JP2010529040A - イオン性樹脂系の懸濁液における薬物放出の調節 - Google Patents

イオン性樹脂系の懸濁液における薬物放出の調節 Download PDF

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Abstract

本発明は、イオン性塩溶液中に懸濁された、所望により被覆されていてもよい薬物−樹脂複合体の放出プロフィールを調節することによって一つ又は複数の単位用量単位を送達するための組成物及び方法を含む。前記所望により被覆されていてもよい薬物−樹脂複合体は、一つ又は複数のイオン交換樹脂粒子上に担持された一つ又は複数の活性薬剤を含み、前記一つ又は複数の活性薬剤の放出は溶液中の一つ又は複数のイオン性塩によって調節される。
【選択図】図1

Description

本発明は一般に、液体の徐放性製剤を製造及び調節するための組成物及び方法の分野に関し、特にその製造に伴う問題を排除する方法の使用に関する。
本発明の範囲を制限するわけではないが、その背景は液体の徐放性懸濁液との関連で記載される。徐放性粒子を製造する一つのそのような方法は、Gustafssonらによる米国特許第6,120,787号に教示されている。前記特許は、経口投与可能な徐放性微粒子の製造法を教示し、該方法は、本質的に有機溶媒を含まない水性媒体中でコア粒子を製造し、前記製造の最中又は後に生物活性物質をその中に封じ込め、該コア粒子を乾燥させ、それを気中懸濁法(air suspension technique)により放出制御ポリマーでコーティングし、活性物質を有機溶媒に何ら有害暴露することなくコア粒子上に殻(シェル)を創出することを含む。
別の徐放性組成物はアモルファスポリマーを含むもので、Randolphらによる米国特許第6,613,358号に教示されている。前記特許は、医薬物質を持続放出するための徐放性組成物を提供し、該組成物は、高度にアモルファスな生体適合性ポリマーと医薬物質とを両親媒性材料との疎水性イオン複合体中に含むものである。前記特許が教示しているのは、該組成物を製造するための圧縮抗溶媒法(compressed antisolvent method)、該組成物を組み込んだ各種製品形態及び該組成物の様々な使用である。
さらに別の徐放性薬剤がRuizによる米国特許第5,980,945号に教示されている。前記特許において、徐放性薬剤は、薬物;水に不溶の生分解性ポリマー;及び薬物とポリマーの両方が溶解するオイルビヒクルを含む。該オイルビヒクルは、10〜100体積%の製薬学的に許容しうるオイル及び0〜90体積%の、薬物又はポリマー用の製薬学的に許容しうる液体担体を含有する。
このような進歩にもかかわらず、イオン樹脂系からの薬物の放出は樹脂コンジュゲートをコーティングすることによって調節されている。この技術を使用したいくつかの製品が固体形及び液体懸濁液として市場に出ている。本新規発明は、適切な塩の添加を用いて、イオン樹脂系からの薬物放出を変更するのに使用できる簡単だが非常に効果的な技術を記載する。本発明はまた、薬物樹脂コンジュゲートの懸濁製剤において、塩の添加が薬物放出プロフィールに及ぼす影響についても記載する。この技術は、イオン樹脂系からの薬物放出プロフィールを調節及び操作するのに使用できる。
米国特許第6,120,787号 米国特許第6,613,358号 米国特許第5,980,945号
本発明は、制御された条件下でのイオン樹脂形態中の一つ又は複数の活性薬剤の送達に付随する問題、及びそれを液体、ガム又は乾燥状態での製造前及び/又は後に調節する方法に取り組んだものである。本発明は、被覆されたイオン交換樹脂薬物複合体の送達システムを使用する懸濁液の薬物放出を、追加のイオン性材料の使用によって調節するための組成物及び方法を含む。液体製剤は、送達、すなわち嚥下の容易性のために多数の使用者によって好まれており、それが投与計画の順守の向上につながっている。多くの小児及び成人は、例えば錠剤、カプレット、さらにはジェルカップまでも、そのサイズ、形状、味及び/又は口当たりのために、服用指示を順守し損ねていることが分かっている。
本発明者らは、液体製剤での薬剤送達が多数の使用者に好まれているということだけでなく、今日の業界で使用されている多くの材料及び加工法及び装置では、一貫した用量及び時間で活性薬剤を送達する製品及び製剤が供給できていないことにも気づいた。さらに、組成物は、貯蔵安定性もあり、貯蔵中に分離せず(浮遊も沈降も)、激しい振盪も必要とせず(投与の一貫性に大きく影響する)、液体の口当たり(例えば、ザラつき、苦味、ネバつき)、実際の制御−、持続−、混合−又は調節放出を提供しなければならない。最後に、何十年もの研究及び開発にもかかわらず、制御放出製剤は、施設での大規模生産及び制御放出液体製剤の工業的適用を可能にする量に適していないことが分かった。
イオン交換樹脂は薬物の担体として使用されており、この技術を用いたいくつかの製品が市場に出ている。イオン樹脂技術に伴う問題は、イオン交換樹脂コンジュゲートからの薬物の放出が、何か他のイオン性部分が存在して樹脂コンジュゲートの薬物を置換するというようなイオン性環境においてしか起こらないということである。また、薬物の初期放出がそのイオン性部分が得られないために遅れ、薬物放出プロフィールに一貫性のなさをもたらすことも観察されている。最初の1時間の薬物放出を所望レベルにし、その後の時間に薬物をその後持続放出させることは、系のイオン性部分の濃度を適正に維持することによって達成できる。本発明は、製造業者に、樹脂薬物コンジュゲートからの薬物の所望の初期放出及び長時間にわたってより一貫性のあるその後の持続放出の効果を達成させることを可能にする。さらに、本発明は、材料の製造後でも使用者が放出プロフィールを調節することも可能にするので、それによって製造後の放出プロフィールの一貫性が改良される。あるいは、医師が薬剤師に、単純な製薬学的に許容しうる塩の添加によって放出プロフィールを変更するよう指示することもできる。
さらに詳しくは、本発明は、イオン性塩溶液中に懸濁された、所望により被覆されていてもよい薬物−樹脂複合体を含む単位剤形を製造するための組成物及び方法を含む。前記所望により被覆されていてもよい薬物−樹脂複合体は、一つ又は複数のイオン交換樹脂粒子上に担持された一つ又は複数の活性薬剤を有し、前記一つ又は複数の活性薬剤の放出は一つ又は複数のイオン性塩によって調節される。一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂は所望により透水性拡散バリアで被覆されていてもよい。一態様において、一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂の実質的にすべては透水性拡散バリアで被覆されている。活性薬剤の放出の調節は、基本溶液のイオン強度を、最終貯蔵又は送達溶液中で増やされた又は減らされた一つ又は複数のイオン性塩を用いて変えることによって達成される。イオン性塩は、無機塩、有機塩、活性薬剤−樹脂粒子複合体と複合された塩(例えば、活性薬剤−樹脂複合体の懸濁前、中又はさらには後に)とは異なるイオン性塩でありうる。一例において、溶液中のイオン性塩は、放出プロフィールを調節するためにキレート化剤を用いて削減される。一態様において、放出の調節は一つの活性薬剤のより迅速な放出である。
本発明の別の態様は単位剤形の医薬組成物である。該組成物は、一つ又は複数のイオン交換樹脂粒子に結合されて薬物−樹脂複合体を形成する第一の薬理学的活性薬物及び第二の薬物、薬物−樹脂複合体と接触する一つ又は複数のイオン性塩、薬物−樹脂複合体に適用された透水性拡散バリアを含み、一つ又は複数の薬理学的活性薬物の放出は一つ又は複数のイオン性塩によって調節される。
さらに別の態様において、本発明は、一つ又は複数の薬理学的活性薬物に結合された一つ又は複数のイオン交換樹脂粒子と接触している一つ又は複数のイオン性塩を有する調節可能放出マトリックス;前記調節可能放出マトリックスに適用された透水性拡散バリア;及び追加のイオン性塩を含む溶液を含む単回投与の医薬組成物であり、イオン性塩の添加は活性薬物の放出プロフィールを調節するために制御される。
別の態様は、一つ又は複数の薬理学的活性薬物に結合された一つ又は複数のイオン交換樹脂粒子と接触している一つ又は複数のイオン性塩を有する調節可能放出マトリックス;前記調節可能放出マトリックスに適用された透水性拡散バリア;及び追加のイオン性塩を含む溶液を有する単回投与の医薬組成物を含み、イオン性塩の添加は活性薬物の放出プロフィールを調節するために制御される。
本発明の医薬組成物は、一つ又は複数の薬理学的活性薬物を担持し、一つ又は複数のイオン性塩を有する溶液中に懸濁された一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂を有する単位剤形で提供でき、一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が一つ又は複数の薬理学的活性薬物の放出を調節する。一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂は所望により透水性拡散バリアで被覆してもよい。別の態様において、一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂の実質的にすべては透水性拡散バリアで被覆される。
別の態様は、イオン性樹脂上に担持され、一つ又は複数のイオン性塩を含む溶液中に懸濁された少なくとも第一の薬理学的活性薬物及び第二の薬理学的活性薬物を有する単位剤形の医薬組成物で、一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が第一の薬理学的活性薬物、第二の薬理活性物質又はその両方の放出を調節する。
本発明はまた、予備製造された制御放出組成物を、担体中に一つ又は複数のイオン性塩と一つ又は複数のイオン性樹脂上に担持された一つ又は複数の薬理学的活性薬剤とを懸濁させることによって製造又は調節する方法も含む。ここでも一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が一つ又は複数の薬理学的活性薬物の放出を調節する。一つ又は複数のイオン性樹脂は透水性拡散バリアを含む。例えば、一つ又は複数のイオン性樹脂の実質的にすべてが透水性拡散バリアで被覆される。
