JP2010528767A - 薬剤を適用した移植型医療器具 - Google Patents
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Abstract
薬剤を溶出する移植型器具は、前記器具の外部表面と、前記外部表面に形成される少なくとも1つの凹部と、を含む。前記器具は前記外部表面から前記少なくとも1つの凹部に隣接して突出することにより、前記凹部を有する溝を画成する少なくとも1つの側壁を更に含み、前記凹部には薬剤を適用することができ、前記側壁は前記外部表面にほぼ直交する直交部分を含み、かつ前記側壁は、前記直交部分から延出する平行部分を更に含み、前記平行部分は前記直交部分から、前記外部表面を基準として測定した場合に約90度より大きい角度で延出する。
Description
本発明は、概略的には、脈管疾患の治療に使用される移植型器具、及びその製造方法に関する。詳細には、本発明は、器具の表面をスカイブ加工して形成される直立壁を持ち、かつより大量の薬剤を投与し、そして溶出速度を制御する器具に関する。
移植型器具は種々の外科的処置に使用される。一つのこのような器具がステントである。ステントは、ほぼ円筒形の器具であり、これらの器具は、半径方向に拡張することができるので、血管または他の解剖学的管腔の一部分を、体腔への移植後に開いた状態に保持して、疾患または組織損傷により生じる管腔内狭窄を開く。ステント自体は狭窄の治療において成功しているが、これらの狭窄または閉塞は多くの症例において再発している。この再発は再狭窄と呼ばれ、そして外科的処置による損傷に対する体の免疫系の反応に起因する。
再狭窄を減らすために、薬剤または他の治療溶液を送達するためのコーティングを有するステントが開発されている。一旦、ステントが目的部位に留置されると、これらのコーティングによって、薬剤による長期治療が、特定量の薬剤をステントの表面から制御性良く放出することにより可能になる。放出速度は、薬剤の化学的組成及び/又は生物学的組成によって変わり、そして薬剤の量は、ステント表面の薬剤コーティング層の合計深さ、及び深さ均一性によって変わる。薬剤を移植型器具に適用する方法では、これらの方法による現在の薬剤適用持性及び薬剤送達特性が不十分な場合があることが判明している。具体的には、目的部位に送達することができる薬剤の量または容積は、ステントの表面積が限定されているので不十分になる恐れがあり、かつ溶出速度の制御は、薬剤の化学的特性によって制限される。また、ステントを送達している間に、表面を血液が流れる結果として、または血管組織に目的部位への送達が行なわれる前に接触することによって、何らかの体腔内に露出するコーティングがあると、コーティングの一部を送達中に失ってしまう可能性がある。
ステントの表面につけることができる薬剤の量を多くするために、ステントフレームワークの表面に変更が加えられている。このような変更では、開口部をステント表面に形成することにより、更に多くの量の薬剤を保持することができる。例えば、貯蔵部をステントの表面内に、複数工程の化学エッチングプロセスを使用して、またはレーザを使用して形成することができる。しかしながら、貯蔵部に保持することができる薬剤の余分の量は、貯蔵部の深さに直接依存し、そして貯蔵部の深さが深くなると、ステントの強度及び弾性が小さくなるので、ごくわずかな余分の量の薬剤しか貯蔵部に収容することができない。また、溶出速度の制御は依然として、薬剤の化学的特性によって制限される。
種々のタイプのステントが現在使用されている。図1〜4は、一般的に使用されているステントの一部分を示している。図示の複数のステントの各ステントは、薬剤コーティングを配置するため、または開口部をストラットと呼ばれるステントの狭い残留領域に配置するために、ステントの表面積が不所望に制限されるという不具合を有する。また、例えば開口部を表面に形成してさらなる量の薬剤を収容するためなどのように、ステントストラットの一部を除去すると、このように加工されるステントの強度または弾性を不所望に小さくしてしまう可能性がある。図1〜4の各ステントは、本発明に従って作製されるストラット52に形成される2つの溝50を有し、これらの溝の中に、薬剤を適用することができる。図1は、端部12,14,16,及び18を有するフラットシート状金属を打ち抜き加工して形成されたステント10を示している。図2は、屈曲させて円筒体にして、端部12と14とを、そして16と18とをそれぞれ接合してフラットシートを円筒形に保持した後の打ち抜き加工したフラットシートを示している。図3は、打ち抜き加工により形成され、かつ屈曲させて正弦波形にした複数のリング22を繋ぎ合わせることにより形成されるステント20を示している。正弦波状リングの中心線からの最大偏差として定義されるポイント群24のうちの幾つかのポイントを繋ぎ合わせて、ステントを形成するセグメント群22を固定する。最後に、図4に示すステント30は、屈曲させた1本のワイヤ32、または複数のワイヤ32から形成されるステントである。薬剤を各ストラット52に対応して適用することができる表面積は制限されているので、非常に深い深さを持つ溝によってステントの強度または弾性が小さくなる。
