロトコル、動物試験及び試薬に限定されず、種々のものを利用できる。同様に当然のことながら、本明細書で使用する術語は特定態様の記載のみを目的とし、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明は添付の特許請求の範囲のみに限定される。
なお、本明細書と添付の特許請求の範囲で使用する単数形の「a」、「an」(不定冠詞)、および「the」(定冠詞)はもし文脈が明らかに別のものを指定していなければ複数形の記載を含む。従って、例えば「化合物」と言う場合には、複数のこのような化合物と当業者に公知のその等価物を含み、他の用語についても同様である。同様に、不定冠詞、「1以上」及び「少なくとも1」なる用語は本明細書では同義に使用することができる。更に、「含有する」、「含む」及び「もつ」なる用語も同義に使用することができる。
特に定義しない限り、本明細書で使用する全科学技術用語は本発明が属する分野の当業者に通常理解されている通りの意味である。本発明の実施又は試験には本明細書に記載するものと類似又は等価の任意方法及び材料を使用することができるが、好ましい方法及び材料は以下に記載する。本明細書に引用する全刊行物はこれらの刊行物に報告されている化学物質、動物、機器、統計分析及び手法のうちで本発明に関連して使用可能なものを記載及び開示する目的で本明細書に援用する。本明細書中の如何なる記載も本発明が先発明によりこのような開示よりも以前の日付を主張する権利がないと認めるものとして解釈すべきではない。
本明細書では周知材料の簡便な略称として商標名を使用する。当業者に自明の通り、以下の商品名は以下に指定する物質を意味する。
EUDRAGIT(登録商標):アクリル酸及びメタクリル酸エステルから誘導されるポリマー;
METHOCEL(登録商標):メチル又はメトキシセルロース
KOLLICOAT IR(登録商標):ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー
PLASDONE(登録商標):ポリビニルピロリドンポリマー又はコポリマー
LAUROGLYCOL(登録商標):プロピレングリコールラウリン酸エステル
SPAN(登録商標):ソルビタン脂肪酸エステル
CREMOPHOR(登録商標):ポリエトキシル化ひまし油
POLOXAMER(登録商標):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー又はポリオキシエチレンポリプロピレングリコール
TWEEN(登録商標):ポリエトキシル化ソルビタンエステル
KLUCEL(登録商標):ヒドロキシプロピルセルロース
KOLLIDON(登録商標):ポリビニルピロリドンホモポリマー又はコポリマー
XYLITOL(登録商標):(2,3,4,5)テトラヒドロキシペンタノール
ISOMALT(登録商標):6−0−α−D−グルコピラノシド−D−ソルビトール(1,6−GPS)と1−0−α−D−グルコピラノシド−D−マンニトール2水和物(1,1−GPM−2水和物)の等モル組成物
POLYOX(登録商標):ポリエチレンオキシドをベースとする水溶性樹脂
XYLIT(登録商標):(2,3,4,5)テトラヒドロキシペンタノール
PLUROL OLEIQUE(登録商標):ポリグリセロールのオレイン酸エステル
LUTROL(登録商標):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー又はポリオキシエチレンポリプロピレングリコール
ETHOCEL(登録商標):エチルセルロース
PRIMOJEL(登録商標):デンプングリコール酸ナトリウム。
本発明は乱用され易い性質をもつか又は頻繁に乱用されることが分かっている医薬活性化合物(「薬物」)のインビボ持続放出を確保する改良型固体又は固溶体経口製剤と、その塩、エステル、プロドラッグ及び他の医薬的に許容可能な等価物を提供する。
「AUC」なる用語は台形法とClast/kを使用して計算した濃度時間曲線下面積を意味し、ここでClastは最終実測濃度であり、kは消失速度定数の計算値である。
「AUCt」なる用語は台形法を使用して計算した最終実測濃度までの濃度時間曲線下面積を意味する。
「Cmax」なる用語は本発明の組成物の経口摂取により生じたTmaxにおける対象乱用関連薬物の血漿濃度を意味する(夫々ng/mLとμg/mLで表す)。特に指定しない限り、Cmaxは最高実測総濃度を意味する。
「Cmin」なる用語は5回連続投与間隔で投与した本発明の製剤の所期投与間隔内、例えば12時間おき又は必要に応じて投与するために適切であるとされた製剤では12時間投与間隔内の最低実測濃度を意味する。
「ng*hr/mL/mg」なる用語は血液1ミリリットル当たりの物質の測定量(ナノグラム)と時間数の積を乱用関連薬物の動物又はヒト投与量(ミリグラム)で割った値を意味する。
本明細書で使用する「上昇放出速度」なる用語は、製剤が薬物の約80%を消費するまで一定に維持されたり低下する速度ではなく、一般に経時的に増加する速度で薬物が使用環境で液体に溶解するように、一般に経時的に増加する溶解速度を意味する。
上記又は他の治療で使用する場合、治療有効用量の本発明の化合物の1種を純粋な形態、又はそのような形態が存在する場合には医薬的に許容可能な塩、エステルもしくはプロドラッグ形態で利用することができる。本発明の化合物の「治療有効用量」なる用語は任意医療処置に適用可能な妥当なメリット/リスク比で疾患を治療するために十分な化合物の量を意味する。しかし、当然のことながら、本発明の化合物及び組成物の合計1日用量は適切な医療判断の範囲内で主治医により決定されよう。任意特定患者の具体的な治療有効用量レベルは治療する疾患と疾患の重篤度;利用する特定化合物の活性;利用する特定組成物;患者の年齢、体重、一般健康状態、性別及び食生活;利用する特定化合物の投与時間、投与経路及び排泄速度;治療期間;利用する特定化合物と併用又は同時使用する薬物;並びに医療分野で周知の他の因子を含む各種因子により異なる。
好ましい1態様において、本発明は通常の溶媒(例えば限定されないが、蒸留エタノール水溶液)による製剤からの薬物の抽出を抑制する製剤を提供する。製剤はオピオイドを非経口投与用に容易に濃縮できないように、人間が(意図的又は非意図的に)製剤からオピオイドを抽出しにくくすることにより乱用を断念させる。また、これらの乱用抵抗性製剤は鼻孔からのスノーティングにより容易に乱用される小粒子又は粉末状に容易に破砕することができない。このような乱用抵抗性製剤はオピオイドアンタゴニストを添加する必要がない(但し、乱用を更に断念させるために製剤にオピオイドアンタゴニストを添加してもよい)。特定理論に結び付ける意図はないが、(限定されないが)ヒドロキシメチルセルロース、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース等のアルキルセルロースを添加すると、アルコール、特に20%又は40%エタノール水溶液に製剤を抽出しにくくなると考えられる。アルキルセルロースは好ましくはアルキル置換基による置換度が少なくとも12%であり、より好ましくはアルキル置換基による置換度が少なくとも16%であり、最も好ましくはアルキル置換基による置換度が少なくとも19%である。本発明の関連では、セルロースのアルキル置換度は約40%未満が好ましく、より好ましくは約30%未満である。更に、アルキル置換基は好ましくはC−C、より好ましくはC、C又はC、最も好ましくはCであり、アルキル置換基の炭素原子数が3以上の場合には、直鎖でも分岐鎖でもよい。
別の好ましい態様において、製剤は場合により切断、粉砕、微粉砕等を受けにくい。本発明のこの側面の適切な1つの尺度は「Pharma Test PTB 501」硬度計により測定した「破断強度」である。本発明の製剤は好ましくは破断強度が少なくとも150ニュートン(150N)である。より好ましくは、本発明の製剤は破断強度が少なくとも300N、更により好ましくは少なくとも450N、更により好ましくは少なくとも500Nである。
本発明による破断強度は欧州薬局方1997,143,144頁,方法番号2.9.8に公表されている錠剤の破断強度の測定方法に従って直径10mm、幅5mmの錠剤で測定することができる。破断強度を測定するために使用される好ましい装置の1例はFmax=2.5kN,最大伸び1150mmの「Zwick Z 2.5」材料試験機であり、カラムとスピンドルを含む構成であり、後方クリアランス100mm及び試験速度0.1800mm/minのものである。測定はねじ込み式インサートとシリンダー(直径10mm)を含む圧力ピストン、力変換器(Fmax.1kN,直径=8mm,10N〜ISO 7500−1クラス0.5,2N〜クラス1,Zwick総荷重Fmax=1.45kN)を使用して実施することができる。前記装置は場合によりZwick GmbH & Co.KG,UIm,Germanyから入手することができる。
本発明の組成物を製造するためには適切な任意手段を使用することができる。好ましい1態様において、製剤は好ましくは溶融処理、より好ましくは溶融押出後、どちらの場合も製剤を粉砕又は摩砕せずに直接成形される。上記に拘わらず、製剤の直接成形錠剤に場合により嚥下補助剤(限定されないが、例えばゼラチンコート)をコーティングしてもよいと考えられる。特定理論に結び付ける意図はないが、中間摩砕段階を介さずに製剤に望ましくない尖鋭な輪郭が形成されないように直接成形すると、製剤の破断強度の向上に役立つと考えられる。更に、本発明の製剤の所定態様は場合により少なくとも2種類の溶融処理ポリマーを利用することにより破断強度を強化することができる。特定理論に結び付ける意図はないが、第2の溶融処理ポリマーは錠剤の形成中に組成物全体のガラス遷移温度を有利に調節するように第1の溶融処理ポリマーと優先的に相互作用すると考えられる。
1態様において、製剤は溶融処理、より好ましくは溶融押出後に直接成形された製剤を形成するためにポリマーもしくはコポリマー又はその組合せを使用することができる。薬理的に不活性であり、腸溶コーティング又は持続放出プロファイルを製剤に提供するポリマーを使用することもできる。1態様において、適切なポリマー/コポリマーとしては、例えばEudragit L又はSタイプ等の薬理的に不活性なポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
EUDRAGIT(登録商標)は本発明で使用するのに適しており、アクリル酸とメタクリル酸のエステルから誘導される所定の好ましいポリマーの商品名である。EUDRAGITポリマーの性質は主にEUDRAGITポリマーのモノマーに組込まれる官能基により決定される。個々のEUDRAGIT(登録商標)グレードはその中性、アルカリ性又は酸性基の比率が異なるため、物理化学的性質が異なる。下式:
Figure 2010534204
を有するアンモニオアルキルメタクリレートコポリマー又はメタクリレートコポリマーを使用することができる。
EudragitポリマーはUSPに記載の仕様/要件を満足する。2007年米国薬局方によると、EudragitはUSP 30/NF 25として定義されている。
メタクリル酸コポリマー,タイプA NF=Eudragit L−100
メタクリル酸コポリマー,タイプB NF=Eudragit S−100
メタクリル酸コポリマー,タイプC NF=Eudragit L−100−55(少量の界面活性剤を含有)
アンモニオメタクリレートコポリマー,タイプA NF=Eudragit RL−100(顆粒)
アンモニオメタクリレートコポリマー,タイプA NF=Eudragit RL−PO(粉末)
アンモニオメタクリレートコポリマー,タイプB NF=Eudragit RS−100(顆粒)
アンモニオメタクリレートコポリマー,タイプB NF=Eudragit RS−PO(粉末)
30%ポリアクリレート分散液Ph.Eur.=Eudragit NE30D(=30%水性分散液)
塩基性ブチル化メタクリレートコポリマーPh.Eur.=Eudragit E−100
なお、官能基は第4級アンモニウム(トリメチルアンモニオエチルメタクリレート)部分ないしR=COOCHCH(CH)3Clをもつ[EUDRAGIT(登録商標)(RL又はRS)として市販]か又は官能基はカルボン酸ないしR=COOHである[EUDRAGIT(登録商標)(L)として市販]。官能基がカルボン酸部分であるとき、EUDRAGIT(登録商標)(L)ポリマーは胃酸耐性で腸溶性である。従って、EUDRAGIT(登録商標)(L)を使用する製剤は胃液に耐性となり、活性剤を結腸内に放出することになる。官能基がトリメチルアンモニオエチルメタクリレート部分である場合には、EUDRAGIT(登録商標)(RL又はRS)ポリマーは不溶性、透過性、分散性及びpH非依存性である。従って、これらのEUDRAGIT(登録商標)(RL又はRS)ポリマーは持続放出製剤の薬物遅放に使用することができる。EUDRAGIT(登録商標)は固形(EUDRAGIT(登録商標)L100/S100/L−100−55,EUDRAGIT(登録商標)E PO,EUDRAGIT(登録商標)RL PO,Eudragit RS PO)、顆粒(EUDRAGIT(登録商標)E100,EUDRAGIT(登録商標)RL 100/RS 100)、分散液(L 30D−55/FS 3OD 30%,EUDRAGIT(登録商標)NE 30D/40D 30%/40%ポリマー含量,EUDRAGIT(登録商標)RL 30D RS 30D 30%)及び有機溶液(EUDRAGIT(登録商標)L 12.5,EUDRAGIT(登録商標)E12.5,EUDRAGIT(登録商標)RL 12.5/RS 12.5−12.5%有機溶液)等の各種形態で販売されている。
少なくとも2種類の溶融処理ポリマーを利用する場合には、一方は好ましくはセルロース誘導体、より好ましくはヒドロキシアルキルセルロース誘導体、場合によりヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、独立して他方のポリマーは好ましくは(メタ)アクリレートポリマー(例えば適切な任意のEudragitポリマー)である。本発明の関連で好ましい(メタ)アクリレートポリマーとしてはEudragit LとEudragit RSが挙げられる。本発明の関連でより好ましいポリマーの1例はEudragit RLである。複数のEudragitポリマーを併用することができ、Eudragit RS及びRLの混合物が好ましい。(推奨されないが)医師に処方された投薬の摂取中に実質的量のアルコール飲料を飲用している者は胃に含まれる胃液の組成が実質的に変化している可能性があり、極端な場合には、これらの胃液は40%までのアルコールを含有している可能性がある。本発明の乱用抑止製剤の所定態様は場合により少なくとも1種の乱用関連薬物と、少なくとも1種のセルロースエーテル又はセルロースエステルと、少なくとも1種の(メタ)アクリル酸ポリマーの溶融処理混合物を含有していると有利であり、37℃で1時間以内に20%エタノール水溶液又は40%エタノール水溶液又は両方により製剤から抽出される薬物の量は37℃又は25℃又は両方の温度で1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の1.5倍以下である。40%エタノールで抽出しにくい点は個人が乱用関連薬物を含有する医薬から乱用関連薬物を意図的に抽出しようとする状況で有利である。
夫々20%もしくは40%エタノール水溶液又は0.01N塩酸による抽出のプロトコルについては後記実験セクションに記載する。より好ましい態様において、20%又は40%エタノール水溶液により製剤から抽出される薬物の量は1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の1.5倍以下である。更により好ましい態様において、20%又は40%エタノール水溶液により製剤から抽出される薬物の量は1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量以下である。更により好ましい態様において、20%又は40%エタノール水溶液により製剤から抽出される薬物の量は1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の0.9倍以下である。
本発明は更に、抽出がイソプロピルアルコール、蒸留酒(例えばウォッカ)、ホワイトビネガー、水及びエタノール水溶液(例えば20%エタノール)等の市販の家庭用抽出溶媒による溶媒抽出であるときに製剤から薬物が抽出されないようにする少なくとも1種の乱用関連薬物の持続放出製剤を提供する。製剤は一般に溶媒抽出しにくいが、胃液等の水溶液への十分な薬物放出を確保する。この製剤は圧壊又は粉砕時にも胃液等の水溶液への十分な薬物放出を確保する。幸運にも、本発明の所定の好ましい態様では、3オンスの上記家庭用溶媒の1種又は2種又は3種以上への添加時(即ち0時間)から1時間までに放出される乱用関連薬物の量は通常のヒトの嚥下時と同時に放出される量の15%以下であり、あるいは1時間超から約4時間までに放出される量は通常のヒトの嚥下時と同時に放出される量の15%以下であり、あるいはその両方であると予想される。
本発明の典型的な好ましい組成物はセルロースエーテル及びセルロースエステルを含有しており、本発明ではこれらを単独で使用してもよいし、併用してもよく、好ましい分子量は50,000〜1,250,000ダルトンである。セルロースエーテルはアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース又はその混合物から選択することが好ましく、例えばエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(NF)、ヒドロキシエチルセルロース(NF)及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(USP)又はその組合せが挙げられる。有用なセルロースエステルは限定されないが、酢酸セルロース(NF)、酢酸酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びその混合物である。最も好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の非イオン性ポリマーを使用することができる。