薬物−樹脂組成物の放出を調節するさらに別の方法は、一つ又は複数のイオン性塩及び一つ又は複数の薬理学的活性薬物を担持した一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂複合体を含む溶液中の一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度を調整することを含み、一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が一つ又は複数の薬理学的活性薬物の放出を調節する。一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂複合体は所望により透水性拡散バリアで被覆してもよく、一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度は増加又は低減される。一態様において、一つ又は複数の薬理学的活性薬物は、即時放出薬理学的活性薬物及び持続放出活性薬物を含む。別の態様において、薬物−イオン性樹脂複合体は、腸溶コート、樹脂コート、ラッカーコート、pH感受性コーティング、生分解性ポリマーマトリックス、水溶性マトリックス、イオン性マトリックス、それらの組合せ及び混合物を含む透水性拡散バリアを含んでいてもよい。薬物−イオン性樹脂複合体は、セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、プロピルセルロース、メトキシプロピルセルロース、硝酸セルロース、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(エチレン−コ−酢酸ビニル)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(ヒドロキシバレリアン酸−コ−ヒドロキシ酪酸)、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)、ポリ(ε−カプロラクトン類)、ポリ(ε−カプロラクトン−コ−DL−乳酸)、ポリ(無水マレイン酸)、ポリアミド類、ゼラチン、キトサン、コラーゲン、ポリ(ヒドロキシアルキル)−L−グルタミン類、ポリ(γ−エチル−L−グルタミネート−コ−グルタミン酸)、ポリ(L−ロイシン−コ−L−アスパラギン酸)、ポリ(プロリン−コ−グルタミン酸)、ポリ(アルキル2−シアノアクリレート類)、ポリウレタン類、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート−コ−メタクリル酸)及びポリ(メタクリレート−コ−ヒドロキシプロピルメタクリレート)、ポリスチレン、ポリスチレクス、その塩、組合せ及び混合物からなる群から選ばれる一つ又は複数のポリマーでありうる。
本発明の液体製剤の一部として提供できる活性薬剤の例は、ビタミン、ミネラル、栄養補助食品、薬草抽出物、ガム、ゲル、オイル、塩、その混合物及び組合せなどである。医薬活性剤は、例えば、タンパク質、ペプチド、炭水化物、多糖、糖タンパク質、脂質、ホルモン、成長因子、サイトカイン、インターフェロン、受容体、抗原、アレルゲン、抗体、抗ウィルス、抗真菌、抗蠕虫、基質、代謝産物、補因子、阻害薬、薬物、栄養素、毒素(toxin)、毒物(poison)、爆薬、農薬、化学兵器、細菌兵器、バイオハザード因子、感染因子、プリオン、放射性同位体、ビタミン、ヘテロ環式芳香族化合物、発がん物質、突然変異原、麻(酔)薬(narcotic)、アンフェタミン、バルビツレート、幻覚剤などである。場合によっては、該液体は、例えば、ウィルス、細菌、蠕虫及び/又は真菌、そのフラグメント、受容体又は毒素、例えばサルモネラ、連鎖球菌、ブルセラ、レジオネラ、大腸菌、ジアルジア、クリプトスポリジウム、リケッチア、胞子、カビ、酵母、藻類、アメーバ、渦鞭毛藻類、単細胞生物、病原体、細胞、それらの組合せ及び混合物に対するワクチンのこともある。一つ又は複数の活性薬剤は、医薬品、酵素、サイトカイン、成長促進剤、抗体、抗原、ホルモン、ワクチン、細胞、弱毒化生病原体、加熱死病原体、ウィルス、細菌、真菌、ペプチド、炭水化物、核酸、脂質、それらの混合物及び組合せでありうる。
活性薬剤の具体例は、ステロイド、呼吸器薬、交感神経様作用薬、局所麻酔薬、抗微生物薬、抗ウィルス薬、抗真菌薬、抗蠕虫剤、殺虫剤、降圧薬、降圧利尿薬、強心剤、冠拡張薬、血管収縮薬、β−遮断薬、抗不整脈薬、カルシウム拮抗薬、抗けいれん薬、めまい薬、精神安定剤、抗精神病薬、筋弛緩薬、パーキンソン病薬、呼吸器薬、ホルモン、非ステロイド性ホルモン、抗ホルモン、ビタミン、抗腫瘍薬、縮瞳薬、漢方薬、薬草抽出物、抗ムスカリン薬、インターフェロン、イムノカイン、サイトカイン、ムスカリン性受容体拮抗薬、散瞳薬、精神賦活剤、体液剤、鎮痙薬、抗うつ薬、抗糖尿病薬、食欲抑制薬、抗アレルギー薬、充血除去剤、去痰薬、解熱剤、抗片頭痛薬、抗マラリア薬、抗潰瘍薬、抗エストロゲン、抗ホルモン薬、麻酔薬、又は中枢神経系への作用を有する薬物などである。例えば、風邪/咳症状の治療に使用する場合、活性薬剤は一つ又は複数の抗ヒスタミン剤、鎮咳薬、去痰薬など、例えばプソイドエフェドリン、クロルフェニラミン、デキストロメトルファン、グアイフェネシン、及びそれらの塩又はそれらの塩の混合物を含みうる。液体製剤は鎮痛剤又はさらには麻(酔)薬を含んでいてもよい。
本発明の活性剤のための担体の例は、任意の分解性、部分分解性又は非分解性及び一般的に生体適合性のポリマー、例えばマトリックス又はさらにはビーズの形態のポリスチレクス、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポラクリレクス、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)及び/又はポリ乳酸ポリグリコール酸(PGLA)などである。
本発明は、本明細書中に開示され特許請求されている方法によって製造された液体製剤も含む。例えば、具体的な液体製剤は、風邪/咳/アレルギー症状の治療に使用するための即時、調節及び/又は持続又は制御放出用に利用可能な一つ又は複数の活性薬剤を含みうる。風邪/咳/アレルギー用の一つ又は複数の活性薬は、以下、すなわち、鎮咳薬、抗ヒスタミン剤、去痰薬及び鎮痛剤の一つ又は複数を含みうる。例えば、該活性薬は、プソイドエフェドリン、クロルフェニラミン、デキストロメトルファン、グアイフェネシン、及びそれらの塩又はそれらの塩の混合物を含みうる。
次に、本発明の特徴及び利点のより完全な理解のために、添付の図面とともに本発明の詳細な説明について記述する。添付の図面において、
図1は、徐放性懸濁液におけるヒドロコドンの10時間の放出を示すグラフであり、被覆されたヒドロコドンポリスチレクスからの薬物の比較的速い放出に、添加された塩が及ぼす影響を示している。 図2は、塩を添加した場合しない場合の懸濁液からのCPMの12時間にわたる放出を示すグラフである。 図3は、塩を添加した場合しない場合の懸濁液からのHCBの12時間にわたる放出を示すグラフである。
本発明の様々な態様の製造及び使用を以下に詳細に解説するが、本発明は、様々な特定の状況で体現できる多くの適用可能な発明的概念を提供していることは理解されるはずである。本明細書中で解説された特定の態様は単に本発明を製造及び使用するための特定の方法の例示であって、本発明の範囲を定めるものではない。
本発明の理解を促進するために、いくつかの用語を以下に定義する。本明細書中で定義された用語は、本発明の関係分野の当業者に通常理解されるような意味を有する。用語“a”、“an”及び“the”のような不定冠詞及び定冠詞は、単数の実体だけを意味するのではなく、例示のために具体例が使用された該実体の一般的クラスも含むものとする。本明細書中の専門用語は、本発明の具体的態様を記載するために使用されるが、それらの使用は、特許請求の範囲で概説されている場合を除いて本発明の範囲を定めるものではない。
本発明は、薬物などの活性薬剤の即時及び持続放出のための担体としてイオン交換樹脂を使用する懸濁液及び固体の製剤中及び/又は事後にイオン性材料を使用することから得られた驚くべき結果を含む(活性薬剤はイオン交換樹脂粒子上に担持されている)。重要なことに、本明細書中に開示された調節は、被覆及び非被覆樹脂粒子の両方に対して行えることも見出された。イオン交換樹脂は、懸濁液及び固体の用量送達システムを用いる薬物をコンジュゲーション (conjugation) させるのに使用されてきた。薬物を担持した樹脂は、所望により適切なコーティング材料で被覆して薬物の放出を制御してもよい。被覆されコンジュゲートされた薬物樹脂複合体はそのまま(乾燥又は半乾燥形)貯蔵でき、後に適切な送達ビヒクル中に懸濁される。実際、本発明は、適切なビヒクルへの再懸濁の前、再懸濁中及び/又は再懸濁後に、該乾燥粉末に塩を添加することも含む。
一般的に、イオン交換樹脂(被覆又は非被覆)材料が消化管で体液と接触すると、樹脂粒子上に担持されていた薬物(薬物−樹脂コンジュゲート)は、体液中に存在するイオンによって置換され、身体への吸収が可能になる。本発明は、系からの薬物放出プロフィールを調節及び操作補助するために、樹脂上に担持された活性薬剤の放出を懸濁液自体のイオン濃度を変えることによってさらに制御することを提供する。制御の変化を示すために、本発明者らは、異なるイオン交換樹脂製剤に添加された様々なイオン性塩の影響を研究した。特定濃度のイオン性塩の添加は、インビトロ及び後にインビボで薬物の放出を制御又は調節する役割を果たすことが分かった。驚くべきことに、効果は二つの異なる活性薬間で分かれることが分かった。すなわち、一つの場合、放出プロフィールは比較的一定のままであったが、他方の活性薬の放出プロフィールは変調された。
本発明の方法を用いて、新規製剤を製造することのほか、既存の製剤を調節することが可能であった。本明細書中に開示された方法を使用して、薬物担体としてイオン交換樹脂を使用し、薬物の放出を調節するために様々な濃度のイオン性塩を配合した様々な懸濁液製品を製剤化した。
活性薬剤−樹脂粒子複合体の放出プロフィールを調節するのに使用できるイオン性塩の例は、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、及びパモ酸塩などであるが、これらに限定されない。イオン性塩を定義する別の方法は、カルボン酸官能基のような酸性官能基、及び製薬学的に許容しうる無機又は有機塩基としてであろう。塩基の非制限的例は、ナトリウム、カリウム及びリチウムのようなアルカリ金属の水酸化物;カルシウム及びマグネシウムのようなアルカリ土類金属の水酸化物;アルミニウム及び亜鉛のようなその他の金属の水酸化物;アンモニア;及び有機アミン、例えば非置換又はヒドロキシ置換モノ−、ジ−、又はトリアルキルアミン;ジシクロヘキシルアミン;トリブチルアミン;ピリジン;N−メチル−N−エチルアミン;ジエチルアミン;トリエチルアミン;モノ−、ビス−又はトリス−(2−ヒドロキシ−低級アルキルアミン)、例えばモノ−、ビス−又はトリス(2−ヒドロキシエチル)アミン、2−ヒドロキシ−tert−ブチルアミン、又はトリス−(ヒドロキシメチル)メチルアミン、N,N−ジ−低級アルキル−N−(ヒドロキシ低級アルキル)−アミン、例えばN,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミン、又はトリ−(2−ヒドロキシエチル)アミン;N−メチル−D−グルカミン;及びアルギニン、リジンなどのようなアミノ酸などであるが、これらに限定されない。