表面変更部を形成することにより、構造的一体性が、製造中の材料欠損に起因して減少する可能性がある。特定の用途では、構造的一体性を高めることが望ましい。更に、薬剤適用ステントのハンドリング及び梱包は、薬剤がステントに含まれていることにより複雑になる。例えば、梱包中または出荷中におけるような表面との摩擦接触によって、薬剤の少なくとも一部がステント表面から削り取られてしまう。更に、特定の治療は、脈管系を通過している間のステントからの薬剤の溶出を減らすことにより良好に行なうことができる。
従って、当該技術を発展させることが望まれている。
本発明の1つの態様は薬剤を溶出する移植型器具であり、当該器具は、前記器具の外部表面と、前記外部表面に形成される少なくとも1つの凹部と、を含む。前記器具は、前記外部表面から前記少なくとも1つの凹部に隣接して突出することにより、前記凹部を有する溝を画成する少なくとも1つの側壁を更に含み、前記凹部には薬剤を適用することができ、前記側壁は前記外部表面にほぼ直交する直交部分を含み、かつ前記側壁は、前記直交部分から延出する平行部分を更に含み、前記平行部分は前記直交部分から、前記外部表面を基準として測定した場合に約90度を超える角度で延出する。
本発明の別の態様は、脈管疾患を治療するシステムである。前記システムは、カテーテルと、前記カテーテルにより搬送されるステントと、を備える。前記ステントは器具の外部表面と、前記外部表面に形成される少なくとも1つの凹部と、前記外部表面から前記少なくとも1つの凹部に隣接して突出することにより、前記凹部を有する溝を画成する少なくとも1つの側壁と、を含み、前記凹部には薬剤を適用することができる。前記側壁は前記外部表面にほぼ直交する直交部分を含み、そして前記側壁は、前記直交部分から延出する平行部分を更に含み、前記平行部分は前記直交部分から、前記外部表面を基準として測定した場合に約90度より大きい角度で延出する。
本発明の別の態様は、薬剤移送器具を形成する方法である。前記方法は、体腔内に埋め込むための医療器具を受けるステップと、前記医療器具の外部表面をスカイブ加工して少なくとも1つの第1凹部を形成するステップと、を含む。前記方法は更に、少なくとも1つの第1側壁を前記スカイブ加工によって、各第1側壁が前記外部表面からほぼ直交方向に突出するように形成するステップと、形成された前記少なくとも1つの第1側壁をスエージ加工して、前記直交部分から延出する平行部分を、該平行部分が前記直交部分から、前記外部表面を基準として測定した場合に約90度より大きい角度で延出するように形成するステップと、を含む。
本発明に関する上に挙げた特徴及び利点、及び他の特徴及び利点は、好適な実施形態に関する以下の詳細な記述から、記述を添付の図面と併せて一読することにより一層明らかになると思われる。詳細な記述及び図面は本発明に関する単なる例示に過ぎず、添付の請求項及びこれらの請求項の均等物によって規定される本発明の範囲を制限するものではない。
本明細書における開示及び教示を適用することにより、少なくとも1つの凹状溝を含むステントの製作が可能になり、これらの凹状溝は、スカイブ加工された側壁によって少なくとも部分的にカプセル状の包囲され、カプセル状に包囲された治療剤を目的部位への送達中に保護する。また、収容表面を形成するためのステントの機械加工は、治療剤をステントにつけた後に行なわれる。
図5Aは、本発明の1つの態様による器具500の外部表面の断面を示している。一つの実施形態では、器具500はステントである。器具500は表面70と、溝60と、を含む。溝60は、第1側壁62及び第2側壁64により画成される。第1側壁62は表面70の上方に突出し、そして直交部分65を含む。図5Bは、第1側壁62を屈曲させて最終形態とした状態の器具500を示している。屈曲させると、第1側壁は直交部分65と、直交部分65から延出する平行部分66と、を含む。平行部分66は、直交部分65から、外部表面70を基準として測定した場合に約90度より大きい角度で延びる。従って、平行部分は、凹部の少なくとも一部に覆い被さる。一つの実施形態では、治療剤は凹部内に収容される。治療剤は凹部内に、側壁を、スエージ加工のような冷間加工プロセスによって屈曲させる前に収容される。平行部分は一つの実施形態では、凹部の下側表面にほぼ平行である。更に別の実施形態では、平行部分は、表面を基準にして末端部分により定義される角度が135度を超えるように更に下方に屈曲し、いずれかのエッジまたはポイントが、表面から離れるのではなく、器具の本体の方に向く末端部分を含む。一つの実施形態では、第1側壁62は、スカイブ加工の結果として形成されており、側壁は、凹部を形成するために表面からスカイブ加工された材料からなる。
