JP2010528214A - エンジンオイルフィルタと弁アクチュエータソレノイドを結合したエンジンバルブ - Google Patents

Abstract

開示された流体フィルタスクリーンは、埋設されたフィルタスクリーンを有するフィルタ本体を含み、フィルタスクリーンは、フィルタ本体内の流入口開口と流出口開口との間の流体流路内に配置される。フィルタスクリーンと効果的に接触している磁石が、流体流路から複数の粒子を分離するために、フィルタアセンブリの能力を高める。

Description

本発明は、エンジンオイル流量制御弁と共に用いるスクリーンフィルタセンブリに関する。

内燃機関のエンジン構造は、一般的に、現在の乗物に用いられ、エンジン潤滑用オイルポンプを備えるエンジン潤滑用の油圧回路を含んでいる。エンジン潤滑油は、エンジン部品を冷却し、エンジンのシリンダ壁に潤滑用の油膜を形成する。また、エンジンオイルは、エンジン油圧弁リフターのための液状媒体として用いられる。ソレノイド作動のエンジンオイル制御弁は、また、エンジン弁リフターを作動及び停止するのに用いると共に、複数の弁リフター、ローラロッカーアーム、及びラッシュアジャスターにおけるラッチ機構の切換えるために用いることができる。

エンジン潤滑油の供給源において、ある鉄粒子等の磁性特性を有する粒子、及び他の非鉄粒子の存在は、弁リフターの機能を妨げ、また、エンジンの他の潤滑作動する部品の性能に影響を及ぼすことなる。公知の設計例において、エンジンオイル制御弁の一部分としてスクリーンフィルタを設けて、エンジン潤滑油の通路における、このような粒子の移動を防止している。

油圧式弁リフターシステムにおいて、オイルフィルタを有するエンジンオイル制御弁の一例が、特許文献１に開示されている。この特許文献において開示されたエンジンオイル制御弁は、ソレノイド作動の制御弁の流量入口側に配置された永久磁石を有しており、この永久磁石が、圧力作動式弁リフターを含む移動可能なエンジン部品に通じるエンジン油圧回路に入る前に、エンジンオイル流路内の鉄粒子を捕捉している。

また、ソレノイド作動式エンジンオイル制御弁が、特許文献２に開示されている。この制御弁は、弁の上流側にフィルタスクリーンを有している。しかし、この弁アセンブリは、特許文献１に示された構造の場合のように、エンジンオイルの流れの中に磁石が設けられていない。

米国特許第６，５８１，６３４号明細書 米国特許第６，２０９，５６３号明細書

本発明は、フィルタスクリーン、磁石、及びソレノイド作動弁が、１つのアセンブリ内に結合されているソレノイド作動式エンジンオイル流量制御弁を構成する。本発明の装置は、製造時に３つの部品を１つの部分に結合することを含んでいる。特定の顧客の要求に対して、１つの部分として特注生産することが可能である。さらに、本発明の目的は、コストを低減しかつ製造時間を短縮して製造できる、エンジンオイル流量制御弁及びフィルタを提供することである。

本発明の更なる特徴によれば、磁石は、別個のフィルタ本体内に組み込まれる。即ち、磁石は、製造中に、弁体内に圧入されるか、または弁体内に固定される。この磁石は、フィルタスクリーンの近くにあって磁界を作用させる。これにより、フィルタスクリーンを磁化させ、エンジンの可動部品に分配される前に、エンジンオイルの流体回路内で、鉄粒子を捕捉し、アセンブリの能力を高める。

エンジンの製造中、多数の機械作業が必要とされる。小さなチップ及び微細な粒子等の機械加工の破片が、自動車駆動系のエンジン組立の前に、エンジンブロック及びシリンダヘッド内に保持される。本発明のフィルタスクリーンアセンブリは、エンジンオイルポンプからエンジンを通るエンジン潤滑油の反復的な循環中、このような破片を効果的に捕捉できる。

本発明の他の特徴によれば、フィルタスクリーンは、磁石に接触又は近接するので、スクリーン全体が磁化され、これにより、鉄粒子等の磁性特性を有する粒子を捕捉するためのスクリーンフィルタアセンブリの能力を向上させる。

本発明の別の特徴によれば、フィルタスクリーンは、従来のフィルタ構造と比較してかなり大きく増加した流量面積が与えられる。これにより、鉄粒子及び他の非鉄粒子を捕捉するためのアセンブリの能力をさらに向上させる。

本発明の別の特徴によれば、弁本体は、更に、低圧力リリーフ弁を含み、油圧回路における最低油圧を維持することが可能になる。

更なる本発明の特徴によれば、フィルタスクリーンは、フィルタアセンブリにおける主エンジンの流量ポートの出口側でのスクリーン機能を与えるために用いられ、これにより、フィルタアセンブリは、主流量ポートで捕捉されなかった複数の粒子を再び捕捉するための機会を有することになる。