本明細書では、“延長放出”、“持続放出”、及び“遅延放出”という用語は、長時間(本明細書中では約60分から約2、4、6、8、12、又はさらには24時間の間と定義される)にわたる活性薬の送達を実行する放出プロフィールを定義するのに使用される。延長放出は、約60分及び約2、4、6、又はさらには8時間後に80〜90パーセント(%)を超える活性成分の放出と機能的に定義することもできる。本明細書では、延長放出は、活性成分を、取込みにかかわらず(一部の活性薬は動物に決して吸収され得ないので)患者又は対象に利用できるようにすることと定義することもできる。当業者によって様々な延長放出剤形が本明細書中に開示の通り容易に設計され、コーティング材料及び/又はコーティング厚の選択に応じて、小腸及び大腸の両方、小腸のみ、又は大腸のみへの送達を達成することができる。
“延長放出”及び“遅延放出”製剤は、放出が、遅延放出という変更がなされなかった場合に達成されるであろう場所よりさらに遠位の下部腸管のどこか一般的に予測できる場所で達成されるように製造及び送達されうる。放出の遅延のための方法は、例えばコーティングである。いずれか任意のコーティングが、全コーティングが約5未満のpHの消化管液中で溶解せず、約5以上のpHで溶解するよう十分な厚さに適用されるべきである。pH依存性の溶解プロフィールを示す任意のアニオン性ポリマーが、下部消化管への送達を達成するために本発明の実施において腸溶コーティングとして使用できると期待される。ポリマー及びその適合性混合物が活性成分の遅延又は持続放出のためのコーティングを提供するのに使用でき、そのような物の一部は、セラック、酢酸セルロース、フタレート、樹脂、精製ラック(昆虫の樹脂状分泌物から得られた精製品)などであるが、これらに限定されない。一般的に、コーティングはpH>7の媒体中で溶解する。
医薬組成物及び/又は固体担体粒子は、一つ又は複数の腸溶コーティング、シールコーティング、フィルムコーティング、バリアコーティング、圧縮コーティング、速崩壊コーティング、又は酵素分解コーティングで被覆できる。所望の性能を求めて複数のコーティングを適用することもできる。さらに、活性成分の一つ又は複数を、即時放出、パルス放出、制御放出、延長放出、遅延放出、標的放出、同期放出、又は標的遅延放出のために提供することもできる。実際、製剤は、典型的な医薬活性成分(例えばプソイドエフェドリン)及びビタミン(例えばビタミンC)、ミネラル(Ca、Mg、Zn、K)又はその他のサプリメント(例えばセイヨウオトギリソウ、エキナセア、アミノ酸)の組合せを含みうる。放出/吸収制御のために、固体担体は、活性成分を含む含まないにかかわらず、様々な成分タイプ及びコーティングの量又は厚さで製造できる。そのような多様な固体担体は、所望の性能を達成するために剤形にブレンドすることができる。液体製剤は、経口、鼻腔、口腔内、眼内、尿道、経粘膜、膣、局所又は直腸送達用に送達及び適応できるが、経口送達が最もよく使用されている。
ミクロ粒子又はナノ粒子を用いて製剤化する場合、一つ又は複数の活性成分の放出プロフィールは、例えば硬質又は軟質ゼラチンコーティング、デンプンコーティング、樹脂又はポリマーコーティング及び/又はセルロースコーティングを加えることによって容易に適応させることができる。ミクロ粒子又はナノ粒子に限定されないが(例えばミクロカプセル又はナノカプセルの場合と同様に)、そのような剤形はさらに、例えば、シールコーティング、腸溶コーティング、延長放出コーティング、又は標的遅延放出コーティングで被覆することもできる。本明細書では“腸溶コーティング”という用語は、担体又は組成物に適用される、担体又は組成物と組み合わされる、担体又は組成物と混合される又はさもなければ担体又は組成物に添加される製薬学的に許容しうる賦形剤の混合物に関する。コーティングは、圧縮、成形又は押出された活性薬に適用でき、ゼラチン、及び/又は担体又は組成物のペレット、ビーズ、顆粒又は粒子も含みうる。コーティングは、水性分散を通じて又は適当な溶媒中に溶解後、適用できる。担体は、完全又は部分生分解性であってもなくてもよい。
本発明と共に使用される担体は、透過性及び半透過性マトリックス又は製剤の放出特性を制御するポリマーを含む。そのようなポリマーは、例えば、セルロースアクリレート、アセテート、及びその他の半透過性ポリマー、例えば米国特許第4,285,987号(引用によって本明細書に援用する)に記載されているようなもの、並びに米国特許第3,173,876号;3,276,586号;3,541,005号;3,541,006号及び3,546,142号(関連部分を引用によって本明細書に援用する)に開示されているようなポリカチオンとポリアニオンの共沈によって形成される選択的透過性ポリマーなどである。
本発明と共に使用されるその他の担体は、例えば、デンプン、加工デンプン、及びデンプン誘導体、ガム、例えばこれに限定されないがキサンタンガム、アルギン酸、その他のアルギネート、ベニトニイト(benitoniite)、ヴィーガム、寒天、グアー、ローカストビーンガム、アラビアガム、クインス・プシリウム(quince psyllium)、アマニ、オクラガム、アラビノグラクチン、ペクチン、トラガカント、スクレログルカン、デキストラン、アミロース、アミロペクチン、デキストリンなど、架橋ポリビニルピロリドン、イオン交換樹脂、ポリメタクリル酸カリウム、カラギーナン(及び誘導体)、カラヤガム及び生合成ガムなどである。その他の有用なポリマーの例は、ポリカーボネート(炭酸の直鎖ポリエステル);微孔性材料(ビスフェノール、微孔性ポリ(塩化ビニル)、微孔性ポリアミド、微孔性モダクリルコポリマー、微孔性スチレン−アクリル樹脂及びそのコポリマー);多孔性ポリスルホン、ハロゲン化ポリ(ビニリデン)、ポリクロロエーテル、アセタールポリマー、ジカルボン酸又は無水物とアルキレンポリオールのエステル化によって製造されたポリエステル、ポリ(アルキレンスルフィド)、フェノール樹脂、ポリエステル、不斉多孔性ポリマー、架橋オレフィンポリマー、親水性微孔性ホモポリマー、嵩密度の低いコポリマー又はインターポリマー、及びその他の類似材料、ポリ(ウレタン)、架橋鎖延長ポリ(ウレタン)、ポリ(イミド)、ポリ(ベンズイミダゾール)、コロジオン、再生タンパク質、半固体架橋ポリ(ビニルピロリドン)などである。
追加の添加剤及びそれらの量、及び一次コーティング材料(一つ又は複数)の選択は、下記の性質:すなわち、胃での溶解及び崩壊に対する抵抗性;胃にある間、胃液及び薬物/担体/酵素に対する不透過性;標的腸部位で迅速に溶解又は崩壊する能力;貯蔵中の物理的及び化学的安定性;非毒性;コーティングとしての適用容易性(基質親和性);及び経済的実用性に依存する。
本発明の組成物の剤形は、腸溶コーティングされた遅延放出経口剤形として製剤化することもできる。すなわち下部消化管での放出を実行するために腸溶コーティングを使用する本明細書中に記載のような医薬組成物の経口剤形として製剤化することもできる。腸溶コーティングされた剤形は、一般的に、活性成分及び/又はその他の組成物成分(それら自体被覆されている又は被覆されていない)のミクロ粒子、ミクロ顆粒、ミクロペレット又はミクロビーズを含む。腸溶コーティングされた経口剤形は、固体担体又は組成物のペレット、ビーズ又は顆粒(それら自体被覆されている又は被覆されていない)を含有するカプセル(被覆又は非被覆)であってもよい。
活性(有効)医薬成分。本発明を用いて自己安定的に製剤化される一つ又は複数の活性薬剤は、従来の医薬品ばかりでなく、多様な使用を含みうる。即時及び/又は制御放出製剤において本発明と共に使用される活性薬剤は、全身活性治療薬、局所活性治療薬、消毒剤、化学含浸剤、洗浄剤、脱臭剤、香料、染料、動物忌避剤、防虫剤、肥料、農薬、除草剤、防カビ剤、及び植物生長促進剤などを含みうる。活性薬剤のいくつかの非制限的例を以下にリストアップする。当業者であれば、これらの化合物のいずれも、それらの製薬学的に許容しうる塩の形態、例えばカルボン酸、対イオン、例えばカリウム、ナトリウム、カルシウムと共に;例えば樹脂、ポリマー、ビーズ、マトリックスとのイオン性組合せとして;糖又は糖誘導体と共に、例えばリンゴ酸塩、タンニン酸塩;アミノ酸、脂質、オイル、又は組合せ、混合物などの形態で使用できることは分かるであろう。いくつかの態様において、本発明者らは、ある種の活性薬は二つの異なる塩(そのそれぞれは、例えば生理的条件下で異なる溶解性及び/又は放出プロフィールを有しうる)で提供できることを見出した。実際、本発明の液体製剤は、以下、すなわち、即時放出、パルス放出、制御放出、延長放出、遅延放出、標的放出、又は標的遅延放出の一つ又は複数の組合せを含む。
本発明の医薬製剤及び方法に使用するのに適切な活性成分のいくつかの例は、親水性、親油性、両親媒性又は疎水性、及び担体上又は担体周囲で可溶化、分散、又は部分可溶化及び分散できるものなどである。活性薬剤−担体の組合せは、該薬剤−担体の組合せを被包するためにさらに被覆することもできる。あるいは、活性成分は、固体の医薬組成物とは別に提供されてもよい(共投与の場合のように)。そのような活性成分は、動物、特に哺乳動物に投与された場合に治療的又はその他の価値を有するいずれかの化合物又は化合物の混合物、例えば薬物、栄養素、美容補助食品(cosmaceutical)、栄養補助食品、診断薬、栄養剤などでありうる。下記リストの活性薬剤は天然の状態でも存在しうるが、それらは一般的に塩の形態で提供される。下記リストの活性薬剤はそれらの異性体、類似体及び誘導体を含む。