無水グルコース単位のセルロース上の置換基の量はセルロース化学者に「置換度」(D.S.)として知られる概念である環に結合した置換基の平均数により表すことができる。各単位の全3個の利用可能な位置が置換される場合には、D.S.は3であり、各環で平均2個を反応させる場合には、D.S.は2であり、以下、同様である。
好ましい態様において、セルロースエーテルはアルキル置換度1.3〜2.0であり、ヒドロキシアルキルモル置換度0.85までである。
好ましい態様において、アルキル置換基はメチルである。更に、好ましいヒドロキシアルキル置換基はヒドロキシプロピルである。種々の置換度でメトキシ及びヒドロキシプロピル置換されたこれらの型のポリマーは薬局方、例えばUSPに「ヒプロメロース」の名称でまとめられている。
メチルセルロースは商品名METHOCEL Aで市販されている。METHOCEL Aは1.64〜1.92のメチル(又はメトキシ)D.S.である。これらの型のポリマーは薬局方、例えばUSPに「メチルセルロース」の名称でまとめられている。
特に好ましいセルロースエーテルはヒドロキシプロピルメチルセルロースである。ヒドロキシプロピルメチルセルロースは商品名METHOCEL E(メチルD.S.約1.9,ヒドロキシプロピルモル置換度約0.23)、METHOCEL F(メチルD.S.約1.8,ヒドロキシプロピルモル置換度約0.13)及びMETHOCEL K(メチルD.S.約1.4,ヒドロキシプロピルモル置換度約0.21)で市販されている。METHOCEL FとMETHOCEL Kが本発明で使用するのに好ましいヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
アクリルポリマーは適切には、アクリル酸及び/又はアルカクリル酸及び/又はアルキル(アルク)アクリレートのモノマーを含むホモポリマーとコポリマー(この用語は3個以上の別個の反復単位をもつポリマーを意味する)を包含する。本明細書で使用する「アルキル(アルク)アクリレート」なる用語は対応するアクリレート又はアルカクリレートエステルを意味し、通常では夫々対応するアクリル酸又はアルカクリル酸から形成される。換言するならば、「アルキル(アルク)アクリレート」なる用語はアルキルアルカクリレート又はアルキルアクリレートを意味する。
好ましくは、アルキル(アルク)アクリレートは(C−C22)アルキル((C−C10)アルク)アクリレートである。アルキル(アルク)アクリレートのC−C22アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、イソプロピル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ベヘニル及びその異性体が挙げられる。アルキル基は直鎖でも分岐鎖でもよい。好ましくは、(C−C22)アルキル基は上記に定義した(C−C)アルキル基、より好ましくは上記に定義した(C−C)アルキル基を表す。アルキル(アルク)アクリレートのC1−10アルク基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル及びその異性体が挙げられる。アルク基は直鎖でも分岐鎖でもよい。好ましくは、(C−C10)アルク基は上記に定義した(C−C)アルク基、より好ましくは上記に定義した(C−C)アルク基を表す。
好ましくは、アルキル(アルク)アクリレートは(C−C)アルキル((C−C)アルク)アクリレート、最も好ましくは(C−C)アルキル(メタ)アクリレートである。当然のことながら、(C−C)アルキル(メタ)アクリレートなる用語は(C−C)アルキルアクリレート又は(C−C)アルキルメタクリレートを意味する。(C−C)アルキル(メタ)アクリレートの例としては、メチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート(EMA)、n−プロピルメタクリレート(PMA)、イソプロピルメタクリレート(IPMA)、n−ブチルメタクリレート(BMA)、イソブチルメタクリレート(IBMA)、tert−ブチルメタクリレート(TBMA);メチルアクリレート(MA)、エチルアクリレート(EA)、n−プロピルアクリレート(PA)、n−ブチルアクリレート(BA)、イソプロピルアクリレート(IPA)、イソブチルアクリレート(IBA)及びその組合せが挙げられる。
好ましくは、アルカクリル酸モノマーは好ましくは、(C−C10)アルカクリル酸である。(C−C10)アルカクリル酸の例としては、メタクリル酸、エタクリル酸、n−プロパクリル酸、イソプロパクリル酸、n−ブタクリル酸、イソブタクリル酸、tert−ブタクリル酸、ペンタアクリル酸、ヘキサアクリル酸、ヘプタアクリル酸及びその異性体が挙げられる。好ましくは、(C−C10)アルカクリル酸は(C−C)アルカクリル酸、最も好ましくはメタクリル酸である。
所定態様において、アルキル基はアリール基で置換されていてもよい。本明細書で使用する「アルキル」基とは直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素を意味する。アルキル基は炭素原子数1〜16であり、置換されていなくてもよいし、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシカルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、チオ及びチオアルキルから選択される1個以上の基で置換されていてもよい。「ヒドロキシ」基とはOH基を意味する。「アルコキシ」基とは−O−アルキル基を意味し、ここでアルキルは上記に定義した通りである。「チオ」基とは−SH基を意味する。「チオアルキル」基とは−SR基を意味し、ここでRは上記に定義したアルキルである。「アミノ」基とは−NH基を意味する。「アルキルアミノ」基とは−NHR基を意味し、ここでRは上記に定義したアルキルである。「ジアルキルアミノ」基とは−NRR’基を意味し、ここでR及びR’はいずれも上記に定義した通りである。「アミド」基とは−CONHを意味する。「アルキルアミド」基とは−CONHR基を意味し、ここでRは上記に定義したアルキルである。「ジアルキルアミド」基とは−CONRR’基を意味し、ここでR及びR’は上記に定義したアルキルである。「ニトロ」基とはNO基を意味する。「カルボキシル」基とはCOOH基を意味する。
所定態様において、アルキル基はアリール基で置換されていてもよい。本明細書で使用する「アリール」とは炭素環式及び複素環式の両方の芳香環を含み、いずれも単環でも縮合多環でもよく、芳香環は5又は6員環とすることができる。代表的な単環式アリール基としては限定されないが、フェニル、フラニル、ピロリル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル等が挙げられる。縮合多環式アリール基は縮合環系の1個以上の環として5又は6員芳香環又は複素芳香環を含む芳香族基である。代表的な縮合多環式アリール基としてはナフタレン、アントラセン、インドリジン、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1,8−ナフチリジン、プテリジン、カルバゾール、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン及びアズレンが挙げられる。同様に本明細書で使用するアリールと基はアリールアルキル基も包含する。更に、本明細書で使用する「アリールアルキル」とは芳香基がアルキル基と結合した部分(例えばベンジル)を意味する。
好ましくは、アクリルポリマーはアクリルコポリマーである。好ましくは、アクリルコポリマーは上記に定義したアルキル(アルク)アクリレート及び/又はアクリル酸及び/又はアルカクリル酸から誘導されるモノマーを含む。最も好ましくは、アクリルコポリマーはアルキル(アルク)アクリレート、即ち上記に定義した共重合性アルキルアクリレート及びアルキルアルカクリレートモノマーから誘導されるモノマーを含む。特に好ましいアクリルコポリマーは(C−C)アルキルアクリレートモノマーと共重合性(C−C)アルキル(C−C)アルカクリレートコモノマーを含み、特にメチルメタクリレートとメチルアクリレート及び/又はエチルアクリレート及び/又はn−ブチルアクリレートの共重合性コモノマーから形成されるコポリマーが挙げられる。
好ましくは、(メタ)アクリルポリマーはイオン性(メタ)アクリルポリマー、特にカチオン性(メタ)アクリルポリマーである。イオン性(メタ)アクリルポリマーはイオン基をもつ(メタ)アクリルモノマーを中性(メタ)アクリルモノマーと共重合させることにより製造される。イオン基は好ましくは第4級アンモニウム基である。
(メタ)アクリルポリマーは一般に非水溶性であるが、水溶液及び消化液に膨潤性で透過性である。カチオン基と中性(メタ)アクリル酸エステルのモル比により、製剤の透水性の制御が可能になる。好ましい態様において、(メタ)アクリルポリマーはカチオン基と中性(メタ)アクリル酸エステルのモル比が平均で約1:20〜1:35であるコポリマー又はコポリマー混合物である。この比は適切な市販のカチオン性(メタ)アクリルポリマーを選択するか又はカチオン性(メタ)アクリルポリマーを適切な量の中性(メタ)アクリルポリマーとブレンドすることにより調節することができる。
適切な(メタ)アクリルポリマーはRohm Pharmaから商品名Eudragit、好ましくはEudragit RL及びEudragit RSで市販されている。Eudragit RL及びEudragit RSは第4級アンモニウム基含量の低いアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルのコポリマーであり、アンモニウム基と残りの中性(メタ)アクリル酸エステルのモル比はEudragit RLで1:20であり、Eudragit RSで1:40である。平均分子量は約150,000である。製剤の性質を調節するため、及び/又はその製造し易さを改善するために、(メタ)アクリルポリマー以外に他の医薬的に許容可能なポリマーを本発明の製剤に添加してもよい。これらのポリマーはN−ビニルラクタムのホモポリマー、特にポリビニルピロリドン(PVP)、N−ビニルラクタムとこれに共重合可能な1種以上のコモノマーのコポリマー(ここで、コモノマーは窒素含有モノマーと酸素含有モノマーから選択される)、特にN−ビニルピロリドンとカルボン酸ビニルのコポリマー(好ましい例はN−ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー及びN−ビニルピロリドンとプロピオン酸ビニルのコポリマーである);ポリビニルアルコールとポリエチレングリコールのグラフトコポリマー(例えばBASF AG,Ludwigshafen,GermanyからKollicoat(登録商標)IRとして市販されているもの);高分子量ポリアルキレンオキシド(例えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド及びエチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー);ポリアクリルアミド;酢酸ビニルポリマー(例えば酢酸ビニルとクロトン酸のコポリマー、部分加水分解ポリ酢酸ビニル(別称部分鹸化「ポリビニルアルコール」);ポリビニルアルコール;ポリ(ヒドロキシ酸)(例えばポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸)及び3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸のコポリマー);又はその1種以上の混合物が挙げられる。PVPは押出中にハイドロコドンN−オキシドを生じるので、PVPポリマー及びコポリマーの使用は必ずしも好ましくない。しかし、少量(製剤全体の0.2〜0.6%w/w)の酸化防止剤を使用する場合には、PVPを使用すると好ましい場合がある。
「乱用関連薬物」とは流通が法的に規制されている生物学的に有効な任意成分を意味する。本発明の関連で有用に製剤化することができる乱用薬物としては限定されないが、プソイドエフェドリン、抗鬱剤、強力刺激剤、ダイエット薬、ステロイド及び非ステロイド性抗炎症薬が挙げられる。強力刺激剤の分類では、メタンフェタミンが最近乱用薬物として世間の注目を集めている1種の薬物である。アトロピン、ヒヨスチアミン、フェノバルビタール、スコポラミン等の乱用性についても現在多少懸念されている。別の主要な分類の乱用関連薬物は鎮痛薬、特にオピオイドである。
「オピオイド」なる用語は、アゴニスト、アンタゴニスト又はアゴニストとアンタゴニストの混合物のいずれであるかに拘わらず、エンケファリン、エンドルフィン及びジノルフィン等の内因性オピオイドペプチドと結合した1個以上の受容体部位と反応する物質を意味する。オピオイドとしては限定されないが、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアムプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、酪酸ジオキサフェチル、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、フェンタニル、ヘロイン、ハイドロコドン、ハイドロモルフォン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボフェナシルモルファン、レボルファノール、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルピパノン、オピウム、オキシコドン、オキシモルフォン、パパベレツム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェナゾシン、フェノモルファン、フェノペリジン、ピミノジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、チリジン及びトラマドール並びにその塩及び混合物が挙げられる。
所定の好ましい態様において、本発明の製剤は少なくとも1種の他の治療薬を含有する。更により好ましい態様において、他の治療剤は限定されないが、非ステロイド性非オピオイド鎮痛薬から構成される群から選択することができ、場合により更にアセトアミノフェン、アスピリン、フェンタニル、イブプロフェン、インドメタシン、ケトロラク、ナプロキセン、フェナセチン、ピロキシカム、スフェンタニル、スリンダク及びインターフェロンαから構成される群から選択される。(例えば)米国食品医薬品局等の適切な国立又は地方規制機関の権限下で定用量併用剤として現在大衆に販売されている薬物併用剤が特に好ましい。このような薬物としては限定されないが、ハイドロコドンとアセトアミノフェン(定用量)併用剤、又はハイドロコドンとイブプロフェンの(定用量)併用剤が挙げられる。
乱用関連薬物はセルロースエーテル又はセルロースエステルと、1種のアクリル又はメタクリルポリマーと、製剤の他の補助成分により形成されるマトリックス全体に均一に分散していることが好ましい。この記載はマトリックス相内に一般に直径1μm未満の小粒子の薬物を含むシステムも包含するものである。これらのシステムは熱分析(DSC)又はX線回折分析(WAXS)により分析した場合にその結晶又は微結晶状態の有意量の活性オピオイド成分を含まないことが好ましい。薬物の合計量の少なくとも98(重量)%が非晶質状態で存在することが好ましい。例えばアセトアミノフェン等の非乱用関連薬物である他の活性剤も本発明の製剤中に存在する場合には、この他の薬物活性剤は製剤に組込まれた結晶状態とすることができる。系が化学的及び物理的に均一もしくは実質的に均一となるか又は1つの熱力学相から構成されるように成分の分散系が構成されているとき、このような分散系を「固溶体」と言う。乱用関連活性剤の固溶体が好ましい。製剤には更に糖アルコール又はその誘導体、マルトデキストリン;医薬的に許容可能な界面活性剤、流動調節剤、崩壊剤、賦形剤及び滑沢剤から選択される1種以上に添加剤を添加することができる。有用な糖アルコールの例としてはマンニトール、ソルビトール、キシリトールか挙げられ;有用な糖アルコール誘導体としては限定されないが、イソマルト、水素添加縮合パラチノース並びに類似及び非類似の他の糖アルコール誘導体が挙げられる。医薬的に許容可能な界面活性剤は好ましくは医薬的に許容可能な非イオン性界面活性剤である。低水溶性活性成分を含有するマトリックスに使用するため、及び/又は製剤の濡れ性を改善するためには界面活性剤の添加が特に好ましい。界面活性剤は製剤から放出された活性成分を即座に乳化させ、活性成分が胃腸管の水性液体中に沈殿するのを防ぐことができる。