本発明に含まれるエンジン油圧回路のためのフィルタアセンブリの一部断面で示す等角斜視図である。 図１ａに部分的に示したフィルタアセンブリ及びエンジン流量制御弁の一部断面図である。 図１ａ及び図１ｂの構造に用いられるフィルタアセンブリの断面等角斜視図である。 図２のフィルタアセンブリの全体等角斜視図である。 図３に見られるフィルタアセンブリの端部図である。 図４の４a−４a線上の平面から見た断面図である。 図４の４b−４b線上の平面から見た断面図である。

図１ａ及び図１ｂにおいて、本発明の実施形態に含まれる調整弁及びスクリーンフィルタアセンブリ１０を示している。弁体１２は、円筒形状であり、中央に円筒開口１４を有している。上側円筒部分１６は、下側円筒部分１８の直径より大きな直径を有する。この機構は、エンジンブロックまたはエンジンシリンダヘッド上に形成される第１肩部に係合する１つの肩部２０を形成する。

エンジンブロック又はシリンダヘッドは、図示されていないが、アセンブリ１０の下側部分１８を受け入れる円筒開口を備えることができる。この開口のより大きな直径部分は、アセンブリ１０の大径部分１６を受け入れる。図１ｂに見られる肩部２２は、エンジンブロック又はシリンダヘッドにおける開口内に形成される第２肩部に係合する。

図１ｂに見られるＯリング開口２４，２６と、図１ａに見られるＯリング開口２７は、エンジンブロック又はシリンダヘッドにおける複数径の開口に嵌るＯリングシールを受け入れる。

円筒状のフィルタ本体２８は、弁本体の下側部分１８における円筒開口１４内に受け入れられる。このフィルタ本体は、圧入によって下側部分１８に固定される。代わりに、弁本体に関してフィルタ本体の軸方向位置の調整を望む場合、ぴったりしたねじ嵌合により、下側部分にフィルタ本体を固定することもできる。

図３、図４及び図４aの記述から説明されるように、図１aで示される油量ポート３０は、弁本体１２内に形成される。フィルタ本体２８に形成された多岐に伸びた油流路は、ポート３０に連通する。これらの油流路３２は、図１aに示されている。

フィルタ本体２８は、下側に閉鎖端を有する中央開口３４を備えている。開放端は、油量調整ポート３０に連通している。中央開口３４は、弁要素３８を与える円錐状の弁座を有しており、この弁要素は、図示するようにボール弁要素とすることができる。

弁体１２は、ボール弁要素３８と係合可能なアーマチャステム４２を受け入れる中央開口４０を備えている。この弁本体１２は、開口４０の下方端に弁座を形成している。この弁座３６にボール弁要素３８が嵌るようになっており、この弁座は、中央開口４０の下方端に形成されている。

弁本体１２の弁座は、図１aでは、参照番号４４で示されている。弁本体１２の排気ポートまたは流出口４６は、図１aにおいて径方向に伸びている。

弁本体１２において、中央開口４０の上方端には、円形状の弁要素５０と係合するように円錐状の弁座４８が形成されている。円形状の弁要素は、アーマチャステム４２に遊嵌状態に取り付けられる。図１ｂに示すように、弁スプリング５２が、アーマチャステム４２を取り囲み、弁座４８とシーリング係合するように弁要素５０を付勢する。

アーマチャステム４２は、図１ｂに示すようにアーマチャ５４の一部分からなる。アーマチャ５４は、弁本体１２の上方部分５８に形成された中央開口５６に摺動可能に取り付けられる。開口５６の上方端は、圧入または螺合によって固定される円筒状の閉鎖部材６０で閉鎖されている。ボール弁要素３８を作用させるスプリング力を変えるために、調整機構が望ましい場合、閉鎖部材６０と弁本体１２の上方部分５８との間は、ねじによる結合が好ましい。

アーマチャ５４における中央孔に着座した弁スプリング６２は、閉鎖部材６０とアーマチャ５４との間に配置され、弁要素３８に下方に向けてスプリング力を作用させる。

弁本体１２の上方部分５８は、環状キャビティ６４を形成し、これは、アーマチャ５４を取り囲む電気ソレノイド巻線６６を含むスピンドルを受け入れる。

図３は、フィルタ本体２８の等角斜視図である。フィルタ本体は、多数のリブ又は延長部を含み、これらは参照番号６８及び７０で示される。隣接する延長部の間の開口は、流路を形成し、その１つは、中央開口３４に連通し、図１aにおいて、参照番号３２で示されている。突起７２は、フィルタ本体の上方端と弁本体１２との間に開口を設けるために、フィルタ本体２８の上方端に一体に形成されている。この開口は、図１aの示すポート３０と中央開口３４との間を連通する。図３において、突起７２間の複数の開口は、参照番号７４，７４’,７４”,７４”’で示されている。