一態様において活性成分の薬剤は疎水性である。疎水性の活性成分は、水に対する溶解性がほとんど又は全くない化合物である。疎水性活性成分の固有水中溶解度(すなわち非イオン化形の水中溶解度)は約1重量%未満であり、典型的には約0.1重量%又は0.01重量%未満である。適切な疎水性活性成分は治療薬のカテゴリーによって制限されない。例えば、鎮痛剤、抗炎症薬、抗蠕虫剤、抗不整脈薬、抗菌薬、抗ウイルス薬、抗凝血剤、抗うつ剤、抗糖尿病薬、抗てんかん薬、抗真菌剤、抗痛風薬、降圧薬、抗マラリア薬、抗片頭痛薬、抗ムスカリン薬、抗新生物薬、勃起障害改善薬、免疫抑制剤、抗原虫剤、抗甲状腺薬、抗不安薬、鎮静剤、睡眠薬、神経弛緩薬、ベータ遮断薬、心臓変力薬、コルチコステロイド、利尿薬、抗パーキンソン病薬、胃腸薬、ヒスタミン受容体拮抗薬、角質溶解薬、脂質調節薬、抗狭心症薬、cox−2阻害薬、ロイコトリエン阻害薬、マクロライド、筋弛緩薬、栄養剤、オピオイド鎮痛薬、プロテアーゼ阻害薬、性ホルモン、興奮剤、筋弛緩薬、抗骨粗鬆症薬、抗肥満薬、認知増進薬、抗尿失禁薬、栄養油、抗良性前立腺肥大症薬、必須脂肪酸、非必須脂肪酸、及びそれらの混合物などでありうる。上記疎水性活性成分の塩、異性体及び誘導体並びにそれらの組合せ及び混合物も使用されうる。
適切な疎水性活性成分のその他の例は、アセトレチン(acetretin)、アルベンダゾール、アルブテロール、アミノグルテチミド、アミオダロン、アムロジピン、アンフェタミン、アンホテリシンB、アトルバスタチン、アトバクオン、アジスロマイシン、バクロフェン、ベクロメタゾン、ベネゼプリル(benezepril)、ベンゾナテート、ベタメタゾン、ビカルタニド(bicalutanide)、ブデソニド、ブプロピオン、ブスルファン、ブテナフィン(butenafine)、カルシフェジオール、カルシポトリエン、カルシトリオール、カンプトテシン、カンデサルタン、カプサイシン、カルバメゼピン、カロテン(カロチン)類、セレコキシブ、セリバスタチン、セチリジン、クロルフェニラミン、コレカルシフェロール、シロスタゾール、シメチジン、シンナリジン、シプロフロキサシン、シサプリド、クラリスロマイシン、クレマスチン、クロミフェン、クロミプラミン、クロピドグレル、コデイン、補酵素Q10、シクロベンザプリン、シクロスポリン、ダナゾール、ダントロレン、デクスクロルフェニラミン、ジクロフェナク、ジクマロール、ジゴキシン、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエルゴタミン、ジヒドロタキステロール、ジリスロマイシン、ドネゼピル(donezepil)、エファビレンツ、エポサルタン、エルゴカルシフェロール、エルゴタミン、必須脂肪酸源、エトドラク、エトポシド、ファモチジン、フェノフィブラート、フェンタニル、フェキソフェナジン、フィナステリド、フルコナゾール、フルルビプロフェン(flurbiprofen)、フルバスタチン、フォスフェニトイン(fosphenytoin)、フロバトリプタン(frovatriptan)、フラゾリドン、ガバペンチン、ゲムフィブロジル、グリベンクラミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド、グリセオフルビン、ハロファントリン、イブプロフェン、イルベサルタン、イリノテカン、硝酸イソソルビド、イソトレチノイン、イトラコナゾール、イベルメクチン、ケトコナゾール、ケトロラク、ラモトリジン、ランソプラゾール、レフルノミド(leflunomide)、リシノプリル、ロペラミド、ロラタジン、ロバスタチン、L−トリロキシン(L-thryroxine)、ルテイン、リコペン(リコピン)、メドロキシプロゲステロン、ミフェプリストン、メフロキン、酢酸メゲストロール、メタドン、メトキサレン、メトロニダゾール、ミコナゾール、ミダゾラム、ミグリトール、ミノキシジル、ミトキサントロン、モンテルカスト(montelukast)、ナブメトン、ナルブフィン、ナラトリプタン、ネルフィナビル、ニフェジピン、ニルソリジピン、ニルタニド、ニトロフラントイン、ニザチジン、オメプラゾール、オプレベルキン(oprevelkin)、エストラジオール、オキサプロジン、パクリタキセル、パラカルシトール、パロキセチン、ペンタゾシン、ピオグリタゾン、ピゾフェチン、プラバスタチン、プレドニゾロン、プロブコール、プロゲステロン、プソイドエフェドリン、ピリドスチグミン、ラベプラゾール、ラロキシフェン、ロフェコキシブ、レパグリニド、リファブチン、リファペンチン、リメキソロン、リタノビル(ritanovir)、リザトリプタン、ロシグリタゾン、サキナビル、セルトラリン、シブトラミン、クエン酸シルデナフィル、シンバスタチン、シロリムス、スピロノラクトン、スマトリプタン、タクリン、タクロリムス、タモキシフェン、タムスロシン、タルグレチン(targretin)、タザロテン(tazarotene)、テルミサルタン、テニポシド、テルビナフィン、テラゾシン、テトラヒドロカンナビノール、チアガビン(tiagabine)、チクロピジン、チロフィブラン(tirofibran)、チザニジン、トピラメート、トポテカン、トレミフェン、トラマドール、トレチノイン、トログリタゾン、トロバフロキサシン、ユビデカレノン、バルサルタン、ベンラファキシン、ベルテポルフィン、ビガバトリン(vigabatrin)、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ザフィルルカスト(zafirlukast)、ジレウトン、ゾルミトリプタン、ゾルピデム、及びゾピクロンなどである。当然のことながら、上記疎水性活性成分の塩、異性体及び誘導体並びにその組合せ及び混合物も使用されうる。
その他の態様において、活性成分は親水性であるが、親水性、疎水性及び非極性薬剤の組合せも使用できる。親水性活性成分の水中溶解度は一般的に約0.1重量%より大であり、典型的には約1重量%より大である。適切な親水性活性成分は、鎮痛剤、抗炎症薬、抗蠕虫剤、抗不整脈薬、抗菌薬、抗ウイルス薬、抗凝血剤、抗うつ剤、抗糖尿病薬、抗てんかん薬、抗真菌剤、抗痛風薬、降圧薬、抗マラリア薬、抗片頭痛薬、抗ムスカリン薬、抗新生物薬、勃起障害改善薬、免疫抑制剤、抗原虫剤、抗甲状腺薬、抗不安薬、鎮静剤、睡眠薬、神経弛緩薬、ベータ遮断薬、心臓変力薬、コルチコステロイド、利尿薬、抗パーキンソン病薬、胃腸薬、ヒスタミン受容体拮抗薬、角質溶解薬、脂質調節薬、抗狭心症薬、cox−2阻害薬、ロイコトリエン阻害薬、マクロライド、筋弛緩薬、栄養剤、オピオイド鎮痛薬、プロテアーゼ阻害薬、性ホルモン、興奮剤、筋弛緩薬、抗骨粗鬆症薬、抗肥満薬、認知増進薬、抗尿失禁薬、栄養油、抗良性前立腺肥大症薬、必須脂肪酸、非必須脂肪酸、及びそれらの混合物などである。
その他の親水性活性成分は、サイトカイン、ペプチド模倣薬、ペプチド、タンパク質、トキソイド、血清、抗体、ワクチン、ヌクレオシド、ヌクレオチド、遺伝物質の部分、核酸、又はそれらの混合物などである。適切な親水性活性成分のその他の例は、アカルボース;アシクロビル;アセチルシステイン;塩化アセチルコリン;アラトロフロキサシン(alatrofloxacin);アレンドロネート;アグルセラーゼ(aglucerase);塩酸アマンタジン;アンベノミウム(ambenomium);アミフォスチン;塩酸アミロリド;アミノカプロン酸;アンホテリシンB;抗血友病因子(ヒト);抗血友病因子(ブタ);抗血友病因子(組換え)、アプロチニン;アスパラギナーゼ;アテノロール;ベシル酸アトラクリウム;アトロピン;アジスロマイシン;アズトレオナム;BCGワクチン;バシトラシン;ベカレルミン(becalermin);ベラドナ(belladona);塩酸ベプリジル;硫酸ブレオムナイシン(bleomnycin sulfate);カルシトニン・ヒト;カルシトニン・サケ;カルボプラチン;カペシタビン;硫酸カプレオマイシン;セファマンドール・ナファート;セファゾリン・ナトリウム;塩酸セフェピム;セフィキシム;セフォニシド・ナトリウム;セフォペラゾン;セフォテタン2ナトリウム;セフォタキシム;セフォキシチン・ナトリウム;セフチゾキシム;セフトリアキソン;セフロキシムアキセチル;セファレキシン;セファピリン・ナトリウム;コレラワクチン;絨毛性ゴナドトロピン;シドフォビル;シスプラチン;クラドリビン;臭化クリジニウム;クリンダマイシン及びクリンダマイシン誘導体;シプロフロキサシン;クロドロネート;コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム;硫酸コリスチン;コルチコトロピン;コシントロピン;クロモリン・ナトリウム(クロモグリク酸ナトリウム);シタラビン;ダルテパリン・ナトリウム;ダナパロイド;デスフェリオキサミン;デニロイキン・ディフティトックス;デスモプレシン;ジアトリゾ酸メグルミン及びジアトリゾ酸ナトリウム;ジシクロミン;ディダノシン;ジリスロマイシン;塩酸ドパミン;ドルナーゼ・アルファ;塩化ドキサクリウム;ドキソルビシン;エチドロン酸2ナトリウム;エナラプリラート;エンケファリン;エノキサパリン;エノキサプリン・ナトリウム(enoxaprin sodium);エフェドリン;エピネフリン;エポエチン・アルファ;エリスロマイシン;塩酸エスモロール;第IX因子;ファムシクロビル;フルダラビン;フルオキセチン;ホスカルネット・ナトリウム;ガンシクロビル;顆粒球コロニー刺激因子;顆粒球−マクロファージ刺激因子;成長ホルモン−組換えヒト;成長ホルモン−ウシ;ゲンタマイシン;グルカゴン;グリコピロレート;ゴナドトロピン放出ホルモン及びその合成類似体;GnRH;ゴナドレリン;グレパフロキサシン;ヘモフィルスB共役ワクチン;不活化A型ウィルス肝炎ワクチン;不活化B型ウィルス肝炎ワクチン;ヘパリン・ナトリウム;硫酸インジナビル;インフルエンザウィルスワクチン;インターロイキン−2;インターロイキン−3;インスリン−ヒト;インスリン・リスプロ;インスリン・プロシン(insulin procine);インスリンNPH;インスリン・アスパルト;インスリン・グラルギン;インスリン・デテミル;インターフェロン・アルファ;インターフェロン・ベータ;臭化イプラトロピウム;イホスファミド;日本脳炎ウィルスワクチン;ラミブジン;ロイコボリン・カルシウム;酢酸ロイプロリド;レボフロキサシン;リンコマイシン及びリンコマイシン誘導体;ロブカビル;ロメフロキサシン;ロラカルベフ;マンニトール;is麻疹ウィルスワクチン;髄膜炎菌ワクチン;メノトロピン;臭化メペンゾラート;メサラミン;メテナミン;メトトレキサート;メトスコポラミン;塩酸メトホルミン;メトプロロール;メゾシリン・ナトリウム(mezocillin sodium);塩化ミバクリウム;流行性耳下腺炎ウィルスワクチン;ネドクロミル・ナトリウム;臭化ネオスチグミン;メチル硫酸ネオスチグミン;ニューロンチン;ノルフロキサシン;酢酸オクトレオチド;オフロキサシン;オルパドロネート;オキシトシン;パミドロン酸2ナトリウム;臭化パンクロニウム;パロキセチン;ペルフロキサシン(perfloxacin);イセチオン酸ペンタミジン;ペントスタチン;ペントキシフィリン;ペリシクロビル(periciclovir);ペンタガストリン;ペントラミン・メシレート(pentholamine