添加剤をいくつか挙げると、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えばポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(5)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル);ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル(例えばポリオキシエチレン(2)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(3)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(4)ノニルフェニルエーテル又はポリオキシエチレン(3)オクチルフェニルエーテル);ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(例えばPEG−200モノラウレート、PEG−200ジラウレート、PEG−300ジラウレート、PEG−400ジラウレート、PEG−300ジステアレート又はPEG−300ジオレエート);アルキレングリコール脂肪酸モノエステル(例えばプロピレングリコールモノ及びジラウレート(Lauroglycol(登録商標)));スクロース脂肪酸エステル(例えばスクロースモノステアレート、スクロースジステアレート、スクロースモノラウレート又はスクロースジラウレート);ソルビタン脂肪酸モノ及びジエステル(例えばソルビタンモノラウレート(Span(登録商標)20)、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノパルミテート(Span(登録商標)40)又はソルビタンステアレート);ポリオキシエチレンひまし油誘導体(例えばポリオキシエチレングリセロールトリリシノレート又はポリオキシル35ひまし油(Cremophor(登録商標)EL;BASF Corp.)又はポリオキシエチレングリセロールオキシステアレート、例えばポリエチレングリコール40水素化ひまし油(Cremophor(登録商標)RH 40)又はポリエチレングリコール60水素化ひまし油(Cremophor(登録商標)RH 60));又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマー、別称ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー又はポリオキシエチレンポリプロピレングリコール(例えばPluronic(登録商標)F68、Pluronic(登録商標)F127、Poloxamer(登録商標)124、Poloxamer(登録商標)188、Poloxamer(登録商標)237、Poloxamer(登録商標)388又はPoloxamer(登録商標)407(BASF Wyandotte Corp.));又はポリオキシエチレン(20)ソルビタンのモノ脂肪酸エステル(例えばポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(Tween(登録商標)80)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(Tween(登録商標)60)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート(Tween(登録商標)40)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(Tween(登録商標)20))等及びその2種、3種、4種、5種以上の混合物が挙げられる。
他の各種添加剤も溶融物に添加することができ、例えば流動調節剤(例えばコロイド状シリカ);滑沢剤、充填剤、崩壊剤、可塑剤、安定剤(例えば酸化防止剤、光安定剤、遊離基捕捉剤又は微生物攻撃に対する安定剤)が挙げられる。更に、アセトアミノフェン含有オーバーコート層はアセトアミノフェン自体に起因する苦味があるので、この苦味を減らすために甘味剤及び/又は香味剤を添加剤として使用してもよい。苦味を減らす1つの好ましい方法は薄層の非アセトアミノフェン含有オーバーコートの追加である。本発明の製剤は加熱プレス機の使用等の適切な任意溶融法により得ることができ、溶融押出により製造することが好ましい。薬物の均一な分布と十分な分散度を得るためには、薬物含有溶融物を十分な滞留時間にわたって溶融押出機の加熱バレルに保持することができる。一方の成分を他方に均一に組込むことが可能な液体状態又はゴム状態への遷移点で溶融が生じる。溶融は通常、製剤の溶融性賦形剤(例えばセルロースエーテル/エステル、糖アルコール及び/又は(メタ)アクリルポリマー)の軟化点よりも高温に加熱することが必要である。溶融物の製造は各種方法で実施することができる。
通常では、溶融温度は70〜250℃、好ましくは80〜180℃、最も好ましくは100〜140℃である。
溶融法が溶融押出を含む場合には、溶融及び/又は混合はこの目的に慣例的に使用されている装置で実施することができる。押出機又は混練機が特に適切である。適切な押出機としては、一軸押出機、かみ合い型スクリュー押出機及び多軸押出機、好ましくは同方向又は逆方向に回転することができ、場合により混練ディスクを備える二軸押出機が挙げられる。当然のことながら、作業温度も押出機の種類又は使用される押出機の内部の構造の種類により決定される。押出機内の成分を溶融、混合及び溶解させるために必要なエネルギーの一部は加熱素子により提供することができる。しかし、押出機内の材料の摩擦と剪断により実質的な量のエネルギーを混合物に提供し、成分の均一溶融物の形成を助長することもできる。
別の態様では、本発明は以下の特性:(a)37℃で撹拌下又は非撹拌下に1時間以内にエタノール溶媒、例えば40%又は20%エタノール水溶液又は両方により製剤から抽出される乱用関連薬物が37℃で1時間以内に0.01N塩酸により抽出される乱用関連薬物の量の1.5倍以下である、(b)製剤が不正を加えにくく、「Pharma Test PTB 501」硬度計により測定した場合に150ニュートン、好ましくは300ニュートン、より好ましくは450ニュートン、更により好ましくは500ニュートンの加重下で破断しない、(c)製剤がインビトロ溶解試験及び場合により更にインビボ(即ち動物又はヒトの消化管内)において30分間、最初の1時間又は最初の2時間に薬物の少なくとも15%、より好ましくは18%、場合により24%で薬物の45%、より好ましくは38%、場合により34%以下を放出するという特性の少なくとも2つをもつことを特徴とする経口徐放製剤を提供する。特定理論に結び付ける意図はないが、製剤、特に非コア領域の薬物添加率を高めることにより、製剤からのアセトアミノフェンの高い初期放出速度が達成されると考えられる。本発明の製剤の所定態様におけるアセトアミノフェン等の単一活性成分の薬物添加率(重量)は約60%、70%、75%、80%、85%超とすることができる。アセトアミノフェンの薬物添加率は80%に限定することができる。
この製剤の好ましい1態様はモノリシック形又は固溶体である。「モノリシック」なる用語は「1枚(single)」の「岩(stone)」を意味する語源に由来する。モノリシック又は固体は好ましくは少なくとも1つの寸法が5mmよりも大きい。本発明のモノリシック態様において、乱用関連薬物は単一固体又は単一固溶体エレメントに含まれることが好ましい。モノリシック固体又は固溶体に場合により他の材料をオーバーコート又は組合せることもできる。これらの他の材料は実質的量の乱用関連薬物を含有していないことが好ましく、これらの材料は乱用関連薬物のインビボ又はインビトロ溶解又は分散速度を実質的に変化させないことが好ましい。最初の約1時間後の1又は複数の乱用関連薬物のインビトロ及び/又はインビボ放出速度は少なくとも約6、8、10、12又は16時間にわたって実質的に一定であることが好ましい。従って、本発明の所定態様は患者又は動物の血中に治療レベルの薬物が迅速に得られるように乱用関連薬物のバースト放出を確保すると共に、治療量を少なくとも約8、12又は24時間提供するように維持するように対応させることが可能な単相薬物製剤を提供する。更に、薬物製剤はヒト又は動物に1日1回、2回又は3回反復投与するのに適していることが好ましい。本発明の製剤の好ましい態様は製剤に配合された乱用関連薬物の実質的に全量を放出すると有利である。例えば、本発明の製剤はインビトロ溶解試験で約16時間、場合により12又は9時間以内に薬物の90%、好ましくは95%超を送達するように対応することができる。薬物の90%が製剤から放出される時点から累積血中濃度ないしAUCを直接知ることはできないが、薬物製剤が患者(又は動物)の血液系に薬物を吸収させることが可能な消化管の部分に乱用関連薬物の実質的に全部又は全部を放出するときに一般に乱用関連薬物1mg当たりの高いAUCを達成することができる。
更に別の好ましい態様において、本発明は少なくとも1種の治療薬を含有する製剤を溶融押出する段階を含み、更に(中間)粉砕段階を介さずに押出物を製剤に直接成形する段階を含む乱用抵抗性薬物製剤の製造方法を提供する。溶融押出物は好ましくはセルロース誘導体を含み、好ましくは更にEudragitポリマーも含む。好ましいEudragitポリマーとしては、Eudragit L又はEudragit RS又は両方が挙げられ、Eudragit RL又はEudragit RLとEudragit RSの組合せが特に好ましい。
溶融物は糊状から粘性までとすることができる。溶融物を凝固させる前に、溶融物を場合によりほぼ任意の所望形状に成形することができる。押出物の成形は場合によりカレンダーにより簡便に実施することができ、その表面に相互に一致する凹部を備える2本の逆方向に回転するローラーを使用すると好ましい。種々の形状の凹部を備えるローラーを使用することにより広範な錠剤形状を得ることができる。あるいは、押出物を凝固前(「ホットカット」)又は後(「コールドカット」)に細断してもよいし、金型射出法で使用してもよい。加熱プレス機を利用する溶融法により得られた溶融物も場合によりカレンダリングすることができる。形成された溶融物に実質的量の乱用性薬物を含有しない材料を場合によりオーバーコートしてもよい。例えば、乱用薬物を含有するモノリシック製剤にカラーコート、嚥下補助剤又は医薬的に許容可能な材料の別の層をオーバーコートすることができる。モノリシック形に積層した材料は製剤からの活性成分の放出速度を実質的に変化させないことが好ましい。
このような製剤を哺乳動物が摂取し易くするためには、製剤に適切な形状を付与すると有利である。従って、快適に嚥下することができる大型錠剤は円形よりも細長いほうが好ましい。
製剤のフィルムコートは更に嚥下し易さを助長する。フィルムコートは更に味を改善し、エレガントな外観を提供する。所望により、フィルムコートは腸溶コートとすることができる。フィルムコートは通常、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びアクリレート又はメタクリレートコポリマー等のポリマー成膜材料を含む。成膜ポリマーに加え、フィルムコートには更に可塑剤(例えばポリエチレングリコール)、界面活性剤(例えばTween(登録商標)タイプ)及び場合により顔料(例えば二酸化チタン、酸化鉄)及び/又は甘味剤又は香味剤を添加することができる。フィルムコーティングには更に粘着防止剤としてタルクも添加することができる。フィルムコートは通常、製剤の約5重量%未満に相当する。
発明の典型的な態様:
本発明の所定の典型的な態様は易水溶性薬物の二相放出プロファイルをもち、押出とカレンダリングにより製造されたポリマー含有錠剤を含むモノリシック製剤を提供する。製剤は好ましくはハイドロコドン及びアセトアミノフェン組成物の即時放出製剤と制御放出製剤を組合せたものである。特に麻薬を含むこれらのモノリシック製剤は製剤の薬物溶解が40%エタノール水溶液への混入を低下/最低にするような乱用抑止プロファイルをもつことができる。更により好ましくは、これらの製剤は生産規模への迅速な転換の選択肢を提供する再現可能な製造方法を提供することができる。
放出速度の異なる2つの製剤に活性成分(アセトアミノフェン)を組込んだ後に製剤を結合して2層又は多層錠剤とすることにより、モノリシック剤形を維持しながらアセトアミノフェンの所望の二相薬物溶解を達成することができる。この目的に適した方法としては、特に押出物製剤用としてEP0857062に記載されているような多層錠剤の同時押出製造方法が挙げられる。この方法の1つの欠点は2個の押出機を同時に運転しなければならず、その質量及び体積流速を非常に正確に調整しなければならないという点である。特に錠剤をカレンダーで成形する場合には、薬局方(例えばUSP,Ph.Eur.)に指定されているような錠剤のアッセイ及び含量均一性要件の遵守を確保するように非常に正確に維持された比で2つの溶融物を相互に混合する必要がある。このためには高度の労力が必要である。
速放アセトアミノフェン部分を別の錠剤として製造した後にカレンダリング中に遅放薬物部分のまだ可塑性の溶融物に添加することも可能である。冷却後に、別々に組込まれた速放成分を含有するカレンダー加工押出錠剤が得られる。この型の製剤は特に押出製剤に関してUS6,001,391に記載されている。このアプローチの1つの欠点は溶融物により完全に包囲されないように速放アセトアミノフェン錠剤を個々のカレンダーキャビティに非常に厳密に導入しなければならないという点である。この速放アセトアミノフェン成分が薬物の表面に直接配置されない限り、水性媒体に接触してもこの別個の錠剤部分からの薬物溶解は十分に迅速に開始することができない。
アセトアミノフェンを含有するフィルムコーティングを塗布することにより錠剤に速放アセトアミノフェン成分を得ることも可能である。フィルムコーティング押出製剤の製造は各種特許出願に記載されている。しかし、これらの特許出願は具体的に二相薬物溶解を達成するように設計された薬物含有フィルムコーティングについては記載していない。特許出願11/625,705及びPCT/US07/60864に従って製造された押出製剤を使用した臨床試験の結果、所望の二相薬物溶解(例えば1時間後>約30%,8時間後>約80%)を達成するためには錠剤に含まれるアセトアミノフェンの約20%を速放製剤にする必要があることが判明した。即ち、1錠当たりの総アセトアミノフェン含量が約500mgの場合には、アセトアミノフェン約100mgを速放性にする必要があった。速放製剤中の活性成分約100mgを錠剤に塗布することは困難であり、以下の所定の要件を満足する場合のみに可能である:
層が厚くなり過ぎないようにフィルムコーティング製剤の薬物含量を非常に高くしなければならない。
フィルムコーティングに使用する薬物含有溶液又は分散液は長時間の工程時間を避けるために高濃度でなければならず、そうでなければ工程が不経済になる。
フィルムコーティング層は更に層厚が大きい場合でも十分な機械的安定性を提供する必要があり、粘着性等であってはならず、厚い層でも亀裂が生じないように十分に弾性でなければならない。押出コアの表面との良好な密着を保証する必要がある。
厚い層を使用する場合には、フィルムコーティング層からの薬物溶解が迅速であることも必要である(好ましい1態様では最大で約1時間)。
層厚が大きい場合には、高温で高い相対湿度又は非常に低い相対湿度又はその組合せの条件下で長期間保存中にフィルムコーティング層の官能性がさほど変化しない(即ちコーティングの亀裂、粘着、脱落等が生じない)ことも必要である。
驚くべきことに、比較的少量の適切な水溶性又は水膨潤性ポリマーと共に微粉状アセトアミノフェンをフィルムコーティング層に使用すると、上記要件を満足できることが今般判明した。活性成分含量の高いこの種の製剤を実現でき、30重量%超の非常に高い総固形分含量でも噴霧溶液の粘性は著しく低く、厚いフィルムコーティング層(200μm以上)でも比較的短時間で塗布することができ、工程を経済的にできることが判明した。100mg超のアセトアミノフェンを含有する層で薬物溶解も十分に迅速であった。
従って、フィルムコーティングの層厚によりアセトアミノフェン噴霧量を非常に厳密に制御することができ、従って、薬物溶解プロファイル(即ち最初の1時間の放出)も非常に厳密に制御することが可能であった。
本発明のフィルムコーティング製剤は押出錠剤のざらざらした表面を非常に有効に平滑化することができ、即ちフィルムコーティングは錠剤の表面の凹凸を非常に有効にシールするという別の驚くべき発見もあった。市販の殆ど全てのフィルムコーティングとその製造に使用されているポリマーが実際にこの性質をもたず、この性質をもつように意図されてもいない点を考えると、これは驚くべきことであった。公知ポリマー及びフィルムコーティング製剤はエンボス加工したエレメント(ロゴ等)を詳細に再現し、細かく行を区切るように設計されている。換言するならば、特に従来製造されている錠剤に存在する凹部の「充填」は望ましくなく、絶対に避けるべきである(WO2006/002808参照;特に全サンプルでこの点を参照、18頁、実施例4:“The embossing was well reproduced,without smearing and bridging effects”参照)。フィルムコーティング製剤の製造に適切なポリマーは既に今日までにフィルムコーティングの製造に使用されている水溶性及び水膨潤性の医薬的に許容されているポリマーである。基本要件は総固形分含量(=活性成分を含む全溶解又は懸濁成分の合計)が少なくとも20重量%(好ましくは25%、特に好ましくは30%以上)の噴霧可能な好ましくは純水性の溶液又は懸濁液を生成することである。溶液又は分散液の総固形分含量は更に活性成分含量が少なくとも50%(好ましくは60%、特に好ましくは70%以上)でなければならない。エタノール等の医薬的に許容された非毒性溶媒を使用するならば、非水性の溶液又は懸濁液も可能である。これらの有機溶媒と水の混液も可能である。しかし、一般には純水性の溶液又は懸濁液が好ましい。
上記の高い総固形分含量を使用する場合でも溶液又は懸濁液の許容可能な噴霧挙動が確保される範囲内に噴霧溶液の粘性を維持するためには、高濃度でも水溶液中で比較的低粘性の溶液を形成するポリマーが特に好ましい。適切なポリマーとしては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の非イオン性セルロースポリマー;Eudragit(登録商標)E、Eudragit(登録商標)NE30D、Eudragit(登録商標)RL、Eudragit(登録商標)RS等のカチオン性ポリメタクリレート;ポリビニルアルコール;ポリエチレンオキシド(分子量(MW)>100,000の高分子量ポリエチレングリコール);ポリビニルアルコール/ポリエチレンオキシドグラフトポリマー(Kollicoat(登録商標)IR)が挙げられる。好ましくは、適切なポリマーはヒドロキシプロピルメチルセルロース、Eudragit(登録商標)NE30D及びポリビニルアルコール又はその組合せから選択される。より好ましくは、適切なポリマーはポリビニルアルコール/ポリエチレンオキシドグラフトコポリマー(例えばKollicoat(登録商標)IR,BASF)である。
活性成分(好ましくはアセトアミノフェン)は水性又は水性/有機又は純有機溶媒に上記高濃度で可溶性でなければならない。(アセトアミノフェンの場合のように)水溶性が十分でない場合には、好ましくは薬物懸濁液又は分散液も使用することができる。しかし、この場合には、活性成分の粒度分布が十分に微細であることが不可欠であり、そうでなければ望ましくなく、即ち噴霧溶液中の懸濁活性成分の非常に迅速な沈降が生じ、及び/又はフィルムコーターのスプレーノズルが目詰まりする。好ましい粒度は粒子の10%以下(特に好ましくは5%以下)が0.25mm超であり、粒子の20%以下(特に好ましくは10%以下)が0.1mm超であり、粒子の35%以下(特に好ましくは20%以下)が0.063mmである。この微細な粒度を達成するためには、薬物を粉砕工程で微粉砕すればよい(乾式及び湿式粉砕が適切である)。