図6Aは、本発明の1つの態様による器具600の外部表面の断面を示している。図6Aは図5Aと同様であるが、第1側壁62だけでなく第2側壁64が表面70の上方に延びる、または突出することが追加されている。図6Aは更に、第1側壁及び第2側壁によって更に凹部幅76が定義される様子を示している。図6Bは、第1側壁及び第2側壁を互いに向かって屈曲させて、第1側壁の末端部分が第2側壁の末端部分の方を指し、かつ第2側壁の末端部分が第1側壁の末端部分の方を指す様子を示している。第1側壁及び第2側壁によって画成される溝60の幅は、凹部の下側表面付近では、第1側壁及び第2側壁の末端部分の幅74よりも広い。
図7A及び図7Bは、第1側壁及び第2側壁が、第2側壁64が表面70から第1側壁62と同じ距離だけ突出せずに異なる長さを持つことができる様子を示している。
図8は、2つの溝60a及び60bのような多くの溝を器具の本体内に形成することができる様子を示している。各溝60a,60bは、凹部、及び2つの直立壁によって画成され、それぞれの溝から延びる直立壁は異なる程度に屈曲させることにより、異なる開口寸法だけ離間する開口を形成する。溝60aの遠位端62aと64aとの間の開口寸法76は、溝60bの遠位端62aと64aとの間の開口寸法74よりも大きい。一つの実施形態では、溝60a内に収容される治療剤は、他方の溝60b内に収容される治療剤とは異なる。一つの実施形態では、溝60a内に収容される治療剤は、他方の溝60b内に収容される治療剤と同じである。例えば、異なる物理的特徴を持つ溝内に収容される薬剤は、選択することができる。
一つの実施形態では、これらの直立壁の遠位端の間の開口寸法が異なることにより、異なる溶出速度が得られる。溝60aからの溶出速度は一つの実施形態では、溝60bからの溶出速度よりも多い。開口寸法を変えることにより、溝における薬剤の溶出速度を制御することができる。例えば、ステント留置直後に必要になる可能性のある第1薬剤は、大きい開口寸法を有する溝60aに適用することができるので、溶出速度を多くすることができる。長期間に亘って、かつ初めてステントを留置した後に必要になる可能性のある第2薬剤は、短い開口距離を有する溝60bに適用することができるので、溶出速度を少なくすることができる。
図9は、溝60内に収容される第1治療剤80を示している。また、図9は、第1治療剤80の上に収容される第2治療剤82を示している。本発明は、単一の層状にした治療剤を用いて実施することができる。
図10は、本発明の1つの態様による薬剤運搬器具を作製する方法100のフローチャートである。方法1000は、体腔内に埋め込むための医療器具を受けるステップ1005から始まる。一つの実施形態では、医療器具はステントである。少なくとも第1凹部をステップ1010で、医療器具の外部表面をスカイブ加工により形成する。このスカイブ加工によって、ステップ1020において、第1側壁62のような第1側壁が、外部表面から、外部表面にほぼ直交方向に突出するように形成される。次に、医療器具をスエージ加工し、例えばステップ1030では、形成された少なくとも1つの第1側壁をスエージ加工して直交部分から延出する平行部分を形成し、平行部分を、直交部分から、外部表面を基準として測定した場合に約90度より大きい角度で延出させる。一つの実施形態では、当該方法では更に、少なくとも1種類の治療剤を凹部に、形成された側壁をスエージ加工する前につける。当業者であれば、冷間成形スエージ加工法によって、熱処理より生じ得る治療剤の劣化を低減することができることが分かるであろう。
別の実施形態では、当該方法は、第2側壁が第1側壁から凹部によって分離され、かつ第1側壁に凹部の下側表面を介して繋がり、各第1側壁が外部表面からほぼ直交方向に突出するように外部表面上の少なくとも1つの第2側壁をスカイブ加工するステップを更に含む。この実施形態では、当該方法は、第2側壁をスエージ加工して、直交部分から延出する平行部分を形成し、平行部分を直交部分から、外部表面を基準として測定した場合に約90度未満の角度で延出させるステップ更に含む。