mesylate);フェニルアラニン;サリチル酸フィゾスチグミン;ペストワクチン;ピペラシリン・ナトリウム;血小板由来増殖因子−ヒト;多価肺炎球菌ワクチン;不活化ポリオウィルスワクチン;ポリオウィルス生ワクチン(OPV);硫酸ポリミキシンB;塩化プラリドキシム;プラムリンチド;プレガバリン;プロパフェノン;臭化プロペンタリン(propenthaline bromide);臭化ピリドスチグミン;狂犬病ワクチン;レシドロネート(residronate);リババリン(ribavarin);塩酸リマンタジン;ロタウィルスワクチン;キシナホ酸サルメテロール;シネアリド(sinealide);天然痘ワクチン;ソラトール(solatol);ソマトスタチン;スパルフロキサシン;スペクチノマイシン;スタブジン;ストレプトキナーゼ;ストレプトゾシン;塩化スキサメトニウム;塩酸タクリン;硫酸テルブタリン;チオペタ(thiopeta);チカルシリン;チルドロネート;チモロール;組織型プラスミノーゲン活性化因子;TNFR:Fc;TNK−tPA;トランドラプリル;グルコン酸トリメトレキサート;トロスペクチノマイシン(trospectinomycin);トロバフロキサシン;塩化ツボクラリン;腫瘍壊死因子;腸チフス生ワクチン;尿素;ウロキナーゼ;バンコマイシン;バラシクロビル;バルサルタン;水痘ウィルス生ワクチン;バソプレシン及びバソプレシン誘導体;臭化ベクロニウム;ビンブラスチン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ビタミンB12;ワルファリン・ナトリウム;黄熱ワクチン;ザルシタビン;ザナミビル;ゾレンドロネート(zolendronate);ジドブジン;それらの製薬学的に許容しうる塩、異性体及び誘導体;並びにそれらの混合物などである。
治療上有効な様々な薬剤が本発明と共に使用できる。本発明の組成物中に使用できる治療上有効な薬剤(例えば医薬品)は、水溶性及び水不溶性の薬物の両方を含む。治療上有効なそのような薬剤の例は、抗ヒスタミン剤(例えば、ジメンヒドリナート、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン及びマレイン酸デクスクロルフェニラミン)、鎮痛剤(例えば、アスピリン、コデイン、モルヒネ、ジヒドロモルホン(dihydromorphone)、オキシコドンなど)、非ステロイド性抗炎症剤(例えば、ナプロキシン(naproxyn)、ジクロフェナク、インドメタシン、イブプロフェン、スリンダク)、制吐薬(例えばメトクロプラミド)、抗てんかん薬(例えば、フェニトイン、メプロバメート及びニトレゼパム(nitrezepam))、血管拡張薬(例えば、ニフェジピン、パパベリン、ジルチアゼム及びニカルジリン(nicardirine))、鎮咳薬及び去痰薬(例えばリン酸コデイン)、抗喘息薬(例えばテオフィリン)、制酸薬、鎮痙薬(例えば、アトロピン、スコポラミン)、抗糖尿病薬(例えばインスリン)、利尿薬(例えば、エタクリン酸、ベンドロフルアジド)、抗低血圧薬(例えば、プロプラノロール、クロニジン)、降圧薬(例えば、クロニジン、メチルドパ)、気管支拡張薬(例えばアルブテロール)、ステロイド(例えば、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、プレドニゾン)、抗生剤(例えばテトラサイクリン)、痔治療薬、睡眠薬、向精神薬、止瀉薬、粘液溶解薬、鎮静剤、充血除去剤、緩下剤、ビタミン、興奮剤(フェニルプロパノールアミンのような食欲抑制剤を含む)、並びにそれらの塩、水和物、及び溶媒和物などである。上記リストは他を排除するものではない。
ある態様において、治療上有効な薬剤は、ヒドロモルホン、オキシコドン、ジヒドロコデイン、コデイン、ジヒドロモルヒネ、モルヒネ、ブプレノルフィン、上記のいずれかの塩、水和物及び溶媒和物、上記のいずれかの混合物などを含む。他の態様において、活性薬剤は局所活性治療薬で、その使用環境は、例えば消化管、又は体腔、例えば口腔、歯周ポケット、手術創傷、直腸又は膣であろう。本発明の液体製剤は、経口、局所、皮下、筋肉内、腹腔内、眼内、骨内、鼻腔、尿道、粘膜、膣、直腸、硬膜内、硬膜外などに投与されうる。本発明の液体製剤は、ミストとして例えば肺の深部(肺胞)に投与することもできる。
本発明と共に使用される局所活性医薬品は、抗真菌薬(例えば、アンホテリシンB、クロトリマゾール、ニスタチン、ケトコナゾール、ミコナゾールなど)、抗生剤(ペニシリン、セファロスポリン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、アミノグリコシドなど)、抗ウィルス薬(例えば、アシクロビル、イドクスウリジンなど)、口臭予防剤(例えばクロロフィル)、鎮咳薬(例えば塩酸デキストロメトルファン)、抗齲食原性化合物(例えば、フッ化物の金属塩、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ、フッ化アミン)、鎮痛剤(例えば、メチルサリチル酸塩、サリチル酸など)、局所麻酔薬(例えばベンゾカイン)、口内殺菌薬(例えば、クロルヘキシジン及びその塩、ヘキシルレソルシノール、塩化デカリニウム、塩化セチルピリジニウム)、抗炎症薬(例えば、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾンなど)、ホルモン剤(エストリオール)、歯石防止剤(例えば、クロルヘキシジン及びその塩、オクテニジン、及びチモール、メントール、メチルサリチル酸塩、ユーカリプトールの混合物)、酸度低下剤(例えば、リン酸水素二カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム及びカリウムのような緩衝剤)、歯の知覚過敏防止剤(例えば硝酸カリウム)などである。このリストは排他的なものではない。本発明のその他の態様は、消毒剤、例えば次亜塩素酸カルシウムのような塩素化合物を含み、その使用環境は身の回りの水体、例えばレクレーションプールである。活性剤は、一つ又は複数の洗浄剤、殺菌剤、脱臭剤、界面活性剤、芳香剤、香水、消毒剤、及び/又は染料であってもよく、その使用環境は、水溶液、例えば便器である。芳香剤の例は、香油、揮発性化合物、例えばエステル、エーテル、アルデヒド、アルコール、不飽和炭化水素、テルペン、及び当該技術分野で周知のその他の成分などである。
液体製剤は、一つ又は複数の化学薬品を含む活性剤も含む。例えば、肥料、動物忌避剤、防虫剤、農薬、除草剤、防カビ剤、植物生長促進剤などで、その使用環境は、例えば住居周辺のあらゆる場所、例えば土壌、木などである。肥料は、例えば窒素含有化合物、例えば、尿素、尿素ホルムアルデヒド複合体、硝酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸モノアンモニウム、第二リン酸アンモニウム、アンモニア化過リン酸、微量栄養素成分、例えば微量元素の鉄、亜鉛、マンガン、銅、ホウ素、モリブデン、及び上記いずれかの混合物でありうる。これらの態様において、制御放出コーティングの厚さは、とりわけ有効量の活性剤の所望される放出速度及び総放出時間に依存する。比較的長期間の効果が所望される場合においては、基質は、比較的高増量、例えば50%以上まで被覆されることもある。
本明細書中での例は、本発明の実施に有用な医薬活性化合物、例えば、抗ヒスタミン剤、充血除去剤、鎮咳薬及び/又は去痰薬を含む。本発明と共に使用するためのその他の活性剤は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)及びその他の鎮痛剤、例えばアセトアミノフェン及びフェナセチンを含むが、これらに限定されない。これらの材料は本発明の即時又は制御放出製剤に配合されるが、その配合量は、そのような賦形剤基剤における該材料の所望の放出特性によって決まる量であり、且つ従来的用量が、適用される連邦食品医薬品局(FDA)又はその他の規則に準拠するような量である。
本発明で有用な充血除去剤は(塩形も併記)、フェニレフリン(酒石酸水素塩、タンニン酸塩、HBr、HCl)、フェニルプロパノールアミン(HCl)及びプソイドエフェドリン(HCl)である。さらに、いくつかの薬草及び/又は天然の充血除去剤も当該技術分野で知られており、それらも全て本発明で使用できる。
本発明と共に使用するための去痰薬は、例えば、グアイフェネシン、抱水テルピン、(グリセリル・グアイアコール塩)、カリウム(ヨウ化物、クエン酸塩)及びグアイアコールスルホン酸カリウムなどである。その他の去痰薬も、個別成分であれ成分の組合せであれ、本発明で使用できる。さらに、いくつかの薬草及び/又は天然の去痰薬も当該技術分野で知られており、それらも全て本発明で使用できる。例えば、オレガノ葉抽出物25〜500mg(液体抽出物でありうる)、レッドクローバー25〜500mg、クロウメモドキ根25〜500mg、又はコロハ25〜500mg、又はそれらの混合物など。
本発明と共に使用するための抗ヒスタミン剤の例は(例えば塩形で)、クロルフェニラミン(マレイン酸塩)、ブロムフェニラミン(マレイン酸塩)、デクスクロルフェニラミン(マレイン酸塩)、デクスブロムフェニラミン(マレイン酸塩)、トリプロリジン(HCl)、ジフェンヒドラミン(HCl)、ドキシラミン(コハク酸塩)、トリペレナミン(HCl)、シプロヘプタチン(cyproheptatine) (HCl)、ブロモジフェニルヒドラミン(HCl)、フェニンダミン(酒石酸塩)、ピリラミン(マレイン酸塩、タンニン酸塩)及びアザタジン(マレイン酸塩)である。本発明と共に使用できる鎮咳薬は(塩形も併記)、カラミフェン(エジシル酸塩)、デキストロメトルファン(HBr)及びコデイン(リン酸塩、硫酸塩)などである。いくつかの薬草及び/又は天然の抗ヒスタミン剤も当該技術分野で知られており、それらも全て本発明で使用できる。