驚くべきことに、本発明のフィルムコーティング層は錠剤に非常に良好に密着するのみならず、脆性又は粘着性にならず、60℃までの高温保存中でも亀裂を示さないことが判明した。コーティング層が錠剤コアから剥がれることもなかった。
典型的な各種態様を以下に示す。これらの実施例は例証を目的とし、本発明の範囲を狭めるものとみなすべきではない
フィルムコーティング用錠剤の製造
61.8重量%アセトアミノフェン、12.6重量% Eudragit(登録商標)RL、12.6重量%キシリトール、6重量%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(Methocel(登録商標)K100)、6重量%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(Methocel(登録商標)K100M)及び1.0重量% Aerosil(登録商標)200から構成される均一粉末混合物を同方向に回転する二軸押出機(ZSK−40)に20kg/hの速度で配量し、約140℃の温度で押出し、均一な白色溶融リボンを作製した。溶融リボンから錠剤を直接形成できるようにその表面に凹部を備えるローラーを使用し、逆方向に回転するフォーミングローラーカレンダーのロールスリットにこの溶融リボンを可塑状態のうちに導入した。得られた錠剤は冷却及びバリ取り後に平均重量720mgであった。錠剤の表面は所々がざらざらしており、不均一であった。
0.25mm超13%及び0.063mm超68%の粒度のアセトアミノフェンを撹拌により水に懸濁した。撹拌機のスイッチの切断後、活性成分は非常に迅速に沈降した。この懸濁液をコロイドミルに通すことにより微粉砕及び均質化した。粉砕後、固体粉末ポリマー(Kollicoat(登録商標)IR,BASF)をこの懸濁液に加え(アセトアミノフェン/Kollicoat(登録商標)IR質量比=75:25)、総固形分濃度30重量%とした。ポリマーの添加後も、アセトアミノフェンは顕著な沈降傾向を示した。次にこの懸濁液液を連続的に撹拌しながら、実施例1に記載した錠剤(6kg)にフィルムコーター(Driam)で噴霧した。アセトアミノフェン30、50、70及び90mgをフィルムコートに塗布した後に錠剤サンプルを採取した。いずれの場合も、純白フィルムコーティング錠の表面はまだ比較的大きなアセトアミノフェン粒子により若干ざらざらしていたが、コーティングは錠剤に非常によく密着していることが認められた。全製剤のフィルムコーティング前後の錠剤の乾燥減量は1重量%であった。
フィルムコーティング工程パラメータ:
錠剤コア6kg
ドラム速度:12rpm
吸気:1200m/h
吸気温度:65℃
噴霧速度:40〜45g/分
噴霧圧:4,5バール。
0.25mm超1%、0.1mm超5%及び0.063mm超16%の粒度のアセトアミノフェンを撹拌により水に懸濁した。活性成分は実施例2で使用した材料に比較して撹拌機の切断後の沈降傾向の低下を示した。次に固体粉末ポリマー(Kollicoat(登録商標)IR,BASF)をこの懸濁液に加え(アセトアミノフェン/Kollicoat(登録商標)IR質量比=75:25)、総固形分濃度30重量%とした。ポリマーの添加後、アセトアミノフェンは沈降傾向を殆ど示さなかった。次に、錠剤形状を若干変えた以外は実施例1に記載したように製造した錠剤(6kg)にこの懸濁液をフィルムコーター(Driam)で噴霧した(工程パラメータは実施例2に同じ)。アセトアミノフェン30、50、70、90及び120mgをフィルムコートに塗布した後に錠剤をサンプリングした。いずれの場合も錠剤へのコーティングの非常に良好な密着が認められた。純白フィルムコーティング錠の表面は滑らかで均一であった。
錠剤の薬物溶解
米国薬局方に記載の装置(USP溶解装置II(パドル型),USP XXV;37℃,0.01M HCl,50rpm)で実施例1の錠剤の薬物溶解を測定した。錠剤から水性HCl媒体中に放出される活性成分の量を種々の間隔でHPLCにより測定した。
フィルムコートを塗布しない錠剤
30分後に測定した薬物溶解:7%
60分後に測定した薬物溶解:11%
120分後に測定した薬物溶解:17%
240分後に測定した薬物溶解:27%。
フィルムコーティング錠の薬物溶解
米国薬局方に記載の装置(USP溶解装置II(パドル型),USP XXV;37℃,0.01M HCl,50rpm)で実施例2の錠剤の薬物溶解を測定した。錠剤から水性HCl媒体中に放出される活性成分の量を種々の間隔でHPLCにより測定した。
フィルムコートにアセトアミノフェン90mgを加えたフィルムコーティング錠:
30分後に測定した薬物溶解:16%
60分後に測定した薬物溶解:20%
120分後に測定した薬物溶解:27%
240分後に測定した薬物溶解:36%。
薬物溶解速度はフィルムコートに存在する活性成分の初期速放により各試験間隔で約10%増加した。
フィルムコーティング錠の薬物溶解
米国薬局方に記載の装置(パドル法,USP XXV;37℃,0.01M HCl,50rpm)で実施例3の錠剤の薬物溶解を測定した。錠剤から水性HCl媒体中に放出される活性成分の量を種々の間隔でHPLCにより測定した。
フィルムコートを塗布しない錠剤
30分後に測定した薬物溶解:7%
60分後に測定した薬物溶解:12%
120分後に測定した薬物溶解:19%
240分後に測定した薬物溶解:29%
360分後に測定した薬物溶解:37%
480分後に測定した薬物溶解:43%。
フィルムコートにアセトアミノフェン120mgを加えたフィルムコーティング錠:
30分後に測定した薬物溶解:28%
60分後に測定した薬物溶解:35%
120分後に測定した薬物溶解:43%
240分後に測定した薬物溶解:53%
360分後に測定した薬物溶解:62%
480分後に測定した薬物溶解:69%。
薬物溶解速度はフィルムコートに存在する活性成分の初期速放により各試験間隔で約25%増加した。
Kollicoat(登録商標)IRの代わりに少量の酸化鉄カラー顔料を添加したヒドロキシプロピルメチルセルロースを主成分とする固体粉剤を使用した以外は実施例3と同様に試験を実施した。水性懸濁液の粘性が著しく高いため、総固形分濃度を20重量%までしか調整することができず、その結果、他の工程パラメータは変わらないが、噴霧時間が増加した。錠剤へのコーティングの非常に良好な密着が認められた。赤/茶がかったフィルムコーティング錠の表面は滑らかで均一であった。
Kollicoat(登録商標)IRの代わりに少量の二酸化チタンを添加したポリビニルアルコールを主成分とする固体粉剤を使用した以外は実施例3と同様に試験を実施した。水性懸濁液の粘性が若干高いため、総固形分濃度を25重量%までしか調整することができず、その結果、他の工程パラメータは変わらないが、噴霧時間が増加した。錠剤へのコーティングの非常に良好な密着が認められた。純白のフィルムコーティング錠の表面は滑らかで均一であった。
実施例3、7及び8に従って製造したフィルムコーティング錠を密閉ガラスびんに入れ、40℃及び60℃の温度で保存した。1カ月後に錠剤に亀裂は認められず、粘着も認められなかった。実施例4に記載した方法により薬物溶解を測定した処、保存開始時に記録した値に比較して変化しないことが判明した。
実施例3に従って製造したフィルムコーティング錠(フィルムコーティング層にアセトアミノフェン90mgを加えたもの)をサンプリングし、ミクロトームを使用して錠剤の横断方向に薄い切片を切取り、顕微鏡で試験した。画像でフィルムコーティング層は錠剤コアから容易に区別可能であった。画像でフィルムコーティング層を測定した処、約300μmであった。図1、3及び4からも明らかなように、粗錠剤表面に及ぼすコーティング懸濁液の平滑化効果は特に明白であった。
HCl及びエタノール水溶液への溶解
HCl及び20%エタノール水溶液への所定の組成物の溶解速度の典型的な試験方法を以下に記載する。40%エタノール水溶液への溶解速度の試験にも同様の方法を使用することができる。
0.01N塩酸及び20/40%エタノール水溶液への溶解には以下の装置及び手順を使用した:
(I)0.01N HClへの溶解
装置:USP溶解装置II(パドル型)
回転速度:50rpm
媒体:0.01N HCl
媒体体積:900mL
温度:37℃
30時間放出試験のサンプリング時間:30/60/120/180/240/360/420/480/600/720/840/1080/1320/1560/1800分
サンプル体積:10mL(体積置換なし)
サンプル調製:そのまま使用
最終分析:UV検出,波長280nm。
(II)20又は40%エタノール水溶液への溶解
装置:USP溶解装置II(パドル型)
回転速度:50rpm
媒体:20又は40%エタノール水溶液
媒体体積500mL
温度:37℃
30時間放出試験のサンプリング時間:30/60/120/180/240/360/420/480/600/720/840/1080/1320/1560/1800分
サンプル体積:10mL(体積置換なし)
サンプル調製:そのまま使用
最終分析:UV検出,波長280nm。
III.37℃の0.01N HClへの無傷の錠剤の溶解試験
a.)37℃の0.01N HClへの(アセトアミノフェンに関する)速放製剤を表Xに示す。表IXは製剤5のコア及びオーバーコートの組成を示す。
Figure 2010534204
表Xはハイドロコドン(X(a))とアセトアミノフェン(X(b))の溶解データを示す。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
b.)37℃の0.01N HClへの(アセトアミノフェンに関する)遅放製剤を表XIIに示す。表XIは製剤6のコア及びオーバーコートの組成を示す。
Figure 2010534204
ハイドロコドン(XII(a))とアセトアミノフェン(XII(b))の溶解データを以下に示す。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
IV.37℃の40%エタノール水溶液への無傷の錠剤の溶解試験
a.)37℃の40%エタノール水溶液への(アセトアミノフェンに関する)速放製剤を表XIVに示す。表XIIIは製剤5のコア及びオーバーコートの組成を示す。
Figure 2010534204
表XIVはハイドロコドン(XIV(a))とアセトアミノフェン(XIV(b))の溶解データを示す。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
b.)37℃の40%エタノール水溶液への(アセトアミノフェンに関する)遅放製剤を表XVIに示す。表XVは製剤8のコア及びオーバーコートの組成を示す。
Figure 2010534204
表XVIはハイドロコドン(XVI(a))とアセトアミノフェン(XVI(b))の溶解データを示す。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
V.37℃の40%エタノール水溶液への粉砕錠剤(コーヒーグラインダー60秒)の溶解試験
家庭用コーヒーグラインダーで押出錠剤3錠を〜20,000〜50,000rpmで60秒間粉砕した。粉末を集め、1錠等量の粉末を放出試験用溶解容器に移した。
サンプルの粒度分析を行うために、粉末を集め、メッシュサイズ355μmのシーブでふるい分けした。シーブを通過した材料をメッシュサイズ63μmのシーブで再びふるい分けした。以下のフラクションが得られた。
フラクション1:粒度>355μm(粉末総量の〜20%)
フラクション2:粒度>63μmで<355μm(粉末総量の〜66%)
フラクション3:粒度<63μm(粉末総量の〜14%)。
a.)37℃の40%エタノール水溶液への(アセトアミノフェンに関する)速放製剤を表XVIIに示す。ハイドロコドン(XVII(a))とアセトアミノフェン(XVII(b))の溶解データを以下に示す。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
b.)37℃の40%エタノール水溶液への(アセトアミノフェンに関する)遅放製剤を表XVIIIに示す。ハイドロコドン(XVIII(a))とアセトアミノフェン(XVIII(b))の溶解データを以下に示す。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
VI.4℃の0.01N HClへの無傷の錠剤の溶解試験
a.)4℃の0.01N HClへの(アセトアミノフェンに関する)速放製剤を表XIXに示す。ハイドロコドン(XIX(a))とアセトアミノフェン(XIX(b))の溶解データを以下に示す。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
b.)4℃の0.01N HClへの(アセトアミノフェンに関する)遅放製剤を表XXに示す。ハイドロコドン(XX(a))とアセトアミノフェン(XX(b))の溶解データを以下に示す。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
VIII.表面粗さ
押出錠剤のコーティングの結果、図1から明らかなように錠剤表面は著しく滑らかになった。
表面粗さの変化を調べるために、コーティング錠と非コーティング錠を短軸に沿って半分に切断した。この横断面の表面をミルにかけ、平坦で滑らかな表面を得た。横断面の光学顕微鏡写真を使用し、平均表面粗さを測定した。分析には、図2に示すように中心線からはみ出した単位長さ当たりの平均高さを求める中心線平均アプローチ(CLA)を使用した。中心線の上下の面積がほぼ等しくなるように顕微鏡写真に中心線を引いた。
CLAは下式:
Figure 2010534204
に従って等間隔の位置でサンプルを使用することにより計算される。
全長1は4.69mmであり、インクリメント間の距離は68μmであった。非コーティング製剤では、図3に示すように、(N=69)のとき、CLA=0.56であった。他方、コーティング製剤では、図4に示すように、(N=69)のとき、CLA=0.15であった。
IX.コーティング厚みを変えた場合の37℃の0.01N HClへの無傷の錠剤の溶解試験
a.)37℃の0.01N HClへの(アセトアミノフェンに関する)遅放製剤を表XXII及びXXIIIの各種製剤9〜12に示す。製剤の組成を表XXIに示す。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
X.37℃の0.01N HClへのオーバーコートなしの無傷の錠剤の溶解試験
a.)37℃の0.01N HClへの(アセトアミノフェンに関する)速放製剤を表XXVに示す。表XXIVは製剤13のコアの組成を示す。
Figure 2010534204
ハイドロコドン(XXV(a))とアセトアミノフェン(XXV(b))の溶解データを以下に示す。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
b.)37℃の0.01N HClへの(アセトアミノフェンに関する)遅放製剤を表XXVIIに示す。表XXVIは製剤13のコアの組成を示す。
Figure 2010534204
ハイドロコドン(XXVII(a))とアセトアミノフェン(XXVII(b))の溶解データを以下に示す。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
試験製剤と対照の生体利用率の比較
試験の目的は2種類の試験製剤15及び16の生体利用率を参照対照錠剤の生体利用率と比較することであった。試験デザインは21人の対象で空腹時単回投与非盲検3期間クロスオーバー試験とした。レジメンAは製剤15を1錠;レジメンBは製剤16を1錠;レジメンCは対照1を1錠使用した。試験日1日目に投与後0、0.25、0.5、0.75、1、2、3、4、6、8、10、12、16、24、36及び48時間に血液サンプルを採取した。下表XXVIIIは試験製剤15、16及び対照1の組成を示す。製剤15、16及び対照1の平均ハイドロコドン及びアセトアミノフェン濃度については図5及び6も参照。製剤5、7及び15は実質的に相互に同一であるが、試験及び実験の各番号付けに基づいて異なる番号を付けた。同様に、製剤6、8及び16は実質的に相互に同一であるが、試験及び実験の各番号付けに基づいて異なる番号を付けた。同じく同様に、対照1及び2は実質的に相互に同一であるが、試験及び実験の各番号付けに基づいて異なる番号を付けた。本発明の1態様において、製剤15は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物及びHPMCのブレンドと、全成分のブレンドの両方について製剤16よりも良好なブレンド性を提供するため、好ましい製剤は製剤15である。更に、製剤15ブレンドは製剤16よりも押出機への流動性が良好である。更に、製剤15は製剤16よりも粘着性が低いため、製剤15は製剤16よりも成形性が良好である。更に、製剤15は製剤16よりも乱用抑止性が良好であると予想される。
Figure 2010534204
製剤15、16及び対照1の事前薬物動態パラメータを下表XXIXに示す。
Figure 2010534204
対照1に比較した製剤15及び16の事前相対生体利用率を下表XXXに示す:
Figure 2010534204
事前データによると、2種類の試験製剤15及び16はCmaxとAUC∞の両方に関して対照1と生物学的に同等であった。ハイドロコドンの初期吸収速度は試験製剤15及び16のほうが対照1よりも若干遅い。
インビトロ薬物放出プロファイル:
下表XXXIに示す下記製剤17及び18のインビトロ薬物放出プロファイルを試験し、このプロファイルを図7(a)及び(b)に示すように非コーティングコアVM−I及び対照2と比較した。
Figure 2010534204
溶融押出、バリ取り及びフィルムコーティングによる錠剤の製造:
表XXXIIの各実施例について、全成分を含有する均一な粉末ブレンドを調製した。実施例14A〜16Aの場合には、最終ブレンド中に低用量API成分(重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物)の均一な分布を確保するために2段階ブレンドを実施した。ブレンド工程を表XXXIIIに記載する。実施例14A〜16Aの場合には、押出前の各最終粉末ブレンドから合計数5個の粉末サンプルを重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物の含量均一性について分析した。
表XXXIIは押出前の粉末ブレンドと最終押出物錠剤(溶融押出及び直接成形後)の組成を示す。全成分は米国薬局方(USP,NF)及び/又は欧州薬局方(Ph.Eur.)に指定されているように試験し、放出させた。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
実施例14B〜7Bからの最終ブレンドを同方向に回転する二軸押出機に一定の供給速度で添加した。表XXXIVに記載する寸法に従ってその表面に凹部をもつ2個の逆方向に回転するローラーを使用し、押出機ノズルから排出される均一な白色の薬物含有溶融物を前記ローラー間でカレンダリングすることにより細長い錠剤に直接成形した。溶融押出とカレンダリングの工程パラメータ設定を表XXXIVに示す。
表XXXIVは溶融押出直接成形(カレンダリング)工程を示す。
Figure 2010534204
実施例14C、15C及び17Cの錠剤をDriam 600フィルムコーターに移した。第1段階では、錠剤を研磨し、カレンダリング成形工程に由来する錠剤周囲のシームを除去するために、錠剤をコーターに入れて最大回転速度でタンブリングした。錠剤から除去したこの部分を排気と共にコーティングドラムから除去した。この「バリ取り」段階後に、錠剤のフィルムコーティングを同一コーターですぐに開始した。実施例16Cの場合には、錠剤を密閉ステンレス鋼容器に入れ、縁部とシームの除去の完了後10分間タンブリングした。次に、錠剤をシーブで脱塵し、他の実施例の場合と同一のDriamフィルムコーターに移した。フィルムコーティング層の組成とバリ取り段階及びその後のフィルムコーティングの工程パラメータ設定を表XXXVに示す。表XXXVはカレンダリング後の錠剤のバリ取りを示す。
Figure 2010534204
実施例14E〜16Eのフィルムコーティング懸濁液の製造は一般に以下の段階により実施した。まず、アセトアミノフェンを室温で撹拌下に水に分散した。この懸濁液にポリマー(Kollicoat(登録商標)IR)を加え、均一な懸濁液が形成されるまで撹拌を続けた。この懸濁液をフィルムコーティングに直接使用した。全フィルムコーティング工程中に撹拌を続けた。実施例14E〜17Eでは、既製アセトアミノフェン粉末を使用した(Rhodia,アセトアミノフェン「微粉」)。他のふるい分け又は微粉化は実施しなかった。フィルムコーティング懸濁液の組成を表XXXVIにまとめる。
表XXXVIはフィルムコーティング懸濁液の組成を示す。
Figure 2010534204
バリ取りした錠剤のフィルムコーティングをDriam 600フィルムコーターで実施した。工程条件、パラメータ設定及び最終フィルムコーティング錠からのデータを表XXXVIIにまとめる。全実施例14F〜17Fの場合、主フィルムコーティング相の異なる時点でサンプルを採取した。これはフィルムコーティング錠からのアセトアミノフェンと重酒石酸ハイドロコドンの両方の薬物放出に及ぼす異なる量のコーティング層厚みの影響を試験するためであった。主フィルムコーティング相中の噴霧速度はアセトアミノフェン/Kollicoat(登録商標)IR懸濁液を供給する蠕動ポンプの最大速度とした。より高い噴霧速度が可能であると思われる。
表XXXVIIはフィルムコーティング工程条件を示す。
Figure 2010534204
一般に、本発明の所定の好ましい態様は溶媒抽出、不正、圧壊又は粉砕しにくいことを特徴とし、薬物放出の初期バースト後に長期間の制御可能な薬物放出を確保する薬物、特に乱用薬物の送達用製剤及び方法を提供する。
更に、下表XXXVIIIに示すように、好ましい1態様において、本発明はコアと非コア層をもち、(a)ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物と、(b)アセトアミノフェン又はイブプロフェンを含有する医薬組成物を提供する。この態様では、ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物全体の少なくとも75%がコアに含まれ、アセトアミノフェン又はイブプロフェンは非コア層である。更に、この組成物は1日3、2又は1回ヒトに経口投与するのに有用となるように構成されている。好ましくは、ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物の90%超がコアに含まれる。より好ましくは、ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物の実施的に全部がコアに含まれる。別の態様では、コアは更にアセトアミノフェン又はイブプロフェンを含む。より好ましくは、コアは更にアセトアミノフェンを含む。
Figure 2010534204
Figure 2010534204
Figure 2010534204
Figure 2010534204
Figure 2010534204
Figure 2010534204
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.4ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.8ng/mL/mg〜7.9ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.4ng/mL/mg〜約1.9ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.0ng/mL/mg〜約10.4ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。更に別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.0ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約3.0ng/mL/mg〜約5.2ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。製剤の他の態様は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約5〜20mgとアセトアミノフェン約400〜600mgを含有する。製剤の更に別の態様は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物10〜15mgとアセトアミノフェン約500〜600mgを含有する。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。ヒト患者に投与した場合に、製剤は約9.1ng*hr/mL/mg〜約19.9ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.6ng*hr/mL/mg〜約59.1ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。別の態様において、製剤は約7.0ng*hr/mL/mg〜約26.2ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約18.4ng*hr/mL/mg〜約79.9ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。更に別の態様において、製剤は約11.3ng*hr/mL/mg〜約18.7ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.7ng*hr/mL/mg〜約53.5ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。好ましくは、この態様において、医薬組成物のインビトロ放出速度は二相放出プロファイルをもち、インビトロ放出速度の各相でアセトアミノフェンがゼロ次又は一次であり、重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物がゼロ次又は一次である。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は約0.18ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.34ng/mL/mg〜約7.24ng/mL/mgのアセトアミノフェンの1時間血漿濃度C1を生じる。製剤15等の好ましい態様において、製剤は約0.32ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.34ng/mL/mg〜約5.50ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
所定の他の態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は約0.30ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.75ng/mL/mg〜約5.57ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。好ましい態様において、製剤は約0.45ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.75ng/mL/mg〜約4.43ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
所定態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.18μg/mL〜約3.63μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.18μg/mL〜約2.76μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
所定態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.38μg/mL〜約2.79μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.38μg/mL〜約2.23μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、平均値約1.61μg/mL〜約2.00μg/mLの95%信頼区間で1.80±0.42μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様と対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の95%信頼区間はオーバーラップした。重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgをヒト患者に単回投与後に、対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の平均値の95%信頼区間は約1.46〜1.96μg/mLであった。対照は投与後約1時間以内に疼痛強度を低下させるために十分な血漿値のオピオイド及び非オピオイド鎮痛薬を提供する。
特に製剤が必要に応じて12時間おきにヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときに健康な北米人又は西欧人集団に投与した場合、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に、別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも60%〜約99%が約6時間〜約8.5時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
他方、遅放型製剤が必要に応じて1日2回ヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときには、ハイドロコドンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物からインビトロ放出される。この遅放態様の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
好ましい1態様において、本発明はコア層が薬物放出を制御することが可能な賦形剤又は賦形剤混合物を含み、非コア層が薬物を即座に放出することが可能な賦形剤を含む組成物を提供する。更に、好ましい1態様において、コア層は溶融押出後に薬物含有溶融物の直接成形により製造され、非コア層はコア層にスプレーコートされている。最も好ましくは、組成物はアセトアミノフェン約500mgと重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgを含有する。別の態様では、非コア層又は錠剤層を別の手法により製造することができる。この手法では、フィルムコーティング層を押出により別に製造し、押出物を箔状に成形する。コアの製造中にこの箔をカレンダーに導入する。この方法は厚い層に特に適しており(長時間のスプレーコーティングが不要になる)、無溶媒法である。この手法はXellex技術としても知られる。
別の典型的な態様において、本発明はコア層と非コア層をもち、(a)乱用関連薬物、その医薬的に許容可能な塩又は水和物と、非乱用関連薬物又はその医薬的に許容可能な塩をコア層に含み、(b)非乱用関連薬物、その医薬的に許容可能な塩又は水和物を非コア層に含む医薬組成物を提供する。好ましくは、この組成物は以下の特性:
i)37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により組成物からインビトロ抽出される乱用関連薬物の量が37℃で1時間以内に0.01N塩酸によりインビトロ抽出される乱用関連薬物の量の1.5倍以下である、
ii)「Pharma Test PTB 501」硬度計により測定した場合に組成物が150ニュートン、好ましくは300ニュートン、より好ましくは450ニュートン、更により好ましくは500ニュートンの加重下で破断しない、
iii)組成物がインビトロ溶解試験の最初の1時間、好ましくは更にインビボ試験の最初の1時間に乱用関連薬物の少なくとも20%で乱用関連薬物の45%以下を放出する、
iv)組成物が単回投与後1〜2時間以内に治療有効用量の非乱用関連薬物を放出する、
v)組成物が単回投与後1時間及び12時間に治療有効用量の非乱用関連薬物及び/又は乱用関連薬物を放出する、
vi)組成物をコーヒーグラインダーにより20,000〜50,000rpmで1分間粉砕した場合、粉砕後の組成物では、37℃にて1時間40%エタノール水溶液への乱用関連薬物の放出が無傷の錠剤に比較して2〜3倍未満増加する、
vii)粉砕時の組成物の粒度をふるい分け試験により測定した場合に、フラクションの約20%が約2cm〜約355μmであり、フラクションの約66%が約63μm超で約355μm未満であり、フラクションの約14%が約63μm未満である、又は
viii)組成物が実質的に平滑であり、中心線平均(CLA)が約0.1〜約0.6、好ましくは約0.1〜約0.4、最も好ましくは約0.1〜約0.2である
という特性の少なくとも1つを特徴とする。
この組成物において、37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により製剤から抽出される乱用関連薬物の量は37℃で1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の約70%〜約130%である。別の態様において、37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により製剤から抽出される乱用関連薬物の量は37℃で1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の約70%〜約90%である。更に別の態様において、37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により製剤から抽出される乱用関連薬物の量は37℃で1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の約75%〜約90%である。
本発明の別の態様はコア層と非コア層をもつ医薬組成物を提供する。この組成物において、コア層は(a)少なくとも1種のオピオイドと;(b)少なくとも1種の医薬的に許容可能な律速ポリマー、コポリマー又はその組合せの混合物を含む。非コア層は少なくとも1種の非オピオイド鎮痛薬を含む。更に、これらの組成物は1日3、2又は1回ヒトに経口投与するのに有用となるように構成されている。好ましくは、コア層は更に少なくとも1種の非オピオイド鎮痛薬を含む。好ましい1態様において、組成物は以下の特性:
i)37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により組成物からインビトロ抽出される乱用関連薬物の量が37℃で1時間以内に0.01N塩酸によりインビトロ抽出される乱用関連薬物の量の1.5倍以下である、
ii)「Pharma Test PTB 501」硬度計により測定した場合に組成物が150ニュートン、好ましくは300ニュートン、より好ましくは450ニュートン、更により好ましくは500ニュートンの加重下で破断しない、
iii)組成物がインビトロ溶解試験の最初の1時間、好ましくは更にインビボ試験の最初の1時間に乱用関連薬物の少なくとも20%で乱用関連薬物の45%以下を放出する、
iv)組成物が単回投与後1〜2時間以内に治療有効用量の非乱用関連薬物を放出する、
v)組成物が単回投与後1時間及び12時間に治療有効用量の非乱用関連薬物及び/又は乱用関連薬物を放出する、