直立壁を有するステントを形成する方法は、直立壁をスカイブ加工によって形成して凹部を同じプロセスで形成しながら、ステントのストラットを打ち抜き加工により成形するステップを含むことができる。マルチステーション金型セットで最初に、切り抜き部を打ち抜き加工することができる。次の金型ステーションでは、凹部及び直立壁または複数の直立壁を、表面を最初にスエージ加工することにより形成することができる。次の、または最後の金型ステーションでは、凹部及び直立壁または複数の直立壁を、これらの部分の最終形状に成形することができる。別の変形例では、別の金型ステーションを設けることができ、この金型ステーションで更に、直立壁または複数の直立壁を屈曲させて、所定の開口を、直立壁または複数の直立壁の遠位端の間に形成することができる。他の方法を使用して、複数の凹部及び複数の直立壁を形成することができる。例えば、予め成形されたステントを保持用マンドレル上に配置し、そして上に説明した打ち抜き加工を使用して、複数の凹部及び複数の直立壁を形成することができる。他の方法では、レーザまたは水切削プロセスを使用して複数の凹部及び複数の直立壁を形成することができる。
一つの実施形態では、ステントフレームワークは、マグネシウムまたは特定のポリマーのような生体内腐食性材料及び/又は生体内吸収性材料から形成される。このような実施形態では、スカイブ加工により形成される溝、及び側壁により画成される隙間は、ステントフレームワークの溶解を或る期間が経過した後に、または浸食が既に行なわれた後に加速する溝、または他のこのような凹部を形成するように構成される。例えば、トップコートをステントフレームワークにつけて第1溶出速度または第1溶解速度を実現する。トップコートがステントフレームワークから第1溶出速度で溶出すると、凹部が血管環境に曝され、そして凹部内に収容される治療剤が、例えば第2溶出速度で溶出する。第1及び第2溶出速度は異なっていても、同じであってもよい。更に、生体内吸収性ステントフレームワークが第3溶出速度で溶出する。溶出速度を制御して、溶解の加速(または、所望により減速)を可能にすることができる。
別の実施形態では、ステントフレームワークは、生体内腐食性材料及び/又は生体内吸収性材料から形成され、そして水能動溶液が溝内に保持される。トップコートがフレームワークを取り囲み、そしてトップコートで、水能動溶液を溝内に保持する。トップコートがフレームワークから浸み出すか、または溶出すると、水能動溶液が血管環境に曝され、そしてステントフレームワークの浸食/吸収を加速する。一つの実施形態では、水能動溶液は、発熱反応を血液との接触時に引き起こす。別の構成として、水能動溶液は、ステントフレームワークにつけられる、カテーテルを介して送り込まれる生理食塩水のような別の溶液への曝露により、発熱反応を引き起こすことができる。一つの実施形態では、水能動溶液は親水性である。
特定の実施形態では、ここに説明する凹部は、フレームワークにより画成される管腔の内径に設けられる。このような実施形態は普通、ステントを取り囲む内膜にではなく、血流内への直接送達に用いる治療剤を送達するために適用される。更に別の実施形態では、ここに説明する凹部は、ステントフレームワークの側壁に設けて、外部表面の上方に延びる側壁の一部が内膜に衝突することがない、またはステントフレームワークにより画成される管腔の中に延出することがないようにすることができる。
図11は、本発明の1つの態様による薬剤を溶出する移植型器具1100の一つの実施形態を示している。器具1100は、少なくとも1つのステントワイヤ1110を備えるフレームワークを含む。ステントワイヤ1110は、管腔を画成する内側表面1115と、そして内側表面1115と反対側の少なくとも1つの外側表面1120と、を含む。少なくとも1つの貯蔵部1125を外側表面1120の少なくとも一部に配置する。貯蔵部1125は、外側表面からずれた軸を画成する少なくとも1つの壁部分1130を含む。一つの実施形態では、貯蔵部1125は、外側表面1120にほぼ平行な基部表面1135を含む。別の実施形態では、貯蔵部1125は、外側表面からずれた基部表面を含む。一つの実施形態では、貯蔵部は、外側表面に繋がる少なくとも1つの第1外側壁部分、及び基部表面に繋がる貯留壁部分を、第1外側壁部分が貯留壁部分よりも長い距離だけ延びるように含む。一つの実施形態では、貯蔵部は、外側表面に繋がる少なくとも1つの第1外側壁部分、及び基部表面に繋がる貯留壁部分を、第1外側壁部分が貯留壁部分よりも短い距離だけ延びるように含む。一つの実施形態では、貯蔵部1125は、ステントワイヤとの一体部分として形成される。別の実施形態では、貯蔵部1125は、別体構造として形成され、そして外側表面に取り付けられる。一つの実施形態では、形成されたステントは、「スタッド状」の外観を呈することができ、複数の貯蔵部がステントの管腔から離れる方向に延び、かつステントワイヤによって画成される空間を超えて延びる。一つの実施形態では、貯蔵部1125は、少なくとも1種類の治療剤で、血管内の目的部位に送達される前に適用される。図12は、ステントワイヤの外側表面に配置される複数の貯蔵部1125を含むステントフレームワークの一部を示している。