他の活性剤も本発明と共に含むことができる。例えば、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えばプロピオン酸誘導体;酢酸誘導体;フェナム酸誘導体;ビフェニルカルボン酸誘導体;及びオキシカムなどである。プロピオン酸誘導体の例は、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、スプロフェン、フェンブフェン、及びフルプロフェンなどが好適な化合物として挙げられる。酢酸誘導体は、トルメチン・ナトリウム、ゾメピラク、スリンダク及びインドメタシンなどである。フェナム酸誘導体は、メフェナム酸及びメクロフェナム酸ナトリウムなどである。ジフルニサル及びフルフェニサールはビフェニルカルボン酸誘導体であるが、オキシカムはピロキシカム、スドキシカム及びイソキシカムを含む。本発明と共に使用するためのその他の鎮痛剤は、アセトアミノフェン及びフェナセチンなどである。ナプロキセンは、液体用量あたり約50〜約250ミリグラムの量で存在しうるが、ナプロキセンは液体用量あたり約100〜約150ミリグラムの量で使用されうる。
フェニレフリンは、液体用量あたり約15〜約60ミリグラムの量で存在しうる。フェニレフリンは、一般的に液体用量あたり約5〜約30ミリグラムの量であるが、小児用製剤形ではその量の半分以下が使用される。本発明の一例において、フェニレフリンは延長放出用として約15mgの量で提供される。塩酸フェニレフリンは、経口で有効な鼻充血(鼻詰まり)除去剤である。化学的には、それは(S)−3−ヒドロキシ−α[(メチルアミノ)メチル]ベンゼンメタノールヒドロクロリドである。フェニレフリンは、1個のヒドロキシル基をベンゼン環上に有する合成光学活性交感神経様作用アミンである。ヒドロキシル基は脂肪族側鎖に対してメタ位にある。メタ位は最適の活性を提供するので、フェニレフリン(ネオ−シネフリン)は、ヒドロキシルがパラ位にある旧製剤のシネフリンに取って代わった。
塩酸フェニレフリンは、左旋性の異性体、白色、無臭、非吸湿性の、苦味を有する結晶性化合物の形態で入手できる。塩酸フェニレフリンは140〜145℃の融点を有し、水及びアルコールに自由に溶解する。遊離塩基の形態の充血除去剤化合物のほか、それらの塩、例えば塩酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、タンニン酸塩などもよく知られている。
デキストロメトルファンは、液体用量あたり約5〜約20ミリグラムの量で存在しうるが、一般的な範囲は約10〜約15ミリグラムである。ブロムフェニラミンは、液体用量あたり約0.5〜約4.0ミリグラムの量で存在しうるが、一般的な範囲は液体用量あたり約2.0ミリグラムである。小児用製剤形ではその量の半分以下が使用されうる。
本発明はクロルフェニラミンも含みうる。これは、例えばアレルギー性鼻炎(季節性アレルギー)を緩和するために使用される抗ヒスタミン剤である。アレルギー性鼻炎の症状は、くしゃみ、鼻水、かゆみ、及び涙目などである。クロルフェニラミンは即時アレルギー反応の治療にも使用できる。クロルフェニラミンは単独及びその他の処方箋薬又は非処方箋薬と組み合わせて、例えばアレルギー、風邪、及び上気道感染の症状を治療するために提供できる。
本発明は一つ又は複数の鎮痛剤も含みうる。例えば、アセトアミノフェンは液体用量あたり約600ミリグラムまでの量で存在しうる。一般的に、アセトアミノフェンは液体用量あたり約50〜約200ミリグラムの量で存在する。別の例はイブプロフェンで、これは例えば150ミリグラムの量で使用できるが、用量あたり約50〜約150ミリグラムの範囲が一般的に使用される。小児用製剤形ではその量の半分以下が使用されうる。
本発明の一例において、去痰薬(例えばグアイフェネシンDC)は低用量で提供されて即時に吸収可能であり、その後低用量の充血除去剤(例えばフェニレフリン)が例えば約1〜8時間にわたってゆっくり放出される。この放出プロフィールは、充血除去剤が放出される前に大量の去痰薬が粘液を分解し始め、粘液分解が始まった後に長期作用の充血除去剤活性が提供されるので、製品をより効果的なものにする。
一般的に、グアイフェネシンは液体用量あたり約10〜約600ミリグラムの量で存在する。グアイフェネシンは、液体用量あたり100、150、200、300、400、440、500又はさらには600ミリグラム又はそれ以上の量で存在しうる。一例において、グアイフェネシンは液体用量あたり約100〜約200ミリグラムの量で存在するが、小児用製剤形ではその量の半分以下が使用される。
一例において、400ミリグラムのグアイフェネシンが即時放出用の活性剤として包含される。グアイフェネシンは、粘液(痰)及び気管支分泌物の排出量を、接着性及び表面張力を低減することによって増加させる去痰薬である。低粘性分泌物の流量増加は、繊毛作用を促進し、粘液の除去を容易にする。従って、グアイフェネシンのような去痰薬は、乾性の空咳をより痰を伴う頻度の少ない咳に変化させる。化学的には3(2−メトキシフェノキシ)−1,2−プロパンジオールとして知られているグアイフェネシンは、水及びアルコールに可溶な結晶性粉末である。これは、USP医薬品情報に風邪及び軽度の上気道感染による咳の症状軽減のための去痰薬として指示されている。
本発明と共に使用される賦形剤は当業者に周知であり、グリセリン及びプロピレングリコールのような湿潤剤、安息香酸ナトリウム及びパラベンのような保存剤、ナトリウムサッカリン、コーンシロップ及びソルビトール溶液、メントールのような甘味剤、並びに様々なフレーバー及び着色剤を含む。ヒト用の医薬活性化合物及び賦形剤は、N.F.又はU.S.P.グレードのものであるべきである。
ある種の活性剤の場合、緩衝剤を提供するのが有用なこともある。その場合、酸は製薬学的に許容しうる酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、ホウ酸、リン酸、酢酸、アクリル酸、アジピン酸、アルギン酸、アルカンスルホン酸、アミノ酸、アスコルビン酸、安息香酸、ホウ酸、酪酸、炭酸、クエン酸、脂肪酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、ヒドロキノスルホン酸(hydroquinosulfonic acid)、イソアスコルビン酸、乳酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、パラ−ブロモフェニルスルホン酸、プロピオン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、チオグリコール酸、トルエンスルホン酸及び尿酸で、塩基は製薬学的に許容しうる塩基、例えば、アミノ酸、アミノ酸エステル、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ハイドロタルサイト、水酸化マグネシウムアルミニウム、ジイソプロピルエチルアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリイソプロパノールアミン、又は製薬学的に許容しうるカチオン及び酢酸、アクリル酸、アジピン酸、アルギン酸、アルカンスルホン酸、アミノ酸、アスコルビン酸、安息香酸、ホウ酸、酪酸、炭酸、クエン酸、脂肪酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、ヒドロキノスルホン酸、イソアスコルビン酸、乳酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、パラ−ブロモフェニルスルホン酸、プロピオン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、チオグリコール酸、トルエンスルホン酸及び尿酸の塩である。
一部の製剤において、添加剤は、キレート化剤(例えば、EDTA及びEDTA塩);着色剤又は不透明化剤(例えば、二酸化チタン、食用色素、レーキ、天然植物着色剤、酸化鉄、ケイ酸塩、硫酸塩、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム);冷却剤(例えば、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、ジクロロメタン、フルオロトリクロロメタン);抗凍結剤(例えば、トレハロース、リン酸塩、クエン酸、酒石酸、ゼラチン、デキストラン及びマンニトール);及び希釈剤又は充填剤(例えば、ラクトース、マンニトール、タルク、ステアリン酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、クエン酸、スプレー乾燥ラクトース、加水分解デンプン、直接打錠可能デンプン、微結晶性セルロース、セルロース誘導体、ソルビトール、スクロース、スクロース系材料、硫酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウム及びデキストロース)を含んでいてもよい。
基質。粉末は、微粉砕(粉砕、微粉末化、ナノサイズ化、沈殿)形の活性成分又は添加剤の分子集合体、又は複数成分の化合物集合体、又は活性成分及び/又は添加剤の集合体の物理的混合物を構成する。そのような基質は、当該技術分野で公知の様々な材料、例えば、ラクトース、スクロース又はデキストロースなどの糖;マルトデキストリン又はデキストレート(dextrate)などの多糖;デンプン;微結晶性セルロース又は微結晶性セルロース/ナトリウムカルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体;リン酸二カルシウム、ヒドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム、タルク、又はチタニアなどの無機物;及びマンニトール、キシリトール、ソルビトール又はシクロデキストリンなどのポリオールで形成されうる。
基質は、固体であることが多いが、固体材料である必要はないことは強調されるべきである。例えば、基質上の被包コートは、液体、半液体、粉末又はその他の基質材料を包囲及び被包する固体の“殻”としての機能を果たすことができる。そのような基質も本発明の範囲に含まれる。なぜならば、固体でなければならないのは最終的には担体で、基質はその一部だからである。
賦形剤。本発明の液体製剤中に懸濁される固体の医薬組成物は、所望により一つ又は複数の添加剤(ただの添加剤と呼ばれることもある)を含んでいてもよい。賦形剤は、組成物の被包コート(組成物は被包コートを含む)の中に含有されることもあれば、固体担体の一部のこともある。例えば、被包コートにコーティングされるか又は固体担体を形成する成分内に含有される。あるいは、賦形剤は、医薬組成物中に含有されるが、固体担体自体の一部ではない、というのでもよい。