vi)組成物をコーヒーグラインダーにより20,000〜50,000rpmで1分間粉砕した場合、粉砕後の組成物では、37℃にて1時間40%エタノール水溶液への乱用関連薬物の放出が無傷の錠剤に比較して2〜3倍未満増加する、
vii)粉砕時の組成物の粒度をふるい分け試験により測定した場合に、フラクションの約20%が約2cm〜約355μmであり、フラクションの約66%が約63μm超で約355μm未満であり、フラクションの約14%が約63μm未満である、又は
viii)組成物が実質的に平滑であり、中心線平均(CLA)が約0.1〜約0.6、好ましくは約0.1〜約0.4、最も好ましくは約0.1〜約0.2である
という特性の少なくとも1つを特徴とする。
1態様において、オピオイドはアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアムプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、酪酸ジオキサフェチル、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、フェンタニル、ヘロイン、ハイドロコドン、ハイドロモルフォン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボフェナシルモルファン、レボルファノール、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルピパノン、オピウム、オキシコドン、オキシモルフォン、パパベレツム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェナゾシン、フェノモルファン、フェノペリジン、ピミノジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、チリジン及びトラマドール並びにその塩、水和物及び混合物から構成される群から選択される。更に、非オピオイド鎮痛薬はアセトアミノフェン、アスピリン、フェンタニル、イブプロフェン、インドメタシン、ケトロラク、ナプロキセン、フェナセチン、ピロキシカム、スフェンタニル、スリンダク、インターフェロンα並びにその塩、水和物及び混合物から構成される群から選択される。好ましくは、オピオイドはハイドロコドンであり、非オピオイド鎮痛薬はアセトアミノフェン又はイブプロフェンである。より好ましくは、オピオイドはハイドロコドンであり、非オピオイド鎮痛薬はアセトアミノフェンである。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は約0.18ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.34ng/mL/mg〜約7.24ng/mL/mgのアセトアミノフェンの1時間血漿濃度C1を生じる。製剤15等の好ましい態様において、製剤は約0.32ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.34ng/mL/mg〜約5.50ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
所定の他の態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は約0.30ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.75ng/mL/mg〜約5.57ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。好ましい態様において、製剤は約0.45ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.75ng/mL/mg〜約4.43ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
所定態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.18μg/mL〜約3.63μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.18μg/mL〜約2.76μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
所定態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.38μg/mL〜約2.79μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.38μg/mL〜約2.23μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、平均値約1.61μg/mL〜約2.00μg/mLの95%信頼区間で1.80±0.42μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様と対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の95%信頼区間はオーバーラップした。重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgをヒト患者に単回投与後に、対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の平均値の95%信頼区間は約1.46〜1.96μg/mLであった。対照は投与後約1時間以内に疼痛強度を低下させるために十分な血漿値のオピオイド及び非オピオイド鎮痛薬を提供する。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.4ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.8ng/mL/mg〜7.9ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.4ng/mL/mg〜約1.9ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.0ng/mL/mg〜約10.4ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。更に別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.0ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約3.0ng/mL/mg〜約5.2ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。ヒト患者に投与した場合に、製剤は約9.1ng*hr/mL/mg〜約19.9ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.6ng*hr/mL/mg〜約59.1ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。別の態様において、製剤は約7.0ng*hr/mL/mg〜約26.2ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約18.4ng*hr/mL/mg〜約79.9ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。更に別の態様において、製剤は約11.3ng*hr/mL/mg〜約18.7ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.7ng*hr/mL/mg〜約53.5ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。好ましくは、この態様において、医薬組成物のインビトロ放出速度は二相放出プロファイルをもち、インビトロ放出速度の各相でアセトアミノフェンがゼロ次又は一次であり、ハイドロコドンがゼロ次又は一次である。
特に製剤が必要に応じて12時間おきにヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときに健康な北米人又は西欧人集団に投与した場合、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に、別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも60%〜約99%が約6時間〜約8.5時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
他方、遅放型製剤が必要に応じて1日2回ヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときには、ハイドロコドンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物からインビトロ放出される。この遅放態様の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
好ましい1態様において、本発明はコア層が薬物放出を制御することが可能な賦形剤を含み、非コア層が薬物を即座に放出することが可能な賦形剤を含む組成物を提供する。更に、好ましい1態様において、コア層は溶融押出後に薬物含有溶融物の直接成形により製造され、非コア層はコア層にスプレーコートされている。最も好ましくは、組成物はアセトアミノフェン約500mgと重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgを含有する。
別の態様において、本発明はコア層と非コア層をもつ医薬組成物を提供する。この組成物において、コア層は、(a)少なくとも1種のオピオイド及び少なくとも1種の第1の非オピオイド鎮痛薬と;(b)少なくとも1種の医薬的に許容可能な律速ポリマー、コポリマー又はその組合せの混合物を含む。非コア層は少なくとも1種の第2の非オピオイド鎮痛薬を含む。更に、組成物は1日3、2又は1回ヒトに経口投与するのに有用となるように構成されている。この態様において、好ましくは、オピオイドはハイドロコドンを含み、第1及び第2の非オピオイド鎮痛薬はアセトアミノフェン又はイブプロフェンを含む。より好ましくは、オピオイドはハイドロコドンを含み、第1及び第2の非オピオイド鎮痛薬はアセトアミノフェンを含む。更に、この態様において、非コア層は、(a)アセトアミノフェンと;(b)少なくとも1種の医薬的に許容可能な律速ポリマー、コポリマー又はその組合せを含む。好ましくは、ポリマー又はコポリマーはヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース;ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド及びその組合せから構成される群から選択される。より好ましくは、ポリマー又はコポリマーはヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニルアルコール又はその組合せから構成される群から選択される。更により好ましくは、ポリマー又はコポリマーはポリビニルアルコール及びポリエチレンオキシドグラフトコポリマーから構成される群から選択される。更に、この態様において、アセトアミノフェンと律速ポリマーもしくはコポリマー又はその組合せの比は約1:1〜約10:1である。より好ましくは、アセトアミノフェンと律速ポリマーもしくはコポリマー又はその組合せの比は約3:1〜約5:1である。本発明で提供する好ましい1態様において、非コア層は以下の特徴:
(a)高周波シールHDPEボトル内で40℃,相対湿度75%にて3カ月後に実質的に亀裂を生じない;
(b)実質的に乾燥している(非粘着性);
37℃で0.01N HClに迅速に溶解し、コア層を露出する;
ヒト患者に投与後20分以内に非コア層内のアセトアミノフェンの少なくとも80%を放出する;又は
(e)顔料を添加せずに製剤に白色着色を提供する
という特徴の少なくとも1つをもつ。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は約0.18ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.34ng/mL/mg〜約7.24ng/mL/mgのアセトアミノフェンの1時間血漿濃度C1を生じる。製剤15等の好ましい態様において、製剤は約0.32ng/mL/mg〜約1.51ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.34ng/mL/mg〜約5.50ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
所定の他の態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は約0.30ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンの1時間血漿濃度(C1)と、約2.75ng/mL/mg〜約5.57ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。好ましい態様において、製剤は約0.45ng/mL/mg〜約1.06ng/mL/mgのハイドロコドンのC1と、約2.75ng/mL/mg〜約4.43ng/mL/mgのアセトアミノフェンのC1を生じる。
所定態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.18μg/mL〜約3.63μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.18μg/mL〜約2.76μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
所定態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.38μg/mL〜約2.79μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、約1.38μg/mL〜約2.23μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。
好ましい態様において、製剤は重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgの単回投与後に、平均値約1.61μg/mL〜約2.00μg/mLの95%信頼区間で1.80±0.42μg/mLのハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1を生じる。好ましい態様と対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の95%信頼区間はオーバーラップした。重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物15mgとアセトアミノフェン500mgをヒト患者に単回投与後に、対照のハイドロコドンとアセトアミノフェンの合計C1の平均値の95%信頼区間は約1.46〜1.96μg/mLであった。対照は投与後約1時間以内に疼痛強度を低下させるために十分な血漿値のオピオイド及び非オピオイド鎮痛薬を提供する。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。好ましくは、ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.4ng/mL/mのハイドロコドンのCmaxと約2.8ng/mL/mg〜7.9ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.4ng/mL/mg〜約1.9ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.0ng/mL/mg〜約10.4ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。更に別の態様において、医薬組成物は単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.0ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約3.0ng/mL/mg〜約5.2ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる。
所定態様では、単一用量が重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgとアセトアミノフェン約500mgを含有するとき、空腹時の患者に投与すると、以下の薬物動態プロファイルを示すことが好ましい。ヒト患者に投与した場合に、製剤は約9.1ng*hr/mL/mg〜約19.9ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.6ng*hr/mL/mg〜約59.1ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。別の態様において、製剤は約7.0ng*hr/mL/mg〜約26.2ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約18.4ng*hr/mL/mg〜約79.9ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。更に別の態様において、製剤は約11.3ng*hr/mL/mg〜約18.7ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.7ng*hr/mL/mg〜約53.5ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる。好ましくは、この態様において、医薬組成物のインビトロ放出速度は二相放出プロファイルをもち、インビトロ放出速度の各相でアセトアミノフェンがゼロ次又は一次であり、ハイドロコドンがゼロ次又は一次である。