図13は、本発明の別の態様による薬剤を溶出する移植型器具1300の断面を示している。器具1300は、第1軸方向チャンバ1320と、そして第2軸方向チャンバ1330と、を含むステントワイヤ1310を含む。壁1315は、第1軸方向チャンバ1320を第2軸方向チャンバ1330から分離する。第1開口1328は、第1軸方向チャンバ1320と、血管壁のような周囲環境との流体連通をもたらす。第2開口1338は、第2軸方向チャンバ1330と、血流のような周囲環境との流体連通をもたらす。第1薬剤が第1軸方向チャンバ1320内に収容され、そして第2薬剤1335が第2軸方向チャンバ1330内に収容されて、第1薬剤1325及び第2薬剤1335が第1開口1328及び第2開口1338を通って溶出して治療効果を発揮するようになる。第1薬剤1325及び第2薬剤1335は同じ薬剤ではない。一つの実施形態では、第1薬剤1325は、ゾタロリムスの商品名で販売されているABT−578のような抗再狭窄薬である。別の実施形態では、第1薬剤1325は、少なくとも2種類の薬剤の複合薬である。一つのこのような実施形態では、第1薬剤1325は、ゾタロリムス及びフルオシノロンを含む。更に別の実施形態では、第1薬剤1325は、抗増殖薬及び抗炎症薬との組み合わせである。薬剤の組合せを特徴とする実施形態では、これらの薬剤を混合する、または軸方向チャンバ内で層状に重ねて溶出パターンの制御を行なうことができる。従って、一つの実施形態では、移植型器具1300全体を通した薬剤放出分布は、早期細胞応答に影響を及ぼす薬剤が、長期細胞応答に影響を及ぼす薬剤よりも前に放出されるように制御することができる。他の実施形態では、開口1328,1338のサイズは、溶出速度に影響を及ぼすように制御される。このような実施形態では、深さ、または直径、或いは深さ及び直径の両方を制御して、溶出速度に所望通りに影響を及ぼすことができる。一つの実施形態では、第2薬剤1325はプラビックスのような抗血栓剤である。
図14は、本発明の1つの態様による薬剤を溶出する移植型器具1400の断面を示している。器具1400は、第1軸方向チャンバ1410と、第2軸方向チャンバ1420と、第3軸方向チャンバ1430と、第4軸方向チャンバ1440と、を含むステントワイヤ1405を含む。壁1415は、第1軸方向チャンバ1410、第2軸方向チャンバ1420、第3軸方向チャンバ1430、及び第4軸方向チャンバ1440を分離する。複数の開口によって、これらの軸方向チャンバと、血管壁または血流のような周囲環境との流体連通が可能になる。異なる薬剤が、一つの実施形態において、これらの軸方向チャンバの各軸方向チャンバ内に収容される。例えば、抗再狭窄薬がこれらの軸方向チャンバのうちの一つの軸方向チャンバ内に収容されるのに対し、抗血栓剤が別の軸方向チャンバ内に収容される。これらの開口は、ドリル加工、成形加工、スカイブ加工、及び/又は切断加工のような適切な方法を使用して形成することができる。更に、一つの実施形態では、これらの開口は、任意の切断加工手順の後に、更にスエージ加工される。
図15は、本発明の1つの態様による、治療剤を目的部位に送達する方法1500の一つの実施形態を示している。方法1500は、ステップ1505において、体腔内に埋め込むための医療器具を受けることから始まる。開口を含む少なくとも1つの第1ポケットを医療器具の外部表面にステップ1510で形成する。一つの実施形態では、ステントワイヤの少なくとも1つの表面にポケットが形成されているステントワイヤが押し出し成形される。一つの実施形態では、ポケットは、器具の内腔の反対側の表面に形成される。他の実施形態では、ポケットは、隣接構造の近傍の表面のような側部表面に形成される。例えば、器具がステントである実施形態では、ポケットは、隣接するステントストラットに隣接する側に形成される。一つのこのような実施形態では、各ステントストラットは、治療剤を収容するようにポケット空間を開いたままの状態で、第1側表面が、隣接するステントストラットの第2側表面に適合するように構成して形成される。一つのこのような実施形態では、一つのステントストラットは、隣接するステントストラットの適合する表面の凸形状に一致する凹形状を持つものとする。ステップ1515にでは、少なくとも1種類の治療剤を第1ポケット内に収容し、ステップ1520では、治療剤を第1ポケット内に収容した状態で器具をクリンプする。一つの実施形態では、器具をクリンプしてバルーンカテーテルに入れる。