可溶化剤。本発明の医薬組成物は、所望により一つ又は複数の可溶化剤、すなわち医薬有効成分又は固体担体中のその他の組成物成分の溶解性を増大させる添加剤を含んでいてもよい。本発明者らは、グアイフェネシンが実際フェニレフリンの可溶化剤として機能することを認め、本明細書中に提供された例においてもそういうものとして使用している。他の可溶化剤も当該技術分野で公知である。可溶化剤の混合物も本発明の範囲に含まれ、標準的な商業的供給源から容易に入手できる。
本発明の組成物中に含まれうる可溶化剤の量は特に制限されない。当然ながら、そのような組成物が患者に投与される場合、所与の可溶化剤の量は生体受容可能な量(当業者によって容易に決定される)に制限される。場合によっては、例えば有効成分濃度を最大化するために、生体受容可能な量をはるかに超過した可溶化剤の量を含めることが有益なこともある。その場合、過剰の可溶化剤は該組成物を患者に提供する前に蒸留又は蒸発のような従来技術を用いて除去される。
以下は、当業者には公知のとおり、ほとんどの液体製造に共通の一般的な指示説明である。例えば、最初に、この製造プロセスのためにすべての原料は入手できるということがわかる。全原料とも正確な身元(アイデンティティ)及び品質保証の公表内容についてチェックされる。製造プロセスに関与するすべての人員は有効成分の製品安全データシートに精通していなければならず、製造プロセスに関与する者は適切な服装を着用し、適切な安全装置を使用しなければならない。微生物に関する標準的な予防措置(例えば原料との接触回避及び製造プロセス中の手袋使用)に従う。水を使用する場合、水の純度を確認し、精製水システムの使用が勧められる。水は使用前に15秒間放水する。水の純度が第二脱イオン水最終タンク(finishing tank)で14メガオーム−cm(MΩ−cm)を超えていることを確かめる。
実施例1.APAP−ヒドロコドン懸濁液。
酒石酸水素ヒドロコドンポリスチレクス(イオン交換樹脂薬物複合体)及びアセトアミノフェン(APAP)を用いて製剤化された懸濁液を研究した。手短に言うと、APAP 500mg/5ml用量(Rhodia Inc,Cranburry,NJ,08512,USAより購入)を、酒石酸水素ヒドロコドンポリスチレクス(薬物樹脂コンジュゲート)懸濁液の製剤に加えた。これらの懸濁液製剤は、Pharmafab Research and Developmentの研究室で製造された。APAPはすぐに放出され、ヒドロコドンは持続放出されることが期待された。ヒドロコドンの用量は10mg/5mlである。50%〜60%のヒドロコドンが最初の1時間に放出されれば、組合せの治療効果は、即時放出APAP(この製剤で設計されているとおり)と共に投与された場合に増大できることが期待される。この製剤では、ヒドロコドン樹脂コンジュゲートは徐放性コーティング材料(エチルセルロース)で被覆されているので、ヒドロコドンの放出は二つの因子に基づく。第一は、イオン交換樹脂の部位を置換するイオンの入手可能性(これがヒドロコドンの放出を起こす)、第二は、経口投与された場合、ヒドロコドン分子のコーティング材料から吸収部位への拡散である。最初の1時間のヒドロコドンの放出は治療効果に重要であるが、系におけるコーティング及びイオンの入手不能性は初期のヒドロコドン放出を遅らせることが知られている。この放出は、有効な治療効果のために所望される薬物の50%放出に達しないかもしれない。イオン交換樹脂からのヒドロコドンの放出のためにイオンの存在が必要となる。イオン性塩の添加によって、この最初の1時間の放出が以下に開示のように調節できることが分かった。
5mlあたりAPAP500mg及びヒドロコドン10mgの懸濁液を、懸濁化剤としてキサンタンガム(Rhodia Inc,Cranburry,NJ,08512,USAより購入)を用いて製造した。いくつかその他の成分、例えば着色剤、フレーバー、パラベン(例えばメチルパラベン及びプロピルパラベン)(保存剤)、高フルクトースコーンシロップ(粘度上昇剤及び甘味剤)、プロピレングリコール(溶媒及び分散剤)、及びアスコルビン酸(懸濁液のpH調整用)も安定な懸濁液を達成するために使用した。酒石酸水素ヒドロコドンをIRP69樹脂(Coating Place Inc,米国ウィスコンシンより購入)とコンジュゲート化し、該コンジュゲートをCoating Place Inc社の流動床コーターで徐放性材料(エチルセルロース)で被覆した。この懸濁液の放出プロフィールを、pH1.2の0.1N HCl中で、USP溶解装置IIを用い、900mlの溶解媒体を使用して試験した。サンプルを予め決められた時間間隔で取り出し、APAP及びヒドロコドンの含有量について、HPLC分析を用いて分析した。薬物の放出を時間に対してプロットした。
様々な量の塩(塩化ナトリウム−J T Baker,Phillisburg,NJ,08865,USAより購入)を三つの懸濁液に加えて、異なる塩濃度を有する懸濁液を得た(塩化ナトリウム濃度0.1、0.3、及び0.5%)。懸濁液を混合し、24時間保持して平衡に到達させた。塩添加懸濁液の放出プロフィールをpH1.2で試験し、これらの薬物放出プロフィールを比較した。結果を表1及び図1に示す。
Figure 2010529040
図1は、徐放性懸濁液におけるヒドロコドンの10時間の放出を示しており、添加された塩が、被覆されたヒドロコドンポリスチレクスからの薬物の比較的速い放出に影響を及ぼしていることを示している。
薬物の最初の1時間の放出は、様々な量の塩の添加によって制御できることが観察された。APAP−ヒドロコドン懸濁液の場合、添加された塩の量の増加に伴い、最初の1時間における放出の漸増が観察された。0.1%の塩を含有する懸濁液の場合、放出は62.4%、0.3%の場合65.9%、そして0.5%の場合78.9%であった。塩を含有しない懸濁液の放出は1時間でわずか20.5%であった。
実施例2.Tussionex(登録商標)市販品の研究:
類似の研究を市販されているTussionex製品を用いて実施した。これは、酒石酸水素ヒドロコドン(HCB)10.0mg/5mlに相当するヒドロコドンポリスチレクス及びマレイン酸クロルフェニラミン(CPM)8.0mg/5mlに相当するクロルフェニラミンポリスチレクスを含有している。溶解試験は、この市販懸濁液に対し、塩化ナトリウムを添加した場合しない場合で実施した。(塩化ナトリウム、J T Baker,Phillisburg,NJ,08865,USAより購入、0.3%の濃度で添加。)これらの懸濁液の放出プロフィールを、pH1.2の0.1N HCl中で、USP溶解装置IIを用い、900mlの溶解媒体を使用して試験した。サンプルを予め決められた時間間隔で取り出し、APAP及びヒドロコドンの含有量について、HPLC分析を用いて分析した。薬物の放出を時間に対してプロットした。
薬物の最初の1時間及び12時間の放出を試験した。結果を以下の表2と図2(CPM)及び図3(HCB)に示す。
Figure 2010529040
薬物の最初の1時間の放出は塩の添加によって増大できることが観察された。市販品の場合、放出は、塩の添加で(塩化ナトリウム濃度0.3%)最初の1時間に50.2%から57.3%に増大した。
薬物放出に対して同様の制御が、以下の薬物及び多くのその他の塩、例えば塩化カリウム及び他の一価イオン塩、塩化カルシウム及び他の二価イオン塩、並びに塩化アルミニウム及び類似の三価イオン塩において、薬物ポリスチレクスコンジュゲートを用いた懸濁液から達成できる。価数の違いも、そのような薬物樹脂コンジュゲート(コーティング有り又は無し)からの薬物放出に様々な影響を持つ。これらの塩が薬物樹脂コンジュゲートからの薬物の置換に対して異なる量のイオン性部分を提供するからである。
Figure 2010529040
下記リストの製剤は本発明を用いて調節できる。
フェニレフリンHCl、(PHE)被覆及び非被覆懸濁液
マレイン酸クロルフェニラミン(CPM)被覆及び非被覆懸濁液
デキストロメトルファンHBr(DEX)被覆懸濁液
プソイドエフェドリンHCl(PSE)非被覆懸濁液
イブプロフェン(IBU)ポリスチレクス非被覆懸濁液
ロラチジン(LRT)ポリスチレクス非被覆懸濁液
酒石酸水素ヒドロコドン(HCR)ポリスチレクス被覆懸濁液
プロメタジン(PMT)ポリスチレクス非被覆懸濁液
塩の添加によって最初の1時間の放出が変更できる可能な懸濁液の組合せ
CPM/HCR
PHE/IBU
PSE/HCR
DEX/PSE
PMT/HCR
CPM/DEX
DEX/HCR
LRT/IBU
本明細書中で解説されたいずれの態様も、本発明のあらゆる方法、キット、試薬、又は組成物に関して実施でき、その逆もまた同様であると考えられる。さらに、本発明の組成物は本発明の方法を達成するために使用することもできる。
本明細書中に記載された特別の態様は、本発明の制限としてではなく例示のために示されたものであることは理解されるであろう。本発明の主な特徴は、本発明の範囲を離れることなく様々な態様で使用できる。当業者であれば、ほんの日常的な実験を用いて、本明細書中に記載された具体的手順に対する多数の等価物を認識又は確認できるであろう。そのような等価物も本発明の範囲に含まれるとみなされ、特許請求の範囲によってカバーされる。
明細書中で言及されたすべての出版物及び特許出願は、本発明と関係のある当業者の技能レベルを示している。すべての出版物及び特許出願は、あたかも各個別の出版物又は特許出願が具体的及び個別に引用によって本明細書に援用されると示されたかの如くと同程度に、引用によって本明細書に援用される。
特許請求の範囲及び/又は明細書において“a”又は“an”という用語が“含む(comprising)”という用語と共に使用される場合、“一つ(one)”を意味しうるが、“一つ又は複数”、“少なくとも一つ”及び“一つ又はそれより多い”の意味とも一致する。特許請求の範囲における“又は”という用語の使用は、二者択一のみを指すと明記されない限り又は選択肢が相互排他的でない限り、“及び/又は”を意味するために使用される。ただし、開示においては二者択一のみ及び“及び/又は”を指す定義が支持される。本願を通して、“約”という用語は、数値が、装置及び数値を決定するのに使用される方法の固有の誤差変動、又は研究主題の中に存在する変動を含むことを示すために使用される。
本明細書及び特許請求の範囲で使用されている用語“comprising(含む)”(及びcomprisingのいずれかの語形、例えば“comprise”及び“comprises”)、“having”(及びhavingのいずれかの語形、例えば“have”及び“has”)、“including”(及びincludingのいずれかの語形、例えば“includes”及び“include”)又は“containing”(及びcontainingのいずれかの語形、例えば“contains”及び“contain”)は包括的又は無制約(open-ended)的用語で、追加の記述されていない構成要素又は方法ステップを排除しない。