特に製剤が必要に応じて12時間おきにヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときに健康な北米人又は西欧人集団に投与した場合、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に、別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも60%〜約99%が約6時間〜約8.5時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される。更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
他方、遅放型製剤が必要に応じて1日2回ヒトに投与するのに適切となるように又はその目的で構成されているときには、ハイドロコドンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物からインビトロ放出される。この遅放態様の別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物からインビトロ放出される。遅放製剤の更に別の態様では、ハイドロコドンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される。
好ましい1態様において、本発明はコア層が薬物放出を制御することが可能な賦形剤を含み、非コア層が薬物を即座に放出することが可能な賦形剤を含む組成物を提供する。更に、好ましい1態様において、コア層は溶融押出後に薬物含有溶融物の直接成形により製造され、非コア層はコア層にスプレーコートされている。最も好ましくは、組成物はアセトアミノフェン約500mgと重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgを含有する。
好ましい1態様において、組成物は以下の特性:
i)37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により組成物からインビトロ抽出される乱用関連薬物の量が37℃で1時間以内に0.01N塩酸によりインビトロ抽出されるハイドロコドンの量の1.5倍以下である、
ii)「Pharma Test PTB 501」硬度計により測定した場合に組成物が150ニュートン、好ましくは300ニュートン、より好ましくは450ニュートン、更により好ましくは500ニュートンの加重下で破断しない、
iii)組成物がインビトロ溶解試験の最初の1時間、好ましくは更にインビボ試験の最初の1時間にハイドロコドンの少なくとも20%でハイドロコドンの45%以下を放出する、
iv)組成物が単回投与後1〜2時間以内に治療有効用量のアセトアミノフェンを放出する、
v)組成物が単回投与後1時間及び12時間に治療有効用量のアセトアミノフェン及び/又は乱用関連薬物を放出する、
vi)組成物をコーヒーグラインダーにより20,000〜50,000rpmで1分間粉砕した場合、粉砕後の組成物では、37℃にて1時間40%エタノール水溶液へのハイドロコドンの放出が無傷の錠剤に比較して2〜3倍未満増加する、
vii)粉砕時の組成物の粒度をふるい分け試験により測定した場合に、フラクションの約20%が約2cm〜約355μmであり、フラクションの約66%が約63μm超で約355μm未満であり、フラクションの約14%が約63μm未満である、又は
viii)組成物が実質的に平滑であり、中心線平均(CLA)が約0.1〜約0.6、好ましくは約0.1〜約0.4、最も好ましくは約0.1〜約0.2である
という特性の少なくとも1つを特徴とする。
以上の詳細な記載と実施例は単に例証に過ぎず、本発明の範囲を制限するものではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲とその等価物のみにより定義される。開示した態様の各種変更及び変形が当業者に自明であり、本発明の一部を構成する。このような変更及び変形としては限定されないが、本発明の化学構造、置換基、誘導体、中間体、合成、製剤及び/又は使用方法に関するものが挙げられ、本発明の精神と範囲を逸脱せずに実施することができる。

Claims (92)

  1. コアと非コア層をもち、
    (a)ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物と、
    (b)アセトアミノフェン又はイブプロフェン
    を含有する医薬組成物であって、
    ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物の全体の少なくとも75%がコアに含まれ、
    アセトアミノフェン又はイブプロフェンが非コア層であり、
    組成物が1日3、2又は1回ヒトに経口投与するのに有用となるように構成されている前記組成物。
  2. ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物の90%超がコアに含まれる請求項1に記載の組成物。
  3. ハイドロコドン、その医薬的に許容可能な塩又は水和物の実質的に全部がコアに含まれる請求項1に記載の組成物。
  4. 更にコアがアセトアミノフェンも含む請求項1に記載の組成物。
  5. 更にコアがアセトアミノフェン又はイブプロフェンも含む請求項1に記載の組成物。
  6. ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物が単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.4ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.8ng/mL/mg〜7.9ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物が単回投与後に約0.4ng/mL/mg〜約1.9ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.0ng/mL/mg〜約10.4ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  8. ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物が単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.0ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約3.0ng/mL/mg〜約5.2ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  9. ヒト患者に投与した場合に、製剤が約9.1ng*hr/mL/mg〜約19.9ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.6ng*hr/mL/mg〜約59.1ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  10. ヒト患者に投与した場合に、製剤が約7.0ng*hr/mL/mg〜約26.2ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約18.4ng*hr/mL/mg〜約79.9ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  11. ヒト患者に投与した場合に、製剤が約11.3ng*hr/mL/mg〜約18.7ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.7ng*hr/mL/mg〜約53.5ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 医薬組成物のインビトロ放出速度が二相放出プロファイルをもち、インビトロ放出速度の各相でアセトアミノフェンがゼロ次又は一次であり、ハイドロコドンがゼロ次又は一次である請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  15. ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも60%〜約99%が約6時間〜約8.5時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  16. ハイドロコドンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  17. ハイドロコドンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  18. ハイドロコドンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  19. ハイドロコドンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  20. ハイドロコドンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  21. ハイドロコドンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  22. ハイドロコドンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  23. ハイドロコドンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約13時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  24. ハイドロコドンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  25. ハイドロコドンの少なくとも99%が約27時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも99%が約27時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  26. コア層が薬物放出を制御することが可能な賦形剤を含み、非コア層が薬物を即座に放出することが可能な賦形剤を含む請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  27. コア層が溶融押出後に薬物含有溶融物の直接成形により製造され、非コア層がコア層にスプレーコートされている請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  28. 組成物がアセトアミノフェン約500mgと重酒石酸ハイドロコドン2.5水和物約15mgを含有する請求項1から27のいずれか一項に記載の組成物。
  29. コア層と非コア層をもち、
    (a)乱用関連薬物、その医薬的に許容可能な塩又は水和物と、非乱用関連薬物又はその医薬的に許容可能な塩をコア層に含み、
    (b)非乱用関連薬物、その医薬的に許容可能な塩又は水和物を非コア層に含む医薬組成物であって、
    組成物が1日3、2又は1回ヒトに経口投与するのに有用となるように構成されており;
    組成物が以下の特性:
    i)37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により組成物からインビトロ抽出される乱用関連薬物の量が37℃で1時間以内に0.01N塩酸によりインビトロ抽出される乱用関連薬物の量の1.5倍以下である、
    ii)「Pharma Test PTB 501」硬度計により測定した場合に組成物が150ニュートン、好ましくは300ニュートン、より好ましくは450ニュートン、更により好ましくは500ニュートンの加重下で破断しない、
    iii)組成物がインビトロ溶解試験の最初の1時間、好ましくは更にインビボ試験の最初の1時間に乱用関連薬物の少なくとも20%で乱用関連薬物の45%以下を放出する、
    iv)組成物が単回投与後1〜2時間以内に治療有効用量の非乱用関連薬物を放出する、
    v)組成物が単回投与後1時間及び12時間に治療有効用量の非乱用関連薬物及び/又は乱用関連薬物を放出する、
    vi)組成物をコーヒーグラインダーにより20,000〜50,000rpmで1分間粉砕した場合、粉砕後の組成物では、37℃にて1時間40%エタノール水溶液への乱用関連薬物の放出が無傷の錠剤に比較して2〜3倍未満増加する、
    vii)粉砕時の組成物の粒度をふるい分け試験により測定した場合に、フラクションの約20%が約2cm〜約355μmであり、フラクションの約66%が約63μm超で約355μm未満であり、フラクションの約14%が約63μm未満である、又は
    viii)組成物が実質的に平滑であり、中心線平均(CLA)が約0.1〜約0.6、好ましくは約0.1〜約0.4、最も好ましくは約0.1〜約0.2である
    という特性の少なくとも1つを特徴とする前記組成物。
  30. 37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により製剤から抽出される乱用関連薬物の量が37℃で1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の約70%〜約90%である請求項29に記載の組成物。
  31. 37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により製剤から抽出される乱用関連薬物の量が37℃で1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の約70%〜約130%である請求項29に記載の組成物。
  32. 37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により製剤から抽出される乱用関連薬物の量が37℃で1時間以内に0.01N塩酸により抽出される薬物の量の約75%〜約90%である請求項29に記載の組成物。
  33. コア層と非コア層をもつ医薬組成物であって、
    (A)コア層が、
    (a)少なくとも1種のオピオイドと;
    (b)少なくとも1種の医薬的に許容可能な律速ポリマー、コポリマー又はその組合せ
    の混合物を含み;
    (B)非コア層が少なくとも1種の非オピオイド鎮痛薬を含み;
    (C)組成物が1日3、2又は1回ヒトに経口投与するのに有用となるように構成されている前記組成物。
  34. コア層が更に少なくとも1種の非オピオイド鎮痛薬を含む請求項33に記載の組成物。
  35. 組成物が以下の特性:
    i)37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により組成物からインビトロ抽出される乱用関連薬物の量が37℃で1時間以内に0.01N塩酸によりインビトロ抽出される乱用関連薬物の量の1.5倍以下である、
    ii)「Pharma Test PTB 501」硬度計により測定した場合に組成物が150ニュートン、好ましくは300ニュートン、より好ましくは450ニュートン、更により好ましくは500ニュートンの加重下で破断しない、
    iii)組成物がインビトロ溶解試験の最初の1時間、好ましくは更にインビボ試験の最初の1時間に乱用関連薬物の少なくとも20%で乱用関連薬物の45%以下を放出する、
    iv)組成物が単回投与後1〜2時間以内に治療有効用量の非乱用関連薬物を放出する、
    v)組成物が単回投与後1時間及び12時間に治療有効用量の非乱用関連薬物及び/又は乱用関連薬物を放出する、
    vi)組成物をコーヒーグラインダーにより20,000〜50,000rpmで1分間粉砕した場合、粉砕後の組成物では、37℃にて1時間40%エタノール水溶液への乱用関連薬物の放出が無傷の錠剤に比較して2〜3倍未満増加する、
    vii)粉砕時の組成物の粒度をふるい分け試験により測定した場合に、フラクションの約20%が約2cm〜約355μmであり、フラクションの約66%が約63μm超で約355μm未満であり、フラクションの約14%が約63μm未満である、又は
    viii)組成物が実質的に平滑であり、中心線平均(CLA)が約0.1〜約0.6、好ましくは約0.1〜約0.4、最も好ましくは約0.1〜約0.2である
    という特性の少なくとも1つを特徴とする請求項33に記載の組成物。
  36. オピオイドがアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアムプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、酪酸ジオキサフェチル、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、フェンタニル、ヘロイン、ハイドロコドン、ハイドロモルフォン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボフェナシルモルファン、レボルファノール、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルピパノン、オピウム、オキシコドン、オキシモルフォン、パパベレツム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェナゾシン、フェノモルファン、フェノペリジン、ピミノジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、チリジン及びトラマドール並びにその塩、水和物及び混合物から構成される群から選択され、非オピオイド鎮痛薬がアセトアミノフェン、アスピリン、フェンタニル、イブプロフェン、インドメタシン、ケトロラク、ナプロキセン、フェナセチン、ピロキシカム、スフェンタニル、スリンダク、インターフェロンα並びにその塩、水和物及び混合物から構成される群から選択される請求項33に記載の組成物。