ステップ1525では、治療剤の少なくとも一部を容器内に収容した状態でクリンプすることにより、ポケットから容器を形成する。ステップ1530では、器具を目的部位で拡張させ、そしてステップ1535では、その拡張より容器を開ける。次に、治療剤がステップ1540で目的部位において、容器が開くのに応答して送達される。一つの実施形態では、治療剤は、開いた容器から溶出する。
方法1500を使用して、ポケットを、ステントのような移植型医療器具に形成する。当該ポケットには治療剤が少なくとも部分的に適用され、そして当該ポケットを閉じて容器を形成して、治療剤を少なくとも部分的に取り囲むようにする。一つの実施形態では、この閉じる動作は、当該器具を、カテーテルのような送達器具にクリンプした結果として起こる。次に、当該器具が目的部位で拡張すると、ポケットが再び開き、ポケット内の治療剤を当該部位に送達することができる。一つの実施形態では、クリンプすることにより、ステントの隣接ストラットがポケット内に押し込まれて開口を覆い、そして、ステントが展開中に拡張したときに該開口が開く。一つの実施形態では、主要な薬剤溶出は、ステントが展開部位または目的部位に位置し、そしてステントが展開して容器が開くまで行なわれない。薬剤の一部は、脈管系を通過している間に溶出する可能性があるが、この早期溶出は、ステントが目的部位に達して治療部位に正確に狙いを定めるまでの間、脈管系の内部環境に曝される薬剤の割合を小さくすることにより少なくなる。一つの実施形態では、より少ない量の薬剤しか早期に溶出することがないので、この溶出の減少により、治療剤の正しい投与量または投与濃度の推定を向上させることができる。更に、薬剤は、殺菌中、梱包中、及び出荷中は、容器内に主として閉じ込められるので、わずかな割合の薬剤しかステント表面から削り取られることがなく、治療剤の投与量を更に一層正確にすることができる。特定の例では、このわずかな割合によって、少ない量の治療剤をステントにつければ済むことになり、治療剤のコストの低減、及び投与量精度の向上を同時に行なうことができる。
図16は、本発明の1つの態様による2つの隣接ステントワイヤ1605の部分断面の一つの実施形態を示している。各ステントワイヤは、ステントワイヤの側部表面に形成されるポケット1610A,1610B、及び隣接ステントワイヤのポケット1610A,1610Bに嵌め込まれる表面1620A,1620Bを含む。図16は、互いに分離された隣接ステントワイヤを、クリンプする前、または展開した後の形態で示している。これに対して、図17は、クリンプした位置の同じステントワイヤを示し、ポケット1610B及び表面1620Aによって容器1750が画成される。図16に示す形態では、治療剤はポケット1610B内に収容することができ、そしてカテーテル等にクリンプする場合には、容器1750内に捕捉することができる。
本明細書において使用する「治療剤」という用語は、単独、またはポリマー担体と組み合わせる全ての薬学的に活性な物質を含む。更に、「治療剤」という用語は、物質の溶出に影響を及ぼす、または表面への治療剤の付着を増す種々の溶剤、または他の物質を含むことができる。治療剤は、例えばラパマイシン、ラパマイシン誘導体、またはラパマイシン類似体のような、体内血管の狭窄及び閉塞の再発を阻止する、または低減する抗再狭窄剤とすることができる。別の構成として、治療剤は、カンプトセシンまたは他のトポイソメラーゼ阻害剤のような抗癌剤、アンチセンス剤、抗腫瘍剤、抗増殖剤、抗血栓剤、抗凝固剤、抗血小板薬、抗生物質、抗炎症剤、ステロイド、遺伝子治療剤、有機薬剤、薬学化合物、組み換えDNA製品、組み換えRNA製品、コラーゲン、コラーゲン誘導体、タンパク質、タンパク質類似体、サッカリド、サッカリド誘導体、生物活性剤、医薬品、治療物質、またはこれらの物質の組み合わせとすることができる。薬剤層中の治療剤の含有量は、例えば薬剤層の0.1重量パーセント〜50重量パーセントとすることができる。他の例では、治療剤は、薬剤層の100重量パーセントである。別の例では、治療剤は、ラパマイシン、ラパマイシン誘導体、ラパマイシン類似体、またはデキサメタゾンのような任意選択の第2治療剤とともに、5−フルオロウラシルのような抗増殖化合物を含む。別の例では、第1治療剤は、デキサメタゾンのような抗炎症剤と、5−フルオロウラシルのような任意選択の第2治療剤と、を含む。