本明細書中で使用されている“又はその組合せ”という用語は、該用語に先行するリスト項目のすべての順列及び組合せを意味する。例えば、“A、B、C、又はその組合せ”は、A、B、C、AB、AC、BC、又はABCの少なくとも一つを含み、特定の文脈において順序が重要な場合、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、又はCABも含むものとする。この例に続けて言えば、明示的に包含されるのは、一つ又は複数の項目又は用語の繰り返しを含有する組合せ、例えばBB、AAA、MB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどである。当業者であれば、文脈からそうでないことが明白でない限り、いずれかの組合せにおける項目又は用語の数には通常制限がないことは分かるであろう。
本明細書において開示及び特許請求されたすべての組成物及び/又は方法は、本開示に照らし合わせると必要以上の実験なしに製造及び実施することが可能である。本発明の組成物及び方法を好適な態様に関して記載してきたが、当業者には、本発明の概念、精神及び範囲から離れることなく、本明細書中に記載の組成物及び/又は方法に対して、及び方法のステップ又はステップの順序に変形を適用できることは明白であろう。当業者に明白なすべてのそのような類似の置換及び変形は、添付の特許請求の範囲によって定義されている本発明の精神、範囲及び概念内であるとみなされる。

Claims (33)

  1. 単位剤形の組成物であって、
    イオン性塩溶液中に懸濁された、所望により被覆されていてもよい薬物−樹脂複合体を含み、前記所望により被覆されていてもよい薬物−樹脂複合体は一つ又は複数のイオン交換樹脂粒子上に担持された一つ又は複数の活性薬剤を含み、前記一つ又は複数の活性薬剤の放出は一つ又は複数のイオン性塩によって調節される組成物。
  2. 一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂が所望により透水性拡散バリアで被覆されていてもよい、請求項1に記載の組成物。
  3. 一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂の実質的にすべてが透水性拡散バリアで被覆されている、請求項1に記載の組成物。
  4. 一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が増加又は低減される、請求項1に記載の組成物。
  5. イオン性塩が無機塩を含む、請求項1に記載の組成物。
  6. イオン性塩が有機塩を含む、請求項1に記載の組成物。
  7. イオン性塩が活性薬剤−樹脂粒子複合体と複合された塩とは異なる、請求項1に記載の組成物。
  8. 溶液中の塩がキレート化剤で削減される、請求項1に記載の組成物。
  9. 放出の調節が活性薬剤のより迅速な放出を含む、請求項1に記載の組成物。
  10. 組成物が第一及び第二の活性薬剤を含み、イオン性塩は第一の活性薬剤の放出プロフィールは変えるが、第二の活性薬剤の放出プロフィールは変えない、請求項1に記載の組成物。
  11. 単位剤形の医薬組成物であって、
    一つ又は複数のイオン交換樹脂粒子に結合されて薬物−樹脂複合体を形成する第一の薬理学的活性薬物及び第二の薬物;
    薬物−樹脂複合体と接触している一つ又は複数のイオン性塩;及び
    薬物−樹脂複合体に適用された透水性拡散バリア
    を含み、前記一つ又は複数の薬理学的活性薬物の放出は一つ又は複数のイオン性塩によって調節される医薬組成物。
  12. 単回投与の医薬組成物であって、
    一つ又は複数の薬理学的活性薬物に結合された一つ又は複数のイオン交換樹脂粒子と接触している一つ又は複数のイオン性塩を含む調節可能放出マトリックス;
    前記調節可能放出マトリックスに適用された透水性拡散バリア;及び
    追加のイオン性塩を含む溶液
    を含み、イオン性塩の添加は活性薬物の放出プロフィールを調節するために制御される単回投与の医薬組成物。
  13. 単回投与の医薬組成物であって、
    第一及び第二の活性薬剤に結合された一つ又は複数のイオン交換樹脂粒子と接触している一つ又は複数のイオン性塩を含む調節可能放出マトリックス;
    前記調節可能放出マトリックスに適用された透水性拡散バリア;及び
    追加のイオン性塩を含む溶液
    を含み、イオン性塩の添加は第一の活性薬剤の放出を調節するが、第二の活性薬剤の放出は調節しない単回投与の医薬組成物。
  14. 単位剤形の医薬組成物であって、
    一つ又は複数の薬理学的活性薬物を担持し、一つ又は複数のイオン性塩を含む溶液中に懸濁された一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂を含み、一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が一つ又は複数の薬理学的活性薬物の放出を調節する医薬組成物。
  15. 一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂が所望により透水性拡散バリアで被覆されてもよい、請求項14に記載の組成物。
  16. 一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂の実質的にすべてが透水性拡散バリアで被覆されている、請求項14に記載の組成物。
  17. 一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が増加又は低減される、請求項14に記載の組成物。
  18. イオン性塩が無機塩を含む、請求項14に記載の組成物。
  19. イオン性塩が有機塩を含む、請求項14に記載の組成物。
  20. イオン性塩が活性薬剤−樹脂粒子複合体と複合された塩とは異なる、請求項14に記載の組成物。
  21. 溶液中の塩がキレート化剤で削減される、請求項14に記載の組成物。
  22. 放出の調節が活性薬剤のより迅速な放出を含む、請求項14に記載の組成物。
  23. 単位剤形の医薬組成物であって、
    イオン性樹脂上に担持され、一つ又は複数のイオン性塩を含む溶液中に懸濁された少なくとも第一の薬理学的活性薬物及び第二の薬理学的活性薬物を含み、一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が第一の薬理学的活性薬物、第二の薬理学的活性物質又はその両方の放出を調節する医薬組成物。
  24. 制御放出組成物の製造法であって、
    担体中に一つ又は複数のイオン性塩と一つ又は複数のイオン性樹脂上に担持された一つ又は複数の薬理学的活性薬剤とを懸濁させるステップを含み、一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が一つ又は複数の薬理学的活性薬物の放出を調節する方法。
  25. 一つ又は複数のイオン性樹脂が透水性拡散バリアを含む、請求項24に記載の方法。
  26. 一つ又は複数のイオン性樹脂の実質的にすべてが透水性拡散バリアで被覆されている、請求項24に記載の方法。
  27. 一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が増加又は低減される、請求項24に記載の方法。
  28. 薬物−樹脂組成物の放出を調節する方法であって、
    一つ又は複数のイオン性塩と一つ又は複数の薬理学的活性薬物を担持した一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂複合体とを含む溶液中の一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度を調整するステップを含み、一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が一つ又は複数の薬理学的活性薬物の放出を調節する方法。
  29. 一つ又は複数の薬物−イオン性樹脂複合体が所望により透水性拡散バリアで被覆されていてもよい、請求項28に記載の方法。
  30. 一つ又は複数のイオン性塩のイオン強度が増加又は低減される、請求項28に記載の方法。
  31. 一つ又は複数の薬理学的活性薬物が、即時放出薬理学的活性薬物及び持続放出活性薬物を含む、請求項28に記載の方法。
  32. 薬物−イオン性樹脂複合体が、腸溶コート、樹脂コート、ラッカーコート、pH感受性コーティング、生分解性ポリマーマトリックス、水溶性マトリックス、イオン性マトリックス、それらの組合せ及び混合物を含む透水性拡散バリアをさらに含む、請求項28に記載の方法。
  33. 薬物−イオン性樹脂複合体が、セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、プロピルセルロース、メトキシプロピルセルロース、硝酸セルロース、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(エチレン−コ−酢酸ビニル)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(ヒドロキシバレリアン酸−コ−ヒドロキシ酪酸)、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)、ポリ(ε−カプロラクトン類)、ポリ(ε−カプロラクトン−コ−DL−乳酸)、ポリ(無水マレイン酸)、ポリアミド類、ゼラチン、キトサン、コラーゲン、ポリ(ヒドロキシアルキル)−L−グルタミン類、ポリ(γ−エチル−L−グルタミネート−コ−グルタミン酸)、ポリ(L−ロイシン−コ−L−アスパラギン酸)、ポリ(プロリン−コ−グルタミン酸)、ポリ(アルキル2−シアノアクリレート類)、ポリウレタン類、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート−コ−メタクリル酸)及びポリ(メタクリレート−コ−ヒドロキシプロピルメタクリレート)、ポリスチレン、ポリスチレクス、その塩、組合せ及び混合物からなる群から選ばれる一つ又は複数のポリマーをさらに含む、請求項28に記載の方法。
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