  37. オピオイドがハイドロコドンてあり、非オピオイド鎮痛薬がアセトアミノフェン又はイブプロフェンである請求項33に記載の組成物。
  38. オピオイドがハイドロコドンであり、非オピオイド鎮痛薬がアセトアミノフェンである請求項33に記載の組成物。
  39. ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物が単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.4ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.8ng/mL/mg〜7.9ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  40. ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物が単回投与後に約0.4ng/mL/mg〜約1.9ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.0ng/mL/mg〜約10.4ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  41. ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物が単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.0ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約3.0ng/mL/mg〜約5.2ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  42. ヒト患者に投与した場合に、製剤が約9.1ng*hr/mL/mg〜約19.9ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.6ng*hr/mL/mg〜約59.1ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  43. ヒト患者に投与した場合に、製剤が約7.0ng*hr/mL/mg〜約26.2ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約18.4ng*hr/mL/mg〜約79.9ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  44. ヒト患者に投与した場合に、製剤が約11.3ng*hr/mL/mg〜約18.7ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.7ng*hr/mL/mg〜約53.5ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  45. 医薬組成物のインビトロ放出速度が二相放出プロファイルをもち、インビトロ放出速度の各相でアセトアミノフェンがゼロ次又は一次であり、ハイドロコドンがゼロ次又は一次である請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  46. 37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  47. 37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  48. ハイドロコドンの約90%が約8時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも60%〜約99%が約6時間〜約8.5時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  49. ハイドロコドンの約90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  50. ハイドロコドンの約90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  51. ハイドロコドンの約95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  52. ハイドロコドンの約95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  53. ハイドロコドンの約95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  54. ハイドロコドンの約95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  55. ハイドロコドンの約99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出され請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  56. ハイドロコドンの約99%が約13時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約99%が約13時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  57. ハイドロコドンの約99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  58. ハイドロコドンの約99%が約27時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約99%が約27時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  59. コア層が薬物放出を制御することが可能な賦形剤を含み、非コア層が薬物を即座に放出することが可能な賦形剤を含む請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  60. コア層が溶融押出後に薬物含有溶融物の直接成形により製造され、非コア層がコア層にスプレーコートされている請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
  61. コア層と非コア層をもつ医薬組成物であって、
    (A)コア層が、
    (a)少なくとも1種のオピオイド及び少なくとも1種の第1の非オピオイド鎮痛薬と;
    (b)少なくとも1種の医薬的に許容可能な律速ポリマー、コポリマー又はその組合せ
    の混合物を含み;
    (B)非コア層が少なくとも1種の第2の非オピオイド鎮痛薬を含み;
    (C)組成物が1日3、2又は1回ヒトに経口投与するのに有用となるように構成されている前記組成物。
  62. オピオイドがハイドロコドンを含み、第1及び第2の非オピオイド鎮痛薬がアセトアミノフェン又はイブプロフェンを含む請求項61に記載の組成物。
  63. オピオイドがハイドロコドンを含み、第1及び第2の非オピオイド鎮痛薬がアセトアミノフェンを含む請求項61に記載の組成物。
  64. 非コア層が、
    アセトアミノフェンと;
    少なくとも1種の医薬的に許容可能な律速ポリマー、コポリマー又はその組合せ
    を含む請求項61に記載の組成物。
  65. ポリマー又はコポリマーがヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース;ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド及びその組合せから構成される群から選択される請求項64に記載の組成物。
  66. ポリマー又はコポリマーがヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニルアルコール又はその組合せから構成される群から選択される請求項64に記載の組成物。
  67. ポリマー又はコポリマーがポリビニルアルコール及びポリエチレンオキシドグラフトコポリマーから構成される群から選択される請求項64に記載の組成物。
  68. アセトアミノフェンと律速ポリマーもしくはコポリマー又はその組合せの比が約1:1〜約10:1である請求項64に記載の組成物。
  69. アセトアミノフェンと律速ポリマーもしくはコポリマー又はその組合せの比が約3:1〜約5:1である請求項64に記載の組成物。
  70. 非コア層が以下の特徴:
    (a)高周波シールHDPEボトル内で40℃,相対湿度75%にて3カ月後に実質的に亀裂を生じない;
    (b)実質的に乾燥している(非粘着性);
    37℃で0.01N HClに迅速に溶解し、コア層を露出する;
    ヒト患者に投与後20分以内に非コア層内のアセトアミノフェンの少なくとも80%を放出する;又は
    (e)顔料を添加せずに製剤に白色着色を提供する
    という特徴の少なくとも1つをもつ請求項61から69のいずれか一項に記載の組成物。
  71. ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物が単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.4ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.8ng/mL/mg〜7.9ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  72. ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物が単回投与後に約0.4ng/mL/mg〜約1.9ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約2.0ng/mL/mg〜約10.4ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  73. ヒト患者に投与した場合に、医薬組成物が単回投与後に約0.6ng/mL/mg〜約1.0ng/mL/mgのハイドロコドンのCmaxと約3.0ng/mL/mg〜約5.2ng/mL/mgのアセトアミノフェンのCmaxを特徴とする血漿プロファイルを生じる請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  74. ヒト患者に投与した場合に、製剤が約9.1ng*hr/mL/mg〜約19.9ng*hr/mL/mのハイドロコドンのAUCと約28.6ng*hr/mL/mg〜約59.1ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  75. ヒト患者に投与した場合に、製剤が約7.0ng*hr/mL/mg〜約26.2ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約18.4ng*hr/mL/mg〜約79.9ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  76. ヒト患者に投与した場合に、製剤が約11.3ng*hr/mL/mg〜約18.7ng*hr/mL/mgのハイドロコドンのAUCと約28.7ng*hr/mL/mg〜約53.5ng*hr/mL/mgのアセトアミノフェンのAUCを生じる請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  77. 医薬組成物のインビトロ放出速度が二相放出プロファイルをもち、インビトロ放出速度の各相でアセトアミノフェンがゼロ次又は一次であり、ハイドロコドンが一次である請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  78. 37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約20〜45%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  79. 37℃で50rpm下に0.01N HCl中にハイドロコドンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出され、アセトアミノフェンの約25〜35%が約1時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  80. ハイドロコドンの約90%が約8時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの少なくとも60%〜約99%が約6時間〜約8.5時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  81. ハイドロコドンの約90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約90%が約18時間〜約23時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  82. ハイドロコドンの約90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約90%が約8時間〜約11時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  83. ハイドロコドンの約95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約95%が約9時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  84. ハイドロコドンの95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約95%が約10時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  85. ハイドロコドンの約95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約95%が約20時間〜約25時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  86. ハイドロコドンの約95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約95%が約21時間〜約22時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  87. ハイドロコドンの約99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約99%が約11時間〜約12時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  88. ハイドロコドンの約99%が約13時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約99%が約13時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  89. ハイドロコドンの約99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約99%が約22時間〜約26時間で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  90. ハイドロコドンの約99%が約27時間未満で医薬組成物から放出され、アセトアミノフェンの約99%が約27時間未満で医薬組成物からインビトロ放出される請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  91. 組成物が以下の特性:
    i)37℃で1時間以内に40%エタノール水溶液により組成物からインビトロ抽出されるハイドロコドンの量が37℃で1時間以内に0.01N塩酸によりインビトロ抽出されるハイドロコドンの量の1.5倍以下である、
    ii)「Pharma Test PTB 501」硬度計により測定した場合に組成物が150ニュートン、好ましくは300ニュートン、より好ましくは450ニュートン、更により好ましくは500ニュートンの加重下で破断しない、
    iii)組成物がインビトロ溶解試験の最初の1時間、好ましくは更にインビボ試験の最初の1時間にハイドロコドンの少なくとも20%でハイドロコドンの45%以下を放出する、
    iv)組成物が単回投与後1〜2時間以内に治療有効用量のアセトアミノフェンを放出する、
    v)組成物が単回投与後1時間及び12時間に治療有効用量のアセトアミノフェン及び/又は乱用関連薬物を放出する、
    vi)組成物をコーヒーグラインダーにより20,000〜50,000rpmで1分間粉砕した場合、粉砕後の組成物では、37℃にて1時間40%エタノール水溶液へのハイドロコドンの放出が無傷の錠剤に比較して2〜3倍未満増加する、
    vii)粉砕時の組成物の粒度をふるい分け試験により測定した場合に、フラクションの約20%が約2cm〜約355μmであり、フラクションの約66%が約63μm超で約355μm未満であり、フラクションの約14%が約63μm未満である、又は
    viii)組成物が実質的に平滑であり、中心線平均(CLA)が約0.1〜約0.6、好ましくは約0.1〜約0.4、最も好ましくは約0.1〜約0.2である
    という特性の少なくとも1つを特徴とする請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
  92. コア層が溶融押出後に薬物含有溶融物の直接成形により製造され、非コア層がコア層にスプレーコートされている請求項61から70のいずれか一項に記載の組成物。
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