本明細書に開示されるスカイブ加工プロセスは、一つの実施形態では、レーザ切削工具を用いて行なわれる。一つの実施形態では、レーザ切削工具を、焦点を外して操作することにより、焦点を合わせて照射する工具が提供することができる粗さよりも粗い切断を行なう。
本明細書における図は、本発明の特定の適用形態及び実施形態を示し、そして本開示の範囲、または特許請求の範囲を図面に提示されたものに制限することを意図しないことに留意することが重要である。本明細書を一読し、そして明細書の図面を精査すると、当業者であれば、本発明の多くの他の実施形態が可能であり、かつこのような実施形態が想到され、そして現在請求される発明の範囲に、本発明の思想及び範囲から逸脱しない限り包含されることが直ぐに明瞭になるであろう。本発明の範囲は、添付の請求項に示され、そして均等物の意味及び範囲に含まれることになる全ての変更は、添付の請求項に含まれるべきものである。
Claims (28)
- 薬剤を溶出する移植型器具であって、
前記器具の外部表面と、
前記外部表面に形成される少なくとも1つの凹部と、
前記外部表面から前記少なくとも1つの凹部に隣接して突出することにより、その中に薬剤を適用し得る前記凹部を有する溝を画成する少なくとも1つの側壁と、を備え、前記側壁は前記外部表面にほぼ直交する直交部分を含み、かつ前記側壁は、前記直交部分から延出する平行部分を更に含み、前記平行部分は前記直交部分から、前記外部表面を基準として測定した場合に約90度より大きい角度で延出する、
ことを特徴とする移植型薬剤溶出器具。 - 前記平行部分は前記凹部の下側表面にほぼ平行である、請求項1に記載の器具。
- 前記凹部内に収容される治療剤を更に備える、請求項1に記載の器具。
- 前記側壁は、前記凹部を形成するために前記表面をスカイブ加工した材料により形成される、請求項1に記載の器具。
- 前記器具は、フラットシート材料を打ち抜き加工することによりステントの前記外部表面を画成する複数のストラットを形成するステントであり、前記フラットシートは2つの長手方向エッジを有し、かつ相互に接合されて円筒形ステントを形成するように構成される、請求項1に記載の器具。
- 前記器具は、複数のセグメントから成るステントであり、各セグメントはフラットシート材料を打ち抜き加工して形成され、かつ正弦波状リングになるように屈曲させることにより前記ステントのストラットを形成し、前記正弦波状リングは、ステント中心線からの最大偏差として定義される特定のポイント群を有し、かつ1つのセグメントの前記ポイント群のうちの幾つかのポイントは、別のセグメントの幾つかのポイントに接合されて前記ステントを形成するように構成される、請求項1に記載の器具。
- 前記器具は、前記ステントの前記外部表面を画成するストラット群になるように成形される複数のワイヤから成るステントであり、かつ前記ワイヤ群は接合されて前記ステントを形成する、請求項1に記載の器具。
- 前記外部表面上の少なくとも1つの第2側壁を更に備え、前記第2側壁は、前記第1側壁から前記凹部によって分離され、かつ前記第1側壁に前記凹部の下側表面を介して繋がり、各第2側壁は前記外部表面からほぼ直交方向に突出し、かつ前記第2側壁は前記直交部分から延出する平行部分を含み、前記平行部分は前記直交部分から、前記外部表面を基準として測定した場合に約90度未満の角度で延出する、請求項1に記載の器具。
- 脈管疾患を治療するシステムであって、前記システムは、
カテーテルと、
前記カテーテルにより搬送されるステントと、を備え、前記ステントは前記器具の外部表面と、前記外部表面に形成される少なくとも1つの凹部と、前記外部表面から前記少なくとも1つの凹部に隣接して突出することにより、その中に薬剤を適用することができる前記凹部を有する溝を画成する少なくとも1つの側壁と、を含み、前記側壁は前記外部表面にほぼ直交する直交部分を含み、かつ前記側壁は更に、前記直交部分から延出する平行部分を含み、前記平行部分は前記直交部分から、前記外部表面を基準として測定した場合に約90度より大きい角度で延出する、
ことを特徴とするシステム。 - 前記平行部分は前記凹部の下側表面にほぼ平行である、請求項9に記載のシステム。
- 前記凹部内に収容される治療剤を更に備える、請求項9に記載のシステム。
- 前記ステントは、前記外部表面上の少なくとも1つの第2側壁を更に備え、前記第2側壁は、前記第1側壁から前記凹部によって分離され、かつ前記第1側壁に前記凹部の下側表面を介して繋がり、各第2側壁は前記外部表面からほぼ直交方向に突出し、かつ前記第2側壁は前記直交部分から延出する平行部分を含み、前記平行部分は前記直交部分から、前記外部表面を基準として測定した場合に約90度未満の角度で延出する、請求項9に記載のシステム。