図４aは、延長部６８とこの延長部６８から１８０°の位置にある対向延長部を含む平面に沿って見た断面図である。鉄合金等の磁気特性を有する金属性スクリーン７６が、フィルタ本体２８内に成形されている。スクリーン７６は、フィルタ本体内の開口３２を取り囲む。スクリーン７６の上方端は、図４aで参照番号７８で示すように、径方向に配置されており、その結果、参照番号７８で示すスクリーン部分は、開口７４，７４’,７４”,７４”’を覆っている。これは、フィルタ本体の流路３２と図１aで参照番号３０で示すポートとの間を連通させる。

図４は、図４aに示されたフィルタ本体の上面図である。また、これは、図４aと図４ｂの断面線の位置を示している。

図４a及び図４ｂは、円筒状の永久磁石８０を図示しており、この磁石は、図１a、図２及び図４aに示したフィルタ本体の下方端に形成される開口８２内に固定される。

スクリーン７６は、図４aに見られるフィルタ本体の図に示されるように、下方に伸び、そして、図４aにおいて参照番号８４で示されるように磁石８０に接触して配置される。

図２は、図４aの断面図で示されたサブアセンブリを形成する磁石と共に示す、フィルタ本体とフィルタスクリーンアセンブリの拡大等角斜視図である。磁石８０は、図２に示すように、圧入または螺合による結合を含む種々のアセンブリ技術を用いて、適所に固定される。開示された実施形態では、磁石８０は、成形されたフィルタ本体２８内にインサートされる。

開示された実施形態において、フィルタ本体及び弁本体は、ガラス強化熱可塑性材料等の成形可能な熱可塑性材料から作られる成形一体アセンブリとすることができる。弁本体は、エンジンのシリンダブロックまたはシリンダヘッド、または他のエンジン環境内に配置された機械加工された開口内に挿入することができる。特定の配置は、設計上の選択である。フィルタスクリーン７６は、オーバーモールド(over-molded)技術を用いて成形されたフィルタ本体内に固定される。鉄分子は、開口７４，７４’,７４”,７４”’の位置と同様に細長い通路３２の位置にエンジンオイルの流れから分離される。

図１a及び図１ｂに示す実施形態において、弁要素３８は、この弁要素がアーマチャスプリング６２の力の下で弁座３６に係合するように閉位置に移動される。ソレノイド巻線６６が励磁されると、油流路３２弁本体のポート３０と連通するようになる。このとき、アーマチャは、弁座３６との係合から弁座４４と係合する方向に、ボール弁３８を上昇させる。ボール弁要素が図１aに示すような上方向に移動すると、開口３４とポート３０との間の連通が増加され、そして、ポート３０とポート４６との間の連通が減少される。

弁要素５０は、通常、弁スプリング５２によって弁座４８に対して閉位置の方向に付勢される。図１ｂに示すように、弁スプリング５２がアーマチャ５４上に着座すると、弁要素３８が較正され、較正された最低圧力がポート内で調整される。これにより、油圧式エンジン弁リフターにおいて、較正された最低圧力を維持する。

本発明の開示された実施形態は、エンジンオイルポンプから油圧作動の弁リフターに分配されるオイルをろ過するのに適合しているが、他のエンジン利用にも同様に用いることができる。更に、エンジンオイルポンプの使用およびオイル分配流路に必要なろ過を含む利用以外の応用に用いることもできる。

流量率を変えることを望む場合、閉鎖部材６０の調整ねじを用いることができる。さらに、フィルタ本体アセンブリのための特定の応用として、スクリーン化された開口７４，７４’,７４”,７４”’を通る流れを減少させる必要がある場合、流量率を減少させるために、１つまたはそれ以上のオリフィスに栓をすることもできる。ボール弁要素の大きさは、特定の利用のために流量率の変更が必要とされる場合には変えることができる。

フィルタ本体のためのいくつかの利用では、磁石が適切な位置にない場合でも、適当なろ過を達成することができる。この場合、磁石が、例えば、ねじの螺合によって固定されている場合、この磁石を容易に取り除くことができる。

本発明の実施形態を開示してきたが、当業者であれば、添付の請求項によって規定される本発明の技術的思想から逸脱しないで変形例を作ることができることは明らかであろう。

１０：スクリーンフィルタアセンブリ、１２：弁本体、１４：円筒開口、２４,２６：開口、２８：フィルタ本体、３０：ポート、３２：油流路、３４：開口、３６、４４、４８：弁座、３８：ビール弁、４０：中央開口、４２：アーマチャステム、５２：弁スプリング、５４：アーマチャ、７６：スクリーン、８０、８４：永久磁石、

Claims (10)