- 薬剤移送器具を形成する方法であって、
体腔内に埋め込むための医療器具を受けるステップと、
前記医療器具の外部表面をスカイブ加工して少なくとも1つの第1凹部を形成するステップと、
少なくとも1つの第1側壁を前記スカイブ加工によって、各第1側壁が前記外部表面からほぼ直交方向に突出するように形成するステップと、
形成された前記少なくとも1つの第1側壁をスエージ加工して、前記直交部分から延出する平行部分を、前記平行部分が前記直交部分から、前記外部表面を基準として測定した場合に約90度より大きい角度で延出するように形成するステップと、を備えている、
ことを特徴とする方法。 - 治療剤を前記凹部に、形成された前記側壁をスエージ加工する前に付けるステップを更に含む、請求項13に記載の方法。
- 外部表面をスカイブ加工して少なくとも1つの第2側壁を、前記第2側壁が前記第1側壁から前記凹部によって分離され、かつ前記第1側壁に前記凹部の下側表面を介して繋がり、各第1側壁が前記外部表面からほぼ直交方向に突出するように形成するステップと、
前記第2側壁をスエージ加工して、前記直交部分から延出する平行部分を、前記平行部分が前記直交部分から、前記外部表面を基準として測定した場合に約90度未満の角度で延出するように形成するステップと、
を更に含む、請求項13に記載の方法。 - 少なくとも1つのステントワイヤを含むフレームワークであって、前記フレームワークが、内腔を画成する少なくとも1つの内側表面と、前記内側表面の反対側の少なくとも1つの外側表面と、を含む、フレームワークと、
前記外側表面の少なくとも一部に配置される少なくとも1つの貯蔵部と、を備え、前記貯蔵部は、前記外側表面からずれた軸を画成する少なくとも1つの壁部分を含む、
ことを特徴とする薬剤を溶出する移植型器具。 - 前記少なくとも1つの貯蔵部は更に、前記外側表面にほぼ平行な基部表面を含む、請求項16に記載の器具。
- 前記少なくとも1つの貯蔵部は、前記外側表面からずれた基部表面を更に含む、請求項16に記載の器具。
- 前記貯蔵部は、前記フレームワークの一体部分として形成される、請求項16に記載の器具。
- 前記貯蔵部は、前記外側表面に取り付けられる、請求項16に記載の器具。
- 少なくとも1つのステントワイヤを含むフレームワークであって、前記ステントワイヤが、第1軸方向チャンバ及び第2軸方向チャンバを含み、前記第1軸方向チャンバが前記第2軸方向チャンバから壁を隔てて分離される、フレームワークと、
前記第1軸方向チャンバ内に収容される第1薬剤と、
前記第2軸方向チャンバ内に収容される第2薬剤と、
前記第1チャンバと前記フレームワークの外側表面との間の少なくとも1つの第1開口、及び前記第2チャンバと前記外側表面との間の少なくとも1つの第2開口と、を備えている、
ことを特徴とする薬剤を溶出する移植型器具。 - 前記第1薬剤は抗再狭窄剤である、請求項21に記載の器具。
- 前記第1薬剤はABT−578である、請求項22に記載の器具。
- 前記第2薬剤は抗血栓剤である、請求項21に記載の器具。
- 前記第2薬剤はプラビックスである、請求項24に記載の器具。
- 第3チャンバを前記ステントワイヤ内に更に備え、前記第3チャンバは前記第1チャンバ及び前記第2チャンバから少なくとも1つの壁を隔てて分離される、請求項21に記載の器具。
- 前記第1チャンバ、前記第2チャンバ、及び前記第3チャンバから少なくとも1つの壁を隔てて分離される第4チャンバを更に備える、請求項26に記載の器具。
- 治療剤を目的部位に送達する方法であって、
体腔内に埋め込むための医療器具を受けるステップと、
前記医療器具の外部表面に、開口を含む少なくとも1つの第1ポケットを形成するステップと、
少なくとも1種類の治療剤を前記第1ポケット内に収容するステップと、
前記治療剤を前記第1ポケット内に収容している状態の前記器具をクリンプするステップと、
容器を前記ポケットから、前記クリンプするステップを適用して、前記治療剤の少なくとも一部が前記容器内に収容されるように形成するステップと、
前記器具を目的部位において拡張させるステップと、
前記容器を、前記拡張させるステップを適用して開くステップと、
前記治療剤を前記目的部位に、前記容器が開くのに応答して送達するステップと、を備えている、
ことを特徴とする方法。
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