1. フィルタ本体、流体入口通路、及びフィルタ本体内にある流体出口開口を含み、流体の流れから破片粒子を分離するための流体フィルタアセンブリであって、
   前記フィルタ本体内にあって流量制御弁要素のための弁ランド部を形成し、前記流体入口通路が弁開口を通って前記流体出口開口に連通する前記弁開口と、
   前記フィルタ本体内に組み込まれ、前記流体入口通路を覆い、前記フィルタ本体と一体化され、破片粒子が前記流体の流れから分離されるフィルタスクリーンと、を含んでいることを特徴とする流体フィルタアセンブリ。
2. フィルタ本体、流体入口通路、及びフィルタ本体内にある第１流体出口開口を含み、流体の流れから破片粒子を分離するための流体フィルタアセンブリであって、
   前記フィルタ本体内にあって流量制御弁要素のための弁ランド部を形成し、前記流体入口通路が弁開口を通って前記流体出口開口に連通する前記弁開口と、
   前記フィルタ本体にオーバーモールドされ、前記流体入口通路を覆い、前記フィルタ本体と一体化されるフィルタスクリーンと、
   前記フィルタ本体にあって、前記フィルタスクリーンが第１流体入口開口と同様に覆うようになっている第２流体出口開口と、を含んでいることを特徴とする流体フィルタアセンブリ。
3. 前記フィルタスクリーンは、磁気特性を有する金属であり、前記フィルタアセンブリは、前記フィルタ本体内に配置された磁石を含んでおり、
   該磁石の磁界が前記フィルタスクリーンを包み込み、前記フィルタアセンブリ内の磁性流体における流量面積の増加によって、流体の流れの中に破片粒子を取り込むことが有効になることを特徴とする請求項１に記載の流体フィルタアセンブリ。
4. 前記フィルタスクリーンは、磁気特性を有する金属であり、前記フィルタアセンブリは、前記フィルタ本体内に配置された磁石を含んでおり、
   該磁石の磁界が前記フィルタスクリーンを包み込み、前記フィルタアセンブリ内の磁性流体における流量面積の増加によって、流体の流れの中に破片粒子を取り込むことが有効になることを特徴とする請求項２に記載の流体フィルタアセンブリ。
5. 圧力作動機構に連通する圧力源と圧力制御ポートを含む流体回路に設けられ、流体制御弁アセンブリの一部分を形成する流体フィルタアセンブリであって、
   前記流量制御弁アセンブリは、弁本体、該弁本体内の流体出口ポートを含み、
   前記流体フィルタアセンブリは、成形されたフィルタ本体、流体入口通路、及び前記フィルタ本体の流体出口開口を含み、前記フィルタ本体内の弁開口が流量制御弁要素のための弁ランド部を形成し、前記流体入口通路が前記弁開口を通る前記流体出口開口と連通しており、
   前記フィルタ本体にオーバーモールドされかつ組み込まれて、前記流体入口通路を覆い、前記フィルタ本体と一体化されることにより、破片粒子が前記流体の流れから分離されるフィルタスクリーンと、
   前記流量制御弁要素に圧力調整力を加えて前記流体出口での圧力調整を行うためのソレノイドアクチュエータとを備えていることを特徴とする流体フィルタアセンブリ。
6. 前記フィルタスクリーンは、磁気特性を有する金属から形成され、前記フィルタアセンブリは、前記フィルタ本体内に配置された磁石を含んでおり、
   該磁石の磁界が前記フィルタスクリーンを包み込み、前記フィルタアセンブリ内の磁性流体における流量面積の増加によって、流体の流れの中に破片粒子を取り込むことが有効になることを特徴とする請求項５に記載の流体フィルタアセンブリ。
7. 前記磁石は、前記フィルタスクリーンと効果的に接触して、前記磁石がスクリーンを磁化させることを特徴とする請求項２に記載の流体フィルタアセンブリ。
8. 前記磁石は、前記フィルタスクリーンと効果的に接触して、前記磁石がスクリーンを磁化させることを特徴とする請求項６に記載の流体フィルタアセンブリ。
9. 前記ソレノイドアクチュエータは、
   前記流量制御弁要素と係合可能で、この弁要素を前記弁ランド部に着座させるために前記弁要素に電磁力を加えるためのアーマチャと、
   前記電磁力に補完するスプリング力を前記アーマチャに作用させる弁スプリングと、
   前記流体出口開口を通る流量率に変化を与えるスプリング力を調整する手段とを含むことを特徴とする請求項５に記載の流体フィルタアセンブリ。
10. 前記流体制御弁アセンブリは、圧力リリーフポートを含み、圧力リリーフ弁が、流体出口開口と圧力リリーフポートの間に制御された連通を与え、これにより、最低圧力が、流体出口開口内に維持されることを特徴とする請求項５に記載の流体フィルタアセンブリ。

Images